JP2005307018A - 発泡用熱可塑性エラストマー組成物及び発泡成形品の製造方法 - Google Patents

発泡用熱可塑性エラストマー組成物及び発泡成形品の製造方法 Download PDF

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健郎 小野
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Abstract

【課題】発泡成形品の剛性を向上させ、かつ外観の品質を向上させるもので、無機充填材を添加してもそれに伴う外観品質の悪化を抑制する射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いた発泡成形品を提供する。
【解決手段】プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対し、無機充填材(B)3〜60質量部と、ビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックXと、水素添加されたブタジエン単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックYから構成され、重合体ブロックYの水素添加率が90%以上であり、かつビニル芳香族炭化水素化合物の水素添加ブロック共重合体中に占める割合が5質量%を超え25質量%未満であり、そして水素添加前における重合体ブロックYの1,2結合量の平均が62モル%以上である水素添加ブロック共重合体(C)1〜80質量部と、化学発泡剤(D)0.1〜2.0質量部を、配合した発泡用熱可塑性エラストマー組成物にある。
【選択図】なし

Description

本発明は射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物及び発泡成形品の製造方法に係り、詳しくは高耐衝撃性及び緻密な発泡セルを形成し、特に成形品の表面外観が優れる射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いた発泡成形品の製造方法に関する。
従来、ポリオレフィン発泡体の製造方法として、ポリエチレンにアゾジカルボンアミドのような発泡剤、パーオキサイドのような架橋剤等を添加して金型内に発泡成形する方法が知られている。しかし、ポリエチレン発泡体は耐熱性に劣るため、ポリプロピレン発泡体が注目されている。
ポリプロピレン発泡体はポリエチレン発泡体に比べて、耐熱性や強度に優れており、110℃以上の耐熱性が要求される自動車内装品のクッション材料に使用されている。しかし、ポリプロピレン樹脂は溶融粘度が低い性質のために、溶融発泡時に発泡ガス圧に抗しきれず、気泡が粗くなり極端な場合には発泡ガスが逃散して発泡体を得られないことがあった。
従来、ポリプロピレン樹脂発泡体を製造する方法としては、電子線により架橋した後、加熱発泡させる方法がとられていたが、特殊な電子線架橋の装置が必要でコスト高になっていた。また、ポリプロピレン樹脂を過酸化物で化学的に架橋するのと同時に発泡させる方法がある。
更には、特許文献1には、ポリプロピレン樹脂単独の発泡体の欠点である発泡性を改善し、均一な気泡分布をもたせ、成形肌に良好なポリプロピレン樹脂発泡体を得るために、ポリプロピレン樹脂に1−ブテン重合体、ラジカル発生剤、架橋助剤、発泡剤を添加したポリプロピレン架橋発泡体組成物も提案されている。しかし、このポリプロピレン樹脂発泡体は気泡が粗大になり、発泡倍率も低くてクッション性が悪かった。
また、最近では特許文献2に示すように、表面が良好な外観を有し、かつ内部には良好な発泡セルを有する発泡成形体を得る方法も開示されている。この方法はプロピレン・エチレンブロック共重合体にエチレン・1−ブテン共重合体、無機充填剤、および発泡剤を添加した発泡用ポリプロピレン樹脂組成物を型内へ射出充填する射出充填工程と、その後発泡成形して発泡体を成形する発泡工程の二段階で射出成形する方法である。
特公平5−62617号公報 特開2002−283382号公報
このように従来の発泡用熱可塑性エラストマーを用いた発泡成形品の剛性を向上させるために無機充填材を添加している。しかし、無機充填材を添加することにより、シルバー等が発生し、外観が著しく悪化する不具合があった。
従って、本発明はこのような問題点を改善するものであり、発泡成形品の剛性を向上させ、かつ外観の品質を向上させるもので、無機充填材を添加してもそれに伴う外観品質の悪化を抑制する射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物及びこれを用いた発泡成形品の製造方法を提供する。
本願請求項1記載の発明は、 射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対し、無機充填材(B)3〜60質量部と、ビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックXと、水素添加されたブタジエン単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックYから構成され、重合体ブロックYの水素添加率が90%以上であり、かつビニル芳香族炭化水素化合物の水素添加ブロック共重合体中に占める割合が5質量%を超え25質量%未満であり、そして水素添加前における重合体ブロックYの1,2結合量の平均が62モル%以上である水素添加ブロック共重合体(C)1〜80質量部と、化学発泡剤(D)0.1〜2.0質量部を、少なくとも配合した射出成形用発泡用熱可塑性エラストマー組成物にある。
本願請求項2記載の発明は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)と水素添加ブロック共重合体(C)のみで得られた組成物のメルトフローレート(MFR)がJIS K7210に準じて温度230℃、荷重2.16kgfの条件下で測定したところ、5〜100g/10分である射出成形用発泡用熱可塑性エラストマー組成物にある。
本願請求項3記載の発明は、射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物であって、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対し、無機充填材3〜60(B)質量部と、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(E)1〜80質量部と、
化学発泡剤(D)0.1〜2.0質量部を、少なくとも配合した射出成形用発泡用熱可塑性エラストマー組成物にある。
本願請求項4記載の発明は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(E)のみで得られた組成物のメルトフローレート(MFR)がJIS K7210に準じて温度230℃、荷重2.16kgfの条件下で測定したところ、5〜100g/10分である射出成形用発泡用熱可塑性エラストマー組成物にある。
本願請求項5記載の発明は、請求項1〜4の何れかに記載の発泡用熱可塑性エラストマーを、成形品より小さい容積の充填量で射出し、充填完了後もしくは充填中に可動型を容積が大きくなる方向へ後退して発泡成形する発泡成形品の製造方法にある。
本願発明では、無機充填材を含む発泡用熱可塑性エラストマー組成物を用いて射出成形により得られた発泡成形品においては、発泡によるシルバー発生がほとんど無く、外観が良好なものとなる。
本発明で使用するプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)は、プロピレン重合体のブロックとエチレン・αオレフィン共重合体のブロックから成り立っている。エチレン・αオレフィン共重合体において、エチレンと共重合させるα−オレフィンはプロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、ヘプテン−1、その他直鎖モノオレフィン類、4−メチル−ペンテン−1、2−メチル−ペンテン−1、3−メチル−ブテン−1等の分枝状モノオレフィン類、スチレン等があり、これらは単独もしくは2種類以上混合していても良い。これらの中で、プロピレンがより好ましい。
また、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)において、プロピレン重合体のMFRを(1)とし、エチレン・αオレフィン共重合体のMFRを(2)とした時、MFR(2)が0.001g/10分以下でかつ、4≦Log(MFR(1)/MFR(2)≦7であることが必要である。MFR(2)が0.001g/10分を超えると、発泡成形時に発泡セルが破泡しやすくなり、発泡性能が劣るようになる。また、Log(MFR(1)/MFR(2)が3より小さいもしくは7より大きくなると、プロピレン・エチレンブロック共重合体の耐衝撃性や引張伸度が低下するようになる。
本発明で使用する水素添加ブロック共重合体(B)は、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)との相溶性に優れており、混合した組成物の発泡成形品において、発泡セルへの悪影響が見られない。また、この水素添加ブロック共重合体(B)を添加することにより、耐衝撃性が向上し、無機充填材を添加する際に発生するシルバー等の外観不良が抑制される。無機充填材はプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)との相溶性が無いため、成形時に金型面でプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)が冷却・固化しながら流動するため、無機充填材が金型表面に分離し、外観が悪化する。しかし、水素添加ブロック共重合体(B)を添加していると、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)中に分散した成分が冷却されながらも流動が止まるまで固化しないために、無機充填材の分離を抑制し樹脂中で保持されるため、外観が良好になると考えられる。
上記水素添加ブロック共重合体(B)は、ビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックXと水素添加されたブタジエン単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックYから構成され、重合体ブロックYの水素添加率が90%以上であり、末端にある重合体ブロックの少なくとも1個が重合体ブロックYであり、好ましい構造としてはX−Y、X−Y―X―Y、Y−X−Y−X−Y、(Y−X−Y)n−Z(ここでnは2以上の整数、Zはカップリング剤残基を示す)。
また、ビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位としては、例えばスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ターシャルブチルスチレン等のアルキルスチレン、パラメトキシスチレン、ビニルナフタレン等のうちから1種、または2種以上から選ばれ、中でもスチレンが好ましい。上記ビニル芳香族炭化水素化合物の水素添加ブロック共重合体(B)中に占める割合は5質量%を超え25質量%未満であり、柔軟性に富む表皮体を得るためには5〜15質量%が適当である。
そして、水素添加前のブタジエン単量体単位を主体とするブロックの1,2結合量の平均が62モル%以上であり、62モル%未満の場合には、シートを折り曲げたときに白化しやすくなる。このような水素添加ブロック共重合体の代表的なものとして、国際公開番号WO00/15681に開示されており、スチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)である旭化成社製の商品「タフテックH1221」がある。
上記のスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)は、水素添加前のブタジエン単量体単位を主体とするブロックの1,2結合量の平均が62モル%以上で、他方後述する旭化成社製の「タフテックH1062、H1052」のようなスチレン・エチレン・ブチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS)では、水素添加前のブタジエン単量体単位を主体とするブロックとして1,4結合が主体になっている。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)と水素添加ブロック共重合体(B)との混合量は、水素添加ブロック共重合体(B)がプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対して1〜80質量部であり、水素添加ブロック共重合体(B)が1質量部未満であると耐衝撃性や外観の向上効果が無く、一方水素添加ブロック共重合体(B)が80質量部を超えると無機充填材での剛性向上効果が無くなる。
本発明で使用するエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)は、エチレン・α−オレフィン共重合体と非結晶性のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体とから選択される少なくとも1種類である。エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)はプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)との相溶性に優れており、混合した組成物の発泡成形品において、発泡セルへの悪影響が見られない。また、このエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)を添加することにより、耐衝撃性が向上し、無機充填材を添加する際に発生するシルバー等の外観不良が抑制される。無機充填材はプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)との相溶性が無いため、成形時に金型面でプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)が冷却・固化しながら流動するため、無機充填材が金型表面に分離し、外観が悪化する。しかし、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)を添加していると、プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)中に分散した成分が冷却されながらも流動が止まるまで固化しないために、無機充填材の分離を抑制し樹脂中で保持されるため、外観が良好になると考えられる。
好ましいα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−オクテン等の炭素原子数が3〜10のα−オレフィンが挙げられる。特に、エチレン・オクテン共重合体(EOR)が好ましい。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)とエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)との混合量は、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)がプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対して1〜80質量部であり、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム(E)が1質量部未満であると耐衝撃性や外観の向上効果が無く、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムが80質量部を超えると無機充填材での剛性向上効果が無くなる。
本発明で使用される無機充填材(B)は剛性を向上させるために用いられる。この無機充填材(B)としては、タルク、炭酸カルシウム、チタン酸カリウムウイスカー、マイカ、ガラス繊維、硫酸マグネシウム、層状の粘土鉱物であるクレイ等がある。特にタルクが好ましく、平均一次粒径が5μm以下、好ましくは2μm以下である。
プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)と無機充填材(B)との混合量は、無機充填材(B)がプロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対して3〜60質量部であり、無機充填材が3質量部未満であると剛性向上効果が無く、60質量部を超えると外観が著しく悪化し、また発泡成形品自体が非常に脆くなる。
本発明で使用する化学発泡剤(D)は有機系発泡剤、無機系発泡剤のどちらでも良い。無機系発泡剤には、重炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、重炭酸アンモニウム、亜硝酸アンモニウム等があり、有機系発泡剤にはN−ニトロソ化合物であるN,N’−ジニトロソテレフタルアミド等やアゾ化合物であるアゾジカルボンアミド等やスルフォニルヒドラジド化合物であるベンゼンスルフォニルヒドラジド等やアジド化合物である4,4’−ジフェニルジスルフォニルアジド等がある。この中でも、重炭酸水素ナトリウム等の炭酸塩もしくは炭酸水素塩が好ましい。
また、必要に応じて本発明の目的を損なわない範囲で、熱安定剤、紫外線吸収剤、耐候剤、酸化防止剤、可塑剤、離型剤、着色剤、造核剤等が1種類以上添加しても構わない。
これら配合物の混合は、タンブラー等でドライブレンドを行って、射出成形に用いても良いが、以下の2つの方法で溶融混練してペレット化してから用いても良い。
(a)化学発泡剤以外の配合物を150〜250℃の温度でニーダー、2軸もしくは1軸押出機等で溶融混練した後、得られた組成物のペレットと化学発泡剤をタンブラーにてドライブレンドして用いる。
(b)化学発泡剤も含めた配合物を150〜200℃、好ましくは150〜180の温度でニーダー、2軸もしくは1軸押出機等で溶融混練した後、ペレット化してから用いる。
発泡成形品の製造方法は射出成形で行うが、この場合金型の容積は目的とする成形品より50〜85%小さい容積(ある一方向のみ小さくする)のものを用意する。そこへ発泡用熱可塑性エラストマー組成物を小さい容積にあわせた充填量で射出し、充填完了もしくは充填中に可動型を目的の位置(目的とする成形品の容積になる位置)まで所定速度で後退させ、発泡成形品を得る。射出成形機の温度は150〜250℃で、金型温度は40〜80℃である。
次に、本発明を具体的な実施例により更に詳細に説明する。
実施例1〜4、比較例1〜3では、表1に示すプロピレン・エチレンブロック共重合体、水素添加ブロック共重合体、EOR、タルクをタンブラーでドライブレンドしたものを、二軸押出機(日本製鋼所社製、TEX44α2‐52.5AW‐5V)の原料供給ホッパーより供給し、190〜230°C、300rpmで混練して押出しペレット化した。得られたペレットと発泡剤をタンブラーでドライブレンドし、射出成形用材料とした。
上記で得られた材料を射出成形にて発泡成形品を作製した。射出成形機(住友重工業社製 SH75)は180〜230℃で、金型温度は60℃にセットした。金型は100mm×200mm×2mmの容積で準備しておき、材料充填完了後、1.0秒以内に可動型を2mm移動させ、100mm×200mm×4mmの2倍発泡成形品を作製した。
上記発泡成形品について、外観、剛性、耐衝撃性の評価を下記方法で行った。評価結果は表1に併記した。外観はシルバーに着目し、目視にて下のように評価した。
○ : 全く無いもしくはほとんどわからない
× : 明らかに確認できる
剛性はJIS−K7171に準拠して曲げ試験を行い求めた。尚、剛性値は変形量と荷重のグラフの初期勾配より求めた。
衝撃性はJIS−K7110に準拠してIZOD衝撃試験を行い求めた。
Figure 2005307018
表1に示す所定量の材料を配合し、射出成形にて作製した発泡成形品である実施例1〜4では、外観にシルバーがほとんど発生せず、判定は○となった。剛性及び耐衝撃性も良好であった。それに対し比較例1〜3は、全て外観に明らかなシルバーが発生していた。具体的に、比較例1ではH1221、EORが添加されていないため、外観,耐衝撃性が劣っていた。比較例2ではタルク添加量が多過ぎるために、H1221の添加効果が現れておらず、外観、耐衝撃性が劣っていた。比較例3ではタルク、EOR添加量が多すぎるため、外観(タルクの影響),剛性(H1221の影響)が劣っていた。
本発明の射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物及び発泡成形品は、高耐衝撃性及び緻密な発泡セルを形成し、特に成形品の表面外観が優れるものであって、自動車部品等として好適に使用される。

Claims (5)

  1. 射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物であって、
    プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対し、
    無機充填材(B)3〜60質量部と、
    ビニル芳香族炭化水素化合物単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックXと、水素添加されたブタジエン単量体単位を主体とする少なくとも1個の重合体ブロックYから構成され、重合体ブロックYの水素添加率が90%以上であり、かつビニル芳香族炭化水素化合物の水素添加ブロック共重合体中に占める割合が5質量%を超え25質量%未満であり、そして水素添加前における重合体ブロックYの1,2結合量の平均が62モル%以上である水素添加ブロック共重合体(C)1〜80質量部と、
    化学発泡剤(D)0.1〜2.0質量部を、
    少なくとも配合したことを特徴とする発泡用熱可塑性エラストマー組成物。
  2. プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)と水素添加ブロック共重合体(C)のみで得られた組成物のメルトフローレート(MFR)がJIS K7210に準じて温度230℃、荷重2.16kgfの条件下で測定したところ、5〜100g/10分である請求項1記載の発泡用熱可塑性エラストマー組成物。
  3. 射出成形に用いる発泡用熱可塑性エラストマー組成物であって、
    プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)100質量部に対し、無機充填材3〜60(B)質量部と、エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(E)1〜80質量部と、化学発泡剤(D)0.1〜2.0質量部を、少なくとも配合したことを特徴とする発泡用熱可塑性エラストマー組成物。
  4. プロピレン・エチレンブロック共重合体(A)とエチレン・α−オレフィン共重合体ゴム(E)のみで得られた組成物のメルトフローレート(MFR)がJIS K7210に準じて温度230℃、荷重2.16kgfの条件下で測定したところ、5〜100g/10分である請求項3記載の発泡用熱可塑性エラストマー組成物。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の発泡用熱可塑性エラストマーを、成形品より小さい容積の充填量で射出し、充填完了後もしくは充填中に可動型を容積が大きくなる方向へ後退して発泡成形することを特徴する発泡成形品の製造方法。
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