JP2005292818A - ホログラム転写箔およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】種々の表面性を有する被転写体に低いヒートシール温度でホログラムを所望のパターンで転写するためのホログラム転写箔とその製造方法を提供する。
【解決手段】ホログラム転写箔を、基材フィルム上に剥離可能に積層されたホログラム層、接着剤層とを少なくとも備え、接着剤層はヒートシール性を有する熱可塑性樹脂と中空樹脂粒子を含有し、接着剤層における中空樹脂粒子の含有量を5〜50重量%の範囲、熱可塑性樹脂の軟化温度を中空樹脂粒子の軟化温度以下とする。
【選択図】 図1

Description

本発明はホログラム転写箔に係り、特に被転写体に所望のパターンでホログラムを転写するためのホログラム転写箔とその製造方法に関する。
ホログラムは、例えば、立体的画像の再生や光の干渉を利用した意匠用途、偽造が困難であることを利用した偽造防止用途、画像や情報の記録・再生媒体用途、光の回折、反射、散乱等を制御する光学素子用途等に利用されている光学物品である。
ホログラムには、レリーフホログラム、体積ホログラム等のホログラムがある。レリーフホログラムは、表面に微細な凹凸を形成することにより、画像、情報の記録、再生を行なうものである。また、体積ホログラムは、情報をホログラム層の厚み方向に、物体からの光の波面に相当する干渉縞を透過率変調、屈折率変調の形で層内に記録することで形成されるホログラムである。
ここでいうホログラムとは、立体画像に限らず、一定の連続パターンあるいは不連続パターンを形成した光学素子、例えば、回折格子やモスアイと呼ばれる反射防止素子も含まれる。
ホログラムの形成方法としては、物品からの反射光と参照光の干渉現象を利用して記録し形成する方法、対象物に関するディジタルデータから計算機により干渉縞データを作製する計算機ホログラムによる方法、回折格子等のパターンを電子線により描画する方法等が挙げられる。
このようなホログラムを物品に付与する方法として、ホログラム転写箔を利用する方法がある。従来のホログラム転写箔、例えば、レリーフ型のホログラム転写箔は、基材フィルム上に剥離層を介してホログラム層となる樹脂層を形成し、この樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層とし、ホログラムレリーフパターン上に反射層を設け、さらに、ヒートシール性の接着剤層を設けたような構成である。
このようなレリーフ型のホログラム転写箔、あるいは体積型のホログラム転写箔は、被転写体への接着性が良好であり、かつ、所望のパターンで被転写体にホログラムを転写する際の箔切れ性が良好であることが要求される。また、被転写体もプラスチック、紙等の材質の違い、表面加工による表面特性の違いにより接着性に差がある。しかし、接着性の悪い被転写体に対して良好な接着性を得るため、接着剤層を厚くしたり、軟化温度の低い接着剤を使用すると、箔切れ性が低下するという問題があった。
一方、転写箔の箔切れ性を向上させる手段として、接着剤層にシリカ等の無機フィラーを含有させることが知られており(特許文献1、2)、このような無機フィラーがホログラム転写箔に利用されていた。しかし、無機フィラーを含有さることにより転写時のヒートシール温度が高くなり、ホログラム層にダメージが生じ易くなるという問題があった。
このような問題を解消するために、多孔質で表面がマット状である接着剤層を備えたホログラム転写箔が開発されている(特許文献3)。
特開平4−185498号公報 特開平9−39391号公報 特開平5−155199号公報
しかしながら、多孔質である感熱接着剤は材料選択の幅が限定され、軟化温度が低いものは少なく、より低いヒートシール温度でのホログラム転写の要求に応えることが困難であるという問題があった。
本発明は、上記のような実情に鑑みてなされたものであり、紙、プラスチックカード等、種々の表面性を有する被転写体に低いヒートシール温度でホログラムを所望のパターンで転写するためのホログラム転写箔とその製造方法を提供することを目的とする。
このような目的を達成するために、本発明のホログラム転写箔は、基材フィルムと、該基材フィルム上に剥離可能に設けられたホログラム層と、該ホログラム層上に積層された接着剤層とを少なくとも備え、該接着剤層はヒートシール性を有する熱可塑性樹脂と中空樹脂粒子を含有し、前記接着剤層における中空樹脂粒子の含有量は5〜50重量%の範囲であり、前記熱可塑性樹脂の軟化温度は前記中空樹脂粒子の軟化温度以下であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材フィルムと前記ホログラム層との間に剥離層を備えるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中空樹脂粒子の平均粒子径は0.05〜10μmの範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中空樹脂粒子の軟化温度と前記熱可塑性樹脂の軟化温度との差は10〜50℃の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記中空樹脂粒子の軟化温度は80〜150℃の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記ホログラムがレリーフホログラムであるような構成、あるいは、前記ホログラムが体積ホログラムであるような構成とした。
また、本発明のホログラム転写箔の製造方法は、基材フィルム上にホログラム層となる樹脂層を形成し、該樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層を剥離可能に配設する工程と、該ホログラム層のホログラムレリーフパターン上に反射層を設ける工程と、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液を前記反射層上に塗布し、常温送風乾燥することにより接着剤層を設ける工程と、を有するような構成とした。
また、本発明のホログラム転写箔の製造方法は、基材フィルム上にホログラム層となる樹脂層を形成し、該樹脂層に体積ホログラムを形成してホログラム層を剥離可能に配設する工程と、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液を前記ホログラム層上に塗布し、常温送風乾燥することにより接着剤層を設ける工程と、を有するような構成とした。
本発明の他の態様として、前記塗布液における固形分含有量は10〜60重量%の範囲であり、水とアルコールの体積比は97:3〜70:30の範囲であるような構成とした。
本発明の他の態様として、前記基材フィルム上に剥離層を形成し、該剥離層上に前記樹脂層を形成するような構成とした。
本発明によれば、接着剤層に含有される中空樹脂粒子により、ヒートシールされた部位と他の部位との境界での箔切れ性が極めて良好なものとなるので、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂として軟化温度の低い樹脂を使用して、より低いヒートシール温度でありながら良好な箔切れで転写が可能であり、かつ、ヒートシール時において中空樹脂粒子も軟化してシール性を発現するので、接着剤層の接着性が極めて高いものとなり、これにより、紙等のように表面が粗く、軟化した接着剤が食い込み難い被転写体や、プラスチックカード、包装紙、フィルム等、種々の表面性を有する被転写体に対して低いヒートシール温度でホログラムを所望のパターンで転写することが可能である。さらに、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂として軟化温度の低い樹脂を使用しても、ブロッキングを生じ難いため、ホログラム転写箔を巻き取り状態で保管することができる。
また、本発明の製造方法では、適度の表面粗さを付与しながら中空樹脂粒子を含有した接着剤層を形成することができ、上記の効果を奏するホログラム転写箔を簡便に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[ホログラム転写箔]
図1は本発明のホログラム転写箔の一実施形態を示す概略断面図である。図1において、ホログラム転写箔1は、基材フィルム2と、この基材フィルム2上に剥離層3を介して順次積層されたホログラム層4、反射層5、接着剤層6とを備えている。
本発明のホログラム転写箔1では、接着剤層6がヒートシール性を有する熱可塑性樹脂と中空樹脂粒子を含有し、接着剤層6における中空樹脂粒子の含有量は5〜50重量%、好ましくは10〜40重量%の範囲であり、熱可塑性樹脂の軟化温度は中空樹脂粒子の軟化温度以下である。
上記の中空樹脂粒子の含有量が5重量%未満であると、箔切れ性が不充分であり、含有量が50重量%を超えると、中空樹脂粒子が軟化しにくくなり、高いシール性が得られず好ましくない。
尚、接着剤層における熱可塑性樹脂と中空樹脂粒子の含有量の測定は、接着剤層を削り取り、JIS K 7120:1987(プラスチックの熱重量測定を行うための一般的試験方法について規定)による重量減少の程度から個々の配合量を得ることにより行う。
このような接着剤層6を構成する中空樹脂粒子の材質としては、軟化温度が80〜150℃、好ましくは90〜130℃の範囲である樹脂を使用することができ、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル−スチレン共重合体等のアクリル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン等のゴム系樹脂等が挙げられる。更に詳しく挙げると、このような樹脂を合成するための重合性モノマーとしては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸等のカルボキシル基を有するモノマー、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、2−メトキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステルモノマー、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルピロリドン等のビニルモノマー、ブタジエン、イソプレン等のジエンモノマー、その他、酢酸ビニル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、(メタ)アクリルアミド、アクリロニトリル、N−メチロール(メタ)アクリルアミド等挙げられ、これらのモノマーを単独で、あるいは2種以上重合させることにより得られる樹脂を使用することができる。特に、所望の軟化温度に調整するために、2種以上の共重合体とすることが好ましく、軟化温度、箔切れ性の観点から、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート等のアクリル系モノマーの共重合体、これらアクリル系モノマーとスチレンとの共重合体が特に好ましい。
ここで、(メタ)アクリルはアクリルおよびメタクリル、(メタ)アクリレートはアクリレートおよびメタクリレートを表す。
使用する中空樹脂粒子は、平均粒子径が0.05〜10μm、好ましくは0.3〜5μmの範囲であるものを使用することができ、その形状が球状であっても、また、偏平な形状であってもよい。
尚、中空樹脂粒子の平均粒子径の測定は、JIS B 9925:1997(液体中の粒子の大きさ及び数を測定する光散乱式自動粒子計数器について規定)により、例えば、日機装(株)製マイクロトラック粒度分布測定装置UPAを用いて測定する。接着剤層中の中空樹脂粒子の粒度分布は、光学顕微鏡による直接観察で測定する。
また、熱可塑性樹脂としては、従来からヒートシール剤として使用されている熱可塑性樹脂を使用することができる。例えば、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリイソブチレン、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−イソプレンゴム等のゴム系、ポリメチル(メタ)アクリル酸、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリエチル(メタ)アクリレート、ポリプロピル(メタ)アクリレート、ポリブチル(メタ)アクリレート、ポリ(2−エチルヘキシル)(メタ)アクリレート等のアクリル樹脂系、ポリスチレン、アクリル−スチレン共重合体等のポリスチレン系、ポリイソブチルエーテル等のポリビニルエーテル系、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等のポリオレフィン系、その他、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリアクリルアミド、ポリメチロールアクリルアミド、ポリエステル系、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、ポリエチレンオキシド等が使用できる。また、共重合体として、例えば、酢酸ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、酢酸ビニル−オクチル(メタ)アクリレート等の酢酸ビニルとアクリル樹脂の共重合体、塩化ビニル−ブチル(メタ)アクリレート、塩化ビニリデン−ブチル(メタ)アクリレート等の共重合体、エチレン−ブチル(メタ)アクリレート、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の共重合体等を使用することができる。また、これらの樹脂は2種以上を用いてもよい。軟化温度、密着性の観点から、エチレン−(メタ)アクリル酸、エチレン−メチル(メタ)アクリレート等の、オレフィン樹脂とアクリル樹脂の共重合体、または、オレフィン樹脂とアクリル樹脂のブレンド物が特に好ましい。
上述の中空樹脂粒子と熱可塑性樹脂は、水および/またはアルコールに分散されたエマルジョンであるものが好ましく、後述する製造方法のように、このようなエマルジョンを塗布、乾燥して接着剤層6を形成することができる。
本発明では、接着剤層6に含有される上述の中空樹脂粒子により、ホログラム転写箔1の箔切れ性が向上するため、箔切れ性の低下を生じさせる軟化温度の低い熱可塑性樹脂の使用が可能となる。
接着剤層6に含有される熱可塑性樹脂の軟化温度は、中空樹脂粒子の軟化温度以下であり、両者に差が存在する場合の温度差は10〜50℃、好ましくは20〜40℃の範囲とすることができる。中空樹脂粒子の軟化温度が熱可塑性樹脂の軟化温度よりも低くなると、良好な箔切れ性が得られず、軟化温度の差が50℃を超えると、熱可塑性樹脂の低い軟化温度を活かした低温でのヒートシール性が得られなくなる。
本発明における軟化温度の測定は、熱機械測定装置((株)リガク製 Thermo plus TMA 8310)を用い、被検体膜にペネトレーション用の石英製荷重棒を、荷重5.0gで押し付けながら、昇温速度5℃/分で、−30℃から200℃の範囲で加熱し、石英製荷重棒の沈み曲線を求め、図2のように、軟化温度を得る。尚、中空樹脂粒子が単独で成膜が困難な場合には、中空樹脂粒子を溶融して被膜化させ、その後、上記の方法で軟化温度を測定してもよい。また、JIS K 7196(熱可塑性プラスチックフィルム及びシートの熱機械分析による軟化温度試験法)に準じて測定しても同様の値を得ることができる。
尚、本発明では接着剤層6に、箔切れ性を向上させるために、公知のフィラー、例えば、シリカ微粒子、アルミナ微粒子、コロイド状微粒子等を添加してもよい。但し、これらの微粒子は、通常、転写時の熱で軟化することはないため、低温シール性の観点から、接着剤層6中の含有量を10重量%以下とすることが好ましい。
このような接着剤層6の厚みは0.5〜30μm、好ましくは1〜10μmの範囲で設定することができる。接着剤層6の厚みが0.5μm未満であると、紙などの孔質の被転写体に対する密着性が低下したり、被転写体のもつ凹凸が見えたりするため好ましくない。また、接着剤層6の厚みが30μmを超えると、転写後のホログラム箔と被転写体表面との段差が大きくなり、ホログラム箔が剥離し易くなってしまい好ましくない
尚、本発明では、接着剤層6の表面平均粗さRaが0.05〜2.0μmの範囲であることが好ましい。表面平均粗さRaが小さすぎると、箔切れ性が不充分であり、表面平均粗さRaが大きすぎると、密着性が低くなったり、転写時にホログラム層を傷つける可能性があり好ましくない。本発明のおける表面平均粗さRaは、下記の測定条件で測定するものとする。
(表面平均粗さRaの測定条件)
原子間力顕微鏡(AFM)のタッピングモードにより、50μm×50μm角の
領域の凹凸状態を測定し、その範囲における表面平均粗さを算出する。原子間力
顕微鏡は、日本ビーコ(株)製 NanoScope 3A ディメンジョンシステムを使用
する。
本発明のホログラム転写箔1を構成する基材フィルム2は、寸法安定性、耐熱性、強靭性等を有するものを使用することができ、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリスチレン、ポリメチルメタクリレート、ナイロン(登録商標)、ポリノルボルネン、ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリカーボネート、セロファン、ビニロン(登録商標)、アセテート、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリアミドイミド等の樹脂フィルム、コンデンサペーパー等の紙、これらの複合体等を使用することができる。基材フィルム2の厚みは、使用する材質を考慮して適宜設定することができ、例えば、6〜50μm程度の範囲で設定することができる。
本発明のホログラム転写箔1を構成する剥離層3は、被転写体に転写されて最表面に位置するものであり、転写時の剥離性、箔切れ性の向上、および、転写されたホログラム層の保護層の作用をなすものである。このような剥離層3の材質としては、例えば、ポリメタクリル酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹脂、シリコーン樹脂、炭化水素を主体とするワックス類、ポリスチレン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面活性剤、金属酸化物等を挙げることができ、これらを1種で、あるいは、2種以上の組み合わせで使用することができる。また、剥離層3の厚みは、例えば、0.1〜10μmの範囲で適宜設定することができる。
本発明のホログラム転写箔1を構成するホログラム層4におけるホログラムとは、立体画像に限らず、一定の連続パターンあるいは不連続パターンを形成した光学素子、例えば、回折格子やモスアイと呼ばれる反射防止素子も含まれる。例えば、ホログラム層4は、レリーフ型のホログラム層、あるいは体積型のホログラム層とすることができる。
ホログラム層4がレリーフ型のホログラムの場合は、微細な凹凸パターンを形成するために、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、電離放射線硬化性樹脂等を用いて形成され、厚みは0.1〜20μm、好ましくは0.5〜10μmの範囲で設定することができる。
熱硬化性樹脂としては、例えば、不飽和ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ変性不飽和ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、フェノール樹脂、セルロース樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂等、有機成分とゾルゲル反応可能な金属アルコキシド基を含有した有機−無機ハイブリッド樹脂等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂としては、アクリル樹脂、アクリルアミド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ナイロン(登録商標)、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリカーボネート、シリコーン樹脂等が挙げられる。これらの樹脂は、単独あるいは2種以上の組み合わせで使用することができ、また、各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コバルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド等の過酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジフェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤を配合してもよい。
また、電離放射線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和結合をもつモノマー、オリゴマー、ポリマー等を使用することができる。モノマーとしては、例えば、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等が挙げられる。オリゴマーとしては、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート等が挙げられる。ポリマーとしては、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂が挙げられ、特に耐熱性や加工性の観点から、特開2000−63459号公報に記載されているようなウレタン変性アクリル樹脂が好ましく用いられる。
また、ホログラム層4に使用する光硬化性樹脂として、特開昭61−98751号公報、特開昭63−23909号公報、特開昭63−23910号公報に記載されているような光硬化性樹脂を挙げることができる。
また、レリーフホログラムの凹凸パターン形状を正確に形成するために、反応性をもたないアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂等のポリマーを添加することができる。
また、光カチオン重合を利用する場合には、エポキシ基を有するモノマー、オリゴマー、ポリマー、オキセタン骨格含有化合物、ビニルエーテル類を使用することができる。
また、上記の電離放射線硬化性樹脂は、紫外線等の光によって硬化させる場合には、光重合開始剤を添加することができる。樹脂に応じて、光ラジカル重合開始剤、光カチオン重合開始剤、その併用型(ハイブリッド型)を選定することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等のベンゾイン系化合物、アントラキノン、メチルアントラキノン等のアントラキノン系化合物、アセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、ベンゾフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、α−アミノアセトフェノン、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルホリノプロパン−1−オン等のフェニルケトン系化合物、ベンジルジメチルケタール、チオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、ミヒラーズケトン等を挙げることができる。
光カチオン重合可能な化合物を使用する場合の光カチオン重合開始剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、混合配位子金属塩等を使用することができる。
光ラジカル重合と光カチオン重合を併用する、いわゆるハイブリッド型材料の場合、それぞれの重合開始剤を混合して使用することができ、また、一種の開始剤で双方の重合を開始させる機能をもつ芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等を使用することができる。
さらに、ホログラム層4には、ホログラムの凹凸パターンの形成を容易とするために、離型剤を添加することができる。離型剤としては、公知の離型剤や界面活性剤、例えば、ポリエチレンワックス、アミドワックス等の固形ワックス、フッ素化合物、フッ素ポリマー、リン酸エステル、シリコーンオイル、シリコーン樹脂等が挙げられる。
また、レリーフの凹凸形状を正確なものとしたり、硬度、耐熱性を付与するために、シリカ、チタニア、アルミナ等の無機酸化物微粒子や金属アルコキシド、金属アルコキシドオリゴマー等を添加することもできる。
さらに、ホログラム層4には、重合防止剤、酸化防止剤、増感剤、紫外線吸収剤、安定化剤、可塑剤、消泡剤等を添加することができる。
ホログラム層4が体積型のホログラムの場合は、銀塩、重クロム酸ゼラチン、光架橋型材料、フォトポリマー(光重合性材料)等を使用して形成することができ、乾式プロセスにて簡便に体積ホログラムを作製できるフォトポリマーを使用することが好ましい。
フォトポリマーは、バインダー樹脂、屈折率変調成分となる光重合性化合物、光重合開始剤、必要に応じて添加される増感色素を主構成成分とする。
バインダー樹脂としては、各種熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂が使用でき、例えば、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリジメチルシロキサン等のシロキサン系樹脂、ウレタン系樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、有機成分とゾルゲル反応可能な金属アルコキシド基を含有した有機−無機ハイブリッド樹脂等を挙げることができる。これらの樹脂は、それぞれ単独でも混合しても使用できる。
光重合性化合物としては、光ラジカル重合性化合物、光カチオン重合性化合物、光アニオン重合性化合物を使用することができるが、材料の幅広い選択性から、光ラジカル重合性化合物、光カチオン重合性化合物を使用することが好ましい。例えば、フルオレン骨格含有ジアクリレートおよびジメタクリレート、ビフェニル骨格含有ジアクリレートおよびジメタクリレート、ビスフェノール骨格含有ジアクリレートおよびジメタクリレート、ポリアルキレングリコールジアクリレートおよびジメタクリレート、フェニル基骨格含有アクリレート等の光ラジカル重合性化合物、脂環式エポキシ、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、オキセタン骨格含有化合物等の光カチオン重合性化合物を挙げることができる。これらの化合物は、それぞれ単独でも混合しても使用できる。
光重合開始剤は、使用する光重合性化合物に応じて選択することができる。
光ラジカル重合開始剤としては、1,3−ジ(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラキス(t−ブチルジオキシカルボニル)ベンゾフェノン、N−フェニルグリシン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、3−フェニル−5−イソオキサゾロン、2−メルカプトベンズイミダゾール、イミダゾール二量体類等を挙げることができる。
光カチオン重合可能な化合物を使用する場合の光カチオン重合剤としては、芳香族ジアゾニウム塩、芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ホスホニウム塩、混合配位子金属塩、例えば、(η6−ベンゼン)(η5−シクロペンタジエニル)鉄(II)、シラノール−アルミニウム錯体等を挙げることができる。
光ラジカル重合と光カチオン重合を併用する、いわゆるハイブリッド型材料である場合には、それぞれの重合開始剤を混合して使用することができ、また、一種の開始剤で双方の重合を開始させる機能をもつ芳香族ヨードニウム塩、芳香族スルホニウム塩等を使用することができる。
光重合開始剤は、記録される体積ホログラムの安定化の観点から、ホログラム記録後に分解処理されることが好ましい。
増感色素としては、チオピリリウム塩系色素、メロシアニン系色素、キノリン系色素、スチリルキノリン系色素、ケトクマリン系色素、チオキサンテン系色素、キサンテン系色素、オキソノール系色素、シアニン系色素、ローダミン系色素、ピリリウム塩系色素、シクロペンタノン系色素、シクロヘキサノン系色素等が挙げられる。可視光増感色素は、光学色素のような高透明性が要求される場合には、体積ホログラム記録後の後工程、加熱や紫外線照射による分解等により無色になるものが好ましい。
上述のような体積ホログラム層の厚みは、例えば、1〜100μm、好ましくは3〜40μmの範囲で適宜設定することができる。
尚、上記のホログラム層4に使用する樹脂材料は、そのガラス転移温度が転写時のヒートシール温度よりも高いものを使用することが好ましい。
本発明のホログラム転写箔1を構成する反射層5は、転写箔のホログラムを反射型として形成する場合には、光を反射する金属薄膜が用いられ、ホログラムを透過型とする場合には、ホログラム層4と組み合わされてホログラムを発現し、しかも下層を隠蔽させないホログラム効果薄膜が用いられる。尚、ホログラム層4が体積ホログラムの場合には、反射層5は不要である。
反射型ホログラムに使用される金属薄膜としては、例えば、Cr、Ti、Fe、Co、Ni、Cu、Zn、Ag、Au、Ge、Al、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、Se、In、Ga、Rb等の金属、これらの酸化物、窒化物、硫化物等を単独で、あるいは、2種以上の組み合わせて成膜したものとすることができる。上記の金属薄膜の中では、Al、Cr、Ni、Ag、Auが特に好ましい。このような金属薄膜の厚みは10〜10000Å、好ましくは200〜2000Åの範囲で適宜設定することができる。
また、透過型ホログラムに使用される上記のホログラム効果薄膜は、ホログラム効果を発現できる光透過性のものであれば、特に制限されない。例えば、ホログラム層4を構成する樹脂と屈折率が異なる透明材料を使用することができる。この場合、ホログラム効果薄膜の屈折率は、ホログラム層4の屈折率よりも大きくても、小さくてもよく、屈折率の差は0.1以上、好ましくは0.5以上である。
その他、ホログラム効果薄膜として、ホログラム層と屈折率の異なる樹脂からなる膜、フッ素化合物や金属酸化物、金属微粒子、金属酸化物微粒子等を含む膜、金属微粒子や金属酸化物微粒子のコロイド溶液を用いて作製した薄膜、金属アルコキシド等の有機金属化合物の加水分解重縮合物からなる膜等を使用することができる。
上述の本発明のホログラム転写箔の実施形態では、剥離層3を介して基材フィルム2上にホログラム層4が配設されているが、基材フィルム2の表面が好適な剥離性を具備する場合や、ホログラム層を形成する樹脂自体が好適な剥離性を具備する場合には、剥離層3を介在させることなく、基材フィルム2上にホログラム層4を配設してもよい。
本発明のホログラム転写箔の転写は、加熱、加圧することにより行なうことができ、転写装置としては、熱スタンプ型、ロール型等の転写方式を使用することができる。また、本発明のホログラム転写箔の被転写体としては、例えば、紙、合成紙、プラスチック、金属等のフィルムやシート、プラスチック板、ガラス板等が挙げられる。プラスチックとしては、例えば、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。また、ホログラムが具備する意匠性を利用する目的で、包装紙や包装用フィルム、プレミアムカード、雑誌や書籍等を被転写体としてもよい。また、ホログラムが偽造困難である点を利用して、高い偽造防止性が要求される真正性証明用媒体、例えば、銀行等の預貯金カード、通帳、クレジットカード、身分証明書、受験票、パスポート、紙幣、商品券、株券、乗車券、航空券、交通機関や公衆電話等のプリペイドカード等を被転写体としてもよい。あるいは、高級腕時計、貴金属、宝飾品、いわゆるブランド品と言われる世界的に著名な高級商品で、偽造の対象となり易い物品や、それに付属するタグ、音楽ソフト、映像ソフト、コンピュータソフト、ゲームソフト等が記録された記録媒体、それらのケース等の物品も被転写体として挙げることができる。また、ホログラム層には、必要に応じて情報を記録することも可能である。
さらに、本発明のホログラム転写箔の被転写体として、光学的機能を備えたり、反射光を制御する光学素子、例えば、反射板、反射防止板、偏光板、導光板等のように、ディスプレイや計器類、携帯電話等の表示窓の内部あるいは表面に設置する部材を挙げることができる。
本発明のホログラム転写箔の転写は、被転写体の一部への転写、全面への転写、いずれであってもよく、また、一部への転写の場合、複雑な模様や文字等の転写型を用いて転写してもよい。
図3は、上述の本発明のホログラム転写箔1を用いた転写例を示す図である。図3に示されるように、被転写体11上に本発明のホログラム転写箔1を接着剤層6が接するように載置し、所望のパターンの熱スタンプ21により基材フィルム2側から熱圧着してヒートシールを行い、その後、ホログラム転写箔1を剥離する。この剥離に際して、接着剤層6に含有される中空樹脂粒子と、接着剤層6の適度の表面粗さとにより、ヒートシールされた部位と他の部位との境界(図3に鎖線で示された箇所)で良好な箔切れが生じて、熱スタンプ21で押圧された領域の剥離層3、ホログラム層4、反射層5、接着剤層6が被転写体11に転写される。また、熱スタンプ21で押圧された領域では、中空樹脂粒子も軟化してシール性を発現するので、接着剤層6の接着性が極めて高いものとなる。
[ホログラム転写箔の製造方法]
次に、本発明のホログラム転写箔の製造方法について、図1に示したホログラム転写箔1を例として説明する。
本発明の製造方法は、基材フィルム2上に剥離層3を形成し、この剥離層3上にホログラム層4となる樹脂層を形成し、この樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層4とする工程と、このホログラム層4のホログラムレリーフパターン上に反射層5を設ける工程と、反射層5上に接着剤層6を設ける工程と、を有している。
基材フィルム2上への剥離層3の形成は、上述の剥離層3に使用する材料を、必要に応じてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール等の溶剤と混合して塗布液とする。この塗布液を公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法、リップコート法、ドクターブレードコート法、コンマコート法、ダイコート法、スピンコート法等により基材フィルム2上に塗布して剥離層3を形成することができる。尚、塗布後は、必要に応じて、例えば、50〜180℃で乾燥して溶剤を揮散させ、必要に応じて、再度乾燥を行なって、剥離層3を形成することができる。
また、ホログラム層4の形成は、まず、上述のホログラム層4に使用する材料を、必要に応じてアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、ベンゼン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、1−ブタノール等の溶剤と混合して塗布液とする。この塗布液を公知の塗布方法、例えば、グラビアコート法、ロールコート法、カーテンコート法、フローコート法、リップコート法、ドクターブレードコート法、コンマコート法、ダイコート法、スピンコート法等により剥離層3上に塗布して樹脂層を形成する。尚、塗布後は、必要に応じて、例えば、50〜180℃で乾燥して溶剤を揮散させ、必要に応じて、再度乾燥を行なって、樹脂層を形成することができる。
レリーフ型のホログラム層4の形成では、レーザー光や電子線を用いて作製したホログラムまたは回折格子を原版とし、この原版を未硬化状態の樹脂層に密着させ、その状態で樹脂層を、紫外線、電子線のような電離放射線や、熱により硬化させてホログラム層4を形成する。あるいは、上記の原版を母型とし、電鋳法により作製したニッケルスタンパー、熱可塑性樹脂を利用して熱プレスすることにより凹凸パターンを複製したスタンパー、熱硬化性樹脂あるいは光硬化性樹脂組成物を凹凸パターンに流し込み硬化させることにより作製した樹脂製スタンパー等を、未硬化状態の樹脂層に密着させ、その状態で樹脂層を、紫外線、電子線のような電離放射線や、熱により硬化させてホログラム層4を形成する。
また、常温での固体の樹脂層を形成した後、この未硬化状態の樹脂層にホログラム原版あるいは原版から作製したスタンパーを密着(必要に応じて加熱密着)させ、原版あるいはスタンパーを剥離した後、紫外線、電子線、熱等により樹脂層を硬化させてホログラム層4としてもよい。
また、ホログラム層4が体積型のホログラム層4である場合、基材フィルム2上、あるいは、基材フィルム2上に設けた剥離層3上に、直接、体積型のホログラム4を形成せずに、下記のようにしてホログラム転写箔を作製することが好ましい。すなわち、まず、仮基材上に上述のように体積型のホログラム4を形成して、体積ホログラム形成用フィルムを作製する。次いで、このホログラム層4を、基材フィルム2上に設けた剥離層3上にラミネートし、その後、仮基材を剥離する。次に、ホログラム層4上に接着剤層6を下記のように形成して、本発明のホログラム転写箔1とすることができる。尚、剥離層3上にホログラム層4を転写した後に、更に、加熱、紫外線照射等によりホログラム層4を十分に硬化させてもよい。
上記の体積型のホログラム層4の形成では、仮基材上に形成した樹脂層に、上述のようにして体積ホログラムを形成するが、仮基板上に形成した樹脂層が粘着性を有する場合には、ホログラム形成の直前まで、保護フィルムにより樹脂層を被覆して保護してもよい。このような保護フィルムは、上述の基材フィルムとして挙げたものから適宜選択して使用することができる。その後、可視レーザー光、例えば、アルゴンイオンレーザー(波長458nm、488nm、514.5nm)、クリプトンイオンレーザー(波長647.1nm)、ヘリウムイオンレーザー(波長633nm)、YAGレーザー(波長532nm)等の可視レーザー、あるいは紫外光や電子線のような電離放射線等を用いて、樹脂層に体積ホログラムの記録を行なう。
この体積ホログラムの記録方法は、従来公知のいずれの方法を用いてもよい。例えば、感光性の樹脂層に原版を密着させ、透明な仮基材側から可視光、あるいは紫外光や電子線のような電離放射線を用いて干渉露光を行なうことにより体積ホログラムを記録することができる。
また、屈折率変調の促進、重合反応の完結のために、干渉露光後、紫外線による全面露光や加熱等の処理を適宜行なうことができる。
レリーフ型のホログラム層4のレリーフパターン上に反射層5を設ける工程では、真空蒸着、スパッタリング、反応性スパッタリング、イオンプレーティング、電気めっき、コーティング等の公知の方法を用いることができる。
反射層5上に接着剤層6を設ける工程では、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液(エマルジョン状態のものが好ましい)を反射層5上に塗布し、常温送風乾燥、例えば、15〜35℃の温度で、風量は10〜100m3/分で乾燥を行い、必要に応じて、再度乾燥することにより接着剤層6を形成する。使用する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子は上述の材料を使用することができる。塗布液における固形分の含有量は10〜60重量%、好ましくは20〜50重量%の範囲とすることができる。また、使用するアルコールは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等を挙げることができる。塗布液における水とアルコールの体積比は97:3〜70:30の範囲で設定することが好ましい。アルコール量が上記の範囲から外れる場合、常温送風乾燥による適度の表面粗さを得ることが難しくなる。
尚、使用する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子は、夫々の重量を、例えば、Mettler−Toledo K.K.製ベーシック電子天秤AB−Sシリーズを用いて秤量し、所望の範囲で配合する。
上記のような塗布液を反射層5上に塗布し常温送風乾燥することにより、形成された接着剤層6は表面に微細凹凸を有するものとなる。この常温送風乾燥は、接着剤層6が適度の表面粗さ(例えば、Raが0.05〜2.0μmの範囲)となるように、使用する塗布液に応じて風量、送風方向等の条件を設定することができる。
尚、体積ホログラムの場合におけるホログラム層上への接着剤層の形成も、上述の接着剤層6の形成と同様に行なうことができる。また、ホログラム層と接着剤層との密着性を更に向上させるために、プライマー層を介在させてもよい。
次に、より具体的な実施例を示して本発明を更に詳しく説明する。
[実施例1]
厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製 ルミラーT−60)フィルムの片面に、剥離層用の塗布液(昭和インク工業所(株)製 ハクリニス45−3)をグラビアコート法で、30m/分の速度で塗工し、その後、100℃で乾燥して溶剤を揮散させて、剥離層(膜厚約1μm)を形成した。
次に、この剥離層上に下記の組成を有するホログラム層用の塗布液Aを、グラビアコート法で30m/分の速度で塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させて、ホログラム層形成用の樹脂層(膜厚約3μm)を形成した。
(ホログラム層用の塗布液Aの組成)
・光硬化性樹脂 … 100重量部
(三菱化学(株)製 ユピマーUV LZ065S)
・光重合開始剤 … 5重量部
(チバスペシャルティケミカルズ社製 イルガキュア907)
・メチルエチルケトン … 300重量部
次いで、ホログラム複製を下記のように行なってホログラム層を形成した。
まず、レーザー光を用いてホログラム原版を作製し、このホログラム原版を、連続複製装置のエンボスローラーに装着した。次いで、上記のように樹脂層を形成した基材フィルムを、連続複製装置の給紙側に設置し、エンボスローラーに20m/分の速度で供給して、プレス圧1×105Pa、ロール温度140℃で圧着して、凹凸パターンを樹脂層に形成した。引き続き、高圧水銀灯より発生した紫外線を照射して樹脂層を硬化させ、レリーフを形成してホログラム層とした。
次に、上記のホログラム層上に真空蒸着法により厚さ500Åのアルミニウム層を形成して反射層とした。
次いで、反射層上に下記組成の接着剤層用の塗布液をグラビアコート法により30m/分の速度で塗工し、常温送風乾燥(25℃、風量50m3/分)を行って接着剤層(膜厚約2μm)を形成した。尚、接着剤層用の塗布液は、固形分が30%となるように調整した。また、接着剤層における中空樹脂粒子の含有量は17重量%であった。
これにより、本発明のホログラム転写箔を得た。
(接着剤層用の塗布液組成)
・熱可塑性ヒートシールエマルジョン … 50重量部(固形分換算)
(中央理化工業(株)製 アクアテックスAC−3100)
・中空樹脂粒子含有エマルジョン … 10重量部(固形分換算)
(日本ゼオン(株)製 Nipol−CMH5055)
・イソプロパノール … 15重量部
ここで、上記の熱可塑性ヒートシールエマルジョンの固形分(熱可塑性樹脂)の軟化温度、および中空樹脂粒子含有エマルジョンの固形分(中空樹脂粒子)の軟化温度を、それぞれ下記の条件で測定した。その結果、熱可塑性樹脂の軟化温度は80℃、中空樹脂粒子の軟化温度は100℃であった。
(軟化温度の測定条件)
熱機械測定装置(Thermo Mechanical Analyzer : TMA)を用いて、被検体膜にペ
ネトレーション用の石英製荷重棒を荷重5.0gで押し付けながら、昇温速度5
℃/分で、−30℃から200℃の範囲で加熱し、石英製荷重棒の沈み曲線を求
め、図2のように、軟化温度を得る。
[実施例2]
ホログラム層用の塗布液として、下記組成の塗布液Bを使用した他は、実施例1と同様にして、本発明のホログラム転写箔を得た。
(ホログラム層用の塗布液Bの組成)
・ウレタン変性反応性アクリル樹脂 … 100重量部
・ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート … 30重量部
・シリコーンオイル … 3重量部
(信越化学工業(株)製 KF−7312F)
・光重合開始剤 … 5重量部
(チバスペシャルティケミカルズ社製 イルガキュア907)
・メチルエチルケトン … 300重量部
尚、上記のウレタン変性反応性アクリル樹脂は、以下のように製造した。すなわち、冷却器、滴下ロート、および温度計付きの2リットルの四つ口フラスコに、トルエン40g、メチルエチルケトン40gをアゾ系の開始剤とともに仕込み、2−ヒドロキシエチルメタクリレート22.4g、メチルメタクリレート53.4g、メタクリル酸7.4g、イソボニルメタクリレート13.9g、トルエン30gおよびメチルエチルケトン20gの混合液を滴下ロートを経て、約2時間かけて滴下させながら100〜110℃の温度下で8時間反応させた後、室温まで冷却した。これに、2−イソシアネートエチルメタクリレート(昭和電工(株)製 カレンズMOI)27.8g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート20gおよびメチルエチルケトン20gの混合液を加えて、ラウリン酸ジブチル錫を触媒として付加反応させた。
[実施例3]
仮基材として、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製 ルミラーT−60)フィルムを準備し、この片面に、下記の組成を有するホログラム層用の塗布液Cを、グラビアコート法で30m/分の速度で塗工し、100℃で乾燥して溶剤を揮散させて、ホログラム層形成用の樹脂層(乾燥後の膜厚5.0g/m2)を形成した。さらに、この樹脂層上に、保護フィルムとして、厚み50μmのポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製 ルミラーT−60)フィルムをラミネートして、体積ホログラム形成用フィルムを作製した。
(ホログラム層用の塗布液Cの組成)
・ポリメチルメタクリレート … 100重量部
・9,9-ビス(4-アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン … 5重量部
・1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル … 70重量部
・ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート … 5重量部
・3,9-ジエチル-3’-カルボキシメチル-2,2’-チオカルボシアニンヨードニウム塩
… 1重量部
・メチルエチルケトン … 30重量部
・メタノール … 30重量部
次いで、体積ホログラム形成用フィルムの保護フィルムを剥離し、予め用意された体積ホログラム原版に樹脂層が当接するように、体積ホログラム形成用フィルムをラミネートした。次に、仮基材側からアルゴンレーザー(波長514nm)を照射して露光し、その後、高圧水銀灯を用いて露光し、ホログラム原版から剥離して、体積ホログラム層を形成した。
一方、実施例1と同様にして、厚さ25μmのポリエチレンテレフタレート(東レ(株)製 ルミラーT−60)フィルムの片面に剥離層を形成した。この剥離層上に、上記の体積ホログラム層が当接するように、体積ホログラム形成用フィルムをラミネートした。この状態で、さらに加熱、紫外線照射を行なって、体積ホログラム層を硬化させた。
次に、仮基材を剥離し、露出した体積ホログラム層上に、実施例1と同様にして、接着剤層(乾燥後の膜厚2.0g/m2)を形成した。これにより、本発明のホログラム転写箔を得た。
[比較例1]
実施例1の接着剤層用の塗布液を構成する中空樹脂粒子含有エマルジョンを、同じ重量の熱可塑性ヒートシールエマルジョン(中央理化工業(株)製 アクアテックスAC−3100)に置き換えた他は、実施例1と同様にしてホログラム転写箔を作製した。
[比較例2]
実施例1の接着剤層用の塗布液を構成する中空樹脂粒子含有エマルジョンを、コロイダルシリカ(日産化学工業(株)製 スノーテックスPS−SO)に変更した他は、実施例1と同様にしてホログラム転写箔を作製した。
[ホログラム転写箔の評価]
(転写性の評価)
上述のように作製したホログラム転写箔を、被転写体としての紙に、接着剤層が接するように重ね合わせ、転写箔側から110℃、3.0MPaの条件で熱スタンプにより圧着した。その後、ホログラム転写箔を剥離して、転写されたホログラムを下記の基準で評価し、結果を下記の表1に示した。
評価基準
○ :熱スタンプの形状を忠実に再現している。
× :バリ、欠け等が生じ、熱スタンプの形状を再現していない。
(ホログラム外観の評価)
転写性の評価と同じ条件でホログラムを転写し、転写されたホログラムを目視で観察し、下記の基準で評価し、結果を下記の表1に示した。
評価基準
○ :転写前と比べてホログラムの色味、輝度に変化がなく、傷の発生もない。
× :ホログラムの色味、輝度の変化、傷の発生のいずれかがみられる。
(密着性の評価)
転写性の評価と同じ条件でホログラムを転写し、転写されたホログラムに粘着テープ(ニチバン(株)製 セロハンテープ)を強く貼り付け、垂直方向に急激に剥離した後のホログラムの状態を下記の基準で評価し、結果を下記の表1に示した。
評価基準
○ :ホログラムが被転写体から取れない、あるいは、被転写体とホログラム
が一体で取れる(被転写体である紙に破壊が生じる)。
× :被転写体からホログラムのみが取れる。
(耐水性の評価)
転写性の評価と同じ条件でホログラムを転写し、転写されたホログラムとともに被転写体を室温の水に48時間浸漬し、被転写体からのホログラムの剥離の有無を観察して下記の基準で評価し、結果を下記の表1に示した。
評価基準
○ :被転写体からのホログラムの剥離がない。
× :被転写体からのホログラムの剥離が生じる。
Figure 2005292818
表1に示されるように、本発明のホログラム転写箔(実施例1〜3)は、いずれも転写性に優れ、転写されたホログラムは良好な外観、密着性、耐水性を有することが確認された。
これに対して、比較例1のホログラム転写箔は、転写性が悪く、転写されたホログラム外観も悪いものであった。また、比較例2のホログラム転写箔は、転写性が悪く、また、転写されたホログラム箔の密着性も悪いものであった。
[実施例4]
実施例1の接着剤層用の塗布液を構成する中空樹脂粒子含有エマルジョンの量を変更し、また、転写温度を120℃とした他は、実施例1と同様にして、下記表2に示されるように、接着剤層における中空樹脂粒子の含有量を変化させた5種のホログラム転写箔(試料1〜5)を作製した。
上述のように作製したホログラム転写箔(試料1〜5)の転写性、ホログラム外観、密着性、耐熱性について、上記と同様の方法により評価し、結果を下記の表2に示した。
Figure 2005292818
表2に示されるように、接着剤層に含有される中空樹脂粒子の含有量が5〜50重量%の範囲にある試料2〜4は、いずれも転写性に優れ、転写されたホログラムは良好な外観、密着性、耐水性を有することが確認された。
しかし、接着剤層に含有される中空樹脂粒子の含有量が5重量%未満である試料1は、転写性が悪く、また、中空樹脂粒子の含有量が50重量%を超える試料5は、密着性が悪く、また膜厚のバラツキもみられた。
[実施例5]
実施例3と同様にして、体積ホログラム層を形成し、この体積ホログラム層を剥離層上に転写し硬化させ、その後、体積ホログラム層上に接着剤層を形成した。この接着剤層は、実施例1の接着剤層用の塗布液を構成する中空樹脂粒子含有エマルジョンの量を変更し、また、転写温度を120℃とした他は、実施例1と同様にして、下記表3に示されるように、接着剤層における中空樹脂粒子の含有量を変化させたものとした。これにより5種のホログラム転写箔(試料1〜5)を作製した。
上述のように作製したホログラム転写箔(試料1〜5)の転写性、ホログラム外観、密着性、耐熱性について、上記と同様の方法により評価し、結果を下記の表3に示した。
Figure 2005292818
表3に示されるように、接着剤層に含有される中空樹脂粒子の含有量が5〜50重量%の範囲にある試料2〜4は、いずれも転写性に優れ、転写されたホログラムは良好な外観、密着性、耐水性を有することが確認された。
しかし、接着剤層に含有される中空樹脂粒子の含有量が5重量%未満である試料1は、転写性が悪く、また、中空樹脂粒子の含有量が50重量%を超える試料5は、密着性が悪く、また膜厚のバラツキもみられた。
本発明は種々の材質の被転写体にホログラム箔を転写するためのホログラム転写箔に適用することができる。
本発明のホログラム転写箔の一実施形態を示す概略断面図である。 本発明における接着剤層の軟化温度の測定を説明するための図である。 本発明のホログラム転写箔を用いた転写例を示す図である。
符号の説明
1…ホログラム転写箔
2…基材フィルム
3…剥離層
4…ホログラム層
5…反射層
6…接着剤層
11…被転写体

Claims (11)

  1. 基材フィルムと、該基材フィルム上に剥離可能に設けられたホログラム層と、該ホログラム層上に積層された接着剤層とを少なくとも備え、該接着剤層はヒートシール性を有する熱可塑性樹脂と中空樹脂粒子を含有し、前記接着剤層における中空樹脂粒子の含有量は5〜50重量%の範囲であり、前記熱可塑性樹脂の軟化温度は前記中空樹脂粒子の軟化温度以下であることを特徴とするホログラム転写箔。
  2. 前記基材フィルムと前記ホログラム層との間に剥離層を備えることを特徴とする請求項1に記載のホログラム転写箔。
  3. 前記中空樹脂粒子の平均粒子径は0.05〜10μmの範囲であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のホログラム転写箔。
  4. 前記中空樹脂粒子の軟化温度と前記熱可塑性樹脂の軟化温度との差は10〜50℃の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のホログラム転写箔。
  5. 前記中空樹脂粒子の軟化温度は80〜150℃の範囲であることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のホログラム転写箔。
  6. 前記ホログラムがレリーフホログラムであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のホログラム転写箔。
  7. 前記ホログラムが体積ホログラムであることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のホログラム転写箔。
  8. 基材フィルム上にホログラム層となる樹脂層を形成し、該樹脂層にホログラムレリーフパターンを形成してホログラム層を剥離可能に配設する工程と、
    該ホログラム層のホログラムレリーフパターン上に反射層を設ける工程と、
    ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液を前記反射層上に塗布し、常温送風乾燥することにより接着剤層を設ける工程と、を有することを特徴とするホログラム転写箔の製造方法。
  9. 基材フィルム上にホログラム層となる樹脂層を形成し、該樹脂層に体積ホログラムを形成してホログラム層を剥離可能に配設する工程と、
    ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、中空樹脂粒子、水およびアルコールを含有する塗布液を前記ホログラム層上に塗布し、常温送風乾燥することにより接着剤層を設ける工程と、を有することを特徴とするホログラム転写箔の製造方法。
  10. 前記塗布液における固形分含有量は10〜60重量%の範囲であり、水とアルコールの体積比は97:3〜70:30の範囲であることを特徴とする請求項8または請求項9に記載のホログラム転写箔の製造方法。
  11. 前記基材フィルム上に剥離層を形成し、該剥離層上に前記樹脂層を形成することを特徴とする請求項8乃至請求項10のいずれかに記載のホログラム転写箔。
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