JPH05314930A - 反射防止型陰極線管 - Google Patents

反射防止型陰極線管

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JPH05314930A
JPH05314930A JP4117822A JP11782292A JPH05314930A JP H05314930 A JPH05314930 A JP H05314930A JP 4117822 A JP4117822 A JP 4117822A JP 11782292 A JP11782292 A JP 11782292A JP H05314930 A JPH05314930 A JP H05314930A
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JP
Japan
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film
ray tube
cathode ray
width value
curve
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JP4117822A
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English (en)
Inventor
Tsuyoshi Ishizaki
剛志 石崎
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 陰極線管のフェース部外表面に酸化ケイ素を
主成分とする微細な凹凸膜からなる反射防止膜10が形成
されてなる反射防止型陰極線管において、その反射防止
膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最大高さRmax
≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜30μm 、負荷
曲線における実質長さの50%幅値が切断レベルの30
%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4μm 以下、振
幅偏差曲線の50%幅値が0.13μm 以下を満足する
状態に形成した。 【効果】所要の反射防止効果をもち、かつ解像度の劣化
やぎらつきの少ない反射防止膜とすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、反射防止型陰極線管
に係り、特に陰極線管のフェース部外表面に酸化ケイ素
を主成分とする微細な凹凸膜からなる反射防止膜が形成
されてなる反射防止型陰極線管に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に陰極線管のフェース部外表面は平
滑な鏡面状態をなすため、このフェース部外表面で外光
の反射がおこり、その内側に形成されている蛍光体スク
リーン上に描かれる画像と重なり、フェース部を通して
見る画像の観察を妨げる。そのため、従来よりフェース
部外表面に反射防止手段を施して、外光の反射を防止す
るようにした陰極線管がある。
【0003】上記フェース部外表面の反射防止手段とし
て、真空蒸着法によりガラスプレートに多層膜が形成さ
れたARパネル(Anti-Reflection Panel )をフェース
部外表面に貼付ける方法がある。しかしこの方法は、A
Rパネル自体が高価なため、高級品種に適用が限定され
る。また直接フェース部外表面に真空蒸着法により多層
膜を形成する方法もあるが、この直接形成する方法は、
大規模な製造設備が必要であるため、陰極線管が高価に
なる。
【0004】他の手段として、サンドブラスト法により
フェース部外表面を機械的に研磨し、その後、フッ化水
素酸により化学的に微細な凹凸にする方法がある。しか
しこの方法により得られる凹凸は一定となりにくく、表
示画面にぎらつき(スパークル)が生じやすい。またバ
ルブの再生が不可能となるなどの問題がある。
【0005】さらに他の手段として、フェース部外表面
に各種塗膜を形成して、反射防止効果を得る方法が、特
開昭60−142685号公報、特開昭60−1091
34号公報、特開昭60−129778号公報などに示
されている。しかしこれら方法は、いずれも特に超高精
細陰極線管に適用した場合、表示画像の光学特性をいち
じるしく劣化するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来よ
りフェース部外表面の反射を防止するために、そのフェ
ース部外表面に反射防止手段を施した陰極線管がある。
その反射防止手段としては、既に各種方法が知られてい
るが、それらは、高価であったり、表示画面の光学特性
を劣化したり、あるいは表示画像の光学特性上、超高精
細陰極線管には不向きであるなどの問題がある。
【0007】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、フェース部外表面に反射防止膜を形成する
反射防止型陰極線管において、その反射防止膜を通常の
陰極線管は勿論、超高精細陰極線管に適用して、表示画
像の光学特性の劣化をまねかない構造にすることを目的
とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】陰極線管のフェース部外
表面に酸化ケイ素を主成分とする微細な凹凸膜からなる
反射防止膜が形成されてなる反射防止型陰極線管におい
て、その反射防止膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm
、最大高さRmax ≦1.2μm 、平均山間隔Sm =2
0〜30μm 、負荷曲線における実質長さの50%幅値
が切断レベルの30%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が
0.4μm 以下、振幅偏差曲線の50%幅値が0.13
μm 以下を満足する状態に形成した。
【0009】
【作用】上記のように、陰極線管のフェース部外表面に
形成される酸化ケイ素を主成分とする凹凸膜からなる反
射防止膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最大高さ
Rmax ≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜30μm
、負荷曲線の実質長さの50%幅値が切断レベルの3
0%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4μm 以下、
振幅偏差曲線の50%幅値が0.13μm 以下を満足す
る状態とすると、形成される反射防止膜は、先鋭な凸部
を有し、かつ平坦な凹部が増加する。その結果、その先
鋭な凸部により外光の反射を有効に防止し、また平坦な
凹部の増加により、蛍光体スクリーンからの透過光の拡
散が減少し、かつ凸部への透過光の集光を抑制すること
ができ、所要の反射防止効果をもち、しかも解像度の劣
化やぎらつきの少ない反射防止膜とすることができる。
【0010】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
【0011】図1にその一実施例であるカラー陰極線管
を示す。このカラー陰極線管は、ガラスからなるパネル
1 (フェース部)およびこのパネル1 に一体に接合され
た漏斗状のファンネル2 とからなる外囲器を有し、その
パネル1 の内面に、青、緑、赤に発光するドット状また
はストライプ状の3色蛍光体層からなる蛍光体スクリー
ン3 が形成され、この蛍光体スクリーン3 に対向して、
その内側に多数の電子ビーム通過孔の形成されたシャド
ウマスク4 が装着されている。またファンネル2 のネッ
ク5 内に、3電子ビーム6B,6G, 6R を放出する電子銃
7 が配設されている。そして、この電子銃7 から放出さ
れる3電子ビーム6B,6G, 6R をファンネル2 の外側に
装着された偏向ヨーク8 の発生する磁界により偏向し
て、上記蛍光体スクリーン3 を水平、垂直走査すること
により、カラー画像を表示する構造に形成されている。
【0012】さらにこのカラー陰極線管においては、上
記パネル1 の外表面に反射防止膜10が形成されている。
【0013】この反射防止膜10は、ケイ酸エステルのア
ルコール溶液を、洗浄し所定温度に予熱したカラー陰極
線管のパネル1 の外表面にスプレーして塗布し、その
後、焼成して形成したものであり、図2(a)に示すよ
うに、微細かつ先鋭な酸化ケイ素の凹凸膜からなる。
【0014】ところで、この酸化ケイ素の凹凸膜からな
る反射防止膜については、その凹凸状態により、反射特
性、解像度特性、ぎらつき(スパークル)特性などの光
学特性が大きく左右されることが知られている。
【0015】すなわち、図3(a)に同(b)と比較し
て示すように、凸部12が比較的なだらかな凹凸膜10a で
は、入射光13がその凹凸膜10a を透過する際、凸部12で
拡散し、その拡散した透過光14が加算されて、全体的に
表示画面が白浮き状態とし、コントラストの低下、解像
度の劣化をおこす。また一般に比較的なだらかな凹凸膜
10a の凸部12は、その径が大きく、異常透過光散乱部と
してぎらつきが感知されるようになり、視覚疲労の原因
となる。
【0016】なお、ぎらつきの発生要因としては、その
ほかに、凹凸膜の不規則な配置がある。
【0017】一方、図3(b)に示すように、凸部12が
比較的先鋭な凹凸膜10b では、入射光13がその凹凸膜10
b を透過する際、凸部12であまり拡散せず、また凸部12
が先鋭な凹凸膜10b では、凸部12以外の部分が比較的平
坦となっており、この平坦な部分13では、入射光13は直
進して透過光14となるため、白浮き状態になりにくく、
結果として解像度の劣化を避けることができる。また先
鋭な凸部12は、その径が小さいので、異常透過光散乱部
としてぎらつきが感知されにくくなる。
【0018】つまり、凹凸膜の光学特性は、その凹凸状
態に大きく依存し、凸部が比較的なだらかな凹凸膜で
は、解像度特性やぎらつき特性などの劣化がおこり、表
示画像を見にくくする。これに対して、凸部が比較的先
鋭な凹凸膜では、解像度特性やぎらつき特性の劣化を避
けることができる。
【0019】したがって凹凸膜の凹凸状態を表面粗さの
パラメータにより規制することにより、所要の光学特性
をもつ反射防止膜とすることが可能である。その凹凸膜
の表面粗さのパラメータとして、十点平均粗さRz 、最
大高さRmax 、平均山間隔Sm がある。しかしこの表面
粗さのパラメータのうち、十点平均粗さRz および最大
高さRmax は、凹凸膜の高さ方向に関する情報であり、
平均山間隔Sm は、平面方向(Sm )に関する情報であ
り、これらパラメータだけでは、上記反射防止膜に望ま
れる凹凸膜のプロフィル(曲面状態)を確定することは
できない。上記反射防止膜を所要の凹凸膜とするために
は、上記パラメータのほかに、凹凸膜のプロフィルおよ
びその均一性に関する情報が得られる負荷曲線および振
幅偏差曲線(確率密度関数)が必要である。
【0020】このうち、負荷曲線は、図4に示すよう
に、凹凸膜の断面曲線16を破線17で示したように複数の
切断レベル17で細分化し、上記断面曲線16の基準長さL
について、各切断レベル17における実質部分の長さを加
え合わせて高さ方向に対して示した曲線18であり、切断
方向における凹凸膜の面積の増加を示すものである。
【0021】この負荷曲線18によれば、図3(a)およ
び図5(a)に示すように、凸部が比較的なだらかな凹
凸膜10a については、切断レベルの実質部分の長さは、
断面曲線16a の底部から中央部までの間で大部分を占め
るようになり、図5(b)に示すように、負荷曲線18a
は、比較的上部で100%となる形になる。この場合、
一般に凹凸膜10a は、凸部12と対称的な凹部19をもつの
で、切断レベルの50%で実質部分の長さが100%と
最大値をとる形になる。一方、図3(b)および図6
(a)に示すように、凸部12が比較的先鋭な凹凸膜10b
では、切断レベルの実質部分の長さは、断面曲線16b の
底部で大部分を占めるため、図6(b)に示すように、
負荷曲線18b は、下部で100%と最大値をとる形にな
る。
【0022】つまり、上記凹凸膜の断面曲線を複数の切
断レベルで細分化し、その各切断レベルにおける実質部
分の長さを加え合わせて得られる負荷曲線は、凸部12が
なだらかな凹凸膜10a と凸部12が先鋭な凹凸膜10b とで
は大幅に異なる。したがってこの負荷曲線は、凹凸膜の
プロフィルを決定する有効なパラメータとして用いるこ
とができ、凸部が比較的先鋭な凹凸膜となるか否かは、
断面曲線の切断レベルの実質部分の長さの50%におけ
る幅値(50%幅値)が断面方向の25%以下であるか
否かによって決定できる。すなわち、断面曲線の切断レ
ベルの実質部分の長さの50%幅値が断面方向の25%
以下であれば、切断レベルの実質部分の長さは、底部で
100%となり、凸部が比較的先鋭な凹凸膜となる。切
断レベルの実質部分の長さの50%幅値が断面方向の2
5%を越える場合は、断面方向の50%付近で100%
となり、凸部が比較的なだらかな凹凸膜となり、反射防
止膜としての光学特性に悪影響を及ぼす凹凸膜となる。
【0023】また振幅偏差曲線は、負荷曲線を微分化し
た曲線であり、断面方向の曲線の分布を示すものであ
る。図5(c)および図6(c)にそれぞれ凸部が比較
的なだらかな凹凸膜および凸部が比較的先鋭な凹凸膜の
振幅偏差曲線20a ,20b を示す。特に凹凸膜の場合は、
その凹凸状態の均一性を表わすことになる。均一性の悪
い凹凸膜では、平均山間隔Sm が大きい部分あるいは大
きな凸部が形成され、その不均一性のために、ぎらつき
などの異常発光が感知されやすくなる。したがってこの
振幅偏差曲線は、凹凸膜のプロフィルを決定する上に有
効なパラメータであり、凸部が比較的先鋭な凹凸膜つい
ては、その振幅偏差曲線の全体の50%幅値および5%
幅値により、その均一性を規定することができる。 す
なわち、振幅偏差曲線の5%幅値により凹凸膜の均一性
が規定され、50%幅値で凸部の先鋭の度合いを規定す
ることができ、振幅偏差曲線の5%幅値が小さいと、凹
凸膜の密度分布が小さく、均一性のよい凹凸膜となる。
また50%幅値が小さいと、凸部がその部分に集中し、
凸部は先鋭となる。
【0024】このことから、振幅偏差曲線の規定値とし
ては、5%幅値を0.40μm 、50%幅値を0.13
μm とすることにより、均一性がよくかつ凸部が先鋭な
凹凸膜とすることができる。
【0025】以上、要するに先鋭な凸部を有しかつ均一
性のよい凹凸膜を形成するためには、図2(a)乃至
(c)に示した十点平均粗さRz 、最大高さRmax 、平
均山間隔Sm 、負荷曲線18b における切断レベルの実質
部分の長さの50%幅値Wc50、振幅偏差曲線20の5%
幅値Wd5および50%幅値Wd50 を適正に設定して、そ
れらを満足する凹凸膜とすることにより、所要の反射防
止膜とすることができる。
【0026】その設定値は、十点平均粗さRz ≦0.6
μm 、最大高さRmax ≦1.2μm、平均山間隔Sm =
20〜30μm 、負荷曲線18b における切断レベルの実
質部分の長さの50%幅値Wc50 ≦25%、振幅偏差曲
線20の5%幅値Wd5≦0.4μm 、同じくその50%幅
値Wd50 ≦0.13μm であり、図1に示したカラー陰
極線管のパネルの外表面の酸化ケイ素の凹凸膜からなる
反射防止膜は、上記設定値の範囲に形成されたものであ
る。
【0027】このように形成された凹凸膜からなる反射
防止膜10では、上述の説明から明らかなように凸部が先
鋭となり、かつ平坦な凹部が増加し、その先鋭な凸部に
より外光の反射を有効に防止し、また平坦な凹部の増加
により蛍光体スクリーンからの透過光の拡散を低減し、
かつ先鋭な凸部への透過光の集中を抑制して、所要の反
射防止効果をもち、かつ解像度の劣化やぎらつきの少な
い反射防止膜とすることができる。
【0028】この場合、仮に十点平均粗さRz を0.6
μm よりも大きく、最大高さRmaxを1.2μm よりも
大きくすると、透過光の拡散が増大し、解像度が劣化す
る。また平均山間隔Sm を30μm よりも大きくする
と、異常部として識別されやすくなるばかりでなく、凸
部がなだらかとなり、なだらかな凸部をもつ凹凸膜の問
題点が現われやすくなる。また平均山間隔Sm を10μ
m よりも小さくした場合、ある程度の反射防止作用をも
たせるためには、断面方向を大きくする必要があり、凹
凸膜表面での拡散が大きくなり、解像度が劣化する。ま
た光学特性の良好な凹凸膜を制御できる範囲が小さくな
り、所要の反射防止効果をもつ反射防止膜とすることが
困難となる。
【0029】具体的には、上記反射防止膜の形成は、洗
浄したのち、50〜75℃の温度に余熱したカラー陰極
線管のパネルの外表面に、180〜220mm離れた位置
に2流体型スプレーノズル、たとえば流体噴出口内径
0.4mm、空気噴出口内径0.6mmのスプレーノズルを
配置し、空気圧40±0.5KG/cm 、液噴出量0.15
〜0.2ml/secで、ケイ酸エステルのアルコール溶液を
スプレーし、その後、150℃以上の温度で焼成するこ
とにより、十点平均粗さRz ≦0.35μm 、最大高さ
Rmax =0.58μm 、平均山間隔Sm =22.2μm
、負荷曲線における切断レベルの実質部分の長さの5
0%幅値Wc50 =28.2%、振幅偏差曲線の5%幅値
Wd5=0.32μm 、振幅偏差曲線の50%幅値Wd50
=0.11μm となり、反射光束値(グロス値)Gs =
58%の反射特性を有する反射防止膜とすることができ
た。この反射防止膜をシャドウマスクの電子ビーム通過
孔の配列ピッチp=0.26mmの超高精細カラー陰極線
管について評価したところ、表示画面の白浮きがなく、
またぎらつきの少ないすぐれた光学特性をもつという結
果が得られた。
【0030】なお、上記実施例では、カラー陰極線管に
ついて述べたが、この発明は、カラー陰極線管以外の陰
極線管にも適用できる。
【0031】
【発明の効果】陰極線管のフェース部外表面に形成され
る酸化ケイ素を主成分とする微細な凹凸膜からなる反射
防止膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最大高さR
max ≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜30μm 、
負荷曲線における実質長さの50%幅値が切断レベルの
30%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4μm 以
下、振幅偏差曲線の50%幅値が0.13μm 以下を満
足する状態とすると、形成される反射防止膜は、先鋭な
凸部を有し、かつ平坦な凹部が増加し、その結果、先鋭
な凸部により外光の反射を有効に防止し、また平坦な凹
部の増加により蛍光体スクリーンからの透過光の拡散が
減少し、かつ凸部への透過光の集光を抑制するものとな
り、所要の反射防止効果をもち、かつ解像度の劣化やぎ
らつきの少ない反射防止膜とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるカラー陰極線管の構
成を示す図である。
【図2】図2(a)はその凹凸膜からなる反射防止膜の
構造を示す図、図2(b)はその凹凸膜の負荷曲線を示
す図、図2(c)はその振幅偏差曲線を示す図である。
【図3】図3(a)は凸部がなだらかな凹凸膜の光学特
性を説明するための図、図3(b)は凸部が先鋭な凹凸
膜の光学特性を説明するための図である。
【図4】凹凸膜の負荷曲線を説明するための図である。
【図5】図5(a)は凸部がなだらかな凹凸膜の構造を
示す図、図5(b)はその凹凸膜の負荷曲線を示す図、
図5(c)はその負荷曲線の振幅偏差曲線を示す図であ
る。
【図6】図6(a)は凸部が先鋭な凹凸膜の構造を示す
図、図6(b)はその凹凸膜の負荷曲線を示す図、図6
(c)はその負荷曲線の振幅偏差曲線を示す図である。
【符号の説明】 1 …パネル 3 …蛍光体スクリーン 6B,6G,6R…3電子ビーム 7 …電子銃 10…凹凸膜 12…凸部 18…負荷曲線 20…振幅偏差曲線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年7月2日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、反射防止型陰極線管
に係り、特に陰極線管のフェース部外表面にケイ酸エス
テルのアルコール溶液をスプレー塗布、焼成して酸化ケ
イ素を主成分とする微細な凹凸膜からなる反射防止膜が
形成されてなる反射防止型陰極線管に関する。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】
【課題を解決するための手段】陰極線管のフェース部
表面にケイ酸エステルのアルコール溶液をスプレー塗
布、焼成して酸化ケイ素を主成分とする微細な凹凸膜か
らなる反射防止膜が形成されてなる反射防止型陰極線管
において、その反射防止膜を、十点平均粗さRz≦0.
6μm 、最大高さRmax ≦1.2μm 、平均山間隔Sm
=20〜30μm、負荷曲線における実質長さの50%
幅値が切断レベルの30%以下、振幅偏差曲線の5%幅
値が0.4μm 以下、振幅偏差曲線の50%幅値が0.
13μm 以下を満足する状態に形成した。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】
【作用】上記のように、陰極線管のフェース部外表面に
ケイ酸エステルのアルコール溶液をスプレー塗布、焼成
して酸化ケイ素を主成分とする凹凸膜からなる反射防止
膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最大高さRmax
≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜30μm 、負荷
曲線の実質長さの50%幅値が切断レベルの30%以
下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4μm 以下、振幅偏
差曲線の50%幅値が0.13μm 以下を満足する状態
とすると、形成される反射防止膜は、先鋭な凸部を有
し、かつ平坦な凹部が増加する。その結果、その先鋭な
凸部により外光の反射を有効に防止し、また平坦な凹部
の増加により、蛍光体スクリーンからの透過光の拡散が
減少し、かつ凸部への透過光の集光を抑制することがで
き、所要の反射防止効果をもち、しかも解像度の劣化や
ぎらつきの少ない反射防止膜とすることができる。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】ところで、このケイ酸エステルのアルコー
ル溶液をスプレー塗布、焼成して得られる酸化ケイ素
凹凸膜からなる反射防止膜については、その凹凸状態に
より、反射特性、解像度特性、ぎらつき(スパークル)
特性などの光学特性が大きく左右されることが知られて
いる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】その設定値は、十点平均粗さRz ≦0.6
μm 、最大高さRmax ≦1.2μm、平均山間隔Sm =
20〜30μm 、負荷曲線18b における切断レベルの実
質部分の長さの50%幅値Wc50 ≦25%、振幅偏差曲
線20の5%幅値Wd5≦0.4μm 、同じくその50%幅
値Wd50 ≦0.13μm であり、図1に示したカラー陰
極線管のパネルの外表面にケイ酸エステルのアルコール
溶液をスプレー塗布、焼成して酸化ケイ素の凹凸膜から
なる反射防止膜は、上記設定値の範囲に形成されたもの
である。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0031
【補正方法】変更
【補正内容】
【0031】
【発明の効果】陰極線管のフェース部外表面にケイ酸エ
ステルのアルコール溶液をスプレー塗布、焼成して形成
される酸化ケイ素を主成分とする微細な凹凸膜からなる
反射防止膜を、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最大高
さRmax ≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜30μ
m 、負荷曲線における実質長さの50%幅値が切断レベ
ルの30%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4μm
以下、振幅偏差曲線の50%幅値が0.13μm 以下を
満足する状態とすると、形成される反射防止膜は、先鋭
な凸部を有し、かつ平坦な凹部が増加し、その結果、先
鋭な凸部により外光の反射を有効に防止し、また平坦な
凹部の増加により蛍光体スクリーンからの透過光の拡散
が減少し、かつ凸部への透過光の集光を抑制するものと
なり、所要の反射防止効果をもち、かつ解像度の劣化や
ぎらつきの少ない反射防止膜とすることができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陰極線管のフェース部外表面に酸化ケイ
    素を主成分とする微細な凹凸膜からなる反射防止膜が形
    成されてなる反射防止型陰極線管において、 上記反射防止膜は、十点平均粗さRz ≦0.6μm 、最
    大高さRmax ≦1.2μm 、平均山間隔Sm =20〜3
    0μm 、負荷曲線における実質長さの50%幅値が切断
    レベルの30%以下、振幅偏差曲線の5%幅値が0.4
    μm 以下、振幅偏差曲線の50%幅値が0.13μm 以
    下を満足する状態に形成されていることを特徴とする反
    射防止型陰極線管。
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