JP2005310643A - 多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜−電極接合体の製造方法 - Google Patents

多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜−電極接合体の製造方法 Download PDF

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淳司 川井
Kohei Goto
幸平 後藤
Nobuyuki Kaneoka
長之 金岡
Yoichi Asano
洋一 浅野
Ryoichiro Takahashi
亮一郎 高橋
Masaru Iguchi
勝 井口
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Abstract

【課題】 イオン伝導成分に水分を十分に保持することができるとともに、機械的特性およびプロトン伝導性に優れた多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜−電極接合体の製法を提供すること。
【解決手段】 本発明に係る多孔質プロトン伝導膜は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーからなり、空孔率が1〜60%であることを特徴とする。このような多孔質プロトン伝導膜は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を基体上に塗布して、該キャスト溶媒を10〜95重量%含有する薄膜を形成した後、該薄膜を、該キャスト溶媒と相溶する貧溶媒に接触処理させることにより製造することができる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、機械的特性およびプロトン伝導性に優れた多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜−電極接合体の製造方法に関する。
燃料電池は、基本的に2つの触媒電極と、電極に挟まれた固体電解質膜とから構成されている。燃料である水素は一方の電極でイオン化され、この水素イオンは固体電解質膜中を拡散した後に他方の電極で酸素と結合する。このとき2つの電極を外部回路で接続していると、電流が流れて外部回路に電力が供給される。ここで固体電解質膜は、水素イオンを拡散させると同時に、燃料ガスの水素と酸素とを物理的に隔離し、かつ電子の流れを遮断する機能を担っている。
このような固体電解質膜は、親水性チャネル(イオン伝導チャネル)に形成される水のクラスターを通して、水素イオンを拡散させていると考えられている。そのため、低湿度条件下では水の乾燥により、また、低温条件下では水の凍結によりイオン伝導性が大幅に低下するという問題があった。なお、イオン伝導に関しては、膜中のイオン伝導成分に吸着・束縛される水分量を十分に確保することが極めて重要であると考えられている。
また、固体電解質膜を備える固体高分子電解質型燃料電池、直接メタノール型燃料電池および水電解装置などの電気化学装置においては、カソード反応およびアノード反応の電気化学反応は、カソードおよびアノードの電極と電解質膜との界面で進行する。したがって、これらの電気化学装置の効率を向上させるためには、電極と電解質膜との界面の接触面積を増大することが要求される。
このような要求に対して、ナフィオン膜の少なくとも一方の面に、三次元連通性の孔を有する多孔質ナフィオン層を形成させる方法が提案されているが(特許文献1)、機械的特性が不充分であるため、多孔質電解質膜を単独で用いることができないといった問題がある。
特開2000−54176号公報
本発明の課題は、イオン伝導成分に水分を十分に保持することができるとともに、機械的特性およびプロトン伝導性に優れた多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜-電
極接合体の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、このような従来技術における問題点に鑑み鋭意検討した結果、機械的特性に優れた芳香族系ポリマーからなるプロトン伝導膜を多孔質化することにより、十分な機械的特性を確保しつつ、膜中のイオン伝導成分に吸着・束縛される水分量を増加させ、プロトン伝導性に優れた高分子固体電解質膜が得られることを見出した。
すなわち、本発明に係る多孔質プロトン伝導膜は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーからなり、空孔率が1〜60%であることを特徴とする。
上記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーは、スルホン酸基もしくはリン酸基からなるイオン伝導成分を有するポリマーセグメント(A)と、プロトン伝導成分を有しないポリマーセグメント(B)とが共有結合しているブロック共重合体であることが好ましい。
本発明に係る多孔質プロトン伝導膜の製造方法は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を基体上に塗布して、該キャスト溶媒を10〜95重量%含有する薄膜を形成した後、該薄膜を、該キャスト溶媒と相溶する貧溶媒に接触処理させることを特徴とする。
上記貧溶媒は、水、炭化水素、または、−O−、−OH、−CO-、−SO2−、−SO3−、−CNおよび−COOR(Rは、水素原子、炭化水素基、または、塩を形成する陽
イオンを示す。)からなる群より選ばれる基を少なくとも1種類以上有する有機溶媒であ
ることが好ましい。
本発明に係る膜−電極接合体の製造方法は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を電極上に塗布して、上記製法により多孔質プロトン伝導膜を形成する工程を有すること、もしくは上記多孔質プロトン伝導膜の少なくとも一方の面に電極ペーストを塗布し、乾燥する工程を有することを特徴とする。
本発明によれば、イオン伝導成分に水分を十分に保持することができ、十分な機械的特性を確保して、優れたプロトン伝導度を発現するプロトン伝導膜が得られる。
本発明の製造方法により得られたプロトン伝導膜は、例えば一次電池用電解質、二次電池用電解質、表示素子、各種センサー、信号伝達媒体、固体コンデンサー、イオン交換膜などに用いられているプロトン伝導膜として利用可能である。
以下、本発明に係る多孔質プロトン伝導膜、その製造方法および膜−電極接合体の製造方法について詳細に説明する。
本発明に係る多孔質プロトン伝導膜は、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーからなり、空孔率が1〜60%、好ましくは5〜40%、特に好ましくは7〜30%である。空孔率が上記範囲を超えると、機械的特性が低下する傾向にあり、上記範囲よりも低いと、プロトン伝導膜の多孔質化によるプロトン伝導性の向上の効果が明確に現れない場合がある。
<イオン伝導成分含有芳香族系ポリマー>
本発明で用いられるイオン伝導成分含有芳香族系ポリマーは、好ましくはスルホン酸基もしくはリン酸基からなるイオン伝導成分を有するポリマーセグメント(A)と、イオン伝導成分を有しないポリマーセグメント(B)とが共有結合しているブロック共重合体であり、より好ましくは芳香環を結合基で共有結合させた構造を主鎖骨格に有するポリアリーレンであり、特に好ましくは、下記一般式(A)で表される構成単位と、下記一般式(B)で表される構成単位とを含む下記一般式(C)で表されるスルホン酸基を有するポリアリーレンである。
[スルホン酸基を有するポリアリーレン]
本発明で特に好ましく用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、下記一般式(A)で表される構成単位と、下記一般式(B)で表される構成単位とを含む下記一般式(C)で表される重合体である。
式(A)中、Yは2価の電子吸引性基を示し、具体的には−CO−、−SO2−、
−SO−、−CONH−、−COO−、−(CF2)l−(ここで、lは1〜10の整数である)、−C(CF32−などが挙げられる。
Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、電子供与性基の具体例としては、
−(CH2)−、−C(CH32−、−O−、−S−、−CH=CH−、−C≡C―およ
などが挙げられる。なお、電子吸引性基とは、ハメット(Hammett)置換基常数がフェニ
ル基のm位の場合0.06以上、p位の場合0.01以上の値となる基をいう。
Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、このような芳香族基とし
ては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられ、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
式(B)中、R1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、
アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
Wは2価の電子吸引性基または単結合を示し、Tは2価の有機基または単結合を示す。pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
式(C)中、W、T、Y、Z、Ar、m、n、k、pおよびR1〜R8は、それぞれ上記一般式(A)および(B)中のW、T、Y、Z、Ar、m、n、k、pおよびR1〜R8と同義である。なお、xおよびyは、x+y=100モル%とした場合のモル比を示す。
本発明で用いられるスルホン酸基を有するポリアリーレンは、式(A)で表される構成単位を0.5〜100モル%、好ましくは10〜99.999モル%の割合で、式(B)で表される構成単位を99.5〜0モル%、好ましくは90〜0.001モル%の割合で含有している。
[スルホン酸基を有するポリアリーレンの製造方法]
上記スルホン酸基を有するポリアリーレンは、上記一般式(A)で表される構造単位となりうるスルホン酸エステル基を有するモノマーと、上記一般式(B)で表される構造単位となりうるオリゴマーとを共重合させて、スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを製造し、このスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを加水分解して、スルホン酸エステル基をスルホン酸基に変換することにより合成することができる。
また、スルホン酸基を有するポリアリーレンは、上記一般式(A)においてスルホン酸基およびスルホン酸エステル基を有しない構造単位と、上記一般式(B)の構造単位とからなるポリアリーレンを予め合成し、このポリアリーレンをスルホン化することにより合成することもできる。
上記一般式(A)の構造単位となりうるモノマーとしては、例えば、下記一般式(D)で表されるスルホン酸エステル(以下、モノマー(D)ともいう。)が挙げられる。
式(D)中、Xはフッ素を除くハロゲン原子(塩素、臭素、ヨウ素)、−OSO2G(
ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基またはアリール基を示す。)から選ばれる原子または基を示し、Y、Z、Ar、m、nおよびkは、それぞれ上記一般式(A)中のY、Z、Ar、m、nおよびkと同義である。
aは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的には、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、tert-ブチル基、iso-ブチル
基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ネオペンチル基、シクロペンチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、シクロペンチルメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチル基、アダマンタンメチル基、2−エチルヘキシル基、ビシクロ[2.2.1]へプチル基、ビシクロ[2.2.1]へプチルメチル基、テトラヒドロフルフリル基、2−メチルブチル基、3,3−ジメチル−2,4−ジオキソランメチル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基などの直鎖状炭化水素基、分岐状炭化水素基、脂環式炭化水素基、5員の複素環を有する炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
Arは−SO3bで表わされる置換基を有する芳香族基を示し、このような芳香族基としては、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基、フェナンチル基などが挙げられ、フェニル基、ナフチル基が好ましい。
置換基−SO3bは、芳香族基に1個または2個以上置換しており、置換基−SO3bが2個以上置換している場合には、これらの置換基は互いに同一でも異なっていてもよい。
ここで、Rbは炭素原子数1〜20、好ましくは4〜20の炭化水素基を示し、具体的
には上記炭素原子数1〜20の炭化水素基などが挙げられる。これらの中では、n−ブチル基、ネオペンチル基、テトラヒドロフルフリル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、アダマンチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基が好ましく、特にネオペンチル基が好ましい。
mは0〜10、好ましくは0〜2の整数、nは0〜10、好ましくは0〜2の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。
式(D)で表されるスルホン酸エステルの具体例としては、以下の様な化合物が挙げられる。
また、上記化合物において、塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、−CO−が−SO2−に置き換わった化合物、塩素原子が臭素原子に置き換わり、かつ、−CO−が−
SO2−に置き換わった化合物なども挙げられる。
一般式(D)中のRb基は1級のアルコール由来であり、β炭素が3級または4級炭素
であることが、重合工程中の安定性に優れ、脱エステル化によるスルホン酸の生成に起因する重合阻害や架橋を引き起こさない点で好ましく、さらには、これらのエステル基は1級アルコール由来でβ位が4級炭素であることが好ましい。
また、上記一般式(D)において、スルホン酸基およびスルホン酸エステル基を有しない化合物の具体例としては、下記の様な化合物が挙げられる。
上記化合物において、塩素原子が臭素原子に置き換わった化合物、−CO−が−SO2
−に置き換わった化合物、塩素原子が臭素原子に置き換わり、かつ、−CO−が−SO2
−に置き換わった化合物なども挙げられる。
上記一般式(B)の構造単位となりうるオリゴマーとしては、例えば下記一般式(E)で表されるオリゴマー(以下、オリゴマー(E)ともいう。)が挙げられる。
式(E)中、R'およびR''は互いに同一でも異なっていてもよく、フッ素原子を除く
ハロゲン原子または−OSO2G(ここで、Gはアルキル基、フッ素置換アルキル基また
はアリール基を示す。)で表される基を示す。Gが示すアルキル基としてはメチル基、エチル基などが挙げられ、フッ素置換アルキル基としてはトリフルオロメチル基などが挙げられ、アリール基としてはフェニル基、p−トリル基などが挙げられる。
1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示す。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、アミル基、ヘキシル基などが挙げられ、メチル基、エチル基が好ましい。
フッ素置換アルキル基としては、トリフルオロメチル基、パーフルオロエチル基、パーフルオロプロピル基、パーフルオロブチル基、パーフルオロペンチル基、パーフルオロヘキシル基などが挙げられ、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基が好ましい。
アリル基としては、プロペニル基などが挙げられ、
アリール基としては、フェニル基、ペンタフルオロフェニル基などが挙げられる。
Wは2価の電子吸引性基または単結合を示し、電子吸引性基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
Tは2価の有機基または単結合であって、電子吸引性基であっても電子供与性基であってもよい。電子吸引性基および電子供与性基としては、上述したものと同様のものが挙げられる。
pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記一般式(E)で表される化合物として具体的には、p=0の場合、例えば4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンズアニリド、ビス(クロロフェニル)ジフルオロメタン、2,2−ビス(4−クロロフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4−ク
ロロ安息香酸−4−クロロフェニル、ビス(4−クロロフェニル)スルホキシド、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレンが挙げられる。これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子の少なくとも1つ以上が3位に置換した化合物などが挙げられる。
またp=1の場合、上記一般式(E)で表される具体的な化合物としては、例えば4,
4'−ビス(4−クロロベンゾイル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロベ
ンゾイルアミノ)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)ジフェニルエーテル、4,4'−ビス(4−クロロフェニル)ジフェニルエーテルジカルボキシレート、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフル
オロプロピル〕ジフェニルエーテル、4,4'−ビス〔(4−クロロフェニル)テトラフルオロエチル〕ジフェニルエーテル、これらの化合物において塩素原子が臭素原子またはヨウ素原子に置き換わった化合物、さらにこれらの化合物において4位に置換したハロゲン原子が3位に置換した化合物、さらにこれらの化合物においてジフェニルエーテルの4位に置換した基の少なくとも1つが3位に置換した化合物などが挙げられる。
さらに上記一般式(E)で表される化合物としては、2,2−ビス[4−{4−(4−
クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロ
パン、ビス[4−{4−(4−クロロベンゾイル)フェノキシ}フェニル]スルホン、および下記式で表される化合物などが挙げられる。
上記一般式(E)で表される化合物は、例えば、以下に示す方法で合成することができる。
まず電子吸引性基で連結されたビスフェノールを、対応するビスフェノールのアルカリ金属塩とするために、N−メチル−2−ピロリドン、N,N-ジメチルアセトアミド、スルホラン、ジフェニルスルホン、ジメチルスルホキサイドなどの誘電率の高い極性溶媒中でリチウム、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、水素化アルカリ金属、水酸化アルカリ金属、アルカリ金属炭酸塩などを加える。
アルカリ金属はフェノールの水酸基に対して過剰気味で反応させ、通常、1.1〜2倍当量、好ましくは1.2〜1.5倍当量で用いる。この際、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、クロロベンゼン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトールなどの水と共沸する溶媒を共存させて、電子吸引性基で活性化されたフッ素、塩素等のハロゲン原子で置換された芳香族ジハライド化合物、例えば、4,4'−ジフルオロベンゾフェノン、4,4'−ジクロロベンゾフェノン、4,4'−クロロフルオロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホン、ビス(4−フルオロフェニル)スルホン、4−フルオロフェニル−4'−クロロフェニルスルホン、ビス
(3−ニトロ−4−クロロフェニル)スルホン、2,6−ジクロロベンゾニトリル、2,6−ジフルオロベンゾニトリル、ヘキサフルオロベンゼン、デカフルオロビフェニル、2,
5−ジフルオロベンゾフェノン、1,3−ビス(4−クロロベンゾイル)ベンゼンなどを
反応させる。反応性から言えば、フッ素化合物が好ましいが、次の芳香族カップリング反応を考慮した場合、末端が塩素原子となるように芳香族求核置換反応を組み立てる必要がある。
活性芳香族ジハライドはビスフェノールに対し、2〜4倍モル、好ましくは2.2〜2.8倍モルの使用である。芳香族求核置換反応の前に予め、ビスフェノールのアルカリ金属塩としていてもよい。反応温度は60℃〜300℃で、好ましくは80℃〜250℃の範囲である。反応時間は15分〜100時間、好ましくは1時間〜24時間の範囲である。最も好ましい方法としては、下記式で示される活性芳香族ジハライドとして反応性の異なるハロゲン原子を一個ずつ有するクロロフルオロ体を用いることであり、フッ素原子が優先してフェノキシドと求核置換反応が起きるので、目的の活性化された末端クロロ体を得るのに好都合である。
式中、Wは一般式(E)に関して定義した通りである。
また、特開平2−159号公報に記載のように求核置換反応と親電子置換反応とを組み合わせて、目的の電子吸引性基および電子供与性基からなる屈曲性化合物を合成してもよい。
具体的には、電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライド、例えばビス(4−クロロフェニル)スルホンをフェノールで求核置換反応させてビスフェノキシ化合物とし、次いで、このビスフェノキシ化合物と4−クロロ安息香酸クロライドとのフリーデルクラフト反応から目的の化合物を得ることができる。
ここで用いる電子吸引性基で活性化された芳香族ビスハライドとしては、上記で例示した化合物が挙げられる。フェノール化合物は置換されていてもよいが、耐熱性や屈曲性の観点から無置換化合物が好ましい。なお、フェノールの置換反応にはアルカリ金属塩とすることが好ましく、使用可能なアルカリ金属化合物としては、上記で例示した化合物が挙げられる。使用量はフェノール1モルに対し、1.2〜2倍モルである。反応に際し、上述した極性溶媒や水との共沸溶媒を用いることができる。
クロロ安息香酸クロライドは、ビスフェノキシ化合物に対し2〜4倍モル、好ましくは2.2〜3倍モルで使用される。また、ビスフェノキシ化合物と、アシル化剤であるクロロ安息香酸クロライドとのフリーデルクラフト反応は、塩化アルミニウム、三フッ化ホウ素、塩化亜鉛などのフリーデルクラフト活性化剤の存在下で行うことが好ましい。フリーデルクラフト活性化剤は、アシル化剤のクロロ安息香酸などの活性ハライド化合物1モルに対し、1.1〜2倍当量使用する。反応時間は15分〜10時間の範囲で、反応温度は−20℃から80℃の範囲である。使用溶媒は、フリーデルクラフト反応に不活性な、クロロベンゼンやニトロベンゼンなどを用いることができる。
また、一般式(E)において、pが2以上である化合物は、例えば、一般式(E)において電子供与性基Tであるエーテル性酸素の供給源となるビスフェノールと、電子吸引性基Wである、>C=O、−SO2−および>C(CF32から選ばれる少なくとも1種の
基とを組み合わせた化合物、具体的には2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケト
ン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホンなどのビスフェノールのアルカリ
金属塩と、過剰の4,4−ジクロロベンゾフェノン、ビス(4−クロロフェニル)スルホンなどの活性芳香族ハロゲン化合物との置換反応を、N−メチル−2−ピロリドン、N,N
−ジメチルアセトアミド、スルホランなどの極性溶媒の存在下で前記単量体の合成手法に順次重合して得られる。
このような化合物としては、下記式で表される化合物などを挙げることができる。
上記化学式において、pは0または正の整数であり、上限は通常100、好ましくは10〜80である。
上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレン(C)は、モノマー(D)とオリゴマー(E)とを触媒の存在下に反応させることにより合成されるが、この際使用される触媒は、遷移金属化合物を含む触媒系であり、この触媒系としては、(1)遷移金属塩および配位子となる化合物(以下、「配位子成分」という。)、または配位子が配位された遷移金属錯体(銅塩を含む)、および(2)還元剤を必須成分とし、さらに、重合速度を上げるために、「塩」を添加してもよい。
ここで、遷移金属塩としては、塩化ニッケル、臭化ニッケル、ヨウ化ニッケル、ニッケルアセチルアセトナートなどのニッケル化合物;塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウムなどのパラジウム化合物;塩化鉄、臭化鉄、ヨウ化鉄などの鉄化合物;塩化コバルト、臭化コバルト、ヨウ化コバルトなどのコバルト化合物などが挙げられ、塩化ニッケル、臭化ニッケルが好ましい。
また、配位子成分としては、トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジン、1,5−
シクロオクタジエン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパンなどが挙げられ、
トリフェニルホスフィン、2,2'−ビピリジンが好ましい。上記配位子成分である化合物は、1種単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
さらに、配位子が配位された遷移金属錯体としては、例えば、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、臭化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、ヨウ化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、硝酸ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、臭化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ヨウ化ニッケル(2,2'−ビピリジン)、硝酸ニッケル(2,2'−ビピリジン)、ビス(1,5−シク
ロオクタジエン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスファイト)ニッケル、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどが挙げられる。これらの中では、塩化ニッケルビス(トリフェニルホスフィン)、塩化ニッケル(2,2'−ビピリジン)が好ましい。
上記触媒系に使用することができる還元剤としては、例えば、鉄、亜鉛、マンガン、アルミニウム、マグネシウム、ナトリウム、カルシウムなどが挙げられ、亜鉛、マグネシウム、マンガンが好ましい。これらの還元剤は、有機酸などの酸に接触させることにより、より活性化して用いることができる。
また、上記触媒系において使用することのできる「塩」としては、フッ化ナトリウム、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、硫酸ナトリウムなどのナトリウム化合物;フッ化カリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、硫酸カリウムなどのカリウム化合物;フッ化テトラエチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、硫酸テトラエチルアンモニウムなどのアンモニウム化合物などが挙げられる。これらの中では、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、臭化カリウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テト
ラエチルアンモニウムが好ましい。
各成分の使用割合は、遷移金属塩または遷移金属錯体が、上記モノマーの総計((D)+(E)、以下同じ)1モルに対し、通常、0.0001〜10モル、好ましくは0.01〜0.5モルである。0.0001モル未満では、重合反応が十分に進行しないことがあり、一方、10モルを超えると、分子量が低下することがある。
触媒系において、遷移金属塩および配位子成分を用いる場合、この配位子成分の使用割合は、遷移金属塩1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、触媒活性が不十分となることがあり、一方、100モルを超えると、分子量が低下することがある。
また、還元剤の使用割合は、上記モノマーの総計1モルに対し、通常、0.1〜100モル、好ましくは1〜10モルである。0.1モル未満では、重合が十分進行しないことがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難になることがある。
さらに、「塩」を使用する場合、その使用割合は、上記モノマーの総計1モルに対し、通常、0.001〜100モル、好ましくは0.01〜1モルである。0.001モル未満では、重合速度を上げる効果が不十分であることがあり、100モルを超えると、得られる重合体の精製が困難となることがある。
モノマー(D)とオリゴマー(E)とを反応させる際に使用することのできる重合溶媒としては、例えばテトラヒドロフラン、シクロヘキサノン、ジメチルスルホキシド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリド
ン、γ−ブチロラクトン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンなどが挙げられる。これらのうち、テトラヒドロフラン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N,N'−ジメチルイミダゾリジノンが好ましい。これらの重合溶媒は、十分に乾燥してから用いることが好ましい。
重合溶媒中における上記モノマーの総計の濃度は、通常、1〜90重量%、好ましくは5〜40重量%である。
重合する際の重合温度は、通常、0〜200℃、好ましくは50〜120℃である。また、重合時間は、通常、0.5〜100時間、好ましくは1〜40時間である。
モノマー(D)を用いて得られたスルホン酸エステル基を有するポリアリーレンは、スルホン酸エステル基を加水分解して、スルホン酸基に変換することによりスルホン酸基を有するポリアリーレンとすることができる。
加水分解の方法としては、
(1)少量の塩酸を含む過剰量の水またはアルコールに、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを投入し、5分間以上撹拌する方法
(2)トリフルオロ酢酸中で、上記スルホン酸エステル基を有するポリアリーレンを80〜120℃程度の温度で5〜10時間程度反応させる方法
(3)スルホン酸エステル基を有するポリアリーレン中のスルホン酸エステル基(−SO3R)1モルに対して1〜3倍モルのリチウムブロマイドを含む溶液、例えばN−メチル
ピロリドンなどの溶液中で、上記ポリアリーレンを80〜150℃程度の温度で3〜10時間程度反応させた後、塩酸を添加する方法
などを挙げることができる。
上記スルホン酸基を有するポリアリーレン(C)は、上記一般式(D)で表されるモノ
マー(D)においてスルホン酸エステル基を有しないモノマーと、上記一般式(E)で表されるオリゴマー(E)とを共重合させることによりポリアリーレン系共重合体を予め合成し、このポリアリーレン系共重合体をスルホン化することにより合成することもできる。この場合、上記合成方法に準じた方法によりスルホン酸基を有しないポリアリーレンを製造した後、スルホン化剤を用い、スルホン酸基を有しないポリアリーレンにスルホン酸基を導入することにより、スルホン酸基を有するポリアリーレンを得ることができる。
このスルホン化の反応条件としては、スルホン酸基を有しないポリアリーレンを、無溶剤下または溶剤存在下でスルホン化剤を用い、常法によりスルホン酸基を導入することにより得ることが出来る。
スルホン酸基を導入する方法としては、例えば、上記スルホン酸基を有しないポリアリーレンを、無水硫酸、発煙硫酸、クロルスルホン酸、硫酸、亜硫酸水素ナトリウムなどの公知のスルホン化剤を用いて、公知の条件でスルホン化することができる〔Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.3, p.730 (1993);Polymer Preprints, Japan, Vol.43, No.3, p.736 (1994);Polymer Preprints, Japan, Vol.42, No.7, p.2490〜2492 (1993)〕。
すなわち、このスルホン化の反応条件としては、上記スルホン酸基を有しないポリアリーレンを、無溶剤下または溶剤存在下で、上記スルホン化剤と反応させる。用いられる溶剤としては、例えば、n−ヘキサンなどの炭化水素溶剤、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドのような非プロトン系極性溶剤、テトラクロロエタン、ジクロロエタン、クロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素などが挙げられる。反応温度は特に制限されないが、通常、-50〜200℃、好ましくは-10〜100℃である。また、反応時間は、通常、0.5〜1,000時間、好ましくは1〜200時間である。
上記のような方法により製造されるスルホン酸基を有するポリアリーレン(C)中のスルホン酸基量は、通常0.3〜5meq/g、好ましくは0.5〜3meq/g、さらに好ましくは0.8〜2.8meq/gである。スルホン酸基量が上記範囲よりも低いと、プロトン伝導度が低く実用的ではなく、上記範囲を超えると、耐水性が低下する傾向にある。
上記のスルホン酸基量は、例えばモノマー(D)およびオリゴマー(E)の種類、使用割合、組み合わせを変えることにより、調整することができる。
このようにして得られるスルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、ゲルパーミエションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量で、1万〜100万、好ましくは2万〜80万である。
スルホン酸基を有するポリアリーレン(C)には、老化防止剤、好ましくは分子量500以上のヒンダードフェノール系化合物を含有させて使用してもよく、老化防止剤を含有することで電解質としての耐久性をより向上させることができる。
本発明で使用することのできるヒンダードフェノール系化合物としては、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 245)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 259
)、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−3,5−トリアジン(商品名:IRGANOX 565)、ペンタエリスリチルーテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1010)、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](商品名:IRGANOX 1035)、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)(商品名:IRGANOX
1076)、N,N−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチルー4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)(IRGAONOX 1098)、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン(商品名:IRGANOX 1330)、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレイト(商品名:IRGANOX 3114)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチ
ルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン(商品名:Sumilizer GA-80)などを挙げることができる。
本発明において、スルホン酸基を有するポリアリーレン100重量部に対してヒンダードフェノール系化合物は0.01〜10重量部の量で使用することが好ましい。
<多孔質プロトン伝導膜の製造方法>
本発明に係る多孔質プロトン伝導膜は、上記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマー、特に好ましくはスルホン酸基を有するポリアリーレン(C)を、キャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を基体上に塗布して製膜した後、得られたキャスト溶媒を含有する薄膜を、該キャスト溶媒と相溶する貧溶媒に接触処理させることにより、製造することができる。
本発明の多孔質プロトン伝導膜を製造する際に用いられる塗布液は、上記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーを、単一または混合のキャスト溶媒により溶解した均一な溶液からなる。
上記塗布液のポリマー濃度は、目的とする多孔質プロトン伝導膜の空孔率および厚さ、また加工時の取扱い性に影響する溶液粘度などを考慮して適宜選択されるが、一般的には5〜40重量%、好ましくは7〜25重量%である。ポリマー濃度が、上記範囲よりも低いと、厚膜化し難く、また、ピンホールが生成しやすい傾向にあり、上記範囲を超えると、溶液粘度が高くなりすぎてフィルム化し難く、また、表面平滑性が低下する傾向にある。
なお、本発明で用いられる塗布液の溶液粘度は、ポリマーの分子量および濃度によっても異なるが、通常2,000〜100,000mPa・s、好ましくは3,000〜50,000mPa・sである。溶液粘度が上記範囲よりも低いと、加工中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがあり、上記範囲を超えると、粘度が高過ぎるため、ダイからの押し出しができず、流延法によるフィルム化が困難となることがある。
上記塗布液に用いられるキャスト溶媒としては、上記ポリマーを均一に溶解できる有機溶媒であれば、特に制限されるものではなく、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジメチル−1−プロパノール、シクロヘキサノール、ジシクロヘキサノ
ール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1.3―ブタンジオール、グリセロール、m−クレゾール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルラクテート、n―ブチルラクテート、ジアセトンアルコール、ジオキサン、ブチルエーテル、
フェニルエーテル、イソペンチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、シネオール、ベンジルエチルエーテル、フラン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール、アセタール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2−オクタノン、アセトフェノン、メシチ
ルオキサイド、ベンズアルデヒド、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセタート、酪酸メチル、酪酸エチル、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、γ―ブチロラクトン、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−イソプロポキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジメチルジエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルサルフィド、アセトニトリル、ブチロニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、2−ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、シメチルアセアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノンなどが挙げられる。これらは、1種単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよいが、ポリマーの溶解性の観点から、好ましくは、水溶性の非プロトン性双極子有機溶媒を含有していること、より好ましくは、水溶性の非プロトン性双極子有機溶媒を10%以上含有していることが望ましい。
上記水溶性の非プロトン性双極子有機溶媒としては、例えば、シメチルアセアミド、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、テトラメチル尿素、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、γ―ブチロラクトンなどが挙げられる。
本発明で用いられる塗布液は、例えば、ウエーブローター、ホモジナイザー、ディスパーサー、ペイントコンディショナー、ボールミルなどの混合機を用いて、上記各成分を混合することにより調製することができる。
上記塗布液を用いて形成した薄膜には、上記キャスト溶媒が10〜95重量%、好ましくは30〜90重量%含有していることが望ましい。キャスト溶媒の含有率が上記範囲よりも低いと、貧溶媒に接触させることによる効果が発現しにくくなる傾向にあり、上記範囲を超えると、加工中の溶液の滞留性が悪く、基体から流れてしまうことがある。
上記塗布液を用いて薄膜を形成する方法としては、上記塗布液を基体上に流延してフィルム状に成形するキャスティング法などが挙げられる。
上記基体としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムなどが挙げられるが、通常の溶液キャスティング法に用いられる基体、例えばプラスチック製基体、金属製基体などであれば、特に制限されるものではない。
また、上記塗布液を、電極上に塗布含漬して薄膜を形成してもよく、また、適当な電解質膜上の少なくとも一方の面に塗布して薄膜を形成してもよい。
このようにして得られる薄膜(フィルム)の厚さは、最終的なプロトン伝導膜の厚み、塗布液の濃度などにより決定されるが、一般的に10〜1000μm、好ましくは30〜600μmである。
上記薄膜(フィルム)の貧溶媒との接触処理は、キャスト溶媒を上記範囲で含有した状態で、通常、貧溶媒中に浸漬させることにより行う。
このような貧溶媒としては、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーを溶解せず、キャス
ト溶媒と相溶する溶媒であり、好ましくは、水、炭化水素、または、−O−、−OH、−CO-、−SO2−、−SO3−、−CNおよび−COOR(Rは、水素原子、炭化水素基
、または、塩を形成する陽イオンを示す。)からなる群より選ばれる基を少なくとも1種
類以上有する有機溶媒が挙げられる。
このような貧溶媒としては、水、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、n−ブチルアルコール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、2−メチル−2−ブタノール、3−メチル−2−ブタノール、2,2−ジ
メチル1−プロパノール、シクロヘキサノール、ジシクロヘキサノール、1−ヘキサノール、2−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−2−ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、2−エチル−1−ブタノール、1−メチルシクロヘキサノール、2−メチルシクロヘキサノール、3−メチルシクロヘキサノール、4−メチルシクロヘキサノール、1−オクタノール、2−オクタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、1.3―ブタンジオール、グリセロール、m−クレゾール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、エチルラクテート、n―ブチルラクテート、ジアセトンアルコール、ジプロピルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジオキサン、ブチルエーテル、フェニルエーテル、イソペンチルエーテル、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ビス(2−メトキシエチル)エーテル、ビス(2−エトキシエチル)エーテル、シネオール、ベンジルエチルエーテル、フラン、テトラヒドロフラン、アニソール、フェネトール、アセタール、アセトン、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、2−ヘキサノン、4−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、2,4−ジメチル−3−ペンタ
ノン、2−オクタノン、アセトフェノン、メシチルオキサイド、ベンズアルデヒド、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸イソブチル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸プロピル、アクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル、酪酸メチル、イソ酪酸メチル、酪酸エチル、イソ酪酸エチル、メタクリル酸メチル、酪酸プロピル、イソ酪酸イソプロピル、酢酸2−エトキシエチル、酢酸2−(2エトキシエトキシ)エチル、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec-ブチル、酢酸イソアミル、酢酸ペンチル、酢酸イソペンチル、3−メトキシブチルアセタート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−イソプロポキシエタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール、ジメチルジエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、ジエチルサルフィド、アセトニトリル、ブチロニトリル、ニトロメタン、ニトロエタン、2−ニトロプロパン、ニトロベンゼン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサン、プロピオン酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸などが挙げられる。
本発明で好適に用いられる貧溶媒としては、分子内にアルコキシカルボニル基を有する炭素鎖の炭素数が1〜7の有機溶媒、分子内にエーテル結合を有する炭素鎖の炭素数が3〜5の有機溶媒、分子内にカルボニル基を有する炭素鎖の炭素数が4〜8の有機溶媒および分子内にカルボキシル基を有する炭素鎖の炭素数が1〜6の有機溶媒が挙げられる。
上記貧溶媒は単独で用いても、2種類以上を組み合わせて用いてもよく、キャスト溶媒との関係から適宜選択することができる。
薄膜(フィルム)を貧溶媒中に浸漬する際の条件は、貧溶媒の種類などによって異なるが、一般的には、浸漬時間が1〜120分、好ましくは5〜60分であり、処理温度が10〜80℃、好ましくは20〜40℃である。
上記のようにして貧溶媒に浸漬させて得られたフィルムを、通常10〜180℃、好ま
しくは20〜140℃で、3〜180分間、好ましくは5〜120分間乾燥することにより、溶媒が除去もしくは低減された多孔質プロトン伝導膜を得ることができる。その厚みは、通常10〜100μm、好ましくは20〜80μmである。
また、上記薄膜(フィルム)の貧溶媒への接触処理は、スプレー法によって貧溶媒を微粒子状態で噴霧することにより行うこともできる。この場合の処理条件は、貧溶媒の種類などによって異なるが、一般的には、接触時間が1〜120分、好ましくは5〜60分であり、処理温度が10〜80℃、好ましくは20〜40℃である。
このようにして得られる本発明の多孔質プロトン伝導膜は、平均細孔径が1.0μm以下、好ましくは0.5μm以下、より好ましくは0.1μm以下であり、空孔率が1〜60%、好ましくは5〜40%、特に好ましくは7〜30%である。平均細孔径が上記範囲を超えると、機械的特性が低下する傾向にある。また、空孔率が上記範囲よりも低いと、プロトン伝導膜の多孔質化によるプロトン伝導性向上の効果が明確に現れないことがあり、上記範囲を超えると、機械的特性が低下する傾向にある。なお、本発明において空孔率は、貧溶媒に接触処理する前のプロトン伝導膜の空孔率を0%とし、貧溶媒への接触処理前後のプロトン伝導膜の密度から算出した値である。
<膜−電極接合体の製造方法>
本発明に係る膜−電極接合体の製造方法は、上記多孔質プロトン伝導膜の製造方法において、イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を電極上に塗布して多孔質プロトン伝導膜を形成する工程を有すること、あるいは、上記多孔質プロトン伝導膜の少なくとも一方の面に電極ペーストを塗布し、乾燥する工程を有することが好ましい。
上記工程を有する方法で膜−電極接合体を製造することにより、プロトン伝導膜と電極界面の密着性が向上し、発電性能が向上するため好ましい。
また、もう片方の電極は、膜上に電極ペーストを塗布して乾燥する方法で形成してもよく、ホットプレスにより電極を転写して形成してもよい。膜と電極界面の密着性が向上することから、膜上に電極ペーストを塗布して乾燥する方法が好ましい。
電極の乾燥条件は、電極ペーストの溶媒組成に依存するため、特に限定されないが、通常10〜180℃、好ましくは20〜140℃で、3〜180分間、好ましくは5〜120分間乾燥することにより、溶媒が除去もしくは低減された電極を得ることができる。
上記ホットプレスの条件としては、多孔質プロトン伝導膜の軟化点に依存するため、特に限定されないが、通常20〜200℃、好ましくは50〜180℃で、1〜120分間、好ましくは5〜60分間、5kg/cm2〜250kg/cm2、好ましくは20kg/c
2〜180kg/cm2で熱圧着することが好ましい。
上記膜−電極接合体における電極としては、基本的には触媒担持カーボンおよびポリマーからなるが、特に限定されるものではない。
触媒担持カーボンに含まれる触媒は特に限定されるものではないが、プロトン化反応の効率の点から白金、金、パラジウム、ルテニウム、イリジウムなどの貴金属触媒が好ましく用いられる。また、これらの貴金属触媒の合金、混合物など、2種以上の元素が含まれていてもよい。
触媒担持カーボンに含まれるカーボンは特に限定されるものではないが、チャネルブラック、サーマルブラック、ファーネスブラックなどのカーボンブラックが、電子電導性および比表面積の大きさから好ましい。オイルファーネスブラックとしては、キャボット社
製バルカンXC−72、バルカンP、ブラックパールズ880、ブラックパールズ1100、ブラックパールズ1300、ブラックパールズ2000、リーガル400、ライオン社製ケッチェンブラックEC、三菱化学社製#3150、#3250などが挙げられ、アセチレンブラックとしては電気化学工業社製デンカブラックなどが挙げられる。特に、キャボット社製のバルカンXC−72が好ましく用いられる。
上記電極材料として用いられるポリマーとしては、特に限定されるものではないが、触媒粒子を良く分散し、燃料電池内の酸化−還元雰囲気で劣化しないポリマーが好ましい。このようなポリマーとしては、フッ素原子を含むポリマーが挙げられ、たとえば、ポリフッ化ビニル(PVF)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリヘキサフルオロプロピレン(FEP)、ポリテトラフルオロエチレン、ポリパーフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)などの重合体、または、これらの共重合体、これらモノマー単位とエチレンやスチレンなどの他のモノマーとの共重合体、あるいは、これらのブレンド物なども用いることができる。
上記ポリマーとしては、触媒層内のプロトン伝導性を向上させるためにプロトン交換基を有するポリマーも好ましい。このようなポリマーに含まれるプロトン交換基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基などがあるが特に限定されるものではない。このようなプロトン交換基を有するポリマーとしては、特に限定されないが、フルオロアルキルエーテル側鎖とフルオロアルキル主鎖とから構成されるプロトン交換基を有するポリマー、たとえば、DuPont社製のNafionなどが好ましく用いられる。また、プロトン交換基を有する上記フッ素原子を含むポリマー、エチレンやスチレンなどの他のポリマー、これらの共重合体やブレンド物であってもよい。
電極の主たる成分は触媒担持カーボンとポリマーであり、それらの比率は必要とされる電極特性に応じて適宜決められるべきものであり、特に限定されるものではないが、触媒担持カーボン/ポリマーの重量比率で5/95〜95/5、好ましくは40/60〜85/15である。
本発明で用いられる電極ペーストは、ポリマー溶液中に触媒担持カーボンを均一に分散したものである。ポリマー溶液の溶媒としては、用いられるポリマーに応じて適宜決められるべきものであり、特に限定されるものではないが、たとえば、N−メチルピロリドン(NMP)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMAC)、プロピレンカーボネート(PC)、ジメチルイミダゾリジノン(DMI)などが挙げられる。
上記電極ペーストは、例えば上記各成分を所定の割合で混合し、従来公知の方法で混練することにより調製することができる。
本発明で用いられる電極は、上記電極ペーストを、電極基材、転写基材または上記多孔質プロトン伝導膜に塗布し、乾燥することにより得られる。乾燥条件としては、電極ペーストの溶媒組成に依存するため特に限定されないが、通常10〜180℃、好ましくは20〜140℃で、3〜180分間、好ましくは5〜120分間乾燥することにより、溶媒が除去もしくは低減された電極を得ることができる。
塗布方法としては、刷毛塗り、筆塗り、バーコーター塗布、ナイフコーター塗布、スクリーン印刷、スプレー塗布などが挙げられる。
電極基材としては、燃料電池に一般に用いられる電極基材が特に限定されないが、例えば、導電性物質を主たる構成材料とする多孔質導電シートなどが挙げられる。この導電性物質としては、ポリアクリロニトリルからの焼成体、ピッチからの焼成体、黒鉛および膨張黒鉛などの炭素材、ステンレススチール、モリブデン、チタンなどが例示される。導電
性物質の形態は、繊維状または粒子状など特に限定されないが、繊維状導電性無機物質(無機導電性繊維)、特に炭素繊維が好ましい。
無機導電性繊維を用いた多孔質導電シートとしては、織布または不織布いずれの構造も使用可能である。織布としては、平織、斜文織、朱子織、紋織、綴織などが特に限定されることなく用いられる。また、不織布としては、抄紙法、ニードルパンチ法、スパンボンド法、ウォータージェットパンチ法、メルトブロー法などの方法で製造されたものが特に限定されることなく用いられる。また、無機導電性繊維を用いた多孔質導電シートは編物であっても構わない。
これらの布帛として特に炭素繊維を用いる場合、耐炎化紡績糸を用いた平織物を炭化または黒鉛化した織布、耐炎化糸をニードルパンチ法やウォータージェットパンチ法などによる不織布加工をした後に炭化または黒鉛化した不織布、あるいは、耐炎化糸、炭化糸または黒鉛化糸を用いた抄紙法によるマット不織布などが好ましい。例えば、東レ製カーボンペーパーTGPシリーズ、SOシリーズ、E−TEK社製カーボンクロスなどが好ましく用いられる。
上記転写基材としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)のシート、または表面を離型剤処理したガラス板や金属板などを用いることができる。
〔実施例〕
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、スルホン酸当量、分子量、プロトン伝導膜中の空孔率、機械的強度およびプロトン伝導度は、以下のようにして求めた。
1.スルホン酸当量
得られたスルホン酸基を有する重合体の水洗水が中性になるまで洗浄し、フリーに残存している酸を除いて充分に水洗し、乾燥後、所定量を秤量し、THF/水の混合溶剤に溶解したフェノールフタレインを指示薬とし、NaOHの標準液を用いて滴定を行い、中和点からスルホン酸当量を求めた。
2.分子量の測定
スルホン酸基を有しないポリアリーレンの分子量は、溶剤としてテトラヒドロフラン(THF)を用い、GPCによってポリスチレン換算の分子量を求めた。スルホン酸基を有するポリアリーレンの分子量は、溶剤として臭化リチウムと燐酸を添加したN−メチル−2−ピロリドン(NMP)を溶離液として用い、GPCによってポリスチレン換算の分子量を求めた。
3.プロトン伝導膜中の空孔率の測定
貧溶媒に接触させる前のプロトン伝導膜の密度(1)と、貧溶媒に接触させた多孔質プロトン伝導膜の密度(2)とから、下記算出式に基づいて空孔率を算出した。
空孔率(%)={1−密度(2)/密度(1)}×100
4.機械的強度の測定
JIS K7127に規定される方法により、プロトン伝導膜の引張り強度を測定し、機械的強度とした。
5.プロトン伝導度の測定
交流抵抗は、5mm幅の短冊状のプロトン伝導膜試料の表面に、白金線(φ=0.5mm)を押し当て、恒温恒湿装置中に試料を保持し、白金線間の交流インピーダンス測定から求めた。すなわち、85℃、相対湿度45%の環境下および25℃、5℃、0℃、−10℃、−20℃、相対湿度50%の環境下で交流10kHzにおけるインピーダンスを測
定した。抵抗測定装置として、(株)NF回路設計ブロック製のケミカルインピーダンス測定システムを用い、恒温恒湿装置には、(株)ヤマト科学製のJW241を使用した。白金線は、5mm間隔に5本押し当てて、線間距離を5〜20mmに変化させて交流抵抗を測定した。線間距離と抵抗の勾配から膜の比抵抗を下記式より算出し、比抵抗の逆数からプロトン伝導度を算出した。
比抵抗R(Ω・cm)=0.5(cm)×膜厚(cm)×抵抗線間勾配(Ω/cm)
[合成例1]
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン(ビスフェノールAF)67.3g(0.20モル)、4,4'−ジクロロベンゾフェノン(4,4'−DCBP)60.3g(0.24モル)、炭酸カリウム71.9g(0.52モル)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAc)300mL、ト
ルエン150mLを入れ、オイルバス中、窒素雰囲気下で攪拌および加熱を行い、撹拌しながら130℃で反応させた。反応により生成する水をトルエンと共沸させ、Dean-Stark管で系外に除去しながら反応させると、約3時間で水の生成がほとんど認められなくなった。その後、反応温度を130℃から徐々に150℃まで上げながら大部分のトルエンを除去し、150℃で10時間反応を続けた後、4,4'−DCBP10.0g(0.040モル)を加え、さらに5時間反応を続けた。得られた反応液を放冷後、副生した無機化合物の沈殿物を濾過除去し、濾液を4Lのメタノール中に投入した。沈殿した生成物を濾別、回収して乾燥後、テトラヒドロフラン300mLに溶解した。これをメタノール4Lに投入して再沈殿させ、目的の化合物95g(収率85%)を得た。
得られた化合物のGPC(THF溶媒)で求めたポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)は11,200であった。また、得られた重合体はTHF、NMP、DMAc、スル
ホランなどに可溶で、Tgは110℃、熱分解温度は498℃であった。
得られた化合物は式(I)で表されるオリゴマー(以下、「BCPAFオリゴマー」という)であった。
[合成例2]
撹拌機、温度計、冷却管、Dean-Stark管、窒素導入の三方コックを取り付けた1Lの三つ口のフラスコに、4−[4−(2,5−ジクロロベンゾイル)フェノキシ]ベンゼンス
ルホン酸neo-ペンチル(A−SO3 neo-Pe)39.58g(98.64ミリモル)、合成例1で得られたBCPAFオリゴマー(Mn=11,200)15.23g(1.36ミリモル)、Ni(PPh32Cl2 1.67g(2.55ミリモル)、PPh3 10.49g(40ミリモル)、NaI 0.45g(3ミリモル)、亜鉛末 15.69g(240ミリモル)、乾燥NMP 390mLを窒素下で加えた。反応系を攪拌下に加熱し(
最終的には75℃まで加温)、3時間反応させた。重合反応液をTHF 250mLで希
釈し、30分攪拌し、セライトを濾過助剤に用いて濾過し、濾液を大過剰のメタノール1500mLに注いで凝固させた。凝固物を濾集、風乾し、さらにTHF/NMP(それぞれ200/300mL)に再溶解し、大過剰のメタノール1500mLで凝固析出させた。風乾後、加熱乾燥により目的の黄色繊維状のネオペンチル基で保護されたスルホン酸誘導体からなる共重合体(PolyAB-SO3 neo-Pe)47.0g(収率99%)を得た。G
PCによる分子量は、Mnが47,600、Mw(重量平均分子量)が159,000であった。
[合成例3]
合成例2で得られたPolyAB-SO3 neo-Pe 5.1gをNMP60mLに溶解し、90℃に加温した。反応系にメタノール50mLと濃塩酸8mLの混合物を一時に加えた。懸濁状態となりながら、温和な還流条件で10時間反応させた。蒸留装置を設置し、過剰のメタノールを溜去させ、淡緑色の透明溶液を得た。この溶液を大量の水/メタノール(1:1重量比)中に注いで、ポリマーを凝固させた後、洗浄水のpHが6以上となるまで、イオン交換水でポリマーを洗浄した。こうして得られたポリマーのIRスペクトルおよびイオン交換容量の定量分析から、スルホン酸エステル基(−SO3a)は定量的にスルホン酸基(−SO3H)に転換していることが確認された。
得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン共重合体のGPCによる分子量は、Mnが53,200、Mwが185,000であり、スルホン酸当量は1.9meq/gであった。
〔実施例1〕
合成例3で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン4g、N−メチル−2−ピロリドン13.6gおよびメタノール9.1gを50ccのスクリュー管に入れ、ウエーブローターで24時間攪拌を行い、粘度7000cpの均一なポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をPETフィルム上にバーコーダー法によりキャストし、即座に1−ブタノール2Lに30分間浸漬した。その後、フィルムを取出し、80℃で30分間、次いで120℃で60分間乾燥することで多孔質プロトン伝導膜Aを得た。得られたプロトン伝導膜Aの評価結果を表1に示す。
〔実施例2〕
合成例3で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン4g、N−メチル−2−ピロリドン13.6gおよびメタノール9.1gを50ccのスクリュー管に入れ、ウエーブローターで24時間攪拌を行い、粘度7000cpの均一なポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をPETフィルム上にバーコーダー法によりキャストし、即座に酢酸−n−ブチル2Lに30分間浸漬した。その後、フィルムを取出し、80℃で30分間、次いで120℃で60分間乾燥することで多孔質プロトン伝導膜Bを得た。得られたプロトン伝導膜Bの評価結果を表1に示す。
〔比較例1〕
合成例3で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン4g、N−メチル−2−ピロリドン13.6gおよびメタノール9.1gを50ccのスクリュー管に入れ、ウエーブローターで24時間攪拌を行い、粘度7000cpの均一なポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をPETフィルム上にバーコーダー法によりキャストし、80℃で10分間乾燥した後、酢酸−n−ブチル2Lに30分間浸漬した。その後、フィルムを取出し、80℃で30分間、次いで120℃で60分間乾燥することで多孔質プロトン伝導膜Cを得た。得られたプロトン伝導膜Cの評価結果を表1に示す。
〔比較例2〕
合成例3で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン4g、N−メチル−2−ピロリドン13.6gおよびメタノール9.1gを50ccのスクリュー管に加え、ウエーブローターで24時間攪拌を行い、粘度7000cpの均一なポリマー溶液を得た。得られたポリマー溶液をPETフィルム上にバーコーダー法によりキャストキャストし、80℃で30分間、次いで120℃で60分間乾燥することでプロトン伝導膜Dを得た。得られ
たプロトン伝導膜Dの評価結果を表1に示す。
〔実施例3〕
合成例3で得られたスルホン酸基を有するポリアリーレン4g、N−メチル−2−ピロリドン13.6gおよびメタノール9.1gを50ccのスクリュー管に入れ、ウエーブローターで24時間攪拌を行い、粘度7000cpの均一なポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液を、電極層(ElectroChem.Inc製 ガス拡散電極1mg/cm2 Pt loading)上にドクターブレードを用いて塗布し、即座に1−ブタノール2Lに30分間浸漬した。その後、フィルムを取出し、80℃で30分間、次いで120℃で60分間乾燥することで膜−電極接合体を得た。
この際のポリマー層の乾燥膜厚は、40〜60μmとなるよう調整した。また、電極層上に形成されたプロトン伝導膜の空隙率は9%であった。
〔実施例4〕
実施例1で得られたプロトン伝導膜Aの両面に、触媒付き電極基板(東洋テクニカ製EC-20-10-10、1mg/cm2 白金担持20重量%、Pt/Vulcan XC−72)の
触媒カーボン面を対向させて温度160℃、加圧力2.45MPaの条件にて15分間ホットプレスし、膜−電極接合体を得た。

Claims (10)

  1. イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーからなり、空孔率が1〜60%であることを特徴とする多孔質プロトン伝導膜。
  2. 前記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーが、スルホン酸基もしくはリン酸基からなるイオン伝導成分を有するポリマーセグメント(A)と、イオン伝導成分を有しないポリマーセグメント(B)とが共有結合しているブロック共重合体であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質プロトン伝導膜。
  3. 前記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーが、芳香環を結合基で共有結合させた構造を主鎖骨格に有することを特徴とする請求項1に記載の多孔質プロトン伝導膜。
  4. 前記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーが、下記一般式(A)で表される構成単位および下記一般式(B)で表される構成単位からなることを特徴とする請求項1に記載の多孔質プロトン伝導膜。
    (式中、Yは2価の電子吸引性基を示し、Zは2価の電子供与性基または直接結合を示し、Arは−SO3Hで表される置換基を有する芳香族基を示し、mは0〜10の整数を示
    し、nは0〜10の整数を示し、kは1〜4の整数を示す。)
    (式中、R1〜R8は互いに同一でも異なっていてもよく、水素原子、フッ素原子、アルキル基、フッ素置換アルキル基、アリル基、アリール基およびシアノ基からなる群より選ばれる少なくとも1種の原子または基を示し、Wは2価の電子吸引性基または単結合を示し、Tは単結合または2価の有機基を示し、pは0または正の整数を示す。)
  5. 前記空孔率が5〜40%であることを特徴とする請求項1に記載の多孔質プロトン伝導膜。
  6. イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を基体上に塗布して、該キャスト溶媒を10〜95重量%含有する薄膜を形成した後、該薄膜を、該キャスト溶媒と相溶する貧溶媒に接触処理させることを特徴とする多孔質プロトン伝導膜の製造方法。
  7. 前記貧溶媒が、水、炭化水素、または、−O−、−OH、−CO-、−SO2−、−SO3−、−CNおよび−COOR(Rは、水素原子、炭化水素基、または、塩を形成する陽
    イオンを示す。)からなる群より選ばれる基を少なくとも1種類以上有する有機溶媒であ
    ることを特徴とする請求項6に記載の多孔質プロトン伝導膜の製造方法。
  8. 前記イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーが、スルホン酸基もしくはリン酸基からなるイオン伝導成分を有するポリマーセグメント(A)と、イオン伝導成分を有しないポリマーセグメント(B)とが共有結合しているブロック共重合体であることを特徴とする請求項6に記載の多孔質プロトン伝導膜の製造方法。
  9. イオン伝導成分含有芳香族系ポリマーをキャスト溶媒に溶解して均一な塗布液を調製し、該塗布液を電極上に塗布して、該キャスト溶媒を10〜95重量%含有する薄膜を形成した後、該薄膜を、該キャスト溶媒と相溶する貧溶媒に接触処理させることにより電極上に多孔質プロトン伝導膜を形成する工程を有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載の多孔質プロトン伝導膜の少なくとも一方の面に電極ペーストを塗布し、乾燥する工程を有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
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