JP2007246578A - 発泡剤 - Google Patents

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一 西原
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Abstract

【課題】高発泡性に優れた発泡剤の提供。
【解決手段】低沸点液体を含有する、平均粒子径が1〜1000μmのマイクロカプセル(A)と化学発泡剤(B)とからなる発泡剤において、(A)及び(B)の発泡開始温度が100℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃であることを特徴とする発泡剤。この発泡剤は架橋性ゴム状重合体(C−1)と熱可塑性樹脂(C−2)とからなる架橋された熱可塑性架橋ゴム組成物に配合されて発泡性重合体組成物として用いることができる。
【選択図】なし

Description

本発明は、発泡剤に関するものである。更に詳しくは、高発泡性に優れた発泡剤に関するものである。
従来より家電部品、自動車外装部品、住宅・建材部品等として、発泡体が広く使用されている。しかしながら、高発泡倍率の発泡体を製造するためには、一般的に空気、炭酸ガス、窒素ガス、フッ化炭化水素類、塩化炭化水素類、脂肪族炭化水素類等の物理発泡剤が使用され、そのために安全性を配慮した大規模な製造装置が必要となり、経済的または技術的制約があった。
一方、物理発泡剤以外の発泡剤として、化学発泡剤、低沸点液体を含有するマイクロカプセルが知られており、例えばマイクロカプセルの熱膨張性樹脂組成物(特許文献1、2を参照)が開示されている。しかしながら、上記発泡剤により高発泡倍率の発泡体を得ることが困難なために、実用的使用に耐える発泡剤が求められている。
特公昭58−042212号公報 特公昭58−042209号公報
本発明は、このような現状に鑑み、上記のような問題点のない、即ち高発泡性に優れた発泡剤を提供することを目的とするものである。
本発明者は、高発泡性発泡剤を鋭意検討した結果、特定のマイクロカプセルと化学発泡剤を用いることにより、驚くべきことに、発泡倍率を飛躍的に向上せしめる事を見出し、本発明を完成した。
即ち本発明は、以下に記載するとおりの発泡剤およびこの発泡剤を含有する発泡性重合体組成物である。
(1)低沸点液体を内包する、平均粒子径が1〜1000μmのマイクロカプセル(A)と化学発泡剤(B)とからなる発泡剤において、該マイクロカプセル(A)及び該化学発泡剤(B)の発泡開始温度が100℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃であることを特徴とする発泡剤。
(2)上記(1)に記載の発泡剤と重合体(C)とからなることを特徴とする発泡性重合体組成物。
(3)重合体(C)が架橋性ゴム状重合体(C−1)と熱可塑性樹脂(C−2)とからなる架橋された熱可塑性架橋ゴム組成物であることを特徴とする上記(2)に記載の発泡性重合体組成物。
(4)架橋性ゴム状重合体(C−1)がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを含有する、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(C−1−1)、または主鎖および側鎖に二重結合を有する単独重合体及び/または共重合体からなる不飽和ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加された水素添加ゴム(C−1−2)から選ばれる一種以上の架橋性ゴム状重合体であることを特徴とする上記(3)に記載の発泡性重合体組成物。
(5)熱可塑性樹脂(C−2)がオレフィン系樹脂であることを特徴とする上記(3)又は(4)に記載の発泡性重合体組成物。
(6)架橋剤(D)により架橋してなることを特徴とする請上記(3)〜(5)のいずれかに記載の発泡性重合体組成物。
(7)更に軟化剤、250℃で溶融しない粉末状化合物、スチレン系熱可塑性エラストマー、樹脂系ワックスよりなる群から選ばれる添加剤(E)を少なくとも一種含有することを特徴とする上記(2)〜(6)のいずれかに記載の発泡性重合体組成物。
(8)上記(2)〜(7)のいずれかに記載の発泡性重合体組成物を射出成形法、押出成形法又はブロー成形法によって成形して得られた発泡体。
本発明の発泡剤は高発泡性に優れている。
以下、本発明に関して具体的に説明する。
本発明の発泡剤は、特定のマイクロカプセル(A)と特定の化学発泡剤(B)とからなる。
ここで、(A)と(B)を併用することが重要である。(A)は溶融粘度が低い方が、発泡時の抵抗が少ないために発泡倍率が高まり、一方、(B)は溶融張力が高い方が発泡倍率が高まる。このために相反するポリマー溶融挙動に対して、併用することにより加成性を越える発泡倍率が達成される。
そして、(A)及び(B)の発泡開始温度が100℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃である場合には発泡倍率が著しく向上することを見出し、本発明を完成した。
以下に本発明の各成分について詳細に説明する。
<マイクロカプセル(A)>
本発明において、マイクロカプセル(A)は低沸点液体を含有する、平均粒子径が1〜1000μm、好ましくは1〜100μm、最も好ましくは1〜50μmのマイクロカプセルであり、発泡開始温度が100℃〜200℃、好ましくは150℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃、好ましくは200〜250℃であれば特に制限されない。このようなマイクロカプセルは外殻のベース材料が軟化して、内包された低沸点液体がガス化し、真球で内圧のない風船玉のごとく膨張する。
上記低沸点液体は、従来物理的発泡剤といわれるもので,例えばプロパン、ブタン、イソブタン、ペンタン、ネオペンタン、ヘキサン、イソヘキサン、ヘプタン等の低分子量炭化水素及びメタン、エタンのハロゲン化物等である。
また前記マイクロカプセルは無機化合物及び/または有機重合体の中空体であり、そのベース材料はガラス、シリカ、シラス、カーボン、アルミナ、ジルコニア等の無機化合物またはフェノール系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、アクリロニトリル系樹脂等の有機重合体である。
本発明における(A)は有機重合体をベースにしたマイクロカプセルが好ましく、公知の乳化重合法または懸濁重合法により製造され、例えば前記特許文献1、2に開示されている。
<化学発泡剤(B)>
化学発泡剤(B)は分解温度に加熱することにより、窒素ガスや炭酸ガス等の気体を発生するための成分であり、発泡開始温度が100℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃の要件を満足しておれば特に制限されない。
このような化学発泡剤は有機系と無機系化学発泡剤に分類される。さらに有機系化学発泡剤はアゾ化合物、ニトロソ化合物、ヒドラジン誘導体、セミカルバジド化合物、アジド化合物、トリアゾール化合物等の熱分解型と、イソシアネート化合物の反応型に分けられる。そして、前記無機系化学発泡剤は、重炭酸塩・炭酸塩、亜硝酸塩・水素化合物等の熱分解型と、重炭酸ナトリウム+酸、過酸化水素+イースト菌、亜鉛粉末+酸等の反応型に分けられる。中でも有機系より無機系化学発泡剤が好ましく、さらに熱分解型の無機系化学発泡剤が好ましい。
<重合体(C)>
本発明において、(A)と(B)を配合することができる重合体(C)は熱可塑性重合体または熱硬化性重合体であるが、熱可塑性重合体が好ましい。熱可塑性重合体は熱可塑性樹脂と熱可塑性ゴム状重合体(エラストマー)に分類され、特に制限されない。
上記熱可塑性樹脂は、たとえば、ポリスチレン系、ポリフェニレンエーテル系、ポリオレフィン系、ポリ塩化ビニル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリフェニレンスルフィド系、ポリカーボネート系、ポリメタクリレート系等の単独もしくは二種以上を混合したものを使用することができる。特に熱可塑性樹脂としてオレフィン系樹脂が好ましい。
前記熱可塑性ゴム状重合体は、ガラス転移温度(Tg)が−10℃以下であることが好ましく、このようなゴム状重合体としては、例えば、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)等のジエン系ゴム及び上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチル等のアクリル系ゴム及びエチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレンーオクテン共重合体ゴム等の架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマー等を挙げることができる。
(C)の中でも架橋性ゴム状重合体(C−1)及び熱可塑性樹脂(C−2)からなる、架橋された熱可塑性重合体が更に好ましい。
本発明において、好ましい架橋された熱可塑性重合体の架橋性ゴム状重合体(C−1)は、例えば上述の熱可塑性ゴム状重合体であり、(C−1)の100℃で測定したムーニー粘度(ML)(ISO 289−1985(E)準拠)は、20〜150が好ましく、更に好ましくは50〜120である。
本発明において架橋性ゴム状重合体(C−1)の中で好ましい重合体の一つはエチレン・α−オレフィン共重合体であり、エチレンおよび炭素数が3〜20のα−オレフィンとの共重合体が更に好ましい。α−オレフィンとしては、例えばプロピレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、ヘプテン−1、オクテン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ドデセン−1等が挙げられる。中でもヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン−1が好ましく、特に好ましくは炭素数3〜12のα−オレフィンであり、とりわけプロピレン、ブテン−1、オクテン−1が最も好ましい。
また、架橋性ゴム状重合体(C−1)は必要に応じて、不飽和結合を有する単量体を含有することができ、例えば、ブタジエン、イソプレン等の共役ジオレフィン、1,4−ヘキサジエン等の非共役ジオレフィン、ジシクロペンタジエン、ノルボルネン誘導体等の環状ジエン化合物、及びアセチレン類が挙げられる。とりわけエチリデンノルボルネン(ENB)、ジシクロペンタジエン(DCP)が最も好ましい。
本発明において(C−1)の好ましい共重合体の一つであるエチレン・α−オレフィン共重合体(以下、(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体という。)は、公知のメタロセン系触媒を用いて製造することが好ましい。
一般にはメタロセン系触媒は、チタン、ジルコニウム等のIV族金属のシクロペンタジエニル誘導体と助触媒からなり、重合触媒として高活性であるだけでなく、チーグラー系触媒と比較して、得られる重合体の分子量分布が狭く、共重合体中のコモノマーである炭素数3〜20のα−オレフィンの分布が均一である。
本発明において用いられる(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、α−オレフィンの共重合比率が1〜60重量%であることが好ましく、更に好ましくは10〜50重量%、最も好ましくは20〜45重量%である。α−オレフィンの共重合比率は組成物の硬度、引張強度等の観点から60重量%以下が好ましく、一方、柔軟性、機械的強度の観点から1重量%以上が好ましい。
(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体の密度は、0.8〜0.9g/cmの範囲にあることが好ましい。この範囲の密度を有するエチレン・α−オレフィン共重合体を用いることにより、柔軟性に優れ、硬度の低い本発明の熱可塑性エラストマー組成物を得ることができる。
本発明にて用いられる(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、長鎖分岐を有していることが望ましい。長鎖分岐が存在することで、機械的強度を落とさずに、共重合されているα−オレフィンの比率(重量%)に比して、密度をより小さくすることが可能となり、低密度、低硬度、高強度のエチレン・α−オレフィン共重合体を得ることができる。長鎖分岐を有するエチレン・α−オレフィン共重合体としては、米国特許明細書第5278272号明細書等に記載されている。
また、(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体は、室温以上に熱天秤(DSC)の融点ピークを有することが望ましい。融点ピークを有するとき、融点以下の温度範囲では形態が安定しており、取扱い性に優れ、ベタツキも少ない。
また、本発明にて用いられる(C−1)のエチレン・α−オレフィン共重合体のメルトインデックスは、0.01〜100g/10分(190℃、2.16kg荷重(0.212Pa))の範囲のものが好ましく用いられ、更に好ましくは0.2〜10g/10分である。本発明の熱可塑性架橋ゴム組成物の架橋性の観点から100g/10分以下が好ましく、また、流動性、加工性の観点から0.01g/10分以上が好ましい。
本発明において、(C−1)のもう一つの好ましい共重合体である上記水素添加ゴム(C−1−2)は、少なくとも一種の共役ジエン系単量体の単独重合体ゴム、または共役ジエン系単量体と芳香族ビニル単量体とからなる共重合体ゴムであって、ランダム共重合体の全二重結合の水素添加率が50%以上である水素添加共重合体ゴムが好ましく、とりわけ主鎖および側鎖に二重結合を有する重合体及び/または共重合体からなる不飽和重合体ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加された水素添加共重合体ゴムであることが好ましい。
上記水素添加共重合体ゴムにおいて、必要に応じて、例えば、オレフィン系、メタクリル酸エステル系、アクリル酸エステル系、不飽和ニトリル系、塩化ビニル系単量体等の共役ジエンと共重合可能な単量体(以下、共重合可能な単量体という。)を共重合することができる。
上記共役ジエン系単量体としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2−メチル−1、3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエン、4,5−ジエチル−1、3−オクタジエン、3−ブチル−1,3−オクタジエン、クロロプレン等を挙げることができ、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましく、1,3−ブタジエン、イソプレンが最も好ましい。
また、前記芳香族ビニル単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ジビニルベンゼン、N,N−ジメチル−p−アミノエチルスチレン、ビニルピリジン等を挙げることができ、スチレン、α−メチルスチレンが好ましい。上記芳香族単量体は一種または二種以上併用することができる。芳香族ビニル単量体含有量は、0〜80重量%が好ましく、更に好ましくは0〜50重量%、最も好ましくは0〜30重量%である。
(C−1)としての水素添加ゴムにおいて、水素添加前の共役ジエン単量体部分のビニル結合は、分子内に均一に存在していても、分子鎖に沿って増減あるいは減少してもよいし、また、ビニル結合含有量の異なった、複数個のブロックを含んでいてもよい。そして、芳香族ビニル単量体および/または共重合可能な単量体を含む場合は、共役ジエン単量体と芳香族ビニル単量体および/または共重合可能な単量体とはランダムに結合することが好ましいが、ブロック状の芳香族ビニル単量体および/またはブロック状の共重合可能な単量体を含んでもよい。ブロック状の芳香族ビニル重合体の含有率は、全芳香族ビニル単量体中の20重量%以下が好ましく、更に好ましくは10重量%以下である。
上記水素添加ゴム中の全オレフィン性二重結合は、50%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上が水素添加され、そして主鎖の残存二重結合が5%以下、側鎖の残存二重結合が5%以下である。このような水素添加ゴムの具体例としては、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)、ポリイソプレン、ポリクロロプレン等のジエン系ゴムを部分的または完全に水素添加したゴム状重合体を挙げることができ、特に水素添加ブタジエン系または水素添加イソプレン系ゴムが好ましい。
このような水素添加共重合体ゴムは、上述のジエン系ゴムを公知の水素添加方法で部分水素添加することにより得られる。例えば、F.L.Ramp,etal,J.Amer.Chem.Soc.,83,4672(1961)記載のトリイソブチルボラン触媒を用いて水素添加する方法、Hung Yu Chen,J.Polym.Sci.Polym.Letter Ed.,15,271(1977)記載のトルエンスルフォニルヒドラジドを用いて水素添加する方法、あるいは特公昭42−8704号公報に記載の有機コバルト−有機アルミニュウム系触媒あるいは有機ニッケル−有機アルミニュウム系触媒を用いて水素添加する方法等を挙げることができる。
ここで、特に好ましい水素添加の方法は、低温、低圧の温和な条件下で水素添加が可能な触媒を用いる特開昭59−133203号、特開昭60−220147号の各公報あるいは不活性有機溶媒中にて、ビス(シクロペンタジエニル)チタニウム化合物と、ナトリウム原子、カリウム原子、ルビジウム原子またはセシウム原子を有する炭化水素化合物とからなる触媒の存在下に水素と接触させる特開昭62−207303号公報に示される方法である。
また、水素添加共重合体ゴムの25℃における5重量%スチレン溶液粘度(5%SV)は、20〜300センチポイズ(cps)の範囲にあることが好ましい。特に好ましい範囲は25〜150cpsである。
そして、水素添加共重合体ゴムは結晶性を有することが好ましく、その結晶性の指標である吸熱ピーク熱量の制御は、テトラヒドロフラン等の極性化合物の添加または重合温度の制御により行う。吸熱ピーク熱量の低下は、ゴム状重合体製造時に極性化合物を増量するか、または重合温度を低下させて、1,2−ビニル結合を増大させることにより達成される。
本発明にて用いられる架橋性ゴム状重合体(C−1)は、複数の種類のものを混合して用いても良い。そのような場合には、加工性のさらなる向上を図ることが可能となる。
本発明において、架橋性ゴム状重合体(C−1)中に占めるポリスチレン換算分子量が15万以下の該重合体の割合が30重量%以下であることが好ましく、より好ましくは25%以下、更に好ましくは20%以下、最も好ましくは15%以下、極めて好ましくは10%以下である。上記割合が30%以下の場合には架橋性が著しく高まり、機械的強度、外観、感触、耐磨耗性及び耐油性が向上する。
本発明において架橋性ゴム状重合体(C−1)中に占めるポリスチレン換算分子量が15万以下の該重合体の割合を制御する方法として、分子量が15万以下の部分が30%以下になるように全体の分子量を高める方法、または分子量15万以下の部分を抽出等の操作で除去する方法、あるいは重合触媒等により選択的に分子量15万以下が生成しない重合方法等が挙げられる。
本発明において、好ましい架橋された熱可塑性重合体を構成する熱可塑性樹脂(C―2)は、上述の熱可塑性樹脂であり、(C−1)と分散すれば特に制限されないが、中でもオレフィン系樹脂が好ましく、エチレン系またはプロピレン系樹脂等の炭素数2〜20であるエチレン及び/またはα−オレフィンの単独もしくは二種以上を含有する共重合体であり、特にプロピレン系樹脂が好ましい。
オレフィン系樹脂の中で最も好適に使用されるプロピレン系樹脂を具体的に示すと、ホモのポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとの共重合体等が挙げられる。
本発明で最も好適に使用されるプロピレン系樹脂を具体的に示すと、ホモのアイソタクチックポリプロピレン、プロピレンとエチレン、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1等の他のα−オレフィンとのアイソタクチック共重合樹脂(ブロック、ランダムを含む)等が挙げられる。
本発明において、(C−2)成分の中でも、(a)架橋型オレフィン系樹脂であるエチレンとプロピレンとのランダム共重合樹脂等のプロピレン系ランダム共重合樹脂単独または、(a)と(b)分解型オレフィン系樹脂であるプロピレン系ブロック共重合樹脂またはホモポリプロピレン系樹脂との組み合わせが好ましい。このような架橋型オレフィン系樹脂と分解型オレフィン系樹脂の二種のオレフィン系樹脂を組み合わせることにより、外観と機械的強度が更に向上する。
(a)成分として、例えばエチレンとプロピレンのランダム共重合樹脂を挙げることができ、エチレン成分がポリマー主鎖中に存在する場合は、それが架橋反応の架橋点となり、架橋型オレフィン系樹脂の特性を示す。
(b)成分はα−オレフィンが主成分であり、ポリマー主鎖中にエチレン単位を含まないことが好ましい。但し、プロピレン系ブロック共重合樹脂のようにエチレン−αオレフィン共重合体が分散相として存在する場合は、分解型オレフィン系樹脂の特性を示す。
(C−2)は複数個の(a)成分および(b)成分の組み合わせでも良い。(a)成分の中で最も好ましいプロピレンを主体としたα−オレフィンとのランダム共重合樹脂は、高圧法、スラリー法、気相法、塊状法、溶液法等で製造することができ、重合触媒としてZiegler−Natta触媒、シングルサイト、メタロセン触媒が好ましい。特に狭い組成分布、分子量分布が要求される場合には、メタロセン触媒を用いたランダム共重合法が好ましい。
ランダム共重合樹脂の具体的製造法は、欧州特許出願公開第969043号明細書または米国特許第5198401号明細書に開示されており、液状プロピレンを攪拌機付き反応器に導入した後に、触媒をノズルから気相または液相に添加する。次いで、エチレンガスまたはα−オレフィンを反応器の気相または液相に導入し、反応温度、反応圧力をプロピレンが還流する条件に制御する。重合速度は触媒濃度、反応温度で制御し、共重合組成はエチレンまたはα−オレフィンの添加量により制御する。
また、本発明にて好適に用いられるオレフィン系樹脂のメルトインデックスは、流動性および成形加工性の観点から0.1以上、組成物の耐熱性および機械的強度の観点から100g/10分(230℃、2.16kg荷重(0.212Pa))以下の範囲のものが好ましく用いられる。
本発明において、(C−1)と(C−2)からなるゴム組成物100重量部中の(C−1)は組成物の機械的強度、柔軟性の観点から1重量%以上、組成物の熱可塑性の観点から99重量%以下が好ましく、更に好ましくは10〜90重量%、最も好ましくは20〜80重量%である。
本発明において、(C−1)と(C−2)からなる該組成物は、別個の(C−1)と(C−2)を押出機で溶融混合したものであっても良いし,また(C−1)と(C−2)を重合時に製造した重合型オレフィン系組成物であっても良い。このような重合型オレフィン系組成物は、オレフィン系ゴムの分散相とオレフィン系樹脂の連続相からなる重合法によって製造された熱可塑性エラストマーである。通常は多段重合法により製造される。
本発明において、多段重合法とは、重合が1回で終了するのではなく、2段階以上の多段重合を行うことにより、複数の種類のポリマーを連続して製造することができる重合法を意味し、機械的な手法を用いて異種類のポリマーからなる混合樹脂を得るところの通常のポリマーブレンド法とは異なる手法である。
多段重合法によって得られるオレフィン系架橋性ゴム組成物は、反応器中で(1)ハードセグメントと、(2)ソフトセグメントとが二段階以上で多段重合されてなる共重合体である。(1)ハードセグメントとしては、プロピレン単独重合体ブロックや、あるいはプロピレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックが代表的であり、例えばプロピレン/エチレン、プロピレン/1−ブテン、プロピレン/エチレン/1−ブテン等の二元または三元共重合体ブロックが挙げられる。また(2)ソフトセグメントとしては、エチレン単独重合体ブロックおよびエチレンとα−オレフィンとの共重合体ブロックが代表的であり、例えばエチレン/プロピレン、エチレン/1−ブテン、エチレン/プロピレン/1−ブテン等の二元または三元共重合体ブロックが挙げられる。
<架橋剤(D)>
本発明における熱可塑性架橋ゴム組成物は、架橋剤(D)で架橋されることが好ましい。
架橋剤(D)は、架橋開始剤(D−1)を必須成分とし、必要に応じて多官能単量体(D−2)、単官能単量体(D−3)を含有する。上記架橋剤(D)は、(A)と(B)の合計100重量部に対し0.001〜10重量部、好ましくは0.005〜3重量部の量で用いられる。上記範囲内では架橋のレベルが高まり、組成物の耐磨耗性が向上する。
ここで、架橋開始剤(D−1)としては、有機過酸化物、有機アゾ化合物等のラジカル開始剤等が挙げられ、その具体的な例として、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート等のパーオキシケタール類;ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3等のジアルキルパーオキサイド類;アセチルパーオキサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドおよびm−トリオイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウリレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシマレイン酸、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、およびクミルパーオキシオクテート等のパーオキシエステル類;ならびに、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイドおよび1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド類を挙げることができる。
これらの化合物の中では、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサンおよび2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3が好ましい。
上記(D−1)は、(D)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%以下が好ましい。
本発明において、架橋剤(D)に必要に応じて含まれる多官能単量体(D−2)は、官能基としてラジカル重合性の官能基が好ましく、とりわけビニル基が好ましい。官能基の数は2以上であるが、(D−3)との組み合わせで特に3個以上の官能基を有する場合には有効である。具体例としては、ジビニルベンゼン、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ダイアセトンジアクリルアミド、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、ジイソプロペニルベンゼン、P−キノンジオキシム、P,P’−ジベンゾイルキノンジオキシム、フェニルマレイミド、アリルメタクリレート、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、テトラアリルオキシエタン、1,2−ポリブタジエン等が好ましく用いられる。特にトリアリルイソシアヌレートが好ましい。これらの多官能単量体は複数のものを併用して用いてもよい。
上記(D−2)は、架橋剤(D)中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%以下が好ましい。
本発明において用いられる前記(D−3)は、ビニル系単量体であり、ラジカル重合性のビニル系単量体が好ましく、芳香族ビニル単量体、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等の不飽和ニトリル単量体、アクリル酸エステル単量体、メタクリル酸エステル単量体等のエステル系単量体、アクリル酸単量体、メタクリル酸単量体等の不飽和カルボン酸単量体、無水マレイン酸単量体等の不飽和カルボン酸無水物、N−置換マレイミド単量体等の低分子量単量体、あるいは重合体の片末端にメタクリロイル基等のビニル基が置換されたマクロモノマー等を挙げることができる。
上記(D−3)は、(D)成分中で好ましくは1〜80重量%、更に好ましくは10〜50重量%の量が用いられる。架橋性の観点から1重量%以上が好ましく、機械的強度の観点から80重量%が好ましい。
本発明において、最も好ましい架橋剤(D)の組み合わせについては、架橋開始剤として、日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン( 商品名パーヘキサ25B)または日本油脂社製、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシンー3と、多官能単量体として、日本化成(株)製、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)との組み合わせが、機械的強度、後述の軟化剤が存在するときの軟化剤の保持性が優れている。
<添加剤(E)>
本発明においては、必要に応じて軟化剤、250℃で溶融しない粉末状化合物、スチレン系熱可塑性エラストマー、樹脂系ワックスから選ばれる添加剤(E)を少なくとも一種添加することができる。
上記軟化剤は、パラフィン系、ナフテン系、芳香族系などの炭化水素からなるプロセスオイルが好ましい。とりわけ、パラフィン系炭化水素主体またはゴムとの相容性の観点からナフテン系炭化水素主体のプロセスオイルが好ましい。熱・光安定性の観点から、プロセスオイル中の芳香族系炭化水素の含有量については、ASTM D2140−97規定の炭素数比率で10%以下であることが好ましく、更に好ましくは5%以下、最も好ましくは1%以下である。
これらの軟化剤は、(C)100重量部に対して、5〜500重量部、好ましくは10〜150重量部用いる。上記範囲内では分散性、柔軟性と耐ブリード性のバランスが優れる。
本発明において、耐磨耗性が要求される場合には、必要に応じて、ポリオルガノシロキサン(F)を添加することができ、JIS−K2410規定の25℃における動粘度が5000センチストークス(5×10−3/sec)以上であるポリオルガノシロキサンが好ましい。
上記ポリオルガノシロキサンは、粘調な水飴状からガム状の様態であり、アルキル、ビニル及び/またはアリール基置換シロキサン単位を含むポリマーであれば特に制約されない。その中でもポリジメチルシロキサンが最も好ましい。
本発明に用いられるポリオルガノシロキサンの動粘度(25℃)は、5000CS(5×10−3/sec)以上であり、更に好ましくは、1万CS(1×10−2/sec)以上1000万(10m/sec)未満、最も好ましくは5万CS(0.05m/sec)以上200万(2m/sec)未満である。
本発明において、(F)の添加量は、(C)100重量部に対して、0.001〜20重量部であることが好ましく、更に好ましくは0.1〜10重量部、最も好ましくは0.5〜5重量部である。
また、本発明において、その特徴を損ねない程度にその他の無機フィラー、可塑剤、有機・無機顔料、熱安定剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、難燃剤、シリコンオイル、発泡剤、帯電防止剤、抗菌剤を含有することが可能である。
本発明において、重合体組成物の製造には、通常の樹脂組成物、エラストマー組成物の製造に用いられるバンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等の一般的な方法を採用することが可能である。とりわけ効率的に動的架橋を達成するためには2軸押出機が好ましく用いられる。2軸押出機は、(C−1)と(C−2)とを均一かつ微細に分散させ、さらに他の成分を添加させて、架橋反応を生じせしめ、本発明の組成物を連続的に製造するのに、より適している。
本発明における熱可塑性架橋ゴム組成物は、まず(C−1)と(C−2)とを溶融ブレンドした後に、(D)を添加して溶融混合しても良いし、(C−1)(C−2)(D)を同時に添加し、溶融混合しても良いが、(C−1)と(C−2)とを均一溶融混合後、(D)により架橋する方法が好ましい。
以下、本発明を実施例、比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、これら実施例および比較例において、各種物性の評価に用いた試験法は以下の通りである。
1.発泡開始温度、最大発泡温度
セイコー電子工業(株)製 TMA100、SSC5000を用い、昇温速度5℃/分で昇温した時の膨張率から求めた。
2.発泡倍率
(A)と(B)を含有しないベースの重合体(C)の密度をJIS K6758に従って測定し、dとする。一方、発泡剤((A)、(B))と(C)からなる組成物の発泡体の密度を同様に測定し、dとする。発泡倍率は比d/dで定義する。
実施例、比較例で用いる各成分は以下のものを用いた。
(A)マイクロカプセル
低沸点液体、ベース材料として、それぞれヘプタン、ポリアクリロニトリルを用い、前記特許文献1、2に記載の方法で平均粒子径が20μmのマイクロカプセルを製造した。(MCと称する)
(B)化学発泡剤
発泡開始温度、最大発泡温度の異なった、炭酸水素ナトリウムとクエン酸を主成分とする市販の化学発泡剤を用いた。(CBと称する)
(C)重合体
(C−1)架橋性ゴム状重合体
(C−1−1)エチレン・α−オレフィン共重合体
a)エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体(TPE−1)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造する。共重合体のエチレン/プロピレン/ENBの組成比は、72/24/4(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(TPE−1と称する)
b)エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(ENB)共重合体(TPE−2)
通常のチーグラー触媒を用いた方法により製造する。共重合体のエチレン/プロピレン/ENBの組成比は、72/24/4(重量比)であり、ムーニー粘度は105である。(TPE−2と称する)
c)エチレンとオクテン−1との共重合体(TPE−3)
特開平3−163088号公報に記載のメタロセン触媒を用いた方法により製造した。共重合体のエチレン/オクテン−1の組成比は、72/28(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(TPE−3と称する)
(C−1−2)水素添加ゴム
a)水素添加ブタジエン重合体
国際公開第01/48079号パンフレットに記載の方法に基づき、ブタジエン重合体を水素添加することにより製造する。ムーニー粘度は100である。(H−BRと称する)
b)水素添加スチレン・ブタジエン共重合体
国際公開第01/48079号パンフレットに記載の方法に基づき、スチレン・ブタジエン共重合体を水素添加することにより製造する。前駆体の共重合体のスチレン/ブタジエンの組成比は、70/30(重量比)であり、ムーニー粘度は100である。(H−SBRと称する)
(C−2)オレフィン系樹脂
(C−2−1)ポリプロピレン
アイソタクチックホモポリプロピレン(PPと称する) MFR:0.5g/10分(230℃、2.16kg荷重)
(D)架橋剤
(D−1)架橋開始剤
2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(POXと称する)
(D−2)多官能単量体
トリアリルイソシアヌレート(TAICと称する)
[実施例1〜6および比較例1〜11]
押出機として2軸押出機(シリンダー内径(D)=40、スクリュー長さ(L)とした時の(L/D)=50)を用いる。
表1に記載の組成物において、シリンダー温度160℃で溶融押出を行ない、ペレット化する。このようにして得られた組成物を200℃で射出成形機で射出成形体を製造する。その結果を表1に示した。
表1によると、本願の要件を満足する場合には、極めて発泡倍率が大きいことが分かる。
Figure 2007246578
本発明の発泡剤を用いて得られた発泡体は、自動車用部品、自動車用内装材、エアバッグカバー、機械部品、電気部品、ケーブル、ホース、ベルト、玩具、雑貨、日用品、建材、シート、フィルム等を始めとする用途に幅広く使用可能であり、産業界に果たす役割は大きい。

Claims (8)

  1. 低沸点液体を内包する、平均粒子径が1〜1000μmのマイクロカプセル(A)と化学発泡剤(B)とからなる発泡剤において、該マイクロカプセル(A)及び該化学発泡剤(B)の発泡開始温度が100℃〜200℃であり、最大発泡温度が150〜250℃であることを特徴とする発泡剤。
  2. 請求項1に記載の発泡剤と重合体(C)とからなることを特徴とする発泡性重合体組成物。
  3. 重合体(C)が架橋性ゴム状重合体(C−1)と熱可塑性樹脂(C−2)とからなる架橋された熱可塑性架橋ゴム組成物であることを特徴とする請求項2に記載の発泡性重合体組成物。
  4. 架橋性ゴム状重合体(C−1)がエチレンと炭素数3〜20のα−オレフィンを含有する、メタロセン触媒を用いて製造されたエチレン・α−オレフィン共重合体(C−1−1)、または主鎖および側鎖に二重結合を有する単独重合体及び/または共重合体からなる不飽和ゴムの全オレフィン性二重結合の50%以上が水素添加された水素添加ゴム(C−1−2)から選ばれる一種以上の架橋性ゴム状重合体であることを特徴とする請求項3に記載の発泡性重合体組成物。
  5. 熱可塑性樹脂(C−2)がオレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項3又は4に記載の発泡性重合体組成物。
  6. 架橋剤(D)により架橋してなることを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の発泡性重合体組成物。
  7. 更に軟化剤、250℃で溶融しない粉末状化合物、スチレン系熱可塑性エラストマー、樹脂系ワックスよりなる群から選ばれる添加剤(E)を少なくとも一種含有することを特徴とする請求項2〜6のいずれかに記載の発泡性重合体組成物。
  8. 請求項2〜7のいずれかに記載の発泡性重合体組成物を射出成形法、押出成形法又はブロー成形法によって成形して得られた発泡体。
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