JP2839526B2 - 静電形アクチュエータ - Google Patents

静電形アクチュエータ

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微小位置決め用アクチユエータに係り、超
小形光ヘツドなどを精密に位置決めするのに好適な静電
力応用のアクチユエータに関する。
〔従来の技術〕
従来の微小位置決め用小形アクチユエータとしては、
特開昭62−262233号に記載のように、チタン酸ジルコン
酸鉛などのような圧電物質に電圧を印加する時に変位が
発生する圧電効果を利用したものが主であつた。
一方静電力を応用したアクチユエータとしては、セン
サーズ アンド アクチユエーターズ,11巻,第2号,
(1987年)189頁から206頁(Sensors and Actuatovs,Vo
l11,No.2(1987)pp189〜206)において論じてられてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のうち、圧電素子応用のものは圧電素子
の変位量が極めて小さく、精密な位置決め許容範囲が小
さい問題があつた。市販されている圧電素子の例では10
μmの変位をさせるためには、10mm程度の長さが必要で
あり、アクチユエータ全体の大きさは圧電素子の寸法の
2倍程度必要なことを考慮すると、大きすぎて1mm程度
の寸法を目標としている超小形光ヘツドのアクチユエー
タとしては大きすぎる。
一方、静電アクチユエータの例では、回転モータへ適
用しており、2次元方向へ負荷物体を駆動するための2
次元アクチュエータへの適用については配慮されていな
い。また摩擦力の影響を排除する点についても配慮され
ていない。
本発明は、光ヘツド等の精密位置決めに十分な変位を
発生させることのできる摩擦のない小形軽量のアクチユ
エータを提供することを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的は、短冊状の電極片を複数個突設した電極2
つを、一方の電極の電極片が他方の電極の電極片間に入
り込むように配置した電極対を電気絶縁体上に備えた平
板2つを、前記電極対が間隔を持って対向するように配
置したものであって、前記電極対間に単相の交流電圧を
印加する電圧印加手段を備え、前記電極対の隣接する電
極片を異符号の極性に印加し、前記対向する電極片は前
記短冊状の電極片の伸長方向に直角な直線方向にずらし
て配置し、前記平板の一方が他方に対し可動可能に備え
ることにより達成される。
また、上記の構成において、前記平板に2つの電極対
を備え、この2つの電極対は前記電極を構成する短冊状
の電極片の伸長方向が直交するように配置しても良い。
〔作用〕
上記手段により、任意の方向へ可動部を変位させるこ
とができる。上記静電力発生用の電極は極めて薄い金属
膜で構成できるため力発生部の重量はほとんど無視でき
る。また電極の変位方向寸法を必要な変位より少し大き
くすることにより、必要変位を取ることができる。
以下に、作用について述べる。
第6図に示すように同一形状の短冊状電極10,11があ
り、電極10がX方向に少しずれている場合、電極11に作
用する力は下記の式で表わされる。ここでlはY方向の
電極が重なつた部分の長さ、wはX方向の電極が重なつ
た部分の長さ、hは電極間のZ方向の間隔、Vは電極間
に作用している単相の交流電圧、εは電極間の空間の誘
電率である。X方向の力をFX,Z方向の力をFZで表わす。
(2)式によれば電極板間の吸引力により可動電極が
変位すると電極板間の間隔hが小さくなるため、発生す
る力FZを電圧だけでは制御できない。一方(1)式より
横方向の駆動力FXは電圧Vのみで決定できるので、精密
な制御を行なうには横方向の駆動力を用いた方がやり易
い。しかし、一般に電極の重なり量wより間隔hを小さ
く取るので、力の大きさは吸引力FZの方が横方向駆動力
FXより大きい。横方向駆動力FXは電極の重なり量wに依
存しないことを利用して、電極の重なり量wを必要最小
限とし、第6図と同様の電極対を複数組設ければ、一定
面積内で発生する横方向駆動力を大きくすることができ
る。又、第7図のように隣接する電極を異符号の極性に
し、下部電極21a,21bを固定、上部電極20a,20bを可動の
状態にすると力の作用は、電極20aと21a間では矢印a方
向に作用する。ここで力の大きさに矢印の長さを表示す
る。この力をX,Z方向成分に分けると矢印aX,aZのように
なる。同様に、電極20bと21b間でもX,Z方向にそれぞれ
矢印bX,bZの長さだけ力が作用する。これら2対の電極
間においては、上部電極にはX,Zそれぞれの負方向に力
が作用する。又、これに対し、電極20aと21b間では矢印
ab方向に、電極21aと20b間では矢印ba方向に力が作用す
る。この2つの力の大小は、電極の幅に対して、隣接す
る電極間のピツチをできるだけ小さくし、電極20aと20b
の中央に電極21bを配置すれば、電極20aと21b間に作用
する力abは、力a及びbと同等の力が作用し、電極20b
と21a間に作用する力はそれに比べて小さくできる。同
様に電極20b,21cでも力abと同等の力bcが作用する。以
上により、上部電極20aと20bに作用する全体の力は横方
向の力をFX、上下方向の力をFZで表わせば次式のように
なる。
FX=aX+bX+(aba)X ……(3) FZ=aZ+bX−(aba)Z ……(4) 上式の最後の項の添字はX,Zの成分を表わす。上式よ
り、上部電極には、Xの負方向と、Zの負方向に、力が
作用する。
次に電極の位置をそのままにして、上部電極の各抵抗
を変えずに、下部各電極の極性を入れ変えた場合の力の
作用を第8図に示す。電極20aと20a間では矢印a′の
力、電極20bと21b間では矢印b′の力、電極20aと21b
間、電極20bと21a間の合成した力は矢印a′b′a′に
作用するので、上部電極20a,20bにはXの正方向にZの
正方向に力が作用することになる。
第7図に対し、隣接する電極を同符号の極性にし対向
する電極を異符号の極性にした場合を、第9図に示す。
電極20aと21a間、及び電極20bと21b間では、上部電極に
第7図の場合と同様にそれぞれ矢印a,矢印b方向に力が
作用する。電極20aと21b間では、矢印a′b′、電極20
bと21a間では、矢印b′a′に力が作用し、これら2つ
の力を合成すると矢印a′b′a′となり、上部電極20
a,20bに作用する力は、横方向の力をFX′,上下方向の
力をFZ′で表わせば次式のようになる。
FX′=aX+bX−(a′b′a′)X ……(3)′ FZ′=aZ+bZ+(a′b′a′)Z ……(4)′ 式(3),(4)と式(3)′,(4)′を比べてわ
かるように、隣接する電極を異符号の極性にした場合の
ほうが同符号の極性にした場合よりも横方向に作用する
力が大きくなる。また、隣接する電極を異符号の極性に
すると上部電極あるいは、下部電極のいずれかの極性を
変えるだけで作用する力の方向を変えることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図から第6図を用いて
説明する。第1図は、X軸方向に駆動するアクチユエー
タを示す。又、第2図は第1図の組立状態のXZ断面図を
示す。絶縁体で作られた可動ホルダ4の下面には可動電
極1a,1bが固定されており、小さなすき間hを隔てて平
行に固定電極2a,2bが固定ホルダ5に固定されている。
可動ホルダ4と固定ホルダ5はX,Y軸方向に剛性が高
く、X軸方向の剛性が低い支持ばね3a〜3dで支持されて
いる。そのため可動オルダ4は、下面に固定した可動電
極1a,1bと固定電極2a,2bの間に吸引力が作用してもZ,Y
軸方向には変位することなくX軸方向のみに変位する。
可動電極1a,1b及び固定電極2a,2bはY軸方向に細長い短
冊状に複数個形成されており、第2図に示すよう、可動
電極1a,1b及び固定電極2a,2bは、ピツチP1を隔てて隣接
しており、可動電極1d,1bは、固定電極2a,2bに対してx
の負方向にずれており電極重り量w1は、どの電極対でも
一定になる様、配置してある。
電極がX方向にずれることにより、Z方向の吸引力あ
るいは反発力のみだけでなく横方向の力も作用する。
又、可動電極1a,1b及び固定電極2a,2bは制御器6により
印加する電圧を個別に制御されている。
次に本実施例の動作について説明する。
第2図の状態で、可動ホルダ4をXの正方向に駆動す
る場合、第3図に示すように隣接する電極が異符号の極
性になるように、対向する電極も異符号の極性になるよ
うに電圧を印加する。すると可動ホルダ4の下面に設け
られた可動電極と、固定ホルダの上面に設けられた固定
電極との間で対向する電極対1aと2a、1bと2bでは、可動
電極1a,1bにXの正方向に吸引力が働き、1bと2a、1aと2
bでは、Xの正方向に反発力が働き、可動ホルダ4は、
Xの正方向に移動する。
可動ホルダ4をXの負方向に駆動する場合は、第3図
の状態で、可動電極1a,1bあるいは、固定電極2a,2bのい
ずれかの極性を変えることにより行える。
次に、可動ホルダの駆動範囲について説明する。第3
図において可動電極1a,1b及び固定電極2a,2bの幅をw、
対向する電極の重り量をw1、電極のピツチをP1とする
と、Xの正方向には、w−w1,Xの負方向には、w1+P1
け移動することが可能となる。すなわち、対向する電極
が一致すれば、その状態でいくらか電圧を印加しても、
横方向の力は働かない。
第4図(b)には、第4図(a)の状態で可動電極1a
をX方向に少しずつずらした時の、可動電極1aと対向す
るそれぞれの固定電極の間に働く横方向の力FXを示す。
可動電極1aが固定電極2aと一致しているときは、FXも0
で、ずれ量が少しずつ大きくなるにつれてFXも大きくな
り、ある一定ずれ量になると、FXも飽和し、可動電極1a
が固定電極2bと一致するとFXは0となり、それ以上ずれ
るとFXの方向が逆になりずれ量に比例してFXも大きくな
り、ある一定ずれ量でFXが飽和し、可動電極1aと固定電
極2a′が一致するFXも0となる。これが力の変化の一周
期である。
本実施例のアクチユエータを2次元アクチユエータと
して駆動する場合は、第5図に示すようにY方向に細長
い短冊状の電極101a,101bと、X方向に細長い短冊状の
電極101c,101dを直交して配置した上部電極と、対向す
る下部電極102a〜102dをX,Y方向にずらして配設すれ
ば、2次元の駆動が行える。
本実施例によれば、電極の配置が簡単なので、静電力
を応用し半導体加工、技術で容易に微小位置決め用小形
アクチユエータを製造することができる。又、駆動する
方向でない上下方向が相殺されて小さくなるので、制御
しやすい。さらに、上下電極のパターンを対称にすると
横方向の力の方向を変えるとき、上下方向の力の中心が
横方向に、電極のピツチ分しかずれないので、モーメン
トの変化が非常に小さい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、電圧制御だけで変位方向を変えるこ
とができる。又、すべての電極を用いて駆動できるた
め、一定範囲内において効率良く駆動力を発生すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の静電形アクチユエータの分
解斜視図、第2図は第1図のアクチユエータの中央位置
のX−Z断面図、第3図は駆動制御方式の説明図、第4
図(a)は駆動制御方式の説明図、第4図(b)は電極
のずれ量による力の変化の説明図、第5図は本発明の他
の実施例で2次元アクチユエータとした場合の電極構成
図、第6図,第7図,第8図及び第9図は、夫々電極間
に作用する力の説明図である。 1……可動電極、2……固定電極、3……支持ばね、4
……可動ホルダ、5……固定ホルダ、6……制御器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02N 1/00 H02N 11/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】短冊状の電極片を複数個突設した電極2つ
    を、一方の電極の電極片が他方の電極の電極片間に入り
    込むように配置した電極対を電気絶縁体上に備えた平板
    2つを、前記電極対が間隔を持って対向するように配置
    したものであって、前記電極対間に単相の交流電圧を印
    加する電圧印加手段を備え、前記電極対の隣接する電極
    片を異符号の極性に印加し、前記対向する電極片は前記
    短冊状の電極片の伸長方向に直角な直線方向にずらして
    配置し、前記平板の一方が他方に対し可動可能に備える
    ことを特徴とする静電アクチュエータ。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の静電アクチュ
    エータにおいて、前記平板に2つの電極対を備え、この
    2つの電極対は前記電極を構成する短冊状の電極片の伸
    長方向が直交するように配置したことを特徴とする静電
    アクチュエータ。
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