JP2005298421A - フェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 - Google Patents

フェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体 Download PDF

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Abstract

【課題】 分子内のトリフェニルアミン構造に所定の置換基を有することにより、所定のドラム感度特性を有するフェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、およびフェナンスレンジアミン誘導体を含有した電子写真感光体を提供する。
【解決手段】 一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、およびフェナンスレンジアミン誘導体を含有した電子写真感光体であって、特定のフェナンスレンジアミン誘導体と、特定のハロゲン誘導体と、を反応させて得られるフェナンスレンジアミン誘導体を対象とする。
【化1】
Figure 2005298421

(一般式(1)中のR1〜R8は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜30のアリール基等であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
【選択図】 図1

Description

本発明は、フェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、および電子写真感光体であり、特に分子末端のトリフェニルアミノ基におけるフェニル構造に特定の置換基を有することにより、所定感度を有するフェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、およびそのようなフェナンスレンジアミン誘導体を含有した電子写真感光体に関する。
従来、画像形成装置等の電子写真感光体として、電荷輸送剤(正孔輸送剤、電子輸送剤)、電荷発生剤、および結着樹脂(バインダー樹脂)等の有機感光体材料からなる有機感光体が使用されている。かかる有機感光体は、従来の無機感光体に比べて、製造が容易であるとともに、感光体材料の選択肢が多様であることから、構造設計の自由度が高いという利点がある。
このような有機感光体材料のうち、優れた初期感度特性を有する電荷輸送剤として、下記一般式(40)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体が知られている(例えば、特許文献1参照)。
Figure 2005298421
(一般式(40)中、R9、R10、R11、R12、R13、R14、R15およびR16は同一でも異なってもよく、水素原子、アルキル基またはハロゲン原子を表す。ただし、R13、R14、R15およびR16は同時に水素原子であってはならない。)
特開平6−211757号(特許請求の範囲)
しかしながら、特許文献1に記載されたフェナンスレンジアミン誘導体は、電荷の移動度が低いために、感度特性が不十分であり、また、長時間繰り返し使用した場合、露光メモリーによる画像欠陥が発生するという問題が見られた。
そこで、本発明者らは、分子末端に特定の置換基を有するフェナンスレンジアミン誘導体を使用することにより、電荷の移動度が高くなり、感度特性が優れるとともに、長時間繰り返し使用時においても、露光メモリーが発生しないという事実を発見し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の目的は、上述した技術的な問題を解決し、電子写真感光体等の正孔輸送剤として好適に用いることのできる分子末端に特定の置換基を有するフェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、および、感度特性および露光メモリーの消去性が優れた電子写真感光体を提供することにある。
本発明によれば、下記一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体が提供され、上述した問題点を解決することができる。
Figure 2005298421
(一般式(1)中のR1〜R8は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
本発明のフェナンスレンジアミン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中の複数のR1〜R4が、それぞれ独立した置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
本発明のフェナンスレンジアミン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中のR1とR2、およびR3とR4が縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であることが好ましい。
本発明のフェナンスレンジアミン誘導体を構成するにあたり、一般式(1)中のR5〜R8が、それぞれ独立した水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましい。
本発明の別の態様は、下記反応式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法であって、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(3)および(4)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体とを反応させて、脱ハロゲン化反応により、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を得ることを特徴とするフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法である。
Figure 2005298421
(反応式(1)中、R1〜R8はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であり、Xはハロゲン原子である。)
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法を実施するにあたり、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体として、下記反応式(2)で表されるように、一般式(5)で表される9,10−フェナンスレンキノンと、一般式(6)および(7)で表されるアニリン誘導体とをカップリング反応させた後、還元反応によって得られるフェナンスレンジアミン誘導体を使用することが好ましい。
Figure 2005298421
(反応式(2)中、R7およびR8はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R7およびR8の二つは、結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法を実施するにあたり、一般式(3)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体として、下記反応式(3)で表されるように、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、一般式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体とを、ウィッティヒ(Wittig)法で反応させて得られるハロゲン誘導体を使用することが好ましい。
Figure 2005298421
(反応式(3)中、R1、R2およびR5はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1、R2およびR5のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であり、Xはハロゲン原子である。)
本発明の別の態様は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、感光層が、正孔輸送剤として、下記一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 2005298421
(一般式(1)中のR1〜R8は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のフルオロアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
本発明の電子写真感光体を構成するにあたり、感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることが好ましい。
本発明によれば、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体が提供され、例えば、当該フェナンスレンジアミン誘導体を含むことにより、感度特性および、露光メモリーの消去性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
すなわち、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体は、分子末端のトリフェニルアミン構造に特定の置換基を有しており、電荷の移動度が高いため、長時間繰り返し使用した場合においても、感度特性および露光メモリー消去性に優れた電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体によれば、一般式(1)中のR1〜R4が、所定のアリール基であることにより、π共役系が広がり、電荷移動度が優れるという特徴を有する。したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体によれば、一般式(1)中のR1とR2、およびR3とR4が縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であることにより、π共役系が広がり、電荷移動度が優れるという特徴を有する。したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体によれば、一般式(1)中のR5〜R8が、水素原子であることにより、所定構造を有するスチルベン誘導体の製造が容易になり、かかる誘導体を安定して得ることができる。
また、一般式(1)中のR5〜R8が所定のアルキル基であることにより、結着樹脂への溶解性に優れているという特徴を有する。すなわち、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、感光層中に均一に分散されるため、長期間にわたって感度特性が優れるとともに、電子写真感光体の製造が容易になる。したがって、長時間繰り返し使用時においても優れた感度を有する電子写真感光体を効率よく提供することができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法によれば、所定のフェナンスレンジアミン誘導体と、所定のハロゲン化ベンゼン誘導体とを反応させることにより、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を効率的に得ることができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法によれば、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体として、所定のフェナンスレンキノン誘導体と、所定のアニリン誘導体とを原料とした所定反応によって得られるフェナンスレンジアミン誘導体を使用することにより、かかる所定構造のフェナンスレンジアミン誘導体が効率的に得られ、結果として、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体をさらに効率的に得ることができる。
また、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法によれば、一般式(3)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体として、所定のリンイリド誘導体と、所定のホルミル化ベンゼン誘導体とを原料とした所定反応によって得られるハロゲン化ベンゼン誘導体を使用することにより、かかる所定構造のハロゲン化ベンゼン誘導体が効率的に得られ、結果として、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体をさらに効率的に得ることができる。
本発明の電子写真感光体によれば、感光層が、正孔輸送剤として、一般式(1)で表される所定構造のフェナンスレンジアミン誘導体を含有することにより、電荷の移動度が優れるため、長時間繰り返し使用した場合においても、感度特性および露光メモリー消去性に優れた電子写真感光体を効率的に得ることができる。
また、本発明の電子写真感光体によれば、感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることにより、構成や製造が容易であるにもかかわらず、感度特性および露光メモリー消去性に優れた単層型の電子写真感光体を得ることができる。
以下、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体、その製造方法、および、電子写真感光体に関する実施の形態を、適宜図面を参照しながら、具体的に説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、下記一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体である。なお、一般式(1)中のR1〜R8は、既に上述した定義である。
Figure 2005298421
ここで、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の一例として、下記式(11)および(12)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(HTM−A、B)を示す。
Figure 2005298421
Figure 2005298421
また、一般式(1)中のR1〜R4が、それぞれ独立した置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基であることが好ましい。
この理由は、電子の分布が非局在化し、かつ平面的になることによって、電荷移動度が大きくなるとともに、電荷発生剤からの電荷の注入性を高めることができるためである。
したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。
また、アリール基であれば、比較的導入が容易であり、所定の安定性を有するフェナンスレンジアミン誘導体を比較的高い収率で得ることができる。
また、一般式(1)中のR1とR2、およびR3とR4が縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造を形成することが好ましい。
この理由は、電子の分布が非局在化し、かつ平面的になることによって、電荷移動度が大きくなるとともに、電荷発生剤からの電荷の注入性を高めることができるためである。
したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、優れた感度特性を有した電子写真感光体を提供することができる。
また、このような構造であれば、比較的導入が容易であり、所定の安定性を有するフェナンスレンジアミン誘導体を比較的高い収率で得ることができる。
また、一般式(1)中のR5〜R8が、水素原子または所定のアルキル基であることが好ましい。
この理由は、一般式(1)中のR5〜R8が、水素原子であることにより、所定構造を有するスチルベン誘導体の製造が容易になり、かかる誘導体を安定して得ることができるためであり、また、一般式(1)中のR5〜R8が所定のアルキル基であることにより、結着樹脂への溶解性に優れているという特徴が得られるためである。
したがって、電子写真感光体における正孔輸送剤として使用することにより、長時間繰り返し使用時においても、感度特性に優れた電子写真感光体を効率よく提供することができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、下記反応式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法であって、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(3)および(4)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体とを反応させて、脱ハロゲン化反応により、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を得ることを特徴とするフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法である。
なお、反応式(1)中のR1〜R8およびXは、既に上述した定義した内容である。
Figure 2005298421
1.フェナンスレンジアミン誘導体の合成
まず、反応式(1)を説明するうえで、原料となる一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の合成方法について詳しく説明する。
(1)反応式
一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体は、下記反応式(2)に示すように、カップリング反応および還元反応を用いて合成することが好ましい。
すなわち、一般式(5)で表されるフェナンスレンキノン誘導体と、一般式(6)および(7)で表されるアニリン誘導体とをカップリング反応させた後、得られた一般式(8)で表されるフェンスレンジアミン誘導体を還元反応させて得ることができる。
なお、反応式(2)中のR7およびR8は、反応式(1)の内容と同様であって、既に上述した内容である。
Figure 2005298421
(2)具体的反応工程
(2)−1 第1工程
第1の工程において、一般式(5)で表される9,10−フェナンスレンキノンと、一般式(6)および(7)で表されるアニリン誘導体とを反応させて、一般式(8)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を合成することが好ましい。
ここで、一般式(5)で表される9,10−フェナンスレンキノンと、一般式(6)および(7)で表される2種類のアニリン誘導体(合計量)との添加割合を、モル比で1:1〜1:5の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるフェナンスレンキノンと、2種類のヨードベンゼン誘導体との添加割合が1:1未満の値になると、目的物であるフェナンスレン誘導体の生成量が低下する場合があるためである。一方、かかるフェナンスレンジアミン誘導体と、2種類のアニリン誘導体との添加割合が、1:5を超えると、未反応のアニリン誘導体が多く残留するため、目的物であるフェナンスレンジアミン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
なお、一般式(6)および(7)で表されるアニリン誘導体の添加割合をモル比で約1:1の値にすることが好ましい。
また、一般式(5)で表されるフェンスレンジアミン誘導体と、一般式(6)および(7)で表される2種類のアニリン誘導体とを反応させるにあたり、反応温度を通常−20〜50℃の範囲内とするとともに、反応時間を1〜12時間の範囲内とすることが好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡単な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実現できるためである。
また、一般式(8)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を合成する際に用いる溶媒としては、合成反応に影響を及ぼさないものであれば良いが、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;塩化メチレン、クロロホルム、ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ジメチルホルムアミド等が、好適例として挙げられる。
また、一般式(8)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を合成する際に用いる触媒としては、例えば、濃硫酸、p−トルエンスルホン酸等の有機スルホン酸;ポリリン酸、四塩化チタン(TiCl4)、二塩化亜鉛(ZnCl2)、三塩化アルミニウム(AlCl3)、四塩化錫(SnCl4)、三フッ化ホウ素(BF3)等のルイス酸;あるいはポリスチレンスルホン酸、ナフィオン(Nafion)等のスルホン酸基を結合した高分子担体が挙げられる。
ここで、かかる触媒の添加量を、一般式(5)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体1モルに対して、1〜5モルの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる触媒の添加量が1モル未満の値となると、一般式(5)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(6)および(7)で表される2種類のアニリン誘導体と、の間の反応性が著しく低下する場合があるためである。
一方、かかる塩基の添加量が5モルを超えると、一般式(5)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(6)および(7)で表される2種類のアニリン誘導体と、の間の反応を制御することが著しく困難になる場合があるためである。
(2)−2 第2工程
次いで、一般式(8)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を還元反応させて、一般式(2)で表されるフェンスレンジアミン誘導体を合成する。
また、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の合成する際に用いる還元剤としては、例えば、水素(H2)/プラチナ(Pt)、水素(H2)/パラジウム(Pd)、水素(H2 /ニッケル(Ni)、水素化アルミニウムリチウム(LiAlH4)、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)、亜鉛(Zn)、錫(Sn)等が挙げられる。
ここで、かかる還元剤の添加量を、一般式(8)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体1モルに対して、1〜10モルの範囲内とすることが好ましい。さらに、2〜6モルの範囲内とすることがより好ましい。
2.ハロゲン化ベンゼン誘導体の合成
ここで、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(3)で表されるハロゲン誘導体の合成方法について詳しく説明する。
(1)反応式
一般式(3)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体は、下記反応式(3)に示すように、ウィッティヒ(Wittig)反応を用いて合成することが好ましい。
すなわち、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、一般式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体とをウィッティヒ(Wittig)反応させて、一般式(3)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体を得ることができる。
なお、反応式(3)中のR1、R2、R5およびXは、反応式(1)の内容と同様であって、既に上述した内容である。
Figure 2005298421
(2)反応条件
ここで、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体との添加割合を、モル比で1:0.4〜1:1.5範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるリンイリド誘導体と、ホルミル化ベンゼン誘導体との添加割合が、1:0.4未満の値になると、未反応のリンイリド誘導体が多く残留するため、一般式(3)で表されるハロゲン誘導体の精製が困難になるためである。一方、リンイリド誘導体と、ホルミル化ベンゼン誘導体との添加割合が、1:1.5を超えると、未反応のホルミル化ベンゼン誘導体が多く残留するため、一般式(3)で表されるハロゲン誘導体の精製が困難になる場合があるためである。
したがって、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体との添加割合を、モル比で1:0.6〜1:1の範囲内の値とすることがより好ましい。
また、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体とを反応させるにあたり、反応温度を、通常−30〜20℃の範囲内の値とするとともに、反応時間を5〜120分間の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、このような反応条件であれば、比較的簡易な製造設備を用いて、所望の反応を効率的に実施できるためである。
なお、ウィッティヒ(Wittig)法で使用する試薬としては、例えば、n−ブチルリチウム、ナトリウムメトキシドやナトリウムエトキシド等のナトリウムアルコキシド;水素化ナトリウムや水素化カリウム等の金属水素化物等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
また、反応式(1)を実施するうえで、原料となる一般式(4)で表されるハロゲン誘導体の合成方法についは、一般式(3)で表されるハロゲン誘導体の合成方法と同様の内容である。なお、反応式(3)中のR1、R2、およびR5は、R3、R4、およびR に置き換えて行う。また、R3、R4、およびRの内容は、反応式(1)の内容と同様であって既に上述した内容である。
3.反応条件
ここで、反応式(1)を実施するための反応条件について詳細に説明する。
すなわち、一般式(1)で表されるファンスレンジアミン誘導体は、上述した反応式(1)に示すように、脱ハロゲン化反応を用いて合成することが好ましい。
(1) 反応時間と反応温度
一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(3)および(4)で表される2種類ハロゲン誘導体との反応温度は、通常80〜300℃で行うことが好ましく、その反応時間を1〜24時間の範囲内の値とすることが好ましい。
(2) 溶媒
また、かかる反応に使用する好適な溶媒としては、当該反応に影響を及ぼさないものであれば良いが、例えば、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;ニトロベンゼン、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、HMPA等の非プロトン性極性溶媒が好ましい。
(3) 塩基
また、かかる反応に使用する好適な塩基としては、例えば、炭酸カリウム、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基;または、ピリジン、ピコリン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピロリジン、1,5−ジアザビシクロ〔4・3・0〕ノネン−5(DBN)、1,5−ジアザビシクロ〔5・4・0〕ウンデセン−5(DBU)、1,4−ジアザビシクロ〔2・2・0〕オクタン(DBCO)等の有機塩基が挙げられる。
(4) 触媒
また、かかる反応に使用する好適な触媒としては、例えば、銅粉、酸化銅、塩化第一銅、硫酸銅、酢酸銅などが挙げられる。
(5) 添加割合
一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(3)および(4)で表される2種類ハロゲン化ベンゼン誘導体と、の反応を実施するにあたり、添加割合を、モル比で1:2〜1:5の範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかるフェナンスレンジアミン誘導体と、ハロゲン化ベンゼン誘導体との添加割合が1:2未満の値になると、フェナンスレンジアミン誘導体と、ハロゲン化ベンゼン誘導体とが、適切に対応して反応することが困難になる場合があるためである。また、かかる添加割合が、1:5を超えると、未反応のハロゲン誘導体が多く残留し、精製を困難にする場合があるためである。
したがって、一般式(2)で表されるフェナンスレンキノン誘導体と、一般式(3)および(4)で表されるハロゲン誘導体と、の添加割合を、モル比で1:2.5〜1:4の範囲内の値とすることが好ましい。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、感光層に、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
また、電子感光体には、単層型と積層型とがあるが、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体は、いずれにも適用可能である。
ただし、特に正負いずれの帯電型にも使用できること、構造が簡単で製造が容易であること、層を形成する際の被膜欠陥を抑制できること、層間の界面が少なく、光学的特性を向上できること等の観点から、単層型に適用することが好ましい。
なお、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体を有する電子写真感光体は、優れた感度特性を有しているため、例えば電子写真感光体を搭載した画像形成装置の一例として、図3で示されるものが挙げられる。
1.単層型感光体
(1) 基本的構成
図1(a)に示すように、単層型感光体10は、導電性基体12上に単一の感光層14を設けたものである。
この感光層は、例えば、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(正孔輸送剤)と、電荷発生剤と、結着樹脂と、さらに必要に応じて電子輸送剤を適当な溶媒に溶解または分散させ、得られた塗布液を導電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成することができる。かかる単層型感光体は、単独の構成で正負いずれの帯電型にも適用可能であるとともに、層構成が簡単であって、生産性に優れているという特徴がある。
また、得られた単層型感光体は、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を含んでいることから、優れた感度特性および露光メモリーの消去性を有しているという特徴がある。
さらに、単層型感光体の感光層に、電子輸送剤を含有させる場合には、電荷発生剤と正孔輸送剤との電子の授受が効率よく行われるようになり、感度等がより安定する傾向が見られる。
(2) 電荷発生剤
本発明に用いられる電荷発生剤としては、例えば、無金属フタロシアニン、オキソチタニルフタロシアニン、ペリレン顔料、ビスアゾ顔料、ジチオケトピロロピロール顔料、無金属ナフタロシアニン顔料、金属ナフタロシアニン顔料、スクアライン顔料、トリスアゾ顔料、インジゴ顔料、アズレニウム顔料、シアニン顔料等の一種単独または二種以上の組み合わせが挙げられる。
特に、半導体レーザー等の光源を使用したレーザービームプリンタやファクシミリ等のデジタル光学系の画像形成装置には、700nm以上の波長領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えば、無金属フタロシアニンやオキソチタニルフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料が好適に用いられる。
一方、ハロゲンランプ等の白色の光源を使用した静電式複写機等のアナログ光学系の画像形成装置には、可視領域に感度を有する感光体が必要となるため、例えば、ペリレン顔料やビスアゾ顔料等が好適に用いられる。
(3) 正孔輸送剤
本発明の電子写真感光体においては、正孔輸送剤である本発明のフェナンスレンジアミン誘導体とともに、従来公知の他の正孔輸送剤を感光層に含有させることも好ましい。
このような正孔輸送剤としては、高い正孔輸送能を有する種々の化合物、例えば下記一般式(13)〜(25)で表される化合物(HTM−1〜HTM−13)があげられる。
Figure 2005298421
(式中、Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。aおよびbは、同一または異なっていても良い0〜4の整数を示し、c、d、eおよびfは同一または異なっていても良い0〜5の整数を示す。ただし、a、b、c、d、eまたはfが2以上のとき、各Rh1、Rh2、Rh3、Rh4、Rh5およびRh6は異なっていても良い。)
Figure 2005298421
(式中、Rh7、Rh8、Rh9、Rh10 およびRh11は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。g、h、iおよびjは、同一または異なっていても良い0〜5の整数を示し、kは0〜4の整数を示す。ただし、g、h、i、jまたはkが2以上のとき、各Rh7、Rh8、Rh9、Rh10およびRh11は異なっていても良い。)
Figure 2005298421
(式中、Rh12、Rh13、Rh14およびRh15は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示し、Rh16はハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、または置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。m、n、oおよびpは、同一または異なっていても良い0〜5の整数を示し、qは、0〜6の整数を示す。ただし、m、n、o、pまたはqが2以上のとき、各Rh12、Rh13、Rh14、Rh15およびRh16は異なっていても良い。)
Figure 2005298421
(式中、Rh17、Rh18、Rh19およびRh20は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示。r、s、tおよびuは、同一または異なっていても良い、0〜5の整数を示す。ただし、r、s、tまたはuが2以上のとき、各Rh17、Rh18、Rh19およびRh20は異なっていても良い。)
Figure 2005298421
(式中、Rh21およびRh22は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。Rh23、Rh24、Rh25およびRh26は互いに独立しており、水素原子、炭素数1〜20のアルキル基または炭素数6〜40のアリール基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh27、Rh28およびRh29は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh30、Rh31、Rh32およびRh33は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh34、Rh35、Rh36、Rh37およびRh38は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh39は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を示し、Rh40、Rh41およびRh42は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh43、Rh44およびRh45は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh46およびRh47は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。)
Figure 2005298421
(式中、Rh50、Rh51、Rh52、Rh53、Rh54およびRh55は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基、あるいは、置換または非置換の炭素数6〜40のアリール基を示す。また、αは1〜10の整数を示し、v、w、x、y、zおよびβは同一または異なっていても良い0〜2の整数を示す。ただし、v、w、x、y、zまたはβが2のとき、各Rh50、Rh51、Rh52、Rh53、Rh54およびRh55は異なっていても良い。)
Figure 2005298421
(式中、Rh56、Rh57、Rh58およびRh59は互いに独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基またはアルコキシ基を示し、Φは式(26)のいずれかで表される基である。)
Figure 2005298421
また、本発明においては、上記例示の正孔輸送剤HTM−1〜HTM−13等とともに、従来公知の正孔輸送物質、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等の1種単独または2種以上の組み合わせが挙げられる。
(4) 電子輸送剤
本発明に用いられる電子輸送剤としては、キノン誘導体を含む化合物が好ましい。たとえば、ジフェノキノン誘導体およびナフトキノン誘導体等が挙げられる。この理由は、電子輸送剤として、特定の化合物を使用することにより、電子受容性に優れており、また電荷発生剤との相溶性が優れていることから、感度特性に優れた湿式現像用電子写真感光体を提供することができるためである。
これらの電子輸送剤の具体例として、下記式(27)〜(29)で表される化合物(ETM−A〜ETM−C)があげられる。
Figure 2005298421
Figure 2005298421
Figure 2005298421
また、従来公知の電子輸送剤を単独使用したり、併用したりすることも好ましい。かかる電子輸送剤の種類としては、ジフェノキノン誘導体、ベンゾキノン誘導体のほか、アントラキノン誘導体、マロノニトリル誘導体、チオピラン誘導体、トリニトロチオキサントン誘導体、3,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン誘導体、ジニトロアントラセン誘導体、ジニトロアクリジン誘導体、ニトロアントアラキノン誘導体、ジニトロアントラキノン誘導体、テトラシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等の電子受容性を有する種々の化合物が挙げられ、単独1種または2種以上をブレンドして使用してもよい。
また、これらの電子輸送剤のうち、電界強度が5×105v/cmにおける電子移動度が1.0×10-8cm2/V/sec以上である化合物がより好ましい。
(5) 結着樹脂
各成分を分散させるための結着樹脂は、従来、感光層に使用されている種々の樹脂を使用することができる。例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、アイオノマー樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリスルホン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
特に、ポリカーボネート樹脂は、透明性や耐熱性に優れているばかりか、機械的特性や正孔輸送剤との相溶性にも優れていることから好ましい結着樹脂である。
(6) 添加剤
また、感光層には、上記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、例えば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。また、感光層の感度を向上させるために、例えばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
(7) 配合割合および厚さ
本発明の電子写真感光体が単層型の感光体である場合、電荷発生剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部の割合で配合すればよい。本発明のフェナンスレンジアミン誘導体(正孔輸送剤)は、結着樹脂100重量部に対して20〜500重量部、好ましくは30〜200重量部の割合で配合すればよい。電子輸送剤を含有させる場合、電子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部とするのが適当である。
また、本発明の電子写真感光体が積層型の感光体である場合、電荷発生層を構成する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用することができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重量部の割合で配合するのが適当である。電荷発生層に正孔輸送剤を含有させる場合は、正孔輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して10〜500重量部、好ましくは50〜200重量部とするのが適当である。
電荷輸送層を構成する正孔輸送剤と、結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対して、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体 (正孔輸送剤)を10〜500重量部、好ましくは25〜200樹脂の割合で配合するのが適当である。電荷輸送層に電子輸送剤を含有させる場合は、電子輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜100重量部とするのが適当である。
(8) 構造
また、単層型感光体における感光層の厚さは5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
そして、このような感光層が形成される導電性基体としては、導電性を有する種々の材料を使用することができ、例えば鉄、アルミニウム、銅、スズ、白金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で被覆されたガラス等があげられる。
また、導電性基体の形状は、使用する画像形成装置の構造に合わせて、シート状、ドラム状等のいずれであってもよく、基体自体が導電性を有するか、あるいは基体の表面が導電性を有していればよい。また、導電性基体は、使用に際して十分な機械的強度を有するものが好ましい。前記感光層を塗布の方法により形成する場合には、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂等を適当な溶剤とともに、公知の方法、例えばロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
また、単層型感光体の構成に関して、図1(b)に示すように、導電性基体12と感光層14との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層16が形成されている単層型感光体10´でもよい。また、図1(c)に示すように、感光層14の表面に、保護層18が形成されている単層型感光体10″でもよい。
(9) 製造方法
分散液を作るための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性を良くするために界面活性剤、レベリング剤等を使用してもよい。
2.積層型感光体
図2(a)に示すように、積層型感光体20は、導電性基体12上に、蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層24を形成し、次いでこの電荷発生層24上に、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(正孔輸送剤)の少なくとも1種と結着樹脂とを含む塗布液を塗布し、乾燥させて電荷輸送層22を形成することによって作製される。
また、上記構造とは逆に、図2(b)に示すように、導電性基体12上に電荷輸送層22を形成し、その上に電荷発生層24を形成している積層型感光体20´でもよい。
ただし、電荷発生層24は、電荷輸送層22に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、図2(a)に示すように、電荷発生層24の上に電荷輸送層22を形成することがより好ましい。
なお、電荷発生剤、正孔輸送剤、電子輸送剤、結着剤等については、単層型感光体と同様の内容とすることができる。
また、積層型感光体は、上記電荷発生層および電荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送剤の種類によって、正負いずれの帯電型となるかが選択される。例えば、上記のように、導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した場合において、電荷輸送層における電荷輸送剤として、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体のような正孔輸送剤を使用した場合には、感光体は負帯電型となる。この場合、電荷発生層には電子輸送剤を含有させてもよい。
そして、本発明の積層型電子写真感光体は、感光体の残留電位が低下するとともに、所定感度を有しているという特徴がある。
なお、積層型感光体における感光層の厚さは、電荷発生層が0.01〜5μm程度、好ましくは0.1〜3μm程度であり、電荷輸送層が2〜100μm、好ましくは5〜50μm程度である。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明する。
[実施例1]
(1) フェナンスレンジアミン誘導体(HTM−A)の合成
(1)−1 フェナンスレンジアミン誘導体の合成
下記式(31)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の合成を、下記反応式(4)に沿って実施した。
すなわち、容量2lの2つ口フラスコ内に、式(5)で表される9,10−フェナントレンキノン35g(0.168mol)と、式(30)で表されるアニリン誘導体62.7g(0.42mol)と、トルエン300mlと、を加え、0℃に冷却した。次いで、トルエン300mlに溶解した四塩化チタン79.7g(0.42mol)を添加し、20℃に温度保持し、3時間撹拌した。得られた反応液を、イオン交換水1000mlとトルエン200mlとの混合液中に滴下し、生成したトルエン層をイオン交換水にて洗浄した。次いで、トルエンを含む有機層に、無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を加え、乾燥処理および吸着処理を行った。その後、トルエンを減圧留去し、さらに残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム溶媒)にて精製し、式(31)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体45.7gを得た(収率58.8%)。
Figure 2005298421
(1)−2 フェナンスレンジアミン誘導体の合成
ついで、式(32)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の合成を、下記の反応式(5)に沿って実施した。
すなわち、容量500mlのフラスコ内に、式(31)で表されるフェナンスレンジアミン15g(0.0319mol)と、メタノール(MeOH)100mlと、を収容し、0℃に冷却した。次いで、水素化ホウ素ナトリウム(NaBH4)3.62g(0.0956mol)を添加し、20℃に温度保持し、3時間撹拌した。得られた反応液をイオン交換水400mlに滴下し、析出した固体状物をろ別した。得られた固体状物をクロロホルムで溶解させ、有機層をイオン交換水にて3回洗浄を行った。その後、得られた有機層に無水硫酸ナトリウムおよび活性白土を加え、乾燥および吸着処理を行った。その後、クロロホルムを減圧留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム溶媒)を用いて精製し、式(32)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体9.7gを得た(収率64%)。
Figure 2005298421
(1)−3 リンイリドの合成
次いで、式(34)で表されるリンイリドの合成を、下記の反応式(6)に沿って実施した。すなわち、ジフェニルクロロメタン500g(2.47mol)と、亜リン酸トリエチル492g(3.00mol)とを添加した後、攪拌しながら160℃、3時間の条件で加熱した。その後、室温まで冷却した後、過剰な亜リン酸トリエチルを減圧留去し、式(34)で表されるリンイリド誘導体639gを得た(収率85%)。
Figure 2005298421
(1)−4 ハロゲン化ベンゼン誘導体の合成
次いで、下記式(36)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体を、下記の反応式(7)に沿って実施した。すなわち、−20℃に温度保持した容量500mlの二つ口フラスコ内に、式(34)で表されるリンイリド20g(0.0657mol)を収容した後、アルゴンガス置換をおこない、さらに乾燥済みのTHF100mlと、n−BuLiヘキサン溶液(濃度1.6mol/リットル)41.1ml(0.0657mol)と、を添加して、10分間撹拌した。さらに、式(35)で表されるホルミル化ハロゲン誘導体9.25g(0.050mol)を添加して、−20℃で、15分間攪拌しながら反応させた。得られた反応液を、イオン交換水に注いだ後、トルエンを用いて抽出を実施した。さらにトルエンを含む有機層をイオン交換水にて、5回繰り返し洗浄した後、無水硫酸ナトリウムにて乾燥した。その後、溶媒を留去し、得られた残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム溶媒)を用いて精製し、式(36)で表されるトリフェニルアミン誘導体12.4gを得た(収率74%)。
Figure 2005298421
(1)−5 フェナンスレンジアミン誘導体の合成
次いで、下記式(11)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を、下記の反応式(8)に沿って実施した。
すなわち、容量500mlのフラスコ内に、無水炭酸カリウム3.8g(0.0275mol)および粉末銅0.175g(0.00275mol)を加え、2時間加熱して、均一になるまで攪拌した。次いで、下記式(32)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体5.22g(0.011mol)と、式(36)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体8.4g(0.0251mol)と、1,2,4−トリクロロベンゼン50mlと、を添加した後、240℃に再加熱し、12時間反応させた。その後、室温まで冷却した後、50mlのトルエンを添加し、ろ過処理を実施した。得られた残渣をトルエンで溶解し、活性白土を用いて乾燥させた。その後、得られた結晶を、シリカゲルカラムクロマトグラフィ(展開溶媒:クロロホルム溶媒)を用いて精製し、式(11)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体4.03gを得た(収率37.3%)
Figure 2005298421
(2)電子写真感光体の作成および評価
実施例1で得られた式(11)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(HTM−A)を正孔輸送剤として、単層型の電子写真感光体を作成して、初期感度(明電位)、1000枚連続印字後の感度変化および画像評価を測定した。すなわち、正孔輸送剤として、得られたフェナンスレンジアミン誘導体を60重量部と、電荷発生剤として、下記式(37)で表されるX型無金属フタロシアニン(CGM−A)を5重量部と、結着樹脂として、下記式(38)で表されるポリカーボネート樹脂(Resin−A)100重量部と、を溶媒としてのテトラヒドロフラン800重量部に対して添加した。次いで、ボールミルを用いて50時間混合分散して、単層型感光層用の塗布液を作成した。得られた塗布液を、導電性基材(アルミニウム素管)上に、ディップコート法にて塗布し、100℃、30分間の条件で熱風乾燥して、膜厚25μmの単層型感光層を有する電子写真感光体を得た。
次いで、得られた電子写真感光体を、ドラム感度試験機(GENTEC社製)を用いて、700Vになるように帯電させ、次いで、ハロゲンランプの光からハンドパルスフィルターを用いて取り出した波長780nmの単色光(半値幅:20nm、光量:1.5μJ/cm)を露光した。露光後330msec経過後の電位を測定し、初期感度(V)とした。さらに、得られた電子写真感光体をプリンタ(京セラミタ株式会社製、Creage8331改造機)に搭載し、約700Vになるように帯電させ、A4普通紙の1000枚の連続印刷を行った後、再び感度を測定し、ランニング後感度とした。そして、ランニング後感度から初期感度を引いた値を感度変化(V)として算出した。得られた結果を表1に示す。
また、得られた電子写真感光体を、除電ランプを取り除いたマルチファンクションプリンタAntico40に搭載した後、図4に示すメモリ画像評価用原稿を1000枚の連続印刷を行い、下記基準に準じて、目視にて画像評価を実施した。得られた結果を表1に示す。
◎:グレー部に露光メモリーの発生が全く観察されない。
○:グレー部に露光メモリーの発生がほとんど観察されない。
△:グレー部に露光メモリーの発生が少々観察される。
×:グレー部に露光メモリーの顕著な発生が観察される。
Figure 2005298421
Figure 2005298421
[実施例2]
実施例2においては、実施例1の塗布液中に、正孔輸送材料として、式(11)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(HTM−A)のかわりに式(12)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を添加したほかは、実施例1と同様に単層型感光層を作成して、評価した。
[比較例1]
比較例1においては、実施例1で使用したフェナンスレンジアミン誘導体(HTM−A)のかわりに、正孔輸送材料として、下記式(39)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体(HTM−C)を用いたほかは、実施例1と同様にそれぞれ単層型感光層を作成して、評価した。
Figure 2005298421
Figure 2005298421
以上詳述したように、本発明のフェナンスレンジアミン誘導体は、分子末端におけるフェニル構造に特定の置換基を有することにより、高い電荷輸送能(正孔輸送能)を有している。また、本発明の電子写真感光体は、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を正孔輸送剤として用いることから、優れた感度特性および露光メモリー消去性を有している。したがって、本発明の電子写真感光体は、複写機やプリンタ等の各種画像形成装置の高速化、高性能化等に寄与することが期待される。
また、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体は、高い正孔輸送能を有することから、電子写真感光体における正孔輸送剤として好適に使用されるほか、太陽電池、エレクトロルミネッセンス素子等の種々の分野での利用が可能である。
(a)〜(c)は、単層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。 (a)〜(b)は、積層型感光体の基本構造および変形構造を説明するために供する図である。 電子写真感光体を備えた画像形成装置を説明するために供する図である。 メモリ画像評価用原稿を説明するために供する図である。
符号の説明
10:単層型感光体
12:導電性基体
14:感光体層
16:バリア層
18:保護層
20:積層型感光体
22:電荷輸送層
24:電荷発生層
30:複写機
31:画像形成ユニット
31a:画像形成部
31b:給紙部
32:排紙ユニット
33:画像読取ユニット
33a:光源
33b:光学素子
34:原稿給送ユニット
34a:原稿載置トレイ
34b:原稿給送機構
34c:原稿排出トレイ
41:感光体ドラム
42:帯電器
43:露光源
44:現像器
45:転写ローラ
46:クリーニング装置
50:メモリ画像評価用原稿
51:白色部
52:黒色部
53:グレー部

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)で表されることを特徴とするフェナンスレンジアミン誘導体。
    Figure 2005298421

    (一般式(1)中のR1〜R8は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
  2. 前記一般式(1)中の複数のR1〜R4が、それぞれ独立した置換または非置換の炭素数6〜30のアリール基であることを特徴とする請求項1に記載のフェナンスレンジアミン誘導体。
  3. 前記一般式(1)中のR1とR2、およびR3とR4が、縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であることを特徴とする請求項1または2に記載のフェナンスレンジアミン誘導体。
  4. 前記一般式(1)中のR5〜R8が、それぞれ独立した水素原子または炭素数1〜20のアルキル基であることを特徴とする請求項1〜3に記載のフェナンスレンジアミン誘導体。
  5. 下記反応式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法であって、一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体と、一般式(3)および(4)で表されるハロゲン化ベンゼン誘導体とを反応させて、脱ハロゲン化反応により、一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を得ることを特徴とするフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法。
    Figure 2005298421

    (反応式(1)中、R1〜R8はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であり、Xはハロゲン原子である。)
  6. 前記一般式(2)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体として、下記反応式(2)で表されるように、一般式(5)で表される9,10−フェナンスレンキノンと、一般式(6)および(7)で表されるアニリン誘導体とをカップリング反応させた後、還元反応によって得られるフェナンスレンジアミン誘導体を使用することを特徴とする請求項5に記載のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法。
    Figure 2005298421

    (反応式(2)中、R7およびR8はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R7およびR8の二つは、結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
  7. 前記一般式(3)で表されるハロゲン誘導体として、下記反応式(3)で表されるように、一般式(9)で表されるリンイリド誘導体と、一般式(10)で表されるホルミル化ベンゼン誘導体とを、ウィッティヒ(Wittig)法で反応させて得られるハロゲン化ベンゼン誘導体を使用することを特徴とする請求項5または6に記載のフェナンスレンジアミン誘導体の製造方法。
    Figure 2005298421

    (反応式(3)中、R1、R2およびR5はそれぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1、R2およびR5のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造であり、Xはハロゲン原子である。)
  8. 導電性基体上に感光層を設けた電子写真感光体であって、前記感光層が、正孔輸送剤として、下記一般式(1)で表されるフェナンスレンジアミン誘導体を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 2005298421

    (一般式(1)中のR1〜R8は、それぞれ独立しており、水素原子、ハロゲン原子、置換または非置換の炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のハロゲン化アルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、または炭素数6〜30のアリール基であり、あるいは、R1〜R8のうち少なくとも二つは、それぞれが結合または縮合して形成した、置換または非置換の炭素環構造である。)
  9. 前記感光層が、電荷発生剤および電子輸送剤をさらに含有した単層型であることを特徴とする請求項8に記載の電子写真感光体。
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