JP2005323415A - 静電アクチュエータ及び光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部からの振動や衝撃等に強い静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置を提供する。
【解決手段】 対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、複数の突起を形成するラチェットと前記ラチェットにかみ合う少なくとも1つの突起を形成する係止部材とを有するラチェット部を有し、前記ラチェット部により前記可動子が前記所定方向に移動するのを阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
【選択図】 図2

Description

本発明は、対向した対の固定子の間に可動子を配置し可動子を振動させつつ移動させる静電アクチュエータ及び静電アクチュエータを適用した光学装置に関するものである。
近年、対向した対の固定子の間に可動子を配置し、可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置が種々提案されている。例えば、起動時に可動子を強制的に振動させることにより、固定子と可動子との配置を平行に修正し、以降の駆動を円滑にしようとするものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−111443号公報
静電アクチュエータは、例えば、携帯電話等の小型の機器に内蔵する場合、手に持って移動あるいは操作されるため、固定子と可動子とが吸着状態または非吸着状態で、外部より振動、衝撃があっても可動子が移動しないようにすることが要求される。
しかしながら、特許文献1に記載されているような静電アクチュエータ及び光学装置においては、固定子と可動子が吸着状態でも、可動子が移動停止中に、可動子に振動や衝撃が加わると、可動子は吸着に抗して振動や衝撃により移動するといった問題があり、また、同様に、固定子と可動子が非吸着状態で可動子に振動や衝撃があると、可動子が自由に移動するといった問題がある。例示して説明すると、可動子に撮影レンズを組み込んだ場合、撮影レンズのピント調節により所定の位置で止めている時に、振動や衝撃があると、可動子が動いてしまうと、ピント狂いになる恐れがあり、また、電源を切って携帯している場合などに、可動子に振動や衝撃が加わり可動子が動いてしまうと、可動子が内部部品と衝突破損する恐れがあるといった問題もある。
本発明の目的は、外部からの振動や衝撃等に強い静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置を提供することにある。
上記の目的は、下記の手段のいずれかにより達成される。
(1) 対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、
複数の突起を形成するラチェットと前記ラチェットにかみ合う少なくとも1つの突起を形成する係止部材とを有するラチェット部を有し、前記ラチェット部により前記可動子が前記所定方向に移動するのを阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
(2) 前記可動子と前記固定子とが吸着したとき、前記ラチェット部がかみ合うように構成した(1)に記載の静電アクチュエータ。
(3) 前記ラチェット部または前記可動子を押圧するソレノイドまたはモータを有する(1)または(2)に記載の静電アクチュエータ。
(4) 前記ソレノイドは、永久磁石を内蔵する無通電保持型である(3)に記載の静電アクチュエータ。
(5) 前記ラチェットの突起のピッチは、前記固定子の多相電極のピッチと同一である(1)から(4)のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
(6) 前記ラチェット部は前記可動子の双方向の移動を阻止するものである(1)から(5)のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
(7) (1)から(6)のいずれか1項に記載の静電アクチュエータの可動子に光学系を有し、前記可動子の移動により前記光学系を前記所定方向へ移動するように構成したことを特徴とする光学装置。
以上のように構成したので下記のような効果を奏する。
(1)に記載の発明によれば、ラチェットと係止部材より成るラチェット部という簡単な構造で、可動子に振動や衝撃等があっても可動子の移動を阻止できるようなった。
(2)に記載の発明によれば、固定子と可動子との吸着だけで、ラチェット部がかみ合い可動子の移動が阻止できるようになった。
(3)に記載の発明によれば、ラチェット部又は可動子を簡単な駆動源で外部より押圧するだけでラチェット部がかみ合い、可動子の移動が阻止できるようになった。
(4)に記載の発明によれば、ラチェット部の押圧保持が、無通電状態で出来るようになった。
(5)に記載の発明によれば、ラチェットの突起のピッチは、固定子の多相電極のピッチと同一であるので、可動子の振動が円滑で、ラチェット部のかみ合わせも確実となった。
(6)に記載の発明によれば、可動子が双方向で移動阻止できるようになった。
(7)に記載の発明によれば、前述の効果を有する静電アクチュエータを適用した光学装置となった。
以下、実施の形態により本発明の静電アクチュエータ及び光学装置について詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各図において静電アクチュエータ及び光学装置は、正面より見て前後方向をZ方向(前方向を+Z、後方向を−Z)とし、左右方向をX方向(左方向を+X、右方向を−X)、さらに、上下方向をY方向(上方向を+Y、下方向を−Y)とする。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係わる静電アクチュエータを適用した光学装置の概略構成を示す斜視図である。図1において、光学装置10Aは、Y方向に対向した対の固定子45の間に可動子30Aを配置し、可動子30Aを対の固定子45間で振動させつつZ方向に移動させる静電アクチュエータ40Aを有している。ラチェット部70Aは、可動子と固定子が吸着状態で、可動子30Aが一時停止中に、可動子30AがZ方向に移動するのを阻止する構成となっている。
次に、光学装置10Aについて、図2及び図3を参照して説明する。図2は実施の形態1に係わる光学装置の図1の矢印Aより見た側面断面図(a)、矢印Bより見た正面断面図(b)、矢印Cより見た光軸より下部の側面断面図(c)であり、詳しくは、図2は可動子と固定子が−Y方向に吸着している状態を示している。図3はラチェット部の部分斜視図を示している。
図2(a)に示すように、光学装置10Aは、筐体21A、蓋22、静電アクチュエータ40A等で構成され、また、静電アクチュエータ40Aは対の固定子45、可動子30A、ラチェット部70A(図(c)参照)で構成されている。
筐体21Aは、上部が開放された箱状となっており、筐体21Aの上部には蓋22が設けられている。筐体21Aは前面に開口部24が背面に撮像素子60が設けられている。
図2(a)に示すように、静電アクチュエータ40Aは、対向した対の固定子45の間に可動子30Aを配置し、可動子30Aを振動させてZ方向に移動する構成と成っている。対の固定子45は、固定子45a、45bを有し、固定子45aは筐体21Aの上部に、固定子45bは下部にそれぞれ配置されている。可動子30Aは、可動子電極41、可動子電極42、枠部31及び撮影レンズ50等を有している。固定子45aに対向して可動子電極41、固定子45bに対向して可動子電極42がそれぞれ形成されにている。可動子30Aは、導電性を有する材料で形成され、例えば、特開2003−284359号公報に記載の気相成長炭素繊維(VGCS)とPPS(ポリフェニレンスルフィド)等の熱可塑性樹脂と溶融混練してなる樹脂組成物で成形した導電性樹脂等で形成される。なお、固定子45aと固定子45bの間隔は、可動子30Aに設けられた可動子電極41、42がこの間隔内で双方から吸引され吸着可能な隙間d(図2(b)参照)を有するよう設定されている。
図2(c)に示すように、ラチェット部70Aは、複数の突起を形成するラチェット71aとラチェット71aにかみ合う複数の突起を形成する係止部材71bとを有し、可動子30Aが固定子45b側に吸着状態となっているとき、可動子30AがZ方向に移動するのを阻止する構成となっている。さらに詳しくは、図3に示すように、ラチェット部は、複数の突起を有するラチェット71aと、複数の突起を有する係止部材71bを有し、ラチェット71aは突起71aa、71ab、71acを有し、係止部材71bは突起71ba、71bb、71bcをそれぞれ有している。突起71aaと突起71baがかみ合い、突起71acと突起71bcがかみ合い、また、突起71abと突起71bbがかみ合う構成に成っている。なお、ラチェット71aの突起のピッチは、固定子45aの多相電極のピッチと同じで、ピッチの位相も同じになっている。
次に、対の固定子45に形成される電極パターンについて図4により説明する。図4は固定子に形成される電極パターンを示す概略図であり、図4(a)は固定子45aの可動子電極41(図2(a)参照)に相対する面に形成された電極パターンを示し、図4(b)は固定子45bの可動子電極42(図2(a)参照)に相対する面に形成された電極パターンをそれぞれ示している。
図4に示すように、固定子45aには4系統の電極A〜Dが形成され、この電極A〜Dは、ストライプ状の電極として配列され、可動子電極41の進行方向(Z方向)に沿って見たとき順番に現れるように配置されている。この4系統の電極A〜D(駆動電極ともいう)は、後述するように、順次切り替えて電圧を印加することにより可動子30AをZ方向に移動させるために用いられる。
ストライプ状の駆動電極A〜Dの配列ピッチと、可動子電極41に形成された凸部のピッチとの関係は、可動子電極41の凸部の幅をL、この凸部の配列ピッチ2L(図2参照)とすると、駆動電極A〜Dの配列ピッチはL/2となるよう形成されている。
一方、固定子45bには、1系統の電極E(保持電極Eともいう)が、可動子電極42に対応した位置に形成されている。
この固定子45(45a、45b)は、ガラスまたはセラミックス等の絶縁体からなる基板上にスパッタリング等の手法により導電体被膜を形成することで作成される。また、形成された導電体被膜上には絶縁体被膜を設けることが好ましい。更に、駆動電極A〜D及び保持電極Eには、配線パッドを介して各電極に選択的に電圧を印加する不図示のスイッチング回路が接続され、スイッチング回路には電源が接続される。
次に、可動子30AのZ方向の移動方法について図5及び図6を参照して説明する。図5は駆動電極A〜D、保持電極Eにより、可動子30Aを駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートであり、図6は図5のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。
ストライプ状の駆動電極A〜Dの配列ピッチは、可動子電極41に形成された凸部のピッチの1/4となるよう形成されている。また凸部は、駆動電極A及びBに対応した位置にあり、保持電極Eに電圧が印加され、可動子30Aが固定子45b側に吸引された状態である。この状態は、図5に示すタイムチャートの時間軸t0の状態を示している。
図5において、t1で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極B、Cに電圧を印加する。これにより、可動子30Aの可動子電極41の凸部が固定子45aの駆動電極B、Cに吸引され、図6(a)に示すように固定子45aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ図の紙面左斜め上方向に移動する。
次いで、図5のt2で駆動電極B、Cへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加する。可動子30Aは固定子45aとの吸引力を失い、可動子30Aは固定子45bの保持電極Eとの吸引力により、紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、可動子30Aは、固定子45aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ、+Z方向(光軸方向)に移動した状態となる。次いで、図5のt3で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極A、Bに電圧を印加する。可動子30Aの可動子電極41の凸部は固定子45aの駆動電極A、Bに吸引され、図6(c)に示すように固定子45aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ更に、図の紙面左斜め上方向に移動する。即ち、可動子30Aは、更に左斜め上方(図6(c)矢印方向)に移動する。
次いで、図5のt4で駆動電極A、Bへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加する。可動子30Aの可動子電極41は固定子45aとの吸引力を失い、可動子30Aの可動子電極42は固定子45bの保持電極Eとの吸引力により、図6(d)に示すように紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、可動子30Aは図6に示す状態から、固定子45aに形成された駆動電極2ピッチ分だけ、光軸方向の紙面左側に移動した状態となる。
以降、同様に、t5で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極D、Aに電圧印加、t6で駆動電極D、Aへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧印加、t7で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極C、Dに電圧印加、t8で駆動電極C、Dへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧印加、t9で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極B、Cに電圧印加、t10で駆動電極B、Cへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加することで、可動子30Aは図6に示した状態から、固定子45aに形成された駆動電極5ピッチ分だけ、光軸方向の紙面左側に移動した状態となる。以上が、駆動電極A〜D及び保持電極Eへの電圧印加の順序である。この動作を繰り返すことで、可動子電極41を任意の量だけ光軸方向の紙面左側に移動させることができる。また、可動子電極41を上記と−Z方向に移動させるには、駆動電極A〜Dへの電圧印加を逆の順序で行うことで移動させることができる。
次に、静電アクチュエータにおける可動子の一時停止中の移動(位置ずれ)阻止に関する作用について図面を参照して説明する。図2(a、c)に示すように、可動子30Aに形成された可動子電極42と固定子45bとが吸着状態となる時、ラチェット71aと係止部材71bとが図のようにかみ合い状態になり、その結果、係止部材71bと一体の可動子30Aも移動が阻止され、外部より例え振動や衝撃があっても、可動子が位置ずれを起こさなくなる。
以上のように、可動子30Aが固定子45b側に吸着され、保持されている時に、振動や衝撃が加わっても、可動子30Aの位置ずれが確実に防止できるようになる。なお、従来技術では、ラチェットと係止部材によるかみ合いがないので、可動子電極42と固定子45bとが仮に吸着状態を維持しても、振動や衝撃があると、吸着力に抗して、可動子30Aが位置ずれを起こしていたが、このような問題を解消することができる。
(実施の形態2)
本発明に係わる実施の形態2の静電アクチュエータ及び光学装置について説明する。実施の形態2はラチェット部が異なる以外は機能的に実施の形態1と同じであるので、実施の形態1と機構的に同じ部分は同一符号を付け説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。図7は実施の形態2に係る光学装置の正面断面図(a)、図7(a)の矢印Aより見た光軸より下部の側面断面図(b)、及び図7(a)の矢印Bより見た光軸より下部の側面断面図(c)であり、詳しくは、ソレノイド48Bがラチェット部70Bを押圧する前の状態を示している。また、図8はソレノイド48Bの断面図である。
図7(a)に示すように、光学装置10Bは、筐体21B、蓋22、静電アクチュエータ40B等で構成され、また、静電アクチュエータ40Bは対の固定子45、可動子30B、ラチェット部70B等で構成されている。静電アクチュエータ40Bは、実施の形態1の静電アクチュエータ40Aと機構的に同じである。
図7(c)に示すように、ラチェット部70Bは、ソレノド48Bによりシャフト48Baがラチェット71aを押圧して+Y方向に移動させ、ラチェット71aと係止部材71bがかみ合う構成になっている。図8に示すように、ソレノイド48Bは、永久磁石を内蔵する無通電保持型であり、2方向に吸引保持するタイプである。ソレノイド48Bは、コイル48cに瞬時の通電でシャフト48Baが+Y方向に吸引し、吸引後は永久磁石48bにより吸着保持させ、コイル48dに瞬時の通電でシャフト48Baが−Y方向に吸引し、吸引後は永久磁石48bにより吸着保持させることにより、この間の通電を不要にする構造になっている。
次に、静電アクチュエータにおける無通電状態の可動子30Bの移動阻止(位置ずれ阻止)に関する作用について図面を参照して説明する。図7(a)に示すように、先ず、光学装置10Bの図示しない操作釦より、例えば、メインスイッチOFF等の無通電状態にする指示を入力する。すると、ソレノイド48Bが+Y方向へ駆動するように制御される。すると、図7(c)に示すように、ソレノイド48Bにパルスが印可され、シャフト48Baが+Y方向に移動し、シャフト48Baと連結されたラチェット71a、さらに係止部材71bが同じ+Y方向に移動し、可動子30Bも+Y方向に移動して、ラチェット71aと係止部71bがかみ合い、固定子45と可動子30Bの間隔d(図7(a)参照)もなくなる。その結果、係止部材72bと一体の可動子30BもZ方向の位置ずれが阻止される。その後、無通電状態になるが、ソレノイド48Bに通電しなくても、ソレノイド48Bが前述のように自己保持され、ラチェット71aと係止部71bのかみ合いが持続される。したがって、光学装置の外部より、振動や衝撃があっても、位置ずれ等を起こさなくなる。
次に、可動子の移動阻止(位置ずれ阻止)の解除は、先ず、光学装置10Bの図示しない操作釦より、例えば、メインスイッチON等の無通電状態を解除する指示を入力する。すると、ソレノイド48Bにパルスが印可され、シャフト48Baが今度は−Y方向に移動し、シャフト48Baと連結されたラチェット71aが−Y方向に移動し、元の状態に戻り解除される。
以上のように、可動子30Bが無通電状態中に、振動や衝撃が加わっても、可動子30Bの位置ずれが確実に防止できるようになる。なお、従来技術では、可動子が無通電状態では、ラチェットと係止部材によるかみ合いがないので、振動や衝撃があると、可動子が容易に位置ずれを起こしていたが、このような問題を解消できる。また、通電中は、可動子30Bが固定子45bと吸着している時に振動や衝撃が加わった場合は、実施の形態1と同様の効果を有している。
(実施の形態3)
本発明に係わる実施の形態3の静電アクチュエータ及び光学装置について説明する。実施の形態3はラチェット部が異なる以外は機能的に実施の形態2と同じであるので、実施の形態2と機構的に同じ部分は同一符号を付け説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。図9は実施の形態3に係る光学装置の側面断面図(a)、図9(a)に示す矢印Aより見た側面断面図(b)であり、詳しくは、ソレノイド48Cがラチェット部70Cを押圧する前の状態を示している。
図9(a)に示すように、光学装置10Cは、筐体21C、蓋22、静電アクチュエータ40C等で構成され、また、静電アクチュエータ40Cは対の固定子45、可動子30C、ラチェット部70C等で構成されている。静電アクチュエータ40Cは実施の形態2の静電アクチュエータ40Bと機構的に同じである。
図9(a)に示すように、ラチェット部70Cは、ソレノド48Cによりシャフト48Caがラチェット72aを押圧し、ラチェット72aと係止部材72bがかみ合う構成になっている。ソレノイド48Cは、実施の形態2のソレノイド48Bと機構的に同じである。
次に、静電アクチュエータにおける無通電状態の可動子の移動阻止(位置ずれ阻止)に関する作用について図面を参照して説明する。図9(a)に示すように、先ず、光学装置10Cの図示しない操作釦より、無通電状態にする指示を入力する。すると、ソレノイド48Cにパルスが印可され、シャフト48Caが+Y方向に移動し、シャフト48Caと連結するラチェット72a、係止部材72bが同じ+Y方向に移動し、同様に可動子30Cも+Y方向に移動して、固定子45と可動子30Cの間隔dがなくなり、ラチェット72aと係止部72bがかみ合う。その結果、係止部材72bと一体の可動子30CもZ方向の位置ずれが阻止される。
その後、無通電状態になるが、ソレノドに通電しなくても、ソレノイド48Cが前述のように自己保持され、ラチェット72aと係止部72bのかみ合いが持続される。したがって、光学装置の外部より、振動や衝撃があっても、位置ずれ等を起こさなくなる。
次に、可動子の移動阻止(位置ずれ阻止)の解除は、先ず、図9(a)に示すように、光学装置10Cの図示しない操作釦より、無通電状態を解除する指示を入力する。ソレノイド48Cのシャフト48Caも−Y方向に動くように制御され、シャフト48Caが−Y方向に移動し、シャフト48Caと連結されたラチェット72aも−Y方向に移動し、元の状態に戻り解除される。
以上のように、可動子30Cが無通電状態中に、振動や衝撃が加わっても、可動子30Cの位置ずれが確実に防止できるようになる。なお、従来技術では、可動子が無通電状態では、ラチェットと係止部材によるかみ合いがないので、振動や衝撃があると、可動子が位置ずれを起こしていたが、このような問題を解消できる。
また、通電中は、可動子30Cが固定子45bと吸着している時に振動や衝撃が加わった場合は、実施の形態1と同様の効果を有している。
(実施の形態4)
本発明に係わる実施の形態4の静電アクチュエータ及び光学装置について説明する。実施の形態4はラチェット部が異なる以外は機能的に実施の形態3と同じであるので、実施の形態3と機構的に同じ部分は同一符号を付け説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。図10は実施の形態4に係る光学装置の正面断面図(a)、図10(a)に示す矢印Aより見た光軸より下部の側面断面図(b)、図10(a)に示す矢印Bより見た側面断面図(c)であり、詳しくは、ソレノイド48Dが可動子30Dを介してラチェット部70Dを押圧している状態を示す図である。
図10(a)に示すように、光学装置10Dは、筐体21D、蓋22、静電アクチュエータ40D等で構成され、また、静電アクチュエータ40Dは対の固定子45、可動子30D、ラチェット部70D等で構成されている。静電アクチュエータ40Dは実施の形態2の静電アクチュエータ40Bと機構的に同じである。
図10(a、c)に示すように、ラチェット部70Dは、ソレノド48Dによりシャフト48Caが可動子30Dを介して係止部材71bを押圧し、ラチェット71aと係止部材71bがかみ合う構成になっている。なお、ソレノイド48Dは実施の形態2のソレノイド48Bと機構的に同じである。
次に、静電アクチュエータにおける無通電状態の可動子の移動阻止(位置ずれ阻止)に関する作用について図面を参照して説明する。図10(a、c)に示すように、先ず、光学装置10Dの図示しない操作釦より、無通電状態にする指示を入力する。すると、ソレノイド48Dにパルスが印可され、シャフト48Daが−Y方向に移動し、シャフト48Daが可動子30Dを介して係止部材71bを同じ−Y方向に移動させ、ラチェット72aと係止部72bがかみ合う。その結果、係止部材71bと一体の可動子30Dは、Z方向の位置ずれが阻止される。その後、無通電状態になるが、ソレノド48Dに通電しなくても、ソレノイド48Dが前述のように自己保持されるので、ラチェット71aと係止部71bのかみ合いが持続され、したがって、光学装置の外部より振動や衝撃があっても、可動子30Dは位置ずれ等を起こさなくなる。
次に、可動子の移動阻止(位置ずれ阻止)の解除は、先ず、図10(a)に示すように、光学装置10Dの図示しない操作釦より、無通電状態を解除する指示を入力する。すると、ソレノイド48Dのシャフト48Daは+Y方向に動くように制御され、シャフト48Daが+Y方向に戻り、元の状態になり解除される。
以上のように、可動子30Dが無通電状態中に、振動や衝撃が加わっても、可動子30Dの位置ずれが確実に防止できるようになる。なお、従来技術では、可動子が無通電状態では、ラチェットと係止部材によるかみ合いがないので、振動や衝撃があると、可動子が位置ずれを起こしていたが、このような問題を解消できる。
また、通電中は、可動子30Dが固定子45bと吸着している時に振動や衝撃が加わった場合は、実施の形態1と同様の効果を有している。
なお、上記実施の形態では、ラチェット部を単相電極側の固定子の近くに配置した例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば多相電極側の固定子の近くに配置することもできる。
また、上記実施の形態では、ラチェット部の係止部材を可動子側に、ラチェットを固定子側に設けたがこの逆であっても本発明を逸脱するものではない。
また、上記実施の形態では、前記ラチェットのピッチは、固定子の多相電極のピッチと同一としたが、これに限らず、ラチェットのピッチと固定子の多相電極のピッチを異なるものであってもよい。
また、上記実施の形態においては、固定子を、図2に示す断面形状が略正方形に配置した例で説明したが、これに限らず、菱形、平行四辺形、長方形等種々の変形でもよい。
また、上記実施の形態では、静電アクチュエータの固定子と可動子の配置として、複数電極を上部に、単電極を下部に設けたが、その逆で複数電極を下部に、単電極を上部に設けてもよい。また、静電アクチュエータの固定子と可動子の配置として、Y方向に配置下がX方向に配置しても同様である。
また、上記実施の形態では、静電アクチュエータの移動阻止の駆動源としてソレノイドを用いた例で示したが、これに限定されるものではなく、例えば、モータとモータにより回転するカムを用いることもできる。
また、実施の形態では、可動子に設けた光学系として、単焦点レンズを例にとり説明したが、これに限るものでなく、例えばズームレンズ、光学系の一部等としても適用可能である。
実施の形態1に係わる静電アクチュエータを適用した光学装置の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係わる光学装置の図1の矢印Aより見た側面断面図(a)、矢印Bより見た正面断面図(b)、矢印Cより見た光軸より下部の側面断面図(c)である。 ラチェット部の部分斜視図を示している。 固定子に形成される電極パターンを示す概略図である。 駆動電極A〜D、保持電極Eにより、可動子を駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートである。 図5のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。 実施の形態2に係る光学装置の正面断面図(a)、図7(a)の矢印Aより見た光軸より下部の側面断面図(b)、及び図7(a)の矢印Bより見た光軸より下部の側面断面図(c)である。 ソレノイドの断面図である。 実施の形態3に係る光学装置の側面断面図(a)、図9(a)に示す矢印Aより見た側面断面図(b)である。 実施の形態4に係る光学装置の側面縦断面図である。
符号の説明
10A、10B、10C、10D 光学装置
30A、30B、30C、30D 可動子
40A、40B、40C、40D 静電アクチュエータ
41、42 可動子電極
45、45a、45b 固定子
48B、48C、48D ソレノイド
70A、70B、70C、70D ラチェット部
71a、72a ラチェット
71b、72b 係止部材

Claims (7)

  1. 対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、
    複数の突起を形成するラチェットと前記ラチェットにかみ合う少なくとも1つの突起を形成する係止部材とを有するラチェット部を有し、前記ラチェット部により前記可動子が前記所定方向に移動するのを阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 前記可動子と前記固定子とが吸着したとき、前記ラチェット部がかみ合うように構成したことを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 前記ラチェット部または前記可動子を押圧するソレノイドまたはモータを有することを特徴とする請求項1または2に記載の静電アクチュエータ。
  4. 前記ソレノイドは、永久磁石を内蔵する無通電保持型であることを特徴とする請求項3に記載の静電アクチュエータ。
  5. 前記ラチェットの突起のピッチは、前記固定子の多相電極のピッチと同一であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
  6. 前記ラチェット部は前記可動子の双方向の移動を阻止するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の静電アクチュエータの可動子に光学系を有し、前記可動子の移動により前記光学系を前記所定方向へ移動するように構成したことを特徴とする光学装置。
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JP2009048117A (ja) * 2007-08-22 2009-03-05 Olympus Imaging Corp レンズ鏡枠
JP2010072169A (ja) * 2008-09-17 2010-04-02 Sony Corp レンズモジュールおよび電子機器

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