JP2005316393A - 光学素子及びその製造方法及びそれを用いた光学機器 - Google Patents

光学素子及びその製造方法及びそれを用いた光学機器 Download PDF

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Abstract

【課題】 有限の曲率を有する光学素子の光学面全面において、均一なる反射防止特性を得ることができる光学素子及びその製造方法及びそれを用いた光学機器を得ること。
【解決手段】 有限の曲率を有する光学素子11の面上に反射防止機能を有する凸形状の複数の光学片12を設けたこと。
【選択図】 図1

Description

本発明は光の入出射面での界面反射光量を抑制する機能を有する光学素子及びその製造方法及びそれを用いた光学機器に関するものであり、例えばカメラやビデオカメラをはじめとする撮像機器、もしくは液晶プロジェクタや電子写真機器の光走査装置をはじめとする投影機器に好適なものである。
一般に表面反射光量を抑制する必要のある光学素子は、その表面に屈折率の異なる光学膜を数十〜数百nmの厚みで単層あるいは複数層を積層して所望の反射特性を得ている。これら光学膜を形成するためには、蒸着、スパッタリング等の真空成膜法やディップコート、スピンコート等の湿式成膜法が用いられる。これらいずれの成膜手段をとるとしても、光学素子基体を加工した上で成膜しなければならないため製造が困難でコストを低減するにはそれぞれに制約がある。
一方、光学膜を用いずに光学素子の表面に設計波長と同等以下のピッチで微細形状を形成することで界面反射光量を抑制できることが知られている。この原理を利用し金型に該微細形状を形成し、基体の成形とともに光学素子を製造することができれば究極的に製造コストを低減することが可能となる。
従来よりSWS(Sub Wavelength Structure)と呼ばれる、微細形状を形成する手法として半導体プロセスが広く用いられているが、この方法は精密に設計されたSWSを形成できる利点があるものの、曲面上の大面積に形成する場合は制約が多く、安価(簡易)に製造するには非常に難しいという問題点があった。
一方、簡易にSWSを製造する手法の1つとして微粒子を利用して形成する手法が提案されている(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1において、微粒子を利用する場合、大面積に一括してSWSを形成することが可能であるが、該微粒子を連続的に均等に並べてSWSを構成するため、反射特性を決める基材と雰囲気との体積比率やアスペクト比を制御することが難しく、理想的な反射防止効果を得ることが難しいという問題点があった。
他方、大面積に安価にSWSを形成しアスペクト比も任意に制御できる手法として、陽極酸化法が知られている。酸性電解液中でアルミニウム等の金属を陽極として通電し酸化させることで微細な孔が形成される。このことを利用して規則的に孔を並べる手法や孔に異種材料を充填する手法等が開発されてきている(例えば特許文献3、4参照)。
特開2000-071290号公報 特開2001−074919号公報 特開平2−254192号公報 特開平10-121292号公報
光学素子に光が入射すると該光学素子の入出射面で不要となる反射光が生じる。このとき光学素子の入出射面で発生する反射光による課題を従来のレーザービームプリンタ(LBP)を例に説明する。ただし、本発明が解決しようとする課題は光が入出射する界面で起こるフレネル反射による不具合であり、固体表面の反射に限ったものではない。
図8はLBP等に用いられる従来の光走査装置の主走査方向の要部断面図(主走査断面図)である。
同図において光源手段91から出射した発散光束はコリメーターレンズ92によって略平行光束もしくは収束光束とされ、開口絞り93によって該光束(光量)を整形して副走査方向のみに屈折力を有するシリンドリカルレンズ94に入射している。シリンドリカルレンズ94に入射した光束のうち主走査断面内においてはそのままの状態で出射し、副走査断面内においては収束して回転多面鏡(ポリゴンミラー)から成る光偏向器95の偏向面95a近傍にほぼ線像として結像している。
そして光偏向器95の偏向面95aで反射偏向された光束をfθ特性を有する2枚のfθレンズ96a,96bを有する結像光学手段(fθレンズ系)96を介して被走査面としての感光ドラム面97上へ導光し、該光偏向器95を矢印A方向に回転させることによって該感光ドラム面97上を矢印B方向(主走査方向)に光走査して画像情報の記録を行っている。
近年、結像光学手段を構成するfθレンズ(光学素子)は自由曲面形状で構成することが多く、該形状を製造しやすいプラスチック材料で生産されることが一般的になってきている。
ところが、プラスチックレンズは技術的、コスト的な理由からレンズ面に反射防止膜を施すことが困難なため反射防止膜を省く場合があり、各光学面での表面反射が発生し、不具合が生じることがあった。つまり、反射防止膜を省略したfθレンズ面で生じる表面反射光が他の光学面で反射して最終的に被走査面の意図しない部位に到達し、ゴースト現象を引き起こすことがあった。
特に図8に示すように2枚のfθレンズのうち、比較的光偏向器95に近い光学面(fθレンズ面)96a1が凹面形状で入射光束が垂直に近い入射角を持つ場合、該光学面96a1での表面反射光が光偏向器95に戻り、該光偏向器95の偏向面(反射面)95aで再反射して結像光学手段96を通過後、感光ドラム面97上の意図しない部位に到達してゴーストとなる不具合が生じることがあった。
本発明は有限の曲率を有する光学素子の光学面全面において、均一なる反射防止特性を得ることができる光学素子及びその製造方法及びそれを用いた光学機器の提供を目的とする。
請求項1の発明の光学素子は、有限の曲率を有する光学素子の面上に反射防止機能を有する凸形状の複数の光学部材を設けた光学素子であって、該複数の光学部材は、該有限な曲率を有する光学素子の面上に、該面の法線方向に独立して形成されていることを特徴としている。
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記複数の光学部材のうち、隣接する光学部材の中心間隔距離の平均値をD、使用する波長をλとするとき、
D<λ/2
なる条件を満足することを特徴としている。
請求項3の発明は請求項1又は2の発明において、前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面上にランダムに配置されていることを特徴としている。
請求項4の発明は請求項1乃至3の何れか1項の発明において、前記複数の光学部材は、独立した光学部材が含まれていることを特徴としている。
請求項5の発明の光学素子は請求項1乃至4の何れか1項の発明において、前記複数の光学部材のうち、隣接する光学部材の中心間隔距離の平均値をD、標準偏差をσとするとき、
D/200 < σ < D/20
なる条件を満足する範囲でランダムであることを特徴としている。
請求項6の発明は請求項1乃至5の何れか1項の発明において、
前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向が細く成る形状より成っていることを特徴としている。
請求項7の発明は請求項1乃至5の何れか1項の発明において、
前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向がステップ状に細く成る形状より成っていることを特徴としている。
請求項8の発明は請求項1乃至5の何れか1項の発明において、
前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向がテーパ状に細く成る形状より成っていることを特徴としている。
請求項9の発明は請求項1乃至8の何れか1項の発明において、
前記複数の光学部材を有する前記有限な曲率を有する光学素子の面は、屈折面であることを特徴としている。
請求項10の発明は請求項1乃至9の何れか1項の発明において、
前記複数の光学部材は、前記有限な曲率を有する光学素子の面上にモールド成形より形成されていることを特徴としている。
請求項11の発明である光学素子の製造方法は、
アルミニウムあるいはアルミニウム合金を陽極酸化する際に形成される細孔を金型表面に形成する金型製造工程と、該金型を用いて該細孔を転写させることで前記光学部材を形成する素子成形工程とを用いて請求項1乃至11の何れか1項の光学素子を製造することを特徴としている。
請求項12の発明の光学機器は、
請求項1乃至11の何れか1項の光学素子を搭載したことを特徴としている。
本発明によれば有限の曲率を有する光学素子の面上に反射防止機能を有する凸形状の複数の光学部材を面の法線方向に独立して設けることで、光学面全面に均一なる反射防止特性を有することができる光学素子を達成することができる。
また本発明によれば光学素子を光学機器に搭載することにより、光学素子表面での反射光による不具合を解消することができ、また透過光量の増大により高輝度、省エネを実現することができる光学機器を達成することができる。
また本発明によれば凸形状の複数の光学部材を簡便に光学素子表面に形成することができる光学素子の製造方法を達成することができる。
図1(A),(B)は各々本発明の実施例1の光学素子の断面を模式的に示した模式図である。同図(A)は光学面のベース形状が凸面の場合を示しており、同図(B)は光学面のベース形状が凹面の場合を示している。
同図(A),(B)において11は有限の曲率(無限遠を除く有限の曲率)を有する光学素子であり、その光学面のベース形状が凸面、もしくは凹面で形成されている。本実施例における光学素子11の光学面は、例えば屈折面より成っている。
図2(A),(B)は各々本発明の実施例1の複数の光学片(光学部材)の配列を模式的に示した模式図である。同図(A)は複数の光学片12を有限な曲率を有する光学素子の面上にランダムに配置した本実施例の場合を示しており、同図(B)は複数の光学片12が、有限な曲率を有する光学素子の面上に三角格子状に配置された場合を示している。
本実施例では複数の光学片を有限な曲率を有する光学素子の面上にランダムに配置している。即ち、光学片を配置する際に、ある規則性を持たせた場合、波長に対して鋭い反射防止特性を得る利点があるものの、光学特性に角度依存性が生まれる恐れがある。例えば図2(B)のように三角格子状に規則的に配列した場合、光学片の間隔は配列に沿ったときが最も短く、配列に30度の向きに最も長い間隔となるため、光の入射方向によって反射防止特性がシフトすることになる。
そこで本実施例において複数の光学片12のうち、隣接する光学片12の中心間隔距離の平均値をD、標準偏差をσとするとき、
D/200 < σ < D/10 ・・・・(1)
なる条件を満足するように設定している。つまり、光学片の中心間距離の標準偏差σが平均値Dの0.5%以上であることで光の入射方向に依存しない反射防止特性が得られ、光学片の中心間距離の標準偏差σが平均値Dの10%以下であることで短波長域に対する反射防止特性を確保することができる。このとき、複数の光学片12は、独立した光学片を主としているが、接合された光学片を含ませても良い。
隣接する光学片の中心間隔距離の平均値Dおよび標準偏差σとは、三角格子状に近似配列した際の中心間距離の平均値および標準偏差を称す。つまり、直近6個の光学片に対する中心間距離の平均を光学片iの中心間距離dとし、測定領域内の光学片に対して中心間距離を算出し、それをもとに式(2)および式(3)で表すように平均値D、標準偏差σを求めている。
図3(A)は本発明の実施例1に関わる複数の光学片の断面を模式的に示した模式図である。
12は微細な光学片(凸形状部)であり、反射防止機能を有し、有限な曲率を有する光学素子11の面(ベース形状が凹面もしくは凸面)上に、ランダムに複数設けられている。この複数の光学片12は各々略同一の凸形状より成り、かつその太さは光学素子11の面から離れるに従ってほぼ一様であり、該面の法線方向に独立して形成されている。
ここで反射防止機能とは鏡面の反射率に比較して前記光学片を配した面の反射率を低減させる機能、好ましくは2分の1以下、更に好ましくは4分の1以下とすることを称す。また凸形状とは一部が突出している形状を称し、例えば円柱形状、多角柱形状等を含む。
尚、複数の光学片12は、独立した光学片が含まれているが、接合された光学片を含ま
せても良い。また複数の光学片12は、有限な曲率を有する光学素子の面上にモールド成
形より形成されている。
本実施例では上記の如く略同一な凸形状の複数の光学片12を有限の曲率を有する光学
素子の面上に、該面の法線方向に独立して形成しており、これにより光学面全面に均一な
る反射防止特性を発現している。
本実施例において優れた反射防止機能を発現するためには使用する波長をλとするとき、
D < λ/2 ・・・・(4)
なる条件を満足するように設定している。つまり、隣り合う光学片の間隔は0次回折光が発生しないと言われている使用する波長λの1/2以下であることが特に望ましい。
条件式(4)は隣接する光学片12の中心間隔距離の平均値Dの上限を規定するものであり、条件式(4)の上限を上回ると光学面全面に均一に優れた反射防止特性を発現することが難しくなってくるので良くない。また、下限については機能上の制約はなく、後述する光学片と雰囲気との体積比率が適切であれば限りなく小さくても構わない。
ここで使用する波長とは、光学素子を透過もしくは光学素子で反射させる光の波長を言い、反射光量の抑制を意図する波長を指す。例えば可視光を光学素子に透過させ波長600nm以下の反射光量を抑制させたい場合、使用する波長は600nmとみなし、光学片の隣り合う間隔は300nm以下であることが望ましい。または前記課題で例示したレーザービームプリンタにおいては780nmのレーザー光を用いており、光学片の隣り合う間隔は390nm以下であることが望ましい。
本実施例では上記の如く略同一な凸形状の複数の光学片12を有限の曲率を有する光学素子の面上に、該面の法線方向に独立して形成しており、隣接する光学片の中心間隔距離の平均値Dおよび標準偏差σが上記条件式(1)および(4)を満たすように設定している。これにより光の入射方向に依存せず光学面全面に均一なる反射防止特性を発現している。
一般に波長よりも短いピッチで屈折率の異なる2つの物質が混在しているとき、混在している領域の屈折率(以下、等価屈折率)n12は2つの物質の屈折率(n1、n2)と単位体積あたりに占める各々の体積(ff1、ff2)により、およそ式(5)で表すことができる。
n12=ff1×n1+ff2×n2 ‥‥(5)
このとき混在領域に2つの物質だけが存在しているとき
ff1+ff2=1 ‥‥(6)
であり、物質1から物質2へ、あるいは物質2から物質1へ光が垂直に入射する場合、その混在領域の等価屈折率n12は
であるときに最も反射防止効果が高くなる。
例えば光学片が大気に接している場合、該光学片を構成する物質の屈折率をnとすると最も反射防止効果が高い突起の単位体積あたりに占める比率ffおよび等価屈折率n12は次式(8)および式(9)で表される。
n12=ff×(n-1)+1 ・・・・(9)
仮に光学片を形成した光学面が大気と接する最表面であり、該光学片を構成する材料の屈折率nが1.56の場合、垂直入射に対して最大の反射防止効果を得るには、式(8)より光学片が占める体積比率はおよそ44%であることが特に好ましい。また体積比率の最適値は光学片を構成する材料の屈折率ばかりでなく、光の入射角および偏光により適宜設定されるが、経験的には38〜65%の体積比率で光学片を構成することが所望の反射防止特性が得られる上で特に好ましい。
このように本実施例では上記の如く有限の曲率を有する光学素子の面上に反射防止機能を有する凸形状の複数の光学片を設けることにより、光学面全面に均一なる反射防止特性を発現している。
図3(B)〜(E)は各々本発明の実施例2に関わる複数の光学片の断面を模式的に示した模式図である。
本実施例において前述の実施例1と異なる点は光学片を有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って(先端に向かって)径方向で細く成る形状より形成したことである。その他の構成及び光学的作用は実施例1と略同様であり、これにより同様な効果を得ている。
即ち、同図(B)は光学片の径方向の太さが先端に向かって細くなっている様子を示しており、同図(C)は光学片の径方向の太さが先端に向かってステップ状に細くなっている様子を示しており、同図(D)は光学片の径方向の太さが先端に向かってテーパー状に細くなっている様子を示しており、同図(E)は光学片の径方向の太さが先端に向かって多段のステップ状に細くなっている様子を示している。
本実施例における複数の光学片12は、前述の実施例1と同様に有限な曲率を有する光学素子の面(ベース形状が凹面もしくは凸面)上に、ランダムに配置されており、該面の法線方向に独立して形成されている。また実施例1と同様に前記条件式(1)および条件式(4)を満足するように隣接する光学片12の中心間隔距離の平均値Dおよび標準偏差σが設定されている。
本実施例では上記の如く光学片12を光学素子の面から離れるに従って(先端に向かって)径方向で細く成るように形成し、等価屈折率n12を先端に向かって変化させることで優れた反射防止特性を得ている。
光学片が高さ方向に同じ太さ、あるいは先端に向かって径方向が太くなる構造に対して、先端に向かって細くなる構造であることで光学片高さ方向の境界面での屈折率変化を小さくすることができ、優れた反射防止効果を得ることができる。
また本実施例では図3(C)に示す如く光学片12の径方向の寸法を光学素子の面から離れるに従ってステップ状に細くなる形状より形成している。すなわち物質1から物質2へとステップ毎に等価屈折率が変化することで優れた反射防止特性が得られる。また先端に向かって径方向が細くなる微細形状を形成する手段において、ステップ状に細くすることで比較的容易に形成できる場合があるので好ましい。
また本実施例では図3(D)に示す如く光学片12の径方向の寸法を光学素子の面から離れるに従ってテーパー状に細くなる形状より形成している。すなわち物質1から物質2へと無段階に等価屈折率が変化することで特に優れた反射防止特性が得られる。
また本実施例では図3(E)に示す如く光学片12の径方向の寸法を光学素子の面から離れるに従って多段のステップ状に細くなる形状より形成している。すなわち物質1から物質2へと多段のステップ毎に等価屈折率が変化することで優れた反射防止特性が得られる。
また本実施例において図3(B),(C),(D),(E)における複数の光学片の反射防止機能は、同図(A)に比べて、
(a)入射角度特性が高くなる、
(b)反射防止特性の波長範囲が広がる、
という特長を有している。
次に本発明の光学素子の製造方法について説明する。
尚、本発明の製造方法は以下に示す製造方法に限定されるものではない。また本発明では780nmのP偏光レーザーの反射防止を対象としているが、本発明により得られる光学素子の反射防止特性は単波長レーザーに限られるものではなく、可視光、紫外光、赤外光に対しても適用可能である。
本発明ではアルミニウムあるいはアルミニウム合金を陽極酸化する際に形成される細孔を金型表面に形成する金型製造工程と、該金型を用いて該細孔を転写させることで光学片を形成する素子成形工程とを用いて光学素子を製造している。
ここで陽極酸化とは、硫酸、シュウ酸、リン酸からなる電解質溶液中に正電極としてアルミニウムあるいはアルミニウム合金を浸漬し、同様に浸漬させた負電極との間に直流電源をつなぎ通電することでアルミニウムあるいはアルミニウム合金を酸化させ、サブミクロンオーダーの細孔を面に垂直な向きに形成させる手法である。
また細孔のピッチ、孔径は適宜条件を選択することで制御することが可能であることが知られている。陽極酸化法の条件を適宜選択することにより金型表面全面に一括して所望の細孔を形成することで短時間に且つ安価にSWSを形成することができる。
また金型に形成した細孔を転写させる手段としては、モールド成形を行なっている。より具体的にはインジェクション、レプリカ、プレス、注型などいずれの成形手段でも構わないが、基体と共にSWSを効率良く転写成形できるインジェクションおよびプレス成形が特に望ましい。また金型から離型する際、光学片の向きと離型方向は必ずしも平行でないが、光学片がある程度の変形を許容できるうちに、例えば光学片を構成する材料が完全に凝固する前に離型することで容易に離型することできる。
[製造方法1]
光学素子の製造方法1について説明する。
まずfθレンズ(光学素子)成形用の自由曲面を有する金型を用意し、スパッタリングにより自由曲面上にプライマー層、アルミニウム層の順に均一に成膜し、アルミニウムで覆われた自由曲面を得た。そして自由曲面を除く面の一部に正電極を取り付け、該自由曲面だけを露出するように金型全体をマスキングテープで被覆し、該自由曲面以外を被覆により絶縁防水状態とした。
つぎに10℃に温調した5重量%リン酸水溶液中に負電極とともに浸漬させた。その後、直流電源により120Vを印加通電し、通電流量が十分微弱になるまで通電することでランダムな配列で且つ面に垂直な細孔を有する金型を得た。更に常温の5重量%リン酸水溶液中に浸漬し、徐々に食刻させながら孔径を広げ、所望の孔形状を有するfθレンズ用の金型を得た。
このようにして得られたfθレンズ用の金型を走査型電子顕微鏡により観察し、画像処理にて細孔の中心位置を求め、直近6個の細孔との中心間距離の平均値Dを求めていったところ、隣り合った細孔の中心間距離の平均値Dはおよそ300nmであり、標準偏差σはおよそ10nmであった。
上記手順により製作した金型を射出成形機(住友重機工業株式会社製:SS180)に入射面側および出射面側に配し、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社製)を射出成形してfθレンズを得た。このとき溶融樹脂温を270℃、樹脂注入時の保圧を700kg/cmとした。
このようにして得られたfθレンズを走査型電子顕微鏡により観察したところ、図4に示すように曲面全域にランダムに配列した柱状の光学片が観察され、個々の柱状の光学片は面の法線方向に向かって立っていることが確認された。
また光学片を垂直に見下ろした電子像から画像処理にて光学片の中心位置を求め、直近6個の柱状の光学片との中心間距離Dの平均を求めていったところ、隣り合った光学片の中心間距離の平均値Dはおよそ300nmであり、標準偏差σはおよそ10nm(これらは前記条件式(1)および(4)を満たしている)であって金型の細孔を転写していることが確認された。
更に原子間力顕微鏡により柱状の光学片の高さを測定したところ、前記図3(B)の断面を持ち、光学片の太さは先端に向かってほぼ一様で、平均高さがおよそ160nmの高さであり、光学片の体積比率はおよそ56%であった。そこで分光光度計を用いて波長780nm、P偏光の垂直入射時の反射率を測定したところ1.6%であった。
[比較例1]
次に製造方法1,2に対しての比較例1を説明する。
fθレンズ(光学素子)成形用の自由曲面を有する金型を用意し、製造方法1,2と同様に射出成形を行ったところ自由曲面鏡面を有するfθレンズが得られた。
このようにして得られた光学素子を走査型電子顕微鏡で観察したところ、平滑な面だけが観察され、分光光度計により波長780nm、P偏光の垂直入射時の反射率を測定したところ4.3%であった。
[製造方法2]
次に光学素子の製造方法2について説明する。
まずfθレンズ(光学素子)成形用の自由曲面を有する金型を用意し、スパッタリングにより自由曲面上にプライマー層、アルミニウム層の順に均一に成膜し、アルミニウムで覆われた自由曲面を得た。そして自由曲面を除く面の一部に正電極を取り付け、該自由曲面だけを露出するように金型全体をマスキングテープで被覆し、該自由曲面以外を被覆により絶縁防水状態にした。
その後、アルミニウム膜厚の半分を陽極酸化した後溶解して細孔の孔径を広げ、再度陽極酸化して残りのアルミニウム膜を陽極酸化することでステップ状に孔径が細くなる細孔を金型表面に形成した。
まず、陽極酸化として10℃に温調した5重量%リン酸水溶液中に負電極とともに浸漬させ、直流定電圧120Vを一定時間印加して細孔をアルミニウム膜厚の半分程度まで形成させた。次に常温の5重量%リン酸水溶液中に1時間浸漬して食刻することで孔径を広げた。再度10℃に温調した5重量%リン酸水溶液中に負電極とともに浸漬させ、直流定電圧120Vを印加し、通電電流が十分微弱になるまで通電したところ、ランダムな配列の細孔が面に垂直で、且つ深さ方向に2段のステップ状に孔径が細くなるfθレンズ用の金型表面を得た。
上記手順により製作した金型を射出成形機(住友重機工業株式会社製:SS180)に入射面側および出射面側に配し、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社製)を射出成形してfθレンズを得た。このとき溶融樹脂温を270℃、樹脂注入時の保圧を700kg/cmとした。
このようにして得られたfθレンズを走査型電子顕微鏡により観察したところ、曲面全域にランダムに配列した前記図3(C)に見られるように2段階で太さが細まっている光学片が観察され、個々の光学片は面の法線方向に向かって立っていることが確認された。また光学片を垂直に見下ろした電子像から画像処理にて光学片の中心位置を求め、直近6個の光学片との中心間距離の平均を求めていったところ、隣り合った光学片の中心間距離の平均値Dはおよそ300nmであり、標準偏差σはおよそ12nm(これは前記条件式(1)および(4)を満たしている)であった。
更に原子間力顕微鏡により柱状の光学片の高さを測定したところ、平均高さがおよそ170nmの高さであった。そこで分光光度計を用いて波長780nm、P偏光の垂直入射時の反射率を測定したところ1.5%であった。
[製造方法3]
次に光学素子の製造方法3について説明する。
まずfθレンズ(光学素子)成形用の自由曲面を有する金型を用意し、スパッタリングにより自由曲面上にプライマー層、アルミニウム層の順に均一に成膜し、アルミニウムで覆われた自由曲面を得た。そして自由曲面を除く面の一部に正電極を取り付け、該自由曲面だけを露出するように金型全体をマスキングテープで被覆し、該自由曲面以外を被覆により絶縁防水状態にした。
その後、陽極酸化と食刻を交互に繰り返すことで略テーパー状に孔径が細くなる細孔を金型表面に形成した。
まず、陽極酸化として10℃に温調した5重量%リン酸水溶液中に負電極とともに浸漬させ、直流定電圧120Vを一定時間印加して細孔をアルミニウム膜厚の10分の1程度まで形成させた。次に食刻として常温の5重量%リン酸水溶液中に10分間浸漬して溶解することで孔径を広げた。上記陽極酸化と食刻の手順を合計10回繰り返すことでランダムな配列で、且つ深さ方向に略テーパー状に孔径が細くなるfθレンズ用の金型表面を得た。
上記手順により製作した金型を射出成形機(住友重機工業株式会社製:SS180)に入射面側および出射面側に配し、シクロオレフィンポリマー(日本ゼオン株式会社製)を射出成形してfθレンズを得た。このとき溶融樹脂温を270℃、樹脂注入時の保圧を700kg/cmとした。
このようにして得られたfθレンズを走査型電子顕微鏡により観察したところ、曲面全域にランダムに配列した前記図3(D)に見られるようにテーパー状に太さが細まっている光学片が観察され、個々の光学片は面の法線方向に向かって立っていることが確認された。また光学片を垂直に見下ろした電子像から画像処理にて光学片の中心位置を求め、直近6個の光学片との中心間距離の平均を求めていったところ、隣り合った光学片の中心間距離の平均値Dはおよそ300nmであり、標準偏差σはおよそ8nm(これは前記条件式(1)および(4)を満足している)であった。
更に原子間力顕微鏡により該柱状の光学片の高さを測定したところ、平均高さがおよそ180nmの高さであった。そこで分光光度計を用いて波長780nm、P偏光の垂直入射時の反射率を測定したところ1.5%であった。
[光学機器]
本発明の光学素子はカメラやビデオカメラをはじめとする撮像機器、あるいは液晶プロジェクタやディスプレイ、電子写真機器の光走査装置をはじめとする投影機器などに適用できる。例えば電子写真機器の光走査装置において、結象光学手段を構成するfθレンズの入射面あるいは入出射面の両面に複数の光学片を形成したfθレンズを搭載すれば良好なる反射特性が得られる。
[光走査装置]
図5は上記の製造方法1〜4の何れかで製造された光学素子を含むfθレンズを電子写真機器等の光走査装置の結像光学手段に適用したときの要部概略図である。
同図において1は光源手段(半導体レーザー)であり、例えばシングルビームレーザもしくはマルチビームレーザ等より成っている。2はコリメーターレンズであり、光源手段1から放射された光束を略平行光束に変換している。3は開口絞りであり、通過光束を制限してビーム形状を整形している。4はシリンドリカルレンズであり、副走査方向にのみ所定のパワーを有しており、開口絞り3を通過した光束を副走査断面内で後述する光偏向器5の偏向面(反射面)5aにほぼ線像として結像させている。
5は偏向手段としての光偏向器であり、例えば4面構成のポリゴンミラー(回転多面鏡)より成っており、モーター等の駆動手段(不図示)により図中矢印A方向に一定速度で回転している。
6は集光機能とfθ特性とを有する結像光学手段としてのfθレンズ系であり、前述した製造方法1〜4のいずれかで製造された第1、第2の2枚のfθレンズ6a,6bより成り、該第1、第2の2枚のfθレンズ6a,6bの入射面及び射出面6a1,6a2・6b1,6b2に複数の光学片(凸形状部)12を形成しており、光偏向器5によって反射偏向された画像情報に基づく光束を被走査面としての感光ドラム面7上に結像させ、かつ副走査断面内において光偏向器5の偏向面5aと感光ドラム面7との間を共役関係にすることにより、倒れ補正機能を有している。
7は被走査面としての感光ドラム面である。
本実施形態において半導体レーザー1から出射した光束はコリメーターレンズ2により略平行光束に変換され、開口絞り3によって該光束(光量)が制限され、シリンドリカルレンズ4に入射している。シリンドリカルレンズ4に入射した略平行光束のうち主走査断面においてはそのままの状態で射出する。また副走査断面内においては収束して光偏向器5の偏向面5aにほぼ線像(主走査方向に長手の線像)として結像している。そして光偏向器5の偏向面5aで反射偏向された光束は第1、第2のfθレンズ6a,6bを介して感光ドラム面7上にスポット状に結像され、該光偏向器5を矢印A方向に回転させることによって、該感光ドラム面7上を矢印B方向(主走査方向)に等速度で光走査している。これにより記録媒体としての感光ドラム面7上に画像記録を行なっている。
上記構成によりfθレンズ(光学素子)の入射面での反射光量を抑えてゴースト等の不具合を防ぎ、あるいは出射面の透過光量を高めることで高輝度、省エネを実現することができる。更に上記構成により反射防止機能を有する安価なfθレンズを用いることが可能となり、特に複数の同素子を搭載する光学機器においては個数に応じたコスト削減が可能となる。
尚、上記の光走査装置においては、第1、第2のfθレンズ6a,6bの入射面及び射出面6a1,6a2・6b1,6b2に複数の光学片12を形成したが、これに限らず、一方のfθレンズでもよく、また入射面及び射出面の両面に限らず、一方の面であっても良い。
[画像形成装置]
図6は、図5に示した構成を有する光走査装置を用いた本発明の画像形成装置の実施形態を示す副走査方向の要部断面図である。図において、符号104は画像形成装置を示す。この画像形成装置104には、パーソナルコンピュータ等の外部機器117からコードデータDcが入力する。このコードデータDcは、装置内のプリンタコントローラ111によって、画像データ(ドットデータ)Diに変換される。この画像データDiは、図5に示した構成を有する光走査装置100に入力される。そして、この光走査装置100からは、画像データDiに応じて変調された光ビーム103が出射され、この光ビーム103によって感光ドラム101の感光面が主走査方向に走査される。
静電潜像担持体(感光体)たる感光ドラム101は、モータ115によって時計廻りに回転させられる。そして、この回転に伴って、感光ドラム101の感光面が光ビーム103に対して、主走査方向と直交する副走査方向に移動する。感光ドラム101の上方には、感光ドラム101の表面を一様に帯電せしめる帯電ローラ102が表面に当接するように設けられている。そして、帯電ローラ102によって帯電された感光ドラム101の表面に、前記光走査装置100によって走査される光ビーム103が照射されるようになっている。
先に説明したように、光ビーム103は、画像データDiに基づいて変調されており、この光ビーム103を照射することによって感光ドラム101の表面に静電潜像を形成せしめる。この静電潜像は、上記光ビーム103の照射位置よりもさらに感光ドラム101の回転方向の下流側で感光ドラム101に当接するように配設された現像器107によってトナー像として現像される。
現像器107によって現像されたトナー像は、感光ドラム101の下方で、感光ドラム101に対向するように配設された転写ローラ108によって被転写材たる用紙112上に転写される。用紙112は感光ドラム101の前方(図6において右側)の用紙カセット109内に収納されているが、手差しでも給紙が可能である。用紙カセット109端部には、給紙ローラ110が配設されており、用紙カセット109内の用紙112を搬送路へ送り込む。
以上のようにして、未定着トナー像を転写された用紙112はさらに感光ドラム101後方(図6において左側)の定着器へと搬送される。定着器は内部に定着ヒータ(図示せず)を有する定着ローラ113とこの定着ローラ113に圧接するように配設された加圧ローラ114とで構成されており、転写部から搬送されてきた用紙112を定着ローラ113と加圧ローラ114の圧接部にて加圧しながら加熱することにより用紙112上の未定着トナー像を定着せしめる。更に定着ローラ113の後方には排紙ローラ116が配設されており、定着された用紙112を画像形成装置の外に排出せしめる。
図6においては図示していないが、プリントコントローラ111は、先に説明したデータの変換だけでなく、モータ115を始め画像形成装置内の各部や、後述する光走査装置内のポリゴンモータなどの制御を行う。
この画像形成装置を用いて、繰り返し、パターン画像及び写真画像を出力したところ、ゴースト現象は発生せず、耐久性においても何ら問題点はなかった。
[カラー画像形成装置]
図7は図5に示した構成を有する光走査装置を複数用いた本発明の実施態様のカラー画像形成装置の要部概略図である。本実施形態は、光走査装置を4個並べ各々並行して像担持体である感光ドラム面上に画像情報を記録するタンデムタイプのカラー画像形成装置である。図7において、60はカラー画像形成装置、61,62,63,64は各々図5に示した構成を有する光走査装置、21,22,23,24は各々像担持体としての感光ドラム、31,32,33,34は各々現像器、51は搬送ベルトである。
図7において、カラー画像形成装置60には、パーソナルコンピュータ等の外部機器52からR(レッド)、G(グリーン)、B(ブルー)の各色信号が入力する。これらの色信号は、装置内のプリンタコントローラ53によって、C(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各画像データ(ドットデータ)に変換される。これらの画像データは、それぞれ光走査装置61,62,63,64に入力される。そして、これらの光走査装置からは、各画像データに応じて変調された光ビーム41,42,43,44が出射され、これらの光ビームによって感光ドラム21,22,23,24の感光面が主走査方向に走査される。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は光走査装置(61,62,63,64)を4個並べ、各々がC(シアン),M(マゼンタ),Y(イエロー)、B(ブラック)の各色に対応し、各々平行して感光ドラム21,22,23,24面上に画像信号(画像情報)を記録し、カラー画像を高速に印字するものである。
本実施態様におけるカラー画像形成装置は上述の如く4つの光走査装置61,62,63,64により各々の画像データに基づいた光ビームを用いて各色の潜像を各々対応する感光ドラム21,22,23,24面上に形成している。その後、記録材に多重転写して1枚のフルカラー画像を形成している。
前記外部機器52としては、例えばCCDセンサを備えたカラー画像読取装置が用いられても良い。この場合には、このカラー画像読取装置と、カラー画像形成装置60とで、カラーデジタル複写機が構成される。
本発明の実施例1の光学素子の断面を模式的に表した図 本発明の実施例1に係る光学片の配列を模式的に表した図 本発明の実施例2に係る光学片の断面を模式的に表した図 fθレンズを走査型電子顕微鏡により観察した図 本発明の光学素子を搭載した光走査装置の要部断面図 本発明の画像形成装置の要部断面図 本発明のカラー画像形成装置の要部断面図 従来の光走査装置の要部断面図
符号の説明
1 光源手段(半導体レーザー)
2 コリメータレンズ
3 開口絞り
4 シリンドリカルレンズ
5 光偏向器
5a 偏向面
6 結像光学手段
6a,6b fθレンズ
6a1,6b1 入射面
6a2,6b2 出射面
7 被走査面
11 光学素子
12 光学片
100 光走査装置
101 感光ドラム
102 帯電ローラ
103 光ビーム
104 画像形成装置
107 現像装置
108 転写ローラ
109 用紙カセット
110 給紙ローラ
111 プリンタコントローラ
112 転写材(用紙)
113 定着ローラ
114 加圧ローラ
115 モータ
116 排紙ローラ
117 外部機器
61,62,63,64 光走査装置
21、22、23、24 像担持体(感光ドラム)
31、32、33、34 現像器
41、42、43、44 光ビーム
51 用紙搬送路
52 外部機器
53 プリンタコントローラ
60 カラー画像形成装置

Claims (13)

  1. 有限の曲率を有する光学素子の面上に反射防止機能を有する凸形状の複数の光学部材を設けた光学素子であって、
    該複数の光学部材は、該有限な曲率を有する光学素子の面上に、該面の法線方向に独立して形成されていることを特徴とする光学素子。
  2. 前記複数の光学片のうち、隣接する光学部材の中心間隔距離の平均値をD、使用する波長をλとするとき、
    D<λ/2
    なる条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の光学素子。
  3. 前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面上にランダムに配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学素子。
  4. 前記複数の光学部材は、独立した光学部材が含まれていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の光学素子。
  5. 前記複数の光学部材のうち、隣接する光学部材の中心間隔距離の平均値をD、標準偏差をσとするとき、
    D/200 < σ < D/10
    なる条件を満足する範囲でランダムに配置していることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の光学素子。
  6. 前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向が細く成る形状より成っていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学素子。
  7. 前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向がステップ状に細く成る形状より成っていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学素子。
  8. 前記複数の光学部材は、有限な曲率を有する光学素子の面から離れるに従って径方向がテーパ状に細く成る形状より成っていることを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の光学素子。
  9. 前記複数の光学部材を有する前記有限な曲率を有する光学素子の面は、屈折面であることを特徴とする請求項1乃至8の何れか1項に記載の光学素子。
  10. 前記複数の光学部材は、前記有限な曲率を有する光学素子の面上にモールド成形より形成されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項に記載の光学素子。
  11. アルミニウムあるいはアルミニウム合金を陽極酸化する際に形成される細孔を金型表面に形成する金型製造工程と、該金型を用いて該細孔を転写させることで前記光学片を形成する素子成形工程とを用いて請求項1乃至10の何れか1項に記載の光学素子を製造することを特徴とする光学素子の製造方法。
  12. 前記光学素子は、光束を被走査面上に結像させるfθレンズであることを特徴とする請求項1乃至10記載の何れか1項に記載の光学素子。
  13. 請求項12記載のfθレンズと、光源手段と、該光源手段から出射した光束を偏向反射する光偏向器と、を搭載したことを特徴とする光学機器。
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