JP2009525244A - 希土類ホウ酸塩のコロイド分散液、この調製方法および発光団としてのこの使用 - Google Patents

希土類ホウ酸塩のコロイド分散液、この調製方法および発光団としてのこの使用 Download PDF

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Abstract

本発明の希土類ホウ酸塩のコロイド分散液は、液相およびこの相に分散させられた前記ホウ酸塩のコロイドを含み、これらのコロイドは、最大200nmの、DQELにより測定された流体力学的平均径を有し、100nm未満の平均寸法を有する基本粒子から実質的になる。この分散液は以下の諸ステップ:(a)希土類酸化物を、2.5と5.0の間のpkaを有する、水溶性の1価の酸の制御された量と反応させるステップと、(b)反応後に得られた媒質が加熱されるステップと、(c)ホウ酸が前のステップの後において得られた媒体に添加され、得られた混合物が少なくとも170℃の温度において加熱されるステップと、(d)固体生成物が、こうして得られた液体媒質から分離され、液相に再分散され、これによりコロイド分散液を得るステップとを含む方法を用いて調製される。本発明のホウ酸塩は、特に発光性透明材料の製造において発光団として使用することができる。

Description

本発明は、希土類金属ホウ酸塩のコロイド分散液、この調製方法および発光団としてのこの使用に関する。
ルミネセンスおよびエレクトロニクスの分野は、現在大きな発展を体験しつつある。これらの発展の例として、新規なディスプレイのプラズマシステム(スクリーンおよびランプ)および照明技術の改善を挙げる。これらの新規な用途では、ますます改善された特性を示す、希土類金属ホウ酸塩などの発光材料が必要とされる。したがって、これらの材料は、発光特性に加えて、特に、所望の用途においてこれらを使用しやすくするために、形態または粒径の特別な特性を有することが必要とされる。
より詳しくは、できるだけ分離された、寸法の非常に細かい粒子の形で提供される発光団に対する需要が存在する。
さらに、ルミネセンスおよびエレクトロニクスの分野における発展の文脈において、さまざまな色で、しかし白色領域においても、発光しうる透明フィルムの形の材料を得たいという要望が存在する。
ゾルまたはコロイド分散液は、このような種類の製品へ有利に近づく道を構成しうる。
本発明の目的は、コロイド分散液の形の希土類金属ホウ酸塩を提供することである。
この目的のために、本発明による希土類金属ホウ酸塩のコロイド分散液は、液相およびこの相に分散させられた前記ホウ酸塩のコロイドを含み、これらのコロイドは、最大200nmの、QELSにより測定された流体力学的平均径を有し、100nm未満の平均寸法を有する個々の粒子から実質的に構成されることを特徴とする。
さらにまた、本発明は、この分散液を調製するための方法に関し、以下の諸段階:
(a)希土類金属酸化物を、2.5と5.0の間のpKaを示す、水可溶性の1価の酸の制御された量と反応させる段階と、
(b)反応の終了時に得られた媒質が加熱される段階と、
(c)ホウ酸が、前の段階において得られた媒体に添加され、得られた混合物が少なくとも170℃の温度において加熱される段階と、
(d)固体生成物が、こうして得られた液体媒質から分離され、液相に再分散され、これによりコロイド分散液が得られる段階とを含むことを特徴とする。
本発明の他の特性、詳細および利点は、以下の記述および以下の添付図を読むことにより、より十分に明らかになるはずである。
用語「希土類金属」は、本明細書において、スカンジウム、イットリウムからなる群からの元素および57から71(57と71を含む)の原子番号を有する周期表の元素を意味すると理解される。
説明を継続すると、表現「希土類金属ホウ酸塩のコロイド分散液」または「希土類金属ホウ酸塩のゾル」は、この化合物のコロイド、すなわち、通常、最大約200nm(準弾性光散乱(QELS)により求められた平均寸法)の寸法を有する粒子から構成されるいずれのシステムをも意味する。これらのコロイドは、連続液相における安定した懸濁液中に存在し、前記コロイドは、例えば、酢酸塩、硝酸塩、塩化物またはアンモニウムなどの、結合されたまたは吸着されたイオンを、対イオンとして含むことが可能である。このような分散液において、ホウ酸塩は、完全にコロイドの形か、同時にイオンまたはポリイオンの形およびコロイドの形のいずれかで存在しうることに留意しなければならない。
本発明の希土類金属ホウ酸塩は、式LnBOを有するオルトホウ酸塩型であり、Lnは少なくとも1種の希土類金属を表す。本発明は、1種または複数種の希土類金属のホウ酸塩に当てはまることが、ここで強調される。これが、明細書を通じて、希土類金属ホウ酸塩の主題についておよびその調製方法の主題について記述されるすべてのことは、いくつかの希土類金属が存在している場合にも当てはまるものとして理解されなければならない理由である。
本発明の、すなわち、ホウ素と共に製品のマトリックスを形成する、ホウ酸塩の構成希土類金属は、発光特性を有していない希土類金属の群に好ましくは属する。したがって、ホウ酸塩の構成希土類金属は、イットリウム、ガドリニウム、ランタン、ルテシウムおよびスカンジウムからなる群から、単独でまたは組み合わせて、選択することができる。これは、より特別にはイットリウムおよび/またはガドリニウムでありうる。
ホウ酸塩は、1種または複数種のドーピング剤を追加で含むことができる。マトリックスに発光特性を付与するために、それ自体が知られている方法で、ドーピング剤はマトリックスと組み合わせて使用される。これらのドーピング剤は、アンチモン、ビスマスおよび希土類金属から選択することができる。後者の場合、ドーピング剤として使用される希土類金属または希土類金属類は、発光特性を有する希土類金属の群から選択され、ホウ酸塩の構成希土類金属とは異なる。ドーピング希土類金属として、セリウム、テルビウム、ユウロピウム、ジスプロシウム、ホルミウム、イッテルビウム、ネオジム、ツリウム、エルビウムおよびプラセオジムを挙げることができる。より特別には、テルビウム、ツリウム、セリウムおよびユウロピウムが使用される。ドーピング剤の含有量は、希土類金属ホウ酸塩マトリックスに対して、通常、多くとも50モル%([ドーピング剤]/[ΣLn]の比)であり、ΣLnは、ホウ酸塩における希土類金属とドーピング剤とを一緒にしたものを表す。
最後に、本発明のホウ酸塩のホウ素は、20%までの範囲で存在しうるAl/B原子比の状態にあるアルミニウムによって、部分的に置換することができる。
上記で示されたように、本発明の分散液を構成するコロイドは、最大約200nm(QELSにより測定された流体力学的平均径)の寸法を示すことができる;この寸法は、より特別には、最大150nm、より特別にはさらに最大100nmでありうる。
本発明の別の主たる特徴によれば、分散液のコロイドは、個々の粒子から構成され、個々の粒子の平均寸法は、100nm未満である。
好ましくは、個々の粒子の平均寸法は、最大70nmであり、より特別にはさらに最大60nmでありうる。例として、この寸法は5と100nm(後者の値は除外される)の間に、より特別には10nmと70nmの間に、およびより一層特別には20nmと60nmの間に存在しうる。5nm未満では、ルミネセンス分野の製品の利点が、より小さくなることに留意しなければならない。
明細書を通して、個々の粒子の平均寸法は、X線回折(XRD)技法を使用することにより測定され、以下に示すように、場合により、この測定をTEM測定により補うことができる。
用語「個々の粒子」は、他のより小さな粒子の凝集体からそれ自体が構成されていない、または単純なデアグロメレーションによりより小さな粒子に分別することができない、粒子を意味すると理解される。さらにまた、粒子の個々の態様は、TEM技法により測定された粒子の平均寸法を、XRD分析から得られた結晶または干渉領域の寸法の測定値と比較することによって、実証することもできる。XRDにより測定された値は、2つの最も強い回折線の幅から計算された干渉領域の寸法に対応することが、ここに明記される。Theorie et technique de la radiocristallographie[Theory and Technique of X−ray Crystallography]、A.Guinier、Dunod、Paris、1956の著作物に記載されているようなシェラー(Scherrer)モデルが、この測定のために使用される。例としてYBOの場合、これらは、(100)および(102)面に対応する回折線である。2つの値:TEMにより求められた平均寸法(t)およびXRDにより求められた平均寸法(t)は、本発明の個々の粒子に関して、同一の桁、すなわち、本明細書の趣旨の範囲内で、2つの値は、最大3の、より特別には最大2の、t/t比で存在することを示す。
本発明のホウ酸塩のコロイドは、個々の粒子から実質的に構成される。このことは、これらが高度に明確な、よく分離された形で存在し、したがってコロイドの大部分、好ましくはコロイドのすべてが、単一の個々の粒子から構成されることを意味するものであると、理解される。しかし、個々の粒子の、ある程度の凝集が存在する可能性がある。
本発明の趣旨の範囲内で、コロイドは、QELSにより測定されたコロイドの流体力学的平均径(d)およびTEMにより求められた個々の粒子の上述の平均寸法(t)を比較することによって、個々の粒子から実際に構成されていると考えられる。このように個々の粒子から構成される、よく分離されたコロイドの場合、これら2つの技法により得られた値は、同一のオーダを示し、すなわち、本明細書の趣旨の範囲内で、これらは最大4の、より特別には最大3の、d/t比で存在する。
QELS(マルバーン(Malvern)の装置)による測定が、場合により水で希釈される、しかし分散剤型の添加物を有さず、超音波を用いた処理を行わない分散液について、行われることがここで明記される。寸法の分布は、1.8の懸濁液中の粒子の屈折率の、単峰性モデルによる強度で与えられる。
本発明の好ましい特性によれば、分散液を構成するコロイドは、単分散である。この単分散性は、QELSによって測定された、最大0.6、好ましくは最大0.5、および一層好ましくはさらに、最大0.4である、コロイドの多分散性指数により特徴付けられる。
本発明の別の好ましい特性によれば、コロイドを構成する個々の粒子は、純粋な相の形で提供される。これは、粒子のX線図が、LnBOに対応する相である、単一の結晶学的な相のみを明らかにすることを意味すると理解される。したがって、X線図は、酸化物または水酸化物などの干渉相を明らかにすることはない。
本発明による懸濁液の液相は、通常水であるが、これはまた、水/水−混和性溶媒混合物でありうるか、または有機溶媒でもありうる。
この有機溶媒は、非常に特別には、水混和性溶媒でありうる。例えば、メタノールまたはエタノールなどのアルコール、エチルグリコールなどのグリコール、エチレングリコールモノアセテートなどのグリコールのアセテート誘導体、グリコールエーテル、ポリオールまたはケトンを挙げることができる。
液相はまた、錯化剤を含むことができる。これは、より特別には、液体有機相へ移動されることが意図されている水性分散液または液体有機相中の分散液の場合である。
この錯化剤は、例えば、特にナトリウムヘキサメタリン酸塩などの、アルカリ金属ポリリン酸塩(Mn+23n+1)またはメタリン酸塩([MPO]n)(Mは、ナトリウムなどのアルカリ金属を指す)からの知られている錯化剤から選択することができる。錯化剤はまた、アルカリ金属ケイ酸塩(ケイ酸ナトリウム)、アミノアルコール、リン酸塩、クエン酸およびその塩、ホスホコハク酸の誘導体((HOOC)−R−PO、式中、Rはアルキル残基である)、ポリアクリル酸、ポリメタクリック酸およびポリスチレンスルホン酸およびこれらの塩から選択することができる。非常に特別には、クエン酸およびメタリン酸塩が好まれる。
錯化剤の量は、0.1%と10%の間、より特別には2.5%と5%の間であることができ、この量は、分散液の固体の重量に対する、錯化剤の重量として表される。
分散液の濃度は、例えば、約10g/lと約100g/lの間であることができ、この濃度は、希土類金属ホウ酸塩のグラムとして表され、単に表示として与えられる。
本発明の分散液は、少なくとも1カ月間安定であり、すなわち、沈降による分離は、この期間を経過しても観測されない。
本発明はまた、固体の形で、すなわち、粉末の形で提供され、上記のように分散液を乾燥することにより得られるホウ酸塩に関する。この粉末は、再分散しうる、すなわち、水に再分散されうる特性を有しているので、水に戻し、場合により超音波で穏やかに、例えば低出力(100W)で5分間処理した後、上記のすべての特性(特に、個々の粒子の粒径)を示すコロイド分散液が得られる。
本発明による分散液を調製する方法をこれから説明することにする。
この方法は、希土類金属酸化物を特定の酸と反応させる、第1段階、段階(a)を含む。ドーピング剤またはホウ素の置換物を含むホウ酸塩の分散液を調製する場合、ホウ酸塩の構成希土類金属の酸化物に加えて、ドーピング元素または置換物の酸化物が使用されることに、ここで留意しなければならない。同様に、Lnがいくつかの希土類金属を表すホウ酸塩、LnBOを調製する場合、当該の希土類金属のそれぞれの酸化物が使用される。
使用される酸化物が高純度であること、好ましくは99%以上の純度を有することが望ましく、より好ましくは、99.99%の純度を有する酸化物が使用される。希土類金属酸化物は、数ミクロンの粒径を有し、通常1と5μm(レーザによる粒子分級)の間の平均径を有する細かい粉末の形で、通常提供される。平均径は、粒子の50重量%が平均径を超えるまたは平均径未満である直径を有する直径であると、本明細書において定義される。
本発明の方法の好ましい代替の形は、850℃と1050℃の間の温度においてか焼された希土類金属酸化物を使用することにある。か焼時間は、好ましくは2と4時間の間である。
酸に関して、これらの選択は、酸が水に可溶性でなければならないこと、1価でなければならないこと、および2.5と5.0の間で選択されるpKaを示さなければならないことに関係している。
酢酸は、本発明の方法を実施するのに全くよく適している。
好ましくは、不純物のない酸を頼りにする。酸の濃度は、決定的に重要なわけではなく、例えば1Nに希釈して、または17Nに濃縮して使用することができる。一般に、前記酸の溶液の濃度は、溶液が希土類金属酸化物の分散液の媒質を構成し、したがって、良好な撹拌条件下で攻撃が生じることを可能にするのに十分な大きさの体積である液相を構成しなければならないので、1Nと4Nの間に存在するように選択される。
使用される酸の量は、本発明の方法の重要な要素である。酸の量は、化学量論に対して不足していなければならず、このことは、使用される酸の希土類金属酸化物(またはいくつかの希土類金属を含むホウ酸塩の場合は、全部合わせた希土類金属酸化物)に対するモル比が、金属カチオンとして表して、2.5未満であり、1を超えることを意味する。下限は、良好な反応収量および良好な反応速度の、経済的な要求条件を考慮して限定される。好ましくは前記モル比は、1.1と2.2の間にあるように、より好ましくは1.2と1.8の間にあるように選択される。
本発明の実用的な実施形態によれば、希土類金属酸化物は、酸の溶液に添加され、その濃度は前述のものに対応するように調節される。
別の実施形態によれば、希土類金属酸化物は、水中に懸濁され、引き続き酸の適切な量が添加される。両方の場合、撹拌しながら、環境温度(15℃−25℃)であるかまたはより高温でありうる温度において、この操作が実施される。
本発明の方法の第2段階(段階b)は、段階(a)から得られた媒質を加熱することにある。この加熱は、通常、50℃と反応媒質の還流温度の間にある温度において実施される。好ましくはこの熱処理は、70℃と100℃の間で実施される。前記処理の継続時間は、大きく変化しうるものであり、温度が上昇するにつれてより短くなる。反応温度に到達すると直ちに、その温度は、1から4時間、好ましくは3から4時間の間維持される。
ドーピング剤または置換物を含むホウ酸塩の分散液を調製する場合はさらに、ドーピング剤または置換物が、上記のように酸化物の形で以前に添加されていない場合、工程の進行のこの時点において、ドーピング剤またはホウ素の置換物を、得られた媒質に添加することが可能であることに、ここで留意しなければならない。
本発明の方法の第3段階(段階c)において、ホウ酸が、前段階の終了時に得られた媒質に添加される。この酸は、広範囲にわたって変化しうる量で、好ましくは、B/Lnのモル比が0.9と2の間になるような量で添加される(この場合、ホウ酸塩は、純粋な相の形で最も適切に得られるからである)。
こうして形成された混合物は、引き続き、少なくとも170℃、好ましくは180℃と200℃の間の温度において加熱される。少なくとも180℃の温度においては、高度に結晶性の生成物が容易に得られる。170℃未満では、ホウ酸塩が非晶質である危険が存在する。
加熱操作は、液体媒質を、好ましくは撹拌装置が装着された閉じた部屋(オートクレーブ型の閉じた反応器)に導入することにより実施される。
加熱は、空気下または不活性ガス雰囲気下、好ましくはN下で実施することができる。
加熱の継続時間は、決定的に重要なわけではなく、したがって広い範囲内で、例えば、1と48時間の間で、好ましくは2と24時間の間で変化することができる。同様に、温度の上昇は、決定的に重要なわけではない速度で行われ、したがって設定された反応温度は、媒質を、例えば、30分と4時間(これらの値は、全く表示のために与えられている)の間で、加熱することによって到達できるのであり、所望のオルトホウ酸塩相を形成するのに十分な時間および十分な温度で加熱する必要があることがわかる。
この方法の最終段階(段階d)では、固体生成物が、段階(c)の加熱の終了時に得られた液体媒質から分離される。この分離は、知られている固体/液体分離技法:濾過、沈降または好ましくは遠心法による分離により、実施される。
こうして分離された生成物は、有利には洗浄することができる。したがって、2つの連続した固体/液体分離を実施し、第1の分離の終了時に分離された生成物を、水に再分散させることにより洗浄することが可能である。
錯化剤を含む分散液の場合、この錯化剤は、洗浄の間に再び添加することができる。
最後に、生成物は、場合により超音波を、例えば、低出力(100W)で5分間用いる穏やかな処理により、水に再分散させることができる。好ましくは、再分散は、中性のpHにおいて水中で実施され、本発明による分散液が、こうして得られる。
水以外の溶媒媒質中に、部分的にまたは完全に存在する分散液の場合、この分散液は、今述べた方法によって得られたような水性分散液から出発して、上記の種類の有機溶媒をこの水性分散液に添加することにより、次いで水を除去するために蒸留することにより、調製することができる。
今与えられた説明は、コロイド分散液の形のホウ酸塩の調製に関する。粉末の形で本発明のホウ酸塩を得るために、この分散液は、出発材料として取り上げられ、知られているいずれかの手段により、好ましくは比較的低温で、すなわち、高くとも120℃で、例えばオーブン内で乾燥される。こうして得られた固体生成物は、水に再懸濁させることができ、上記のような、本発明によるコロイド分散液をもたらす。
ドーピング剤、例えば、Eu、Ce、TbおよびTmの特性と性質のために、本発明のホウ酸塩(これは、およびこの説明の続きについては、コロイド分散液の形のホウ酸塩または固体の形のホウ酸塩または上記の調製方法によって得られたホウ酸塩を意味するものと理解される)は、直接または間接(すなわち、後者の場合は熱処理後)に、発光団として使用することができる。これらのホウ酸塩は、プラズマシステム(励起が、キセノンおよび/またはネオンなどの希ガスまたは希ガスの混合物によって生じる、スクリーンおよびランプ)において、およびセリウムとテルビウムが組み合わせてドープされたホウ酸塩の場合は、水銀蒸気ランプにおいて使用される波長範囲における電磁励起下で発光特性を示す。このために、これらのホウ酸塩は、プラズマシステム(ディスプレイスクリーンまたは照明システム)においてまたは水銀蒸気ランプにおいて発光団として使用することができる。セリウムおよびテルビウムがドープされたホウ酸塩の特別の場合、この生成物は、また、UV励起を有する電界発光ダイオードにおける発光団として使用することができる。
したがって、本発明はまた、特に前節において与えられた趣旨の範囲内で、本発明のホウ酸塩を含む発光素子、またはこの同一のホウ酸塩を用いて作製されたデバイスに関する。同様に、本発明は、製造する際にホウ酸塩を含ませることが可能であるか、またはこの同一のホウ酸塩を含む、プラズマシステム、水銀蒸気ランプまたは電界発光ダイオードに関する。プラズマシステムの製造時に発光団を用いることは、よく知られた技法により、例えばシルクスクリーン印刷、電気泳動または沈降分離によって行われる。
本発明のホウ酸塩の粒径特性は、これらが、IR/可視領域におけるプロトンの添加(アップコンバージョン)またはIR領域におけるルミネセンスによるメカニズムを用いることにより、例えば、見えないバーコードシステムによる標識化を行うために、透明なインクにおけるマーカーとして使用できることを意味する。この場合、ドーピング剤のペアは、好ましくはYbとErということになる。また、UV励起を用いて同様に使用することが、ドーピング剤としてツリウム単独でおよびセリウム/テルビウムのペアで可能である。
また、本発明のホウ酸塩は、紙、板、織物、またはガラスタイプの材料またはまた巨大分子材料におけるマーカーとして使用することができる。後者は、異なる性質:エラストマーの、熱可塑性の、熱硬化性の性質を有することができる。
さらに、これらのホウ酸塩がドープされていない場合、可視およびUV領域における(吸着なし)これらのホウ酸塩の特別な特性は、これらのホウ酸塩が、水銀蒸気またはプラズマシステムを含む照明設備における反射障壁として使用できることを意味する。
また、本発明は、本発明による、すなわち、ここで再び、コロイド分散液の形の、または固体の形の、または、また、上記の調製方法によって得られたままの、少なくとも1種のホウ酸塩を、含む、または使用して製造することができる、発光材料に関する。
好ましい実施形態によれば、この発光材料は、さらに透明でありうる。
この材料は、本発明のホウ酸塩に加えて、サブミクロンまたはナノメートルの粒子の形の他のホウ酸塩またはより一般には他の発光団を含むことができるか、またはこれらを用いて製造することができることに、留意しなければならない。
この材料は、2つの形で、すなわち、材料の全体が透明性およびルミネセンスの特性を示すバルクの形で、または複合材料の形(すなわち、この場合は、基板およびこの基板上の層の形であって、この場合この層は、そこで透明性およびルミネセンスの特性を示すのみである)で、提供することができる。この場合、本発明のホウ酸塩は、前記層内に存在する。
本発明の基板は、シリコーンを基礎とする、または石英から製造される、ケイ素で製造することができる基板である。また、ガラスまたはポリカーボネートなどのポリマーでありうる。基板、例えばポリマーは、剛体の形でおよびシートの形で、または数ミリメートルの厚さの板の形で提供することができる。また、基板は、数十ミクロンの厚さの、実際には数ミクロンから1ミリメートルの十分のいくつかの厚さのフィルムの形で、提供することができる。
用語「透明材料」は、本発明の趣旨の範囲内で、多くとも50%のヘーズおよび少なくとも60%の全透過率、好ましくは多くとも30%のヘーズおよび少なくとも80%の全透過率、およびより好ましくは多くとも20%のヘーズおよび少なくとも85%の全透過率を示す材料を意味すると理解される。全透過率は、入射光の量に対して、層を通過する全光量に当たる。ヘーズは、層の拡散透過率のこの全透過率に対する比に対応する。
これらの2つの量は、以下の条件下で測定される:0.2μmと1μmの間の厚さを有する材料の層が、0.5mmの厚さを有する標準ガラス基板上に設置される。材料中のホウ酸塩粒子の重量分率は、少なくとも20%である。全透過率および拡散透過率は、材料および基板の層を通して、550nmの波長の積分球が装着された、パーキンエルマーラムダ(Perkin Elmer Lamda)900分光計により、従来法を用いて測定される。
材料、およびより特別には上記の層は、本発明によるホウ酸塩に加えて、以下の種類の結合剤またはフィラー:ポリマー(ポリカーボネート、メタクリレート)、ケイ酸塩、シリカビード、リン酸塩、酸化チタンまたはこの他の無機フィラーを、特に材料の機械的および光学特性を改善するために含むことができる。
材料中のホウ酸塩粒子の重量分率は、20%と99%の間に存在しうる。
層の厚さは、30nmと10μmの間、好ましくは100nmと3μmの間、およびさらにより好ましくは100nmと1μmの間でありうる。
材料、複合材料の形では、本発明のホウ酸塩分散液を基板上に堆積させることにより得ることができ、この基板は、場合により例えば、硫酸/クロム酸混合物により、事前に洗浄されるか、また親水性化させるプラズマ処理を事前に施される。また、この堆積の間に、上記の結合剤またはフィラーを添加することも可能である。この堆積は、スプレーコーティング、スピンコーティングまたはディップコーティング技法により、実施することができる。層の堆積後、基板は空気中で乾燥され、場合により引き続き、熱処理を施されうる。熱処理は、通常少なくとも200℃であり、特に層と基板との適合性を考慮して設定された上限値を有する、温度において加熱することにより実施され、特に副反応を避けるようにする。乾燥および熱処理は、空気下で、不活性雰囲気下で、真空下でまたは水素下においても、実施することができる。
上記から、材料が結合剤またはフィラーを含むことができることがわかる。この場合、懸濁液自体が、これらの結合剤の、これらのフィラーの、またはこれらの前駆体の少なくとも1種を含む懸濁液を使用することが可能である。
バルクの形による材料は、ホウ酸塩粒子を、ポリカーボネートまたはポリメタクリレート、またはシリコーンなどの、例えばポリマー型のマトリックス中に取り込むことにより、得ることができる。
最後に、本発明は、上記の種類の材料に加えて、UVダイオードなどのUV光子源でありうる励起源、または以下の種類:Hg、希ガスまたはX線、の励起も含む発光システムに関する。
このシステムは、照明用グレージングタイプの、透明な壁面照明デバイスとして使用することができる。
実施例を提供する。
この実施例は、赤色発光団である、ユウロピウムイットリウムホウ酸塩(Y、Eu)BOに関する。
2mol/lの酢酸水溶液(水により462mlにした酢酸55.44g)を、還流させる。希土類金属酸化物の重量による組成物:Y95%、Eu5%を有する(Y、Eu)の粉末82.5gを添加する。混合物を4時間の還流で熟成させる。得られた最終媒質を回収し、この溶液中の希土類金属の濃度は、1.5mol/lである。混合物を冷却するにまかせる。引き続き、0.5mol/lのホウ酸HBO2.772lを添加する。混合物をオートクレーブ中に置き、17時間の間撹拌しながら、180℃にする。この処理の終了時に、引き続き、生成物を遠心法により水で洗浄し、水中に再懸濁させる。次いで、本発明によるコロイド分散液を得る。
得られたコロイド分散液は、UVおよびV/UV励起下で、オレンジ色−赤色領域において高度に発光する。
オーブン中で、60℃で乾燥させた生成物について実施したX線回折(図1)は、生成物が、YBO型の純粋な相から構成されていることを示す。シェラー(Scherrer)の法則により測定した結晶子の寸法は、(102)面に対応する回折線に関して31nm、(100)面に対応する回折線に関して37nmである。
分散(強度の分布、単峰性モデル、屈折率=1.8)について、実施した準弾性光散乱測定によれば、0.5の多分散性指数を有する、流体力学的平均径D50=130nmが得られる。
TEM顕微鏡のネガ(図2)は、50nmの(数)平均径を有する粒子の存在を示す。
この実施例は、緑色発光団である、テルビウム、イットリウムホウ酸塩(Y、Tb)BOに関する。
2mol/lの酢酸水溶液(水により462mlにした酢酸55.44g)を、還流させる。Y粉末80.17gを添加する。混合物を4時間の還流で熟成させる。得られた最終媒質を回収し、この溶液中の希土類金属の濃度は、1.5mol/lである。混合物を冷却するにまかせる。2Mの硝酸テルビウムTb(NO溶液9ml(すなわち、テルビウムの0.018mol)を、この溶液70.4ml(イットリウムの0.106mol)に添加する。引き続き、0.5mol/lのホウ酸HBO600ml(すなわち、0.3mol)を添加する。混合物をオートクレーブ中に置き、17時間の間撹拌しながら、180℃にする。この処理の終了時に、引き続き、生成物を遠心法により水で洗浄し、水中に再懸濁させる。次いで、本発明によるコロイド分散液を得る。
得られたコロイド分散液は、UVおよびV/UV励起下で、緑色領域において高度に発光する。
オーブン中で、60℃で乾燥させた生成物について実施したX線回折は、生成物が、YBO型の純粋な相から構成されていることを示す。シェラーの法則により測定した結晶子の寸法は、(102)面に対応する回折線に関して22nm、(100)面に対応する回折線に関して31nmである。
分散(強度の分布、単峰性モデル、屈折率=1.8)について、実施した準弾性光散乱測定によれば、0.4の多分散性指数を有する、流体力学的平均径D50=133nmが得られる。
TEM顕微鏡のネガ(図3)は、50nmの(数)平均径を有する粒子の存在を示す。
この実施例は、緑色の発光団である、ガドリニウムテルビウムイットリウムホウ酸塩(Y、Gd、Tb)BOに関する。
2mol/lの酢酸水溶液(水により100mlにした酢酸12g)を、還流させる。希土類金属酸化物の重量による組成物:Y61.3%、Gd17.1%およびTb21.1%を有する(Y、Gd、Tb)の粉末20.34gを添加する。混合物を4時間の還流で熟成させる。得られた最終の媒質を回収し、この溶液中の希土類金属の濃度は、1.5mol/lである。混合物を冷却するにまかせる。引き続き、0.5mol/lのホウ酸HBO52ml(すなわち、0.026mol)を、この溶液の10ml(希土類金属0.013mol)に添加する。混合物をオートクレーブ中に置き、17時間の間、200℃にする。この処理の終了時に、引き続き、生成物を遠心法により水で洗浄し、水中に再懸濁させる。次いで、本発明によるコロイド分散液を得る。
得られたコロイド分散液は、UVおよびV/UV励起下で、緑色領域において高度に発光する。
オーブン中で、60℃で乾燥させた生成物について実施したX線回折は、生成物がYBO型の純粋な相から構成されていることを示す。シェラーの法則により測定した結晶子の寸法は、(102)面に対応する回折線に関して38nm、(100)面に対応する回折線に関して43nmである。
分散(強度の分布、単峰性モデル、屈折率=1.8)について、実施した準弾性光散乱測定によれば、0.5の多分散性指数を有する、流体力学的平均径D50=150nmが得られる。
TEM顕微鏡のネガは、50nmの(数)平均径を有する粒子の存在を示す。
本実施例は、ツリウムイットリウムホウ酸塩(Y、Tm)BOに関する。
2mol/lの酢酸水溶液(水により462mlにした酢酸55.44g)を、還流させる。Y粉末80.17gを添加する。混合物を4時間の還流で熟成させる。得られた最終の媒質を回収する。この溶液中の希土類金属の濃度は、1.5mol/lである。混合物を冷却するにまかせる。0.0745Mの硝酸ツリウムTm(NO溶液(すなわち、ツリウム0.0009mol)を、この溶液9.4ml(イットリウム0.0141mol)に添加する。引き続き、0.5mol/lのホウ酸HBO(すなわち、0.03mol)60mlを添加する。この混合物をオートクレーブ中に置き、17時間の間200℃にする。この処理の終了後、引き続き、生成物を遠心法により水で洗浄し、水中に再懸濁させる。次いで、本発明によるコロイド分散液を得る。
オーブン中で、60℃で乾燥させた生成物について実施したX線回折は、生成物が、YBO型の純粋な相から構成されていることを示す。シェラーの法則により測定された結晶子の寸法は、(102)面に対応する回折線の場合31nm、(100)面に対応する回折線の場合43nmである。
分散(強度の分布、単峰性モデル、屈折率=1.8)について、実施された準弾性光散乱測定によれば、0.5の多分散性指数を有する、流体力学的平均径D50=145nmが得られる。
TEM顕微鏡のネガは、約50nmの(数)平均径を有する粒子の存在を示す。
本実施例は、(Y、Eu)BOおよびシリカのナノ粒子に基づく、透明な、発光性ナノコンポジット薄膜の調製に関する。
実施例1の分散液(30g/lで、3ml)を、ケイ酸塩/ホウ酸塩の比が10重量%になるような割合で、10重量%のポリケイ酸リチウム水溶液と混合する。混合物を、予め親水性化された(30秒間のプラズマ処理)ガラス基板上に、スピンコーティング(1900回転/分で65秒間)により堆積させる。引き続き、薄膜をオーブン中で120℃で1時間乾燥させる。2つ連続して堆積させる。堆積後の層の厚さは、約300nmである。
UV励起下において、見た目には透明な、発光性の薄膜が得られる。
この薄膜は、550nmにおいて90.6%の全透過率および3%のヘーズを有する(上記の条件下で測定された値)。この薄膜は、UV励起(230nm)およびV/UV励起(172nm)下において発光する。この薄膜の光度および透明性は、加熱による後処理(450℃で1時間)の後で、およびUV照射(230nmにおいて24時間)下で、好ましくない影響を受けない。
本発明による製品のX線図を示す図である。 この同一製品の透過電子顕微鏡(TEM)写真を示す図である。 本発明による別の製品の透過電子顕微鏡(TEM)写真を示す図である。

Claims (22)

  1. 液相およびこの相に分散したホウ酸塩のコロイドを含み、これらのコロイドが最大200nmの、QELSにより測定された流体力学的平均径を示し、100nm未満の平均寸法を有する個々の粒子から実質的に構成されていることを特徴とする、希土類金属ホウ酸塩のコロイド分散液。
  2. 個々の粒子が、最大70nmの平均寸法を示すことを特徴とする、請求項1に記載の分散液。
  3. 個々の粒子が、最大60nmの平均寸法を示すことを特徴とする、請求項1に記載の分散液。
  4. 粒子が、純粋な相の形で提供されることを特徴とする、請求項1から3の一項に記載の分散液。
  5. ホウ酸塩の希土類金属(ホウ酸塩の構成希土類金属)が、イットリウム、ガドリニウム、ランタン、ルテチウムおよびスカンジウムからなる群に属することを特徴とする、請求項1から4の一項に記載の分散液。
  6. 希土類金属ホウ酸塩が、アンチモン、ビスマスおよび前記ホウ酸塩の構成希土類金属以外の希土類金属から選択された少なくとも1種の元素をドーピング剤としてさらに含有し、前記ドーピング希土類金属が、より特別には、セリウム、テルビウム、ユウロピウム、ツリウム、エルビウムおよびプラセオジムであることが可能であることを特徴とする、請求項1から5の一項に記載の分散液。
  7. ホウ酸塩が、多くとも50mol%のドーピング元素の含有量を示すことを特徴とする、請求項1から6の一項に記載の分散液。
  8. 希土類金属ホウ酸塩が、アルミニウムをホウ素の置換物としてさらに含むことを特徴とする、請求項1から7の一項に記載の分散液。
  9. 液相が水であることを特徴とする、請求項1から8の一項に記載の分散液。
  10. コロイドが分離された形で提供され、QELSにより測定された前記コロイドの流体力学的平均径(d)、およびTEMにより求められた個々の粒子の平均寸法(t)が、最大4の、より特別には最大3のd/t比において存在することを特徴とする、請求項1から9の一項に記載の分散液。
  11. コロイドが、最大0.6、好ましくは最大0.5およびより好ましくはさらに最大0.4である多分散性指数を示すことを特徴とする、請求項1から10の一項に記載の分散液。
  12. 請求項1から11の一項に記載の分散液を乾燥した後で得られる、再分散可能な粉末の形で提供されることを特徴とする希土類金属ホウ酸塩。
  13. (a)希土類金属酸化物および、適切な場合は、上記ドーピング剤および/または置換物の酸化物を、2.5と5.0の間のpKaを示す、水可溶性の1価の酸の制御された量と反応させる段階と、
    (b)反応の終了時に得られた媒質が加熱される段階と、
    (c)ホウ酸が、前の段階の完了時に得られた媒体に添加され、および得られた混合物が少なくとも170℃の温度に加熱される段階と、
    (d)固体生成物が、こうして得られた液体媒質から分離され、液相に再分散され、これによりコロイド分散液が得られる段階と
    を含むことを特徴とする、請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液を調製するための方法。
  14. 上記1価の酸が酢酸であることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
  15. 段階(a)において使用される酸の量が、使用される酸の希土類金属酸化物に対する、金属カチオンとして表されたモル比が、2.5未満であり、および1を超えるようになっていることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
  16. 段階(b)の加熱が、50℃と反応媒質の還流温度の間に存在する温度において実施されることを特徴とする、請求項13から15の一項に記載の方法。
  17. 請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液または請求項12に記載のホウ酸塩または請求項13から16の一項に記載の方法によって得られるコロイド分散液も含むことまたはこれらを使用して製造されることを特徴とする発光素子。
  18. 請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液または請求項12に記載のホウ酸塩または請求項13から16の一項に記載の方法によって得られるコロイド分散液も含むことまたはこれらを使用して製造されることを特徴とするプラズマシステム。
  19. 請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液または請求項12に記載のホウ酸塩または請求項13から16の一項に記載の方法によって得られるコロイド分散液も含むことまたはこれらを使用して製造されることを特徴とする水銀ランプ。
  20. 請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液または請求項12に記載のホウ酸塩または請求項13から16の一項に記載の方法によって得られるコロイド分散液も含むことまたはこれらを使用して製造されることを特徴とする電界発光ダイオード。
  21. 請求項1から11の一項に記載のコロイド分散液または請求項12に記載のホウ酸塩または請求項13から16の一項に記載の方法によって得られるコロイド分散液も含むことまたはこれらを使用して製造されることを特徴とする発光材料。
  22. 請求項21に記載の材料および、これに加えて、励起源を含むことを特徴とする発光システム。
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