JP2005306935A - ゴム組成物の加工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 生産性と耐熱老化性の確保を両立することができるゴム組成物の加工方法を提供する。
【解決手段】 天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、硫黄1〜8重量部とベンゾチアゾール系促進剤0.5〜2.5重量部とを配合するゴム組成物において、ゴム組成物の加硫配合剤投入前の混練り工程での最高到達温度を下式(1)のT℃以下とし、かつ加硫配合剤投入後の加硫工程時での最高到達温度を(T−10)℃〜T℃の範囲に設定することを特徴とする、ゴム組成物の加工方法。
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加工時での最高到達温度を表わし、Sは、硫黄の配合量(除オイル分)を表わす。)
【選択図】 なし
【解決手段】 天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、硫黄1〜8重量部とベンゾチアゾール系促進剤0.5〜2.5重量部とを配合するゴム組成物において、ゴム組成物の加硫配合剤投入前の混練り工程での最高到達温度を下式(1)のT℃以下とし、かつ加硫配合剤投入後の加硫工程時での最高到達温度を(T−10)℃〜T℃の範囲に設定することを特徴とする、ゴム組成物の加工方法。
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加工時での最高到達温度を表わし、Sは、硫黄の配合量(除オイル分)を表わす。)
【選択図】 なし
Description
本発明は、ゴム組成物の加工方法、更に詳細には、ゴム製品の生産性を損なうことなく、その耐熱老化性を十分に確保したゴム組成物の加工方法に関する。
従来より、分子中にカルボキシル基を含有する有機化合物を配合したゴム組成物のゴム老化を招くことなく加硫時間を短縮する技術(特許文献1)や、加硫速度が速くて生産性にも優れる防塵マット用のゴム組成物を提供する技術(特許文献2)等は種々提案されているが、ゴム組成物の硫黄配合量、加硫温度、加硫時間およびレオメーターでのT95の加硫速度等の関係に着目して、その最適条件を求める技術については、全く見出せない。
本発明では、天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、硫黄1〜8重量部とベンゾチアゾール系促進剤0.5〜2.5重量部とを配合するゴム組成物における硫黄の配合量と加工時での最高到達温度に従って混合・加工することにより、そのゴム組成物の生産性と耐熱老化性の確保を両立することができる加工方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、硫黄1〜8重量部とベンゾチアゾール系促進剤0.5〜2.5重量部とを配合するゴム組成物の加工において、ゴム組成物の加硫配合剤投入前の混練り工程での最高到達温度を下式(1)のT℃以下とし、かつ加硫配合剤投入後の加硫工程時での最高到達温度を(T−10)℃〜T℃の範囲に設定することを特徴とする、
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加工時での最高到達温度を表わし、Sは、硫黄の配合量(除オイル分)を表わす。)
ゴム組成物の加工方法が提供される。
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加工時での最高到達温度を表わし、Sは、硫黄の配合量(除オイル分)を表わす。)
ゴム組成物の加工方法が提供される。
本発明により提起される上記のゴム組成物に係る加工方法を採ることによって、生産性を損なうことなく耐熱老化性をも十分に確保したゴム組成物を得ることが可能となる。
一般的に、ゴム組成物の加硫後の物理特性においては、ゴム分子中での硫黄結合の数が多いわりには架橋密度の低いゴムとなっているために、熱老化時での物性低下が大きいことが分かっている。このような構造組成の特徴は、硫黄の配合量が多いほど、そして加硫時での最高到達温度が高いほど顕著になることが知られている。加硫での最高到達温度を低減させることによってこれを防ぐことができるが、最高到達温度の低減は、加硫時間の増大を伴い、ゴム製品の生産性を低下させるという弊害があった。
そこで、本発明では、幾多の実験を基にして、天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対してベンゾチアゾール系加硫促進剤を0.5〜2.5重量部配合してなるゴム組成物における硫黄の配合量に応じた加硫温度の最高値とゴム組成物の老化特性との関係を明らかにし、ゴム組成物の耐熱老化性を損なわないための硫黄配合量状態に応じた最高加硫温度の指針を提案することに成功した。この提案によれば、所定のゴム組成物をレオメーターT95(最適加硫度)の1.5倍時間加硫したゴム組成物のASTM条件下での熱老化後におけるモジュラス100(M100)の増加率の閾値Iを、その硫黄量から以下の式(2)を用いて導き、これを超える硫黄配合量条件と加硫温度条件との関係から、以下の加硫時での最高温度Tに係る以下の式(1)を導いた。
I=2.5×S+145 (2)
(式中、Sは、硫黄の配合量、オイル含有分を除く)
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加硫時での最高温度であり、Sは、硫黄の配合量である。)
I=2.5×S+145 (2)
(式中、Sは、硫黄の配合量、オイル含有分を除く)
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加硫時での最高温度であり、Sは、硫黄の配合量である。)
そして、本発明によると、加硫用配合剤を投入する前段階でのゴム組成物の混合温度を上記式(1)のT℃以下とし、その加硫時での最高到達温度(加硫温度)を(T−10)℃〜T℃の範囲に設定すれば、結果として、生産性を損なわずに耐熱老化性に優れたゴム組成物が加工できることを見出した。
よって、本発明によれば、上記式(1)を用いて、生産性を損なわずに耐熱老化性に優れたゴム組成物を得るには、所定のゴム組成物における硫黄配合量(除オイル分)をS(重量部)としたとき、加硫用配合剤を投入する前段階の混練時での最高温度を(−4×S+182)℃以下とし、その後、加硫配合剤を投入した段階の加硫時での加硫温度を(−4×S+172)℃〜(−4×S+182)℃の範囲内に設定して加硫すれば所望のゴム組成物が得られることになる。
本発明のゴム組成物において天然ゴム(NR)と共に使用されるジエン系ゴム成分としては、例えば、ポリイソプレンゴム(IR)、各種ブタジエンゴム(BR)、各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)、クロロプレンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン共重合体ゴム、スチレン−イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム、イソプレン−ブタジエン共重合体ゴム等が挙げられる。
本発明のゴム組成物に配合されるベンゾチアゾール系加硫促進剤としては、例えば、2−メルカプトベンゾチアゾール、2−メルカプトベンゾチアゾールの亜鉛塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのナトリウム塩、2−メルカプトベンゾチアゾールのシクロヘキシルアミン塩、および2−(4−モルフォリノジチオ)ベンゾチアゾールなどが用いられ、その配合量は、常套範囲の0.5〜2.5重量部とする。
本発明のゴム組成物には、更に、通常配合されるカーボンブラック、シリカ等の補強剤、シランカップリング剤、各種オイル、老化防止剤、充填材、可塑剤、その他タイヤゴム用に一般的に使用されている各種配合剤を配合することができ、その配合量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例および比較例によって本発明を更に説明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
サンプルの調製
表1に示すゴム組成物の配合(重量部)において、硫黄および加硫促進剤を除く成分を1.7Lの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、最高到達温度を標記した温度(T℃)以下にした。次に、得られた混合物を再び1.7Lの密閉式バンバリーミキサーにて表1に示す硫黄、架橋促進剤を添加して4分間混合し、温度120℃で放出した。得られたゴム組成物を標記した加硫温度(加硫時の最高到達温度)にて、レオメーターのT95加硫時間の1.5倍時間、6インチ×6インチ×2mmのモールド内でプレス加硫した。
表1に示すゴム組成物の配合(重量部)において、硫黄および加硫促進剤を除く成分を1.7Lの密閉式バンバリーミキサーを用いて5分間混合し、最高到達温度を標記した温度(T℃)以下にした。次に、得られた混合物を再び1.7Lの密閉式バンバリーミキサーにて表1に示す硫黄、架橋促進剤を添加して4分間混合し、温度120℃で放出した。得られたゴム組成物を標記した加硫温度(加硫時の最高到達温度)にて、レオメーターのT95加硫時間の1.5倍時間、6インチ×6インチ×2mmのモールド内でプレス加硫した。
試験法
M100変化率: JIS K6251に準じて、未老化ゴム片のサンプルと80℃で96時間熱老化させたゴム片のサンプルについて、500m/分の伸長条件にて室温で引張試験を行い、100%の伸長比での応力をMPa単位で計測し、これをM100とし、老化ゴム片のサンプルのM100を未老化ゴム片のサンプルのM100で除算することによって、老化によるM100変化率を求めた。M100変化率が、モジュラス100(M100)変化率の閾値I以下では、ゴム製品としての性能を保っている。しかし、モジュラス100(M100)変化率がIを超えてしまうと硬くなり過ぎて、ゴムらしさを損なうことが経験的に分っている。
M100変化率: JIS K6251に準じて、未老化ゴム片のサンプルと80℃で96時間熱老化させたゴム片のサンプルについて、500m/分の伸長条件にて室温で引張試験を行い、100%の伸長比での応力をMPa単位で計測し、これをM100とし、老化ゴム片のサンプルのM100を未老化ゴム片のサンプルのM100で除算することによって、老化によるM100変化率を求めた。M100変化率が、モジュラス100(M100)変化率の閾値I以下では、ゴム製品としての性能を保っている。しかし、モジュラス100(M100)変化率がIを超えてしまうと硬くなり過ぎて、ゴムらしさを損なうことが経験的に分っている。
表1の結果によれば、所定の組成を有するゴム組成物に本発明の加工方法を適用した場合には、生産性を落とすことなく、所望の優れた耐熱老化性のゴム組成物が得られることが分かる。
以上のとおり、本発明の加工方法によれば、優れた耐熱老化性のゴム組成物が得られるので、本発明は、特に過酷な熱劣化に曝されるタイヤスチールコード被覆用のゴム組成物に適用すると有効である。その場合には、硫黄の配合量を4〜8重量部とすることが推奨される。
Claims (2)
- 天然ゴムを80重量%以上含むジエン系ゴム100重量部に対し、硫黄1〜8重量部とベンゾチアゾール系促進剤0.5〜2.5重量部とを配合するゴム組成物において、ゴム組成物の加硫配合剤投入前の混練り工程での最高到達温度を下式(1)のT℃以下とし、かつ加硫配合剤投入後の加硫工程時での最高到達温度を(T−10)℃〜T℃の範囲に設定することを特徴とする、ゴム組成物の加工方法。
T=−4×S+182 (1)
(式中、Tは、加工時での最高到達温度を表わし、Sは、硫黄の配合量(除オイル分)を表わす。) - 前記ゴム組成物における硫黄の配合量が4〜8重量部であり、かつ前記ゴム組成物がタイヤスチールコード用ゴム組成物であることを特徴とする、請求項1に記載のゴム組成物の加工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004123058A JP2005306935A (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | ゴム組成物の加工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004123058A JP2005306935A (ja) | 2004-04-19 | 2004-04-19 | ゴム組成物の加工方法 |
Publications (1)
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JP2005306935A true JP2005306935A (ja) | 2005-11-04 |
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JP (1) | JP2005306935A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN113567494A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-10-29 | 广东电网有限责任公司东莞供电局 | 一种电力复合脂的老化程度测试方法及模型 |
-
2004
- 2004-04-19 JP JP2004123058A patent/JP2005306935A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN113567494A (zh) * | 2021-08-26 | 2021-10-29 | 广东电网有限责任公司东莞供电局 | 一种电力复合脂的老化程度测试方法及模型 |
CN113567494B (zh) * | 2021-08-26 | 2023-06-27 | 广东电网有限责任公司东莞供电局 | 一种电力复合脂的老化程度测试方法及模型 |
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