JP2005333211A - 音響収録方法、音響収録再生方法、音響収録装置および音響再生装置 - Google Patents

音響収録方法、音響収録再生方法、音響収録装置および音響再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】マルチ指向性マイクロフォン方式によって音響を収録して再生側に伝送し、再生側でスピーカやヘッドフォンによって音響を再生する場合に、収録中にマイクロフォンの向きを変えた場合の再生側におけるリスナーの音場感の混乱を軽減できるようにする。
【解決手段】収録側には、それぞれ指向性マイクロフォンである、または指向性マイクロフォンとして機能する3本のマイクロフォン1a,1bおよび1cを、120度の間隔で放射状に配置し、そのマルチマイクロフォン装置2に対して回転検出手段11を設ける。収録側の合成処理部13、または再生側の再生処理部15で、回転検出手段11からの回転情報Srによって、マイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号Sa,SbおよびScを、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消すように処理する。
【選択図】図1

Description

この発明は、複数のマイクロフォンによって音響を収録する方法および装置、および、その収録された音声信号によりスピーカやヘッドフォンによって音響を再生する方法および装置に関する。
音響空間に置かれた各音源からの音声を、それぞれの到来方向の情報を確保しつつ収録する方法として、バイノーラル録音がある。
一方、バイノーラル方式とは異なる方法で、各音源からの音声を、それぞれの到来方向の情報を確保しつつ収録する方法として、収録用のマイクロフォンとして複数の指向性マイクロフォンを使用する方法がある。
このマルチ指向性マイクロフォン方式では、複数の、例えば3本の指向性マイクロフォンを、それぞれの指向性方向が互いに異なるエリア方向となるように配置して、それぞれの指向性マイクロフォンによって異なるエリア方向から到達する音響を収録し、再生側では、それぞれの収音エリア方向に相似に配置した複数の、例えば3個のスピーカによって、リスナーに向けて音響を再生する。
なお、各マイクロフォンの指向性の方向選択性が十分でない場合には、各マイクロフォンの出力の音声信号をマトリクス演算することによって、より指向性を鋭利にすることができ、再生時、より空間分解能を向上させることができる。また、マトリクス演算により指向性を生成することによって、収録用マイクロフォンとして無指向性マイクロフォンを使用することもできる。
このマルチ指向性マイクロフォン方式(無指向性マイクロフォンを使用し、マトリクス演算によって指向性を生成する場合を含めて、マルチ指向性マイクロフォン方式と称する)の利点は、再生時にリスナーが首の向きを変えた場合、収録現場でリスナーが首の向きを変えたような自然な聴感が得られることであり、これはバイノーラル方式では不可能なものである。
特許文献1(特開2002−271885号公報)には、基準マイクロフォンを中心に3対のマイクロフォンを配置し、各マイクロフォンの出力音声信号をデジタル信号処理することによって、マイクロフォンの指向特性を制御することが示されている。
また、特許文献2(特開平9−70094号公報)には、ヘッドフォンを装着したリスナーの頭の動きを検出し、リスナーの向きに応じて多チャンネル音声信号を処理することによって、リスナー頭外の前方および後方に音像を定位させることが示されている。
上に挙げた先行技術文献は、以下のとおりである。
特開2002−271885号公報 特開平9−70094号公報
最近の各種記録機材のコンパクト化、信号処理プロセッサの高速化、記録メディアの大容量化などによって、複数のマイクロフォンを使用して、身の回りの環境などの音響を、その到来方向の情報を含めつつ、カジュアルに、まるごと、無意識的に記録して、あとで追体験し、ネットワークを通じて通信して体験を他人と共有する、というようなことが身近になってきた。
しかし、このような収録方法では、収録中にマイクロフォンの向きが変えられることが多くなる。
例えば、図19に示すように、収録者7が、道路9を歩きながら、ビデオカメラ8で、矢印で示す進行方向の環境や風景を撮影し、頭に装着したマルチマイクロフォン装置2で、周囲の環境の音響を収録するような場合である。このとき、収録者7が周囲を見回すなどによって頭の向きを変えると、マルチマイクロフォン装置2が回転し、マルチマイクロフォン装置2を構成する、例えば指向性方向が120度間隔となるように配置された3本の指向性マイクロフォンの向きが変えられる。
しかし、複数のマイクロフォンを使用して音響を収録する場合、収録中にマイクロフォンの向きを変えることは、再生時、リスナーの音場感の混乱を招くことになるため、避けるべきこととされている。このことは、バイノーラル方式でも、マルチ指向性マイクロフォン方式でも、同じである。
具体的に、マルチ指向性マイクロフォン方式の場合であって、例えば、図18に示すように、3本のマイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号を再生側に伝送し、再生側でスピーカ4a,4bおよび4cに供給する場合、点Prからの音声として収録された音響は、点Prに対応する点Ppから出力されるものとして、リスナー5に聴取されるが、収録中に、マイクロフォン1a,1bおよび1cからなるマルチマイクロフォン装置2が、矢印3で示すように、ある方向に回転すると、再生側では、矢印6で示すように、マルチマイクロフォン装置2の回転方向と逆の方向に音場が回転する。
そのため、複数のマイクロフォンを使用して音響を収録する場合、収録中はマイクロフォンを固定させるべきものとされている。しかし、これでは、上述したようなカジュアル的な収録を行うことができない。
そこで、この発明は、マルチ指向性マイクロフォン方式によって音響を収録して再生側に伝送し、再生側でスピーカやヘッドフォンによって音響を再生する場合に、収録中にマイクロフォンの向きを変えた場合の再生側におけるリスナーの音場感の混乱を軽減できるようにしたものである。
この発明の音響収録方法は、
複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、その複数のマイクロフォンによって音響を収録し、再生側に伝送する方法であって、
各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果によって、各マイクロフォンの出力音声信号を、各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理し、その処理後の出力音声信号を、再生側に伝送することを特徴とする。
また、この発明の音響収録再生方法は、
複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、その複数のマイクロフォンによって音響を収録して再生側に伝送し、再生側で音響を再生する方法であって、
収録側では、各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果の回転情報と、各マイクロフォンの出力音声信号とを、再生側に伝送し、再生側では、伝送された回転情報によって、伝送された各マイクロフォンの出力音声信号を、収録側における各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理することを特徴とする。
マルチ指向性マイクロフォン方式では、2チャンネルステレオ方式やバイノーラル方式とは異なり、各エリア方向から到来する音声がエリア方向別に収録される。
上記の、この発明の音響収録方法では、このマルチ指向性マイクロフォン方式の特徴を利用して、各マイクロフォンの回転の検出結果によって、各マイクロフォンの出力音声信号を、各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理し、その処理後の出力音声信号を、再生側に伝送するので、収録中にマイクロフォンの向きを変えた場合の再生側におけるリスナーの音場感の混乱を軽減することができる。
上記の、この発明の音響収録再生方法では、同様にマルチ指向性マイクロフォン方式の特徴を利用して、各マイクロフォンの出力音声信号と共に、各マイクロフォンの回転の検出結果の回転情報を、再生側に伝送し、再生側で、その回転情報によって、各マイクロフォンの出力音声信号を、収録側における各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理するので、収録中にマイクロフォンの向きを変えた場合の再生側におけるリスナーの音場感の混乱を軽減することができる。
以上のように、この発明によれば、マルチ指向性マイクロフォン方式によって音響を収録して再生側に伝送し、再生側でスピーカやヘッドフォンによって音響を再生する場合に、収録中にマイクロフォンの向きを変えた場合の再生側におけるリスナーの音場感の混乱を軽減することができる。
〔第1の実施形態:図1〜図15〕
図1は、この発明の音響収録再生システムの一例を示す。
この例の音響収録再生システムでは、収録側には、3本のマイクロフォン1a,1bおよび1cがマルチマイクロフォン装置2として設けられ、再生側には、リスナー5の周囲に、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの配置と相似の配置で、3個のスピーカ4a,4bおよび4cが設けられ、それぞれリスナー5に向けられる。
具体的に、マイクロフォン1a,1bおよび1cは、単一指向性マイクロフォン、または無指向性マイクロフォンで、それぞれの軸方向を120度間隔で変えて放射状に配置され、スピーカ4a,4bおよび4cも、リスナー5を中心に120度間隔で配置される。
マイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号Sa,SbおよびScは、合成処理部13で、それぞれデジタル音声信号に変換され、さらにデジタル信号処理されて、再生側に伝送される。再生側では、それぞれのデジタル音声信号が、再生処理部15で、デジタル信号処理され、さらにアナログ音声信号に変換されて、変換後の音声信号Ua,UbおよびUcが、スピーカ4a,4bおよび4cに供給される。
この場合の伝送は、有線または無線によってリアルタイムで送受信する場合や、記録メディアに記録し、記録メディアから読み出す場合など、いずれの方法でもよい。リスナー5は、収録者自身でもよく、収録者とは別の者でもよい。
この例では、以上のような音響収録再生システムにおいて、さらに、マルチマイクロフォン装置2に対して、回転検出手段11が設けられる。
回転検出手段11は、例えば、回転角速度センサによって構成され、その出力信号が積分されることによって、マルチマイクロフォン装置2、すなわちマイクロフォン1a,1bおよび1cの回転角度が算出され、さらに、その算出結果が初期方位に加算されることによって、マルチマイクロフォン装置2、すなわちマイクロフォン1a,1bおよび1cの方位が検出される。
また、回転検出手段11として、地磁気センサや重力センサを用いれば、マルチマイクロフォン装置2、すなわちマイクロフォン1a,1bおよび1cの方位を直接検出することができる。
そして、この例の音響収録再生システムでは、この回転検出手段11からの回転情報Srが、収録側の合成処理部13で、マイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号Sa,SbおよびScに付加され、収録側の合成処理部13、または再生側の再生処理部15で、その回転情報Srによって、マイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号Sa,SbおよびScが、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消すように処理される。
(音響収録装置の例:図2〜図5)
図2は、この発明の音響収録装置(収録側システム)の一例を示す。
この例では、マイクロフォン1a,1bおよび1cは、それぞれ指向性マイクロフォンで、それぞれの指向性方向21a,21bおよび21cが120度間隔となるように配置されるとともに、ジャイロ26が、マルチマイクロフォン装置2と共に向きを変えるように配置される。
マイクロフォン1a,1bおよび1cの出力音声信号Sa,SbおよびScは、それぞれ音声増幅回路22a,22bおよび22cで増幅された後、それぞれADコンバータ23a,23bおよび23cでデジタル音声データDa,DbおよびDcに変換される。
その音声データDa,DbおよびDcは、レコーダ24で、ディスク媒体などの記録媒体25に記録される。
一方、ジャイロ26の出力データ、すなわちマイクロフォン1a,1bおよび1cの方位を示すデータDrは、メモリ27に記録される。
この場合、記録媒体25に記録される音声データDa,DbおよびDcとメモリ27に記録される方位データDrとが対応づけられるように、タイミング発生部28からのタイミング情報によって、レコーダ24における音声データDa,DbおよびDcの記録媒体25への記録が制御されるとともに、タイミング発生部28からのタイミング情報が、方位データDrと共にメモリ27に記録される。
タイミング情報としては、レコーダ24で得られる各種のタイムコードを用いることもでき、そのほか、各種の同期信号を用いることもできる。
また、メモリ27として、記録媒体25の空きトラックを利用することもでき、さらには、記録媒体25とメモリ27をハードディスクなどによって一元化してもよい。
マイクロフォン1a,1bおよび1cの指向性が十分でない場合や、マイクロフォン1a,1bおよび1cとして無指向性マイクロフォンを用いる場合には、図3の例に示すように、指向性を増強し、または生成する処理を行う。
すなわち、図3の例では、ADコンバータ23a,23bおよび23cの出力の音声データDa,DbおよびDcが、指向性処理部29に入力され、指向性処理部29の出力の音声データEa,EbおよびEcが、レコーダ24によって、記録媒体25に記録される。
指向性処理部29では、例えば、
Ea=Db+Dc−Da …(1a)
Eb=Da+Dc−Db …(1b)
Ec=Da+Db−Dc …(1c)
で表される演算が実行されて、音声データEa,EbおよびEcが得られる。
これによって、もともと、図4の指向性パターンで示すような単一指向性(カーディオイド)を有するマイクロフォンでも、例えば、式(1b)のような演算を実行することによって、図5の指向性パターン(a+c−b)で示すような、単一指向性より強い指向性(ハイパーカーディオイド)が得られ、より方向選択性が良好となる。
なお、この指向性処理は、処理前の音声データDa,DbおよびDcを、記録媒体25に記録し、記録媒体25から読み出した後に、行うようにしてもよい。
(マルチマイクロフォン装置の例:図6および図7)
図6に、マルチマイクロフォン装置2の一例を示す。この例では、ヘッドバンド41と左右の耳当て部42Lおよび42Rとからなるマイクロフォン取付体の、ヘッドバンド41の頂部に、マイクロフォン1a,1bおよび1cが一体化されたマルチマイクロフォン装置2が取り付けられ、マルチマイクロフォン装置2の中心部に、ジャイロ26が取り付けられる。
したがって、収録中に、収録者7が周囲を見回すなどによって頭の向きを変えると、マルチマイクロフォン装置2およびジャイロ26が回転し、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きが変えられるとともに、その向きの変化がジャイロ26で検出される。
図7に示すように、マイクロフォン取付体43をハチマキ状のものとし、これにマイクロフォン1a,1bおよび1cおよびジャイロ26を直接、取り付けるようにしてもよい。
(スピーカ再生の場合の音響再生装置の例:図8および図9)
図8は、この発明の音響再生装置(再生側システム)の一例を示し、図2または図3に示した音響収録方法に対応して、再生側で収録側における各マイクロフォンの向きの変化を打ち消す処理を行うとともに、スピーカによって音響を再生する場合である。
この例では、プレーヤ51によって、記録媒体25から、上述したように記録された音声データDa,DbおよびDc(図3の例のように指向性処理部29で音声データDa,DbおよびDcを処理する場合には音声データEa,EbおよびEc)が読み取られ、演算処理部61に供給されるとともに、コントローラ52によって、メモリ27から、上述したように記録された方位データDrが読み出され、演算処理部61に供給される。
この場合、記録媒体25からの音声データDa,DbおよびDcの読み取りとメモリ27からの方位データDrの読み出しとが、収録時のタイミング関係と一致するように、メモリ27に記録されたタイミング情報に基づいて、コントローラ52によって、記録媒体25からの音声データDa,DbおよびDcの読み取り、およびメモリ27からの方位データDrの読み出しが制御される。
演算処理部61では、方位データDrによって、音声データDa,DbおよびDcが、後述のように収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消すように処理される。
その処理後の音声データTa,TbおよびTcは、それぞれDAコンバータ54a,54bおよび54cでアナログ音声信号に変換され、その変換後の3チャンネルの音声信号が、それぞれ音声増幅回路55a,55bおよび55cで増幅された後、スピーカ4a,4bおよび4cに供給される。
スピーカ4a,4bおよび4cは、リスナー5を中心に120度間隔で、図2または図3に示したような収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの指向性の主方向の向きの配置と相似の配置で設けられ、それぞれリスナー5に向けられる。
図9に、演算処理部61の一例を示す。この例の演算処理部61では、音声データDaが乗算回路62a,63aおよび64aに供給され、音声データDbが乗算回路62b,63bおよび64bに供給され、音声データDcが乗算回路62c,63cおよび64cに供給され、方位データDrが係数生成回路65に供給されて、係数生成回路65において、方位データDrの値に応じて、係数Kaa,Kab,Kac,Kba,Kbb,Kbc,Kca,KcbおよびKccが生成更新され、その係数Kaa,Kab,Kac,Kba,Kbb,Kbc,Kca,KcbおよびKccが、それぞれ乗算回路62a,63a,64a,62b,63b,64b,62c,63cおよび64cに供給される。
そして、加算回路66a,66bおよび66cで、それぞれ、
Ta=Kaa×Da+Kba×Db+Kca×Dc …(2a)
Tb=Kab×Da+Kbb×Db+Kcb×Dc …(2b)
Tc=Kac×Da+Kbc×Db+Kcc×Dc …(2c)
で表される加算が実行されて、処理後の音声データTa,TbおよびTcが得られる。
係数生成回路65では、方位データDrの値、すなわち収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの回転の方向および量(回転角度)に応じて、係数Kaa,Kab,Kac,Kba,Kbb,Kbc,Kca,KcbおよびKccの値が、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消すように変えられる。
したがって、音声データTa,TbおよびTcとして、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化が打ち消される音声データが得られ、リスナー5の音場感の混乱が軽減する。
なお、図1で上述したように、収録側で、このようなマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理を実行してもよい。その場合には、図2または図3のレコーダ24内に図9の演算処理部61を設ければよい。また、当然のことながら、再生側では、その処理は不要であるとともに、収録側では、回転情報Srや方位データDrを再生側に伝送する必要はない。
(ヘッドフォン再生の場合の音響再生装置の第1の例:図10および図11)
上述した例は、スピーカによって音響を再生する場合であるが、この発明は、ヘッドフォンによって音響を再生する場合にも適用することができる。
ただし、単純にヘッドフォンによって音響を再生した場合には、リスナーの頭の中に音像が定位し、不自然な聴感となる。
そこで、ヘッドフォン再生の場合には、いわゆるHRTF(Head−Related Transfer Function)の考え方に基づいて、以下のように、リスナー頭外に音像を定位させ、図8のようにリスナーの周囲にスピーカが存在するかのような音場を生成する処理を併せて実行することが望ましい。
図10に、このようにヘッドフォンによって音響を再生し、かつ上記の頭外定位処理を行う場合の、この発明の音響再生装置(再生側システム)の一例を示す。
この例では、演算処理部61で図9において上述した処理が実行された後の音声データTa,TbおよびTcが、頭外定位処理部71で後述のように処理され、その処理後の左右のチャンネルの音声データDLおよびDRが、それぞれDAコンバータ54Lおよび54Rでアナログ音声信号に変換され、その変換後の左右のチャンネルの音声信号が、それぞれ音声増幅回路55Lおよび55Rで増幅された後、ヘッドフォン81の左右の音響変換器に供給される。
図11に、頭外定位処理部71の一例を示す。この例の頭外定位処理部71では、演算処理部61での処理後の音声データTaが、デジタルフィルタ72aおよび73aに供給され、演算処理部61での処理後の音声データTbが、デジタルフィルタ72bおよび73bに供給され、演算処理部61での処理後の音声データTcが、デジタルフィルタ72cおよび73cに供給され、加算回路74Lで、デジタルフィルタ72a,72bおよび72cの出力の音声データが加算されて、頭外定位処理後の左チャンネルの音声データDLが得られ、加算回路74Rで、デジタルフィルタ73a,73bおよび73cの出力の音声データが加算されて、頭外定位処理後の右チャンネルの音声データDRが得られる。
デジタルフィルタ72a,72bおよび72cは、それぞれ音声データTa,TbおよびTcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の左耳に至るインパルス応答を畳み込むものであり、デジタルフィルタ73a,73bおよび73cは、それぞれ音声データTa,TbおよびTcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の右耳に至るインパルス応答を畳み込むものである。
したがって、この例によれば、ヘッドフォン再生であるにもかかわらず、図8のようにスピーカによって音響を再生しているかのような聴感を得ることができる。
(ヘッドフォン再生の場合の音響再生装置の第2の例:図12および図13)
図10および図11の例は、演算処理部61で収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理を行った後、頭外定位処理部71でリスナー頭外に音像を定位させる処理を行う場合であるが、リスナー頭外に音像を定位させる処理と収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理とを同時に行うこともできる。
図12に、その場合の、この発明の音響再生装置(再生側システム)の一例を示す。この例では、プレーヤ51によって記録媒体25から読み取られた音声データDa,DbおよびDcと、メモリ27から読み出された方位データDrとが、再生処理部91に供給され、再生処理部91において、リスナー頭外に音像を定位させる処理と、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理とが、同時に実行される。
具体的に、再生処理部91では、図13に示すように、音声データDaがデジタルフィルタ92aおよび93aに供給され、音声データDbがデジタルフィルタ92bおよび93bに供給され、音声データDcがデジタルフィルタ92cおよび93cに供給され、方位データDrが係数生成回路94に供給されて、係数生成回路94において、方位データDrの値に応じて、デジタルフィルタ92a,93a,92b,93b,92cおよび93cの係数が生成更新され、加算回路95Lで、デジタルフィルタ92a,92bおよび92cの出力の音声データが加算されて、処理後の左チャンネルの音声データDLが得られ、加算回路95Rで、デジタルフィルタ93a,93bおよび93cの出力の音声データが加算されて、処理後の右チャンネルの音声データDRが得られる。
デジタルフィルタ92a,92bおよび92cは、それぞれ音声データDa,DbおよびDcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の左耳に至るインパルス応答を畳み込み、デジタルフィルタ93a,93bおよび93cは、それぞれ音声データDa,DbおよびDcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の右耳に至るインパルス応答を畳み込むものであるが、同時に、再生処理部91では、係数生成回路94で、方位データDrの値に応じて、すなわち収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの回転の方向および量(回転角度)に応じて、デジタルフィルタ92a,93a,92b,93b,92cおよび93cの係数が、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消すように変えられる。
(ヘッドフォン再生の場合の音響再生装置の第3の例:図14および図15)
スピーカ再生とヘッドフォン再生で大きく異なる点は、リスナーが首(頭部)を左右に振った場合の聴感である。スピーカ再生の場合には、リスナーが首を振ると、収録現場で首を振ったような自然な聴感が得られる。これに対して、ヘッドフォン再生の場合には、リスナーが首を振ると、音場も一緒に動いてしまい、収録現場にいるような聴感が得られない。
そこで、ヘッドフォン再生の場合、以下のように、この問題を解消する処理を併せて行うと、好適である。
図14に、このようにヘッドフォンによって音響を再生し、かつ上記の問題を解消する処理を行う場合の、この発明の音響再生装置(再生側システム)の一例を示す。
この例では、図12に示した例において、さらに、リスナー5が装着するヘッドフォン81のヘッドバンド部にジャイロ85が取り付けられ、リスナー5が首を左右に振ったとき、その動き(首振り)が検出される。
ジャイロ85の出力の方位データDjは、図12の例で示した、プレーヤ51によって記録媒体25から読み取られた音声データDa,DbおよびDc、およびメモリ27から読み出された方位データDrとともに、再生処理部91に供給され、再生処理部91において、リスナー頭外に音像を定位させる処理と、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理と、リスナー5が首を左右に振ったとき音場が一緒に動かないような処理とが、同時に実行される。
具体的に、再生処理部91では、図15に示すように、音声データDaがデジタルフィルタ92aおよび93aに供給され、音声データDbがデジタルフィルタ92bおよび93bに供給され、音声データDcがデジタルフィルタ92cおよび93cに供給され、方位データDrおよびDjが係数生成回路94に供給されて、係数生成回路94において、方位データDrおよびDjの値に応じて、デジタルフィルタ92a,93a,92b,93b,92cおよび93cの係数が生成更新され、加算回路95Lで、デジタルフィルタ92a,92bおよび92cの出力の音声データが加算されて、処理後の左チャンネルの音声データDLが得られ、加算回路95Rで、デジタルフィルタ93a,93bおよび93cの出力の音声データが加算されて、処理後の右チャンネルの音声データDRが得られる。
デジタルフィルタ92a,92bおよび92cは、それぞれ音声データDa,DbおよびDcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の左耳に至るインパルス応答を畳み込み、デジタルフィルタ93a,93bおよび93cは、それぞれ音声データDa,DbおよびDcに対して、音像定位させる仮想スピーカの位置からリスナー5の右耳に至るインパルス応答を畳み込むものであるが、同時に、再生処理部91では、係数生成回路94で、方位データDrおよびDjの値に応じて、すなわち収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの回転の方向と量(回転角度)、および再生側におけるリスナー5の首振りの方向と量(回転角度)に応じて、デジタルフィルタ92a,93a,92b,93b,92cおよび93cの係数が、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消し、かつ再生側におけるリスナー5の首振りによる音場の動きを打ち消すように、変えられる。
したがって、収録側におけるマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化による、再生側でのリスナー5の音場感の混乱が軽減するとともに、リスナー5が首を振ったとき、音場も一緒に動いてしまうことがなく、スピーカ再生の場合と同様に、収録現場で首を振ったような自然な聴感が得られる。
〔第2の実施形態:図16および図17〕
上述した実施形態は、収録者7が収録中に頭の向きを変えることによって、収録者7の頭に装着されたマルチマイクロフォン装置2が回転し、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きが変化する場合であるが、収録者7が収録中に、頭の向きを変えるだけでなく、身体ごと回転することがある。収録者7が収録中に道路を左折または右折する場合や、収録者7がジェットコースターなどの車両に乗車して収録中、車両が旋回する場合などである。
このような場合は、収録対象の音響環境自体が変化し、同時にビデオカメラによって環境や風景を撮影する場合には、撮影される映像も大きく変化するので、むしろ、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理を行わない方が望ましい。
そこで、以下の例では、このように収録者の身体自体が回転することによって各マイクロフォンの向きが変化する場合には、各マイクロフォンの向きの変化を打ち消す処理を行わないようにする。
図16は、その場合の、この発明の音響収録装置(収録側システム)の一例を示す。この例では、3本のマイクロフォン1a,1bおよび1cが、マルチマイクロフォン装置2として一体化されて、図6または図7に示したように収録者7の頭部に装着され、マルチマイクロフォン装置2の回転の検出用に、図6または図7に示したようにジャイロ26が設けられるとともに、収録者7の腰部などに装着されて、収録者7の身体自体の回転を検出するものとして、ジャイロ89が設けられる。
そして、ジャイロ89の出力の方位データDt、およびジャイロ26の出力の方位データDrが、差分検出回路36に供給されて、差分検出回路36において、方位データDtと方位データDrとの差分のデータDsが算出される。
この差分データDsは、収録者7のマルチマイクロフォン装置2およびジャイロ26が装着された頭部の、収録者7のジャイロ89が装着された身体自体に対する回転の方向および量(回転角度)を示すものである。
すなわち、方位データDrおよびDtが図17に示すように変化する場合、時点t1から時点t2までの期間は、収録者7の身体自体が回転することによってマイクロフォン1a,1bおよび1cが回転し、差分データDsがゼロであって、マイクロフォン1a,1bおよび1cは収録者7の身体自体に対しては回転していない。これに対して、時点t2から時点t3までの期間は、収録者7の身体自体は回転せず、収録者7の頭のみが回転することによってマイクロフォン1a,1bおよび1cが回転している。
そして、図16の例では、その差分データDsが、図2または図3の例における方位データDrに替えて、メモリ27に記録される。その他は、図2または図3の例と同じであり、音響再生装置または音響再生方法としても、方位データDrが差分データDsに替えられるだけで、図8〜図15に示した各例と同じである。
したがって、この例によれば、収録者7の身体自体が回転することによってマイクロフォン1a,1bおよび1cの向きが変化する場合には、マイクロフォン1a,1bおよび1cの向きの変化を打ち消す処理が実行されず、マイクロフォン1a,1bおよび1cの収録者7の身体自体に対する向きが変化する場合にのみ、その向きの変化を打ち消す処理が実行されることになる。
〔他の実施形態〕
マイクロフォンによって収録された音声データは、記録媒体に記録することなく直接、または記録媒体に記録し、記録媒体から再生した後、ネットワークなどを通じて、遠隔地の利用者(リスナー)に送信することもでき、複数の利用者に対して送信することもできる。また、音声データは、圧縮符号化して伝送することができる。
また、上述した実施形態は、収録用のマイクロフォンが3個の場合であるが、収録用のマイクロフォンが2個の場合、または4個以上の場合にも、この発明を適用することができる。
さらに、その複数のマイクロフォンは、必ずしも一体化されて一体に回転する必要はなく、個々のマイクロフォンごとに、その回転を検出し、検出結果に応じて出力音声データを処理する構成とすれば、例えば、複数の者が個別に装着するようにしてもよい。
この発明の音響収録再生システムの一例を示す図である。 この発明の音響収録装置の一例を示す図である。 この発明の音響収録装置の他の例を示す図である。 マイクロフォンの指向性の説明に供する図である。 マイクロフォンの指向性の説明に供する図である。 マルチマイクロフォン装置の一例を示す図である。 マルチマイクロフォン装置の他の例を示す図である。 この発明の音響再生装置の一例を示す図である。 図8の音響再生装置の演算処理部の一例を示す図である。 この発明の音響再生装置の他の例を示す図である。 図10の音響再生装置の頭外定位処理部の一例を示す図である。 この発明の音響再生装置のさらに他の例を示す図である。 図12の音響再生装置の再生処理部の一例を示す図である。 この発明の音響再生装置のさらに他の例を示す図である。 図14の音響再生装置の再生処理部の一例を示す図である。 この発明の音響収録装置のさらに他の例を示す図である。 図16の音響収録装置の説明に供する図である。 マルチ指向性マイクロフォン方式の音響収録再生システムを示す図である。 マイクロフォンの向きが変化する場合の説明に供する図である。
符号の説明
主要部については図中に全て記述したので、ここでは省略する。

Claims (10)

  1. 複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、その複数のマイクロフォンによって音響を収録し、再生側に伝送する方法であって、
    各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果によって、各マイクロフォンの出力音声信号を、各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理し、その処理後の出力音声信号を、再生側に伝送することを特徴とする音響収録方法。
  2. 複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、その複数のマイクロフォンによって音響を収録し、再生側に伝送する方法であって、
    各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果の回転情報と、各マイクロフォンの出力音声信号とを、再生側に伝送することを特徴とする音響収録方法。
  3. 複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、その複数のマイクロフォンによって音響を収録して再生側に伝送し、再生側で音響を再生する方法であって、
    収録側では、各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果の回転情報と、各マイクロフォンの出力音声信号とを、再生側に伝送し、再生側では、伝送された回転情報によって、伝送された各マイクロフォンの出力音声信号を、収録側における各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理することを特徴とする音響収録再生方法。
  4. 請求項3の音響収録再生方法において、
    再生側では、ヘッドフォン再生用に、リスナー頭外に音像を定位させる処理を併せて実行する音響収録再生方法。
  5. 請求項3の音響収録再生方法において、
    再生側では、ヘッドフォン再生用に、リスナー頭部の回転を検出し、その検出結果によって、リスナー頭部の回転による音場の動きを打ち消す処理を併せて実行する音響収録再生方法。
  6. 複数のマイクロフォンが、各マイクロフォンの指向性方向が変えられて配置され、または各マイクロフォンの出力音声信号が演算されることにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能するマルチマイクロフォン装置と、
    このマルチマイクロフォン装置に対して設けられ、その各マイクロフォンの回転を検出する回転検出手段と、
    この回転検出手段の検出結果によって、前記マルチマイクロフォン装置の各マイクロフォンの出力音声信号を、各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理する演算処理手段と、
    その処理後の出力音声信号を再生側に伝送する手段と、
    を備えることを特徴とする音響収録装置。
  7. 複数のマイクロフォンが、各マイクロフォンの指向性方向が変えられて配置され、または各マイクロフォンの出力音声信号が演算されることにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能するマルチマイクロフォン装置と、
    このマルチマイクロフォン装置に対して設けられ、その各マイクロフォンの回転を検出する回転検出手段と、
    この回転検出手段の検出結果の回転情報と、前記マルチマイクロフォン装置の各マイクロフォンの出力音声信号とを、再生側に伝送する手段と、
    を備えることを特徴とする音響収録装置。
  8. 収録側で、複数のマイクロフォンを、各マイクロフォンの指向性方向を変えて配置し、または各マイクロフォンの出力音声信号を演算することにより互いに異なる方向に指向性を有するマイクロフォンとして機能させて、各マイクロフォンの出力として得られた音声信号と、各マイクロフォンの回転を検出し、その検出結果として得られた回転情報とを、再生または受信する手段と、
    その再生または受信された回転情報によって、その再生または受信された各マイクロフォンの出力音声信号を、収録側における各マイクロフォンの向きの変化を打ち消すように処理する再生処理手段と、
    を備えることを特徴とする音響再生装置。
  9. 請求項8の音響再生装置において、
    前記再生処理手段は、ヘッドフォン再生用に、リスナー頭外に音像を定位させる処理を併せて実行する音響再生装置。
  10. 請求項8の音響再生装置において、
    リスナー頭部の回転を検出する回転検出手段を備え、
    前記再生処理手段は、ヘッドフォン再生用に、前記回転検出手段の検出結果によって、リスナー頭部の回転による音場の動きを打ち消す処理を併せて実行する音響再生装置。
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