JP2005305779A - 合成樹脂製ギヤの製造方法 - Google Patents

合成樹脂製ギヤの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 芯金1とその外周を取り囲み外周に歯部が形成される環状の合成樹脂部材2とを備えた合成樹脂製ギヤをインサート成形により製造する。その際、ランナ部材を切削加工によって除去する工程を必要とせず、かつ合成樹脂部材2内に真空ボイド等を生じさせることのないホットランナゲート6を用いたピンゲート方式の成形方法によって合成樹脂部材2を成形し、しかも、コールドスラグの混入による特性の悪化を防ぐ。
【解決手段】 ホットランナ6のゲートGを、芯金1の端面12に対向する位置に配設し、かつ、端面12の、ゲートGに対向する位置にコールドスラグトラップTを設けると共に、上記端面12にゲートGとキャビティCとを繋ぐ合成樹脂の流路Lを設ける。そして金型Mに芯金1を保持した状態で、ホットランナ6を通して、合成樹脂を、まずコールドスラグトラップTに注入し、次いで流路Lを通してキャビティC内に注入して合成樹脂部材2を形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、環状の芯金と、芯金の環の外周を取り囲み外周に歯部が形成される環状の合成樹脂部材とを備えた合成樹脂製ギヤの製造方法に関するものである。
例えば、自動車の電動パワーステアリング装置の減速機のウォームホイール(大歯車)などには、騒音を低減するために、歯部が合成樹脂で形成された合成樹脂製ギヤが使用される(例えば特許文献1)。
図8および図11を参照して、合成樹脂製ギヤは、中心に軸が挿通される通孔10を有する環状の芯金1と、芯金1の環の外周を取り囲む環状の合成樹脂部材2とを備えた前駆体3を製造したのち、この前駆体3の、合成樹脂部材2の外周側面21に歯部を切削加工して製造される。また前駆体3は通例、インサート成形により製造される。
図8、図9および図11を参照して、インサート成形では、合成樹脂部材2の外形に対応したキャビティC内に、芯金1を保持する保持部を設けた金型90を用意する。金型90は、可動型91と固定型92とを備えている。
可動型91は、固定型92と合わせた際にキャビティCを形成する凹部93を備えている。凹部93は、環状の合成樹脂部材2の外径に対応した内径および厚みに対応した深さを有する円柱状に形成され、この凹部93の円形の底面94が、合成樹脂部材2の、図8において下側の端面22の外形に対応した賦形面とされ、内周側面95が、外周側面21に対応した賦形面とされている。また、底面94の円の中心から固定型92側へ向けて、芯金1の通孔10の内径に対応した外径を有する円柱状の突起96が突設されて保持部とされている。凹部93と突起96とは、軸線を一致させて同軸上に配置されている。また突起96の、固定型92に対向する先端部96aには、コールドスラグトラップとなる凹部97が形成されている。
固定型92は、可動型91との合わせ面98が、合成樹脂部材2の、図8において上側の端面23の外形に対応した賦形面とされ、合わせ面98の、可動型91の突起96の先端部96aと対向する位置に、射出成形機から供給される溶融合成樹脂を、図中に実線の矢印で示すようにキャビティC内に導くためのスプルーゲートSが配設されている。また、固定型92のスプルーゲートSの周囲の合わせ面98は、その全周において、突起96に保持された芯金1の、固定型92と対向する端面11と、一定間隔を隔てて形成されており、それにより、スプルーゲートSと芯金1の環の外周とを繋ぐ合成樹脂の流路Lが設けられている。
インサート成形に際しては、まず、可動型91の突起96を芯金1の通孔10に挿通することにより芯金1を可動型91に保持させた状態で、可動型91と固定型92とを合わせ、所定の型締め力で型締めした後、図示しない射出成形機のシリンダで溶融された合成樹脂を、スプルーゲートSおよび流路Lを通してキャビティC内に注入する。そして、冷却して合成樹脂を固化させたのち、可動型91を開いて前駆体3を取り出す。
図10を参照して、金型90から取り出した直後の前駆体3のうち、合成樹脂部材2には、スプルーゲートS内および流路L内で合成樹脂が固化したランナ部材2a、2bが一体化している。そのため次工程で、このランナ部材2a、2bを切削加工により除去して、芯金1の端面11を露出させることにより、図8および図11に示す前駆体3が製造される。
特開平7−215227号公報
しかし上記の製造方法では、切削加工によってランナ部材2a、2bを除去する工程を必要とする分、工程数が多くなるため生産性が低く、製造コストがかかるという問題がある。また、前記流路Lは、厚肉の合成樹脂部材2内に真空ボイドが生じるのを防止するべく、キャビティC内に充填した合成樹脂に十分な合成樹脂圧をかける必要があることから、図9中の幅tを大きめに形成しなければならない。そのため、内径の大きいスプルーゲートSを必要とすることと相まって、切削加工によって捨てなければならない合成樹脂量が多くなり、そのことも、製造コストを引き上げる原因となっている。
そこで、溶融した合成樹脂を、複数のピンゲートを通して直接に、キャビティC内に注入することが検討されるが、上に述べたように合成樹脂部材2は厚肉であるため、真空ボイドの発生を防止するには、ゲート径を大きくとって、キャビティC内に充填した合成樹脂に十分な合成樹脂圧をかける必要があり、型開き時のゲートカットのためにゲート径をできるだけ小さくする必要のあるコールドランナは採用できない。
そのため、ゲート径を大きくとることができるホットランナが好ましいが、ホットランナを通してキャビティCに直接に合成樹脂を注入すると、ホットランナの先端で合成樹脂が冷却されて発生したコールドスラグが、合成樹脂部材2内に混入して、当該合成樹脂部材2の、そして合成樹脂部材2の外周側面21に形成される歯部の強度を低下させる等、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するという問題がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、インサート成形後の前駆体からランナ部材を切削加工によって除去する工程を必要とせず、かつ合成樹脂部材内に真空ボイド等を生じさせることのないホットランナゲートを用いたピンゲート方式の成形方法によって合成樹脂部材を成形することができ、しかも、コールドスラグの混入による特性の悪化を生じるおそれのない合成樹脂製ギヤの製造方法を提供することにある。
本発明は、環状の芯金と、芯金の環の外周を取り囲み外周に歯部が形成される環状の合成樹脂部材とを備えた合成樹脂製ギヤを、合成樹脂部材の外形に対応したキャビティ内に芯金を保持する保持部を設けた金型の上記保持部に芯金を保持した状態で、溶融した合成樹脂を、キャビティに接続したホットランナを通してキャビティ内に注入して製造する製造方法において、ホットランナのゲートを、キャビティの、保持部に保持する芯金の一方側の端面の、外周縁と中心の通孔との間の領域に対向する位置に配設し、かつ、芯金の端面の、ホットランナのゲートに対向する位置にコールドスラグトラップを設けると共に、上記端面にゲートと芯金の環の外周とを繋ぐ合成樹脂の流路を設け、金型の保持部に芯金を保持した状態で、ホットランナを通して、溶融した合成樹脂を、まずコールドスラグトラップに注入し、次いで流路を通して芯金の外周に供給してキャビティ内に注入して合成樹脂部材を形成することを特徴とするものである。
なお、本発明の製造方法においては、ホットランナのゲートを、環の周方向の複数箇所に等間隔に設けるのが好ましい。
また、本発明の製造方法においては、流路を、環の全周にわたる環状に形成するのが好ましい。
本発明によれば、インサート成形後の前駆体からランナ部材を切削加工によって除去する工程を必要とせず、かつ合成樹脂部材内に真空ボイド等を生じさせることのないホットランナゲートを用いたピンゲート方式の成形方法によって、合成樹脂部材を成形することができる。しかも、ホットランナの先端で生じたコールドスラグは、芯金の端面に設けたコールドスラグトラップで捕捉することができるので、当該コールドスラグが環状の合成樹脂部材内に混入して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することもできる。
また、ホットランナのゲートを、環の周方向の複数箇所に等間隔に設けた場合には、合成樹脂部材にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
また、流路を、環の全周にわたる環状に形成した場合には、合成樹脂部材にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の製造方法の一実施形態の一工程を示す断面図、図2Aは、図1の一部を拡大した断面図である。また、図3Aは、この例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体3の断面図、図3Bは、上記前駆体3の、前記図8において下側の端面を示す平面図である。
図3A、図3Bおよび図8を参照して、前駆体3は、中心に軸が挿通される通孔10を有する環状の芯金1と、芯金1の環の外周を取り囲む環状の合成樹脂部材2とを備えている。
図1、図2A、図3Aおよび図8を参照して、上記前駆体3をインサート成形によって製造するための金型Mは、可動型4と固定型5とを備えている。
可動型4は、固定型5と合わせた際にキャビティCを形成する凹部40を備えている。凹部40は、環状の合成樹脂部材2の外径に対応した内径および厚みに対応した深さを有する円柱状に形成され、この凹部40の円形の底面41が、合成樹脂部材2の、図8において上側の端面23の外形に対応した賦形面とされ、内周側面42が、外周側面21に対応した賦形面とされている。
また、底面41の円の中央部には、芯金1の、図8において上側の端面11の、通孔10の周囲に設けた環状の突出部11aの形状に対応し、上記突出部11aと嵌め合わされる環状の凹部43aを備えた平面形状円形の突起台部43が設けられ、この突起台部43の円の中心から固定型5側へ向けて、芯金1の通孔10の内径に対応した外径を有する円柱状の突起44が突設されて、この突起台部43と突起44とで、芯金1の保持部とされている。凹部40と突起台部43と突起44とは、軸線を一致させて同軸上に配置されている。また突起44の先端部は、可動型4と固定型5とを型締めした際に、次に述べる固定型5の合わせ面50に当接される。
固定型5は、可動型4との合わせ面50が、合成樹脂部材2の、図8において下側の端面22の外形に対応した賦形面とされている。また、合わせ面50のうち、芯金1の、図8において下側の端面12の、外周縁と中心の通孔10との間の領域に対向する位置にはホットランナ6のゲートGが配設されている。ホットランナ6は、先端開口がゲートGとされた合成樹脂の流路60を有する筒状に形成され、ゲートGを含む細径の先端部61と、この先端部61と連続する外形の大きい本体部62とを備えている。先端部61は、固定型5の合わせ面50から、可動型4の方向に突出するように配設されている。本体部62内には、流路60を流れる合成樹脂を加熱するための加熱配管63が配設されている。
図1および図3Bを参照して、ホットランナ6のゲートGは、芯金1の通孔10の周囲の、円周上の4箇所に等間隔に配設されており、これにより、ゲートGから供給される合成樹脂のキャビティC内での移動量を短くできるため、合成樹脂部材2にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
図1および図2Aを参照して、芯金1の端面12の、通孔10の周囲には円筒部14が形成されていると共に、この円筒部14の外側の、ゲートGに対向する位置には凹部13が形成されている。凹部13は、円筒部14を囲むように環状に形成されている。また、可動型5の合わせ面50の、上記凹部13に対応する位置には、凹部13内に挿入される凸部51が形成されている。凸部51も環状に形成されている。凹部13と凸部51とは、互いに接触しないように所定間隔を隔てて配設されている。また、芯金1の端面12と合わせ面50とも、互いに接触しないように所定間隔を隔てて配設されている。
また、円筒部14は、芯金1を可動型4の保持部に保持させた状態で固定型5と合わせた際に、その外周面に、合わせ面50から突設させたホットランナ6の先端部61がほぼ隙間なく接するように、その外径が設定されている。
また、図2A、および同じ領域のゲート以外の部分での拡大断面図である図2Bを参照して、凸部51は、合わせ面50からホットランナ6の先端部61が突設された個所では、その内周面に、突設させた先端部61がほぼ隙間なく接するように、内径が設定されている。また、それ以外の個所では、凸部51の内周面から径方向内方へ向けて、先端部61の突出高さと同じ高さを有する環状の膨出部を設けて、先端部61間の隙間を埋めている。膨出部51aは、円筒部14とほぼ隙間なく接するように、その内径が設定されている。
そしてこれらにより、図1に実線の矢印で示すように、ゲートGから、凹部13と凸部51との間の隙間と、端面12と合わせ面50との隙間を通ってキャビティCに至る合成樹脂の流路Lが形成されている。流路Lは、環の全周にわたって形成されているため、複数のゲートGから出た合成樹脂をその直後の時点で互いに溶融、一体化させた状態でキャビティCに供給できる。そのため、合成樹脂部材2にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
上記流路Lのうち、凹部13の内周面とゲートGとの間の隙間の、軸線方向の幅tは、流路60の内径tよりも大きくなるように設定されている(t>t)。また、凹部13の内周面と凸部51との間の隙間の、軸線方向の幅tは、上記内径tよりも小さくなるように設定されている(t>t)。そのため、先端部61内で合成樹脂が冷却されて生じる、流路60の内径tに対応する外径を有するコールドスラグは、隙間の幅がtである部分にトラップされて、それより先に流入することができない。つまり、凹部13の内周面とゲートGとの間の、隙間の幅がtである環状の部分が、コールドスラグトラップTとされている。
インサート成形に際しては、まず、可動型4の突起44を芯金1の通孔10に挿通すると共に、環状の凹部43aに突出部11aを嵌め合わせることにより、芯金1を可動型4に保持させた状態で、可動型4と固定型5とを合わせ、所定の型締め力で型締めする。
次に、図示しない射出成形機のシリンダで溶融された合成樹脂を、ホットランナ6、コールドスラグトラップTおよび流路Lを通してキャビティC内に注入する。
そして、冷却して合成樹脂を固化させたのち、可動型4を開くと、図3A、図3Bおよび図8に示すように、切削加工によって除去する部分を有しない合成樹脂製ギヤの前駆体3が製造される。しかも製造された前駆体3は、コールドスラグが、コールドスラグトラップTにおいて捕捉されるため、当該コールドスラグが環状の合成樹脂部材2内に混入して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することもできる。
このあと、従来同様に、合成樹脂部材2の外周側面21に歯部を切削加工することによって、合成樹脂製ギヤが製造される。
図4Aおよび図4Bを参照して、合成樹脂の流路Lは、環の周方向の複数箇所に分割して形成してもよい。その際には、合成樹脂部材にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止するため、図示のように、ゲートGの位置と流路Lの位置とを周方向に一致させておくのが好ましい。これにより、使用する合成樹脂の量を少しでも減らすことができる。
図5は、本発明の製造方法の、他の実施形態の一工程を示す断面図である。また、図6Aは、この例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体3の断面図、図6Bは、上記前駆体3の、前記図8において下側の端面を示す平面図である。
図6A、図6Bおよび図8を参照して、前駆体3は、中心に軸が挿通される通孔10を有する環状の芯金1と、芯金1の環の外周を取り囲む環状の合成樹脂部材2とを備えている。
図5、図6Aおよび図8を参照して、上記前駆体3をインサート成形によって製造するための金型Mは、可動型4と固定型5とを備えている。
可動型4は、図1の場合と同様に形成される。すなわち可動型4は、固定型5と合わせた際にキャビティCを形成する凹部40を備えている。凹部40は、環状の合成樹脂部材2の外径に対応した内径および厚みに対応した深さを有する円柱状に形成され、この凹部40の円形の底面41が、合成樹脂部材2の、図8において上側の端面23の外形に対応した賦形面とされ、内周側面42が、外周側面21に対応した賦形面とされている。
また、底面41の円の中央部には、芯金1の、図8において上側の端面11の、通孔10の周囲に設けた環状の突出部11aの形状に対応し、上記突出部11aと嵌め合わされる環状の凹部43aを備えた平面形状円形の突起台部43が設けられ、この突起台部43の円の中心から固定型5側へ向けて、芯金1の通孔10の内径に対応した外径を有する円柱状の突起44が突設されて、この突起台部43と突起44とで、芯金1の保持部とされている。凹部40と突起台部43と突起44とは、軸線を一致させて同軸上に配置されている。また突起44の先端部は、可動型4と固定型5とを型締めした際に、次に述べる固定型5の合わせ面50に当接される。
固定型5は、可動型4との合わせ面50が、合成樹脂部材2の、図8において下側の端面22の外形に対応した賦形面とされている。また、合わせ面50のうち、芯金1の、図8において下側の端面12の、外周縁と中心の通孔10との間の領域に対向する位置にはホットランナ6のゲートGが配設されている。ホットランナ6は、先端開口がゲートGとされた合成樹脂の流路60を有する筒状に形成され、ゲートGを含む細径の先端部61と、この先端部61と連続する外形の大きい本体部62とを備えている。先端部61は、ゲートGが固定型5の合わせ面50と面一になるように配設されている。本体部62内には、流路60を流れる合成樹脂を加熱するための加熱配管63が配設されている。
図5および図6Bを参照して、ホットランナ6のゲートGは、芯金1の通孔10の周囲の、円周上の4箇所に等間隔に配設されており、これにより、ゲートGから供給される合成樹脂のキャビティC内での移動量を短くできるため、合成樹脂部材2にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
図5を参照して、芯金1の端面12の、通孔10の周囲には円筒部14が形成されていると共に、この円筒部14の外側の、ゲートGに対向する位置には凹部13が形成されている。凹部13は、円筒部14を囲むように環状に形成されている。また、可動型5の合わせ面50の、上記凹部13に対応する位置には、凹部13内に挿入される凸部52が形成されている。凸部52も環状に形成されている。凸部52の内周面から、可動型4側の先端部にかけての形状は、円筒部14の外周面から、凹部13の底面にかけての形状に対応しており、これらの部分に嵌め合わされるようになっている。
凸部52の外周面は、凹部13の径方向外側の内周面と、互いに接触しないように所定間隔を隔てて配設されて、環状の隙間が形成されている。隙間の径方向の幅tは、ホットランナ6の流路60の内径tよりも大きくなるように設定されている(t>t)。また、ホットランナ6のゲートGは、この隙間に対向させて配設されている。そして、これらにより、上記環状の隙間が、コールドスラグトラップTとされている。
また、芯金1の端面12と合わせ面50とは、互いに接触しないように所定間隔を隔てて配設されており、これにより、ゲートGから、コールドスラグトラップTの方向と直交方向に伸びで、端面12と合わせ面50との隙間を通ってキャビティCに至る合成樹脂の流路Lが形成されている。流路Lは、環の全周にわたって形成されているため、複数のゲートGから出た合成樹脂をその直後の時点で互いに溶融、一体化させた状態でキャビティCに供給できる。そのため、合成樹脂部材2にウエルドライン等が生じるのを防止して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することができる。
インサート成形に際しては、まず、可動型4の突起44を芯金1の通孔10に挿通すると共に、環状の凹部43aに突出部11aを嵌め合わせることにより、芯金1を可動型4に保持させた状態で、可動型4と固定型5とを合わせ、所定の型締め力で型締めする。
次に、図示しない射出成形機のシリンダで溶融された合成樹脂を、ホットランナ6、コールドスラグトラップTおよび流路Lを通してキャビティC内に注入する。
そして、冷却して合成樹脂を固化させたのち、可動型4を開くと、図6A、図6Bおよび図8に示すように、切削加工によって除去する部分を有しない合成樹脂製ギヤの前駆体3が製造される。しかも製造された前駆体3は、コールドスラグが、コールドスラグトラップTにおいて捕捉されるため、当該コールドスラグが環状の合成樹脂部材2内に混入して、合成樹脂製ギヤの特性が悪化するのを防止することもできる。
このあと、従来同様に、合成樹脂部材2の外周側面21に歯部を切削加工することによって、合成樹脂製ギヤが製造される。
図7Aおよび図7Bを参照して、コールドスラグトラップTと合成樹脂の流路Lは、環の周方向の複数箇所に分割して形成してもよい。これにより、使用する合成樹脂の量を少しでも減らすことができる。
なお、上記各実施形態では、ホットランナ6のゲートGを、環の周方向の4箇所に設けていたが、ゲートGは、3箇所以下でも、5箇所以上でも構わない。また、各実施形態では、合成樹脂製ギヤのもとになる前駆体3を製造していたが、凹部40の内周側面42に、歯面に対応した賦形面を形成しておいて、インサート成形によって直接に、合成樹脂製ギヤを製造することもできる。その他、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
本発明の製造方法の一実施形態の一工程を示す断面図である。 図2Aは、図1の一部を拡大した断面図であり、図2Bは、同じ領域の、ゲート以外の部分での拡大断面図である。 図3Aは、この例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体の断面図であり、図3Bは、上記前駆体の平面図である。 図4Aは、変形例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体の断面図であり、図4Bは、上記前駆体の平面図である。 本発明の製造方法の、他の実施形態の一工程を示す断面図である。 図6Aは、この例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体の断面図であり、図6Bは、上記前駆体の平面図である。 図7Aは、変形例の製造方法によって製造される合成樹脂製ギヤの前駆体の断面図であり、図7Bは、上記前駆体の平面図である。 前駆体の外観を示す斜視図である。 従来の、スプルーゲートを用いた製造方法の一工程を示す断面図である。 上記従来の製造方法によって製造される、金型から取り出した直後の合成樹脂製ギヤの前駆体の断面図である。 上記前駆体から、ランナを切削加工して除去した後の状態を示す断面図である。
符号の説明
1 芯金
2 合成樹脂部材
3 合成樹脂製ギヤの前駆体
6 ホットランナ
12 端面
43a 凹部(保持部)
44 突起(保持部)
C キャビティ
G ゲート
L 流路
M 金型
T コールドスラグトラップ

Claims (3)

  1. 環状の芯金と、芯金の環の外周を取り囲み外周に歯部が形成される環状の合成樹脂部材とを備えた合成樹脂製ギヤを、合成樹脂部材の外形に対応したキャビティ内に芯金を保持する保持部を設けた金型の上記保持部に芯金を保持した状態で、溶融した合成樹脂を、キャビティに接続したホットランナを通してキャビティ内に注入して製造する製造方法において、
    ホットランナのゲートを、キャビティの、保持部に保持する芯金の一方側の端面の、外周縁と中心の通孔との間の領域に対向する位置に配設し、かつ、芯金の端面の、ホットランナのゲートに対向する位置にコールドスラグトラップを設けると共に、上記端面にゲートと芯金の環の外周とを繋ぐ合成樹脂の流路を設け、
    金型の保持部に芯金を保持した状態で、ホットランナを通して、溶融した合成樹脂を、まずコールドスラグトラップに注入し、次いで流路を通して芯金の外周に供給してキャビティ内に注入して合成樹脂部材を形成することを特徴とする合成樹脂製ギヤの製造方法。
  2. 請求項1において、ホットランナのゲートを、環の周方向の複数箇所に等間隔に設けることを特徴とする合成樹脂製ギヤの製造方法。
  3. 請求項2において、流路を、環の全周にわたる環状に形成することを特徴とする合成樹脂製ギヤの製造方法。
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