JP2005322617A - 電源装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 、電池モジュールの電圧又は相対電圧の誤検出(異常検出)時に、これらの電圧を簡便に補正することができる電源装置を提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明に係る電源装置は、複数の電池モジュール1を直列に接続して構成されるバッテリ2と、所定の基準接続点P0に対する電池モジュール1間の各接続点(P1〜Pn)の相対電圧(V1〜Vn)を検出する電圧検出部5と、検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部6と、正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュール1の電圧を算出する演算回路7と、を備えている。誤検出電圧と判定された1つの接続点(誤検出接続点)があるとき、演算回路7は、誤検出接続点に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいてリカバリ電圧を算出し、誤検出接続点から検出された相対電圧を上記リカバリ電圧に置き換えて電池モジュール1の電圧を算出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電源装置に関し、とくに、車両を走行させるモータを駆動する走行用バッテリを構成する各々の電池モジュールの電圧を検出可能な電源装置に関する。
車両用の電源装置は、車両を走行させるモータを駆動する。モータは車両を走行させるのに十分な出力が要求される。モータの出力を大きくするために、通常、車両用の電源装置は、出力電圧を200V〜400Vと極めて高くしている。出力電圧を高くするために、電源装置は多数の電池モジュールを直列に接続した走行用バッテリを内蔵している。さらに、各々の電池モジュールは、複数の二次電池を直列に接続したものから構成されている。二次電池には、ニッケル水素電池やリチウムイオン二次電池が使用される。
多数の電池モジュールを直列に接続して構成される走行用バッテリにおいては、全ての電池モジュールに同じ充放電電流が流れる。しかしながら、全ての電池モジュールが、全く同じ電気特性を有するわけではない。たとえば、いずれかの電池モジュールが劣化して満充電できる容量が小さくなると、この電池モジュールは過充電されやすい状態になると共に、過放電されやすい状態にもなる。過充電と過放電は電池を劣化させる。したがって、いずれかの電池モジュールが劣化すると、この電池モジュールはさらに加速して劣化しやすくなる。この弊害を防止するために、車両用の電源装置は、全ての電池モジュールの電圧を検出している。電池モジュールの電圧は、電池モジュールの状態を示す大切な情報である。そして、この情報に基づいて、全ての電池モジュールを保護しながら走行用バッテリの充放電を制御する。
多数の電池モジュールを直列に接続して構成され、且つ全ての電池モジュールの電圧を検出する電源装置において、各々の電池モジュールの電圧を常に正確に検出することは難しい。それは、各々の電池モジュールの電圧を検出するために、多数本の長いリード線が使用されると共に、これらのリード線を接続するための多数のコネクタが使用されるからである。さらに、車両用の電源装置が、温度や湿度等の外的環境が極めて厳しい環境下で使用されることも、多数の電池モジュールの電圧検出を難しくする。さらにまた、車両は厳しい環境で長い年月使用されるので、コネクタの接点は汚れて酸化しやすい。このことは、正確な電池モジュールの電圧検出を更に難しくする。
たとえば、車両用の電源装置は、50個の電池モジュールを直列に接続して構成される。仮に、1個の電池モジュールの電圧を正常に検出できないからといって、走行用バッテリの充放電を制限したり、或いは禁止したりすると、車両が正常に走行できる状態が著しく制限される。この弊害を解消するために、何れかの電池モジュールの電圧が実際に異常になったのではなく、電池モジュールの電圧を正常に検出できていないということが判断された場合には、車両の走行を制限しないようにする技術が開発されている。このような技術は、例えば、下記特許文献1に開示されている。
特開平11−176480号公報
上記特許文献1に記載される電源装置は、各々の電池モジュールの電圧と、走行用バッテリの総電圧とを検出する。そして、各々の電池モジュール電圧に基づいた電池モジュールの状態に関するモジュ−ル状態情報が電子制御装置に出力されるとともに、総電圧に基づいた組み電池全体の状態に関する組み電池全体状態情報が電子制御装置に出力される。検出された総電圧、電池モジュール電圧について、各々、誤検出の有無が判定される。総電圧が誤検出されていると判定されたときは、電池モジュール電圧の合計を補正した総電圧として利用する。或る電池モジュール電圧が誤検出されていると判定されたときは、総電圧から算出される電池モジュール電圧の平均値、又は総電圧から正常な電池モジュール電圧の合計を差し引いた値を、補正した電池モジュールの電圧として利用する。
しかしながら、このような手法においては、総電圧と各電池モジュール電圧の両方を検出する必要があるので、演算、処理方法が複雑である。
本発明は、上記の点に鑑み、電池モジュールの電圧又は相対電圧の誤検出(異常検出)時に、これらの電圧を簡便に補正することができる電源装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の電源装置は、n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、前記電圧検出回路は、前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された1つの接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、前記演算回路は、前記誤検出接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて前記誤検出接続点におけるリカバリ電圧を算出し、前記誤検出接続点から検出された相対電圧を前記リカバリ電圧に置き換えて前記電池モジュールの電圧を算出することを特徴とする。
上記のように構成すれば、ある接続点に不良が生じ、この接続点における相対電圧が正常に検出されない場合であっても、この接続点に隣接する接続点にて検出される相対電圧の傾向からリカバリ電圧が演算され、このリカバリ電圧から電池モジュールの電圧が推測して算出される。すなわち、接続点に誤検出が発生しても、その接続点に隣接する両方の電池モジュールの電圧を、現実の電池モジュールの電圧に近似した電圧として求めることができる。従って、上記第1の電源装置は、全ての電池モジュールを有効に保護しながらバッテリの充放電を制御することができる。
また、リカバリ電圧は、誤検出接続点に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて算出されるため、誤検出或いは異常検出された相対電圧は、簡便に補正されることになる。電池モジュールの電圧は、正常検出電圧と判断された相対電圧と、リカバリ電圧(補正された相対電圧)に基づいて算出されるため、電池モジュールの電圧も、簡便に補正されることになる。
具体的には、例えば、上記第1の電源装置において、前記演算回路は、前記2つの接続点から検出される相対電圧の平均値を前記リカバリ電圧として算出することができる。
また、例えば、上記第1の電源装置において、前記誤検出接続点があるとき、「前記演算回路は、前記リカバリ電圧を用いて前記電池モジュールの電圧を算出し、且つ前記電圧検出回路は、前記電池モジュールの電圧に関する検出不良信号を前記電子制御装置に対して出力する」ことができる。
また、例えば、上記第1の電源装置において、前記誤検出接続点があるとき、「前記演算回路は、前記誤検出接続点に接続された一対の電池モジュールの内、一方の電池モジュールの電圧を前記リカバリ電圧を用いて算出し、且つ前記電圧検出回路は、他方の電池モジュールの電圧が検出不良であることを前記電子制御装置に伝達する」ことができる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る第2の電源装置は、n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、前記電圧検出回路は、前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された連続するC個(Cは2以上の整数;C≦n−1)の接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点から成る接続点群のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて、前記C個の誤検出接続点の夫々におけるリカバリ電圧を算出し、前記C個の誤検出接続点から検出された各相対電圧を各リカバリ電圧に置き換えて前記電池モジュールの電圧を算出することを特徴とする。
上記のように構成すれば、連続する接続点に不良が生じ、これらの接続点における相対電圧が正常に検出されない場合であっても、これらの接続点(誤検出接続点)に隣接する接続点にて検出される相対電圧の傾向からリカバリ電圧が演算され、このリカバリ電圧から電池モジュールの電圧が推測して算出される。すなわち、上記誤検出接続点に接続される各電池モジュールの電圧を、現実の電池モジュールの電圧に近似した電圧として求めることができる。従って、上記第2の電源装置は、全ての電池モジュールを有効に保護しながらバッテリの充放電を制御することができる。
また、各リカバリ電圧は、C個の誤検出接続点の接続点群に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて算出されるため、誤検出或いは異常検出された各相対電圧は、簡便に補正されることになる。電池モジュールの電圧は、正常検出電圧と判断された相対電圧と、リカバリ電圧(補正された相対電圧)に基づいて算出されるため、電池モジュールの電圧も、簡便に補正されることになる。
具体的には、例えば、上記第2の電源装置において、前記演算回路は、前記2つの接続点から検出される相対電圧を等分に分割することにより、前記C個の誤検出接続点の夫々における前記リカバリ電圧を算出することができる。
また、例えば、上記第2の電源装置において、前記2つの接続点から検出される相対電圧間の電圧を前記基準接続点における電位を基準として(C+1)等分し、その(C+1)等分して得られるC個の電圧のそれぞれを、マイナス側から、第1電圧、第2電圧、・・・、第(C−1)電圧、第C電圧としたとき、 前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点の夫々に対応して算出される前記リカバリ電圧が、前記C個の誤検出接続点のマイナス側から、第1電圧、第2電圧、・・・、第(C−1)電圧、第C電圧となるように、前記リカバリ電圧を算出することができる。
また、例えば、上記第2の電源装置において、前記誤検出接続点があるとき、「前記演算回路は、前記リカバリ電圧を用いて前記電池モジュールの電圧を算出し、且つ前記電圧検出回路は、前記電池モジュールの電圧に関する検出不良信号を前記電子制御装置に対して出力する」 ことができる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る第3の電源装置は、n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、前記電圧検出回路は、前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された1つの接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、前記演算回路は、前記誤検出接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧の差電圧に基づいて前記誤検出接続点に隣接する2つの電池モジュールの電圧を算出することを特徴とする。
上記のように構成すれば、ある接続点に不良が生じ、この接続点における相対電圧が正常に検出されない場合であっても、この接続点に隣接する接続点にて検出される相対電圧の傾向から、誤検出接続点に隣接する2つの電池モジュールの電圧が算出される。
すなわち、接続点に誤検出が発生しても、その接続点に隣接する両方の電池モジュールの電圧を、現実の電池モジュールの電圧に近似した電圧として求めることができる。従って、上記第3の電源装置は、全ての電池モジュールを有効に保護しながらバッテリの充放電を制御することができる。
具体的には、例えば、上記第3の電源装置において、前記演算回路は、前記差電圧を2等分した電圧を前記2つの電池モジュールの各電圧として算出することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明に係る第4の電源装置は、n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、前記電圧検出回路は、前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された連続するC個(Cは2以上の整数)の接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点から成る接続点群のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧の差電圧に基づいて、各誤検出接続点に隣接する合計(C+1)個の電池モジュールの電圧を算出することを特徴とする。
上記のように構成すれば、連続する接続点に不良が生じ、これらの接続点における相対電圧が正常に検出されない場合であっても、これらの接続点(誤検出接続点)に隣接る接続点にて検出される相対電圧の傾向から、電池モジュールの電圧が推測して算出される。すなわち、上記誤検出接続点に接続される各電池モジュールの電圧を、現実の電池モジュールの電圧に近似した電圧として求めることができる。従って、上記第4の電源装置は、全ての電池モジュールを有効に保護しながらバッテリの充放電を制御することができる。
具体的には、例えば、上記第4の電源装置において、前記演算回路は、前記差電圧を等分に分割することにより、前記(C+1)個の電池モジュールの電圧を算出することができる。
また、例えば、上記第4の電源装置において、前記演算回路は、前記差電圧を(C+1)等分した電圧を前記(C+1)個の電池モジュールの各電圧として算出することができる。
また、例えば、上記第1〜第4の電源装置において、直列に接続された前記電池モジュールの中央に位置する前記接続点を、前記基準接続点としてもよい。
また、例えば、上記第1〜第4の電源装置において、前記電圧検出部は、入力側に各接続点が接続されたマルチプレクサを有し、該マルチプレクサの出力側に接続される前記接続点を順番に切り換えて各相対電圧を検出してもよい。
上述した通り、本発明に係る電源装置によれば、電池モジュールの電圧又は相対電圧の誤検出(異常検出)時に、これらの電圧を簡便に補正することができる。
以下、本発明に係る電源装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下に示す実施形態は、本発明の技術思想を具体化するための電源装置を例示するものであって、本発明は、以下に例示する電源装置に限定されない。
本発明に係る電源装置は、ハイブリッドカー、電気自動車、電動フォークリフト等の車両(不図示)、或いは室内を走行して荷物を搬送する車両等(不図示)に搭載され、それらの車両を走行させるモータ(不図示)を駆動する電源として使用される。但し、本発明に係る電源装置は、車両用以外の電気機器にも使用することができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る電源装置の回路図である。図1の電源装置は、n個(nは2以上の整数)の電池モジュール1を直列に接続して構成される走行用バッテリ2と、この走行用バッテリ2に備えられる各々の電池モジュール1の電圧を検出する電圧検出回路3と、この電圧検出回路3で検出された各々の電池モジュール1の電圧から電池状態を判別して、走行用バッテリ2の充放電を制御する電子制御装置(ECU;Electronic Control Unit)4と、を備える。上記電池状態とは、各々の電池モジュール1の状態又は、走行用バッテリ2に含まれる電池モジュール1の総合的な状態である。
走行用バッテリ2は、たとえば50個の電池モジュール1を直列に接続して構成される。ただ、走行用バッテリは、50個より少なく、あるいは50個よりも多くの電池モジュールを直列に接続することもできる。全ての電池モジュール1の電圧は電圧検出回路3によって検出される。各々の電池モジュール1は、5個の二次電池(例えば、ニッケル水素電池;不図示)を直列に接続したものから構成される。
50個の電池モジュール1を直列に接続して構成される走行用バッテリ2は、全体で250個の二次電池を直列に接続して構成されることになり、その出力電圧は300V程度となる。各々の電池モジュール1は、必ずしも5個の二次電池を直列に接続して構成されるものではなく、たとえば、4個以下、あるいは6個以上の二次電池を直列に接続して構成されてもよい。さらに、各々の電池モジュール1は、1個の二次電池で構成されていてもよい。また、二次電池として、リチウムイオン二次電池やニッケルカドミウム電池など、充電可能な全ての電池を使用可能である。
図1の電源装置において、走行用バッテリ2において最も低電圧側に配置される電池モジュール1と走行用バッテリ2のマイナス側の出力端子21との接続点をP0とし、走行用バッテリ2において最も高電圧側に配置される電池モジュール1と走行用バッテリ2のプラス側の出力端子22との接続点をPnとする。P0からPnに向かって順番に各電池モジュール1間の接続点を、電池接続点P1、P2、P3、・・・、Pn-4、Pn-3、Pn-2、Pn-1と呼ぶ。また、Pnも電池接続点Pnと呼ぶ。また、P0も電池接続点P0と呼ぶことができるのであるが、図1の電源装置においては、P0を特に基準接続点と呼ぶ。但し、後述する図2の説明においては、P0を電池接続点と呼ぶことがある。また、以下の説明において、電池接続点P1、P2、P3、・・・、Pn-4、Pn-3、Pn-2、Pn-1及びPnを、電池接続点P1〜Pnと表記する。
電圧検出回路3は、各電池接続点の相対電圧を検出する電圧検出部5と、電圧検出部5にて検出された相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを相対電圧ごとに判定する誤検出判定部6と、検出された相対電圧に基づいて各々の電池モジュール1の電圧を演算する演算回路7と、を備える。
電圧検出部5は、基準接続点P0に対する電池接続点P1〜Pnの相対電圧の夫々を、順番に検出する。電圧検出部5は、入力側に電池接続点P1、P2、・・・、Pn-1及びPnが接続されたマルチプレクサ9と、差動アンプ8を有しており、差動アンプ8にて各相対電圧が検出される。マルチプレクサ9は、n個のスイッチング素子10を有しており、電池接続点P1〜Pnの夫々は、互いに異なる1つのスイッチング素子10の入力端子に接続されている。全てのスイッチング素子10の出力端子は共通接続されると共に、マルチプレクサ9の出力端子(出力側)に接続されている。
差動アンプ8の第1の入力端子8A(例えば、反転入力端子)は基準接続点P0に接続されている。差動アンプ8の第2の入力端子8B(例えば、非反転入力端子)はマルチプレクサ9の出力端子に接続されている。つまり、差動アンプ8の第2の入力端子8Bは、マルチプレクサ9を介して電池接続点P1〜Pnの夫々に接続されている。マルチプレクサ9は、所定の周期で順番に1つのスイッチング素子10をオンにして、電池接続点P1〜Pnの夫々を順次、差動アンプ8の第2の入力端子8Bに接続する。つまり、差動アンプ8は、基準接続点P0に対する電池接続点P1〜Pnの各相対電圧を順番に検出することになる。
電圧検出部5によって検出された電池接続点P1、P2、P3、・・・、Pn-4、Pn-3、Pn-2、Pn-1及びPnにおける相対電圧を、夫々、相対電圧V1、V2、V3、・・・、Vn-4、Vn-3、Vn-2、Vn-1及びVnと表記する。また、以下の説明において、相対電圧V1、V2、V3、・・・、Vn-4、Vn-3、Vn-2、Vn-1及びVnを、相対電圧V1〜Vnと表記する。尚、基準接続点P0における相対電圧V0は、勿論0Vとなる。
また、基準接続点P0と電池接続点P1の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、電池接続点P1と電池接続点P2の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、電池接続点P2と電池接続点P3の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、・・・、電池接続点Pn-4と電池接続点Pn-3の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、電池接続点Pn-3と電池接続点Pn-2の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、電池接続点Pn-2と電池接続点Pn-1の双方に直接接続される電池モジュール1の電圧、及び電池接続点Pn-1と電池接続点Pnの双方に直接接続される電池モジュール1の電圧を、それぞれ、電池モジュール電圧E1、E2、E3、・・・、En-3、En-2、En-1及びEnと呼ぶ。また、以下の説明において、電池モジュール電圧E1、E2、E3、・・・、En-3、En-2、En-1及びEnを、電池モジュール電圧E1〜Enと表記する。
差動アンプ8の出力側はA/Dコンバータ11に接続されている。A/Dコンバータ11は、差動アンプ8から出力されるアナログの相対電圧V1〜Vnをデジタル信号の相対電圧に変換する。A/Dコンバータ11にて変換されたデジタル信号の相対電圧は、誤検出判定部6に伝送される。差動アンプ8の出力をA/Dコンバータ11にてデジタル信号に変換する場合、誤検出判定部6は、そのデジタル信号をデジタル処理して誤検出電圧に関する判定を行い、また、演算回路7もデジタル処理して各々の電池モジュール1の電圧を演算する。誤検出判定部6は、必ずしもデジタル処理にて誤検出電圧に関する判定を行う必要はなく、アナログ処理にて誤検出電圧に関する判定を行ってもよい。このため、A/Dコンバータ11を介することなく、差動アンプ8の出力を誤検出判定部6に直接与えるようにしても構わない(不図示)。
誤検出判定部6は、電圧検出部5によって次々と検出される相対電圧V1〜Vnが、正常検出電圧と誤検出電圧のどちらであるかを相対電圧ごとに判定する。誤検出判定部6は、図示されないメモリに記憶されている電池モジュール1の最低電圧VLと最高電圧VHとを用いて、検出された相対電圧が誤検出電圧であるか否かを判定する。電池モジュール1の最低電圧VLとは、例えば、電池モジュール1の電圧として予想される(或いは許容される)最低の電圧を示すものである。電池モジュール1の最高電圧VHとは、例えば、電池モジュール1の電圧として予想される(或いは許容される)最高の電圧を示すものである。
たとえば、オンとするスイッチング素子10を順番に切り換えることにより、差動アンプ8の第2の入力端子8Bに接続される電池接続点を、電池接続点P1側から電池接続点Pn側に向かって順番に切り換えた場合、次々と差動アンプ8にて検出される相対電圧は、前回に検出された相対電圧に1個の電池モジュール1の電圧を加算した電圧となる。いいかえると、次回に測定される電池接続点の相対電圧から1個の電池モジュール1の電圧を減算した値が前回に検出される相対電圧となる。検出された各相対電圧が正常な場合(又は正常とみなされる場合)、1個の電池モジュール1の電圧範囲は、最低電圧VLと最高電圧VHとで特定される範囲内にあるはずである。
したがって、検出された相対電圧が、前回に検出された相対電圧に1個の電池モジュール1の電圧を加算した電圧範囲内にあれば、正常検出電圧と判定され、その範囲内になければ誤検出電圧と判定する。即ち、例えば、不等式:(電池モジュール1の最低電圧VL)≦(V2−V1)≦(電池モジュール1の最高電圧VH)が成立する場合、検出された相対電圧V2は正常検出電圧と判定され、不成立の場合、検出された相対電圧V2は誤検出電圧と判定される。同様にして、不等式:(電池モジュール1の最低電圧VL)≦(V3−V2)≦(電池モジュール1の最高電圧VH)が成立する場合、検出された相対電圧V3は正常検出電圧と判定され、不成立の場合、検出された相対電圧V3は誤検出電圧と判定される。尚、上記の2つの不等式の記号“≦”は“<”に置換しても構わない。
また、検出された相対電圧が、次回に検出される相対電圧から1個の電池モジュール1の電圧を減算した電圧範囲内にあれば、正常検出電圧と判定し、その範囲内になければ誤検出電圧と判定することもできる。即ち、例えば、不等式:(電池モジュール1の最低電圧VL)≦(V2−V1)≦(電池モジュール1の最高電圧VH)が成立する場合、検出された相対電圧V1は正常検出電圧と判定され、不成立の場合、検出された相対電圧V1は誤検出電圧と判定される。同様にして、不等式:(電池モジュール1の最低電圧VL)≦(V3−V2)≦(電池モジュール1の最高電圧VH)が成立する場合、検出された相対電圧V2は正常検出電圧と判定され、不成立の場合、検出された相対電圧V2は誤検出電圧と判定される。尚、上記の2つの不等式の記号“≦”は“<”に置換しても構わない。
たとえば、電池接続点Pn-2とマルチプレクサ9の入力側とを接続するリード線(検出線)が断線した(或いは、そのリード線間に介在する図示されないコネクタが接触不良になった)と仮定する。この場合、電池接続点Pn-2はマルチプレクサ9の入力側に接続されなくなって、検出される相対電圧Vn-2は、正常範囲(正常検出電圧と判定される電圧の範囲)よりも低くなり誤検出電圧と判定される。本来、電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2は、電池接続点Pn-3から検出される相対電圧Vn-3に、電池モジュール電圧En-2を加算した電圧となる。通常、電池モジュール電圧En-2は、電池モジュール1の最低電圧VLと最高電圧VHの範囲にある。
したがって、電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2の正常範囲は、例えば、“(検出された相対電圧Vn-3)+(電池モジュール電圧En-2の最低電圧)”以上、且つ“(検出された相対電圧Vn-3)+(電池モジュール電圧En-2の最高電圧)”以下となる。上記のような断線等が発生すると、電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2が、この正常範囲から外れることになり、検出された相対電圧Vn-2は誤検出電圧であると判定される(尚、この範囲内にある場合は正常検出電圧と判定される)。
また、電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2が正常検出電圧と判定される範囲は、電池接続点Pn-1の相対電圧Vn-1からも特定することができる。この場合、相対電圧Vn-2の正常範囲は、相対電圧Vn-1から電池モジュール電圧En-1を減算した電圧となる。電池モジュール電圧En-1は、電池モジュール1の最低電圧VLと最高電圧VHの範囲にあるので、電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2の正常範囲は、例えば、“(検出された相対電圧Vn-1)−(電池モジュール電圧En-1の最高電圧)”以上、且つ“(検出された相対電圧Vn-1)−(電池モジュール電圧En-1の最低電圧)”以下となる。検出された相対電圧Vn-2が、この正常範囲にあると、検出された相対電圧Vn-2は正常検出電圧と判定され、この範囲にないと誤検出電圧と判定される。
また、不等式:(q×最低電圧VL)≦検出された相対電圧Vq≦(q×最高電圧VH)が成立する場合(但し、qは1〜nの任意の整数)、検出された相対電圧Vqが正常検出電圧であると判定され、不成立の場合、検出された相対電圧Vqが誤検出電圧であると判定されるようにしてもよい。尚、この不等式の記号“≦”は“<”に置換しても構わない。特に、検出された相対電圧Vqが最低電圧未満となることにより誤検出と判定される場合は、検出線の断線不良、検出回路における検出線等の接触不良が発生していることが多い。
また、以下の説明においては、qは、特記なき限り、1〜(n−1)の任意の整数であるとする(qはnと等しくならない)。
検出された相対電圧Vqが誤検出電圧であると判定されると、演算回路7は誤検出電圧が検出された電池接続点Pqにおけるリカバリ電圧VRqを算出する。相対電圧Vq、電池接続点Pq及びリカバリ電圧VRqの表記中の“q”は、上述の如く、1〜(n−1)の任意の整数をとる。例えば、検出された相対電圧V1が誤検出電圧であると判定されると、電池接続点P1におけるリカバリ電圧VR1を算出する。
以下の説明において、“電圧検出部5によって検出された相対電圧であって、誤検出判定部6によって誤検出電圧と判定された相対電圧”を、単に“誤検出された相対電圧”というものとする。リカバリ電圧VRqは、電池接続点Pqにおける推定された相対電圧というべきものであり、演算回路7は、誤検出された相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えて、電池モジュール電圧E1〜Enを算出する。換言すれば、演算回路7は、リカバリ電圧VRqを検出された相対電圧Vqとみなして電池モジュール電圧E1〜Enを算出するとも言える。より詳しくは、演算回路7は、誤検出された相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えて電池モジュール電圧Eq及びEq+1を算出する。又は、演算回路7は、誤検出された相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えて電池モジュール電圧Eq及びEq+1の何れか一方を算出する。
リカバリ電圧は、誤検出電圧が検出された電池接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの電池接続点から検出された正常検出電圧(正常検出電圧と判定された相対電圧)を等分に分割することにより算出される。演算回路7は、演算したリカバリ電圧を誤検出電圧に代わって電池接続点の相対電圧とし、電池モジュール1の電圧を演算する。
例えば、1つの電池接続点Pn-2から検出される相対電圧Vn-2が誤検出電圧であると判定されると、演算回路7は、電池接続点Pn-2のプラス側に隣接する電池接続点Pn-1の相対電圧Vn-1と、マイナス側に隣接する電池接続点Pn-3の相対電圧Vn-3を加算平均することにより、電池接続点Pn-2のリカバリ電圧VRn-2を算出し、算出されたリカバリ電圧VRn-2を用いて電池モジュール電圧En-1と電池モジュール電圧En-2を算出する。つまり、誤検出された相対電圧Vn-2をリカバリ電圧VRn-2に置き換えて電池モジュール電圧En-1及びEn-2を算出するのである。加算平均して算出されるリカバリ電圧VRn-2は、以下の式(1)にて演算される。但し、相対電圧Vn-1と相対電圧Vn-3は、正常検出電圧と判定されているものとする。
VRn-2=(Vn-1+Vn-3)/2 ・・・(1)
また、任意の電池接続点Pqにおいて検出された相対電圧Vqが誤検出電圧と判定された場合、対応するリカバリ電圧VRqは、下記式(2)にて算出される。
VRq=(Vq+1+Vq-1)/2 ・・・(2)
上記式(2)は、下式(3)に変形することができる。つまり、リカバリ電圧VRqは、「検出された相対電圧Vqが誤検出電圧と判定された電池接続点Pqのマイナス側に隣接する電池接続点Pq-1の相対電圧Vq-1」に、「電池接続点Pqのプラス側とマイナス側に隣接する2つの電池接続点Pq-1及びPq+1から検出される相対電圧Vq+1、Vq-1の差電圧を2等分した値」を、加えた値として算出される。また、上記式(2)は、下式(4)に変形することもできる。つまり、リカバリ電圧VRqは、「検出された相対電圧Vqが誤検出電圧と判定された電池接続点Pqのプラス側に隣接する電池接続点Pq+1の相対電圧Vq+1」から、「電池接続点Pqのプラス側とマイナス側に隣接する2つの電池接続点Pq-1及びPq+1から検出される相対電圧Vq+1、Vq-1の差電圧を2等分した値」を、差し引いた値として算出される。
VRq=Vq-1+(Vq+1−Vq-1)/2 ・・・(3)
VRq=Vq+1−(Vq+1−Vq-1)/2 ・・・(4)
上記式(2)、(3)及び(4)の何れを用いても、リカバリ電圧VRqは、相対電圧Vq+1とVq-1の平均値となる。つまり、演算回路7は、リカバリ電圧VRqが相対電圧Vq+1とVq-1の平均値となるように、リカバリ電圧VRqを算出するのである。但し、上記式(2)、(3)及び(4)等によるリカバリ電圧VRqの算出において、相対電圧Vq+1と相対電圧Vq-1は、正常検出電圧と判定されているとする。
誤検出判定部6が誤検出電圧の存在を検出すると、電圧検出回路3(具体的には、例えば誤検出判定部6又は演算回路7)は、電子制御装置4に、電池モジュール電圧を正常に検出できなかったことを示す検出不良信号を出力する。例えば、1つの誤検出電圧が検出されるごとに、1つの検出不良信号が出力される。電源装置は、各々の電池接続点の相対電圧の差から各々の電池モジュール電圧を演算する。このため、ひとつの電池接続点から誤検出電圧が検出されると、この電池接続点のプラス側とマイナス側に接続されている2個の電池モジュール1の電圧を演算できなくなることが考えられる。しかしながら、図1の電源装置においては、誤検出電圧が検出された電池接続点の相対電圧はリカバリー電圧で置換されるので、誤検出に係る電池接続点に接続されている両方の電池モジュール1の電圧を算出可能となる。
電圧検出回路3は、誤検出電圧が検出されたとき、リカバリ電圧を用いて誤検出に係る電池接続点に直接接続されている両方の電池モジュール1の電圧を算出すると共に、上記検出不良信号を電子制御装置4に出力する。電圧検出回路3は、検出不良信号と一緒に、相対電圧を正常に検出できなかった電池接続点を特定する信号、あるいは誤検出電圧と判定された相対電圧からは電池モジュール電圧を検出することができない電池モジュール1を特定する信号を電子制御装置4に出力する。
例えば、検出された相対電圧Vn-1及び相対電圧Vn-3が正常検出電圧であり、且つ検出された相対電圧Vn-2が誤検出電圧であると判定された場合、演算回路7が上記式(2)、(3)又は(4)等を用いてリカバリ電圧VRn-2を算出するとともに、誤検出判定部6又は演算回路7が検出不良信号と一緒に、“相対電圧が正常に検出できなかった電池接続点が電池接続点Pn-2であることを特定する信号”又は“検出された相対電圧Vn-2に基づいて電池モジュール電圧を検出できない電池モジュール1が、電池接続点Pn-2に直接接続された2つの電池モジュール1であることを特定する信号”を、電子制御装置4に出力する。
また、上記のプロセスに代えて、以下のような他のプロセスを採用しても良い。この他のプロセスにおいては、演算回路7が、誤検出電圧が検出された電池接続点に直接接続された一対の電池モジュール1の内、一方の電池モジュール1の電圧をリカバリ電圧に基づいて算出し、電圧検出回路3(具体的には、例えば誤検出判定部6又は演算回路7)が、他方の電池モジュール1の電圧が検出不良であることを電子制御装置4に伝達する。その後、電子制御装置4又は電子制御装置4の後段に設けられる図示されない装置等において、他方の電池モジュール1の電圧が、リカバリ電圧を用いて算出された一方の電池モジュール1の電圧と同じであると処理する。
例えば、検出された相対電圧Vn-1及び相対電圧Vn-3が正常検出電圧であり、且つ検出された相対電圧Vn-2が誤検出電圧であると判定された場合、演算回路7が上記式(2)、(3)又は(4)等を用いてリカバリ電圧VRn-2を算出し、誤検出電圧が検出された電池接続点Pn-2のプラス側に接続された電池モジュール1の電池モジュール電圧En-1を、式“En-1=Vn-1−VRn-2”によって算出する。そして、電圧検出回路3(具体的には、例えば誤検出判定部6又は演算回路7)が、誤検出電圧が検出された電池接続点Pn-2のマイナス側に接続された電池モジュール1の電池モジュール電圧En-2が検出不良であることを電子制御装置4に伝達する。その後、電子制御装置4又は電子制御装置4の後段に設けられる図示されない装置等において、電池モジュール電圧En-2が、電池モジュール電圧En-1と同じであると処理するのである。
尚、電圧検出回路3は、誤検出電圧が検出された電池接続点に接続されている電池モジュール1の電圧をリカバリ電圧から演算すると共に、演算した電池モジュール1の電圧と検出不良信号とを、交互に電子制御装置4に出力する。
電子制御装置4は、電圧検出回路3から与えられる検出不良信号に基づいて、走行用バッテリ2の充放電を制御する。たとえば、検出不良信号の個数が少ない場合は、走行用バッテリ2の充放電電流を制限せず、検出不良信号の個数が所定の第1設定数よりも多くなった場合に、該充放電電流に制限を加える。更に、検出不良信号の個数が増加し、所定の第2設定数(>第1設定数)よりも多くなると、走行用バッテリ2の充放電電流を遮断する。
電圧検出回路3から電子制御装置4に伝送されるデジタル信号の通信コマンドにおいて、たとえば電池モジュールの電圧を14ビットのA/Dコンバータで検出し、検出した電圧の14ビットのデジタル信号を8ビット2バイト信号で伝送する場合、7ビットを電圧信号とし1ビットを識別ビット信号とするプロトコルで、このデジタル信号を伝送することができる。この場合、最初の1ビットを識別ビットとして伝送すると、受信側では最初の1ビットで伝送される信号を識別できる。
図1の電源装置(及び図2の電源装置)は、連続するC個(但し、Cは2以上の整数)の電池接続点から誤検出電圧が検出されても、各々の電池モジュール1の電圧を算出できる。それは、誤検出判定部6が誤検出電圧を検出したとき、演算回路7が、誤検出電圧が検出される電池接続点のプラス側とマイナス側に隣接する電池接続点から検出される相対電圧を等分に分割することによりリカバリ電圧を演算し、このリカバリ電圧を誤検出に係る相対電圧に置き換えて、電池モジュール1の電圧を演算するからである。
例えば、互いに隣接する2点の電池接続点Pn-2及びPn-3から検出された相対電圧Vn-2及びVn-3が、双方、誤検出電圧と判定されると、演算回路7は、この2点の電池接続点Pn-2、Pn-3における相対電圧を、夫々、リカバリー電圧VRn-2、VRn-3として演算する。リカバリ電圧VRn-2、VRn-3は、誤検出電圧が検出された2点の電池接続点Pn-2及びPn-3のプラス側に隣接する電池接続点Pn-1の相対電圧Vn-1と、マイナス側に隣接する電池接続点Pn-4の相対電圧Vn-4を3等分して演算される。2点の電池接続点Pn-2、Pn-3のリカバリー電圧VRn-2、VRn-3は、3等分して演算されるので、以下の式で演算される。但し、相対電圧Vn-1及びVn-4は、正常検出電圧である。
VRn-2=Vn-4+2(Vn-1−Vn-4)/3
VRn-3=Vn-4+ (Vn-1−Vn-4)/3
互いに隣接する、即ち連続するC個の電池接続点Pq、Pq+1、・・・、Pq+C-2及びPq+C-1から検出される相対電圧Vq、Vq+1、・・・、Vq+C-2及びVq+C-1が全て誤検出電圧と判定されたとき、演算回路7は、リカバリ電圧VRq、VRq+1、・・・、VRq+C-2及びVRq+C-1を、以下のC個からなる式(5)を用いて算出する。
VRq =Vq-1 +(Vq+C−Vq-1)/(C+1)
VRq+1 =VRq +(Vq+C−Vq-1)/(C+1)
・ ・ ・ ・ ・
・ ・ ・ ・ ・
VRq+C-2=VRq+C-3+(Vq+C−Vq-1)/(C+1)
VRq+C-1=VRq+C-2+(Vq+C−Vq-1)/(C+1) ・・・(5)
つまり、C個の電池接続点Pq〜Pq+C-1の接続点群に隣接する2つの電池接続点Pq-1及びPq+Cから検出される相対電圧Vq-1、Vq+C間の電圧を、基準電圧点P0における電位を基準として(C+1)等分し、その(C+1)等分して得られるC個の電圧のそれぞれを、マイナス側から、リカバリ電圧VRq、VRq+1、・・・、VRq+C-2及びVRq+C-1とするのである。但し、相対電圧Vq-1及びVq+Cは、正常検出電圧と判定された相対電圧であり、また、不等式:q+C≦n、が成立するものとする。尚、q=1の場合、相対電圧Vq-1は相対電圧V0(即ち、0V)と等しい。
演算回路7は、誤検出された相対電圧Vq、Vq+1、・・・、Vq+C-2及びVq+C-1を、夫々リカバリ電圧VRq、VRq+1、・・・、VRq+C-2及びVRq+C-1に置き換えて、電池モジュール電圧E1〜Enを算出する。換言すれば、演算回路7は、リカバリ電圧VRq、VRq+1、・・・、VRq+C-2及びVRq+C-1を、それぞれ、検出された相対電圧Vq、Vq+1、・・・、Vq+C-2及びVq+C-1とみなして電池モジュール電圧E1〜Enを算出するとも言える。より詳しくは、演算回路7は、誤検出された相対電圧Vq、Vq+1、・・・、Vq+C-2及びVq+C-1を、夫々、リカバリ電圧VRq、VRq+1、・・・、VRq+C-2及びVRq+C-1に置き換えて電池モジュール電圧Eq、Eq+1、・・・、Eq+C-1及びEq+Cを算出する。
連続するC個の電池接続点から検出された相対電圧が全て誤検出電圧と判定された場合も、電圧検出回路3は、電池モジュール電圧を正常に検出できなかったことを示す検出不良信号を、電子制御装置4に対して出力する。例えば、1つの誤検出電圧が検出されるごとに、1つの検出不良信号が出力される。この場合、電圧検出回路3は、誤検出電圧が検出された各電池接続点(例えば、Pn-2及びPn-3)に直接接続されている全ての電池モジュール電圧(例えば、En-1、En-2及びEn-3)を、各リカバリ電圧(例えば、VRn-2及びVRn-3)を用いて演算し、その演算した電池モジュール電圧を上記検出不良信号と共に電子制御装置4に出力する。この際、電圧検出回路3は、検出不良信号と一緒に、相対電圧を正常に検出できなかった電池接続点を特定する信号、あるいは誤検出電圧と判定された相対電圧からは電池モジュール電圧を検出することができない電池モジュール1を特定する信号を電子制御装置4に出力する。尚、電圧検出回路3は、誤検出電圧が検出された電池接続点に接続されている電池モジュール1の電圧をリカバリ電圧から演算すると共に、演算した電池モジュール1の電圧と検出不良信号とを、交互に電子制御装置4に出力する。
また、上記のプロセスに代えて、以下のような他のプロセスを採用しても良い。連続する2つの電池接続点Pn-2及びPn-3から検出された相対電圧が誤検出電圧と判定された場合を例にとり、この他のプロセスを説明する。この他のプロセスにおいては、演算回路7が、リカバリ電圧VRn-3を用いて電池モジュール電圧En-3を算出する一方、電圧検出回路3(具体的には、例えば誤検出判定部6又は演算回路7)が、電池モジュール電圧En-2及びEn-1が検出不良であることを電子制御装置4に伝達する。その後、電子制御装置4又は電子制御装置4の後段に設けられる図示されない装置等において、電池モジュール電圧En-2及びEn-1が、リカバリ電圧VRn-3を用いて算出された電池モジュール電圧En-3と同じであると処理する。
この場合においても、電子制御装置4は、電圧検出回路3から与えられる検出不良信号に基づいて、走行用バッテリ2の充放電を制御する。たとえば、検出不良信号の個数が少ない場合は、走行用バッテリ2の充放電電流を制限せず、検出不良信号の個数が所定の第1設定数よりも多くなった場合に、該充放電電流に制限を加える。更に、検出不良信号の個数が増加し、所定の第2設定数(>第1設定数)よりも多くなると、走行用バッテリ2の充放電電流を遮断する。
電圧検出回路3の演算回路7は、検出された各々の相対電圧V1〜Vnから、各々の電池モジュール電圧E1〜Enを算出する。電池モジュール電圧E1〜Enは、隣接する電池接続点間の電圧差となるので、以下のn個の等式から成る式(6)で演算される。誤検出判定部6によって全ての相対電圧V1〜Vnが正常検出電圧であると判断された場合は、検出された相対電圧V1〜Vnのみに基づいて、電池モジュール電圧E1〜Enが算出される。但し、検出された相対電圧Vqが誤検出電圧と判定された場合、上述の如く、その誤検出された相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えた上で、各々の電池モジュール電圧E1〜Enは算出される(上述の如く、qは1〜(n−1)の任意の整数)。
1=V1
2=V2−V1
3=V3−V2
・ ・ ・
・ ・ ・
n-1=Vn-1−Vn-2
n=Vn−Vn-1 ・・・(6)
また、任意の電池接続点Pqにおける相対電圧Vqが誤検出電圧であると判定されたとき、リカバリ電圧VRqは、上記式(2)等によって算出される。このとき、電池モジュール電圧Eqは、下式(7)にて表される。
q=VRq−Vq-1 ・・・(7)
式(7)における相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えた上で、上記式(2)を代入すると、式(7)は下式(8)のようになる。
q=(Vq+1−Vq-1)/2 ・・・(8)
つまり、必要なデータが電池モジュール電圧Eqであるなら、誤検出電圧が検出された電池接続点Eqに対するリカバリ電圧VRqを算出することなく、式(8)を用いて、電池モジュール電圧Eqを算出することができる。この場合、式(8)からも理解されるように、誤検出電圧が検出された電池接続点Pqに隣接する両電池接続点の相対電位の差を2等分してEqを演算する。そして、誤検出電圧が検出された電池接続点Pqに隣接する電池モジュール1の電池モジュール電圧EqとEq+1とが、等しいとする。つまり、Eq=Eq+1、とされる。
更に、連続するC個の電池接続点Pq、Pq+1、・・・、Pq+C-2及びPq+C-1から検出された相対電圧が全て誤検出電圧と判定された場合、電池モジュール電圧Eq、Eq+1、・・・、Eq+C-1及びEq+Cは、下式(9)に基づいて算出される。但し、相対電圧Vq-1及びVq+Cは、正常検出電圧であり、また、不等式:q+C≦n、が成立するものとする。
q+C=Eq+C-1=・・・=Eq+1=Eq=(Vq+C−Vq-1)/(C+1) ・・・(9)
つまり、連続するC個の電池接続点Pq〜Pq+C-1から成る接続点群のプラス側とマイナス側に隣接する2つの電池接続点Pq-1及びPq+Cから検出される相対電圧Vq-1、Vq+Cの差電圧に基づいて、電池接続点Pq〜Pq+C-1の各々に隣接する合計(C+1)個の電池モジュール1の電圧(即ち、電池モジュール電圧Eq〜Eq+C)を算出するのである。
上記式(6)、式(8)又は式(9)を用いて算出された電池モジュール電圧E1〜Enは、電圧検出回路3(具体的には、演算回路7)から電子制御装置4に伝送される。電子制御装置4は、電池モジュール電圧E1〜Enを用いて、各々の電池モジュール1の残容量を演算する。この際、走行用バッテリ2の充放電電流に基づいて演算した残容量を補正してもよい。また、1又は2以上の電池モジュール1の電圧が最低電圧VLまで低下すると、充電を許容して放電を禁止し、反対に、1又は2以上の電池モジュール1の電圧が最高電圧VHまで上昇すると放電を許容して充電を禁止する。
また、各相対電圧V1〜Vnを検出する手法の典型的な一例として、「オンとするスイッチング素子10を順番に切り換えることにより、差動アンプ8の第2の入力端子8Bに接続される電池接続点を、電池接続点P1側から電池接続点Pn側に向かって順番に切り換える手法」を説明したが、各相対電圧V1〜Vnを検出する順番はどのように変形してもよい。例えば、最初に相対電圧Vnー2、次に相対電圧V3、・・・、という順番にしても構わない。また、マルチプレクサ9と差動アンプ8(更にはA/Dコンバータ11)を、もう1組或いは複数組設けることにより、電池接続点の異なる複数の相対電圧を同時に検出するようにしても構わない。つまり、最終的に各相対電圧V1〜Vnを検出できるのなら、どのように回路構成を変形しても構わない。
(図2;基準接続点の変形例)
図1の電源装置においては、走行用バッテリ2中の最も低電圧側にある接続点、即ち、P0を基準接続点としているが、基準接続点を他の電池接続点(P1〜Pnの任意の電池接続点)に定めても構わない。この場合、差動アンプ8の第1の入力端子8Aに接続される電池接続点が変更される。
例えば、図1の電源装置を、図2の電源装置のように変形しても構わない。図2は、図1の電源装置を変形した電源装置の回路図である。図2において、図1と同一の部品には同一の符号を付してある。同一の符号を付した部品の構成及び動作は同じであるため、再度の説明を省略する。
図2の電源装置は、14個の電池モジュール1を直列に接続して構成される走行用バッテリ2aと、この走行用バッテリ2aに備えられる各々の電池モジュール1の電圧を検出する電圧検出回路3aと、電子制御装置4と、を備える。
図2における走行用バッテリ2aと電圧検出回路3aは、直列に接続された電池モジュール1の個数が具体化されている点、電池接続点P7がマルチプレクサ9を介することなく、差動アンプ8の第1の入力端子8Aに接続されている点、及び図1では基準接続点であったP0で表される接続点がマルチプレクサ9のスイッチング素子10を介してマルチプレクサ9の出力端子(出力側)及び差動アンプ8の第2の入力端子8Bに共通接続されている点以外は、構成及び動作とも図1における走行用バッテリ2と電圧検出回路3と同じである。
図2の電源装置においては、14個の電池モジュール1が夫々に接続されている電池接続点の中間点が、基準接続点とされている。つまり、14個の電池モジュール1の中央に位置する電池接続点P7を基準接続点としている。換言すれば、複数の電池接続点の中央の電池接続点P7を基準接続点としている。各電池接続点における相対電圧は、基準接続点の電位を基準とした電位であるため、図2に示す如く基準接続点を電池接続点P7とすると、電池接続点(基準接続点)P7よりもマイナス側の電池接続点P0、P1、P2、P3、P4、P5及びP6における各相対電圧V0、V1、V2、V3、V4、V5及びV6はマイナスの相対電圧として検出され、プラス側の電池接続点P8、P9、P10、P11、P12、P13及びP14における各相対電圧V8、V9、V10、V11、V12、V13及びV14はプラスの相対電圧として検出される。各々の電池モジュール1の電圧は、隣接する電池接続点から検出される相対電圧の差電圧として演算されるので、相対電圧がプラスであっても、マイナスであっても、各々の電池モジュール1の電圧(E0、E1、E2、E3、E4、E5、E6、E7、E8、E9、E10、E11、E12、E13及びE14)は算出可能である。図2の電源装置においても、図1の電源装置と同様に、上記式(2)〜式(9)を用いてリカバリ電圧や電池モジュール電圧が算出される。
尚、電池接続点(基準接続点)P7における相対電圧V7は、勿論0Vとなる。また、図2中において、電池接続点P4及びP10の記載は省略されており、これに伴い、図2中において、相対電圧V4及びV10並びに電池モジュール電圧E4、E5、E10及びE11の記号の表記は省略されている。
本実施形態に関する以下の説明は、特記なき限り、図1の電源装置について行う。但し、以下の説明の全ては、図2の電源装置に対しても適用可能である。
(図3;動作フローチャート)
図1の電源装置の動作を示すフローチャートを、図3に示す。図3のフローチャートは、電圧検出回路3が電池モジュール電圧E1〜Enを検出する動作と、検出した電池モジュール電圧E1〜Enが電圧検出回路3から電子制御装置4に伝送される動作を示している。尚、図2の電源装置の動作も、図3で示される図1の電源装置の動作と同様である。
ステップS1において、電圧検出回路3は、各々の電池接続点P1〜Pnの相対電圧V1〜Vnを検出する。ステップS1を終えて移行するステップS2において、電圧検出回路3の演算回路7は、検出された相対電圧V1〜Vnが誤検出電圧であるか否かを、相対電圧ごとに判定する。ステップS2において、検出された相対電圧の何れかが誤検出電圧と判定されると、ステップS3に移行する(ステップS2のYes)。ステップS3において、誤検出電圧と判定された相対電圧に置換されるべきリカバリ電圧が算出された後、ステップS4に移行する。ステップS4において、電圧検出回路3は電子制御装置4に検出不良信号を伝送する。
ステップS4を終えるとステップS5に移行する。また、ステップS2において誤検出電圧が検出されない場合(ステップS2のNo)も、ステップS5に移行する。ステップS5においては、相対電圧から、或いは相対電圧とリカバリ電圧から、各々の電池モジュール1の電圧が算出される。ステップS5を終えて移行するステップS6において、電圧検出回路3は、算出した各々の電池モジュール1の電圧を示す信号を電子制御装置4に伝送する。
以上のS1〜S6のステップを一定の周期で繰り返し、電圧検出回路3から電子制御装置4に電池モジュール1の電圧を次々と伝送する。電子制御装置4は、電圧検出回路3から与えられる電池モジュール1の電圧に基づいて各々の電池モジュール1の状態を判定し、その判定結果に基づいて走行用バッテリ2(電池モジュール1)の充放電の電流を制御する。
(図4及び図5;他の誤検出判定手法)
上述してきた誤検出判定部6による誤検出電圧と正常電圧電圧との区別は、電池モジュール1の最低電圧VL及び最高電圧VHを用いて行われる。各々の電池モジュール1が、5個のニッケル水素電池(不図示)を直列に接続したものから構成される場合、最低電圧VL及び最高電圧VHは、例えば、夫々1V、10Vに設定される。ところで、最低電圧VL及び最高電圧VHを用いて誤検出電圧と正常検出電圧とを区別する手法(以下、第1誤検出判定手法という)のみでは、比較的小さな相対電圧のずれを検出することができないことがある。つまり、或る相対電圧に比較的小さなのずれが発生していたとしても、第1誤検出判定手法のみでは、その相対電圧を正常検出電圧と判定してしまうことがある。このような比較的小さな相対電圧のずれは、相対電圧を検出するための検出線やコネクタ等において、接触不良が僅かに発生しているような場合に起こることが多い。
以下に、このような比較的小さな相対電圧のずれの有無を検出する手法(以下、第2誤検出判定手法という)を説明する。第2誤検出判定手法は、第1誤検出判定手法と組合せることが可能である。第2誤検出判定手法を第1誤検出判定手法と組み合わせた場合、誤検出判定部6は、第1誤検出判定手法によって各相対電圧が誤検出電圧及び正常検出電圧の何れであるかを検出するとともに、第1誤検出判定手法によって正常検出電圧と判定された相対電圧について再度、第2誤検出判定手法による判定を行う。そして、第1誤検出判定手法によって正常検出電圧と判定された相対電圧に、ずれが発生していると判断された場合、その相対電圧は最終的に誤検出電圧と判定される。第2誤検出判定手法によっても、ずれが発生していると判断されなかった場合、その相対電圧は最終的に正常検出電圧と判定される。尚、後述の説明から明らかとなるが、第2誤検出判定手法による判定を行うためには、電池モジュール1の電圧を知る必要がある。そのため、誤検出判定部6と演算回路7が協働して、第2誤検出判定手法を実行することになる。
図1の電源装置において実行される第2誤検出判定手法について説明する。勿論、第2誤検出判定手法は図2の電源装置においても適用可能である。図4及び図5は、第2誤検出判定手法を説明するための図である。今、検出された相対電圧Vq-1、Vq及びVq+1から電池モジュール電圧Eq及びEq+1が、一旦算出されたとする。その一旦算出された電池モジュール電圧Eq及びEq+1の電圧が、それぞれE00及びE01であったとする。また、第1誤検出判定手法によって相対電圧Vq-1、Vq及びVq+1は、全て正常検出電圧であると判定されているとする。検出された相対電圧Vq-1及びVq+1は、真の相対電圧と等しく、ずれが発生していないものとする。但し、検出された相対電圧Vqには、相対電圧Vqを検出するための線路やコネクタ等における接触不良等によって、ずれが発生しており、検出された相対電圧Vqが真の相対電圧と異なる場合を想定する。
図4においては、理解を助けるために、検出される相対電圧Vqの値がプラス側又はマイナス側に上下してずれることを上下の矢印でイメージ化している。検出された相対電圧Vqにずれが発生すると、検出された相対電圧Vqにずれが発生していない場合(正常時)と比べて、一方の電圧E01が大きくなると共に他方の電圧E00が小さくなったり(図5のずれ1参照)、一方の電圧E01が小さくなると共に他方の電圧E00が大きくなったり(図5のずれ2参照)する。つまり、電池モジュール電圧Eq及びEq+1が正確に検出されなくなる。
第2誤検出判定手法においては、検出された相対電圧Vqにずれが発生しているか否かを以下のように判定する。まず、電圧E00と電池モジュール1の正常な電圧の平均電圧MMVの電圧偏差dif1、及び電圧E01と平均電圧MMVとの電圧偏差dif2を、下式(10)に従って算出する。ここで、平均電圧MMVとは、第1誤検出判定手法によって正常検出電圧と判定された相対電圧のみを用いて算出された電池モジュール1の電圧の平均値である。
dif1=E00−MMV
dif2=E01−MMV ・・・(10)
そして、電圧偏差dif1と電圧偏差dif2の何れかの絶対値が、所定の第1設定電圧(例えば、400mV)よりも大きいか否かを判定する。この判定を「判定1」という。電圧偏差dif1と電圧偏差dif2の何れかの絶対値が、所定の第1設定電圧よりも大きい場合、判定1は満たされる(肯定となる)。第1誤検出判定手法は、この第1設定電圧よりも大きな値で誤検出の有無を判定していることに相当するため、第1誤検出判定手法によって誤検出電圧と判定されない相対電圧におけるずれの有無が、判定1によって評価されることになる。
次に、電圧偏差dif1と電圧偏差dif2の和の絶対値が所定の第2設定電圧(例えば、70mV)よりも小さいか否かを判定する。つまり、電圧E00と電圧E01の合計と平均電圧MMVの2倍値との差分の絶対値が第2設定電圧より小さいか否かを判定する。この判定を「判定2」という。電圧偏差dif1と電圧偏差dif2の和の絶対値が所定の第2設定電圧よりも小さい場合、判定2は満たされる(肯定となる)。判定2は、電圧E00と電圧E01に対応する電池モジュール1間で、相対電圧の検出のずれが発生しているのかを評価している。
上記判定1及び判定2の双方が満たされたとき、検出された相対電圧Vqにずれが発生していると判定する。つまり、第2誤検出判定手法によって、検出された相対電圧Vqが誤検出電圧であると判定される。一方、上記判定1及び判定2の双方が満たされないとき、第2誤検出判定手法によっても、検出された相対電圧Vqは正常検出電圧と判定される。
第2誤検出判定手法によって、誤検出電圧と判定された相対電圧Vqに対しても、上記式(2)などを用いて、リカバリ電圧VRqが作成される。そして、検出された相対電圧Vqをリカバリ電圧VRqに置き換えた上で、上記式(6)に基づいて各々の電池モジュール1の最終的な電圧が算出される。また、第2誤検出判定手法によって、検出された相対電圧Vqが誤検出電圧と判定された場合、リカバリ電圧VRqを作成することなく、上記式(8)に基づいて各々の電池モジュール1の最終的な電圧を算出するようにしてもよい。この場合、誤検出電圧と判定された相対電圧Vqに対応する電池接続点Vqに隣接する電池モジュール1の電池モジュール電圧Eq及びEq+1は、双方、(Vq+1−Vq-1)/2、と等しいとされる。
尚、この場合においても、式(2)の相対電圧を用いて、式(8)の電池モジュール電圧を算出している。従って、この電池モジュール電圧の算出法も、誤検出電圧が検出された電池接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの電池接続点から検出される2つの相対電圧を等分に分割することによりリカバリ電圧を算出し、このリカバリ電圧を誤検出電圧が検出された電池接続点の相対電圧に置き換えて、電池モジュール電圧を算出する手法である、とも言うことができる。
(図6;端子の接続構造)
次に、各電池接続点P1〜Pnの相対電圧V1〜Vnを測定するための端子の接続構造について説明する。
まず、図1や図2の電源装置における端子の接続構造とは異なる一般的な接続構造について説明する。通常、電圧を検出する回路に一端が接続されているリード線の先端に設けられた電圧検出端子は、隣接する電池モジュールの電極を重ね合わせた部分の上に配置され、それらはネジにて固定される(全て不図示)。これにより、隣接する電池モジュール間の電池接続点の電圧を検出可能としている。
この場合、電圧検出端子と電池モジュールの端子(電極)との間にはほとんど電流が流れない状態となる。電圧を検出する回路の入力インピーダンスが極めて大きいからである。このように、互いに接触するふたつの端子間の電流が極めて小さい場合、端子の接触面を電流で刺激できなくなって、接触状態が急激に悪化する傾向がある。このような接触面での問題に対して、電圧を検出するための端子同士を半田付けする構造が考えられるが、本実施形態のような大型の電池においては、半田付け箇所が十分に加熱されないので十分な半田付け強度が得ることができない。また、組立てや分解に手間を要する等の理由により、半田付け構造を採用し難しい。上述のように、接触状態が悪くなると、電池モジュールの電圧を正確に検出できなくなるという弊害が発生する。
この弊害は、リード線の先端に設けられた電圧検出端子と電池モジュールの電極との間にパルス電流を流すことにより防止できるが、このことを実現するためには専用の回路(不図示)を設ける必要があるため、回路構成が複雑になる。とくに、多数の電池モジュールを直列に接続した場合、電圧を検出する数が多くなって回路構成が極めて複雑になる。また、この弊害を改善するために、電圧検出端子に数mA程度の電流を流しながら、電圧を検出することもできるが、この電流により、検出される電池モジュールの電圧に影響が発生することがある。従って、上記のような構成において、電圧検出端子に大きな電流を流すことは望ましくない。
このような弊害を解消するため、図1や図2の電源装置は、図6のような端子の接続構造を採用している(但し、必ずしも採用する必要はない)。図6は、電池接続点P1の部分の拡大図であり、電池接続点P1における端子(後述する接続端子13や電極端子14)の接続構造を示す図である。他の電池接続点(電池接続点P2等)における端子の接続構造も、電池接続点P1におけるそれと同様である。図6において、図1や図2と同一の部分には同一の符号を付している。
リード線12に接続されている接続端子13は、互いに直列に接続される2つの電池モジュール1の電極端子14間に挟まれており、接続端子13と2つの電極端子14は、電気的に接続されるようにネジ15を利用して固定されている。この構造によると、直列に接続されている電池モジュール1の電極端子14間に流れる大きな充放電電流が、接続端子13を介して流れることになる。すなわち、接続端子13と電池モジュール1の電極端子14との間に大電流が流れ、この電流が接続端子13と電極端子14との間を刺激するため、常にそれらの接触状態を良好な状態に保たれる。これにより、正確な電池モジュール1の電圧を検出することができる。さらに、リード線12の接続端子13と反対側の端部は、電圧を検出する回路基板16に直接に半田付され、マルチプレクサ9(図1参照)と電気的に接続される。これにより、相対電圧V1が正確に検出される。尚、回路基板16には、電圧検出回路3(図1参照)などが実装されている。
(図7及び図8;雑音除去手法)
次に、検出した相対電圧(例えば、相対電圧V1)を示す信号に含まれる雑音等の成分を除去する方法について説明する。図7に示すように、A/Dコンバータ(例えば、図1のA/Dコンバータ11)が一定のサンプリング周期で検出したデジタルの電圧信号に含まれる雑音は、デジタルのローパスフィルタを用いて除去することができる。図7において、線31はローパスフィルタがない場合の電圧信号、線32はローパスフィルタ通過後の電圧信号を示している。このようなローパスフィルタは、ハードウェアである電子回路(不図示)にて構成可能であり、また、信号処理計算の計算式を表す下式(11)を用いて演算を行うことにより、ソフトウェアとして構成することもできる。
Y(tm)=0.75×Y(tm-1)+0.25×X(tm) ・・・(11)
ここで、X(tm)は、或るタイミング時間tmでサンプリングした相対電圧(例えば、相対電圧V1)であり、Y(tm)は、タイミング時間tmでサンプリングした相対電圧にローパスフィルタによる処理を施した後の相対電圧であり、Y(tm-1)は、前回のサンプリング時間であるタイミング時間tm-1にサンプリングされた相対電圧に、ローパスフィルタによる処理を施した後の相対電圧である。タイミング時間tmとタイミング時間tm-1の間の時間は、当然、サンプリング周期の逆数となっている。また、式(11)は、着目された任意の1つの電池接続点(例えば、電池接続点P1)に対応する相対電圧(例えば、相対電圧V1)について用いられる。
式(11)における係数0.75を大きくし、且つ係数0.25を小さくすると、フィルタが強く働きノイズが比較的強力に除去されるが、そのようにすると相対電圧の急激な変動に対する応答が遅くなり、サンプリング時点での相対電圧を正確に測定できなくなる。
さらにまた、図8に示すように、ローパスフィルタとブロッキングフィルタを併用することにより、効果的に雑音等に起因する検出誤差を防止することができる。図8において、線33は、一定のサンプリング周期でA/D変換(アナログ/デジタル変換)されたデジタル信号に対して、ローパスフィルタによる処理を施した後の電圧信号を示している。
信号処理を行うブロッキングフィルタは、2本の鎖線34及び35で示す所定の電圧範囲内の信号のみを通過させ、鎖線34及び35で示す電圧範囲外のピーク電圧を除去することにより、雑音によるピーク電圧を除去する。たとえば、ブロッキングフィルタは、中央の電圧よりもプラス側に0.3V以上高い電圧成分と、マイナス側に0.3V低い電圧成分を除去する。このようなブロッキングフィルタの併用により、線33で示される電圧信号から線36で示される電圧信号を得ることができる。
このようなブロッキングフィルタの信号処理について説明する。図8の線33において、線36で表される中央の電圧よりもプラス側に0.3V以上高い電圧成分と、マイナス側に0.3V低い電圧成分は、ノイズ(スパイクノイズ)とみなされ、以下のようにして除去される。
まず、ローパスフィルタを通した電圧信号から、電池モジュール電圧(例えば、電池モジュール電圧E1)を演算する。その電池モジュール電圧が、前回に算出された電池モジュール電圧(これを、基準モジュール電圧とする)より、0.3V以上、上回る(又は下回る)場合、その前回の電池モジュール電圧(基準モジュール電圧)が、演算回路7に送信される。
そして、例えば、ローパスフィルタを通した電圧信号から得られる電池モジュール電圧が、最初に送信された基準モジュール電圧より、3回連続して0.3V以上、上回る(又は下回る)場合、本当に電池モジュール電圧が急激に変動したとみなし、演算回路7は、演算した電池モジュール電圧を電子制御回路4に送信する。他方、ローパスフィルタを通した電圧信号から得られる電池モジュール電圧が最初に送信された基準モジュール電圧よりも0.3V以上、上回る(又は下回る)という状況が、3回未満しか連続しないときは、基準モジュール電圧が正しいとして処理する。
ところで、特に車両用の電源装置において、相対電圧等を検出するための検出線が断線すると、電気的な制御や演算処理に大きな影響を及ぼす。そこで、2本の検出線を設けて相対電圧等を検出するようにしてもよい。例えば、図1の電池接続点Pnの相対電圧Vnを検出するための検出線を2本設ける。この場合、一方の検出線を用いて検出された相対電圧(以下、相対電圧Vnaという)と他方の検出線を用いて検出された相対電圧(以下、相対電圧Vnbという)とは、異なりうる。電池接続点Pnと電池接続点Pn-1の間に配置される電池モジュール1の電圧は、相対電圧Vnaを用いて算出されると共に(算出された電圧を、電圧Enaという)、相対電圧Vnbを用いても算出される(算出された電圧を、電圧Enbという)。そして、電圧Enaと電圧Enbの夫々を、正常とみなされる電池モジュール1の電圧の平均値と比較し、その平均値に近い方の電圧(Ena又はEnb)を算出せしめる相対電圧(Vna又はVnb)を、最終的に検出された相対電圧Vnとして採用する。また、相対電圧Vnaと相対電圧Vnbが異なる場合、その平均値を最終的に検出された相対電圧Vnとして採用するようにしてもよい。これにより、より真値に近い相対電圧を検出することができる。
また、全ての電池接続点に2本の検出線を設けるようにすれば、相対電圧や電池モジュール電圧の検出の信頼性が向上するが、製造コスト等の増大を招く。そこで、例えば、図1において、基準接続点P0と差動アンプ8の第1の入力端子8Aとを接続する検出線と、電池接続点Pnの相対電圧Vnを検出するための検出線と、を2本の検出線にて構成すればよい。また、図2においては、基準接続点P7と差動アンプ8の第1の入力端子8Aとを接続する検出線と、電池接続点P0の相対電圧V0を検出するための検出線と、電池接続点P14の相対電圧V14を検出するための検出線と、を2本の検出線にて構成すればよい。それらが断線等すると、上述してきたリカバリ電圧が算出できなるためである。勿論、他の検出線を2本の検出線にて構成しても構わない。
上述した通り、本発明に係る電源装置によれば、電池モジュールの電圧又は相対電圧の誤検出(異常検出)時に、これらの電圧を簡便に補正することができる。
本発明の実施の形態に係る電源装置の回路図である。 図1の電源装置の変形例を示す回路図である。 図1(又は図2)の電源装置の動作を示すフローチャートである。 図1(又は図2)の電源装置で実行されうる誤検出電圧の判定法を説明するための図である。 図1(又は図2)の電源装置で実行されうる誤検出電圧の判定法を説明するための図である。 図1(又は図2)における或る1つの電池接続点の部分拡大図であり、その電池接続点における端子の接続構造を示す図である。 図1(又は図2)の電源装置において採用されるローパスフィルタの機能を説明するための図である。 図1(又は図2)の電源装置において採用されるローパスフィルタ及びブロッキングフィルタの機能を説明するための図である。
符号の説明
1 電池モジュール
2、2a 走行用バッテリ
3、3a 電圧検出回路
4 電子制御装置(ECU)
5 電圧検出部
6 誤検出判定部
7 演算回路
8 差動アンプ
8A 第1の入力端子
8B 第2の入力端子
9 マルチプレクサ
10 スイッチング素子
11 A/Dコンバータ
12 リード線
13 接続端子
14 電極端子
15 ネジ
16 回路基板
1〜Pn 電池接続点
0(P7) 基準接続点
0〜Vn 相対電圧
1〜En 電池モジュール電圧

Claims (15)

  1. n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、
    前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、
    前記電圧検出回路は、
    前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、
    正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、
    対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された1つの接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、
    前記演算回路は、前記誤検出接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて前記誤検出接続点におけるリカバリ電圧を算出し、前記誤検出接続点から検出された相対電圧を前記リカバリ電圧に置き換えて前記電池モジュールの電圧を算出する
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 前記演算回路は、前記2つの接続点から検出される相対電圧の平均値を前記リカバリ電圧として算出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の電源装置。
  3. 前記誤検出接続点があるとき、
    前記演算回路は、前記リカバリ電圧を用いて前記電池モジュールの電圧を算出し、
    且つ前記電圧検出回路は、前記電池モジュールの電圧に関する検出不良信号を前記電子制御装置に対して出力する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
  4. 前記誤検出接続点があるとき、
    前記演算回路は、前記誤検出接続点に接続された一対の電池モジュールの内、一方の電池モジュールの電圧を前記リカバリ電圧を用いて算出し、
    且つ前記電圧検出回路は、他方の電池モジュールの電圧が検出不良であることを前記電子制御装置に伝達する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電源装置。
  5. n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、
    前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、
    前記電圧検出回路は、
    前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、
    正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、
    対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された連続するC個(Cは2以上の整数;C≦n−1)の接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、
    前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点から成る接続点群のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧に基づいて、前記C個の誤検出接続点の夫々におけるリカバリ電圧を算出し、前記C個の誤検出接続点から検出された各相対電圧を各リカバリ電圧に置き換えて前記電池モジュールの電圧を算出する
    ことを特徴とする電源装置。
  6. 前記演算回路は、
    前記2つの接続点から検出される相対電圧を等分に分割することにより、前記C個の誤検出接続点の夫々における前記リカバリ電圧を算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  7. 前記2つの接続点から検出される相対電圧間の電圧を前記基準接続点における電位を基準として(C+1)等分し、その(C+1)等分して得られるC個の電圧のそれぞれを、マイナス側から、第1電圧、第2電圧、・・・、第(C−1)電圧、第C電圧としたとき、
    前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点の夫々に対応して算出される前記リカバリ電圧が、前記C個の誤検出接続点のマイナス側から、第1電圧、第2電圧、・・・、第(C−1)電圧、第C電圧となるように、前記リカバリ電圧を算出する
    ことを特徴とする請求項5に記載の電源装置。
  8. 前記誤検出接続点があるとき、
    前記演算回路は、前記リカバリ電圧を用いて前記電池モジュールの電圧を算出し、
    且つ前記電圧検出回路は、前記電池モジュールの電圧に関する検出不良信号を前記電子制御装置に対して出力する
    ことを特徴とする請求項5〜請求項7の何れかに記載の電源装置。
  9. n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、
    前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、
    前記電圧検出回路は、
    前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、
    正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、
    対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された1つの接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、
    前記演算回路は、前記誤検出接続点のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧の差電圧に基づいて前記誤検出接続点に隣接する2つの電池モジュールの電圧を算出する
    ことを特徴とする電源装置。
  10. 前記演算回路は、前記差電圧を2等分した電圧を前記2つの電池モジュールの各電圧として算出する
    ことを特徴とする請求項9に記載の電源装置。
  11. n個(nは2以上の整数)の電池モジュールを直列に接続して構成されるバッテリと、
    前記バッテリの各電池モジュールの電圧を検出する電圧検出回路と、
    前記電圧検出回路で検出された各々の電池モジュールの電圧に基づいて前記バッテリの充放電を制御する電子制御装置と、を備える電源装置であって、
    前記電圧検出回路は、
    前記バッテリ中の所定の基準接続点と直列に接続された前記電池モジュールの接続点の夫々との相対電圧を検出する電圧検出部と、
    前記電圧検出部が検出した相対電圧の夫々が、誤検出電圧と正常検出電圧のどちらであるかを判定する誤検出判定部と、
    正常検出電圧と判定された相対電圧に基づいて各々の電池モジュールの電圧を算出する演算回路と、を備え、
    対応する相対電圧が誤検出判定部によって誤検出電圧と判定された連続するC個(Cは2以上の整数)の接続点(以下、誤検出接続点という)があるとき、
    前記演算回路は、前記C個の誤検出接続点から成る接続点群のプラス側とマイナス側に隣接する2つの接続点から検出される相対電圧の差電圧に基づいて、各誤検出接続点に隣接する合計(C+1)個の電池モジュールの電圧を算出する
    ことを特徴とする電源装置。
  12. 前記演算回路は、前記差電圧を等分に分割することにより、前記(C+1)個の電池モジュールの電圧を算出する
    ことを特徴とする請求項11に記載の電源装置。
  13. 前記演算回路は、前記差電圧を(C+1)等分した電圧を前記(C+1)個の電池モジュールの各電圧として算出する
    ことを特徴とする請求項11に記載の電源装置。
  14. 直列に接続された前記電池モジュールの中央に位置する前記接続点を、前記基準接続点としている
    ことを特徴とする請求項1〜請求項13の何れかに記載の電源装置。
  15. 前記電圧検出部は、入力側に各接続点が接続されたマルチプレクサを有し、該マルチプレクサの出力側に接続される前記接続点を順番に切り換えて各相対電圧を検出する
    ことを特徴とする請求項1〜請求項14の何れかに記載の電源装置。
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