JP4335660B2 - 静電アクチュエータ - Google Patents

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Description

本発明は、小型カメラレンズのレンズ駆動に適した、静電気力で動作する静電アクチュエータに関する。
いわゆるカメラ付き携帯電話など、小型のカメラレンズにおけるレンズ駆動手段として、静電気力を利用した静電アクチュエータが知られている(特許文献1)。図8にこの従来の静電アクチュエータを示した。
この図8に示される静電アクチュエータでは、互いに対向配置された第1固定子101及び第2固定子102と、その間にZ軸方向に沿ってスライド可能に配置された可動子103を備えている。平板状の第1及び第2固定子101、102に対し、可動子103は、これらとの対向面がほぼ平坦な面を有するブロック体或いは中空ブロック状に形成されている。
固定子101は、可動子103と対向する1つの表面に可動子103の進行方向に沿って順次所定ピッチで配列された4相の電極A、B、C、Dを備え、固定子102は、可動子103と対向する表面に一様な1相の電極Eを備えている。
可動子103には、4相の電極A、B、C、Dと対向する側の面に、隣り合う2個の電極に対向する長さの電極103aが前記4相の電極A、B、C、D分のピッチだけ離反して形成され、第2固定子102と対向する側の面に平坦な電極103bが形成されていて、これらの両電極103a及び103bが、同一電位に維持される単相電極Eを構成している。
各電極A〜Dには、電圧源105から供給される電圧(静電気)が、スイッチング回路106を介して印加される。スイッチング回路106は、次のようにシーケンシャルに動作して可動子103を駆動する。図9に動作タイムチャートを示した。
2相駆動の場合は、固定子101に設けられた電極A、Bに電圧が印加され、電極A、Bの電位が可動子103の単相電極Eの電位よりも高くなると、電極A、Bと電極103aとの間に作用する静電力(クーロン力)により、可動子103が第1固定子101側に吸引される。その際可動子103は、電極A、Bと電極103aが重なり合う状態、すなわちと電極103aの面中心が電極A、Bの中間に対向する位置に吸着される。
続いて、電圧を印加する電極が電極Eに切り換えられると、可動子103は第2固定子102側に吸引される。さらに、電圧を印加する電極が電極B、Cに切り換えられると、電極A、Bに電圧を印加した際と同様なメカニズムにより、可動子103は電極B、Cと電極103aが重なり合うように電極B、Cに吸着される。このような一連の動作、即ち電圧を電極A+B、電極E、電極B+C、電極E、電極C+D、電極E、電極D+A、電極E、電極A+B、…と順次切り替えながら繰り返して印加することにより可動子103は、微視的には上下振動をしながら、巨視的には電極Aから電極Dが配列された方向に、1ステップ単位で直線移動する。
また、この特許文献には、固定子101を1/2ステップで移動させるために、1相−2相駆動方法が開示されている。この駆動方法によれば、駆動電圧が電極A、電極E、電極A+B、電極E、電極B、電極E、電極B+C、電極E、電極C、電極E、電極C+D、電極E、電極D、電極E、電極D+A、電極E、電極A、…と繰り返して印加され、可動子103が1/2ステップ単位で直線移動する。
特開2001-346385号公報
しかしながら上記従来の静電アクチュエータは、2相駆動の場合は1ステップ単位でしか駆動することができない。1−2相駆動の場合は、1相駆動のときは電極103aを吸着する電極A〜Dが1相分だけ、つまり電極A〜Dの総面積の1/4の面積しか作用しないので、吸着力が弱く、強い推進力が得られないという問題があった。
本発明は、かかる従来の静電アクチュエータの問題に鑑みてなされたもので、簡単な構造で駆動力を上げ、駆動ピッチを微細にできる静電アクチュエータを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明は、所定ピッチ、所定ギャップで所定方向に繰り返し配置された4相以上の多相の電極を有する第1固定子と、前記多相の電極と所定間隔で平行に対向し、前記所定方向に沿って延びる単相電極を有する第2固定子と、前記第1、第2固定子間に位置し、前記多相の電極に吸着される第1電極および前記単相電極に吸着される第2電極を有し、前記多相の電極および単相電極に交互に駆動電圧が印加され、かつ前記多相の電極には所定順に駆動電圧が印加されて、前記第1、第2電極が前記多相の電極および単相電極に交互に吸着されながら所定方向に移動する可動子とを備え、該可動子の前記第1電極は、前記多相の電極の内、隣り合う3個以上の電極に吸引され得る長さを有し、中央に前記多相の電極の略2ピッチ分の長さの頂部を段差を介して備えた凸形状に形成されており、前記多相の電極には、駆動電圧が隣り合う2相以上同時に印加されることに特徴を有する。
多相の電極の隣り合う2個の電極に駆動信号を印加すると、凸形状の段差部分のエッジに電界が集中することにより、凸形状の頂部端辺と多相の電極端辺が位置決めされ、停止時の位置再現精度が向上する。
別態様の本発明は、所定ピッチ、所定ギャップで所定方向に繰り返し配置された4相以上の多相の電極を有する第1固定子と、前記多相の電極と所定間隔で平行に対向し、前記所定方向に沿って延びる単相電極を有する第2固定子と、前記第1、第2固定子間に位置し、前記多相の電極に吸着される第1電極および前記単相電極に吸着される第2電極を有し、前記多相の電極および単相電極に交互に駆動電圧が印加され、かつ前記多相の電極には所定順に駆動電圧が印加されて、前記第1、第2電極が前記多相の電極および単相電極に交互に吸着されながら所定方向に移動する可動子とを備え、前記可動子の第1電極は、前記第1固定子の多相の電極の内隣り合う3個以上の電極に吸引され得る長さを有し、中央に段差を介して前記多相の電極の略1ピッチ分の長さを有する頂部を備えた凸形状に形成されており、前記多相の電極には、駆動電圧が隣り合う2相以上同時に印加されることに特徴を有する。
このように本発明の静電アクチュエータは、駆動電圧を印加する固定子の電極の総面積が広いので、吸着力が強くなり、強い推進力を得ることができる。
さらに本発明の静電アクチュエータによれば、強い推進力を保持しつつ、多相の電極のピッチの半分のピッチによる駆動が可能になる。
本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1、3は本発明の実施例1、実施例2を示す、可動子の移動方向を通る面で縦断した縦断面図、図2、図4は同実施例1、実施例2の動作タイムチャートである。
〔実施形態1〕
実施例1は、可動子23の電極23aを、四相の電極A、B、C、Dの内、隣り合う2相以上3相以下の電極に同時に吸着され得る長さである、略3相分に同時に吸着され得る長さとし、四相電極4個分のピッチで設けたことに特徴を有する。
図1に示した実施形態1の静電アクチュエータは、互いに対向配置された第1固定子11及び第2固定子12と、その間に矢印に示す方向に沿ってスライド可能に配置された可動子13を備えている。平板状の第1及び第2固定子11、12は、両側面、つまり紙面に対して平行に位置する平坦な側壁に対して固定された、スライド方向を通る横断面形状が長方形の筒形状の筐体の一部として形成されている。一方可動子13は、この筒形状の筐体内に挿入されたときに、筐体の側壁の内面と摺接する側面と、前記第1、第2固定子11、12の対向面と対向するほぼ平坦な面を有する、ブロック体或いは中空ブロック状に形成されている。中空ブロック状に形成すれば、この中空ブロックをレンズ鏡筒として形成し、内部にレンズを装着することが可能になる。
第1固定子11は、第2固定子12と対向する面、つまり可動子13と対向する面に、可動子13が移動する所定方向(Z軸方向)に沿って所定ピッチ、所定ギャプで繰り返し配列された4相の電極A、B、C、Dを備えている。一方第2固定子12は、第1固定子11と対向する面、つまり可動子13と対向する面に所定方向(Z軸方向)に延びる平坦な単相電極Eを備えている。
可動子13には、第1固定子11の4相の電極A、B、C、Dと対向する面に、隣り合う3個の電極と対向する長さの第1電極13aが形成されている。図には、第1電極13aを4相分の電極A〜Dのピッチで2個示した。第1電極13aと13aの間には、電極(A〜D)1個分のギャップが設けられている。さらに可動子13には、第2固定子12と対向する側の面に平坦な第2電極13bが形成されている。これらの電極13a及び13bは、1系統の単相電極Fを構成し、同一電位に維持される。
4相の電極A〜D、単相電極Eは、可動子13の電極13a、13bと接触(短絡)しないように、第1、第2固定子11、12に形成された溝11a、12a内に収納された、第1、第2電極13a、13bが溝11、12aの縁部、つまり第1、第2固定子11、12に接触するように形成されている。なお、図示実施形態では溝11a、12aとしたが、第1、第2電極13a、13bが4相電極A〜D、単相電極Eに接触しない形状、例えば複数の突条を設けて突条の間に電極A〜D、単相電極Eを設ける。
各電極A〜Fには、電圧源15から供給される駆動電圧が、スイッチング回路16を介してシーケンシャルに印加される。スイッチング回路16は、予め設定されたシーケンスで動作し、可動子13をZ軸に沿って双方向に移動させる。駆動中、可動子13の第1、第2電極13a、13b(電極F)には、常時定電圧(グランド)が印加される。
なお、第1、第2固定子11、12は絶縁材で形成され、可動子13、各電極A〜F、および第1、第2電極13a、13bは導電材で形成されている。
この静電アクチュエータの動作について、図2に示したタイムチャートを参照して説明する。この実施形態は、3相駆動の例である。つまり、電極A、B、C、Dに対して、隣り合う3個の電極に同時に駆動電圧を印加する処理を、駆動電圧を印加した電極の中心が進行方向に1ピッチ分ずれるように繰り返して、可動子13を1ピッチ単位でステップ駆動する。
まず、可動子13は、第1電極13aが電極A、B、Cと対向する位置で、第2電極13bが単相電極Eに吸着されているものとする。この状態で電極A、B、Cに電圧が印加されると、第1電極13aが電極A、B、Cに吸着される。
その後、電極A、B、Cへの電圧が遮断され、単相電極Eに電圧が印加されて、第2電極13bが単相電極Eに吸着される。このとき可動子13は、進行方向と直交するX軸方向に移動するが、進行方向(Z軸方向)には移動しない。
次に、単相電極Eへの電圧が遮断され、電極B、C、Dに電圧が印加されて、第1電極13aが電極B、C、Dに吸着される。このとき可動子13は、電極1ピッチ分電極C方向、つまり進行方向に移動する。
その後、電極B、C、Dへの電圧が遮断され、単相電極Eに電圧が印加されて、第2電極13bが単相電極Eに吸着される。このとき可動子13は、進行方向と直交するX軸方向に移動するが、Z軸方向には移動しない。
次に、単相電極Eへの電圧が遮断され、電極C、D、Aに電圧が印加されて、第2電極13bが電極C、D、Aに吸着される。このとき可動子13は、電極1ピッチ分電極D方向、つまりZ軸方向に移動する。
その後、電極C、D、Aへの電圧が遮断され、単相電極Eに電圧が印加されて、第2電極13bが単相電極Eに吸着される。このとき可動子13は、進行方向と直交するX軸方向に移動するが、Z軸方向には移動しない。
このように実施形態2では、電極(A、B、C)、単相電極E、多相の電極(B、C、D)、単相電極E、多相の電極(C、D、A)、単相電極E、多相の電極(D、A、B)、単相電極E、電極(A、B、C)、・・・と順番に3相駆動され、可動子13が第1、第2固定子11、12間を往復動しながら、4相の電極A〜Dの1ピッチでZ軸方向にステップ移動する。
この実施形態1の構造および駆動方法によれば、第1電極13aの長さが電極A〜Dの3個分の長さあり、隣り合う3相分の電極A〜Dに常時に吸着されるので、吸着面積が電極A〜Dの総面積の3/4あり、従来の静電アクチュエータよりも強力な推進力が得られる。なお、この駆動動作中、可動子電極Fは、常時定電圧(グランド)に保持される。
実施形態1において、電極A〜Eは第1固定子11に形成された溝11a内に収容され、電極Fは第2固定子12に形成されて溝12a内に収納されていて、電極13a、13bが溝11a、12aの縁に当接して電極A〜E、Fには接触しないように形成されている。
〔実施形態2〕
次に、実施形態2について、図3、図4を参照して説明する。実施形態2は、固定子21の電極を5相(電極A、B、C、D、E)とし、可動子23の第1電極23aを、5相の電極A、B、C、D、Eの内、隣り合う3個の電極に同時に吸着される長さに設定し、電極A、B、C、D、E5個分のピッチで形成したことに特徴を有する。
この実施形態2の動作について、図4のタイムチャートを参照して説明する。各電極A〜E、単相電極F、電極Gには、電圧源25から出力された電圧(静電気)がスイッチング回路26を介して、所定のシーケンスで印加される。この実施例3では、電極(A、B、C)、単相電極E、電極(B、C、D)、単相電極E、電極(C、D、A)、単相電極E、電極(D、A、B)、単相電極E、電極(A、B、C)・・・のように、電圧源25からの電圧がスイッチング回路26によりシーケンシャルに印加される。この電圧の印加により可動子23は、第1、第2固定子21、22の間を往復動しながら進行方向に、電極A〜Eの1ピッチ単位でステップ移動する。なお、この動作中、電極Gは、常時定電圧(グランド)に保持される。
この実施形態2によれば、単相電極23aが5個の電極A〜E中隣り合う3個に同時に吸着され、かつ単相電極23aと単相電極23aとのギャップ(間隔)が2個の電極分あるので、単相電極23aが進行方向と逆方向の多相の電極A〜Eから受ける吸引力の影響が非常に小さくなり、強い推進力が得られるとともに、誤動作のおそれがない。
実施形態2において、電極A〜Eは第1固定子21に形成された溝21a内に収容され、電極Fは第2固定子22に形成されて溝22a内に収納されていて、単相電極23a、23bが溝21a、22aの縁に当接して電極A〜E、Fには接触しないように形成されている。
以上は、静電アクチュエータの構造に関する実施形態1、2である。次に、静電アクチュエータの固定子の電極の配列および可動子の電極の配列と、その駆動制御に関する実施例について、図5に示した動作図を参照して説明する。これらの図において、符号A〜Eは第1固定子の電極を示し、符号aは可動子の第1電極を示している。なお、図5には図示しないが、図1、図3に示した静電アクチュエータ同様、第2固定子の電極および可動子の第2電極を備えている。
図5の(1)に示した実施例1では、第1固定子の電極をA〜Dの4相とし、可動子の第1電極aを、電極A〜D中隣り合う2相の電極A〜Dに対向する長さで4相の電極A〜Dのピッチで形成してある。多相の電極A〜Dはピッチが64μm、各電極のピッチは16μm、各電極A〜Dの長さは12μm、ギャップ長は4μm、つまり、電極面長とギャップ長の長さの比は3対1である。第1電極aは長さ28μm、ギャップ長38μmである。
この実施例1は、第1電極aがハーフ(1/2)ピッチでステップ移動するように2相−3相駆動される。つまり駆動電圧は、電極(A、B)、第2固定子電極、電極(A、B、C)、第2固定子電極、電極(B、C)、第2固定子電極、電極(B、C、D)、第2固定子電極、電極(C、D)、第2固定子電極、電極(C、D、A)、第2固定子電極、電極(D、A)、第2固定子電極、電極(D、A、B)、第2固定子電極、電極(A、B)、・・・というシーケンスで印加される。つまり第1電極a(可動子)は、1/2ピッチ(8μm)でステップ駆動される。
このように実施例1によれば、可動子の第1電極aは常に2相または3相の電極A〜Dに吸引されるので強い吸引力が維持され、しかも電極A〜Dの1/2ピッチという微細ステップで駆動できる。
図5の(2)は、実施形態1の静電アクチュエータに対応する実施例2である。第1固定子の電極A〜Dの相数、電極のピッチおよび電極面の長さは実施例1と同じである。固定子の第1電極aは、長さは隣り合う3相の電極A〜Dと対向する長さの44μm、ギャップ長は20μmである。
この実施例2は3相駆動される。つまり駆動電圧は、電極(A、B、C)、第2固定子電極、電極(B、C、D)、第2固定子電極、電極(C、D、A)、第2固定子電極、電極(D、A、B)、第2固定子電極、電極(A、B、C)、・・・というシーケンスで繰り返し印加される。
このように実施例2では、電極a(可動子)が1ピッチ(16μm)でステップ駆動される。このように実施例2は、常に電極A〜Dの3/4に相当する電極A〜Dに吸着されるので、強い推進力が得られる。
この実施例3は、第1固定子の電極A〜Dの相数、電極のピッチおよび電極面の長さは実施例1、2と同様である。固定子の第1電極aは、電極面の長さとギャップをそれぞれ、第1固定子の電極A〜Dのピッチ(64μm)の1/2(32μm)に設定したことと、2相−3相駆動することに特徴を有する。
実施例3の2相−3相駆動は、駆動電圧を、印加された隣り合う2相または3相の電極A〜Dの中間位置が進行方向に1/2ピッチずつ移動するように順番に繰り返すことに特徴を有する。より具体的に説明すれば駆動電圧は、電極(A、B、C)、第2固定子電極、電極(B、C)、第2固定子電極、電極(B、C、D)、第2固定子電極、電極(C、D)、第2固定子電極、電極(C、D、A)、第2固定子電極、電極(D、A)、第2固定子電極、電極(D、A、B)、第2固定子電極、電極(A、B)、第2固定子電極、電極(A、B、C)、・・・というシーケンスで繰り返し印加される。
このように実施例3は、3相駆動、2相駆動が交互に繰り返され、第1電極a、つまり可動子が1/2ピッチ(8μm)でステップ駆動される。
この実施例3によれば、可動子の第1電極aは常に電極A〜D中、2/4または3/4個に相当する電極に吸着されるので、強い推進力が得られ、かつ各電極A〜Dのピッチの1/2(8μm)という微細ステップで駆動できる。
図5の(4)には、図2に示す静電アクチュエータの構造に対応する実施例4である。この実施例4では、第1固定子の多相の電極を5相の電極A〜Eとし、可動子の第1電極aを実施例2同様に形成し、2相−3相駆動することに特徴を有する。多相の電極A〜Dのピッチは80μm、各電極のピッチは16μm、各電極A〜Dの長さは12μm、ギャップ長は4μm、電極面長とギャップ長の比は3対1である。第1電極aはピッチ80μm、電極面の長さ44μm、ギャップ長36μmである。
駆動電圧は、電極(A、B、C)、単相電極、電極(B、C)、単相電極、電極(B、C、D)、単相電極、電極(C、D)、単相電極、電極(C、D、A)、単相電極、電極(D、A)、単相電極、電極(D、A、B)、単相電極、電極(A、B)、単相電極、電極(A、B、C)、・・・というシーケンスで印加される。
このように実施例4は、3相駆動、2相駆動が交互に繰り返され、電極a、つまり可動子が1/2ピッチ(8μm)でステップ駆動される。
この実施例4によれば、可動子の第1電極aは常に5相の電極A〜E中、3/5または2/5個の電極に吸着されるので、強い推進力が得られ、かつ各電極A〜Eのピッチの1/2(8μm)という微細ステップで駆動できる。
図5の(5)に示した実施例5は、第1固定子の4相の電極A〜Dの電極面の長さを実施例1〜実施例3の半分の長さにしたことに特徴を有する。つまり、電極A〜Dの各電極のピッチは10μm、電極面長は6μm、ギャップ長は4μm、電極面長とギャップ長の比は3対2である。一方固定子の第1電極aは、ピッチ40μm、電極面長26μm、ギャップ長14μmである。
この実施例5は、実施例2同様の3相駆動である。したがって実施例5の第1電極a(可動子)は、各電極A〜Dの1ピッチ(10μm)でステップ駆動される。この実施例5は、第1電極aが常に電極A〜D中の隣り合う3相分の電極A〜Dに吸着、つまり、4相の電極A〜Dの3/4で吸着される。このように実施例5は、実施例2同様の強い推進力が得られ、かつ実施例2よりもピッチが狭いので、より微細駆動が可能になる。
図5の(6)に示した実施例5は、実施例5の第1固定子の電極を5相の電極A〜Eにしたことに特徴を有する。電極A〜Eの各電極のピッチは10μm、電極面長は6μm、ギャップ長は4μmである。一方固定子の第1電極aは、ピッチ50μm、電極面長26μm、ギャップ長24μmである。
この実施例6も、実施例2、5同様の3相駆動される。したがって実施例6の第1電極a(可動子)は、各電極A〜Eの1ピッチ(10μm)でステップ駆動される。この実施例6は、第1電極aが常に電極A〜E中の隣り合う3相分の電極A〜D、つまり電極A〜Dの面積の3/5で吸着される。したがって、実施例2、5同様の強い推進力が得られ、かつ第2実施例よりもピッチが狭いので、より微細駆動が可能になる。
但し、実施例6の場合は5相中の3相駆動なので、実施例5の4相中の3相駆動よりも電極間の吸着力がやや弱くなるが、第1電極aが進行方向とは逆方向の電極A〜Eに吸着される力が弱くなる。
図5の(6)に示した実施例7は、実施例6と同様の電極A〜Eおよび第1電極aの構成において、2相−3相駆動する実施例である。第1固定子の5相の電極A〜E、可動子の第1電極aの構造は実施例6と同一である。
駆動電圧は、電極(A、B、C)、単相電極、電極(B、C)、単相電極、電極(B、C、D)、単相電極、電極(C、D)、単相電極、電極(C、D、A)、単相電極、電極(D、A)、単相電極、電極(D、A、B)、単相電極、電極(A、B)、単相電極、電極(A、B、C)、・・・というシーケンスで印加される。
この実施例7によれば、強い推進力を維持しつつ、実施例5の半分の1/2ピッチ(5μm)で第1電極a′(可動子)を駆動することが可能である。
図5の(7)の下段の第1電極a′は、電極A〜Eと対向する電極面を狭めて電荷が集中するように、縦断面形状を台形とした実施形態である。この第1電極a′の電極面の長さは、第1電極aが26μmであるのに対して、20μmである。駆動制御は、実施例7と同様の2相−3相駆動である。
図6に、第1電極の実施形態3を示す。図6に示したように、可動子33の第1電極33aは、多相の電極A〜D4ピッチ分のピッチで、多相の電極3個と対向し得る長さに形成されており、さらにその中央部に、前記多相の電極A〜D2個と対向し得る長さになる頂部33bを段差を介して備えた凸形状とされている。この構成によれば、多相の電極の隣り合う2個の電極に駆動信号を印加すると、頂部33bの段差部分のエッジ(端辺)に電界が集中することにより、頂部33bの端辺と多相の電極A〜Dの端辺とが位置決めされ、停止時の位置再現精度が向上する。この実施形態3の場合、2相駆動、または2相-3相駆動ができる。2相駆動で停止しているときは、上述の通り、位置再現精度が向上する。
図7には、第1電極の実施形態4を示した。実施形態4は、可動子43の第1電極43aを、多相の電極A〜D4ピッチ分のピッチで、多相の電極2個と対向し得る長さに形成し、その中央部に、前記多相の電極A〜D1個と対向する長さの頂部43bを段差を介して備えた凸形状とした。3個の多相の電極A〜Cに駆動電圧を印加すると、中央に位置する多相の電極Bの1個の電極と頂部43bが位置決めされるので、位置再現精度を向上させることができる。この実施形態4の場合、3相駆動、または2相-3相駆動ができる。3相駆動で停止しているときは、上述の通り、位置再現精度が向上する。
以上、本発明の実施形態では、第1固定電極の相を4相、5相としたが、6相以上でもよい。この場合、同時に駆動電圧を印加する電極の相が、ハーフピッチ駆動の場合でも常に1/3を越えるようにする。
本発明を適用した静電アクチュエータの実施例1を、可動子の移動方向を通る面で縦断した縦断面図である。 同実施例1の動作タイムチャートを示す図である。 本発明を適用した静電アクチュエータの実施例2を、可動子の移動方向を通る面で縦断した縦断面図である。 同実施例2の動作タイムチャートを示す図である。 本発明の静電アクチュエータの固定子の電極および可動子の電極の構造の実施例を示す図である。 本発明を適用した静電アクチュエータの第1電極の実施形態3を示す図である。 本発明を適用した静電アクチュエータの第1電極の実施形態4を示す図である。 従来の静電アクチュエータを、可動子の移動方向を通る面で縦断した縦断面図である。 従来の静電アクチュエータの動作タイムチャートを示す図である。
符号の説明
11 第1固定子
11a 溝
12 第2固定子
12a 溝
13 可動子
13a 第1電極
13b 第2電極
15 電圧源
16 スイッチング回路
21 第1固定子
21a 溝
22 第2固定子
22a 溝
23 可動子
23a 第1電極
23b 第2電極
25 電圧源
26 スイッチング回路
33 可動子
33a 第1電極
33b 凸形状
43 可動子
43a 第1電極
43b 凸形状


Claims (2)

  1. 所定ピッチ、所定ギャップで所定方向に繰り返し配置された4相以上の多相の電極を有する第1固定子と、
    前記多相の電極と所定間隔で平行に対向し、前記所定方向に沿って延びる単相電極を有する第2固定子と、
    前記第1、第2固定子間に位置し、前記多相の電極に吸着される第1電極および前記単相電極に吸着される第2電極を有し、前記多相の電極および単相電極に交互に駆動電圧が印加され、かつ前記多相の電極には所定順に駆動電圧が印加されて、前記第1、第2電極が前記多相の電極および単相電極に交互に吸着されながら所定方向に移動する可動子とを備え、
    該可動子の前記第1電極は、前記多相の電極の内、隣り合う3個以上の電極に吸引され得る長さを有し、中央に前記多相の電極の略2ピッチ分の長さの頂部を段差を介して備えた凸形状に形成されており、
    前記多相の電極には、駆動電圧が隣り合う2相以上同時に印加されることを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 所定ピッチ、所定ギャップで所定方向に繰り返し配置された4相以上の多相の電極を有する第1固定子と、
    前記多相の電極と所定間隔で平行に対向し、前記所定方向に沿って延びる単相電極を有する第2固定子と、
    前記第1、第2固定子間に位置し、前記多相の電極に吸着される第1電極および前記単相電極に吸着される第2電極を有し、前記多相の電極および単相電極に交互に駆動電圧が印加され、かつ前記多相の電極には所定順に駆動電圧が印加されて、前記第1、第2電極が前記多相の電極および単相電極に交互に吸着されながら所定方向に移動する可動子とを備え、
    該可動子の前記第1電極は、前記多相の電極の内、隣り合う2個以上の電極に吸着される長さに形成され、
    前記可動子の第1電極は、前記第1固定子の多相の電極の内隣り合う3個以上の電極に吸引され得る長さを有し、中央に段差を介して前記多相の電極の略1ピッチ分の長さを有する頂部を備えた凸形状に形成されており、
    前記多相の電極には、駆動電圧が隣り合う2相以上同時に印加されることを特徴とする静電アクチュエータ。
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