JP2005341636A - 静電アクチュエータ及び光学装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 外部からの振動や衝撃等に強い静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置を提供する。
【解決手段】 対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、前記可動子を永久磁石を用いて吸着保持する吸着保持部を有し、前記吸着保持部により前記可動子を吸着して前記可動子の前記移動を阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、対向した固定子の間に可動子を配置し可動子を振動させつつ移動させる静電アクチュエータ及び静電アクチュエータを適用した光学装置に関するものである。
近年、対向した固定子の間に可動子を配置し、可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置が種々提案されている。例えば、起動時に可動子を強制的に振動させることにより、固定子と可動子との配置を平行に修正し、以降の駆動を円滑にしようとするものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−111443号公報
静電アクチュエータは、例えば、携帯電話等の小型の機器に内蔵する場合、手に持って移動あるいは操作されるため、無通電状態で固定子と可動子とが非吸着状態となっているときも、外部より振動、衝撃があっても可動子が移動しないようにすることが要求される。
しかしながら、特許文献1に記載されているような静電アクチュエータ及び光学装置においては、固定子と可動子が電源を切って携帯している場合など非吸着状態で可動子に振動や衝撃があると可動子が位置ずれを起こし、また、可動子が動いてしまうと可動子が内部部品と衝突して破損する恐れがあるといった問題がある。
本発明の目的は、外部からの振動や衝撃等に強い静電アクチュエータ及びこの静電アクチュエータを適用した光学装置を提供することにある。
上記の目的は、下記の手段のいずれかにより達成される。
(1)対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、前記可動子を永久磁石を用いて吸着保持する吸着保持部を有し、前記吸着保持部により前記可動子を吸着して前記可動子の前記移動を阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
(2)可動子を振動方向に吸着して前記可動子の移動を阻止することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ。
(3)可動子を振動方向と直交する方向に吸着して前記可動子の移動を阻止することを特徴とする(1)に記載の静電アクチュエータ。
(4)前記吸着保持部は前記永久磁石の磁力を消磁させる機能を有し、前記可動子の所定方向の移動中は前記磁力を消磁させることを特徴とする(1)、(2)または(3)に記載の静電アクチュエータ。
(5)前記永久磁石を前記固定子の側に配置し、前記永久磁石に吸着する磁性体を前記可動子の側に配置することを特徴とする(1)から(4)のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
(6)対向した第1の固定子と第2の固定子を有する固定子の間に可動子を配置し、前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、前記第1の固定子は前記可動子を静電力の有無により吸着および吸着解除し、前記第2の固定子は可動子を磁力の有無により吸着および吸着解除して前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させると共に、前記磁力により前記可動子を吸着保持し前記可動子の所定方向の移動を阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
(7)(1)から(6)のいずれか1項に記載の静電アクチュエータの可動子に光学系を有し、前記可動子の移動により前記光学系を前記所定方向へ移動するように構成したことを特徴とする光学装置。
以上のように構成したので下記のような効果を奏する。
請求項1、2、3に記載の発明によれば、無通電状態で可動子に振動や衝撃等があっても可動子の移動を阻止できるようなった。
請求項4に記載の発明によれば、可動子を円滑に振動させつつ所定方向に移動できるようになった。
請求項5に記載の発明によれば、永久磁石より一般的に小型で軽量な磁性体を可動子側に設けたので、可動子の駆動が円滑になった。
請求項6に記載の発明によれば、可動子の振動と可動子の無通電保持に永久磁石を併用して利用し、無通電状態で可動子に振動や衝撃等があっても可動子の移動を阻止できるようなった。
請求項7に記載の発明によれば、前述の効果を有する静電アクチュエータにより光学系を移動できる光学装置となった。
以下、実施の形態により本発明の静電アクチュエータ及び光学装置について詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、各図において静電アクチュエータ及び光学装置は、正面より見て前後方向をZ方向(前方向を+Z、後方向を−Z)とし、左右方向をX方向(左方向を+X、右方向を−X)、さらに、上下方向をY方向(上方向を+Y、下方向を−Y)とする。
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係わる静電アクチュエータを適用した光学装置の概略構成を示す斜視図である。図1において、光学装置10Aは、第1の固定子41a、第2の固定子41bよりなる固定子40Aの間に可動子30Aを配置し、可動子30Aを固定子40A間で振動させつつZ方向に移動させる静電アクチュエータ100Aを有している。また、無通電時に可動子30AがZ方向に移動するのを阻止する吸着保持部70Aを有しているが詳しくは後述する。
次に、光学装置10Aについて図2を参照して説明する。図2は実施の形態1に係わる光学装置の図1の矢印Aより見た側面断面図(a)、矢印Bより見た正面断面図(b)、および矢印Cより見た光軸より下部の側面断面図(c)であり、詳しくは、図2は可動子30Aが−Y方向に固定子40Aに吸着している状態を示している。
図2(a)に示すように、光学装置10Aは、筐体21A、蓋22、静電アクチュエータ100A等で構成され、また、静電アクチュエータ100Aは固定子40A、可動子30A、吸着保持部70A(図2(c)参照)等で構成されている。
筐体21Aは、上部が開放された箱状となっており、筐体21Aの上部には蓋22、前面には開口部24、背面には撮像素子60がそれぞれ設けられている。固定子40Aは第1の固定子41aと第2の固定子41bを有し、第1の固定子41aは筐体21Aの上部に、第2の固定子41bは下部にそれぞれ配置されている。また、可動子30Aは、可動子電極31a、可動子電極31b、枠部34および撮影レンズ50等を有している。第1の固定子41aに対向して可動子電極31a、第2の固定子41bに対向して可動子電極31bがそれぞれ形成されている。可動子30Aは、導電性を有する材料で形成され、例えば、特開2003−284359号公報に記載の気相成長炭素繊維(VGCS)とPPS(ポリフェニレンスルフィド)等の熱可塑性樹脂と溶融混練してなる樹脂組成物で成形した導電性樹脂等で形成される。なお、第1の固定子41aと第2の固定子41bの間隔は、可動子30Aに設けられた可動子電極31aと可動子電極31bとがこの間隔内で双方から吸引され吸着可能な隙間d(図2(b)参照)を有するよう設定されている。
図2(b、c)に示すように、吸着保持部70Aは、永久磁石71a、永久磁石71aに吸着する磁性体71b、及び永久磁石71aの磁力を消磁させるための消磁コイル71cより構成されている。第2の固定子41b側に永久磁石71aと消磁コイル71cを配置し、一方、可動子電極31b側に磁性体71bを配置している。消磁コイル71cに非通電状態では永久磁石71aと磁性体71bとが吸着状態となり、可動子30AがZ方向に移動するのを阻止する。また、消磁コイル71cに通電状態では永久磁石の磁力が消磁され永久磁石71aと磁性体71bとが非吸着状態となり、可動子30AがZ方向に移動するのを妨げない構造になっている。なお、実施の形態1では、吸着保持部70Aを第2の固定子の側に配置した例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、吸着保持部70Aを第1の固定子の側に配置することもできる。
次に、固定子40Aに形成される電極パターンについて図3により説明する。図3は実施の形態1に係わる固定子に形成される電極パターンを示す概略図であり、図3(a)は第1の固定子41aの可動子電極31a(図2(a)参照)に相対する面に形成された電極パターンを示し、図3(b)は第2の固定子41bの可動子電極31b(図2(a)参照)に相対する面に形成された電極パターンをそれぞれ示している。
図3に示すように、第1の固定子41aには4系統の電極A〜Dが形成され、この電極A〜Dは、ストライプ状の電極として配列され、可動子電極31aの進行方向(Z方向)に沿って見たとき順番に現れるように配置されている。この4系統の電極A〜D(駆動電極ともいう)は、後述するように、順次切り替えて電圧を印加することにより可動子30A(図2(a))をZ方向に移動させるために用いられる。
ストライプ状の駆動電極A〜Dの配列ピッチと、可動子電極31aに形成された凸部のピッチとの関係は、可動子電極31aの凸部の幅をL、この凸部の配列ピッチを2L(図2(a)参照)とすると、駆動電極A〜Dの配列ピッチはL/2となるよう形成されている。
一方、第2の固定子41bには、1系統の電極E(保持電極Eともいう)が、可動子電極31b(図2(a)参照)に対応した位置に形成されている。
この第1の固定子41aと第2の固定子41bは、ガラスまたはセラミックス等の絶縁体からなる基板上にスパッタリング等の手法により導電体被膜を形成することで作成される。また、形成された導電体被膜上には絶縁体被膜を設けることが好ましい。更に、駆動電極A〜D及び保持電極Eには、配線パッドを介して各電極に選択的に電圧を印加する不図示のスイッチング回路が接続され、スイッチング回路には電源が接続される。
次に、可動子30AのZ方向の移動方法について図4及び図5を参照して説明する。図4は実施の形態1に係わる可動子30Aを駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートであり、図5は図4のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。
ストライプ状の駆動電極A〜Dの配列ピッチは、可動子電極31aに形成された凸部のピッチの1/4となるよう形成されている。また、凸部は、駆動電極A及びBに対応した位置にあり、保持電極Eに電圧が印加され、可動子30Aが第2の固定子31b側に吸引された図示しない状態では図4に示すタイムチャートの時間軸t0の状態となる。
図4において、t1で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極B、Cに電圧を印加する。これにより、可動子電極31aの凸部が固定子41aの駆動電極B、Cに吸引され、図5(a)に示すように第1の固定子41aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ図の紙面左斜め上方向に移動する。
次いで、図4のt2で駆動電極B、Cへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加する。可動子30Aは第1の固定子31aとの吸引力を失い、可動子30Aは第2の固定子31bの保持電極Eとの吸引力により、紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、可動子30Aは、第1の固定子41aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ、+Z方向に移動した状態となる。
次いで、図4のt3で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極A、Bに電圧を印加する。可動子電極31aの凸部は第1の固定子41aの駆動電極A、Bに吸引され、図5(c)に示すように第1の固定子41aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ更に、図の紙面左斜め上方向に移動する。即ち、可動子30Aは、更に左斜め上方(図5(c)矢印方向)に移動する。
次いで、図4のt4で駆動電極A、Bへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加する。可動子電極31aは第1の固定子41aとの吸引力を失い、可動子電極31bは第2の固定子41bの保持電極Eとの吸引力により、図5(d)に示すように紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、第1の固定子41aに形成された駆動電極2ピッチ分だけ、光軸方向の紙面左側に移動した状態となる。
以降、同様に、t5で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極D、Aに電圧印加、t6で駆動電極D、Aへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧印加、t7で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極C、Dに電圧印加、t8で駆動電極C、Dへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧印加、t9で保持電極Eへの電圧印加を停止し、駆動電極B、Cに電圧印加、t10で駆動電極B、Cへの電圧印加を停止し、保持電極Eに電圧を印加することで、可動子30Aは図5に示した状態から、第1の固定子41aに形成された駆動電極5ピッチ分だけ、光軸方向の紙面左側に移動した状態となる。以上が、駆動電極A〜D及び保持電極Eへの電圧印加の順序である。この動作を繰り返すことで、可動子電極31aを任意の量だけ光軸方向の紙面左側(+Z方向)に移動させることができる。また、可動子電極31aを−Z方向に移動させるには、駆動電極A〜Dへの電圧印加を逆の順序で行うことで移動させることができる。また、少なくともこの可動子30Aの第1の固定子41aへの吸着時には、図4に示すように、消磁コイル71cは通電状態とされ、永久磁石71aは磁力を失った状態となる。
次に、可動子の移動を阻止する作用について図面を参照して説明する。図2(a、c)に示すように、第1の固定子41a、第2の固定子41bおよび消磁コイルへの通電を停止したときは、永久磁石71aと磁性体71bとが吸着し、その結果、磁性体71bと一体の可動子30Aの移動が阻止される。なお、可動子の移動阻止の解除は、先ず、図2(a)に示すように、光学装置10Aの図示しない操作釦より、無通電状態を解除する指示を入力する。消磁コイル72cに通電すると永久磁石71aの磁力が消磁された状態に戻り解除されることになる。
以上のように、永久磁石を用いた吸着保持部の作用により、固定子と可動子が電源を切っている場合など無通電状態で、可動子に振動や衝撃が加わっても位置ずれせず、また、可動子が動いて内部部品と衝突とが破損する恐れがなくなる。
(実施の形態2)
本発明に係わる実施の形態2の静電アクチュエータ及び光学装置について説明する。実施の形態2は前述の吸着保持部が異なる以外は機能的に実施の形態1と同じであるので、実施の形態1と機構的に同じ部分は同一符号を付け説明を省略し、異なる構成を中心に説明する。図6は実施の形態2に係る光学装置の側面断面図(a)、図6(a)に示す矢印Aより見た正面断面図(b)であり、詳しくは、可動子30Bが吸着保持部70Bにより移動が阻止されている状態を示している。
図6(a)に示すように、光学装置10Bは、筐体21B、蓋22、静電アクチュエータ100B等で構成され、また、静電アクチュエータ100Bは、第1の固定子42a、第2の固定子42bよりなる固定子40Bの間に可動子30Bを配置し、可動子30Bを固定子40Bの間で振動させつつZ方向に移動させる。また、無通電時に可動子30BがZ方向に移動するのを阻止する吸着保持部70Bを有しているが詳しくは後述する。
図6(b)に示すように、吸着保持部70Bは、永久磁石72a、永久磁石72aに吸着する磁性体72b、及び永久磁石72aの磁力を消磁させるための消磁コイル72cより構成されている。光学装置10Bの左壁側に永久磁石72aと消磁コイル72cを配置し、一方、可動子30Bの左壁側に磁性体72bを配置している。消磁コイル72cが非通電状態では永久磁石72aと磁性体72bとが吸着状態となり、消磁コイル72cが通電状態では永久磁石72aと磁性体72bとが非吸着状態となる。この実施の形態2では、第1の固定子42a、第2の固定子42bによる可動子30Bの振動および移動時には、消磁コイル72cは通電状態とされる。なお、実施の形態2では、光学装置を正面より見て吸着保持部を左壁側に配置したが右壁側にあっても同様である。
次に、可動子の移動を阻止する作用について図面を参照して説明する。図6(a)(b)に示すように、消磁コイル72cの通電が遮断され、永久磁石72aと磁性体72bが吸着し、磁性体72bと一体の可動子30Bも移動が阻止される。したがって、光学装置の外部より振動や衝撃があっても、位置ずれ等を起こさなくなる。なお、可動子の移動阻止の解除は、光学装置10Bの図示しない操作釦より、無通電状態を解除する指示を入力する。すると、消磁コイル72cが通電され、永久磁石72aの磁力が消磁された状態に戻り解除される。
以上のように、永久磁石を用いた可動子の吸着保持作用により、固定子と可動子が電源を切って携帯している場合などの無通電状態で、可動子に振動や衝撃が加わっても可動子が位置ずれするのを防止し、また、可動子が動いて内部部品と衝突して破損する恐れがなくなる。
(実施の形態3)
本発明に係わる実施の形態3の静電アクチュエータ及び光学装置について説明する。図7は実施の形態3に係わる光学装置の側面断面図(a)および図7(a)に示す矢印Aより見た正面断面図(b)、図8は実施の形態3に係わる可動子を駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャート、図9は図8のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。
図7(a)に示すように、光学装置10Cは、筐体21C、蓋22、静電アクチュエータ100C等で構成されている。筐体21Cは上部が開放された箱状となっており、筐体21Cの上部には蓋22が設けられ、また筐体21Cは前面に開口部24が背面に撮像素子60が設けられている。
静電アクチュエータ100Cは、実施の形態1及び2と同様の第1の固定子43aと、永久磁石とこの永久磁石の磁力を消磁する消磁コイルで構成された第2の固定子43bよりなる固定子40Cの間に可動子30Cを配置し、可動子30Cを固定子40C間で振動させつつZ方向に移動させる。また、無通電時に可動子30CがZ方向に移動を阻止する機能を有しているが詳しくは後述する。
第1の固定子43aは筐体21Cの上部に配置され、第1の固定子43aに対向して可動子電極33aが形成されている。第1の固定子43aには4系統の電極AからDが設けられ、4系統の電極AからDは、ストライプ状に配列され、可動子30Cの進行方向に沿って見ると順番にあらわれるように配置されている。
第2の固定子43bは筐体21Cの下部に配置され、第2の固定子43bに対向して可動子30cには磁性体33bが形成されている。第2の固定子43bには、永久磁石431bとこの永久磁石431bの磁力を消磁させるための消磁コイル432bが設けられている。消磁コイル432bに通電しない時、可動子30cに形成された磁性体33bと永久磁石431bとは吸着し、逆に消磁コイル432bに通電している時、永久磁石431bの磁力を消磁して磁性体33bと永久磁石431bは非吸着となる。
第1の固定子43aと第2の固定子43bの間には、可動子電極33aと磁性体33bを有する可動子30cがこの間隔内で双方から吸引され吸着可能な隙間d(図7(b)参照)を有している。
次に、可動子30CのZ方向の移動方法について図8及び図9を参照して説明する。図8は駆動電極A〜D、消磁コイル432bにより、可動子30Cを駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートであり、図9は図8のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。
ストライプ状の駆動電極A〜Dの配列ピッチは、実施の形態1、2と同様に、可動子電極33aに形成された凸部のピッチの1/4となるよう形成されている。また凸部は、駆動電極A及びBに対応した位置にあり、消磁コイル432bに通電されず、可動子30Cが第2の固定子43b側に吸引された状態である。この状態は、図4に示すタイムチャートの時間軸t0の状態を示している。
図8において、t1で消磁コイル432bに通電し、さらに駆動電極B、Cに電圧を印加する。これにより、可動子電極33aの凸部が第1の固定子43aの駆動電極B、Cに吸引され、図9(a)に示すように第1の固定子43aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ図7(a)の紙面左斜め上方向に移動する。
次いで、図8のt2で駆動電極B、Cへの電圧印加を停止し、さらに消磁コイル432bの通電を遮断する。可動子30Cは第1の固定子33aとの吸引力を失い、可動子30Cは第2の固定子43bの永久磁石431b(図7(a))との吸引力により、紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、可動子30Cは、第1の固定子43aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ、+Z方向に移動した状態となる。
次いで、図8のt3で消磁コイル432bへ通電し、駆動電極A、Bに電圧を印加する。可動子電極33aの凸部は第1の固定子43aの駆動電極A、Bに吸引され、図9(c)に示すように第1の固定子43aに形成された駆動電極1ピッチ分だけ更に、図の紙面左斜め上方向に移動する。即ち、可動子30Cは、更に左斜め上方(図9(c)矢印方向)に移動する。
次いで、図8のt4で駆動電極A、Bへの電圧印加を停止し、消磁コイルの通電を遮断する。可動子電極33aは第1の固定子43aとの吸引力を失い、磁性体33bは第2の固定子43bに設けた永久磁石431b(図7)との吸引力により、図9(d)に示すように紙面下方(矢印方向)に移動する。これにより、可動子30Cは図9に示す状態から、第1の固定子43aに形成された駆動電極2ピッチ分だけ、光軸方向の紙面左側に移動した状態となる。
次に、無通電状態で可動子の移動を阻止する作用について図面を参照して説明する。図7(a)(b)に示すように、消磁コイル432bの通電が遮断されたときは、第2の固定子43bに配置した永久磁石431bと磁性体32bが吸着状態となり、磁性体33bと一体の可動子30CがZ方向に移動するのを阻止する。
以上のように、静電アクチュエータにおいて一部に永久磁石を用い、この永久磁石を用いて無通電時に可動子を吸着するようにしたので、簡単な構成で、固定子と可動子が電源を切っている場合などの無通電状態中に、外部より振動や衝撃が加わっても、可動子30Cの位置ずれが確実に防止でき、可動子が動いて内部部品と衝突して破損する恐れがなくなる。この実施の形態においては、可動子の振動と可動子の無通電保持に永久磁石を併用して利用し、無通電状態で可動子に振動や衝撃等があっても可動子の移動を阻止できる。さらに、本例においては、複数の永久磁石と消磁コイルを用いたが、少なくとも1つあればよい。
なお、各実施の形態においては、固定子を断面形状が略正方形に配置した例で説明したが、これに限らず、菱形、平行四辺形及び長方形等の変形でもよい。また、実施の形態1、2では、静電アクチュエータの固定子と可動子の配置として、複数電極を上部に、単電極を下部に設けたが、複数電極を下部に、単電極を上部に設けてもよい。また、各実施の形態では、静電アクチュエータの固定子と可動子の振動方向をY方向としたが、X方向であっても同様である。さらに、各実施の形態では、可動子に設けた光学系として、単焦点レンズを例にとり説明したが、これに限るものでなく、例えばズームレンズ、光学系の一部としても適用可能である。
実施の形態1に係わる静電アクチュエータを適用した光学装置の概略構成を示す斜視図である。 実施の形態1に係わる光学装置の図1の矢印Aより見た側面断面図(a)、矢印Bより見た正面断面図(b)、及び矢印Cより見た光軸より下部の側面断面図(c)である。 実施の形態1に係わる固定子に形成される電極パターンを示す概略図である。 実施の形態1に係わる可動子を駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートである。 図4のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。 実施の形態2に係わる光学装置の側面断面図(a)、図6(a)の矢印Aより見た正面断面図(b)である。 実施の形態3に係わる光学装置の側面断面図(a)、図7(a)に示す矢印Aより見た側面断面図(b)である。 実施の形態3に係わる可動子を駆動させる場合のシーケンスを示すタイムチャートである。 図8のタイムチャートに対応した可動子の作動状態を示す図である。
符号の説明
10A、10B、10C 光学装置
100A、100B、100C 静電アクチュエータ
30A、30B、30C 可動子
31a、32a、33a、31b、32b 可動子電極
33b、71b、72b 磁性体
40A、40B、40C 固定子
41a、42a、43a 第1の固定子
41b、42b、43b 第2の固定子
71a、72a、431b 永久磁石
71c、72c、432b 消磁コイル
70A、70B 吸着保持部

Claims (7)

  1. 対向した対の固定子の間に可動子を配置し前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、
    前記可動子を永久磁石を用いて吸着保持する吸着保持部を有し、前記吸着保持部により前記可動子を吸着して前記可動子の前記移動を阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 可動子を振動方向に吸着して前記可動子の移動を阻止することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  3. 可動子を振動方向と直交する方向に吸着して前記可動子の移動を阻止することを特徴とする請求項1に記載の静電アクチュエータ。
  4. 前記吸着保持部は前記永久磁石の磁力を消磁させる機能を有し、前記可動子の所定方向の移動中は前記磁力を消磁させることを特徴とする請求項1、2または3に記載の静電アクチュエータ。
  5. 前記永久磁石を前記固定子の側に配置し、前記永久磁石に吸着する磁性体を前記可動子の側に配置することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の静電アクチュエータ。
  6. 対向した第1の固定子と第2の固定子を有する固定子の間に可動子を配置し、前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させる静電アクチュエータにおいて、
    前記第1の固定子は前記可動子を静電力の有無により吸着および吸着解除し、前記第2の固定子は可動子を磁力の有無により吸着および吸着解除して前記可動子を振動させつつ所定方向に移動させると共に、前記磁力により前記可動子を吸着保持し前記可動子の所定方向の移動を阻止することを特徴とする静電アクチュエータ。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の静電アクチュエータの可動子に光学系を有し、前記可動子の移動により前記光学系を前記所定方向へ移動するように構成したことを特徴とする光学装置。
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