JP4156947B2 - 射出成形用金型及びその金型によって成形された成形体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出成形用金型及びその金型によって成形された成形体に関するものであり、とくに基部の中央に開口を有するサイズの小さい製品を効率よく成形しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
射出成形用の金型は、普通、コアを有する可動型板と、樹脂を流すためのゲートを有し可動型板のコアを挿入、型締してキャビティを形成する固定型板とから構成されている。そして、とくにゲートについてはキャビティの全体に対して樹脂を均等に流すために、サイズの比較的大きな製品を成形するには金型内にタブゲート系であるファンゲートが用いられ、サイズの比較的小さな製品を成形するには直径が0.2〜1.2mm程度になるピンタイプのゲートが用いられている。
【0003】
このような金型を用いる射出成形では生産性の改善を図る観点から、金型内の樹脂を短時間で固化させて成形品を取り出せることや成形後に仕上げ加工等の後処理が不要であることが重要な要件の一つになっている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開昭61−30820号公報
【0005】
ところで、製品サイズが小さくとくに基部の中心に開口部を有する成形体を作製するには一般に使用されているようなピンゲートに換えて該開口部を形成するゲートを配置する必要があるところ、従来用いられている射出成形用の金型では該ゲートを配置する場所がなく、さらには製品サイズが小さいことからスペースにも余裕がないために射出成形によって直接作製するのは不可能であって、金型から成形品を取り出した後に開口部を形成する孔開け加工が必要とされ、生産性の改善を図るにも限界があるのが現状であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、製品サイズが小さく基部の中心に開口部を有する成形体を直接射出成形できる金型とその成形体を提案するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コアを備えた可動型板と、ピンゲートを有し可動型板のコアを挿入、型締してキャビティを形成する固定型板とを備えた射出成形用金型であって、
前記コアに、ピンゲートの開口通路に入り込み該開口通路との相互間にて環状の微小隙間を形成する細径の先端部を設けたことを特徴とする射出成形用金型である。
【0008】
また、本発明は、コアを備えた可動型板と、ピンゲートを有し可動型板のコアを挿入、型締してキャビティを形成する固定型板とを備えた射出形成用金型を用いて成形された成形体であって、前記成形体は、コアの肩部に接触する縦リブが配置された微小隙間を通して溶融樹脂を射出する射出成形によって中心に直接開口部が形成された基部を有することを特徴とする成形体である。
【0009】
以下、図面を用いて本発明をより具体的に説明する。
【0010】
図1は本発明の実施に用いて好適な射出成形用金型の要部を拡大して示した図であり、図2は図1に示した金型を用いて成形した成形体(円形の基部を備えたブラシ付きの中栓として例示)、そして図3は図2の外観斜視図である。
【0011】
図1において1は型締、型開き用の駆動機構を備える可動型板(駆動機構は図示せず)、2は可動型板1とともに進退移動可能なコア、3は固定型板、4は固定型板3に設けられたピンゲート、5は可動型板1と固定型板3との型締め状態で形成されるキャビティである。
【0012】
本発明にしたがう金型はコア2の本体部分の径よりも小さい径を有する先端部2aが設けられており、この先端部2aはこの例では長手方向(端部方向)縦断面が台形状を呈するものとして示してある。コア2は型締めの際にその先端部2aがピンゲート4の開口通路4aに入り込むもので、開口通路4aとの相互間にて環状の微小隙間hが成形されることから、ピンゲート4を通して溶融樹脂がキャビティ内に射出されると図2及び図3に示すように成形体Sの基部の中心には開口部S′が形成される。なお、本実施の形態では、成形体に現れるピンゲートの形状はリング状となる。
【0013】
射出成形用金型が本来備えるコア2について、その先端部2aの径を細くする細径加工を施すことで余計なゲートを配置することなしに成形体Sの基部の中心に開口部S′を設けることができ、従来不可避であった孔開け等の仕上げ加工が不要になり、生産効率の改善が図られることになる。
【0014】
ピンゲートの径は0.4〜1.2mm程度の範囲に設定するが普通であるが、本発明に従う金型にて形成される微小隙間hは、0.2mm程度とするのが好ましい。なお、微小隙間hは、成形すべき製品サイズに応じて適宜に変更されるものであり、とくに限定されるものではない。また、微小隙間hを形成するための先端部2aの縦断面の形状は、ピンゲート4の開口通路4a内壁と先端部2aの開口通路4aに入り込む長手方向付け根部外壁との間で微小隙間hが確保できれば台形状でなくてもよく、この点に関しては適宜設計変更が可能であり、図示のものには限定されない。
【0015】
射出成形に際して微小隙間hを確実に保持するため図1に示すように固定型板3には型締に際してコア2の型部に接触する縦リブ6を設けることができる。なお、本実施の形態に基づく成形体Sでは、その基部の中心開口部S′の周囲3箇所にも溶融樹脂を通す吐出通路となる開口部を形成するため図1に示すように固定型板3には型締めに際してコア2の肩部に接触する縦リブ6を設けており、該縦リブ6の存在によって射出成形に際して微小隙間hがより確実に保持される金型構造となっている。
【0016】
【発明の効果】
本発明によれば、基部の中心に開口部を有する比較的サイズの小さい成形体を射出成形によって直接成形することが可能であり、製作効率の改善を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にしたがう射出成形用金型の要部の断面を示した図である。
【図2】 図1に示した金型を用いて作製した成形品の断面を示した図である。
【図3】 図2の外観斜視図である。
【符号の説明】
1 可動型板
2 コア
2a 先端部
3 固定型板
4 ピンゲート
4a 開口通路
5 キャビティ
h 微小隙間
S 成形体
S′ 開口部
Claims (2)
- コアを備えた可動型板と、ピンゲートを有し可動型板のコアを挿入、型締してキャビティを形成する固定型板とを備えた射出成形用金型において、
前記コアに、ピンゲートの開口通路に入り込み該開口通路との相互間にて環状の微小隙間を形成する細径の先端部を設け、
前記固定型板に、型締めに際してコアの肩部に接触する縦リブを設けたことを特徴とする射出成形用金型。 - コアを備えた可動型板と、ピンゲートを有し可動型板のコアを挿入、型締してキャビティを形成する固定型板とを備えた射出形成用金型を用いて成形された成形体であって、
前記成形体は、コアの肩部に接触する縦リブが配置された微小隙間を通して溶融樹脂を射出する射出成形により中心に直接開口部が形成された基部を有することを特徴とする成形体。
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JP2003051503A JP4156947B2 (ja) | 2003-02-27 | 2003-02-27 | 射出成形用金型及びその金型によって成形された成形体 |
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JP2004255823A JP2004255823A (ja) | 2004-09-16 |
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JP (1) | JP4156947B2 (ja) |
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2003
- 2003-02-27 JP JP2003051503A patent/JP4156947B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Publication number | Publication date |
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JP2004255823A (ja) | 2004-09-16 |
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