JP3436814B2 - 静電アクチュエータ - Google Patents

静電アクチュエータ

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JP3436814B2
JP3436814B2 JP33948194A JP33948194A JP3436814B2 JP 3436814 B2 JP3436814 B2 JP 3436814B2 JP 33948194 A JP33948194 A JP 33948194A JP 33948194 A JP33948194 A JP 33948194A JP 3436814 B2 JP3436814 B2 JP 3436814B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、車両用のサンバイザ
ー、ムーンルーフ、リアウインド等の遮光装置の動力源
として好適に使用される静電アクチュエータに関し、詳
しくは、固定子と移動子の間に発生する静電気による吸
引力、反発力により移動子を駆動する静電アクチュエー
タにおいて、移動子に対する駆動力向上による作動の
安定性の確保と、供給電源の低減並びに構造の簡易化に
関するものである。 【0002】 【従来の技術】この種の静電アクチュエータとして、本
出願人は先に実願平5−42848号において、図12
に示す静電アクチュエータを提案した。この静電アクチ
ュエータの移動子1は、絶縁層2に幅dが等しい電極3
a,3b,3c,・・・3a,3b,3c,・・・を一
定の間隔Pで配設し、これらの電極3a,3b,3cの
うち2つ置きに位置する電極3a,3b,3cを相互に
接続して3相(a相,b相,c相)とし、さらにa相の
電極3aとb相の電極3bを相互に接続している。一
方、固定子4は、絶縁層5に上記移動子1の電極3a,
3b,3cと等しい幅dの電極6a,6b,6c,・・
・6a,6b,6c,・・・を、上記移動子1の場合と
等しい一定間隔Pで配設し、これらの電極6a,6b,
6cのうち2つ置きに位置する電極6a,6b,6cを
相互に接続して3相(U相,V相,W相)としている。 【0003】移動子1を駆動する際には、図13に示す
ように、上記移動子1のa相,b相の電極3a,3bに
対して負(以下、“−”と表記する。)の高電圧を、c
相の電極3cに対しては正(以下、“+”と表記す
る。)の高電圧をそれぞれ固定的に印加する。一方、固
定子4には、“+”,“−”の2種の高電圧を周期的に
切り替えて印加する。すなわち、上記図13に示すよう
に、等しい時間間隔(時間α)の連続する3つのステッ
プS1,S2,S3からなるサイクルCを繰り返し、か
つ、各相のサイクルCを1ステップ分づつ位相をずらし
て固定子4の電極6a,6b,6cに対して電圧を印加
する。 【0004】まず、U相の電極6aに対しては、第1ス
テップS1は“+”、第2ステップS2は“−”、第3
ステップS3は“+”というパターンで高電圧を印加す
る。また、V相の電極6b、W相の電極6cに対して
は、上記U相の電極3aよりもそれぞれ1ステップ分、
2ステップ分だけ位相を進めて、同一パターンで高電圧
を印加する。かかる高電圧の印加により、移動子1の電
極3a〜3cと固定子4の電極6a〜6cとの間に静電
気による吸引力、反発力が作用し、第1ステップから第
3ステップS1,S2,S3の各ステップ毎に、移動子
4は、上記電極3a〜3c,6a〜6cの間隔Pの分だ
け図中左側に移動する。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】上記移動子1の電極3
a〜3cと固定子4の電極6a〜6cの間に作用する吸
引力、反発力は、電極3a〜3c、電極6a〜6cに対
して印加する電圧に比例し、電極3a〜3cと電極6a
〜6c間の距離の2乗に反比例する。また、これら電極
3a〜3cと電極6a〜6c間の吸引力、反発力による
移動子1に対する駆動力は、電極3a〜3c,6a〜6
c間に作用する力の合力の垂直分力が正の場合は、移動
子1と固定子4の間の摩擦力を無視できるため、電極3
a〜3c,6a〜6c間の作用する力の合力の水平分力
がそのまま駆動力となる。一方、上記合力の垂直分力が
負の場合は、下記の式(1)に示すように、水平分力か
ら垂直分力に摩擦係数μを乗じた値を引いたものが駆動
力となる。 【0006】 (駆動力)=(合力の水平分力)−(合力の垂直分力)*μ …(1) 【0007】起動時(図13中時刻t0)には、上記図
12に示すように、移動子1のa相の電極3aと固定子
4のU相の電極6a、移動子1のb相の電極3bと固定
子4のV相の電極6b、移動子1のc相の電極3cと固
定子4のW相の電極6cの位置がそれぞれ一致し、これ
らの電極3a〜3c、電極6a〜6c間の距離が最小と
なり、矢印F1で示すこれらの電極間に作用する力が最
大となる。しかし、この矢印F1で示す力は、移動子1
を固定子4に対して垂直方向に吸引又は反発する方向に
作用し、水平分力を持たない。一方、この時、上記組み
合わせ以外の移動子1の電極3a〜3cと固定子4の電
極6a〜6cの間の力(矢印F2,F3で示す。)は、
上記矢印F1で示す最大の力の1/10〜1/20程度
である。また、これら矢印F2,F3で示す力は、互い
に相殺されてしまう。よって、この静電アクチュエータ
では、起動時に移動子1に対する駆動力が最小となる。 【0008】同様に、時刻t1には、移動子1のa相の
電極3aと固定子4のW相の電極6c、移動子1のb相
の電極3bと固定子4のU相の電極6a、移動子1のc
相の電極3cと固定子4のV相の電極6bの位置が一致
し、移動子4に対する駆動力が低下する。また、時刻t
2には、移動子1のa相の電極3aと固定子4のV相の
電極6b、移動子1のb相の電極3bと固定子4のW相
の電極6c、移動子1のc相の電極3cと固定子4のU
相の電極6aの位置が一致し、移動子4に対する駆動力
が低下する。さらに、時刻t3には移動子1の固定子4
に対する位置は、上記図t3に示す起動時と同じである
ため、駆動力が低下する。 【0009】このように移動子1の各相の電極3a〜3
cと固定子4の電極6a〜6cの位置が同時に一致する
ことにより、移動子4に対する駆動力が低下する瞬間が
存在すると、電極3a〜3c、6a〜6cに対して供給
する電力を増加して移動子11が停止しないように駆動
力を確保する必要がある。また、このように移動子1に
対する駆動力が低下する時刻が存在すると、移動子4の
作動が不安定となる。また、上記図12の静電アクチュ
エータでは、移動子11がa相、b相、c相の3相の電
極3a〜3cを備え、固定子12がU相、V相、W相の
3相の電極6a,6b,6cを備えるため、構造が複雑
である。 【0010】本発明は、上記静電アクチュエータにおけ
る問題に鑑み、起動時を含む駆動力低下時の最小駆動力
を増大し、作動の安定性の確保と供給電圧の低減を図る
こと、並びに、構造の簡略化を図ることを目的としてな
されたものである。 【0011】従って、請求項1は、絶縁層に複数の電極
を配設した固定子と、絶縁層に複数の電極を配設し、上
記固定子に対して対向し配置した移動子とを備え、上
記固定子の電極と移動子の電極のいずれか一方に極性を
固定して電圧を印加し、上記固定子の電極と移動子の電
極のいずれか他方に極性を切り替えて電圧を印加し、移
動子の電極と固定子の電極の間に生じる静電気による吸
引力、反発力により移動子を固定子に対して移動させる
構成とした静電アクチュエータであって、上記移動子の
複数の電極は幅が等しく、上記移動子の隣接する電極間
の間隔は上記電極の幅の2倍であり、上記固定子の複数
の電極の幅は上記移動子の電極の幅と等しく、上記固定
子の隣接する電極間の間隔は上記電極の幅と等しく、か
つ上記移動子の電極を1つ置きに配設した電極毎に互い
に接続して2相として、同一相の電極には同一極性の電
極を印加する一方、上記固定子の電極を2つ置きに配設
した電極毎に互いに接続して3相として、同一相の電極
には同一極性の電圧を印加する構成としていることを特
徴とする静電アクチュエータを提供するものである。 【0012】 【0013】 【0014】請求項1の静電アクチュエータでは、移動
子の複数の電極は幅が等しく、移動子の隣接する電極間
の間隔は電極の幅の2倍である。また、固定子の複数の
電極の幅は移動子の電極の幅と等しく、固定子の隣接す
る電極間の間隔は上記電極の幅と等しい。そして、移動
子の電極を1つ置きに配設した電極毎に互いに接続して
2相とすると共に、固定子の電極を2つ置きに配設した
電極毎に互いに接続して3相としている。そのため、移
動子の2相の電極が同時に固定子の電極と一致した位置
となることがないため駆動力を向上することができる。
また、移動子の電極が2相であるため、構造が簡易であ
る。 【0015】 【0016】 【0017】 【実施例】次に、図面に示す実施例に基づいて本発明に
ついて詳細に説明する。図1及び図2は、本発明の第1
実施例に係る静電アクチュエータを示している。この静
電アクチュエータは、移動子11、固定子12、制御手
段13、操作スイッチ14及び高電圧源15を備えてい
る。 【0018】移動子11は、誘電体からなる絶縁層16
を備え、細長い長方形状の複数の電極17a,17b,
・・・17a,17b・・・を絶縁層16に配置してい
る。これらの電極17a,17bは2つ置きに位置する
電極17a,17b毎に互いに接続して2相の(a相、
b相)としている。 【0019】上記移動子11の各相の電極17a,17
bは、その幅d1を等しく設定している。また、上記a
相の電極17a,17a・・・相互間の間隔、b相の電
極17b,17b,・・・の相互間の間隔はそれぞれ一
定であり、かつ、これらの間隔は同一である(間隔P
2)。さらに、移動子11のa相の電極17aとb相の
電極17bの間の間隔P1は一定であり、上記電極17
a,17bの幅の2倍に設定している。 【0020】上記移動子11の電極17a,17bのう
ち、a相の電極17aはリレーR1に接続されている。
このリレーR1は制御手段13からの指令に応じてa側
とb側に切り替えられ、a側に切り替えられるとa相の
電極17aが高電圧源15の“+”に接続され、b側に
切り替えられるとa相の電極17aが電位“0”に接続
される。b相の電極17bはリレーR2に接続されてい
る。このリレーR2は、制御手段13からの指令に応じ
てa側とb側に切り替えられ、a側に切り替えられると
b相の電極17bが高電圧源15の“−”に接続され、
b側に切り替えられると、b相の電極17bが電位
“0”に接続される。 【0021】上記固定子12は、絶縁層19を備え、細
長い長方形状の複数の電極20a,20b,20c・・
・20a,20b,20c・・・を絶縁層19に配置
し、2つ置きに位置する電極20a,20b,20c毎
に互いに接続して3相(U相,V相,W相)としてい
る。 【0022】上記固定子12の各相の電極20a,20
b,20cは、上記移動子11の電極17a,17b,
17cと等しい幅d1としている。上記U相の電極20
a,20a,20a・・・相互間の間隔、V相の電極2
0b,20b,20b,・・・の相互間の間隔及びW相
の電極20c,20c,20c・・・の相互間の間隔は
それぞれ一定(間隔Q2)である。U相の電極電極20
aとV相の電極20bの間隔、V相の電極20bとW相
の電極20cの間隔、及びW相の電極20cとU相の電
極20aの間隔は、一定間隔(間隔Q1)であり、この
電極20a〜20c相互間の間隔Q1は、上記電極17
a,17b,20a〜20cの幅d1と等しく設定して
いる。上記したように、移動子11の電極17a,17
b相互間の間隔P1は、電極17a,17,20a〜2
0cの幅d1の2倍に設定しているため、固定子12の
電極20a〜20cの間隔Q1は、移動子11の電極1
7a,17bの間隔P1の1/2である。 【0023】上記固定子12の電極20a〜20cのう
ち、U相の電極20aはリレーR3に接続されている。
このリレーR3は、制御手段13の指令に応じてc側と
d側とに切り替えられ、c側に切り替わるとU相の電極
20aがリレーR6,R9側に接続され、d側に切り替
わるとU相の電極20aが電位“0”に接続される。リ
レーR6,R9はそれぞれ高電圧源15の“+”、
“−”に接続されており、上記制御手段13からの指令
に応じてU相の電極20aと高電圧源15の“+”側、
“−”側との間を連通、遮断する。 【0024】同様に、上記固定子12のV相の電極20
bはリレーR4に接続されている。このリレーR4は、
制御手段13の指令に応じてc側とd側に切り替えら
れ、c側に切り替わるとV相の電極20bがリレーR
7,R10側に接続され、d側に切り替わるとV相の電
極20bが電位“0”に接続される。リレーR7,R1
0はそれぞれ高電圧源15の“+”、“−”と接続して
おり、上記制御手段13からの指令に応じてV相の電極
20bと高電圧源15の“+”側、“−”側との間を連
通、遮断する。 【0025】さらに、上記固定子12のW相の電極20
cはリレーR5に接続されている。このリレーR5は、
制御手段13の指令に応じてc側とd側に接続され、c
側に接続されるとW相の電極20cはリレーR8,R1
1側に接続され、d側に接続されるとW相の電極20c
は電位“0”に接続される。リレーR8,R11はそれ
ぞれ高電圧源15の“+”、“−”と接続しており、上
記制御手段13からの指令に応じてW相の電極20cと
高電圧源15の“+”側、“−”側との間を連通、遮断
する。 【0026】制御手段13は、上記リレーR1〜R11
を以下のように切り替えて、上記移動子11、固定子1
2の電極17a,17b,20a〜20cに印加する電
圧の極性を変化させる。まず、移動子11の電極17
a,17bの電位を“0”とするときには、制御手段1
3は、リレーR1,R2をb側に切り替える。また、移
動子11のa相の電極17aに“+”の電圧を印加する
ときには、制御手段13はリレーR1をa側に切り替え
る。さらに、移動子11のb相の電極17bに“−”の
高電圧を印加するときには、リレーR2をa側に切り替
える。 【0027】一方、固定子12の電極20a,20b,
20cに“+”の高電圧を印加するときには、制御手段
13はリレーR3〜R5をc側に切り替えると共に、リ
レーR6〜R8を連通し、リレーR9〜R11を遮断す
る。固定子12の電極20a,20b,20cに“−”
の高電圧を印加するときには、制御手段13はリレーR
6〜R8をc側に切り替えると共に、リレーR9〜R1
1を連通し、リレーR6〜R8を遮断する。固定子12
の電極20a,20b,20cの電位を“0”とする場
合には、制御手段13はリレーR3〜R5をd側に設定
する。 【0028】第1実施例では、制御手段13が上記リレ
ーR1〜R11を切り替えることにより、移動子11の
電極17a〜17bに固定的に電圧を印加する一方、固
定子12の電極20a〜20cに周期的に極性を切り替
えて高電圧を印加する。 【0029】次に、第1実施例の作動について説明す
る。図3中、時刻t0〜時刻t1の間は、操作スイッチ1
4が“停止”に設定されている。この間、リレーR1,
R2はb側、リレーR3〜R5はd側に切り替えられ、
移動子11の電極17a,17b及び固定子12の電極
20a〜20cに対して印加される電圧は“0”であ
り、移動子11は停止状態にある。 【0030】時刻t1〜時刻t2の間は、操作スイッチ1
4が“左側に移動”に設定されている。この間、移動子
11のa相の電極17aには、“+”の高電圧が固定的
に印加され、移動子11のb相の電極17bには、
“−”の高電圧が固定的に印加される。また、時刻t2
〜時刻t3の間には、固定子12のU相、V相及びW相
の電極に対して、以下のように、“+”と“−”の極性
を周期的に切り替えて電圧が印加される。 【0031】上記固定子12に対して印加する電圧の
“+”と“−”の極性の切替の1周期は、等時間間隔α
の第1から第3ステップS1,S2,S3からなる。ま
た、U相、V相、W相の電極20a〜20cに対して
は、同一のパターンで“+”と“−”の極性を切り替え
ているが、V相、W相はU相に対してそれぞれ1ステッ
プずつ位相を進めて極性を切り替えている。まず、第1
ステップS1では、U相:“+”、V相:“+”、W
相:“−”とする。次に、第2ステップS2では、U
相:“+”、V相:“−”、W相:“+”とする。さら
に、第3ステップS3では、U相:“−”、V相:
“+”、W相:“+”とする。 【0032】例えば、時刻t1には、U相の電極20a
が“+”、V相の電極20bが“+”、W相の電極20
cが“−”となり、図4に示すように、移動子11の電
極17a,17bと固定子12の電極20a〜20cの
間に吸引力、反発力が作用する。この吸引力、反発力に
より、移動子11は、移動子11の電極17a,17b
相互間の間隔P1と等しい距離だけ図中左側に移動し、
図5に示す状態となる。この図5の状態では、移動子1
1の電極17a,17bと固定子12の電極20a〜2
0cの間に作用する吸引力、反発力は互いに相殺し、駆
動力が作用しないが、時刻t3に固定子12の電極20
a〜20cに印加される電圧がU相:“+”、V相:
“−”、W相:“+”に切り替わり、移動子12に対し
て駆動力が作用する。 【0033】操作スイッチ14が“右側に移動”に設定
された場合には、固定子12の電極20a〜20cに対
して同一パターンで、かつV相の電極20b、W相の電
極20cに対してはそれぞれU相の電極20aより1ス
テップ、2ステップづつ位相を遅らせて、極性を切り替
えて電圧を印加する。すなわち、第1ステップS1では
U相:“+”、V相:“−”、W相:“+”、第2ステ
ップS2ではU相:“+”、V相:“+”、W相:
“−”、第3ステップS3ではU相:“−”、V相:
“+”、W相:“+”となる。 【0034】例えば、第1ステップS1では、上記のよ
うにU相:“+”、V相:“−”、W相:“+”とな
り、図6に示すように、移動子11の電極17a,17
bと固定子12の電極20a〜20cの間に吸引力、反
発力が作用する。そのため、移動子12は、移動子11
の電極17a,17b相互間の間隔P1分だけ図中右側
に移動し、図7に示す位置にくる。この図7の状態で
は、移動子11の電極17a,17bと固定子12の電
極20a〜20cの間に作用する吸引力、反発力は互い
に相殺されて駆動力が作用しないが、固定子12の電極
20a〜20cに印加される電圧がU相:“+”、V
相:“+”、W相:“−”(第2ステップS2)に切り
替わり、移動子11に右向きの駆動力が作用する。 【0035】上記の第1実施例の静電アクチュエータ
は、移動子11の電極17a,17bと固定子12の電
極20a〜20cの幅d1を等しく設定する一方、固定
子12の電極20a〜20cの間隔Q1を、移動子11
の電極17a,17bの間隔P1の1/2としているた
め、図4から図5に示すように、移動子11の各相の電
極17a,17bが、同時に固定子12の電極20a,
20b,20cと位置が一致して電極17a〜17cと
電極20a〜20cの距離が最小になることがない。よ
って、移動子11の電極17a,17bと固定子12の
電極20a,20bの間に作用する吸引力、反発力の相
殺される割合が少なくり、移動子11に対する駆動力の
最小値を増大させることができ、移動子の作動が安定す
ると共に、移動子11及び固定子12の電極17a,1
7b,20a〜20cに供給する電圧を低減することが
できる。また、移動子11はa相の電極17aとb相の
電極17bの2相としているため、移動子11の構造が
簡単である。 【0036】次に、図8及び図9に示す第2実施例につ
いて説明する。移動子11は絶縁層16に複数の電極1
7a,17b,・・・17a,17b,・・・を備え、
2つ置きの位置する電極17a,17b毎に接続して2
相(a相、b相)としている。第1実施例と同様に、移
動子11の電極17a,17bの幅d1、同相の電極1
7a,17b同志の間隔P2は一定である。また、移動
子11のa相の電極17aとb相の電極の間の間隔P1
は一定であり、上記幅d1と等しく設定している。 【0037】固定子12は絶縁層19に複数の電極20
a,20bを備え、移動子11と同様に、1つ置きに位
置する電極を相互に接続して2相(U相、V相)として
いる。固定子12の各相の電極20a,20bは幅d1
及び同相の電極20a,20b間の間隔Q2を上記移動
子11の電極17a,17bと等しく設定している。ま
た、第2実施例では、U相の電極20aとV相の電極2
0bの間隔Q1を上記電極17a,17b,20a,2
0bの幅と等しく設定している。上記したように移動子
11の電極17a,17b相互間の間隔は、電極17
a,17b,20a,20bの幅d1と等しく設定して
いるため、移動子11の電極17a,17b相互間の間
隔d1と固定子12の電極20a,20b相互間の間隔
d1は等しい。第2実施例では、上記のように移動子1
1のみでなく固定子12の電極20a,20bをも2相
としているため、上記第1実施例におけるリレーR5,
R8,R11が不要であり構造が簡単である。また、上
記のように第2実施例では、移動子11と固定子12の
構造が同一であるため、製造コストを低減することがで
きる。第2実施例のその他の構造は、上記した第1実施
例と同様であるので、図中、同一部材には同一符号を付
して説明を省略する。 【0038】上記の構造からなる第2実施例の静電アク
チュエータでは、上記第1実施例と同様に、移動子11
のa相の電極17aに“+”、b相の電極17bに
“−”の高電圧を固定的に印加する一方、固定子12の
電極20a,20bには極性を切り替えて電圧を印加す
ることにより、移動子11の電極17a,17bと固定
子12の電極20a,20bの間に発生する吸引力、反
発力により移動子11を駆動する。 【0039】図10は、本発明の第3実施例を示してい
る。この第3実施例の静電アクチュエータでは、非作動
時に移動子11の電極17a,17bと固定子12の電
極20a,20bの電極が互いに対向しない位置となる
ように移動子11を位置決めする位置決め部材25A,
25Bを備えている。なお、図中26は移動子11及び
固定子12を収容した透明ケースである。第3実施例の
その他の構造は、上記した第2実施例と同一である。 【0040】この第3実施例では、上記のように非作動
時に移動子11の電極17a,17bと固定子12の電
極20a,20bの電極が互いに一致しない位置となっ
ているため、上記図12に示した従来の静電アクチュエ
ータのように、移動子の駆動開始時に、移動子11の電
極17a,17bと固定子12の電極20a,20bの
電極の間に作用する吸引力、反発力が相殺されてしまう
ことがなく、駆動力を向上することができる。また、第
3実施例も上記第2実施例と同様に移動子11と固定子
12の両方の電極17a,17b,20a,20bを2
相しているため、構造が簡易である。 【0041】なお、本発明は、上記した実施例に限定さ
れるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、
移動子11の電極17a,17bを2相、固定子12の
電極20a,20bを2相としてた第2実施例及び第3
実施例では、移動子11及び固定子12の電極17a,
17b,20a,20bの幅及び間隔を等しく設定して
いるが、例えば図11(A)に示すように、図中右側の
領域Rでは、移動子11及び固定子12の電極17a,
17b,20a,20bの幅d及び間隔P,Qが等し
く、非作動状態で移動子11の電極17a,17bと固
定子12の電極20a,20bの位置が一致するが、左
側の領域Lでは、移動子11の電極17a,17bの配
置をずらせて、非作動状態で移動子11の電極17a,
17bと固定子12の電極20a,20bの位置が一致
しない構成としてもよい。また、図11(B)に示すよ
うに左側の領域Lでは、図11(A)と同一の構成と
し、右側の領域Rでは移動子11及び固定子12の電極
17a,17b,20a,20bの幅d1を小さく設定
してもよい。さらに、図11(C)に示すように右側の
領域Rでは、移動子11及び固定子12の電極17a,
17b,20a,20bの幅d1及び間隔を大きく設定
してもよい。これら、図11(A)〜(C)の静電アク
チュエータでは、非駆動状態で移動子11の電極17
a,17bと固定子12の電極20a〜20bの位置が
一致していないため、駆動開始時の作動力を確保するこ
とができる。 【0042】また、上記実施例では、移動子の電極に対
して極性を固定して電圧を印加し、固定子の電極に対し
て極性を切り替えて電圧を印加しているが、これとは逆
に固定子の電極に対して極性を固定して電圧を印加し、
移動子の電極に対して極性を切り替えて電圧を印加する
構成としてもよい。 【0043】 【発明の効果】請求項1の静電アクチュエータでは、移
動子の複数の電極の幅が等しく、移動子の隣接する電極
間の間隔は電極の幅の2倍である。また、固定子の複数
の電極の幅は移動子の電極の幅と等しく、固定子の隣接
する電極間の間隔は上記電極の幅と等しい。そして、
動子の電極を1つ置きに配設した電極毎に互いに接続し
て2相とすると共に、固定子の電極を2つ置きに配設し
た電極毎に互いに接続して3相としている。そのため、
移動子の2相の電極が同時に固定子の電極と一致した位
置となることがないため駆動力を向上することができ
る。よって、請求項1の静電アクチュエータでは、移動
子の移動が安定し、移動子及び固定子に供給する電圧を
低減することができ、作動時の消費電力を低減すること
ができる。また、移動子の電極が2相であるため、構造
が簡易であり、製造コストを低減することができる。 【0044】 【0045】
【図面の簡単な説明】 【図1】 本発明の第1実施例を示す概略回路図であ
る。 【図2】 第1実施例の要部拡大図である。 【図3】 第1実施例の作動を説明するための波形図で
ある。 【図4】 第1実施例の作動を説明するための概略図で
ある。 【図5】 第1実施例の作動を説明するための概略図で
ある。 【図6】 第1実施例の作動を説明するための概略図で
ある。 【図7】 第1実施例の作動を説明するための概略図で
ある。 【図8】 本発明の第2実施例を示す概略回路図であ
る。 【図9】 第2実施例の要部拡大図である。 【図10】 本発明の第3実施例を示す概略図である。 【図11】 (A),(B),(C)は、本発明の変形
例を示す概略図である。 【図12】 従来の静電アクチュエータの一例を示す概
略図である。 【図13】 従来の静電アクチュエータの作動を説明す
るための概略図である。 【符号の説明】 11 移動子 12 固定子 13 制御手段 14 操作スイッチ 15 高電圧源 17a〜17c,20a〜20c 電極 R1〜R11 リレー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−78566(JP,A) 特開 平4−271284(JP,A) 特開 平5−308783(JP,A) 特開 平2−211078(JP,A) 特開 平5−184162(JP,A) 特開 平8−140365(JP,A) 特開 平8−186988(JP,A) 特開 平8−186989(JP,A) 実開 平7−16599(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 1/00 H02N 11/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 絶縁層に複数の電極を配設した固定子
    と、 絶縁層に複数の電極を配設し、上記固定子に対して対向
    配置した移動子とを備え、 上記固定子の電極と移動子の電極のいずれか一方に極性
    を固定して電圧を印加し、上記固定子の電極と移動子の
    電極のいずれか他方に極性を切り替えて電圧を印加し、
    移動子の電極と固定子の電極の間に生じる静電気による
    吸引力、反発力により移動子を固定子に対して移動させ
    る構成とした静電アクチュエータであって、 上記移動子の複数の電極は幅が等しく、上記移動子の隣
    接する電極間の間隔は上記電極の幅の2倍であり、 上記固定子の複数の電極の幅は上記移動子の電極の幅と
    等しく、上記固定子の隣接する電極間の間隔は上記電極
    の幅と等しく、かつ上記移動子の電極を1つ置きに配設
    した電極毎に互いに接続して2相として、同一相の電極
    には同一極性の電極を印加する一方、上記固定子の電極
    を2つ置きに配設した電極毎に互いに接続して3相とし
    て、同一相の電極には同一極性の電圧を印加する構成と
    していることを特徴とする静電アクチュエータ。
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