JP2005294079A - 二次電池用負極、その製造方法及び二次電池 - Google Patents

二次電池用負極、その製造方法及び二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 負極活物質の微粉化が起こり難く、且つ、集電性に優れた二次電池用負極及びその製造方法、並びにサイクル特性の良い二次電池を提供する。
【解決手段】
活物質層が集電体上に形成された二次電池用負極において、活物質層に、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有させることにより、上記課題を解決した。
【選択図】 図1







Description

本発明は、二次電池用負極、その製造方法及び二次電池に関し、さらに詳しくは、不可逆容量が小さく集電性に優れた二次電池用負極及びその製造方法、並びにサイクル特性に優れた二次電池に関する。
携帯電話やノートパソコン等のモバイル端末の普及により、その電力源となる二次電池の役割が重要視されている。二次電池には、小型・軽量化、高容量化、高エネルギー密度化及び長寿命化等が求められている。このような要求を満たすため、特に二次電池の負極を構成する負極活物質の研究が行われている。
負極活物質として金属リチウムやリチウム合金を用いた二次電池は(金属リチウム二次電池ともいう。)は、小型・軽量でエネルギー密度が高いという特徴を有するが、充放電を繰り返すことにより負極の表面に針状結晶(デンドライト)が析出することがある。この針状結晶は、正極と負極との間に設けられているセパレータを貫通して内部短絡を起こす原因となることがあるため、金属リチウムやリチウム合金を用いた金属リチウム二次電池は、電池寿命や安全性の面から問題点を有している。これに対し、リチウムイオンを吸蔵・放出可能な黒鉛やハードカーボン等の炭素材料を負極活物質として用いた二次電池は、充放電を良好に繰り返すことができるという特徴を有するが、上記の金属リチウム二次電池と比較して容量が小さいという欠点を有している。また、二次電池のエネルギー密度を高める負極活物質として、組成式がLiA(AはAl等の金属元素である。)で表されるLi吸蔵物質が検討されている。このようなLi吸蔵物質を用いた二次電池は、負極活物質の単位体積当たりのリチウムイオンの吸蔵放出量が多く、高容量であるという利点がある。
ところで、最近、ケイ素を負極活物質として用いる二次電池が報告されている(例えば非特許文献1参照)。この二次電池は、負極活物質の単位体積当たりのリチウムイオンの吸蔵放出量が多いため高容量であるという特徴を有するものの、不可逆容量(初回の充電容量と放電容量の差をいう。)が大きく、充放電サイクル寿命が短いという問題点がある。このような問題点の要因としては、二次電池の充放電時、すなわちリチウムイオンが負極活物質に吸蔵される際又はリチウムイオンが負極活物質から放出される際に、負極活物質自体が膨脹収縮して微粉化することが挙げられる。こうした負極活物質の微粉化により、電解液と反応する活性部位が多くなり、この電解液との反応に消費される電子が多くなるので、負極の不可逆容量が大きくなる。さらに、こうした負極活物質の微粉化により、負極活物質同士の接触性が悪くなるため、二次電池の充放電を繰り返すとともに徐々に負極活物質のリチウムイオンの吸蔵放出量が減少するので、二次電池の充放電サイクル寿命が短くなる。
こうした負極活物質の微粉化を防ぐ方法として、負極活物質としてケイ素酸化物を用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。また、負極活物質としてケイ素酸化物を用い、さらに負極の導電率を高めるためにTiやFe等の金属粉末等を加えることが提案されている(例えば特許文献2又は特許文献3参照)。
ホング・リー(Hong Li)他著、「ア ハイ キャパシティ ナノ−シリコン コンポジット アノード マテリアル フォー リチウム リチャージャブル バッテリーズ(A High Capacity Nano-Si Composite Anode Material for Lithium Rechargeable Batteries)」、エレクトロケミカル アンド ソリッドステイト レターズ(Electrochemical and Solid-State Letters)、第2巻、第11号、p547−549 特許第2997741号公報(請求項1参照) 特許第3010226号公報(請求項1参照) 特許第3212018号公報(請求項1参照)
しかしながら、上記の特許文献1に記載の方法では、負極活物質の微粉化を防ぐことはできたが、負極活物質であるケイ素酸化物の導電率が低いため、負極の集電性が十分でないおそれがある。また、上記の特許文献2及び特許文献3に記載の方法では、負極の導電率が高くなるものの、二次電池の充放電を繰り返すことにより、ケイ素酸化物や金属粉末等の粒子間の接触性又はケイ素酸化物や金属粉末等の粒子と集電体との接触性が悪くなるため、二次電池のサイクル特性が悪化するという問題点を有している。
本発明は、上記の問題を解決するためになされたものであって、その第一の目的は、負極活物質の微粉化が起こり難く、且つ、集電性に優れた二次電池用負極及びその製造方法を提供することにある。また、本発明の第二の目的は、サイクル特性のよい二次電池を提供することにある。
上記第一の目的を達成するための本発明の二次電池用負極は、活物質層が集電体上に形成された二次電池用負極において、前記活物質層は、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有することを特徴とする。
この発明によれば、炭素複合粒子は無機複合粒子が炭素で被覆された構造であるので、二次電池の充放電の際にケイ素酸化物が膨張収縮しても、炭素複合粒子は微粉化し難くなる。さらに、炭素複合粒子に含まれる無機複合粒子が金属を含有するので、炭素複合粒子は高い導電率を有する。本発明の二次電池用負極は、こうした炭素複合粒子を活物質層に含むので、不可逆容量が小さく、優れた集電性を有する。
本発明の二次電池用負極は、(1)前記金属が、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au又はLaであること、(2)前記無機複合粒子中のケイ素の原子数を1としたとき、当該無機複合粒子に含まれる金属の原子数が0.05以上であること、(3)前記炭素複合粒子の質量を1としたとき、前記炭素複合粒子に含まれる前記炭素の質量が0.05以上であること、(4)前記ケイ素酸化物を構成する酸素のケイ素に対する元素比が、0.8以上2未満であること、(5)前記炭素複合粒子の平均粒径が10μm以下であること、が好ましい。
上記第一の目的を達成するための二次電池用負極の製造方法は、ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子を作製する工程と、該無機複合粒子を炭素で被覆して炭素複合粒子を作製する工程と、該炭素複合粒子を含むスラリーを用いて集電体上に活物質層を形成する工程と、を含むことを特徴とする。
この発明によれば、ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子を作製する工程と、無機複合粒子を炭素で被覆して炭素複合粒子を作製する工程とを含むので、炭素複合粒子は、微粉化し難く導電率が高くなる。さらに炭素複合粒子を含むスラリーを用いて集電体上に活物質層を形成する工程を含むので、この微粉化し難く導電率の高い炭素複合粒子を有する活物質層が集電体上に形成された構造となる。その結果、得られる二次電池用負極は、不可逆容量が小さく、集電性に優れたものとなる。
本発明の二次電池用負極の製造方法は、上記本発明の製造方法において、ケイ素酸化物と金属との複合化が、圧接法、スパッタ法又は真空蒸着法を用いて行われることを特徴とする。
本発明の二次電池用負極の製造方法は、上記本発明の製造方法において、無機複合粒子の炭素による被膜が、CVD法又は圧接法を用いて行われることを特徴とする。
この発明によれば、無機複合粒子の炭素による被膜が、CVD法又は圧接法を用いて行われるので、無機複合粒子と炭素とが複合化された構造となり、無機複合粒子と炭素とが互いに分離し難くなる。その結果、炭素複合粒子の微粉化を抑制することができる。
上記第二の目的を達成するための本発明の二次電池は、電気化学的にリチウムイオンを取り出せるリチウム含有化合物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵及び放出することのできる活物質層が集電体上に形成されてなる負極と、リチウムイオン導電性の非水系電解液又はポリマー電解質とを有する二次電池において、前記活物質層は、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有することを特徴とする。
この発明によれば、活物質層が、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有し、この活物質層が集電体上に形成された二次電池用負極を用いているので、二次電池の充放電を繰り返しても炭素複合粒子が微粉化し難くなる。その結果、本発明の二次電池は、充放電を繰り返しても、二次電池用負極の高い集電性が維持されるので、サイクル特性に優れている。
本発明の二次電池用負極及びその製造方法によって得られる二次電池用負極は、負極自活物質の微粉化が起こり難いので、不可逆容量が小さい。さらに、本発明の二次電池用負極及びその製造方法によって得られる二次電池用負極は、負極自活物質の導電率が高いので、集電性に優れている。また、本発明の二次電池は、充放電を繰り返しても、二次電池用負極の高い集電性が維持されるので、サイクル特性に優れている。
以下に、本発明の二次電池用負極、その製造方法及び二次電池用負極を用いた二次電池について詳細に説明する。
<二次電池用負極>
本発明の二次電池用負極について、図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の二次電池用負極の断面拡大図である。本発明の二次電池用負極は、図1に示すように、活物質層6と集電体8とからなり、活物質層6は、炭素複合粒子1、導電付与剤及び結着剤を含有する。本発明の二次電池用負極を用いて二次電池を作製した際は、電解液7が活物質層の空隙を埋めることにより電子のやり取りが行われる。
炭素複合粒子1は、無機複合粒子3と炭素2とが複合化(部分的又は全体的に融着、若しくは、部分的又は全体的に蒸着することをいう。)され、無機複合粒子3が炭素2で被覆された構造である。具体的には、図2に示すように炭素のマトリックス中に無機複合粒子3が存在する構造、又は図3に示すように無機複合粒子3の表面に炭素からなる層を有する構造のいずれもとることができる。炭素複合粒子1の粒径は、10μm以下が好ましく、3μm以下がより好ましく、1μm以下がさらに好ましい。1粒子あたりの抵抗は、粒子の大きさに依存するため、このような粒径とすることで炭素複合粒子1の粒子内抵抗を減らすことができる。なお、本願において、粒径は、JIS Z8901に基づいて、例えば粒度分布計で測定した値を用いている。
炭素2は、無機複合粒子3を被覆することにより、無機複合粒子3の微粉化を抑制する作用を有するとともに、二次電池用負極の導電性を向上させる作用を有する。炭素2としては、黒鉛や、黒鉛のような層構造を持つ炭素、アモルファスカーボン、ハードカーボン、ダイヤモンドライクカーボン又は炭素繊維等等が用いられる。炭素複合粒子1に含まれる炭素2の割合は、無機複合粒子3の質量を1としたときに、炭素2の質量が0.05以上10以下であることが好ましい。このような割合とすることで、炭素複合粒子1の微粉化を抑制し、炭素複合粒子1の導電率を高めることができる。
無機複合粒子3は、金属とケイ素酸化物とが複合化された粒子であり、図4及び図5に示すような金属5がケイ素酸化物4で被覆された構造、ケイ素酸化物4が金属5で被覆された構造、又は、図6に示すようにケイ素酸化物4と金属5とが部分的に融着した構造のいずれもとることができる。いずれの構造であっても、ケイ素酸化物4及び金属5は、無機複合粒子3中に均一に分布することが望ましい。また、無機複合粒子3の構造は、結晶構造又はアモルファス構造であり、特にアモルファス構造であることが好ましい。このように、無機複合粒子3は、金属とケイ素酸化物とが複合化されているので炭素複合粒子1を微粉化し難くすることができる。
ケイ素酸化物4は、リチウムイオンを吸蔵放出する高容量の活物質材料である。ケイ素酸化物4としては、SiOx(0.8≦x<2)で表される非晶質のケイ素酸化物が好ましく用いられる。ケイ素酸化物4を構成する酸素のケイ素に対する元素比が0.8未満の場合は結晶構造を含む場合があるため、リチウムイオンを吸蔵放出する際に、ケイ素酸化物4の構造が破壊されることがある。ケイ素酸化物4を構成する酸素のケイ素に対する元素比が2以上の場合はケイ素酸化物4の抵抗が高くなることがある。
金属5は、二次電池用負極の導電率を向上させる作用を有し、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au及びLaの元素から選ばれる1種又は2種以上の元素からなる金属又は合金である。合金としてはFeSi、TiSi及びCoSi等が挙げられる。これらの元素のうちTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ag、Ta、W、Pt又はAuが好ましい。また、無機複合粒子3に含まれる金属5の原子数は、無機複合粒子3のケイ素の原子数を1としたときに、0.05以上2以下であることが好ましい。このような割合とすることで、二次電池用負極の導電率を高めることができる。
導電付与剤は、本発明の二次電池用負極を用いた二次電池を使用した際に、化学変化を起こさない電子伝導性材料であれば特に制限なく使用できる。例えば、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒鉛、土状黒鉛等)、人工黒鉛、カーボンブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維、金属粉、金属繊維、ポリフェニレン誘導体、ポリアセチレン等の導電性材料から選ばれる1種又は2種以上の導電性材料を用いることができる。導電付与剤の活物質層6への添加量は、上述した炭素複合粒子1に対し、例えば、0.01〜50wt%程度、好ましくは0.4〜10wt%程度である。
結着剤としては、ポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリビニルアルコール、澱粉、ジアセチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレンブタジエンゴム(SBR)、エチレンプロピレンゴム(EPDM)、スルホン化エチレンプロピレンゴム(スルホン化EPDM)、フッ素ゴム、ポリブタジエン及びポリエチレンオキシドを挙げることができ、この中でポリアクリル酸、カルボキシメチルセルロース、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)が好ましい。
活物質層6は、集電体8上に形成され、炭素複合粒子1、導電付与剤及び結着剤を含有している。活物質層6の体積充填率は、35〜75%であることが好ましい。活物質層6の体積充填率は、空隙を含んだ活物質層6の体積に対する活物質層6の割合である。例えば、電極の厚みと重さを量り、その値から算出することもできるし、液浸法でも測定することができる。活物質層6の体積充填率を35〜75%とすることにより、炭素複合粒子1同士、及び、炭素複合粒子1と集電体8との接触性を保ちつつ、二次電池として使用した際に電解液を良く染み込ませることができるため、二次電池用負極の集電性が向上する。
集電体8は、二次電池の充放電の際、電子を二次電池の外部に取り出すもの、又は、外部から二次電池内に電子を取り込むものであり、通常、導電性の金属箔が用いられる。金属箔の材質としては、例えば、アルミニウム、銅、ステンレス、金、タングステン、モリブデンが挙げられる。また、集電体8の厚さは5〜30μmである。
二次電池の充放電は、ケイ素酸化物4にリチウムイオンが吸蔵されたり、ケイ素酸化物4からリチウムイオンが放出されたりすることにより行われる。ケイ素酸化物4は、こうしたリチウムイオンの吸蔵放出時に膨張収縮するのでケイ素酸化物4を含む粒子は微粉化し易い。このようにケイ素酸化物4を含む粒子が微粉化した場合には、電解液と反応して不動態膜を形成する活性部位が増える。この不動態膜の形成に電子が消費されるため、充電容量に対して放電容量が減少し、不可逆容量が大きくなる。
しかし、本発明の二次電池用負極は、炭素複合粒子1が無機複合粒子3を炭素2で被覆した構造であり、さらに、無機複合粒子3がケイ素酸化物4と金属5とが複合化(部分的又は全体的に融着させること、若しくは、部分的又は全体的に蒸着させることをいう。以下同じ。)された構造であるので、リチウムイオンの吸蔵放出時にケイ素酸化物4の膨張収縮が起こっても炭素複合粒子1は微粉化し難い。さらに、炭素複合粒子1に含まれる無機複合粒子3が金属5を含有するので、炭素複合粒子1は高い導電率を有する。したがって、本発明の二次電池用負極は、こうした炭素複合粒子を活物質層に含むので、不可逆容量が小さく、集電性に優れる。
<二次電池用負極の製造方法>
本発明の二次電池用負極は、ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子を作製する工程と、無機複合粒子を炭素で被覆して炭素複合粒子を作製する工程と、炭素複合粒子を含むスラリーを集電体上に塗布し乾燥して活物質層を形成する工程と、を含む。以下に、それぞれの工程について説明する。
ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子を作製する工程:
ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子が作製されるので、炭素複合粒子が微粉化し難い構造となる。
ケイ素酸化物と金属を複合化する方法としては、圧接法、スパッタ法又は真空蒸着法が好適に挙げられる。
圧接法とは、機械的に圧力を加えて接合する方法をいう。圧接法としては、メカノフュージョン法及びメカニカルミリング法等が挙げられる。メカニカルミリング法は、粉砕装置等を用いて機械的に粉砕や圧接を繰り返す方法であり、粉砕装置としては、ボールミル、ジェットミル及び乳鉢等が挙げられ、これらの粉砕装置は、ケイ素酸化物と金属とを粉砕して微粒子を作成しながら混合し圧接して複合化することができる。メカノフュージョン法は、粒子に剪断力を与えその際のエネルギーを利用する方法であり、ケイ素酸化物の表面に金属を融合、又は金属の表面にケイ素酸化物を融合することができる。さらに、圧接法を行った後に、熱処理を施してもよい。
スパッタ法を用いる場合は、ケイ素酸化物と金属とをターゲットとして膜又はブロックを作製する。このとき、ケイ素酸化物と金属とは同時にターゲットとしてもよいし、交互にターゲットとしてもよい。
真空蒸着法を用いる場合は、ケイ素酸化物と金属とを加熱蒸発させて膜又はブロックを作製する。このとき、ケイ素酸化物と金属とは同時に加熱蒸発させてもよいし、交互に加熱蒸発させてもよい。
このようにして得られた膜又はブロックを、例えば上述の粉砕装置で粉砕することにより無機複合粒子を作製することができる。
また、圧接法、スパッタ法、真空蒸着法の他に、CVD法、めっき法を用いてもよく、これらの方法を組み合わせて無機複合粒子を作製してもよい。例えば、めっき法で金属を成膜し、その成膜された金属上に真空蒸着法、スパッタ法又はCVD法によりケイ素酸化物を成膜し、金属からなる膜とケイ素酸化物からなる膜とを積層することにより膜又はブロックを作製し、これを例えば上述の粉砕装置で粉砕して無機複合粒子を作製することもできる。
無機複合粒子を炭素で被覆して炭素複合粒子を作製する工程:
炭素複合粒子は、無機複合粒子を炭素で被覆して作製されるので、微粉化が起こり難い構造となる。無機複合粒子を炭素で被覆する方法としては、CVD法及び圧接法が挙げられる。CVD法又は圧接法を行った後に、熱処理を施してもよい。こうした方法を用いることにより、無機複合粒子と炭素とが複合化され、無機複合粒子と炭素とが互いに分離し難い構造となるので、二次電池の充放電の際に炭素複合粒子の微粉化が抑制される。
CVD法を用いる場合は、炭素を無機複合粒子に化学蒸着させて、無機複合粒子に炭素からなる膜を形成する。
圧接法を用いる場合は、上述したメカノフュージョン法及びメカニカルミリング法等を用いることができる。メカニカルミリング法を用いる場合は、無機複合粒子と炭素とを粉砕して微粒子を作成しながら混合し圧接して複合化することができる。メカノフュージョン法を用いる場合は、無機複合粒子の表面に炭素を融合させることができる。さらに、圧接法を行った後に、熱処理を施してもよい。
炭素複合粒子を含むスラリーを集電体上に塗布し乾燥して活物質層を形成する工程:
上述した炭素複合粒子及び炭素と、導電付与剤及び結着剤とを混合し、混練してスラリーを作製する。このスラリーを集電体上に塗布して乾燥した後、活物質層の体積充填率が上述した範囲となるようプレスして二次電池用負極とする。スラリーを集電体上に塗布する方法としては、ドクターブレード法及びスプレー塗布等公知の方法を用いることができる。スラリー乾燥する方法としては、真空乾燥及び加熱乾燥等公知の方法を用いることができる。活物質層をプレスする方法としては、ローラープレス等の装置を用いてプレスする方法を用いることができる。
以上説明したように、本発明の二次電池用負極の製造方法によれば、炭素複合粒子は無機複合粒子が炭素で被覆されて作製され、さらに無機複合粒子はケイ素酸化物と金属とを複合化されて作製されるので、炭素複合粒子は、リチウムイオンの吸蔵放出時に体積膨張が起こっても微粉化し難く、高い導電率を有する。このため、このような炭素複合粒子を活物質層に有する二次電池用負極は、不可逆容量が小さく、集電性に優れたものとなる。
<二次電池>
本発明の二次電池は、正極と上述した二次電池用負極とを、セパレータを介して、乾燥空気又は不活性気体雰囲気において積層又は積層したものを捲回した後に、容器に封入して作製される。
正極は、電気化学的にリチウムイオンを取り出せるリチウム含有化合物を含むものである。こうしたリチウム含有化合物としては、LixMO(ただしMは、少なくとも1つの遷移金属を表す。)である複合酸化物、例えば、LixCoO、LixNiO、LixMn、LixMnO、LixNiyC1−y等が挙げられる。こうしたリチウム含有化合物と、カーボンブラック等の導電性物質と、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)等の結着剤とを、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶剤と分散混練したものをアルミニウム箔等の集電体5上に塗布したものを用いることができる。
電解液は、リチウムイオン導電性の非水系電解液であり、有機溶媒にリチウム塩を溶解させたものを使用する。有機溶媒としては、プロピレンカーボネート(PC)、エチレンカーボネート(EC)、ブチレンカーボネート(BC)、ビニレンカーボネート(VC)等の環状カーボネート類、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)、ジプロピルカーボネート(DPC)等の鎖状カーボネート類、ギ酸メチル、酢酸メチル、プロピオン酸エチル等の脂肪族カルボン酸エステル類、γ−ブチロラクトン等のγ−ラクトン類、1,2−エトキシエタン(DEE)、エトキシメトキシエタン(EME)等の鎖状エーテル類、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン等の環状エーテル類、ジメチルスルホキシド、1,3−ジオキソラン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジオキソラン、アセトニトリル、プロピルニトリル、ニトロメタン、エチルモノグライム、リン酸トリエステル、トリメトキシメタン、ジオキソラン誘導体、スルホラン、メチルスルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、3−メチル−2−オキサゾリジノン、プロピレンカーボネート誘導体、テトラヒドロフラン誘導体、エチルエーテル、1,3−プロパンサルトン、アニソール、N−メチルピロリドン等の非プロトン性有機溶媒、から選ばれる1種又は2種以上の溶媒を混合して使用することができる。
リチウム塩としては、例えば、LiPF、LiAsF、LiAlCl、LiClO、LiBF、LiSbF、LiCFSO、LiCFCO、Li(CFSO、LiN(CFSO、LiB10Cl10、低級脂肪族カルボン酸リチウム、クロロボランリチウム、四フェニルホウ酸リチウム、LiBr、LiI、LiSCN、LiCl及びイミド類等が挙げられる。また、電解液に代えてポリマー電解質を用いてもよい。
セパレータとしては、ポリプロピレン及びポリエチレン等のポリオレフィン、フッ素樹脂等の多孔性フィルムを用いることができる。
容器の形状としては、上記の有底円筒形の他に、例えば、有底角筒形及び袋状を挙げることができる。
容器の材質としては、例えば、金属缶及びフィルム材等を挙げることができる。金属缶は、アルミニウム、鉄、ステンレス又はニッケル等からなる金属板から形成される。フィルム材としては、金属フィルム、熱可塑性樹脂等の樹脂製フィルム、金属層と樹脂層を含む複合フィルムが挙げられる。金属フィルムは、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス又はニッケル等から形成することができる。
金属層と樹脂層を含む複合フィルムとしては、例えば、可撓性を有する金属層の片面又は両面を樹脂で被覆した構成であるラミネートフィルム等を挙げることができる。このラミネートフィルムは、軽量で強度が高く且つ外部からの水分の侵入を防止することができるため好適に用いられる。樹脂層は、1種又は2種以上の樹脂から形成される。複合フィルムを用いて作製された容器の封止する際には、ヒートシール等によりなされることが多いため、樹脂層は、熱可塑性樹脂であることが好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレンのようなポリオレフィン等が挙げられ、熱可塑性樹脂の融点は、120℃以上、更に望ましくは140℃〜250℃の範囲にあるものが好ましい。特に、融点が150℃以上のポリプロピレンを用いるのが、ヒートシールの封止強度が高くなるため好ましい。複合フィルムを構成する金属層は、例えば、アルミニウム、鉄、ステンレス及びニッケル等から選ばれる1種又は2種以上の金属から形成することができる。中でも、二次電池内部への水の侵入を防ぐことのできるアルミニウムが好ましい。
上述したフィルム材及び金属板の厚さは、0.05mm以上0.5mm以下とすることが好ましい。フィルム材及び金属板の厚さが0.05mm未満であると容器の強度が低くなり、フィルム材及び金属板の厚さが0.5mmを超えると二次電池のエネルギー密度の向上が阻害される。これにより、容器の強度を確保しつつ、電池の薄型化・軽量化を実現することができる。
本発明の二次電池は、活物質層が、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有し、この活物質層が集電体上に形成された二次電池用負極を用いているので、充放電を繰り返しても炭素複合粒子が微粉化し難く、二次電池用負極の高い集電性を維持できる。その結果、本発明の二次電池は、充放電を繰り返しても、リチウムイオンの吸蔵放出量が維持されるので、サイクル特性に優れている。
以下に、実施例を示して本発明を詳細に説明する。
(実施例1)
平均粒径15μmのケイ素酸化物(酸素:ケイ素=1:1)と、金属として平均粒径1μmのFe粒子を用い、ケイ素酸化物中のケイ素と金属との原子数比が3:1となるように配合し、これを遊星型ボールミル装置を用いて、複合化処理を100時間行った。このとき、遊星型ボールミル装置中のボールミル容器及び直径10mmのボールはジルコニア製であった。ケイ素酸化物と金属の配合処理及び複合化処理はAr雰囲気で行った。次に、Ar雰囲気中、1100℃で1時間、熱処理を施し、無機複合粒子を得た。その後、メタンガスを用いてCVD法で炭素被覆を行い、無機複合粒子に炭素からなる層を形成した後、分級し、粒径10μmの炭素複合粒子を得た。炭素複合粒子中の無機複合粒子と炭素の質量比は、無機複合粒子:炭素=4:1とした。
次に、炭素複合粒子、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)をN−メチルピロリドンに溶かしたもの及び導電付与剤を、炭素複合粒子:ポリフッ化ビニリデン(PVDF):導電付与剤=85:10:5の質量比となるように混錬してスラリーを形成した。このとき、導電付与剤としてケッチェンブラックを用いた。このスラリーを厚さ10μmのCu箔からなる集電体上に塗布して活物質層を形成し、120℃で1時間乾燥後、ローラープレスにより活物質層の体積充填率が60%となるまで加圧成型し、二次電池用負極を得た。
次に、リチウム含有化合物、導電付与剤及びポリフッ化ビニリデン(PVDF)をN−メチルピロリドンに溶かしたものを、リチウム含有化合物:導電付与剤:ポリフッ化ビニリデン(PVDF)=90:6:4の質量比となるよう混合し、スラリーを形成した。このとき、リチウム含有化合物として平均粒径10μmのLiCoOの粉末を用い、導電付与剤として黒鉛を用いた。このスラリーを十分に混錬後、厚さ20μmの集電体であるAl箔に塗布した。これを120℃で1時間乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成型し、正極を得た。
このようにして作製した二次電池用負極及び正極を、捲回し、ラミネート製の容器に封入して二次電池を作成した。電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との3:7の混合溶媒に、1モル/リットルとなるようにLiPFを溶解したものを用いた。
次に、この二次電池を充電電流1A,充電終止電圧4.2Vで充電し、放電電流1A,放電終止電圧2.5Vで放電させる充放電サイクル試験を実施して、この二次電池の特性を評価した。また、100サイクル後に交流インピーダンス法にてインピーダンス測定を行った。
(実施例2)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのNi粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例3)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのTi粒子を用い、無機複合粒子と炭素の質量比を1:5とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例4)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのW粒子を用い、ケイ素酸化物中のケイ素と金属との原子数比を1:0.05とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例5)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのCo粒子を用い、ケイ素酸化物中のケイ素と金属との原子数比を1:1とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例6)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのV粒子を用い、無機複合粒子と炭素の質量比を1:10とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例7)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのMo粒子を用い、ケイ素酸化物として酸素のケイ素に対する元素比が0.8であるケイ素酸化物を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例8)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのCr粒子を用い、ケイ素酸化物として酸素のケイ素に対する元素比が1.9であるケイ素酸化物を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例9)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのMn粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例10)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのTa粒子を用い、無機複合粒子と炭素の質量比と1:3とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例11)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのNb粒子を用い、分級により炭素複合粒子の平均粒径を3μmとした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例12)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのPd粒子を用い、ケイ素酸化物中のケイ素と金属との原子数比を1:2とした以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例13)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのAu粒子を用い、CVD法の代わりに、メカノフュージョン法にて炭素被覆を行った以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例14)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのAg粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例15)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのCu粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例16)
実施例1において、金属として平均粒径1μmのPt粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例17)
実施例1において、無機複合粒子と炭素の質量比が19:1となるように炭素複合体を作製した以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例18)
実施例1において、無機複合粒子と炭素の質量比が5:1となるように炭素複合体を作製した以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例19)
実施例1において、無機複合粒子と炭素の質量比が1:1となるように炭素複合体を作製した以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例20)
ケイ素酸化物として、平均粒径5μmのケイ素酸化物(酸素:ケイ素=1:1)を用い、金属として平均粒径1μmのFe粒子を用いた。このケイ素酸化物粒子と金属を、SiとFeの原子数の比が4:1となるように配合し、これを遊星型ボールミル装置で複合化処理を12時間行って、無機複合粒子を得た。このとき、遊星型ボールミル装置中のボールミル容器及び直径10mmのボールはジルコニア製で、配合処理及び複合化処理はAr雰囲気で行った。
次に、無機複合粒子と炭素を、無機複合粒子:炭素=5:1の質量比で配合し、これを上記と同じ遊星型ボールミル装置で複合化処理を5時間行った後、Ar雰囲気中で1100℃,1時間の熱処理を施し炭素複合粒子を得た。このとき、炭素としては人造黒鉛を用い、配合処理及び複合化処理はAr雰囲気で行った。
次に、この炭素複合粒子、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)をN−メチルピロリドンに溶かしたもの及び導電付与剤を、炭素複合粒子:ポリフッ化ビニリデン(PVDF):導電付与剤=85:10:5の質量比となるようにを混錬しスラリーを形成した。このとき、導電付与剤としてケッチェンブラックを用いた。このスラリーを厚さ20μmのCu箔からなる集電体上に塗布して活物質層を形成した。この活物質層を120℃で1時間乾燥後、ローラープレスにより活物質層の体積充填率が60%となるまで加圧成型した後二次電池用負極を得た。
この負極及び実施例1と同様に作製した正極を、角型缶に封入して二次電池を作成した。電解液は、エチレンカーボネート(EC)とジエチルカーボネート(DEC)との3:7の混合溶媒に、1モル/リットルとなるようにLiPFを溶解したものを用いた。
この電池を充電電流0.9A、充電終止電圧4.2Vで充電し、放電電流0.9A,放電終止電圧2.7Vで放電させる充放電サイクル試験を実施した。また、100サイクル後に交流インピーダンス法にてインピーダンス測定を行った。
(実施例21)
実施例20において、無機複合粒子と炭素の質量比を1:2とした以外は、実施例20と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(実施例22)
実施例20において、無機複合粒子と炭素の質量比を1:3とした以外は、実施例20と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(比較例1)
実施例1において、無機複合粒子の代わりに、金属を添加していないケイ素酸化物粒子を用いた以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(比較例2)
実施例1において、無機複合粒子に炭素被覆を行わないでそのまま無機複合粒子を活物質層に用いて二次電池用負極を作製した以外は、実施例1と同様の方法にて、二次電池の作製、充放電サイクル試験及びインピーダンス測定を行った。
(結果)
実施例1〜16及び比較例1〜2のサイクル試験及びインピーダンス測定の結果を表1に示す。このとき、100サイクル後の容量維持率は、(各サイクルにおける放電容量)/(5サイクル目における放電容量)の計算式にて算出した。また、インピーダンス測定の結果は、100サイクル後の界面抵抗Rを比較例1の界面抵抗Rの値で除した結果で示す。界面抵抗Rは20KHzから50MHzまでの周波数でコールコールプロットを作製した際に虚軸の−Xの値が最大値となるときの実軸の値とした(図8に示す)。
実施例1〜22の二次電池は、界面抵抗Rの値を比較例1の界面抵抗Rの値で除した値が0.2〜0.45となり、比較例1や比較例2の二次電池と比較して低い値を示した。また、実施例1〜22の二次電池は、比較例1、比較例2と比較して100サイクル後の容量維持率が67%以上高く、サイクル特性の良い電池を提供できることが証明できた。
Figure 2005294079
本発明の二次電池用負極の一例を示す部分断面図である。 本発明の二次電池用負極を構成する炭素複合粒子の一例を示す拡大断面図である。 本発明の二次電池用負極を構成する炭素複合粒子の他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の二次電池用負極を構成する無機複合粒子の一例を示す拡大断面図である。 本発明の二次電池用負極を構成する無機複合粒子の他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の二次電池用負極を構成する無機複合粒子のさらに他の一例を示す拡大断面図である。 本発明の二次電池のcolecoleプロットである。
符号の説明
1 炭素複合粒子
2 炭素
3 無機複合粒子
4 ケイ素酸化物
5 金属
6 活物質層
7 電解液
8 集電体

Claims (10)

  1. 活物質層が集電体上に形成された二次電池用負極において、前記活物質層は、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有することを特徴とする二次電池用負極。
  2. 前記金属が、Ti、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Y、Zr、Nb、Mo、Ru、Rh、Pd、Ag、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au又はLaであることを特徴とする請求項1に記載の二次電池用負極。
  3. 前記無機複合粒子中のケイ素の原子数を1としたとき、当該無機複合粒子に含まれる金属の原子数が0.05以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の二次電池用負極。
  4. 前記炭素複合粒子の質量を1としたとき、前記炭素複合粒子に含まれる前記炭素の質量が0.05以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の二次電池用負極。
  5. 前記ケイ素酸化物を構成する酸素のケイ素に対する元素比が、0.8以上2未満であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の二次電池用負極。
  6. 前記炭素複合粒子の平均粒径が10μm以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の二次電池用負極。
  7. ケイ素酸化物と金属とを複合化して無機複合粒子を作製する工程と、該無機複合粒子を炭素で被覆して炭素複合粒子を作製する工程と、該炭素複合粒子を含むスラリーを用いて集電体上に活物質層を形成する工程と、を含むことを特徴とする二次電池用負極の製造方法。
  8. ケイ素酸化物と金属との複合化が、圧接法、スパッタ法又は真空蒸着法を用いて行われることを特徴とする請求項7に記載の二次電池用負極の製造方法。
  9. 無機複合粒子の炭素による被覆が、CVD法又は圧接法を用いて行われることを特徴とする請求項7又は8に記載の二次電池用負極の製造方法。
  10. 電気化学的にリチウムイオンを取り出せるリチウム含有化合物を含む正極と、リチウムイオンを吸蔵及び放出することのできる活物質層が集電体上に形成されてなる負極と、リチウムイオン導電性の非水系電解液又はポリマー電解質とを有する二次電池において、
    前記活物質層は、ケイ素酸化物と少なくとも1種の金属とを含む無機複合粒子が炭素で被覆されている炭素複合粒子を含有することを特徴とする二次電池。
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