JP2005299982A - 自動製氷機の運転方法 - Google Patents

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広樹 今岡
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Abstract

【課題】自動製氷機の除氷時間を短縮して、製氷効率を向上させる。
【解決手段】自動製氷機は、除氷運転に際してホットガスが流通されると共に、除氷水が供給される横向きに開口する製氷小室60aを多数有する製氷室60と、製氷運転に際して製氷小室60aを閉成する製氷位置に位置決めされて、製氷小室60aとの間に角氷を生成すると共に、除氷運転への切換えにより製氷室60から離間する除氷位置に移動する水皿12とを備えている。また自動製氷機は、除氷運転に際して水皿12に角氷を氷結させたまま除氷位置に移動することで製氷小室60aから氷塊を取出し、この除氷位置で角氷を剥離落下させる。そして、除氷運転に際して、製氷室60の温度が所定温度に到達したことを製氷完了サーモThが検知すると、第2除氷水散水管25から除氷水を供給して水皿12を加温するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、自動製氷機の運転方法に関し、更に詳細には、製氷部と水皿との間に生成された氷塊を、該水皿に氷結させたまま製氷部から取出すよう構成した自動製氷機の運転方法に関するものである。
所要形状の角氷(氷塊)を連続的に大量に製造する自動製氷機として、図20または図21に示すように、横方向に開口する多数の製氷小室10aを有する一対の製氷室(製氷部)10,10と、この製氷室10,10の裏面(製氷小室10aの開口側と反対側)に密着的に配設され、製氷運転に際して気化冷媒が循環されると共に除氷運転に際してホットガスが循環される蒸発管11と、両製氷室10,10の間における上方に配設され、除氷運転に際して除氷水を供給する第1除氷水散水管24と、製氷運転に際して前記製氷小室10aを閉成する製氷位置に位置決めされて、該製氷小室10aとの間に角氷Sを生成させると共に、除氷運転に際して図示しない開閉装置により製氷小室10aを開放する除氷位置に移動される水皿12,12と、各水皿12に配設されて、除氷運転に際して除氷水を供給する第2除氷水散水管(除氷水供給手段)25とを備えた縦型のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。この自動製氷機は、前記除氷運転に際して前記水皿12に角氷Sを氷結させたまま除氷位置に移動することで前記製氷小室10aから角氷Sを取出し、この除氷位置で該水皿12から角氷Sを剥離落下させて、下方に位置する貯氷室(図示せず)に貯蔵するよう構成されている。
前記自動製氷機は、製氷運転において、前記角氷Sの製造が完了し、前記製氷室10,10の温度が製氷完了温度となったことを図示しない製氷完了サーモが検知すると、循環ポンプPが停止されて、製氷水の前記水皿12,12への循環供給を停止して除氷運転に切換えられる。除氷運転では、図示しない冷凍装置に設けられたホットガス弁が開放して蒸発管11にホットガスが供給されると共に、前記製氷室10,10に第1除氷水散水管24から除氷水(常温の水道水)が供給されて該製氷室10,10の加温がなされて、各製氷小室10aの内壁面と角氷Sとの氷結面の融解を開始する。このとき、前述した製氷完了検知により、前記開閉装置が駆動して、前記水皿12,12を開放方向へ付勢している。前記蒸発管11へのホットガスの供給および除氷水の製氷室裏面への供給により各製氷室10が加温され、各製氷小室10aに対する角氷Sの固着力が低下すると、前記開閉装置による付勢によって水皿12,12に角氷群が氷結したまま製氷室10,10から分離して各製氷小室10aから角氷Sが取出され、該水皿12,12は除氷位置に到る(図21参照)。
前記水皿12,12が除氷位置に到来したことを図示しない開放完了スイッチが検知すると、前記第1除氷水散水管24を閉成して製氷室10,10に対する除氷水の供給を停止したもとで、外部水道系に接続する各第2除氷水散水管25から水皿12,12へ除氷水(常温の水道水)の供給を開始する。第2除氷水散水管25から供給された除氷水は、各散水孔(図示せず)を介して水皿12の裏面側に散水され、これにより水皿12が加温されてその表面側に氷結している角氷群との氷結力が低下する。前記各水皿12と角氷群との氷結力がある程度解除されると、該角氷群は自重落下し、下方に位置する製氷水タンク16に開設された氷通過口28を介して貯氷室に落下貯留される。そして、前記水皿12から角氷群が剥離落下したことを、図示しない除氷完了スイッチが検知すると、前記第2除氷水散水管25からの除氷水の供給を停止すると共に、水皿12,12を閉成して前記循環ポンプPが再駆動され、製氷運転が開始する。すなわち、前記水皿12への除氷水の供給のタイミングを、前記製氷室10の加温のタイミングと同時にすると、製氷小室10aと角氷Sとの氷結面の融解より、該水皿12と角氷Sとの氷結状態が早く解除されて、水皿12が開放した際に製氷小室10aに角氷Sが残ってしまう可能性があり、これを回避するため、水皿12の除氷位置への到来と共に水皿12を加温するよう構成している。
特開2003−287327号公報
このように、前記水皿12,12が開いたことを開放完了スイッチで検知した際に、該水皿12,12に第2除氷水散水管25,25から除氷水を供給して水皿12,12を加温するよう構成することで、水皿12,12の開放に際して、製氷小室10aに角氷Sが残留することなく、製氷小室10aから角氷Sを確実に排出し得るようにできるが、除氷運転の開始から角氷Sが各水皿12から剥離落下するまでの時間(除氷時間)が長くなってしまう欠点が指摘される。すなわち、除氷時間が長くなると、製氷工程における1サイクル当たりの製氷効率が悪化する問題が生じる。
ここで、想定以上の角氷Sが製造されたり、あるいは水皿12の表面状態が悪くなった場合は、水皿12から角氷Sが剥離落下するのに必要以上に時間がかかる除氷異常が発生することがある。そこで、前記自動製氷機では、前記除氷完了スイッチが所定時間を経過しても除氷検知しない場合は、除氷異常が発生したものとして自動製氷機の運転を停止する制御が行なわれている。しかしこの場合は、前記水皿12から角氷Sが剥離落下しても、自動では運転が再開しないため、使用者が手動で自動製氷機を再始動させる必要があった。
すなわちこの発明は、従来の技術に係る自動製氷機の運転方法に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、除氷時間を短縮することで、製氷効率を向上し得る自動製氷機の運転方法を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本発明に係る自動製氷機の運転方法は、
所要方向に開口した製氷小室を多数備える製氷部と、この製氷部に配設され、製氷運転に際し気化冷媒が供給されて該製氷部を冷却し、除氷運転に際しホットガスが供給されて該製氷部を加温する蒸発管と、常には前記製氷小室を閉成する製氷位置にあって製氷水を供給して該製氷小室に氷塊を成長させ、除氷運転に際し該製氷小室を開放して氷塊と共に除氷位置へ移動する水皿と、除氷運転中に前記水皿へ除氷水を供給して該水皿から氷塊を自重落下させる除氷水供給手段とからなる自動製氷機の運転方法において、
除氷運転に伴い前記蒸発管へホットガスを供給して製氷部の温度を上昇させ、
前記製氷部の温度が、前記製氷小室と氷塊との氷結面がある程度融解して、前記水皿が除氷位置へまもなく移動する温度に到達したことを温度検知手段が検知して、前記除氷水供給手段による該水皿への除氷水の供給を開始するようにしたことを特徴とする。
本発明に係る自動製氷機の運転方法によれば、除氷運転に伴い蒸発管へホットガスを供給して製氷部の温度を上昇させ、製氷部の温度が、製氷小室と氷塊との氷結面がある程度融解して、水皿が除氷位置へまもなく移動する温度に到達したことを温度検知手段が検知して、除氷水供給手段による水皿への除氷水の供給を開始することで、水皿が開放した際に製氷部への氷塊の残留を防止しつつ、水皿から氷塊が自重落下するタイミングを早くすることができる。従って、除氷時間を短縮することができるので、製氷効率を向上し得る。また、水皿が除氷位置に移動した際に、蒸発管に気化冷媒を供給して製氷部を冷却する製氷準備運転を実施することで、次回の製氷運転に際して製氷室が既に冷却された状態になっているので、製氷運転の時間を短縮することができ、より製氷効率の向上を図り得る。更に、除氷位置に移動した水皿からの氷塊の離脱を検出する除氷検知装置が所定時間を経過しても氷塊の離脱を検出しない場合は、除氷水供給手段による水皿の加温を継続したまま、製氷準備運転を停止し、除氷検知装置が氷塊の離脱を検出することで製氷運転へ移行することで、氷塊の確実な放出を実施し得ると共に、異常検出により製氷機を停止することなく、製氷運転を再開することができ、使用者の手間を省くことができる。
次に、本発明に係る自動製氷機の運転方法につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照して以下に説明する。なお、説明の便宜上、図20または図21に示した自動製氷機の構成要素と同一の要素については、同一の符号を使用して詳細な説明は省略する。
図1は、実施例に係る自動製氷機の主要製氷機構を、製氷状態で概略的に示す正面図である。図において所要寸法の多数の角氷(氷塊)Sを製造する製氷機構は、斜め下方向に開口する複数の製氷小室60aを有し、その裏面側(製氷小室60aの開口側とは反対側)が対向するよう製氷室ブラケット14,14に略垂直に配置した一対の製氷室(製氷部)60,60と、両製氷室60,60の裏面間に配設された蒸発管11と、各製氷室60の表面側(製氷小室60aの開口側)に対して近接・離間可能な製氷水供給手段としての水皿12とから基本的に構成される。
(製氷室)
自動製氷機の本体枠13には、前後方向に離間して一対の製氷室ブラケット14,14が配設され、両ブラケット14,14間に前記製氷室60,60が、その幅方向を前後方向に揃えた姿勢で支持されている。図3に示すように、各製氷室60は、良好な熱伝導率を有する金属(例えば銅)を材質とする矩形箱状で、内部に複数の仕切板56,57を縦横に配設することで複数の製氷小室60aが画成されたものであって、該製氷室60における幅方向の前後に位置する各側壁60bの上下両端部が所定長さだけ延出しており、該延出部60c,60cが、対応する前記製氷室ブラケット14に断熱材(図示せず)を介して配設されることで、該製氷室60は略垂直に配置されるようになっている。
前記複数の縦仕切板56および横仕切板57は、相互に直交するように配設され、これら仕切板56,57により画成される製氷小室60aは立方体状に設定される。ここで前記横仕切板57は、奥側から開口側に向かうにつれて鉛直方向下向きに傾斜するよう形成されて、前記製氷小室60aが斜め下方に開口するようになっている(図3参照)。また、両仕切板56,57における表面側の端部は、製氷室60の表面端より所定長さだけ内側に位置し、各製氷小室60a中に生成された角氷Sを表面側に生成される氷層によって相互に連結するよう設定してある。前記製氷室60,60には、製氷完了検知手段としての製氷完了サーモ(図示せず)が配設されており、製氷小室60aに略完全な角氷Sが形成されて各製氷室60の温度が製氷完了温度まで低下したのを該サーモThが検知すると、製氷運転を完了して除氷運転に移行するようになっている。なお実施例では、除氷運転について、製氷室60,60を加温する運転を第1除氷運転とし、前記水皿12,12を加温する運転を第2除氷運転として分けて説明する。
前記両製氷室60,60を支持する製氷室ブラケット14,14には、上下に離間する位置に左右方向に延在するフランジ部14a,14aが形成されると共に、両フランジ部14a,14aの上端面が、製氷室60,60から離間するにつれて下方に傾斜するよう形成されている。なお、各フランジ部14aにおける上端面の傾斜角度と、前記横仕切板57の傾斜角度とが略一致するよう構成される(図8参照)。
図4または図5に示すように、各製氷室60の下端部には、その前後の角隅部に滴下防止板22,22が夫々配設されている。前記滴下防止板22は、前記製氷室60の底板における水皿12側に臨む表面端に密着的に当接した前板22aと、該製氷室60の延出部60cに当接すると共に、該延出部60cを覆う側板22bとから構成されている。前記滴下防止板22は、平面視において略くの字状に折曲形成され、その前板22aは製氷室60における角隅部から所定寸法内方にかけて、該製氷室60の底板の表面端から下方に延出している。また、前記滴下防止板22の前板22aは、前記製氷室60の表面側から裏面側に向かうにつれて下方傾斜している。そして、前記滴下防止板22は、ネジ等の固定手段23で前記製氷室60の延出部60cに固定されている。前記滴下防止板22は、除氷運転において、前記製氷室60,60の裏面側に除氷水を供給した際に、各製氷室60の底板を伝って該製氷室60の表面側に向けて流下する除氷水を、下方に開口している製氷水タンク16に導くように機能している(図5における矢印参照)。
(蒸発管)
前記両製氷室60,60の裏面間には、図3に示すように、図示しない冷凍装置の一部を構成する蒸発管11が密着固定され、製氷運転時に蒸発管11中に気化冷媒を循環させて前記製氷室60,60を強制冷却すると共に、除氷運転に際して高温冷媒ガス(以後「ホットガス」と云う)を循環させて製氷室60,60を加温するよう構成され、該製氷室60,60を冷却するのみでなく、加温手段としても機能する。
(水皿)
前記両製氷室60,60の表面側には、後述する開閉装置15に支持されて平行に横移動可能な水皿12が夫々臨んでいる。各水皿12は、氷が氷結し難い材料(例えば合成樹脂)を材質として、製氷室60における全ての製氷小室60aを覆い得る寸法の平板状に形成されて、該製氷小室60aを閉成する表面(氷塊氷結面)は平坦に設定されている。そして、この水皿12は、開閉装置15により製氷室60の表面側に近接する製氷位置(図1参照)と、表面側から離間する除氷位置(図2参照)との間を、縦向き姿勢のまま平行に進退移動されるようになっている。なお、前記水皿12における上下端部は、図3に示すように、前記製氷室60より外方に延出する折曲部12c,12cが形成され、その開放端に向かうにつれて製氷室60から離間する方向に所定角度(例えば30〜45°)で傾斜するよう折曲され、水皿自体の強度を向上するよう構成される。また下側の折曲部12cは、製氷運転に際して前記製氷小室60aに供給されて氷結することなく流下する未氷結水(後述)および除氷運転に際して前記水皿12の裏面側を流下する除氷水を、前記製氷水タンク16に案内するガイド手段として機能する。
前記製氷機構の下方には、図1に示す如く、製氷水タンク16が配設され、該タンク中に貯留されている所要量の製氷水は、循環ポンプPを介して各水皿12の裏面下部に配設されて幅方向に延在する供給管17に供給されるよう構成される。前記供給管17からは複数の分配管18が並列に導出され、各分配管18は水皿12において、各製氷小室60aの中央と対応する位置に形成され、縦列に並ぶ通孔12aに沿って上方に延在している(図7参照)。各分配管18における夫々の通孔12aと対応する位置には、図6に示すように、該通孔12aより小径の突部19が突設されて、該突部19が通孔12a内に同心的に挿入されている。この突部19には噴水孔19aが穿設されており、前記製氷水タンク16から循環ポンプPを介して分配管18に圧送される製氷水は、各噴水孔19aを介して対応の各製氷小室60a中に噴射可能になっている。すなわち実施例では、前記水皿12、供給管17および分配管18から製氷水供給手段が構成され、該供給手段が一体的に製氷室60に対して平行に近接・離間移動するよう構成されている。
前記水皿12の通孔12aに同心的に挿入された突部19の外周囲に戻り孔20が画成され、後述する製氷運転に際して、製氷室60で氷結するに到らなかった製氷水(以下「未氷結水」という)を、この戻り孔20から製氷水タンク16に戻し得るようになっている。なお、突部19の先端は、水皿12の表面(製氷室60と対向する面)より突出しないよう設定され、水皿12に氷結した角氷群が脱氷落下する際に引掛かることがないよう構成される(図6参照)。なお、前記全ての分配管18の上端部は接続管21に接続されて、前記供給管17と共に製氷水がエンドレスで流通し得るよう構成されている。
前記両製氷室60,60の間における上方位置に、給水管(図示せず)を介して外部水道系に接続する第1除氷水散水管24が幅方向に延在すると共に、該散水管24には縦方向に整列する製氷小室群に対応する位置の夫々に分岐管24aが接続してある。そして、給水管に介挿した第1給水弁WV1を開放することにより、常温の水道水(除氷水)が第1除氷水散水管24に供給され、この除氷水は各分岐管24aを介して製氷室60,60の裏面側を流下して前記製氷水タンク16に供給され、第1除氷運転において製氷室60,60を加温すると共に、これが次回の製氷運転時に製氷水として使用されるようになっている。すなわち実施例では、除氷運転において、前記製氷室60,60を加温する手段として蒸発管11を流通するホットガスだけでなく、第1除氷水散水管24から供給した除氷水を併用している。
前記各水皿12の前後両側に側板12b,12bが配設され、該側板12b,12b間における水皿12の裏面側上部に、給水管(図示せず)を介して外部水道系に接続する除氷水供給手段としての第2除氷水散水管25が接続管21と平行に配設され、給水管に介挿した第2給水弁WV2を開放することにより、常温の水道水(除氷水)が第2除氷水散水管25に供給されるよう構成される。また第2除氷水散水管25には複数の散水孔(図示せず)が穿設されており、第2除氷水散水管25に供給された除氷水は、散水孔を介して水皿12の裏面側を流下して前記製氷水タンク16に供給され、第2除氷運転において水皿12,12を加温する加温手段として機能すると共に、これも次回の製氷運転時に製氷水として使用されるようになっている。
前記水皿12における裏面には、図6または図7に示すように、前記各通孔12aを囲繞する堰部材26が配設され、該水皿12の裏面側を流下する除氷水が通孔12aを介して表面側に流出し、角氷Sを融解するのを防止するよう構成してある。また前記堰部材26は、製氷運転において、前記戻り孔20を介して前記水皿12の表面側から裏側への製氷水の流出は許容するようになっている。前記堰部材26は、前記水皿12の表面側から見た際に(図7参照)、下方に開放した略U字状の部材であって、該水皿12の裏面側において、縦方向に並ぶ通孔群に沿って配設された分配管18と該水皿12との間に介装されている。また、前記堰部材26は、その上部が半円状の滑らかな形状とされると共に、前記通孔12aより大径に形成されて、該通孔12aの下方を除く上方および側方を覆って水皿12の裏面側に庇の如く延在している。そして、前記堰部材26の上部をなす半円形状の部分は、前記通孔12aと同心的な位置関係にある。すなわち、除氷運転において、前記水皿12の上部に配設された第2除氷水散水管25から供給され、該水皿12の裏面を伝って流下する除氷水(製氷水)は、前記堰部材26に阻まれて、前記戻り孔20から水皿12の表面側に流出しないようになっている。更に、製氷運転において、前記水皿12の表面側から前記戻り孔20を介して裏面側に流出した未氷結水は、前記堰部材26に留まることなく、その下方に開放する開口から水皿12の裏面を伝って円滑に流下するよう構成される。
前記水皿12における前記折曲部12cの下方には、該水皿12と一体的に移動するカバー手段としての樋部材27が配設され、水皿12の表面側や裏面側を流下して折曲部12cで案内される製氷水や除氷水を、該樋部材27で回収して前記製氷水タンク16に案内するよう構成される(図1参照)。また、前記水皿12が開閉装置15により除氷位置に移動された状態で、該水皿12の表面側に氷結している角氷群の下方に臨む製氷水タンク16に、氷通過口28が形成され、除氷運転により水皿12から剥離落下する角氷群は、該氷通過口28を介して図示しない貯氷室に放出されるようになっている(図2参照)。なお、水皿12の製氷位置においては、氷通過口28は前記樋部材27で覆われて閉成され(図1参照)、製氷水が該氷通過口28を介して貯氷室に流入するのは防止されている。これに対し、前記水皿12が除氷位置に移動した際に、前記樋部材27は氷通過口28を開放して、角氷群の通過を供するようになっている。また、前記樋部材27における製氷室60を向く端部は、前記水皿12の表面より製氷室側に突出しないよう設定されており、該水皿12から剥離した角氷群の円滑な落下を達成し得るようになっている。
前記各水皿12の前後両側板12b,12bに水皿ブラケット(図示せず)が配設されると共に、該水皿ブラケットの上下に離間する位置に、一対の案内ローラ63,63が夫々回転可能に配設されている。前記水皿12,12は、各案内ローラ63を介して後述する開閉装置15により各フランジ部14aの上端面に沿って、縦向き姿勢のまま斜め下方に向けて平行に横移動するようになっている(図8〜図10参照)。
(開閉装置)
前記開閉装置15は、図8〜図10に示すように、前記両製氷室ブラケット14,14に配設される一対のリンク機構67,67と、両リンク機構67,67を作動する作動機構68とから構成され、両リンク機構67,67を作動機構68により作動することで、前記各水皿12が、対応する製氷室60の表面側に近接する製氷位置(図1参照)と、表面側から離間する除氷位置(図2参照)との間を移動する。前記作動機構68は、前記両製氷室ブラケット14,14の上端間に、正逆回転可能なモータGMと連繋して回動可能に架設された回動軸33を備え、該回動軸33における各製氷室ブラケット14,14から外方に突出する軸端に、円板状のカム70が一体回転可能に配設されている。すなわち、モータGMを回転駆動することで、回動軸33と共にカム70が所定方向(実施例では図8〜図10における時計廻り方向)に回転するよう構成される。なお、図9または図10に示すように、前記各カム70には、該カム70の回転中心(前記回動軸33)から偏位した位置に前後方向に延在する軸部70aを設けてある。
前記作動機構68により作動される前記リンク機構67,67の構成は対称であるので、前側に配設されるリンク機構67の構成についてのみ説明する。図8〜図10に示すように、前記リンク機構67は、上下方向に延在する長尺のスライド板71と、該スライド板71に揺動可能に枢着される4枚のガイド部74,74,74,74とから構成されている。また、前記スライド板71の上端部に、左右方向に延出する突出部72が突設され、該突出部72に左右方向に延在する案内溝72aが形成されて、この案内溝72aに前記カム70の軸部70aが挿通されている。すなわち、カム70が回転した際には、前記軸部70aが前記スライド板71の案内溝72aに沿って摺動すると共に、該軸部70aの上下方向の変位に伴い、スライド板71が上下方向に往復移動される(図8〜図10参照)。そして、製氷運転に際しては、前記スライド板71が最上方に位置し(図8参照)、除氷運転に際しては、該スライド板71が最下方に位置するよう設定されている(図9または図10参照)。
前記スライド板71における左右両側部には、上下に所要距離だけ離間する位置に支持軸73,73,73,73が夫々設けられており、各支持軸73に前記ガイド部74の一端部が夫々枢着されている。従って、前記各ガイド部74における前記支持軸73から離間する自由端部74aは、自由回動可能となっている。また、前記各ガイド部74における略中央部と前記自由端部74aとを結ぶ位置には、所要長さの前記長孔74bが夫々形成されており、該長孔74bに前記水皿12に設けた案内ローラ63の図示しない軸部が挿通されている。すなわち、前記ガイド部74は前記水皿12と各案内ローラ63との間に位置し、該案内ローラ63の軸部は、該ガイド部74の自由端部側における前記長孔74bを画成する端縁部74c(図9参照)と係合するようになっている。
ここで、製氷運転に際して、前記リンク機構67は前述の如く前記スライド板71が最上方に位置し、前記各ガイド部74の端縁部74cと前記各案内ローラ63の軸部とが係合して前記各水皿12がスライド板71に近接する製氷位置に保持された第1位置(図8参照)に変位される。また、除氷運転に際して、前記リンク機構67は前述の如く前記スライド板71が最下方に位置する。このとき、前記各製氷室60と水皿12との氷結により該水皿12が製氷位置に保持されると共に、前記各ガイド部74は前記各案内ローラ63の軸部を支点に回動され、ガイド部74の端縁部74cと前記各案内ローラ63の軸部との係合が解除されて当該水皿12の自重による除氷位置への移動を許容する第2位置(図9参照)に変位されるよう構成されている。
そして、前記各製氷室60と角氷Sとの間(氷結面)が融解すると、該水皿12が自重により前記各フランジ部14aの上端面に沿って各案内ローラ63が転動することで平行移動すると共に、該案内ローラ63の軸部がガイド部74の前記端縁部74cに係合することで開放位置に保持されるようになる(図10参照)。そして、後述の除氷検知装置81,81の両方が除氷完了を検知すると、リンク機構67,67が第2位置から第1位置に変位されると共に、前記各水皿12の案内ローラ63とガイド部74の端縁部74cとの係合作用下に、該案内ローラ63が前記フランジ部14aに沿って製氷室60に近接移動され、水皿12が除氷位置から製氷位置に復帰するようになっている。
(リミットスイッチ)
図8〜図10に示すように、前側に位置する前記製氷室ブラケット14における前記カム70の側方には、2基のリミットスイッチ77,78が上下方向に隣接的に配設されている。上側に位置する第1リミットスイッチ77は、前記カム70の軸部70aが回動軸33の真上に位置する上死点(リンク機構67が第1位置)に到来することで、該スイッチ77の検出部77aに前記スライド板71の突出部72が接触したときに(ON状態)、前記モータGMを停止制御するべく機能する。すなわち、第1リミットスイッチ77は、前記リンク機構67が第1位置に変移されて前記水皿12,12が製氷位置に臨み、製氷運転が可能となったことを検出する。また、下側に位置する第2リミットスイッチ78は、前記カム70の軸部70aが回動軸33の真下に位置する下死点(リンク機構67が第2位置)に到来することで、該スイッチ78の検出部78aに前記スライド板71の突出部72が当接したときに(ON状態)、前記モータGMを停止制御するべく機能する。
(除氷検知装置)
前記製氷室ブラケット14,14には、図1に示すように、前記水皿12,12からの除氷を検出する前記除氷検知装置81,81が対応的に配設されている。前記除氷検知装置81は、図11に示すように、各水皿12と対応的に配設されると共に前記製氷室ブラケット14に回動可能に枢支される検出部材82と、該検出部材82の回動を検出する検出センサ86と、該検出センサ86の検出状態の変化により該水皿12からの角氷Sの除去を判定する除氷判定手段87(図12参照)とから構成されている。前記各検出部材82は、略へ字状に折り曲げられた本体部83と、前記検出センサ86に検出される略L字状の検出体84とから形成されており、該本体部83の突出部が上方に位置する状態で、当該本体部83における対応の製氷室60から離間する端部が、前記製氷室ブラケット14に揺動可能に枢支される。また、前記検出体84は、前記本体部83を枢支する軸部82aの近傍に形成されて上方に突出する支持片84aと、該支持片84aの上端縁から前記本体部83と略平行に軸部82aに向けて延出する検出片84bとから形成されている。すなわち、前記検出片84bは、前記本体部83から所要距離だけ離間して位置するようになっている。
ここで、前記水皿12が製氷位置にある場合には、前記検出部材82における前記製氷室60に近接する端部が該水皿12の上側の折曲部12cに当接して回動規制された常態位置に、該検出部材82が保持される(図11(a)参照)。また、前記水皿12が除氷位置へ横移動すると、これに伴い前記検出部材82が下方に回動して、前記本体部83が水皿12に氷結した角氷群の最上方に位置する角氷Sに当接して回動規制された水皿開放位置に、検出部材82が保持されるようになる(図11(b)参照)。更に、前記水皿12から角氷Sが落下剥離した場合には、前記検出部材82は角氷Sによる位置規制が解除されて更に下方に回動し、前記本体部83が水皿12の前記折曲部12cに当接して回動規制された除氷完了位置に、検出部材82が保持されるよう構成されている(図11(c)参照)。すなわち、前記除氷検知装置81,81は、前記水皿12,12から角氷Sが離脱したことを検知する除氷判定だけでなく、該水皿12,12の製氷位置から除氷位置への移動を検知する開放判定手段としても機能している。なお、水皿12,12の開放判定手段は、前記除氷検知装置81,81と兼用する構成でなく、独立した開放判定手段を配設する構成も採用し得る。
前記検出センサ86としては、発光部の発光面と受光部の受光面とが対向する一般的な光学式センサが用いられ、前記検出部材82が前記常態位置にある場合に、検出部材82の本体部83と検出片84bとの間に位置するよう配設されて、検出片84bが発光部の発する光を遮らないようになっている。また、前記検出部材82が前記水皿開放位置に回動した場合には、前記発光部と受光部との間に前記検出片84bが位置して発光部が発する光が遮られ、前記検出センサ86により検出部材82が水皿開放位置にあるのを検出する。更に、前記検出部材82が前記除氷完了位置に回動した場合には、前記検出センサ86が検出片84bの上側に位置し、当該検出片84bが発光部の発する光を遮らないよう構成される。
前記検出センサ86は、前記検出部材82が前記常態位置または除氷完了位置にある場合にはON状態として検出し、該検出部材82が前記水皿開放位置にある場合にはOFF状態として検出するようになっている。すなわち、前記水皿12が製氷位置から除氷位置に横移動した際には、前記検出センサ86によりOFF状態が検出されると共に、該水皿12の開放完了が検出される。なお、前記左右の検出センサ86,86が水皿12,12のどちらか一方の開放完了を検出したときには、前記製氷室60,60への除氷水の供給を停止するよう制御される。また、前記水皿12,12の両方の開放完了を検出したときに、蒸発管11へのホットガスの供給を停止すると共に、該蒸発管11に気化冷媒を循環して製氷室60,60の冷却を開始するよう制御され、除氷運転により昇温した製氷室60,60を予め冷却して次回の製氷運転に備える製氷準備運転が実施される。
図12に示すように、前記除氷判定手段87は、前記自動製氷機を制御する制御装置88の一部を構成するものであって、前記各検出センサ86に対応的に配設されると共に、該検出センサ86における検出状態の変化を識別し得るよう構成されている。そして、各検出センサ86による検出状態が、ON状態からOFF状態へ変化したことを条件として、前記水皿12が除氷位置に移動したものと判定すると共に、次いでOFF状態からON状態に変化したことを条件として、各除氷判定手段87は前記水皿12から前記角氷Sが除去されたものと判定するようになっている。また、前記除氷判定手段87による判定に基づき、前記制御装置88が、前記開閉装置15やその他構成部品を制御するよう設定されており、該除氷判定手段87により前記各水皿12から前記角氷Sが除去されたものと判定されたときに、水皿12,12の裏面への除氷水の供給停止等の所定の制御を行ない、除氷運転から製氷運転に移行するよう構成してある。
除氷運転に際し、前記水皿12,12が開放されてから角氷Sが自重で剥離落下するまでに要する時間(正常除氷時間)を設定した第1タイマTM1が、自動製氷機の制御装置88に配設されている。前記第2給水弁WV2が開放されて第2除氷水散水管25から水皿12,12の裏面に除氷水が供給されて水皿12,12を加温する第2除氷運転において、水皿12,12が製氷位置から除氷位置に移動してから、前記第1タイマTM1に設定された正常除氷時間を経過しても前記除氷判定手段がON状態を検出しない場合には、前記第2給水弁WV2を開放して水皿12,12の裏面に除氷水を散水する第2除氷運転を継続したまま、前記製氷準備運転を停止する除氷異常対処運転を行なうよう設定されている。そして、角氷Sが前記水皿12,12から離脱すると、前記除氷検知装置81,81の除氷完了の検出に基づいて、前記第2給水弁WV2が閉成され、第2除氷水散水管25からの除氷水の供給を停止して所定時間待機した後、製氷運転に移行するよう制御される。
除氷運転から製氷運転に移行するに際し、正常に角氷Sが脱氷された水皿12,12が、除氷位置から製氷位置に復帰するまでに要する時間(正常閉成時間)を設定した第2タイマTM2が、自動製氷機の制御装置88に配設されている。そして、前記水皿12,12が除氷位置から製氷位置に移動(リンク機構67,67が第2位置から第1位置に変位)するに際して、前記第2タイマTM2に設定された正常閉成時間を経過しても前記第1リミットスイッチ77がON状態とならない場合には、前記モータGMを逆回転して該水皿12,12を除氷位置(リンク機構67,67を第2位置)に復帰させ、前記蒸発管11にホットガスを供給すると共に、水皿12,12の裏面に除氷水を散水する除氷運転を再開する氷噛み異常対処運転を行なうよう設定されている。
また、前記氷噛み異常対処運転に際しては、前記除氷検知装置81による除氷完了(検出部材82が除氷完了位置にある状態)に関係なく、前記製氷室60,60に配設した解除温度検知手段(図示せず)により製氷室60,60が予め設定された解除温度(例えば、15℃程度)になったのを検知したときに、前記制御装置88により除氷運転から製氷運転に切換えられて、再度水皿12,12を除氷位置から製氷位置に移動するよう前記リンク機構67,67が第1位置に変位される。そして、再び前記第2タイマTM2に設定された正常閉成時間を経過しても前記第1リミットスイッチ77がON状態とならない場合には、再度氷噛み異常処理運転に移行するよう設定されている。また、氷噛み異常対処運転を所定回数繰り返すと、自動製氷機の運転を停止して、異常状態を警報音や表示等により操作者に報知するよう構成されている。なお、前記解除温度検知手段は、水皿12の温度を検知するものであっても、または後述する製氷完了サーモThを利用してもよい。
(製氷完了サーモ)
前記一方の製氷室60には、温度検知手段としての製氷完了サーモThが配設され、前記製氷室60に略完全な角氷Sが形成されることによって製氷室温度が製氷完了温度まで低下したことを該サーモThが検知した際に、製氷運転を完了して除氷運転に移行するよう設定されている。すなわち、図15に示すように、前記循環ポンプPを停止したもとで、冷凍装置のホットガス弁HVを開放して蒸発管11にホットガスを供給すると共に、前記モータGMを回転し、更には前記第1給水弁WV1を開放して前記第1除氷水散水管24から両製氷室60,60の裏面側への除氷水の供給を開始する第1除氷運転を行なうよう構成される。
また、前記製氷完了サーモThは、第1除氷運転を開始後、前記水皿12,12が開放する前において、所定温度(離脱温度)を検知した際に、前記第2給水弁WV2を開放して第2除氷水散水管25から除氷水を供給して、水皿12,12を加温する第2除氷運転を開始するように設定されている。前記離脱温度は、氷結状態にある角氷Sが製氷室60の加温により製氷小室60aとの氷結面がある程度融解してもうすぐ離脱し得るであろう温度、すなわち製氷位置にある水皿12,12が除氷位置へまもなく移動する温度であって、実施例では2℃〜3℃程度に設定されるが、周囲温度等の条件を勘案して適宜設定される。但し、前記製氷完了サーモThが、前記製氷室60の離脱温度を検知する前に、各水皿12に対応して設けられた前記除氷検知装置81,81の両方が水皿12,12の開放を検出した場合は、直ちに水皿12,12に除氷水が供給され、第2除氷運転に移行する。
なお、前記離脱温度を検知する温度検知手段として、製氷完了温度を検知する製氷完了サーモThと兼用する構成について説明したが、該製氷完了サーモThとは別に温度検知手段を製氷室60の何れか一方または双方に設ける構成も採用し得る。また、前記温度検知手段を製氷室60に配設するのではなく、前記蒸発管11に配設して、該蒸発管11の温度に基づいて離脱温度を検知してもよい。すなわち、前記蒸発管11を流通するホットガスは、製氷室60との熱交換により温度が変化するので、該蒸発管11の温度に基づいて間接的に製氷室60の温度変化を検知することができる。このとき、前記温度検知手段は、前記蒸発管11の流通方向の終端側に配設される。
〔実施例の作用〕
次に、実施例に係る自動製氷機の運転方法の作用について説明する。
製氷運転に際し、図8に示すように、前記開閉装置15におけるカム70の軸部70aが上死点に臨み、前記各ガイド部74の端縁部74cと各水皿12の対応する案内ローラ63の軸部とが係合すると共に、前記リンク機構67,67が第1位置に保持されて、該水皿12,12の夫々が製氷室60,60の表面側に近接して閉成する製氷位置に保持されている。このとき前記第1リミットスイッチ77がON状態となっている。この状態において、前記冷凍装置の運転(圧縮機CM−ON,製氷弁FV−開,ファンモータFM−ON)により、両製氷室60,60の裏面側に配設された蒸発管11に気化冷媒が循環供給されると共に、前記製氷水タンク16の製氷水が循環ポンプPにより各分配管18を介して各製氷室60の各製氷小室60a中に向けて噴射供給される。噴射された製氷水は、製氷小室60aの内壁面に接触して冷却され、該製氷小室60a中で氷結することなく開口から流出する未氷結水は、前記水皿12の各戻り孔20から該水皿12の裏面側に流出して流下し、前記折曲部12cおよび樋部材27を介して製氷水タンク16に戻されて再度の循環に供される。なお、製氷運転に際して前記氷通過口28は対応する樋部材27により閉成されているから(図1参照)、水皿裏面を流下する未氷結水が氷通過口28から貯氷室に入るのは防止される。すなわち、貯氷室に貯留されている角氷Sに未氷結水が付着して再氷結するのは抑制される。そして製氷水の循環が反復される内に、製氷小室60a中で製氷水の一部が氷結して氷層が成長し、最終的に該製氷小室60aの内部形状に対応する角氷Sが生成される。前述した如く、製氷小室60aを画成する仕切板56,57における表面側の端部は、製氷室60の表面端より所定長さだけ内側に位置しているから、各製氷小室60a中に生成された角氷Sは表面側に生成される氷層によって相互に連結すると共に、前記水皿12の表面に氷結付着する。
前記角氷Sの製造が完了し、製氷室60,60の温度が製氷完了温度となったことを製氷完了サーモThが検知すると、製氷運転から除氷運転に移行する。この除氷運転について、図13および図14のフローチャート図、図15および図16のタイミングチャート図を参照して説明する。前記製氷完了サーモThによる製氷室60,60の製氷完了温度の検知(ステップS1)に基づいて、循環ポンプPを停止して製氷水の循環供給が停止されると共に、冷凍装置の製氷弁FVを閉成して蒸発管11の気化冷媒の循環が停止され、更にファンモータFMが停止されて製氷運転が終了する(ステップS2)。そして、前記冷凍装置のホットガス弁HVを開放して前記蒸発管11にホットガスが供給されると共に、前記第1給水弁WV1を開放して第1除氷水散水管24を介して除氷水(常温の水道水)が製氷室60,60の裏面側に散水され、該製氷室60,60を加温する第1除氷運転が開始され(ステップS3)、各製氷小室60aの内壁面と角氷Sとの氷結面の融解を開始する。このとき、各製氷室60の裏面を伝って流下する除氷水は、該製氷室60の下端部に配設された滴下防止板22,22に案内されて製氷水タンク16に流下する。
また、前記製氷完了サーモThにより製氷完了が検知されると、前記開閉装置15のモータGMが回転駆動(正転)すると共に、そのカム70が図8において時計廻り方向への回動を開始し、これにより一対の前記リンク機構67,67が作動される。このとき、製氷小室60aの内壁面と角氷Sとの氷結により、前記各水皿12は製氷位置に保持されたままとなる。すなわち、各リンク機構67においては、カム70における軸部70aの下方への変位に伴い、前記スライド板71が下方に移動され、該スライド板71に枢着されている前記各ガイド部74が、前記水皿12の案内ローラ63を支点にして傾斜変位し、各案内ローラ63の軸部はガイド部74の端縁部74cから離間する状態となる(図9参照)。そして、前記スライド板71の突出部72が第2リミットスイッチ78の検出部78aに接触することで、前記モータGMが一旦停止され、前記リンク機構67,67は第2位置に保持される。
前述の如く、前記製氷室60,60を加温することで、各製氷小室60aに対する角氷Sの固着力が低下すると、前記水皿12,12に角氷群が氷結した状態で、該水皿12,12および角氷Sの自重により前記各案内ローラ63が前記各フランジ部14aの傾斜に沿って転動して水皿12,12が平行に横移動し、前記案内ローラ63の軸部とガイド部74の端縁部74cとが係合する。すなわち、各製氷小室60aから角氷Sが取出されると共に、図10に示すように各水皿12は除氷位置に保持される。前記一対の水皿12,12の何れか一方が除氷位置に到来すると、対応する前記除氷検知装置81,81の検出部材82が回動して該検出部材82は水皿開放位置に保持されて(図11(b)参照)、前記検知センサ86がOFF状態を検出する(ステップS4)。これにより、前記水皿12が除氷位置に位置したことが検出され、前記第1給水弁WV1を閉成し、前記製氷室60,60に対する前記第1除氷水散水管24からの除氷水の供給が停止される(ステップS7)。ここで、前記水皿12の何れか一方の除氷位置への到来により前記製氷室60に対する除氷水の供給を停止することで、前記製氷水タンク16に貯留した前回の製氷運転時に冷却された製氷水の温度上昇を最小限に留めることができる。
また、前記一対の水皿12,12の両方が除氷位置に到来すると、前記除氷検知装置81,81の検知センサ86,86が何れもOFF状態を検出する(ステップS5)。前記除氷検知装置81,81について両方ともOFF状態を検出すると、ホットガス弁HVが閉成されて前記製氷室60,60への加温を停止して第1除氷運転を終了すると共に(ステップS8)、製氷室60,60を冷却する製氷準備運転が開始される(ステップS10)。前記製氷準備運転では、前記ファンモータFMを駆動すると共に、前記製氷弁FVを開放して蒸発管11に気化冷媒を循環することで、前記第1除氷運転において、除氷水およびホットガスで加温された製氷室60,60を冷却している。すなわち、前記製氷室60,60から角氷Sが離脱した段階(ステップS8)から該製氷室60,60を冷却することで、次回の製氷運転に移行した際に、製氷室60,60は既に冷却状態になっており、角氷Sの生成時間を短縮することができる。
更に、第1除氷運転を開始してから(ステップS3)、製氷完了サーモThが製氷室60,60の温度が離脱温度に到達したことを検知すると(ステップS6)、第2給水弁WV2を開放して第2除氷水散水管25から水皿12,12に対して除氷水を供給して、該水皿12,12を加温する第2除氷運転が開始される(ステップS9)。前記離脱温度は、製氷室60と角氷Sとの氷結面がある程度融解して、水皿12が除氷位置へまもなく移動する温度で、すなわち水皿12を開放しても製氷室60に角氷Sが残留しないであろう温度に設定されているので、前記水皿12が製氷位置にある状態で第2除氷運転が開始される。従って、前記水皿12,12への除氷水の供給は、該水皿12,12の除氷位置への到来と関わりなく開始され、水皿12,12の加温のタイミングを早くすることができる。そして、除氷水の供給により各水皿12が加温されて、該水皿12の表面側に氷結している角氷Sとの氷結力が低下し、該角氷Sは自重により剥離落下し、前記氷通過口28を介して貯氷室に落下貯留される。但し、前記除氷検知装置81,81が両方ともOFF状態を検出すると(ステップS5)、前記製氷完了サーモThの離脱温度の検知の有無に拘らず、第2除氷運転を開始する(ステップS9)。
ところで、前記水皿12,12からの角氷Sの剥離を早くするためには、除氷運転の開始と共に該水皿12,12の加温を開始するとよい。しかし、前記水皿12の加温のタイミングを早く設定すると、該水皿12と角氷Sとの氷結状態の解除が、製氷小室60aと角氷Sとの氷結状態の解除より早く進行してしまい、該水皿12が開放した際に、製氷室60側に角氷Sが残留してしまう虞れがある。しかるに実施例では、第1除氷運転における製氷室60,60の加温により、製氷小室60aと角氷Sとの氷結状態の融解が進行して、まもなく製氷室60から角氷Sが離脱し得るであろうタイミング(水皿12,12が開放する直前のタイミング)で水皿12,12の加温を開始することで、該水皿12,12が開放する際に、各水皿12と角氷Sとの氷結状態は融解が進行しているが未だに解除されていないから、製氷室60に角氷Sが残留することはない。このように、除氷運転において、製氷室60への角氷Sの残留を防止しつつ、前記水皿12の加温のタイミングを早く設定することで、該水皿12が除氷位置に到来してから角氷Sが剥離落下するタイミングも早くすることができる。従って、除氷運転全体として除氷時間を短縮することができるので、製氷効率を向上し得る。前記製氷完了サーモThにおける離脱温度の検知に基づいて、第2除氷運転を開始しているので、新たに温度検知手段を設ける必要がなく、コストは増加しない。また、第1除氷運転と第2除氷運転とを同時に行なう時間帯を設けることで、角氷Sは製氷室60側と水皿12側とから同時に加温されるから、角氷Sの氷結状態の融解がより早く進行し、より除氷時間を短縮し得る。更に、前記水皿12に角氷Sが付着した状態で除氷位置に到来した際に、前記製氷室60,60の冷却を開始する製氷準備運転を開始しても、該水皿12と角氷Sとの氷結状態の融解は既に進行しているため、製氷準備運転による冷気の影響で角氷Sの剥離が遅れることは回避される。更にまた、除氷運転が短縮されることで、前記製氷室60および水皿12の加温に用いる除氷水の量を減らすことができるので、前記製氷水タンク16に貯留した前回の製氷運転時に冷却された製氷水の温度上昇を最小限とし得るから、製氷運転に要する時間も短縮する効果を奏する。
そして、各水皿12の表面から角氷Sが落下剥離すると、該角氷Sにより回動規制されていた前記検出部材82が回動し、再度水皿12に当接して回動規制された除氷完了位置に保持され(図11(c)参照)、前記検出センサ86がON状態として検出する(ステップS11)。このとき、前記第2リミットスイッチ78がON状態となっているので、前記検出部材82が常態位置に保持されたものとして誤検出されることはない。更に、前記検出センサ86による検出状態がON状態からOFF状態へ変化し、次いでOFF状態からON状態に変化したことになるため、前記除氷判定手段87により前記水皿12から角氷Sが除去されたものと判定される(図11参照)。このため、前記水皿12からの角氷Sの落下剥離を確実に検出することが可能となる。そして、実施例では、左右の除氷判定手段87,87の何れもが、前記水皿12,12から角氷Sが除去されたものと判定したときに、第2給水弁WV2を閉成して、水皿12,12への除氷水の供給が停止され、第2除氷運転を完了する(ステップS12)。このように、前記水皿12,12の両方から角氷Sが除去されたものと判定したときに、除氷運転から製氷運転に移行するよう設定してあるから、一方の水皿12に角氷Sが氷結したまま製氷運転に移行することはない。また、角氷Sが落下剥離した際に前記検出部材82が回動するので、該検出部材82の回動位置を検出センサ86により正確に検出することができると共に、角氷Sの落下剥離後に直ちに製氷運転に移行させ得る。
すなわち、従来の温度検知装置やタイマ等のように、安全を見込んで作動設定値(例えば、水皿12,12の除氷位置への到来の検出)を設定することで除氷運転が必要以上に長くなることはなく、製氷能力を向上することができる。また、水皿12の開放完了と水皿12からの角氷Sの落下剥離(除氷完了)とを、各水皿12に対応して配設した1組の検出部材82、検出センサ86および除氷判定手段87により検出することができるので、部品点数を減少させて製造コストを低減し得る。
また、前記除氷判定手段87,87の何れかまたは両方が、正常除氷時間を経過しても前記水皿12,12から角氷Sが除去されたものと判定しない場合は(ステップS13)、除氷異常対処運転に移行する。前記正常除氷時間を計時する第1タイマTM1は、図16に示すように、前記水皿12,12の除氷位置への到来(ステップS5)と同時に計時を開始するよう設定され、設定時間である正常除氷時間を経過しても、前記除氷判定手段87,87の両方がON状態を判定しないと制御装置88により製氷準備運転が停止される(ステップS14)。すなわち、前記ファンモータFMおよび圧縮機CMが停止され、前記製氷弁FVが閉成されて蒸発管11への気化冷媒の循環が停止されると共に、第2給水弁WV2は開放状態に保持されて、水皿12,12に対する除氷水の供給は継続される(ステップS15)。このとき、異常ランプが点灯すると共に、圧縮機ヒータがON状態になっている。このステップS15は、前記除氷センサ86,86が両方ともON状態になって、前記除氷検知装置81,81により全ての水皿12,12から除氷されたものと判定されるまで継続される(ステップS16)。前記除氷判定手段87,87により除氷が判定されると、第2給水弁WV2が閉成されて、水皿12,12への除氷水の供給が停止されて第2除氷運転が完了する(ステップS17)。そして、圧縮機CMのON,OFFを短時間で行なうことに起因する破損を防止する圧縮機保護タイマが設定時間経過した後(ステップS18)、異常ランプが消灯され、製氷運転へ移行する。
前述したように、前記水皿12に除氷水を供給して、該水皿12を加温するタイミングを製氷室60の離脱温度の検知により行なうことで、水皿12からの角氷Sの剥離を早くして第2除氷運転を短縮することができるが、製氷運転時の過冷却による氷結状態が強い場合や水皿12の劣化等により角氷が水皿12から剥離し難くなって除氷時間が長くなってしまうことがある。実施例では、前記水皿12からの除氷時間が長くなっても、各機器を全て停止するのではなく、第2除氷運転を継続し、前記除氷検知装置81,81の何れもが角氷Sの剥離落下を検出することで、製氷運転に移行するように構成されているので、除氷異常の対処について使用者に手間がかからない利点がある。また、このとき製氷準備運転を停止するよう構成しているので、製氷室60の過冷却を防止して無駄を省くことができる。
除氷完了が検出されると(ステップS13またはS18)、前記開閉装置15のモータGMが回転駆動されて、前記カム70が時計廻り方向へ回動し(ステップS20)、該カム70における軸部70aの上方変位に伴い前記スライド板71が上方に移動される。そして、スライド板71の突出部72が第1リミットスイッチ77の検出部77aに接触することで(ステップS21)、前記モータGMが一旦停止され、前記リンク機構67,67が第2位置から第1位置に変位される。このとき、前記水皿12の案内ローラ63の軸部とガイド部74の端縁部74cとが係合しているので、前記リンク機構67,67が第2位置から第1位置に変位するのに伴い該水皿12が除氷位置から製氷位置に復帰するようになる。従って、水皿12が製氷位置に位置したことが正確に検出され、前述した製氷運転が開始される(ステップ30)。
図14または図16に示すように、前記除氷運転から製氷運転に移行するに際し、前記モータGMを正転方向(図10の時計廻り)に駆動し(ステップS20)、該モータGMの駆動により前記第2タイマTM2の計時を開始する(ステップS22)。この第2タイマTM2に設定された正常閉成時間を経過しても、前記第1リミットスイッチ77がON状態とならない場合には、前記モータGMを逆回転して該水皿12,12を除氷位置(リンク機構67,67を第2位置)に復帰させる(ステップS23)。そして、第2リミットスイッチ78のON状態の検出により(ステップS24)前記モータGMを停止して、除氷待機に移行する(ステップS25)。この除氷待機(ステップS25)は、前記ファンモータFMを停止し、製氷弁FVを閉成して蒸発管11における気化冷媒の循環を止めて製氷準備運転を停止したもとで、圧縮機CMを駆動して、ホットガス弁HVを開放すると共に、第2給水弁WV2を開放して第2除氷水散水管25,25から除氷水を供給することで、製氷室60,60および水皿12,12を加温して、挟まっている角氷Sの放出を促している。このとき、異常ランプが点滅状態になっている。
前記製氷室60,60および水皿12,12が、除氷待機(ステップS25)で加温されて温度が上昇し、この製氷室60,60が予め設定された解除温度に到来したことを前記解除温度検知手段が検知した際に、ホットガス弁HVが閉成されて、蒸発管11へのホットガスの循環が停止すると共に、前記第2給水弁WV1が閉成されて水皿12,12への除氷水の供給が停止して、製氷室60,60および水皿12,12の加温を停止する(ステップS27)。このとき、所定時間遅延した後、ファンモータFMが駆動されると共に、製氷弁FVが開放して蒸発管11に気化冷媒が循環されて製氷室60,60の冷却が開始され、また異常ランプが点滅状態になっている。そして、圧縮機保護タイマが設定時間経過した後(ステップS28)、回避カウンタにより氷噛み異常運転の繰り返し回数が設定回数(実施例では3回)以下の場合(ステップS29)、ステップS20に移行する。但し、回避カウンタが設定回数をカウントした場合は、圧縮機CM,ファンモータFMを停止し、製氷弁FVを閉成する全停止状態となり、異常ランプが点灯される(ステップS31)。このとき、圧縮機ヒータがONされる。なお、ステップS20において正常閉成時間内に第1リミットスイッチがON状態になった場合は、製氷運転に移行する(ステップS30)。
このように、氷噛み異常対処運転が行なわれるので、万が一製氷室60,60と水皿12,12との間に角氷Sが挟まった場合でも、モータGMや製氷室60,60、水皿12,12等が損傷するのを防止できる。更に、前記氷噛み異常対処運転が所定回数繰り返されると、自動製氷機の運転が停止されると共に、異常状態が操作者に報知されるので、製氷機に過度の負担が掛かることを防止することができる。なお、前記氷噛み異常処理運転に際しては、前記解除温度検知手段により前記製氷室60,60が予め設定した解除温度となったのを検知した際に、前記開閉装置15のモータGMを回転駆動して、除氷運転から製氷運転に切換えるので、より確実な除氷の検出を行なうことが可能である。
ここで、各水皿12の裏面において、各通孔12aを囲繞するように配設された堰部材26は、下方が開放した略U字状に形成されているので、製氷運転時に戻り孔20から水皿12の裏面側に流出する未氷結水が該堰部材26に滞留することなく、円滑に製氷水タンク16に向けて流下させることができる。すなわち、未氷結水の流下が円滑に行なわれるから、製氷水タンク16へ未氷結水を回収し易くなり、製氷完了間近になっても該製氷水タンク16内の製氷水不足に起因する循環ポンプPの空気の噛込み等を回避し得る。また、第2除氷運転において、前記第2除氷水散水管25から供給され、各水皿12の裏面を流下する除氷水は、前記堰部材26の上部が半円状の滑らかな形状になっているから、堰部材26で阻まれて滞留することなく、円滑に流下することができる。そして、前記堰部材26の内部で未氷結水が滞留しないので、この滞留した未氷結水が氷結することなく、水皿12に氷結した角氷Sが通孔12aに引っ掛かることがないから第2除氷運転を短縮することが可能となる。しかも、第2除氷運転に要する時間を短縮し得るから、該除氷運転において供給される除氷水の量が減少し、製氷水タンク16に貯留した製氷水の温度上昇を最小限に抑え、製氷時間も短縮することが可能となる。従って、製氷運転および除氷運転の時間を短縮し得るので、製氷効率を向上できると共に、第2除氷運転に要する除氷水量も減らせるので経済的である。
実施例では、各製氷室60の下端部に、その前後方向の角隅部に滴下防止板22,22が夫々配設されているので、除氷位置において、該製氷室60から滴下する除氷水が氷通過口28を介して、貯氷室に流入することを防止することができる。図20または図21の如く、従来の製氷室10では、第1除氷運転で該製氷室10の裏面を伝って除氷水が下方に位置する製氷水タンク16に流下するようになっている。そして、除氷水の供給が停止され、水皿12が開放された際に、製氷室10に付着して残った除氷水が、該製氷室10の氷通過口28に向けて延出している底面に案内されて、樋部材27の移動により開放された氷通過口28を介して滴下することがある。しかも、この製氷室10からの除氷水の滴下は、該製氷室10の前後の角隅部において顕著である。また、前記製氷室10には、付着した結露等の水滴も水通過口28から滴下する場合がある。すなわち実施例では、除氷水等の滴下が顕著である製氷室60の角隅部について、該製氷室60の底面を流下する除氷水等を阻むよう該製氷室60の表面側(水皿12に臨む面)の端部を覆うと共に、前記氷通過口28から離間する方向に案内するよう傾斜した滴下防止板22,22を配設することで、貯氷室への除氷水等の滴下を防止している。このように、前記滴下防止板22,22により除氷水等の滴下を防止し得るので、貯氷室に貯蔵された角氷Sの融解が防止され、アーチング等の問題も回避し得る。更に、前記滴下防止板22は、前記製氷室60と別体として構成したので、製氷運転中に該滴下防止板22に角氷Sが成長することを抑制することができる。なお、前記滴下防止板22と製氷室60との間にスペーサ等を介在させて僅かな隙間をあけることで、より滴下防止作用が向上する。
(変更例)
実施例では、前記一対の滴下防止板22,22で、各製氷室60の下端部における角隅部を夫々覆うように構成したが、図17に示すように、該製氷室60の底面を全体的に覆う構成も採用し得る。変更例に係る滴下防止板30は、前記製氷室60の底板における表面端に密着的に当接すると共に、該製氷室60の表面側から裏面側に下方傾斜した前板30aと、該製氷室60の各延出部60cに当接して、該延出部60aを夫々覆う側板30b,30bとから構成されている。また、前記滴下防止板30は、実施例と同様に製氷室60の延出部60cに固定手段23で固定されている。すなわち、前記前板30aは、前記製氷室60の底板における水皿12側に臨む表面端の全体に亘って下方に延出している。前記滴下防止板30は、前述した実施例の滴下防止板22と同様の作用効果を奏し、製氷室60における下端部の全体を覆っているので、より確実に除氷水等の滴下を防止し得る。図18または図19に示すように、別の変更例に係る滴下防止板32は、前記製氷室60と一体的に形成されている。前記滴下防止板32は、前記製氷室60の底板における表面端から下方に向けて延出され、該水皿12から離間する方向に傾斜している。このように、前記滴下防止板32を製氷室60と一体形成することで、部品点数を減少できるメリットがある。
実施例では、斜め下方に開口した製氷小室60aを有する一対の製氷室60,60を水皿12で夫々閉成する構成について説明したが、これに限定されず、角氷Sが水皿に氷結した状態で除氷位置へ移動し、この除氷位置で角氷Sが剥離落下する構成であれば、製氷小室の開口方向は下向きまたは横向きであってもよく、製氷室は1基であってもよい。また、水皿は傾動することで、製氷室を開放する構成も採用し得る。前記水皿12,12は、製氷位置から除氷位置への移動を製氷小室60aからの角氷Sの離脱に伴い自重により移動させる構成であるが、水皿を開閉装置で強制的に移動させる態様でもよい。
本発明の好適な実施例に係る自動製氷機の概略構成を製氷状態で示す縦断正面図である。 実施例に係る自動製氷機の概略構成を水皿の開放状態で示す縦断正面図である。 実施例の製氷室に対して水皿を製氷位置に位置決めした状態で示す縦断正面図である。 実施例の製氷室の下端部を示す概略斜視図である。 実施例の製氷室の下端部を水皿の開放状態で拡大して示す縦断正面図である。 実施例の水皿の要部断面図である。 実施例の水皿を表面側から示す要部正面図である。 実施例に係るリンク機構を第1位置に保持し、水皿を製氷位置に位置決めした状態を示す正面図である。 実施例に係るリンク機構を第2位置に変位させると共に、水皿が製氷位置に保持されている状態を示す正面図である。 実施例に係るリンク機構を第2位置に保持し、水皿が除氷位置に移動した状態を示す正面図である。 実施例に係る自動製氷機における水皿と検出部材の動作を示す要部断面図であり、(a)は水皿が製氷位置に位置すると共に検出部材が常態位置に位置し、(b)は水皿が除氷位置に位置すると共に検出部材が水皿開放位置に位置し、(c)は水皿が除氷位置に位置すると共に検出部材が除氷完了位置に位置する状態を示す。 実施例に係る自動製氷機の制御系を概略で示すブロック図である。 実施例に係る自動製氷機の除氷運転を示すフローチャート図である。 実施例に係る自動製氷機の異常対処運転を示すフローチャート図である。 実施例に係る自動製氷機の正常な除氷運転を示すタイミングチャート図である。 実施例に係る自動製氷機の除氷異常対処運転および氷噛み異常対処運転を示すタイミングチャート図である。 変更例に係る製氷室の下端部を示す概略斜視図である。 別の変更例に係る製氷室の下端部を示す概略斜視図である。 別の変更例に係る製氷室の下端部を示す縦断正面図である。 従来の自動製氷機の概略構成を製氷状態で示す縦断正面図である。 従来の自動製氷機の概略構成を水皿の開放状態で示す縦断正面図である。
符号の説明
11 蒸発管,12 水皿,25 第2除氷水散水管(除氷水供給手段),
60 製氷室(製氷部),60a 製氷小室,81 除氷検知装置(開放判定手段),
S 角氷(氷塊)

Claims (3)

  1. 所要方向に開口した製氷小室(60a)を多数備える製氷部(60)と、この製氷部(60)に配設され、製氷運転に際し気化冷媒が供給されて該製氷部(60)を冷却し、除氷運転に際しホットガスが供給されて該製氷部(60)を加温する蒸発管(11)と、常には前記製氷小室(60a)を閉成する製氷位置にあって製氷水を供給して該製氷小室(60a)に氷塊(S)を成長させ、除氷運転に際し該製氷小室(60a)を開放して氷塊(S)と共に除氷位置へ移動する水皿(12)と、除氷運転中に前記水皿(12)へ除氷水を供給して該水皿(12)から氷塊(S)を自重落下させる除氷水供給手段(25)とからなる自動製氷機の運転方法において、
    除氷運転に伴い前記蒸発管(11)へホットガスを供給して製氷部(60)の温度を上昇させ、
    前記製氷部(60)の温度が、前記製氷小室(60a)と氷塊(S)との氷結面がある程度融解して、前記水皿(12)が除氷位置へまもなく移動する温度に到達したことを温度検知手段(Th)が検知して、前記除氷水供給手段(25)による該水皿(12)への除氷水の供給を開始するようにした
    ことを特徴とする自動製氷機の運転方法。
  2. 前記水皿(12)が除氷位置に移動したことを開放判定手段(81)が検知したとき、前記蒸発管(11)に気化冷媒を供給して前記製氷部(60)を冷却する製氷準備運転を行なう請求項1記載の自動製氷機の運転方法。
  3. 前記除氷位置に移動した前記水皿(12)からの氷塊(S)の離脱を検出する除氷検知装置(81)が所定時間を経過しても氷塊(S)の離脱を検出しない場合は、前記除氷水供給手段(25)による水皿(12)の加温を継続したまま、前記製氷準備運転を停止し、前記除氷検知装置(81)が氷塊(S)の離脱を検出することで製氷運転へ移行するようにした請求項2記載の自動製氷機の運転方法。
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