JPH0947042A - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JPH0947042A
JPH0947042A JP19287095A JP19287095A JPH0947042A JP H0947042 A JPH0947042 A JP H0947042A JP 19287095 A JP19287095 A JP 19287095A JP 19287095 A JP19287095 A JP 19287095A JP H0947042 A JPH0947042 A JP H0947042A
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electrode
mover
electrode plate
stator
moving
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JP19287095A
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Takashi Sato
隆 佐藤
Susumu Saito
晋 斎藤
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Topcon Corp
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Topcon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 移動方向に働く力を強くして、効率を向上す
ることができる静電アクチュエータを提供する。 【解決手段】 静電アクチュエータは、固定子1と、固
定子1に対して移動可能な可動子2と、駆動部4とを備
える。固定子1は、平面状の固定面12を備える絶縁体
である。固定子1は、固定面12に対して傾斜して設け
られると共に固定面12に向かって互いに開くように設
けられた第1電極板14、第2電極板15を備える。可
動子2は、固定面12と対向する平面である対向面21
を備える絶縁体である。可動子2は、固定子1の第1電
極板14、第2電極板15と対向するように、第1電極
板23A〜23D、第2電極板24A〜24Dを備え
る。駆動部4は、第1電極板14,23に、同符号の電
圧を加える制御と、第2電極板15,24に、異符号の
電圧を加える制御とを交互に行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、静電エネルギを
機械的なエネルギに変換する静電アクチュエータに関す
る。
【0002】
【従来の技術】静電アクチュエータには、2つの電極を
用いるものがある。この静電アクチュエータは、図30
に示すように、平行に配置された電極板101,102
を備える。電極板101は、固定子であり、装置(図示
を省略)に固定されている。また、電極板102は、可
動子であり、移動可能に、かつ、所定間隔だけ離されて
保持されている。
【0003】この静電アクチュエータの電極板102を
電極板101に対してずらして配置し、さらに、電極板
101に正の電荷、電極板102に負の電荷を与える。
これにより、電極板102は、電極板102の長手方向
である方向Fに対して斜め方向の引力を受ける。電極板
102は、移動可能に、かつ、所定間隔だけ離されて保
持されているので、方向Fに向かう力を受ける。この力
により、電極板102は、方向Fに移動する。つまり、
この静電アクチュエータは、電極板101,102に蓄
えた静電エネルギを、電極板102を方向Fに移動する
機械エネルギに変換する。
【0004】また、静電アクチュエータには、2つの電
極板と、誘電体とを用いるものがある。この静電アクチ
ュエータは、図31に示すように、平行に配置された電
極板111,112と、電極板111と電極板112と
の間に配置された誘電体113とを備える。電極板11
1,112は、固定子であり、装置(図示を省略)に固
定されている。また、誘電体113は、可動子であり、
移動可能に、かつ、電極板111,112から所定間隔
だけ離されて、装置に保持されている。
【0005】この静電アクチュエータの誘電体113を
電極板111,112に対してずらして配置し、さら
に、電極板111,112に電圧を加える。これによ
り、分極が誘電体113に発生し、電極板111,11
2付近に電荷が発生する。この電荷により、誘電体11
3は、誘電体113の長手方向である方向Gに働く引力
を受ける。誘電体113は、移動可能に、かつ、所定間
隔だけ離されて保持されているので、方向Gに移動す
る。つまり、この静電アクチュエータは、電極板11
1,112に蓄えた静電エネルギを、誘電体113を方
向Gに移動する機械エネルギに変換する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の静電
アクチュエータには、次のような欠点がある。
【0007】従来の静電アクチュエータは、移動方向に
対して平行に配置された電極板や誘電体を可動子として
用いる。このために、移動方向に対して直角な方向に働
く力が、移動方向に働く力に比べて可動子に強く働き、
力を効率的に利用することができない。
【0008】また、従来の静電アクチュエータは、力を
効率的に利用していないので、移動方向に働く力を強く
するためには、電極間に与える電荷の量を多くする必要
がある。このために、静電アクチュエータの消費電力が
多くなり、これが発熱の原因となる。
【0009】この発明の目的は、このような欠点を除
き、移動方向に働く力を強くして、効率を向上すること
ができる静電アクチュエータを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】その目的を達成するた
め、請求項1の発明は、固定面が平面状にされた絶縁体
からなり、固定面に対して傾斜して設けられると共に固
定面に向かって互いに開くように絶縁体内に設けられた
第1電極および第2電極を具備する第1電極部を少なく
とも1つ備える固定部と、固定部の固定面と対向する対
向面を備える絶縁体からなり、固定部の第1電極および
第2電極と対向するように絶縁体内に設けられた第1電
極および第2電極を具備する第2電極部を少なくとも1
つ備える移動部と、固定部および移動部の第1電極に、
同種の電荷を帯電させる制御と、固定部および移動部の
第2電極に、異種の電荷を帯電させる制御をする駆動部
とを有する。
【0011】請求項1の発明により、駆動部は、固定部
および移動部の第1電極に、例えば、異種の電荷を帯電
させる。これにより、引力が固定部および移動部の第1
電極に発生し、移動部が移動する。この後、駆動部は、
固定部および移動部の第2電極に、同種の電荷を帯電さ
せる。これにより、斥力が固定部および移動部の第2電
極に発生し、移動部が移動する。
【0012】このとき、固定部の第1電極および第2電
極が固定面に対して傾斜して設けられると共に固定面に
向かって互いに開くように絶縁体内に設けられ、移動部
の第1電極および第2電極が固定部の第1電極および第
2電極と対向するように設けられているので、第1電極
による引力と、第2電極による斥力とが同じ方向にな
る。この結果、移動部は、連続して同一の方向に移動す
る。
【0013】以後、駆動部は、固定部および移動部の第
1電極に、同種の電荷を帯電させる制御と、固定部およ
び移動部の第2電極に、異種の電荷を帯電させる制御と
を交互に繰り返して、移動部を移動させる。
【0014】請求項2の発明は、請求項1記載の静電ア
クチュエータにおいて、第1電極部および第2電極部の
第1電極と第2電極と固定面とで囲まれた部分の絶縁体
を、この絶縁体より誘電率の大きな誘電体にすることを
特徴とする。
【0015】請求項2の発明により、固定部および移動
部の第1電極と第2電極との間に誘電率の大きな誘電体
が挿入されるので、第1電極および第2電極は、誘電体
が無いときに比べて多くの電荷を蓄積する。
【0016】請求項3の発明は、請求項1または2記載
の静電アクチュエータにおいて、第1電極の傾斜方向と
異なる方向にして、第1電極部を少なくとも1つ固定部
に配置し、異なる方向に配置された第1電極部に対向す
るように第2電極部を少なくとも1つ移動部に配置した
ことを特徴とする。
【0017】請求項3の発明により、1つの傾斜方向に
配置された固定部の第1電極部および移動部の第2電極
部により、移動部が移動する。また、別の傾斜方向に配
置された固定部の第1電極部および移動部の第2電極部
により、移動部は、別の移動方向に移動する。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を、
図面を用いて説明する。
【0019】[発明の実施の形態1]図1は、この発明
に係る静電アクチュエータの実施の形態1を示す図であ
る。図1において、符号1が固定部としての固定子であ
る。固定子1は、板状の絶縁体である。固定子1とし
て、誘電率の小さな材質が用いられる。このような材質
として、ガラス、セラミックスなどがある。固定子1の
一方の側の面11が装置(図示を省略)に固定されてい
る。他方の側の面である固定面12には、V字型の溝1
3,13が平行に、かつ、固定面12の両側に設けられ
ている。
【0020】固定子1には、図2に示すように、長方形
をした、金属製の複数の第1電極板14および第2電極
板15が設けられている。第1電極板14と第2電極板
15とは、固定面12に対して「V」字状に配置されて
いる。つまり、第1電極板14と第2電極板15とは、
固定面12に対して傾斜し、かつ、固定面12に向かっ
て互いに開くように設けられている。第1電極板14と
第2電極板15とにより、第1電極部が構成される。第
1電極板14と第2電極板15とは、図3に示すよう
に、固定面12のV字型の溝13と溝13との間に配列
される。
【0021】第1電極板14と第2電極板15とで挟ま
れた部分(「V]字の内側の部分)には、誘電体16が
設けられている。誘電体16として、誘電率の大きな材
質が用いられる。このような材質として、PZT(チタ
ン酸ジルコン酸鉛)などがある。
【0022】このような固定子1と向かい合うように、
移動部としての可動子2が設けられている。可動子2
は、固定子1と同じように、板状の絶縁体である。可動
子2として、ガラス、セラミックスなどの材質が用いら
れる。可動子2の対向面21が、固定子1の固定面12
と向かい合う面である。そして、対向面21には、固定
子1のV字型の溝13,13と向かい合うように、V字
型の溝22,22が平行に、かつ、対向面21の両側に
設けられている。
【0023】可動子2には、固定子1と同じように、金
属製の第1電極板23A〜第1電極板23Dおよび第2
電極板24A〜第2電極板24Dが設けられている。第
1電極板23A〜第1電極板23Dと第2電極板24A
〜第2電極板24Dとは、対向面21に対して「V」字
状に配置されている。つまり、第1電極板23A〜第1
電極板23Dと第2電極板24A〜第2電極板24Dと
は、対向面21に対して傾斜し、かつ、対向面21に向
かって互いに開くように設けられている。第1電極板2
3Aと第2電極板24A、第1電極板23Bと第2電極
板24B、第1電極板23Cと第2電極板24C、およ
び、第1電極板23Dと第2電極板24Dにより、第2
電極部が構成される。
【0024】第1電極板23A〜第1電極板23Dと第
2電極板24A〜第2電極板24Dとで挟まれた部分に
は、誘電体25が設けられている。誘電体25として、
PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)などの材質が用いられ
る。
【0025】固定子1のV字型の溝13,13と可動子
2のV字型の溝22,22との間には、丸棒3,3が置
かれている。丸棒3,3により、図4に示すように、固
定子1の固定面12に対して、可動子2の対向面21が
所定の距離だけ離される。そして、可動子2は、丸棒
3,3に沿って方向Aおよび逆方向に移動可能に、固定
子1に保持される。この丸棒3,3、固定子1のV字型
の溝13,13および可動子2のV字型の溝22,22
により、ガイド部が構成される。
【0026】この他のガイド部として、例えば、図5に
示すものがある。このガイド部は、固定子1に設けられ
たレール17,17と、可動子2に設けられた案内溝2
6,26とを備える。レール17,17は、V字型の溝
13,13と同じように、互いに平行に、かつ、固定面
12の両側に設けられている。レール17,17の先端
は、円形状になっている。案内溝26,26は、レール
17,17の先端と嵌合する形状である。このようなガ
イド部により、固定子1は、可動子2を所定の距離だけ
離し、かつ、可動子2を移動可能に保持する。
【0027】固定子1の第1電極板14および第2電極
板15と、可動子2の第1電極板23A〜第1電極板2
3Dおよび第2電極板24A〜第2電極板24Dとに
は、図6に示すように、駆動部4が接続されている。な
お、以下では、図面の複雑化を避けるために、固定子1
および可動子2の、断面を示すハッチングを省略する。
固定子1の第1電極板14は、リード線31を経由し
て、駆動部4にそれぞれ接続され、第2電極板15は、
リード線32を経由して、駆動部4にそれぞれ接続され
ている。可動子2の第1電極板23A〜第1電極板23
Dは、リード線33を経由して、駆動部4にそれぞれ接
続され、第2電極板24A〜第2電極板24Dは、リー
ド線34を経由して、駆動部4にそれぞれ接続されてい
る。
【0028】駆動部4は、方向Aまたは逆方向に可動子
2を移動させるとき、固定子1の第1電極板14および
第2電極板15と、可動子2の第1電極板23A〜第1
電極板23Dおよび第2電極板24A〜第2電極板24
Dとに、同符号の電圧または異符号の電圧を交互に加え
る。
【0029】同符号による斥力を利用するのは、次の状
態のときである。この状態では、図7に示すように、可
動子2が固定子1に対して、1ステップだけずれてい
る。つまり、可動子2の誘電体25が固定子1の誘電体
16と向かい合っている。なお、以下の図面では、図面
の複雑化を避けるために、固定子1および可動子2のリ
ード線を省略している。
【0030】この状態のとき、駆動部4は、例えば、固
定子1の第1電極板14および可動子2の第1電極板2
3Aに正の電荷を与える。これにより、第1電極板14
および第1電極板23Aには、斥力F1が働く。この斥
力F1は、第1電極板14と第1電極板23Aの間に働
くクーロン力である。
【0031】第1電極板14は固定面12に対して角度
θだけ傾斜し、第1電極板23Aは対向面21に対して
角度θだけ傾斜しているので、対向面21に対して水平
な力F1xと、垂直な力F1yは、 F1x =Fsinθ …(1) F1y =Fcosθ …(2) となる。可動子2は、ガイド部で保持されているので、
可動子2に働く力は、水平な力F1xだけである。これ
により、可動子2は、対向面21に対して水平な方向に
動く。
【0032】異符号による引力を利用するのは、次の状
態のときである。この状態では、図8に示すように、可
動子2が固定子1に対して、ハーフステップだけずれて
いる。つまり、可動子2の誘電体25が固定子1の誘電
体16と半分だけ向かい合っている。
【0033】この状態のとき、駆動部4は、例えば、固
定子1の第2電極板15に正の電荷を与え、可動子2の
第2電極板24Aに負の電荷を与える。これにより、第
2電極板15および第2電極板24Aには、引力F2が
働く。この引力F2の大きさは斥力F1と同じであり、
向きは斥力F1と逆である。
【0034】第2電極板15は固定面12に対して角度
θだけ傾斜し、第2電極板24Aは対向面21に対して
角度θだけ傾斜しているので、対向面21に対して水平
な力F2xと、垂直な力F2yは、 F2x =Fsinθ …(3) F2y =Fcosθ …(4) となる。可動子2は、ガイド部で保持されているので、
可動子2に働く力は、水平な力F2xだけである。これ
により、可動子2は、対向面21に対して水平な方向に
動く。
【0035】このように、駆動部4は、斥力F1や引力
F2により、可動子2を動かす制御をする。
【0036】次に、実施の形態1の動作について説明す
る。
【0037】実施の形態1の静電アクチュエータを静止
する場合、駆動部4は、図9に示すように、固定子1の
すべての第1電極板14および第2電極板15に負
(−)の電荷を与える。同時に、駆動部4は、可動子2
の第1電極板23A〜第1電極板23Dおよび第2電極
板24A〜第2電極板24Dに正(+)の電荷を与え
る。
【0038】これにより、可動子2の第1電極板23A
〜第1電極板23Dと、第2電極板24A〜第2電極板
24Dとには、固定子1の第1電極板14と第2電極板
15とによる引力F2が働く。しかし、可動子2の第1
電極板23A〜第1電極板23Dに働く、引力F2の力
F2xと、可動子2の第2電極板24A〜第2電極板2
4Dとに働く力F2xとが逆向きとなるので、可動子2
は静止した状態になる。
【0039】実施の形態1の静電アクチュエータを方向
Aに動かす場合、駆動部4は、図10に示すように、可
動子2の第2電極板24Aに正の電荷を与え、第2電極
板24Cに負の電荷を与える。同時に、駆動部4は、可
動子2の第2電極板24A,24Cと向かい合うような
方向にある、固定子1の第2電極板15に、可動子2と
は逆の電荷をそれぞれ与える。つまり、駆動部4は、固
定子1の第2電極板15に、1つ置きに異なる電荷を与
える。
【0040】これにより、可動子2の第2電極板24
A,24Cには、固定子1の第2電極板15による引力
F2がそれぞれ働く。引力F2の力F2xにより、可動
子2は方向Aに動く。
【0041】可動子2がハーフステップだけ移動した状
態、つまり、図11の状態になると、駆動部4は、固定
子1および可動子2に与える電荷を変える。この状態を
図12に示す。このとき、可動子2の第1電極板23B
に負の電荷を与え、第1電極板23Dに正の電荷を与え
る。同時に、駆動部4は、可動子2の第1電極板23
B,23Dと向かい合うような方向にある、固定子1の
第1電極板14に、可動子2と同じ電荷をそれぞれ与え
る。
【0042】これにより、可動子2の第1電極板23
B,23Dには、固定子1の第1電極板14による斥力
F1がそれぞれ働く。斥力F1の力F1xにより、可動
子2は方向Aに動く。可動子2がハーフステップだけ方
向Aに移動すると、図13に示す状態となる。この状態
になると、駆動部4は、固定子1および可動子2に与え
る電荷を変えて、再び図10に示す電荷を固定子1およ
び可動子2に与える。
【0043】駆動部4は、このような制御により、可動
子2を方向A方向に移動させる。
【0044】実施の形態1の静電アクチュエータを方向
Aと逆の方向Bに移動する場合、駆動部4は、図14に
示すように、可動子2の第1電極板23Aに負の電荷を
与え、第1電極板23Cに正の電荷を与える。同時に、
駆動部4は、可動子2の第1電極板23A,23Cと向
かい合うような方向にある、固定子1の第1電極板14
に、可動子2とは逆の電荷をそれぞれ与える。
【0045】これにより、可動子2の第1電極板23
A,23Cには、固定子1の第1電極板14による引力
F2がそれぞれ働く。引力F2の力F2xにより、可動
子2は方向Bに動く。
【0046】図15に示すように、可動子2がハーフス
テップだけ移動すると、駆動部4は、固定子1および可
動子2に与える電荷を変える。この状態を図16に示
す。このとき、可動子2の第2電極板24Aに正の電荷
を与え、第2電極板24Cに負の電荷を与える。同時
に、駆動部4は、可動子2の第2電極板24A,24C
と向かい合うような方向にある、固定子1の第2電極板
15に、可動子2と同じ電荷をそれぞれ与える。
【0047】これにより、可動子2の第2電極板24
A,24Cには、固定子1の第2電極板15による斥力
F1がそれぞれ働く。斥力F1の力F1xにより、可動
子2は方向Bに動く。可動子2がハーフステップだけ方
向Bに移動すると、図17に示す状態となる。この状態
になると、駆動部4は、固定子1および可動子2に与え
る電荷を変えて、再び図14に示す電荷を固定子1およ
び可動子2に与える。
【0048】駆動部4は、このような制御により、可動
子2を方向B方向に移動させる。
【0049】このように、実施の形態1により、可動子
2を方向A,Bの両方向に移動することができる。この
とき、斥力F1および引力F2は、移動方向に対して、
傾斜した方向に働くので、この力を効率良く移動に利用
することができる。
【0050】[発明の実施の形態2]この発明の実施の
形態2では、先に説明した実施の形態1とは、静止状態
のみが相違し、その他は同様である。以下の説明では、
この相違する点のみを説明し、重複する部分について
は、図面に同一の参照番号を付けて説明を省略する。
【0051】実施の形態2では、図18に示すように、
可動子2は固定子1に対して1ステップだけずれた状態
にある。実施の形態2の静電アクチュエータを静止する
場合、図19に示すように、駆動部4は、固定子1のす
べての第1電極板14および第2電極板15に負の電荷
を与える。同時に、駆動部4は、可動子2の第1電極板
23A〜第1電極板23Dおよび第2電極板24A〜第
2電極板24Dに正の電荷を与える。
【0052】実施の形態2の静電アクチュエータを方向
Aに動かす場合、駆動部4は、図20に示すように、可
動子2の第1電極板23Aに正の電荷を与え、第1電極
板23Cに負の電荷を与える。同時に、駆動部4は、第
1電極板23A,23Cと向かい合うような方向にあ
る、固定子1の第2電極板15に、可動子2とは逆の電
荷をそれぞれ与える。この結果、可動子2は、固定子1
による斥力F1で方向Aに動く。
【0053】可動子2が、図21に示すように、ハーフ
ステップだけ移動すると、駆動部4は、図22に示すよ
うに、可動子2の第2電極板24Bに正の電荷を与え、
第2電極板24Dに負の電荷を与える。同時に、駆動部
4は、第2電極板24B,24Dと向かい合うような方
向にある、固定子1の第2電極板15に、可動子2と同
じ電荷をそれぞれ与える。この結果、引力F2により、
可動子2は方向Aに動く。
【0054】可動子2がハーフステップだけ方向Aに移
動すると、図23に示す状態となる。この状態になる
と、駆動部4は、固定子1および可動子2に与える電荷
を変えて、再び図20に示す電荷を固定子1および可動
子2に与える。
【0055】駆動部4は、このような制御により、可動
子2を方向Aに移動させる。
【0056】実施の形態2の静電アクチュエータを方向
Aと逆の方向Bに移動する場合、駆動部4は、図24に
示すように、可動子2の第2電極板24Aに負の電荷を
与え、第2電極板24Cに正の電荷を与える。同時に、
駆動部4は、第2電極板24A,24Cと向かい合うよ
うな方向にある、固定子1の第2電極板15に、可動子
2とは逆の電荷をそれぞれ与える。この結果、可動子2
は斥力F1により方向Bに動く。
【0057】図25に示すように、可動子2がハーフス
テップだけ移動すると、駆動部4は、固定子1および可
動子2に与える電荷を変える。この状態を図26に示
す。このとき、可動子2の第1電極板23Aに負の電荷
を与え、第1電極板23Cに正の電荷を与える。同時
に、駆動部4は、第1電極板23A,23Cと向かい合
うような方向にある、固定子1の第1電極板14に、可
動子2と逆の電荷をそれぞれ与える。
【0058】これにより、可動子2は引力F2により方
向Bに動く。可動子2がハーフステップだけ方向Bに移
動すると、図27に示す状態となる。この状態になる
と、駆動部4は、固定子1および可動子2に与える電荷
を変えて、再び図24に示す電荷を固定子1および可動
子2に与える。
【0059】駆動部4は、このような制御により、可動
子2を方向B方向に移動させる。
【0060】このように、実施の形態2により、実施の
形態1と同じように、可動子2を直線的に移動すること
ができる。
【0061】なお、実施の形態1および実施の形態2で
は、ガイドを設けているが、これに限定されず、数μm
の間隙を設けることによっても同様の効果を有する。あ
るいは、間隙中に例えばシリコンオイル等の物質を配置
してもよい。
【0062】[発明の実施の形態3]この発明の実施の
形態3を図28に示す。図28において、符号50は、
固定子50である。固定子50は、板状の絶縁体であ
る。固定子50は、図29に示すように、固定面51に
複数の電極部52,53を備える。電極部52は、
「V」字状に配置された電極板52A,52Bを備え、
電極部53は、「V」字状に配置された電極板53A,
53Bを備える。「V」字状の内側には、実施の形態1
と同じように、誘電体が注入されている。
【0063】電極部53の電極板53Aが電極板53B
と交差する方向Eが、電極部52の電極板52Aが電極
板52Bと交差する方向Dに対して直角になるように、
電極部52,53は配置されている。さらに、電極部5
2,53は、方向Dおよび方向Eに交互に配置されてい
る。
【0064】固定子50の固定面51と対向するよう
に、板状の絶縁体である可動子60が配置されている。
可動子60の対向面61には、固定子50の電極部5
2,53と同じ電極部62,63が配置されている。
【0065】このような固定子50および可動子60の
電極部52,62に対して、実施の形態1と同じ制御を
することにより、方向Eおよびその逆方向に可動子60
を移動することができる。また、固定子50および可動
子60の電極部53,63に対して、実施の形態1と同
じ制御をすることにより、方向Dおよびその逆方向に可
動子60を移動することができる。
【0066】このようにして、実施の形態3により、可
動子60を平面的に移動することができる。
【0067】
【発明の効果】以上、説明したように、請求項1の発明
は、固定部と移動部の第1電極および第2電極を、移動
部の対向面に傾斜して設けるので、第1電極と第2電極
で発生する引力と斥力の方向が移動方向に対して傾いた
方向になる。
【0068】これにより、移動方向に直角な方向の引力
や斥力の成分が少なくなり、発生した力を効率的に使う
ことができる。この結果、移動方向に働く力を強くする
ことができ、消費電力の増加を抑えることができる。
【0069】請求項2の発明により、第1電極および第
2電極は、誘電体が無いときに比べて多くの電荷を蓄積
するので、発生する引力や斥力を強くすることができ
る。
【0070】請求項3の発明により、移動部を2つの移
動方向、つまり、平面的に移動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1に係る静電アクチュエ
ータの斜視図である。
【図2】図1のI−I断面図である。
【図3】第1電極板および第2電極板の配列を示す図で
ある。
【図4】ガイド部を示す図である。
【図5】ガイド部の他の例を示す図である。
【図6】固定子および可動子と駆動部との接続を示す図
である。
【図7】斥力による可動子の移動を説明するための図で
ある。
【図8】引力による可動子の移動を説明するための図で
ある。
【図9】可動子を静止させるための制御を示す図であ
る。
【図10】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図11】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図12】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図13】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図14】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図15】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図16】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図17】可動子を移動させるための制御を示す図であ
る。
【図18】実施の形態2に係る固定子および可動子と駆
動部との接続を示す図である。
【図19】実施の形態2に係る可動子を静止させるため
の制御を示す図である。
【図20】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図21】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図22】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図23】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図24】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図25】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図26】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図27】実施の形態2に係る可動子を移動させるため
の制御を示す図である。
【図28】実施の形態3に係る固定子および可動子を示
す斜視図である。
【図29】図28の固定子を示す図である。
【図30】従来の静電アクチュエータを説明するための
図である。
【図31】従来の静電アクチュエータの他の例を説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 固定子 11 一方の側の面 12 固定面 13 V字型の溝 14 第1電極板 15 第2電極板 16 誘電体 17 レール 2 可動子 21 対向面 22 V字型の溝 23 第1電極板 24 第2電極板 25 誘電体 3 丸棒 4 駆動部 31,32,33,34 リード線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定面が平面状にされた絶縁体からな
    り、固定面に対して傾斜して設けられると共に固定面に
    向かって互いに開くように絶縁体内に設けられた第1電
    極および第2電極を具備する第1電極部を少なくとも1
    つ備える固定部と、 固定部の固定面と対向する対向面を備える絶縁体からな
    り、固定部の第1電極および第2電極と対向するように
    絶縁体内に設けられた第1電極および第2電極を具備す
    る第2電極部を少なくとも1つ備える移動部と、 固定部および移動部の第1電極に、同種の電荷を帯電さ
    せる制御と、固定部および移動部の第2電極に、異種の
    電荷を帯電させる制御をする駆動部とを有する静電アク
    チュエータ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の静電アクチュエータにお
    いて、 第1電極部および第2電極部の第1電極と第2電極と固
    定面とで囲まれた部分の絶縁体を、この絶縁体より誘電
    率の大きな誘電体にすることを特徴とする静電アクチュ
    エータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の静電アクチュエ
    ータにおいて、 第1電極の傾斜方向と異なる方向にして、第1電極部を
    少なくとも1つ固定部に配置し、異なる方向に配置され
    た第1電極部に対向するように第2電極部を少なくとも
    1つ移動部に配置したことを特徴とする静電アクチュエ
    ータ。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BE1011730A4 (nl) * 1998-02-05 1999-12-07 Bousse Georges Albert Generator, die een mechanisch vermogen levert door gebruik te maken van de aantrekkingskracht tussen de polen van een met gelijkspanning, electrisch geladen condensator.
RU2471283C1 (ru) * 2011-04-28 2012-12-27 Владимир Андреевич Степанец Способ электромеханического преобразования энергии и электростатический емкостный двигатель на его основе
WO2018106148A1 (ru) * 2016-12-09 2018-06-14 Евгений Анатольевич ОБЖИРОВ Электрическая машина емкостная планарного типа
WO2018106147A1 (ru) * 2016-12-09 2018-06-14 Евгений Анатольевич ОБЖИРОВ Электрическая машина емкостная с натяжными электродами
WO2018117908A1 (ru) * 2016-12-23 2018-06-28 Евгений Анатольевич ОБЖИРОВ Электрическая машина емкостная с ячейками внутреннего сжатия

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