JP2005306907A - ゴム組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 0℃のtanδが向上し、かつウェット性能が改善されたシリカ系ゴム組成物を提供する。
【解決手段】 ガラス転移温度が−40℃〜−10℃である芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体30〜100重量部およびその他の硫黄加硫可能なゴム70〜0重量部からなるゴム100重量部に対し、特定構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/およびイミノシラン化合物(B)、含硫黄シランカップリング剤(C)およびシリカ(D)を含んでなり、当該フェニルシラン化合物(A)または/およびイミノシラン化合物(B)がシリカ(D)配合量の0.1〜12重量%、含硫黄シランカップリング剤(C)がシリカ(D)配合量の1〜12.5重量%、そして(B)を含む場合には、(B)と(C)の配合比率B/Cが0.01〜0.8となるように配合してなるゴム組成物。
【選択図】 なし
【解決手段】 ガラス転移温度が−40℃〜−10℃である芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体30〜100重量部およびその他の硫黄加硫可能なゴム70〜0重量部からなるゴム100重量部に対し、特定構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/およびイミノシラン化合物(B)、含硫黄シランカップリング剤(C)およびシリカ(D)を含んでなり、当該フェニルシラン化合物(A)または/およびイミノシラン化合物(B)がシリカ(D)配合量の0.1〜12重量%、含硫黄シランカップリング剤(C)がシリカ(D)配合量の1〜12.5重量%、そして(B)を含む場合には、(B)と(C)の配合比率B/Cが0.01〜0.8となるように配合してなるゴム組成物。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ゴム組成物に関し、更に詳細には、ゴムへのシリカの分散性を向上させ、ウエット性能を改善したゴム組成物に関する。
下記非特許文献1に記載されているように、シリカ系配合ゴムの性能は、一般に、シリカの反応や分散に影響されることが知られている。従来より、ゴム中へのシリカの分散を改良する目的で、ポリシロキサン(特許文献1)、n−アルキルアミン化合物(特許文献2)、3級アミン化合物(特許文献3)、アミノシラン化合物(特許文献4)およびオルガノシラン化合物(特許文献5)等を配合する技術が提供されている。しかしながら、更なる改良技術が求められている。
「接着学会誌」、第37巻、第197頁、2001年発行
本発明では、特定のシラン化合物と含硫黄シランカップリング剤とを特定の比率で配合することによって、0℃のtanδが向上し、いわゆるペイン効果と呼ばれる貯蔵弾性率の歪依存性が低下するためウエット性能が改善されたゴム組成物を得ることを目的とする。
本発明によれば、ガラス転移温度が−40℃〜−10℃である芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体30〜100重量部およびその他の硫黄加硫可能なゴム70〜0重量部からなるゴム100重量部に対し、下記式(I)の構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/および下記式(II)のイミノシラン化合物(B)、含硫黄シランカップリング剤(C)およびシリカ(D)を含んでなり、下記式(I)の構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/および下記式(II)のイミノシラン化合物(B)がシリカ(D)配合量の0.1〜12重量%、含硫黄シランカップリング剤(C)がシリカ(D)配合量の1〜12.5重量%、そして(B)を含む場合には(B)と(C)の配合比率B/Cが0.01〜0.8となるように配合してなるゴム組成物が提供される。
式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のアルケニル基、C1〜C18のアルコキシル基、フェニル基もしくはナフチル基、またはそれらの誘導体であり、その少なくとも一つはフェニル基もしくはナフチル基、またはそれらの誘導体であり、更に、その少なくとも一つは、C1〜C18のアルコキシル基である。
式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立してC1〜C18のアルコキシル基またはC1〜C18のアルキル基またはC1〜C18のアルケニル基であり、その少なくとも一つはC1〜C18のアルコキシル基であり、R4およびR5は、C1〜C18のアルキル基またはC1〜C18のアルケニル基である。
本発明では、シリカ配合系ゴム組成物に対して、上記特定のフェニルシラン化合物または/およびイミノシラン化合物と含硫黄シランカップリング剤とを併用配合することによって、シリカの分散性が向上すると共に、ペイン効果が低下することによりウエット性能が向上することを見出したものである。
本発明で使用するフェニルシラン化合物は、以下の構造式Iで示されるものである。
式中、R1、R2、R3およびR4は、それぞれ独立して、C1〜C18のアルキル基、C1〜C18のアルケニル基、フェニル基もしくはナフチル基、またはそれらの誘導体であり、その少なくとも一つはフェニル基もしくはナフチル基、またはそれらの誘導体である。
本発明で有効に使用できる上記フェニルシラン化合物としては、例えば、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジナフチルジメトキシシラン、ジナフチルジエトキシシラン、p−メチルフェニルトリメトキシシラン、p−メチルフェニルトリエトキシシラン、3−フェニルプロピルトリメトキシシラン、3−フェニルプロピルトリエトキシシラン、3−ナフチルプロピルトリメトキシシアンおよび3−ナフチルプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。
また、本発明で使用するイミノシラン化合物は、以下の構造式IIで示されるものである。
式中、R1、R2およびR3は、それぞれ独立してC1〜C18のアルコキシル基、C1〜C18のアルキル基またはC1〜C18のアルケニル基であり、その少なくとも一つはC1〜C18のアルコキシル基であり、R4およびR5は、C1〜C18のアルキル基またはC1〜C18のアルケニル基である。
本発明で有効に使用できる上記イミノシラン化合物としては、例えば、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)−プロピルアミン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)−プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−ビニリデン−プロピルアミン、3−トリエトキシシリル−N−ビニリデン−プルピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−アリリデン−プロピルアミン、3−トリエトキシシリル−N−アリリデン−プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(2−メチルビニリデン)−プロピルアミンおよび3−トリエトキシシリル−N−(2−メチルビニリデン)−プロピルアミンなどが挙げられる。
本発明で使用される含硫黄シランカップリング剤としては、例えば、ビス−[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]テトラスルフィド、ビス[3−(トリエトキシシリル)−プロピル]ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド、トリメトキシシリルプロピル−メルカプトベンゾチアゾールテトラスルフィド、トリエトキシシリルプロピル−メタクリレート−モノスルフィド、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシランおよびジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイル−テトラスルフィド等が挙げられる。
本発明のゴム組成物に使用されるシリカとしては、特に制限はないが、例えば、乾燥法ホワイトカーボン、湿式法ホワイトカーボン、コロイダルシリカ、および特開昭62−62838号公報に開示される沈降シリカなどが挙げられる。これらの中でも、含水ケイ酸を主成分とする湿式法ホワイトカーボンが特に好ましい。これらのシリカは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。シリカの比表面積は、特に制限はされないが、窒素吸着比表面積(BET法)で、通常50〜400m2/g、好ましくは100〜250m2/g、更に好ましくは120〜190m2/gの範囲であるときに、補強性、耐摩耗性および発熱性等の改善が十分に達成され、好適である。ここで、窒素吸着比表面積は、ASTM D3037−81に準じBET法で測定される値である。本発明のゴム組成物では、ゴム成分100重量部に対して当該シリカを5〜150重量部、好ましくは10〜120重量部の範囲で配合することができる。
本発明で使用するゴム成分としては、好ましい物性を有するタイヤ部材等に有効な、ガラス転移温度が−40℃〜−10℃、好ましくは−30℃〜−15℃である芳香族単量体と共役ジエン単量体との共重合体、即ち当該ガラス転移温度を有する各種スチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)30〜100重量部とその他の硫黄加硫可能なゴム70〜0重量部とからなるゴムが用いられる。その他の硫黄加硫可能なゴムとしては、例えば、天然ゴム(NR)、ポリイソプレンゴム(IR)、各種ブタジエンゴム(BR)、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム(NBR)などのジエン系ゴムや、エチレン−プロピレン共重合体ゴム(EPR、EPDM)などを用いることができる。
本発明のゴム組成物に使用される上記フェニルシラン化合物またはイミノシラン化合物の配合量は、シリカ配合量の0.1〜12重量%の量で配合される。この配合量が0.1重量%未満では所期の目的が発揮できず、逆に12重量%を超えると、イミノシラン化合物の場合は加工時にゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがあり、フェニルシラン化合物の場合は過剰なフェニルシラン化合物がゴムの機械的特性を低下させるおそれがあるので、好ましくない。
また、本発明のゴム組成物に使用される上記含硫黄シランカップリング剤の配合量は、シリカ配合量の1〜12.5重量%の量で配合される。この配合量が1重量%未満では所期の目的が発揮できず、逆に12.5重量%を超えると加工時にゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがあるので、好ましくない。
そして、本発明のゴム組成物にイミノシラン化合物を用いる場合に配合されるイミノシラン化合物(B)と、含硫黄シランカップリング剤(C)との配合比率(B/C)は、0.01〜0.8となるように配合使用される。この配合比率が0.01未満では所期の目的が発揮できず、0.8を超えると加工時にゴム成分のゲル化を引き起こすおそれがあるので、好ましくない。
本発明に係るゴム組成物には、前記した必須成分に加えて、カーボンブラック、加硫または架橋剤、各種オイル、老化防止剤、充填材、可塑剤などのタイヤ用、その他一般ゴム用組成物に一般的に配合使用されている各種配合剤を加えることができ、かかる配合物は、公知のゴム用混練機、例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー等で混練し、任意の条件で加硫してゴム組成物として使用することができる。これら配合剤の添加量も、本発明の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
以下、実施例および比較例に従って本発明を更に詳しく説明するが、本発明の技術的範囲をこれらの実施例に限定するものでないことは言うまでもない。
試験サンプルの作製
以下の表1および表2に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.7Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部をスコーチ試験に供した。次いで、このゴム組成物の残部を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、30分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、粘弾性試験に供した。
以下の表1および表2に示すゴム配合系における硫黄と加硫促進剤を除く成分を1.7Lの密閉型ミキサーで3〜5分間混練し、165±5℃に達した時に放出したマスターバッチに、硫黄と加硫促進剤を加えて8インチのオープンロールで混練してゴム組成物を得た。このゴム組成物の一部をスコーチ試験に供した。次いで、このゴム組成物の残部を15cm×15cm×0.2cmの金型中で、160℃、30分間プレス加硫して試験片(ゴムシート)を作製し、粘弾性試験に供した。
試験法
1)スコーチ: JIS K6300に準拠して測定した。ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を用いて、予熱1分、125℃、2rpmの条件下、ムーニー粘度最低値から5ムーニー粘度までの上昇時間(分)を測定した。
2)東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用いて、静的な歪を10%与えた状態で、20℃、周波数20Hzの条件下に、動的な歪を±0.1%および±8.1%で測定し、その差をΔEとした。
1)スコーチ: JIS K6300に準拠して測定した。ムーニー粘度計にてL型ロータ(38.1mm径、5.5mm厚)を用いて、予熱1分、125℃、2rpmの条件下、ムーニー粘度最低値から5ムーニー粘度までの上昇時間(分)を測定した。
2)東洋精機製作所製粘弾性スペクトロメーターを用いて、静的な歪を10%与えた状態で、20℃、周波数20Hzの条件下に、動的な歪を±0.1%および±8.1%で測定し、その差をΔEとした。
以上の結果によれば、本発明のゴム組成物では、スコーチ時間およびΔEが良好であり、従って、シリカの分散性が向上し、かつウエット性能も優れていることが分かる。
以上のように、本発明のゴム組成物は、ウェット性能に優れているので、これをタイヤのトレッド等の部材に好適に使用可能である。
Claims (1)
- ガラス転移温度が−40℃〜−10℃である芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体30〜100重量部およびその他の硫黄加硫可能なゴム70〜0重量部からなるゴム100重量部に対し、下記式(I)の構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/および下記式(II)のイミノシラン化合物(B)、含硫黄シランカップリング剤(C)およびシリカ(D)を含んでなり、下記式(I)の構造をもつフェニルシラン化合物(A)または/および下記式(II)のイミノシラン化合物(B)がシリカ(D)配合量の0.1〜12重量%、含硫黄シランカップリング剤(C)がシリカ(D)配合量の1〜12.5重量%、そして(B)を含む場合には(B)と(C)の配合比率B/Cが0.01〜0.8となるように配合してなるゴム組成物。
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JP2004122018A JP2005306907A (ja) | 2004-04-16 | 2004-04-16 | ゴム組成物 |
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