JP2014023238A - 振動発生器 - Google Patents

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Abstract

【課題】小型であって大きな振動量を得られる振動発生器を提供する。
【解決手段】振動発生器1は、フレーム20、フレーム20に取り付けられている底板30、コイル40、及びホルダ50を有する。ホルダ50は、マグネット60及びヨーク70で構成された板状の振動子80を、フレーム20に対して運動可能に保持する。コイル40は、底板30の上方に、振動子80に面対向するように配置されている。ヨーク70は、その上面がフレーム20の内面に対面するように配置されている。マグネット60は、コイル40に向けてマグネット60が発生させる磁場が強まるように振動方向にハルバッハ配列で並ぶ、複数の主磁極62,64と副磁極66〜68とを有している。したがって、コイル40が励磁されたとき、振動子80について発生する推力を大きくすることができる。
【選択図】図6

Description

この発明は、振動発生器に関し、特に、コイルに電流を流して振動子を運動させることで振動を発生させる振動発生器に関する。
振動子を運動させて振動を発生させる振動発生器としては、マグネットを含む振動子を、バネ部を介して、筐体により支持した構造を有するものが種々用いられている。この種の振動発生器は、マグネットの下方にマグネットに対面するように配置されたコイルを備えている。振動子は、コイルが通電されて磁場が発生するのに伴って、略水平面内で往復運動を行う。
下記特許文献1には、マグネットを有する振動部を板ばねを介して支持した構造を有する振動発生器が開示されている。この振動発生器では、振動部のマグネットに対面するように、1つの平板状コイルが配置されている。板ばねの一端は、筐体にねじを用いて固定されている。板ばねの他端は、振動部の重りに、かしめによって固定されている。
下記特許文献2には、可動子ブロックにマグネットが取り付けられており、マグネットに沿うように配置された棒状のヨーク体にコイルが巻回されている振動発生装置が開示されている。この振動発生装置においては、可動子ブロックを支持するバネ部とフレームの枠部などとが樹脂材により一体成形されている。
なお、下記特許文献3には、円筒状の可動部をハルバッハ型磁石で構成し、励磁ヨークに巻回されたコイルに通電することで磁石を振動させる振動形モータが開示されている。
特開2003−24871号公報 特開2010−94567号公報 特開2009−213210号公報
ところで、上記のような振動発生器においては、小型であること及び大きな振動量が得られることが望まれる。大きな振動量を得るためには、振動子に大きな推力が与えられるようにする必要がある。
この発明はそのような問題点を解決するためになされたものであり、小型であって大きな振動量を得られる振動発生器を提供することを目的としている。
上記目的を達成するためこの発明のある局面に従うと、振動発生器は、水平面に平行な板形状のマグネットを有する振動子と、筐体に取り付けられており、振動子を筐体に対して変位可能に保持するホルダと、薄型コイルであってマグネットに対して面対向に配置されており、振動子を筐体に対して所定の振動方向に変位させるための磁場を発生させるコイルとを備え、マグネットは、振動方向に並ぶ複数の磁極を有し、複数の磁極は、コイルに向けてマグネットが発生させる磁場が強まるようにハルバッハ配列で並ぶ。
好ましくはマグネットは、磁化方向が振動方向に平行となるように、振動方向に配列された3つ以上の副磁極と、磁化方向が水平面に直交するように、副磁極間にそれぞれ配置された2つ以上の主磁極とを含み、3つ以上の副磁極は、各副磁極の磁化方向が振動方向に沿ってその次に配置されている副磁極の磁化方向とは反対になるように配置されており、2つ以上の主磁極は、各主磁極の磁化方向が振動方向に沿ってその次に配置されている主磁極の磁化方向とは反対になるように配置されており、2つ以上の主磁極のうち磁化方向がコイルに向かう方向であるものは、3つ以上の副磁極のうち互いに磁化方向が向き合うように配置された2つの副磁極の間に配置されている。
好ましくはマグネットの振動方向の幅寸法は、コイルの振動方向の幅寸法よりも大きい。
好ましくはホルダは、振動子を保持する振動子保持部と、筐体に固定される固定部と、固定部と振動子保持部とを接続し、振動子保持部を固定部に対して変位可能に支持するアーム部とを有し、ホルダは、固定部、アーム部、及び振動子保持部が樹脂を用いて一体成形された構造を有する。
これらの発明に従うと、マグネットにおいて、振動方向に並ぶ複数の磁極が、コイルに向けてマグネットが発生させる磁場が強まるようにハルバッハ配列で並んでいる。したがって、小型であって大きな振動量を得られる振動発生器を提供することができる。
本発明の第1の実施の形態における振動発生器を示す平面図である。 図1のA−A線断面図である。 ホルダを示す斜視図である。 図1のB−B線におけるフレームの断面図である。 図4のC−C線におけるフレームの断面図である。 振動子及びコイルの側断面図である。 振動子に加わる推力の大きさを振動子の構造毎に比較して示すグラフである。 比較例の構造を有する振動子を示す側断面図である。 第2の構造を有する振動子を示す側断面図である。 本実施の形態に係る振動子が発生させる磁場を示す図である。 磁極の配列が異なる振動子が発生させる磁場を示す図である。 本実施の形態の一変型例に係る振動発生器の振動子及びコイルの構造を示す側断面図である。 本実施の形態の上述とは異なる変型例に係る振動発生器のマグネットとコイルとの位置関係を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態における振動発生器について説明する。
振動発生器は、マグネットを保持する振動子が筐体に対して変位可能に、筐体に支持されている構造を有している。振動子の近くには、コイルが配置されている。コイルは、筐体に対する位置を変化させるための磁場を発生させる。振動発生器は、コイルの励磁に応じて振動子を往復運動させることで振動力を発生する、いわゆるリニアタイプのものである。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における振動発生器を示す平面図である。図2は、図1のA−A線断面図である。
図1においては、振動発生器1の部品レイアウトが容易に理解できるように、本来フレーム20の上面によって隠れているホルダ50などが、部分的に実線で表示されている。
以下の説明において、振動発生器1について、図1で示される座標のX軸方向を左右方向(原点から見てX軸で正となる方向が右方向)、Y軸方向を前後方向(原点から見てY軸で正となる方向が後方向)ということがある。また、図2のZ軸方向(図1のXY平面に垂直な方向)を上下方向(原点から見てZ軸で正となる方向が上方向)ということがある。
[振動発生器1の全体構造]
図1に示されるように、振動発生器1は、大まかに、両面基板10と、フレーム(筐体の一例)20と、底板30と、コイル40と、ホルダ50とを有している。ホルダ50は、本実施の形態において、4つの柱状体(固定部の一例)51(51a,51b,51c,51d)と、4つのアーム部53(53a,53b,53c,53d)と、1つの振動子保持部(以下、単に保持部ということがある。)55とを有している。保持部55には、マグネット60と、ヨーク70とで構成された振動子80が保持されている。
振動発生器1は、全体として、上下の寸法が比較的小さい薄型の略直方体形状に形成されている。振動発生器1は、例えば、左右方向、前後方向のそれぞれの外形寸法が10ミリメートル〜20ミリメートル程度しかない、小型のものである。振動発生器1は、前後左右の側面及び上面がフレーム20により構成され、両面基板10により底面が覆われた、箱形の外形を有している。
本実施の形態において、フレーム20及びヨーク70は、例えば鉄などの軟磁性体を用いてある。
両面基板10は、両面にパターンが設けられたプリント配線基板である。両面基板10の上面の中央部には、2つの端子11,12が設けられている。端子11,12は、両面基板10の底面に設けられたパターン(図示せず)に導通している。端子11,12には、コイル40の巻回端部がはんだを用いて接続されており、両面基板10の底面のパターンを介して、コイル40に通電可能に構成されている。
底板30は、両面基板10の上面の略全域を覆うように、長方形の板状に形成されている。底板30と両面基板10とは、例えば粘着シートや接着剤などを介して、互いに固定されている。換言すると、両面基板10は、底板30に沿うように接続されている。底板30の中央部には、2つの端子11,12が上方に露出するように、開口部31が設けられている。底板30の4辺には、4つの接合部33(33a,33b,33c,33d)が形成されている。図2に示されるように、各接合部33は底板30から略90度上方に曲げられて形成され、底板30の両面基板10上の部位と共にL字形状の断面をなしている。各接合部33は、その外側面がフレーム20の側部内面に接触するように形成されている。底板30は、振動子80に対してコイル40よりも離れた位置に配置されている。すなわち、底板30は、フレーム20と共に振動子80やコイル40などを覆っている。
本実施の形態において、底板30は、非磁性材料を用いて構成されている。底板30は、例えば非磁性ステンレス鋼など、非磁性の金属材料を用いて構成されている。なお、底板30は、金属材料を用いたものに限られず、例えば樹脂製であってもよい。
フレーム20は、全体として、底面部が開口する直方体形状を有している。フレーム20は、例えば鉄板を絞り加工することにより形成されている。平面視で、フレーム20の角部(各側面間の部位)は、R面状部分を挟んで繋がっている。図2に示されるように、フレーム20は、両面基板10の上方から両面基板10の上面を覆うように配置される。フレーム20は、各側面の内面が、底板30の各接合部33の側面に接触するようにして、各接合部33に対して接着又は溶接などがされることで、底板30に固定されている。換言すると、底板30は、フレーム20に取り付けられている。なお、フレーム20は、接合部33にはめ込まれたり、その他の方法で、底板30に固定されていたりしてもよい。
このように、振動発生器1は、フレーム20で囲まれた構造を有するので、周囲の磁場等に影響されにくい。また、振動発生器1内の磁束が外部に漏れにくく、外部の機器や回路などに影響が及ぶことが防止される。
また、振動発生器1は、フレーム20と底板30とで箱形に囲まれているので、振動発生器1自身の剛性が高くなる。したがって、振動発生器1は、確実に振動を発生することができる。また、振動発生器1は、外部機器等への取り付け作業時において取り扱いやすいものとなる。
コイル40は、例えば導線を巻回してなる、全体として楕円形で平板状の空芯コイルである。すなわち、コイル40は、巻回軸方向の寸法が、巻回軸方向に直交する方向の寸法よりも小さい薄型コイルである。なお、コイル40は、金属箔を巻回したものをスライスしてなるものであったり、シートコイルを積層したものであったりしてもよい。また、コイル40は、平面視で、円形や、四角形形状などの多角形形状を有していてもよい。
図2に示されるように、コイル40は、巻回軸方向が上下方向となるようにして、底板30の上面に配置されている。図1に示されるように、コイル40は、平面視で、振動発生器1の中央部に、後述するように振動子80に対して面対向に配置されている。コイル40と底板30とは、絶縁されている。コイル40の2つの巻回端部は、共にコイル40の内側から開口部31を介して両面基板10の上面側に配線され、端子11,12に接続されている。
ホルダ50は、マグネット60及びヨーク70と共に、インサート成形により一体成形されている。すなわち、ホルダ50と振動子80とは、一体成形されている。本実施の形態において、柱状体51、アーム部53、及び保持部55は、弾性体(樹脂の一例)を用いて一体成形されている。弾性体としては、例えば、熱に強いフッ素系やシリコン系のゴムを用いることができる。このようなゴムを用いてホルダ50を形成することにより、振動発生器1の耐熱性を向上させることができる。弾性体はこれに限られず、種々のものを用いることができる。
[ホルダ50及び振動子80の構造]
図3は、ホルダ50を示す斜視図である。
図3において示されているホルダ50は、保持部55にマグネット60及びヨーク70が取り付けられていない状態を示すものである。すなわち、本実施の形態において、ホルダ50は、マグネット60及びヨーク70で構成される振動子80と共に一体成形されているものであるが、図3においては、この部位について、振動子80は示されず、弾性体により構成されているホルダ50部分のみが示されている。
各柱状体51は、高さ方向が上下方向となる円柱形状を有している。各柱状体51の高さは、フレーム20の内部の上下方向の寸法よりもやや小さくなっている。
図1に示されるように、4つの柱状体51は、それぞれ、平面視でホルダ50の四隅となる位置に配置されている。柱状体51は、フレーム20の側面のR面状部分に、それぞれ配置されている。
図1及び図2に示されるように、振動子80は、水平面(図1においてXY平面)に平行となる板形状を有している。振動子80は、平面視で各辺が前後方向又は左右方向に対して平行な略長方形形状に形成されている。
図1に示されるように、振動子80は、平面視でホルダ50の中央部、すなわち振動発生器1の中央部に配置されている。図2に示されるように、振動子80は、コイル40と略平行に、コイル40に対して面対向に配置されている。
マグネット60は、永久磁石である。マグネット60は、水平面に平行な、薄型の直方体形状すなわち板形状を有している。ヨーク70は、マグネット60の上面を覆うように取り付けられた、平面視で長方形の磁性板である。ヨーク70の上面は、フレーム20の上面の内面に対面するようにして配置されている。ヨーク70は、左右の辺から部分的にそれぞれ左右方向に突出する耳部71,72を有している。ヨーク70とマグネット60とは、例えばスポット溶接や接着により、互いに接合されて、一体の振動子80を構成している。ヨーク70及びマグネット60が接合されている状態で、これら振動子80とホルダ50とがインサート成形により一体に成形されている。
図3に示されるように、保持部55は、内部に振動子80が配置される略方形の孔部55aを形成する方形枠形状を有している。ここで、保持部55には、左右方向側方に出っ張る2つの張出部55b,55cが形成されている。図2に示されるように、ヨーク70は、張出部55b,55cのそれぞれに耳部71,72が埋入するようにして、マグネット60と共に配置されている。このような構造を有することにより、振動子80は、保持部55から脱落しにくくなるように構成されている。
4つのアーム部53は、それぞれ、保持部55の各角部と、その角部に最も近い柱状体51とを接続するようにして形成されている。各アーム部53は、左右方向に延びる梁状に形成されている。図2に示されるように、アーム部53の幅方向(前後方向)の寸法は、縦方向(上下方向)の寸法よりも小さくなっている。各アーム部53は、弾性体により形成されているため、前後方向にたわみやすくなっている。なお、各アーム部53の幅方向の寸法と縦方向の寸法との関係は、これに限定されない。各アーム部53の幅方向の寸法は、縦方向の寸法と等しくてもよいし、縦方向の寸法よりも大きくてもよい。
このように4つのアーム部53がそれぞれ前後方向にたわみやすく形成されていることにより、振動子80は、柱状体51に対して、主に前後方向に変位可能である。すなわち、振動子80の振動方向は、前後方向(Y軸方向)である。振動子80は、水平面に略平行な方向に変位可能に、アーム部53によって支持されている。
ホルダ50は、4つの柱状体51のそれぞれがフレーム20に固定されていることにより、フレーム20に取り付けられている。これにより、フレーム20とは別に一体成形されたホルダ50によって、振動子80がフレーム20に対して変位可能に支持された、振動発生器1の基本構造が構成されている。
振動発生器1において、コイル40は、振動子80をフレーム20に対して往復運動させるための磁場を発生する。すなわち、コイル40に電流が流れると、コイル40が励磁し、上下方向に磁場が生じる。磁場が生じると、マグネット60がこの磁場の影響を受けて反発・吸引の力が生じる。振動子80には、磁場の方向及びマグネット60の磁極の配置に応じて、前方又は後方へ変位させる力(推力ということがある。)が作用する。そのため、振動子80は、各アーム部53をたわませながら、前後方向のいずれかに変位する。換言すると、マグネット60は、コイル40を励磁させることにより振動子80を前後方向に変位させることができるように着磁されている。振動発生器1がこのような構成を有していることにより、コイル40に交流が流されると、その交流に応じて、振動子80は、平面視で、フレーム20に対して、前後方向に往復直線運動を行う。これにより、振動発生器1が振動力を発生する。
交流の電流値が小さくなり、磁場が弱くなったり磁場がなくなったりすると、アーム部53の復元力により、振動子80は平面視で振動発生器1の中央部に戻ろうとする。このとき、アーム部53は弾性体であるところ、アーム部53で消費されるエネルギは比較的大きくなる。したがって、振動は速やかに減衰される。
本実施の形態において、底板30が非磁性材料を用いて構成されているので、振動子80と底板30との間に、マグネット60による磁気吸引力は発生しない。振動子80は、コイル40が発生させた磁場に応じて、スムーズに、効率良く変位する。したがって、振動発生器1を、より薄型化でき、かつ、適正に動作させることができる。
[ホルダ50のフレーム20への取り付け構造]
ところで、本実施の形態において、柱状体51は、フレーム20に設けられた係合部21(21a,21b,21c,21d)に係合することで、フレーム20に取り付けられている。これにより、ホルダ50は、フレーム20に容易に取り付け可能に構成されている。
図4は、図1のB−B線におけるフレーム20の断面図である。図5は、図4のC−C線におけるフレーム20の断面図である。
本実施の形態において、図5に示されるように、係合部21は、平面視でフレーム20の隅部にそれぞれ設けられている。4つの係合部21のそれぞれは、第1の爪部22(22a,22b,22c,22d)と、第2の爪部23(23a,23b,23c,23d)との2つの爪部22,23を有している。
図4に示されるように、各係合部21において、2つの爪部22,23は、それぞれ、フレーム20の側面の一部にU字状(コ字状)の切り欠きが設けられ、切り欠きの内部がフレーム20の内側に向けて押し込まれることにより形成されている。したがって、各爪部22,23は、フレーム20と一体に成形されている。各爪部22,23がこのようにして形成されることにより、フレーム20の側面には、部分的に空隙25(25a,25b,25c,25d)が設けられている。
本実施の形態において、爪部22,23は、柱状体51の形状に対応する形状に形成されている。すなわち、柱状体51は円柱状であるところ、爪部22,23は、柱状体51の側周面に沿うような形状に形成されている。図5に示されるように、各係合部21は、平面視で、爪部22,23とフレーム20の側面間のR面状部分とにより、その係合部21に配置される柱状体51の外周面のうち半周以上の部分を囲むように形成されている。
フレーム20にホルダ50を配置するとき、まず、4つの柱状体51が、4つの係合部21にはめ込まれる。これにより、各柱状体51が係合部21の爪部22,23間に挟まれた格好となる。換言すると、各柱状体51は、側周面が係合部21の爪部22と爪部23とにより把持された状態となる。このように柱状体51と係合部21が係合することで、柱状体51がフレーム20に固定され、ホルダ50がフレーム20に取り付けられる。
各爪部22,23は、各柱状体51がそれぞれ係合部21にはめ込まれた状態で、柱状体51にかしめられる。例えば、図5に矢印で示されるように、例えば係合部21dについて、第1の爪部22dが、前方向(図5において下方向)に押し込まれ、第2の爪部23dが、右方向(図5において右方向)に押し込まれる。このように爪部22,23がかしめられることにより、各柱状体51に爪部22,23が食い込み、柱状体51がより強固にフレーム20に固定される。
従来の振動発生器では、筐体に取り付けられた板ばねを使用して振動子を支持するものであるところ、例えば板ばねが筐体にねじを用いて取り付けられているものなど、板ばねの筐体側への取り付け部分の構造が複雑になるという問題があった。そのため、振動発生器の組立て工数が複雑化し、部品点数も多くなり、振動発生器の製造コストが増大する。このような問題は、振動発生器の小型化、薄型化の要求が高まるのに伴い、より顕著なものになっている。すなわち、振動発生器の小型化に伴い、構成部品も小型化されるため、ねじ留めやかしめに代えてスポット溶接などの取り付け方法を用いる必要があり、部品間の取り付け部の構造が複雑化する。例えば、板ばねと筐体との取り付け部などにスポット溶接を施す場合には、振動発生器の信頼性を高く保つために、多くの箇所を溶接する必要があり、製造に手間がかかる場合がある。スポット溶接を行った部位は、比較的衝撃力に対して脆くなるからである。このような問題に対して、従来見られるような、バネ部とフレームの枠部とを一体成形した構造では、上記のようなバネ部と筐体の接合方法についての問題はそもそも発生しない。しかしながら、この場合、筐体に用いられる素材は、バネ部と一体成形することが可能なものに限られるという問題がある。
このような問題に対して、本実施の形態では、柱状体51を含むホルダ50が一体成形されており、ホルダ50は、柱状体51が係合部21にはめ込まれることで、フレーム20に対して取り付けられている。ホルダ50をフレーム20に容易に取り付けることができ、部品点数も少なく抑えられるので、振動発生器1の製造コストを低減できる。また、ホルダ50及びフレーム20はそれぞれ一体に形成されているので、ホルダ50とフレーム20との取り付け部は、脆くなることはない。したがって、振動発生器1の衝撃に対する信頼性を高めることができる。ホルダ50のフレーム20への取り付けに、ねじなどの別の部材を要することがないので、振動発生器1の小型化、薄型化、軽量化を進めることができる。
従来見られるような、振動子を支持するバネ部と筐体とが樹脂により一体成形される構造を用いた場合には、バネ部と筐体とを同素材とせざるを得なくなるという素材選択上の問題がある。しかしながら、本実施の形態では、ホルダ50とフレーム20とは、別部材で構成されているので、部品点数が少なくなる。また、容易に組立て可能な簡素な構造としながら、フレーム20の材質を適宜選択できる。したがって、例えば別途磁気回路や磁気シールドとして機能する部材などを設けることなく、フレーム20がその役割を果たすように構成することができる。
ホルダ50は、柱状体51と、アーム部53と、振動子保持部55とが弾性体により一体成形されて構成されている。したがって、部品点数を低減し、かつ、ホルダ50を容易に製造することができる。本実施の形態では、マグネット60及びヨーク70がホルダ50と共にインサート成形されているので、振動子80を保持した状態のホルダ50を容易に構成することができ、振動発生器1の製造工程をさらに簡素化できる。
係合部21は、フレーム20の側面の一部に切り欠きを設けて爪部22,23を形成することで、フレーム20と一体に形成されている。したがって、部品点数をより少なくすることができ、製造コストをさらに低減することができる。
ホルダ50のフレーム20への取り付け構造は、円柱状の柱状体51を2つの爪部22,23で把持したものである。したがって、振動発生器1の構造を簡素化しつつ、柱状体51を確実にフレーム20に位置決めし、ホルダ50のフレーム20への取り付け精度を高めることができる。柱状体51に対して、爪部22,23がかしめられている構造を有するので、ホルダ50がフレーム20により強固に取り付けられる。
なお、ホルダ50への振動子80の取り付け構造、すなわちホルダ50へのマグネット60及びヨーク70の取り付け構造は、インサート成形に限られるものではない。例えば、一体成形されたホルダ50に、互いに溶接などにより接合されたマグネット60及びヨーク70を組み込み、接着などを行った構造を有していてもよい。また、ホルダ50とヨーク70を一体形成し、その後、ヨーク70部分にマグネット60を取り付けるようにしてもよい。
[マグネット60の詳細構造]
図6は、振動子80及びコイル40の側断面図である。
図6に示される側断面図は、YZ平面に平行で、振動子80の略中央を通る平面におけるものである。すなわち、図6に示される側断面図は、図1のB−B線断面図に対応する。なお、図6において、ホルダ50の図示は省略されており、マグネット60、ヨーク70、及びコイル40のみが示されている。
図6に示されるように、本実施の形態において、マグネット60及びヨーク70の振動方向の幅寸法(図6に寸法D1で示す。)は、コイル40の振動方向の幅寸法(図6に寸法D2で示す。)よりも大きくなっている。換言すると、平面視で、マグネット60及びヨーク70は、コイル40の外側の端縁から振動方向にはみ出すように形成されている。具体的には、アーム部53が変形しておらず、振動子80が静止している自然状態において、マグネット60及びヨーク70は、平面視で、コイル40の外側の端縁から前方及び後方に略等しい量だけはみ出すように形成されている。
ここで、マグネット60は、振動方向に沿ってハルバッハ配列(Halbach Array)で並ぶ5つの磁極62,64,66,67,68を有している。これについて、次に説明する。
本実施の形態60において、マグネット60は、磁極として、2つの主磁極62,64と、3つの副磁極66,67,68とを有している。図6において、各磁極62,64,66,67,68に示されている矢印は、磁化方向を示す。主磁極62,64は、磁化方向が水平面に直交するように配置されている。副磁極66,67,68は、磁化方向が振動方向と平行になるように配置されている。
主磁極62,64及び副磁極66,67,68は、ハルバッハ配列をなすように、2つの副磁極66,67,68間に主磁極62,64が位置するようにして配置されている。これらの磁極62,64,66,67,68は、コイル40に向けてマグネット60が発生させる磁場が強まるように配置されている。
すなわち、副磁極66は、前後方向の位置が、コイル40の前端よりも例えば前方の向きとなるように配置されている。この場合、副磁極67は、振動方向に沿って後方に、副磁極66の次に配置されている。副磁極67と副磁極66とは、それらの間に主磁極62が配置される分だけ離れている。副磁極67は、前後方向の位置が、コイル40の前方部40aと後方部40bとの間になるように配置されている。副磁極68は、振動方向に沿って後方に、副磁極67の次に配置されている。副磁極68は、前後方向の位置が、コイル40の後端よりも後方となるように配置されている。副磁極68と副磁極67とは、それらの間に主磁極62が配置される分だけ離れている。
換言すると、主磁極62は副磁極66と副磁極67との間に、主磁極64は副磁極67と副磁極68との間に、それぞれ配置されている。本実施の形態において、主磁極62の振動方向の幅は、コイル40の前方部40aの振動方向の幅と略同じである。主磁極64の振動方向の幅は、コイル40の後方部40bの振動方向の幅と略同じである。なお、主磁極62,64の幅とコイル40の前方部40a、後方部40bの幅との関係は、これに限られるものではない。
主磁極62,64は、主磁極62の磁化方向が振動方向に沿ってその次に配置されている主磁極64の磁化方向とは反対になるように配置されている。すなわち、本実施の形態において、主磁極62は、例えば、コイル40に面する側(下側)がS極となり、ヨーク70側(上側)がN極となっている。これに対して、主磁極64は、例えば、下側がN極となり、上側がS極となっている。
これに対し、副磁極66,67,68は、各副磁極の磁化方向が振動方向に沿ってその次に配置されている副磁極の磁化方向とは反対になるように配置されている。すなわち、本実施の形態では、副磁極66の磁化方向は前方であり、副磁極66の次に配置されている副磁極67の磁化方向は後方である。すなわち、副磁極66の磁化方向と副磁極67の磁化方向とは反対になっている。同様に、副磁極67の次に配置されている副磁極68の磁化方向は、副磁極67の磁化方向とは反対の、前方である。
ここで、副磁極67と副磁極68とは、互いの磁化方向が向き合うように(図6において矢印が向き合うように)配置されている。換言すると、副磁極67と副磁極68とは、N極同士が対面するように配置されている。磁化方向がコイル40に向かう方向(下方)である主磁極64は、このように互いの磁化方向が向き合うように配置された副磁極67と副磁極68との間に配置されている。他方、磁化方向が上方である主磁極62は、互いの磁化方向が向き合わないように配置された(S極同士が対面するように配置された)副磁極66と副磁極67との間に配置されている。
磁極62,64,66,67,68が、このようにハルバッハ配列で配置されているので、マグネット60が発生させる磁場は、コイル40に向けて強まる。これにより、コイル40が励磁したときに、振動子80に加わる推力が大きくなる。
図7は、振動子80に加わる推力の大きさを振動子80の構造毎に比較して示すグラフである。
図7においては、本実施の形態における構造(第1の構造)を有する振動子80と、後述の第2の構造を有する振動子と、比較対象として示す構造(比較例)を有する振動子とについて、移動量と推力との関係が示されている。図7は、計算機を用いて行ったシミュレーション結果によるものである。
図8は、比較例の構造を有する振動子を示す側断面図である。
図8に示されるように、比較例の構造を有する振動子880は、マグネット860とヨーク70とを有している。なお、図8においては、図6に対応する態様で、振動子880の構造が示されている。
マグネット860及びヨーク70の振動方向の幅は、コイル40の振動方向の幅と略等しくなっている。また、マグネット860は、磁極として、前方の磁極862と後方の磁極864との2つを有している。すなわち、マグネット860は、前方部分が磁化方向が上方になるように着磁されており、後方部分が磁化方向が下方になるように着磁されている。
図9は、第2の構造を有する振動子を示す側断面図である。
図9に示されるように、第2の構造を有する振動子980は、マグネット960とヨーク70とを有している。なお、図9においては、図6に対応する態様で、振動子980の構造が示されている。
振動子980は、比較例の構造を有する振動子880と比較して、マグネット960及びヨーク70の振動方向の幅がコイル40の振動方向の幅よりも大きい点で異なっている。マグネット960及びヨーク70の振動方向の幅は、本実施の形態のマグネット60及びヨーク70の幅と略同じである。換言すると、振動子980は、振動子80と比較して、マグネット960の磁極の配列が異なっている。マグネット960は、マグネット860と同様に、前方部分と後方部分とで磁化方向が上下で異なる2つの磁極962,964を有している。
なお、振動子880のマグネット860の幅に対して、振動子80のマグネット60の幅及び振動子980のマグネット960の幅は、共に25%ほど大きくなっている。
図7に戻って、ここでは、移動量が0である状態(自然状態)の振動子880に生じる推力(比較例)を1とした場合における、振動子80に生じる推力(第1の構造;図7で太線で示す)と、振動子980に生じる推力(第2の構造;図7で実線で示す)と、振動子880に生じる推力(比較例;図7で点線で示す)とが示されている。それぞれの推力は、各振動子の移動量に応じて変化する。
図7に示されるように、コイル40が励磁したときに生じる推力は、振動子80についてのものが最も大きくなる。振動子80についての推力は、比較例に対して20%ほど大きくなる。
振動子980について生じる推力は、振動子80に次いで、比較例よりも大きくなる。振動子980についての推力は、比較例に対して、7%ほど大きくなる。
図10は、本実施の形態に係る振動子80が発生させる磁場を示す図である。図11は磁極の配列が異なる振動子980が発生させる磁場を示す図である。
図10、図11に示される画像は、計算機を用いた磁界解析により得られたものである。図10、図11において、空間磁束密度分布が、磁束密度が大きいほど濃い色になるようにして、示されている。なお、解析に際しては、図10の場合と図11の場合と共に、ヨーク70の大きさはマグネット60,960よりも大きいものとされている。
図10と図11とを比較してわかるように、振動子80では、ハルバッハ配列を採用することにより、マグネット60からコイル40に向けて、比較的強い磁場を発生させることができる。すなわち、図11に示されるように、ハルバッハ配列を採用していない場合には、マグネット960の中央部下方の部分が比較的磁束密度が大きくなっているものの、その両脇のエリアR2においては、磁束密度が小さくなっている。これに対し、図10に示されるように、マグネット60は、ハルバッハ配列が採用されているので、マグネット60の下方の広い部分で(特に、上記エリアR2に対応するエリアR1などで)、磁束密度が比較的大きくなっている。したがって、コイル40が励磁したときに、振動子80に生じる推力が、振動子980に生じる推力よりも大きくなる。
[実施の形態の効果の説明]
以上のように、本実施の形態においては、マグネット60が、ハルバッハ型の配列で着磁されているので、振動子80について高い推力が与えられるようにすることができる。したがって、振動子80の上下方向の寸法を大きくする必要がないので、薄型であって高性能な小型の振動発生器1を得ることができる。
また、この振動発生器1では、マグネット60の振動方向の幅がコイル40の振動方向の幅よりも大きいので、振動子80に生じる推力をさらに増大させることができる。したがって、小型な振動発生器1から、効率良く、大きな振動を発生させることができる。
従来の構造で、振動発生器で大きな振動量が得られるようにするには、振動発生器の小型化をある程度放棄し、十分な厚みを有するマグネットを用いることが必要となる。これは、次の理由による。すなわち、マグネットの磁化方向の厚みを薄くしたり、磁化方向に垂直な断面積が大きくなったりすると、マグネットの動作点が低くなる。そのため、より大きな振動量が得られるようにすることを目的として、マグネットの厚みを保持したままでマグネットの断面積を増大させると、振動子の推力を効率良く増大させることができない。しかも、この場合には、振動子の重量が増大し、また、マグネットに用いられる高価な希土類磁石材料の使用量が増えて製造コストが高くなる。そのため、小型な振動発生器の長所が損なわれる。
これに対して、本実施の形態の構造では、マグネット60の厚みを薄く保持したままで、ハルバッハ配列を用いることにより、振動子80で発生する推力を効率良く増大させることができる。これにより、高価なマグネット60の材料の使用量を抑えつつ、大きな振動を得ることができる。したがって、振動発生器1を、小型で、製造コストが低く、高性能なものとすることができる。
[変型例の説明]
図12は、本実施の形態の一変型例に係る振動発生器の振動子480及びコイル40の構造を示す側断面図である。
図12に示されるように、本変型例に係る振動子480は、マグネット460とヨーク70とを有している。なお、図12においては、図6に対応する態様で、振動子480の構造が示されている。
マグネット460は、上述の実施の形態におけるマグネット60と比較して、より多くの磁極を含んでいるものである。すなわち、マグネット460は、4つの主磁極462,463,464,465と、6つの副磁極466a,466b,467a,467b,468a,468bとを有している。
マグネット460は、前方から後方に向けて、副磁極466b、副磁極466a、主磁極463、主磁極462、副磁極467b、副磁極467a、主磁極464、主磁極465、副磁極468b、副磁極468aの順で各磁極が並ぶようにして構成されている。
2つずつの主磁極462〜465と2つずつの副磁極466a〜468bとは、振動方向に沿って交互に並ぶようにして配置されている。主磁極464,465の磁化方向は下方であり、主磁極466,467の磁化方向は上方である。また、マグネット460の中央部に位置する副磁極467a,467bの磁化方向は、後方(磁化方向がコイルに向かっている主磁極464に向かう方向)である。副磁極466a,466bの磁化方向と、副磁極468a,468bの磁化方向とは、それぞれ副磁極467a,468bとは異なる、前方となっている。
このように構成されたマグネット460でも、上述のマグネット60と同様に、ハルバッハ配列を備えているといえる。すなわち、本変型例でも、上述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。マグネット460からコイル40に向かう磁場を強くすることができるので、コイル40の励磁に伴って、振動子480には、大きな推力が発生する。
なお、マグネットの振動方向の幅は、コイルの振動方向の幅よりも大きくなくてもよい。マグネットが、上述のようなハルバッハ配列で並ぶ複数の磁極を有していることにより、従来の構造と比較して効率良く振動子の推力を増大させる効果を得ることができる。
図13は、本実施の形態の上述とは異なる変型例に係る振動発生器のマグネット660とコイル40との位置関係を説明する図である。
図13において、上段は振動発生器の振動子が停止している状態を示す(静止位置)。中段は振動子が一方の振動方向(図13において右方向)に変位している状態を示す(磁石右移動)。下段は振動子が他方の振動方向(図13において左方向)に変位している状態を示す(磁石左移動)。
図13に示されるように、マグネット660において、主磁極662,664及び副磁極666,667,668は、ハルバッハ配列をなすように、2つの副磁極666,667,668間に主磁極662,664が位置するようにして配置されている。これらの磁極662,664,666,667,668は、コイル40に向けてマグネット660が発生させる磁場が強まるように配置されている。図13の上段において示されるように、マグネット660の振動方向の幅寸法は、コイル40のそれと略同じである。
マグネット660の振動方向両端部には副磁極660,668が配置されているが、この位置は、コイル40が発生させる磁気の影響を比較的受けにくい部分である。図13の中段、下段に示されているように、振動子が変位したときでも主磁極662,664の位置はコイル40の中央付近から離れることはないので、コイル40が発生させる磁気がマグネット660に効率良く作用して、振動子が運動を続けることができる。
このように、上述の実施の形態のマグネット60よりも振動方向の幅寸法が小さいマグネット660を用いた場合においても、ハルバッハ配列が採用されていることにより、ハルバッハ配列を採用していないマグネットと比較して、効率良く振動子を駆動させることができる。
[その他]
フレームは鉄に限られず、他の素材を用いて構成されていてもよい。例えば、ホルダとは別体に構成された樹脂製であってもよい。フレームは、上面又は底面が設けられておらず、平面視でホルダの周囲を囲むようなものであってもよい。フレームは、平面視で正方形であってもよい。
回路基板は設けられていなくてもよい。回路基板に代えて、フレキシブルプリント基板を用いてもよい。この場合、例えば、振動発生器の底面を覆う底板の上下にフレキシブル基板が折れ曲がるようにして配置されることで、フレーム及び底板で覆われた内部のコイルに、振動発生器の外側から電流を流すことができる。
振動子に、ヨークは設けられていなくてもよい。ヨークが設けられていなくても、ハルバッハ配列のマグネットを利用することにより、マグネットが発生させる磁場を効率良くコイルに向けることができる。
ホルダに、マグネットと共にウエイトを保持させて、マグネットとウエイトとを含む振動子が構成されるようにしてもよい。振動子の重量を大きくすることができ、より大きな振動を得ることができる。
柱状体の数やアーム部の数は、それぞれ2つ以上であればよい。柱状体は、円柱形状でなくてもよく、多角柱形状であってもよい。ホルダは、一体成形されたものではなく、複数の部材を組み付けて構成されたものであってもよい。
ホルダのフレームへの取り付け構造は、柱状体とそれを挟むような2つずつの爪部が係合するものに限られず、ホルダ側の他の形状の固定部と、フレームに形成された係合部とが係合するものであればよい。例えば、フレームに穴状の係合部が形成されており、その係合部にホルダ側の突起部が嵌装されることで、ホルダがフレームに取り付けられるようにしてもよい。
ホルダは、単色成形されるものに限られない。例えば、柱状体及び保持部と、アーム部とを、互いに異なる素材を用いて、二色成形により一体成形したものであってもよい。
ホルダへの振動子の取り付け構造すなわちホルダへのマグネット及びヨークの取り付け構造は、インサート成形に限られるものではない。例えば、ホルダの成形とは別の工程において、一体成形されたホルダに、互いに溶接などにより接合されたマグネット及びヨークを組み込み、接着などを行った構造を有していてもよい。また、ホルダとヨークを一体形成し、その後、ヨーク部分にマグネットを取り付けるようにしてもよい。
上記のようなホルダの構成は、上記のような振動発生器用のホルダに限られず、広く適用可能である。すなわち、ホルダは、フレームに支持される部分に対して、マグネットが設けられた可動子(上述の実施の形態において振動子となる部分)がアーム部を介して変位可能となるように、構成される。このようなホルダは、磁気を利用して駆動されるアクチュエータや、可動子を適宜所定の向きに変位させたりして用いる装置など、他の様々な装置において利用することができるものである。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 振動発生器
10 両面基板
20 フレーム(筐体の一例)
21(21a,21b,21c,21d) 係合部
22(22a,22b,22c,22d) 第1の爪部
23(23a,23b,23c,23d) 第2の爪部
30 底板
40 コイル
50 ホルダ
51(51a,51b,51c,51d) 柱状体(固定部の一例)
53(53a,53b,53c,53d) アーム部
55 振動子保持部
60,460,660 マグネット
62,64,462〜465,662,664 主磁極
66〜68,467a〜468b,666〜668 副磁極
70 ヨーク
80,480 振動子

Claims (4)

  1. 水平面に平行な板形状を有するマグネットを有する振動子と、
    筐体に取り付けられており、前記振動子を前記筐体に対して変位可能に保持するホルダと、
    薄型コイルであって前記マグネットに対して面対向に配置されており、前記振動子を前記筐体に対して所定の振動方向に変位させるための磁場を発生させるコイルとを備え、
    前記マグネットは、前記振動方向に並ぶ複数の磁極を有し、
    前記複数の磁極は、前記コイルに向けて前記マグネットが発生させる磁場が強まるようにハルバッハ配列で並ぶ、振動発生器。
  2. 前記マグネットは、
    磁化方向が前記振動方向に平行となるように、前記振動方向に配列された3つ以上の副磁極と、
    磁化方向が前記水平面に直交するように、前記副磁極間にそれぞれ配置された2つ以上の主磁極とを含み、
    前記3つ以上の副磁極は、各副磁極の磁化方向が前記振動方向に沿ってその次に配置されている副磁極の磁化方向とは反対になるように配置されており、
    前記2つ以上の主磁極は、各主磁極の磁化方向が前記振動方向に沿ってその次に配置されている主磁極の磁化方向とは反対になるように配置されており、
    前記2つ以上の主磁極のうち磁化方向が前記コイルに向かう方向であるものは、前記3つ以上の副磁極のうち互いに磁化方向が向き合うように配置された2つの副磁極の間に配置されている、請求項1に記載の振動発生器。
  3. 前記マグネットの前記振動方向の幅寸法は、前記コイルの前記振動方向の幅寸法よりも大きい、請求項1又は2に記載の振動発生器。
  4. 前記ホルダは、
    前記振動子を保持する振動子保持部と、
    前記筐体に固定される固定部と、
    前記固定部と前記振動子保持部とを接続し、前記振動子保持部を前記固定部に対して変位可能に支持するアーム部とを有し、
    前記ホルダは、前記固定部、前記アーム部、及び前記振動子保持部が樹脂を用いて一体成形された構造を有する、請求項1から3のいずれか1項に記載の振動発生器。
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