JP2005298679A - 希土類ホウ酸塩の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 新規な希土類ホウ酸塩の製造方法を提供する。
【解決手段】 元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3(但し、LnはY、La、Gd及びLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、AはCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mn、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn及びBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表す)を製造する方法であって、希土類酢酸塩、元素Aの化合物及びホウ素化合物を水系媒体に混合溶解して、原料混合物の水溶液を調製する工程、及び該原料混合物の水溶液を水熱処理する工程、を有する製造方法。
【選択図】 なし



Description

本発明は、希土類ホウ酸塩の新規な製造方法に関するものである。
ドーピング剤を含む希土類ホウ酸塩化合物が蛍光体として有用であることは既に知られている。例えば、希土類元素がドーピングされた希土類ホウ酸塩(LnBO3:A、ただし、LnはY、Gdおよび/またはLuであり、AはCe、Prおよび/またはEuである)は、X線または紫外線で励起されると紫外乃至可視領域に瞬時発光を示す。そこで、この化合物をシンチレータとして、あるいは蛍光体としてランプやプラズマディスプレイパネル(PDP)表示装置などに使用することが提案されている(特許文献1〜3、非特許文献1)。
上記希土類ホウ酸塩の製造方法としては、水熱法を利用するもの、水熱法を利用しないで焼成等によるものなど様々な方法が知られている。これらのうちで水熱法を利用する製造方法として、例えば特許文献3には、Y2(OH)3、Eu2(OH)3およびH2BO3の混合水溶液を作製する工程、この混合液に塩基性水溶液(例えば、アンモニア水溶液)を添加して水和物を形成する工程、そして水和物を所定の温度及び圧力下で水熱合成する工程からなる方法が記載されている。この方法では、水和工程で水和物をゲル化させる必要があり、しかも製造工程が多段階に及んでいる。
非特許文献2には、Y23、Eu23およびH2BO3を硝酸に溶解してそのpHを調整した後、これに尿素を添加して原料溶液を調製し、次いでこの原料溶液を水熱処理する方法が記載されている。この方法では、過剰の尿素によって不要なY(OH)CO3やEu(OH)CO3等が生成する可能性がある。また、製造して得られた粒子は多分散である。
非特許文献3には、Gd23、Eu23およびB23を硝酸に溶解した後、この溶液を蒸発乾固し、次いでその残留混合物を水熱処理する方法が記載されている。この製造方法も多段階である。
特開平11−271453号公報 特開2001−187884号公報 特開2003−248282号公報 ツァン(L. Zhang)、外著、「ラジエーション・エフェクツ・アンド・デフェクツ・イン・ソリッズ(Radiation Effects & Defects in Solids)」、第150巻、p.47−52 シャオ−チェン・ジャン(Xiao-Cheng Jiang)、外著、「ジャーナル・オブ・ソリッド・ステイト・ケミストリ(Journal of Solid State Chemistry)」、第175巻、p.245−251(2003年) ユーファ・ウォン(Yuhua Wang)、外著、「ケミストリ・レターズ(Chemistry Letters)」、第30巻、第3号、p.206−207(2001年)
本発明は、希土類ホウ酸塩の新規な製造方法を提供することにある。
特に、本発明は、希土類ホウ酸塩の簡便な製造方法を提供することにある。
本発明者は、蛍光体として有用な希土類ホウ酸塩の製造方法について検討を重ねた結果、出発原料として希土類酢酸塩を用いることにより、従来よりも簡便に、かつ副生成物を生じること無く製造できることを見い出し、本発明に到達したものである。
従って、本発明は、元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3(ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、AはCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mn、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、SnおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表す)を製造する方法であって、
1)希土類酢酸塩、元素Aの化合物およびホウ素化合物を水系媒体に混合溶解して、原料混合物の水溶液を調製する第一工程、および
2)該原料混合物の水溶液を水熱処理する第二工程、
を有する製造方法にある。
本発明の希土類ホウ酸塩の製造方法は、希土類酢酸塩を出発原料とする新規な製造方法である。本発明の方法によれば、従来法のように水和物のゲル化や溶液の蒸発乾固などを行う必要も無く、極めて容易に希土類ホウ酸塩を製造することができる。さらに、水酸化物や炭酸塩など目的化合物の前駆体を経由すること無く、また副生成物が生じること無く、結晶性の希土類ホウ酸塩粉末を製造することができる。そして、本発明の方法により製造された希土類ホウ酸塩は、シンチレータ、PDP用蛍光体、X線蛍光体など各種の用途に有利に使用することができる。特に、セリウムを含むホウ酸ルテチウムは輝尽発光を示す輝尽性蛍光体として、蓄積性蛍光体を利用する放射線画像形成方法に使用することが可能である。
本発明の希土類ホウ酸塩の製造方法において、第一工程における元素Aの化合物は酢酸塩であることが好ましい。
第二工程において、原料混合物の水溶液中に析出物が生成していない状態で該水溶液を水熱処理することが好ましい。
さらに、3)水熱処理して得られた生成物を焼成する工程、を行うことが好ましい。
LnはYおよび/またはGdであり、AはEuであることが好ましい。あるいは、LnはLuであり、AはCeであることが好ましい。
元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3は、下記基本組成式(I)を有する希土類ホウ酸塩系蛍光体であることが好ましい。

Ln(1-x)BO3:xA’ …(I)
[ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、A’はCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;そしてxは0<x≦0.4の範囲内の数値を表す]
以下に、本発明の希土類ホウ酸塩の製造方法について詳細に説明する。
[原料溶液の調製工程]
まず、出発原料として、希土類酢酸塩(Ln(CH3COO)3・mH2O、ただし、LnはY、La、Gdおよび/またはLuであり、mは0〜4の数である)元素A(AはCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mn、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Snおよび/またはBiである)の化合物、およびホウ素化合物を用意する。
本発明において元素Aは、ドーピング剤であり、特に希土類ホウ酸塩が発光特性を示して蛍光体となりうる場合には、その種類によっては付活剤として機能する。よって、一般に元素Aは希土類ホウ酸塩に発光特性を付与したり、あるいは発光特性を向上させる目的で用いられる。元素Aの化合物は、酢酸塩であることが好ましいが、元素Aは比較的少量であるので、硝酸塩、酸化物、硝酸酸化物等として用意してもよい。元素Aの量は、一般にホウ素1モルに対して0.00001乃至0.4モルの範囲にある。
ホウ素化合物としては、ホウ酸(H3BO3)、四ホウ酸アンモニウム((NH4247)および酸化ホウ素(B23)を挙げることができるが、これらのうちではホウ酸が最も好ましい。
これらの出発原料を、B/(Ln+A)のモル比が0.95〜2.00、好ましくは1.00〜1.50、更に好ましくは1.02〜1.25の範囲内になるように、また(Ln+A)に関しては化学量論比となるようにそれぞれ秤量した後、水系媒体に溶解して水溶液を調製する。水系媒体としては、水、脱イオン水、純水、およびこれらに少量の非水溶媒(メタノール、エタノール等)が添加されたもの等を挙げることができる。
原料混合物の水溶液のpHは、任意の値に設定することができるが、水酸化物等の析出物が生じない値である必要がある。上記の希土類元素はその種類によって水酸化物等の析出物を形成するpH値が異なるが、蛍光体の前駆体形成時に一種類でも水酸化物等が形成されると、最終的に均一な希土類ホウ酸塩を得ることができないからである。原料溶液のpHは、一般には9.0以下であり、好ましくは6.0以下、更に好ましくは5.0以下である。
[水熱処理工程]
次に、原料溶液に水熱処理を施す。水熱処理方法は、原料溶液を一定時間高温、高圧で処理することにより、高温高圧下での溶液の高い反応性および溶解・析出作用を利用して化合物を合成し、結晶成長させる方法である。具体的には、原料溶液を耐食、耐熱性の反応容器に入れ、これをオートクレーブ等の高圧容器に装填し、電気炉を用いて水熱処理を行う。
水熱処理温度は、一般には100℃乃至500℃の範囲にある。100℃未満では生成物の収率が非常に低く、500℃を越えると非常に高圧になるために反応装置のサイズが限定される。好ましくは、120℃乃至300℃の範囲にある。最も好ましくは、140℃乃至260℃の範囲にある。この温度範囲内であれば、フッ素樹脂製またはフッ素樹脂で被覆された反応容器を使用することができる。処理圧力は、一般には0.1M乃至50MPaの範囲にある。また、処理時間は、一般には0.1乃至100時間の範囲にあり、好ましくは1乃至24時間の範囲にある。
水熱処理により生成した沈殿生成物を反応溶液から濾別し、エタノール等のアルコールで洗浄し、乾燥することにより、希土類ホウ酸塩の粉末(結晶性の単相粒子)が得られる。
[焼成工程]
所望により、発光特性向上などの目的で、得られた粉末に更に焼成を行ってもよい。焼成は、粉末をアルミナるつぼ等の耐熱性容器に充填し、電気炉に入れて行う。焼成の温度、温度パターン、時間、雰囲気等の条件は、その目的、化合物組成、充填量などに応じて適宜変更することができる。得られた焼成物には、必要に応じて更に粉砕、篩分けなど各種の一般的な操作を行ってもよい。
このようにして、目的の元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3(ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、AはCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mn、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、SnおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表す)を製造することができる。
本発明の方法により製造される希土類ホウ酸塩は、(Y,Eu)BO3、(Gd,Eu)BO3、(Gd,Y,Eu)BO3、(Lu,Ce)BO3、(Lu,Ce,Zr)BO3、および(Lu,Ce,Sm)BO3であることが好ましい。
また、本発明の方法により、下記基本組成式(I)を有する希土類ホウ酸塩系蛍光体を好ましく製造することができる。

Ln(1-x)BO3:xA’ …(I)
[ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、A’はCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;そしてxは0<x≦0.4の範囲内の数値を表す]
本発明において、得られた希土類ホウ酸塩粉末の結晶構造はX線回折測定により同定することができ、また粒子の形状および粒子径は電子顕微鏡や回折式粒度測定装置等を用いて決定することができる。本発明に係る希土類ホウ酸塩粉末は、水熱処理により熱水中で結晶成長するために、通常は単分散の粒子である。また、希土類ホウ酸塩粉末は球状、平板状、立方体状等の粒子形状をとることができるが、好ましくは球状である。希土類ホウ酸塩粉末の平均粒子径は、一般には0.01乃至30μmの範囲にあり、好ましくは0.1乃至20μmの範囲にあり、更に好ましくは0.2乃至10μmの範囲にある。酢酸塩の水熱処理によって、球状で平均粒子径の小さな粉末を容易に得ることができる。
図1に、本発明の方法に従って製造した希土類ホウ酸塩の一例であるLu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm粉末の走査型電子顕微鏡写真(倍率:5000倍)を示す。この粉末は実質的に単分散の球状粒子であった。
また、粉末X線回折測定の結果、この粉末は結晶性のファーテライト型粒子であり、単一相を構成していることが分かった。
図2に、上記Lu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm粉末にX線を照射したのち半導体レーザ光(波長:633nm)を照射したときの、粉末から放射された発光光(ピーク波長:約400nm)の発光量の経時変化を示す。この粉末が、X線により一次励起された後レーザ光(633nm)により二次励起されると輝尽発光を示すこと、すなわち輝尽性蛍光体であることが分かった。
[実施例1] Lu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm
Lu(CH3COO)3・4H2O2.542g、Ce(CH3COO)3・H2O0.0020g、Sm(CH3COO)3・4H2O0.00060g、およびH3BO30.408gを、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の反応容器内で水に混合溶解して、水溶液30.0ml(pH:約3.8)を調製した。水溶液中に析出物は認められなかった。この水溶液の入った反応容器をステンレス鋼製のオートクレーブに装填して密閉した後、これを温度制御付き電気オーブンに入れて200℃で、10時間水熱処理を行った。得られた沈殿生成物を、反応溶液から濾別し、エタノール200mlで洗浄した後、80℃で乾燥して粉末を得た。
得られた粉末を、粉末X線回折装置を用いて下記の条件で測定したところ、粉末は結晶性のファーテライト型Lu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm化合物であり、単一相を構成していることが分かった。
管球 :Cu
管電圧 :40kV
管電流 :40mA
サンプリング幅 :0.020゜
走査速度 :3.000゜/分
発散スリット :1゜
散乱スリット :1゜
受光スリット :0.3mm
モノクロ受光スリットc:0.6mm
図1に、上記のLu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm粉末の走査型電子顕微鏡写真(5000倍)を示す。粉末は実質的に単分散の球状粒子であった。
この粉末をアルミナ坩堝に充填し、坩堝の外側にカーボン粉末を敷き詰めた後、これを電気炉に入れて大気雰囲気中、1000℃で1時間、次いで1200℃で2時間焼成を行った。
得られた粉末71mgを黒色の円筒状ホルダ(凹部開口径:10mm、深さ:250μm)に均一に充填した。次に、暗室内でホルダ開口部の粉体面に対して40kV−30mAのX線を10秒間照射した。X線照射直後から計測して12秒後に、波長633nmの半導体レーザ光をホルダ開口部の粉体面に均一に広げて照射した。レーザ光照射の間、粉体面から放射された輝尽発光光(ピーク波長:約400nm)を、光学フィルタ(B-410、HOYA社製)を通して光電子増倍管(R-1848、浜松ホトニクス社製)により受光して、輝尽発光量を測定した。
図2に、Lu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Sm粉末について、レーザ光照射時間(照射開始時からの経過時間)に対する輝尽発光量の変化のグラフを示す。この粉末が、X線による一次励起後レーザ光(633nm)による二次励起によって輝尽発光を示す輝尽性蛍光体であることが分かる。
[実施例2] Lu0.99725BO3:0.0025Ce,0.00025Zr
実施例1において、出発原料としてLu(CH3COO)3・4H2O2.538g、Ce(CH3COO)3・H2O0.005g、ZrO(NO32・2H2O0.0004g、およびH3BO30.408gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、上記組成式で表される本発明の希土類ホウ酸塩粉末を製造した。
原料混合物の水溶液中に析出物は認められなかった。また、水熱処理して得られた粉末をX線回折装置を用いて測定したところ、粉末は結晶性のファーテライト型Lu0.99725BO3:0.0025Ce,0.00025Zr化合物であり、単一相を構成していることが分かった。焼成後のこの粉末について前記と同様にして輝尽発光特性を調べたところ、図2と同様のグラフを示した。
[実施例3] Y0.95BO3:0.05Eu
実施例1において、出発原料としてY(CH3COO)3・4H2O2.018g、Eu(CH3COO)3・4H2O0.012g、およびH3BO30.408gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、上記組成式で表される本発明の希土類ホウ酸塩粉末を製造した。
原料混合物の水溶液中に析出物は認められなかった。また、水熱処理して得られた粉末をX線回折装置を用いて測定したところ、粉末は結晶性のファーテライト型Y0.95BO3:0.05Eu化合物であり、単一相を構成していることが分かった。
[比較例1]
実施例1において、出発原料としてLu(NO33・4H2O2.585g、Ce(NO33・6H2O0.013g、およびH3BO30.408gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、水溶液の調製および水熱処理を行った。水溶液中に析出物は認められなかったが、水熱処理後に生成物が沈殿生成しなかった。
[比較例2]
実施例1において、出発原料としてLuCl3・6H2O2.325g、CeCl3・7H2O0.011g、およびH3BO30.408gを用いたこと以外は実施例1と同様にして、水溶液の調製および水熱処理を行った。水溶液中に析出物は認められなかったが、水熱処理後に生成物が沈殿生成しなかった。
本発明の製法で得られたLu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Smの走査型電子顕微鏡写真(5000倍)である。 本発明の製法で得られたLu0.99875BO3:0.001Ce,0.00025Smから放射された輝尽発光光の発光量の経時変化を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3(ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、AはCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、Nb、Ta、Mn、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、SnおよびBiからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表す)を製造する方法であって、
    1)希土類酢酸塩、元素Aの化合物およびホウ素化合物を水系媒体に混合溶解して、原料混合物の水溶液を調製する第一工程、および
    2)該原料混合物の水溶液を水熱処理する第二工程、
    を有する製造方法。
  2. 第一工程において、元素Aの化合物が酢酸塩である請求項1に記載の製造方法。
  3. 第二工程において、原料混合物の水溶液中に析出物が生成していない状態で該水溶液を水熱処理する請求項1または2に記載の製造方法。
  4. さらに、
    3)水熱処理して得られた生成物を焼成する工程、
    を行う請求項1乃至3のいずれかの項に記載の製造方法。
  5. LnがYおよび/またはGdであり、そしてAがEuである請求項1乃至4のいずれかの項に記載の製造方法。
  6. LnがLuであり、そしてAがCeである請求項1乃至4のいずれかの項に記載の製造方法。
  7. 元素Aを含む希土類ホウ酸塩LnBO3が、下記基本組成式(I)を有する希土類ホウ酸塩系蛍光体である請求項1乃至4のいずれかの項に記載の製造方法。

    Ln(1-x)BO3:xA’ …(I)

    [ただし、LnはY、La、GdおよびLuからなる群より選ばれる少なくとも一種の希土類元素を表し、A’はCe、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、YbおよびZrからなる群より選ばれる少なくとも一種の元素を表し;そしてxは0<x≦0.4の範囲内の数値を表す]
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