JPH05155199A - ホログラム転写箔 - Google Patents

ホログラム転写箔

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JPH05155199A
JPH05155199A JP3349261A JP34926191A JPH05155199A JP H05155199 A JPH05155199 A JP H05155199A JP 3349261 A JP3349261 A JP 3349261A JP 34926191 A JP34926191 A JP 34926191A JP H05155199 A JPH05155199 A JP H05155199A
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    • B42D25/328Diffraction gratings; Holograms

Abstract

(57)【要約】 【目的】 難接着性の素材上に転写が可能であり、転写
後の転写層の密着性が良好であり、転写時の作業性に優
れたホログラム転写箔を提供する。 【構成】 離型性の基材フィルム2表面に転写層3とし
て剥離層4、ホログラム形成層5、反射層6、接着剤層
7を順次積層し、接着剤層7を内部が多孔質で表面がマ
ット状に形成してホログラム転写箔1を構成した。 【効果】 多孔質の接着剤層は厚く形成しても箔切れが
低下しないため作業性が良く、表面マットの凹凸により
被着体表面の微細な凹凸に接着剤が浸透して密着力が向
上する。又、空気抜けが良いために空気溜まり等ができ
ずに均一な転写層が形成されるためにホログラムの効果
が低下しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はプリペイドカード等の難
接着性の材質表面にホログラムを付与するための転写箔
(ホログラム転写箔)に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のホログラム転写箔は、離型性を有
する基材表面に熱成形性樹脂層を設け、該熱成形性樹脂
層の表面にホログラム版を加熱圧接させホログラムの微
細凹凸をエンボス付与してホログラム形成層を形成した
後、該ホログラム形成層のエンボス面に反射性薄膜層等
を設け、転写箔の最表面側に感熱接着剤層を形成してな
る構成が知られている。
【0003】特にホログラム転写箔は、ホログラム形成
層がホログラムの凹凸を設ける樹脂層がある程度の厚み
が必要であるため、通常の転写箔と比較して転写層の厚
みが厚くなる。しかし転写層の厚みが厚くなると、転写
後に被転写体表面との段差が大きくなり転写層が剥離し
易くなるため、接着剤層を薄く形成して転写層全体の厚
みを必要以上に厚くならないようにする必要があり、
又、転写を行う際に箔切れを良好にする目的もあり接着
剤層は薄く形成されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年テレホ
ンカード等のプリペイドカードにおいて、該カードの表
面に偽造防止の目的で部分的にホログラムを形成するこ
とが要求されている。しかしながら、従来のホログラム
転写箔を用いてテレホンカード等へホログラムを転写形
成した場合、テレホンカードは表面の傷つきを防止する
ために紫外線硬化型樹脂からなるOPニス等の表面保護
層が形成されており、この保護層は表面が非極性化され
ており、また、ワックスが混入されているため、非常に
接着性が悪く、転写層としてのホログラム層の十分な密
着性が得られず、特に耐湿性や、耐熱性等が悪くホログ
ラムを含む転写層が剥離し易いという問題があった。
【0005】ホログラム転写箔の接着剤層の厚みを厚く
形成して接着性を向上させることは容易であるが、接着
剤層を厚くすると通常は前述のように箔切れが悪くなり
作業性が低下し、更に転写層と被転写体表面との段差が
大きくなり爪等で剥離しやすくなるため好ましくない。
従って従来の転写箔を接着剤層を単に厚く形成すること
で、難接着性の材料に転写可能で密着性が良く、且つ転
写時の作業性の良好なホログラム転写箔とすることは出
来なかった。
【0006】本発明は上記従来技術の欠点に鑑みなされ
たもので、難接着性の素材上に転写が可能であり、転写
後の転写層の密着性が良好であり、転写時の作業性に優
れたホログラム転写箔を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明ホログラム転写箔
は、離型性の基材フィルム表面に転写層として少なくと
もホログラム形成層、接着剤層が順次積層されてなるホ
ログラム転写箔において、接着剤層が多孔質で表面がマ
ット状に形成された感熱性接着剤からなることを特徴と
するものである。又、上記ホログラム転写箔において、
接着剤層の厚みを2〜20μmに形成するのが好まし
い。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は本発明ホログラム転写箔の1実施例
を示す縦断面図である。図1に示す本発明ホログラム転
写箔1は、離型性の基材フィルム2表面に転写層3とし
て剥離層4、ホログラム形成層5、反射層6、接着剤層
7が順次積層されてなるホログラム転写箔1であり、上
記接着剤層7の内部が多孔質で表面がマット状に形成さ
れた感熱性接着剤からなるものである。尚、本発明転写
箔1は、上記構成全てが必ずしも必須ではなく、少なく
ともホログラム形成層5と多孔質で表面がマット状の感
熱性接着剤からなる接着剤層7が設けられていればよ
い。
【0009】本発明ホログラム転写箔1に用いられる接
着剤層5は内部が多孔質に形成されており、表面がマッ
ト状に凹凸が形成されているものである。接着剤層5の
内部を多孔質の度合いは0.05〜2.5μmの気泡が
分散されている状態が好ましく、又、表面のマット化の
度合いはRa値0.05〜1μm程度が好ましい。又、
接着剤層7の厚みは難接着性の素材の種類によっても異
なるが、好ましくは2〜20μmに、より好ましくは3
〜7μmに形成する。接着剤層の厚みが2μm未満であ
ると、被転写物の微細凸凹(紫外線硬化型樹脂からなる
OPニスであれば1〜2μm)に食い込まず、接着力が
低下するとともに、通常2000Å位の凸凹であるホロ
グラム効果を発現するレリーフパターンに転写の際加わ
る熱圧力を接着剤層が吸収しきれずダメージを与えるこ
とが防止できず、また接着剤層の厚みが20μmを越え
ると、転写後に被転写体表面との段差が大きくなり転写
層が剥離し易くなってしまう。
【0010】上記の接着剤層7の内部を多孔質に形成し
表面をマット状に形成する手段は特に限定されないが、
例えば次のような手段を用いることができる。 接着剤層を形成する感熱性接着剤樹脂を、該樹脂に
対して相容性の良い溶剤と相容性の悪い溶剤を混合した
溶剤で、且つ該溶剤の相容性の良い溶剤の方が揮発性が
高い溶剤である混合溶剤中に溶解し、ホログラム形成層
5の表面側(反射性薄膜層6の表面)に塗工して、溶剤
を揮発させて蒸発させる。このように樹脂の溶剤を選択
すると、感熱性接着剤樹脂は乾燥の初期には相容性の良
い溶剤に溶解しているが、相容性の良い溶剤が速く揮発
すると、相容性の悪い溶剤が多くなり、樹脂層内部が相
容性の悪い溶剤と樹脂の間で層分離が起こり、接着剤層
を完全に乾燥すると、その相容性の悪い溶剤の部分が空
隙となり樹脂層全体が多孔質に形成され、表面もマット
状に形成される。 接着剤層を形成する感熱性接着剤樹脂を溶剤に溶解
した塗料を塗工した後、該塗工物を周囲の温度が高い状
態で急激に溶剤を揮発させる。このように急激に乾燥さ
せた場合、溶剤の揮発の際に気化熱により接着剤層内部
に水分が吸収され、接着剤層内部の水の部分が乾燥後に
空隙となり、接着剤層内部が多孔質に形成され表面がマ
ット状になる。
【0011】上記の接着剤層7を形成する感熱性接着剤
樹脂としては公知のものが使用できる。例えばポリイソ
プレンゴム、ポリイソブチレンゴム、スチレンブタジエ
ンゴム等のゴム系、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポ
リ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸
プロピル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、ポリアクリ
ル酸2エチルヘキシル等の(メタ)アクリル酸エステル
系、ポリイソブチルエーテル等のポリビニルエーテル
系、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体
等のポリ酢酸ビニル系、ポリアクリルアミド、ポリメチ
ロールアクリルアミド等のポリアミド系、ポリ塩化ビニ
ル等の塩化ビニル系、ポリスチレン、ポリエステル、ポ
リ塩化オレフィン、ポリビニルブチラール、又、その
他、酢酸ビニル/アクリル酸オクチル、酢酸ビニル/ア
クリル酸ブチル、塩化ビニリデン/アクリル酸ブチル等
が挙げられる。
【0012】また、上記の方法で用いられる感熱性接
着剤の溶剤は、樹脂の種類によっても若干の違いはある
が、一般的に接着剤樹脂と相容性の良好な溶剤(良溶
剤)として、メチルエチルケトン、ジイソプロピルケト
ン、メチルイソブチルケトン、メチルアミルケトン、メ
チルプロピルケトン、ジエチルケトン、ジアセトンアル
コール、メチルシクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸エ
チル 酢酸ブチル、塩化メチレン、エチルエーテル、テ
トラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン等が
用いられ、他方、相容性の悪い溶剤(貧溶剤)として
は、n-ブタノール、イソプロパノール、n-プロパノー
ル、n-ペンタノール、エチレングリコール等が用いられ
る。これらの溶剤の混合比は樹脂の種類等に応じ上記で
述べたような接着剤層を形成するように適宜選択すれば
よい。又、接着剤層にはロジン、エステルガム、テルペ
ン樹脂、C5 系石油樹脂、C9 系石油樹脂、PCPD系
石油樹脂、スチレン系樹脂、アルキルフェノール系樹
脂、テルペンフェノール等を充填剤、老化防止剤、粘着
付与剤の目的で添加することができる。
【0013】本発明ホログラム転写箔の接着剤層7を形
成するための感熱性接着剤の樹脂塗工物の具体的な組成
の1例を下記に示す。 〔感熱性接着剤樹脂塗工物の組成〕 濃度 組成 樹脂 (Tg) (重量%)溶剤 (重量部) ・塩酢ビ(塩ビ/酢ビ=7/3) 20 ※1 20 ・MMA−BMA (50℃) 40 ※2 14 ・MMA (70℃) 40 ※3 10 尚上記各樹脂を溶解している溶剤は、※1:トルエン/
酢酸エチル、※2:トルエン/イソプロパノール、※
3:トルエンである。
【0014】上記に示す接着剤組成物は、下記に示す溶
剤で希釈してクラビアリバースコーターを用いて塗工し
た後、常温送風乾燥して、接着剤層を形成するのが好ま
しい。常温送風乾燥は表面をマット状に形成するのに、
加熱乾燥に比較してより効果的である。 〔希釈溶剤組成〕 (重量部) ・トルエン 10 ・トルサク 21 ・n-ブタノール 20 ・エチレングリコール 5
【0015】本発明ホログラム転写箔1において、表面
をマット状に形成する手段として、例えば接着剤樹脂を
溶剤に溶解した組成物を塗工した後、乾燥する場所で水
蒸気を噴霧してもよい。このように接着剤層を乾燥させ
た場合、水蒸気が樹脂とは相容性が低いために、接着剤
層7の表面がマット化される。
【0016】本発明転写箔に用いられる基材フィルム2
は転写層3と離型性を有するものであればよく、例えば
2軸延伸されたポリエチレンテレフタレートフィルムが
寸法安定性、耐熱性、強靱性等の点から最も好ましい
が、これ以外に、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリプロピ
レンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネー
トフィルム、セロファン、「ビニロン」(商標)フィル
ム、アセテートフィルム、ナイロンフィルム、ポリビニ
ルアルコールフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアミ
ドイミドフィルム等の合成フィルム、及びコンデンサー
ペーパー等の紙が使用であり、その厚みは6〜12μm
が好ましい。
【0017】剥離層4は、転写箔を転写した後に被転写
体の表面に転移して最表面側になる層であり、転写層の
剥離性や箔切れ性等を向上させる目的で設けられ、上記
基材フィルム2の種類に応じて既知の各種の材料が利用
できる。剥離層の4の材質として例えばポリメタクリル
酸エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、セルロース樹
脂、シリコーン樹脂、炭化水素を主体とするワックス
類、ポリスチレン樹脂、塩化ゴム、カゼイン、各種界面
活性剤、金属酸化物等の中、1種もしくは2種以上を混
合したものが用いられる。特に剥離層4は基材フィルム
2と転写層3との間の剥離力が1〜5g/インチ(90 度
剥離) になるように、その材質等を適宜選択して形成す
るのが好ましい。この剥離層4はインキ化し塗布等の公
知の方法により基材フィルム2の表面に形成することが
でき、その厚みは剥離力、箔切れ性を考慮すると、0.
1〜1.0μmの範囲が望ましい。
【0018】上記剥離層4の表面にはホログラムが形成
される。ホログラムは反射型レリーフホログラムの場合
には図1に示すように通常ホログラムの凹凸を形成する
ためのホログラム形成層5と該ホログラム形成層5に形
成されたホログラムの凹凸8と、反射性薄膜層6とから
形成される。尚、本発明ホログラム転写箔1においてホ
ログラム形成層はホログラムの効果を発現するものであ
ればよく、上記のような反射型レリーフホログラムに特
に限定されず、回折格子等でもよい。上記ホログラム形
成層5は熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化
性樹脂等の各種樹脂材料が選択可能であり、表面にホロ
グラムの情報を型取りした凹凸8が形成されている。
【0019】反射型レリーフホログラムのホログラム形
成層5に用いる熱硬化性樹脂としては例えば、不飽和ポ
リエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、エポキシ変成
アクリル樹脂、エポキシ変成不飽和ポリエステル樹脂、
アルキッド樹脂、フェノール樹脂等等が挙げられ、又、
熱可塑性樹脂としては、アクリル酸エステル樹脂、アク
リルアミド樹脂、ニトロセルロース樹脂、ポリスチレン
樹脂、等をが挙げられる。これらの樹脂は、単独もしく
は2種以上を各種イソシアネート樹脂や、ナフテン酸コ
バルト、ナフテン酸亜鉛等の金属石鹸ベンゾイルパーオ
キサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、等の過
酸化物、ベンゾフェノン、アセトフェノン、アントラキ
ノン、ナフトキノン、アゾビスイソブチロニトリル、ジ
フェニルスルフィド等の熱あるいは紫外線硬化剤等を配
合してもよい。又、電離放射線硬化型樹脂としては、エ
ポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、アクリル
変成ポリエステル等をオリゴマーとし、これに架橋構
造、粘度の調整等を目的としてネオペンチルグリコール
アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレー
ト等のモノマー等を適宜混合したものが挙げられる。ホ
ログラム形成層5の厚みは反射型レリーフホログラムの
場合、0.5〜20μm程度になるように形成するのが
好ましい。
【0020】ホログラム形成層5は公知の方法により上
記剥離層の表面(剥離層を形成しない場合には基材フィ
ル表面に直接)にインキ化塗布して形成することができ
る。又、ホログラムの凹凸8はホログラム形成層の樹脂
の種類によっても異なるが、ホログラム形成層の上か
ら、エンボス付与等公知の手段で設ける。例えば上記電
離放射線硬化性樹脂を用いた場合には塗工した該樹脂が
未硬化の状態でホログラムの凸凹を有する原版を該樹脂
層に密着させ、その状態で電離放射線を照射して硬化さ
せればよい。尚、この凹凸8をホログラム形成層へ設け
る時期は、反射性薄膜層を形成する前、又は形成後のい
ずれでもよい。ホログラム形成層5は、熱転写時の温度
よりも樹脂のTgが高くなるようにするのが望ましく、
具体的にはTgが100〜200℃の間になるようにす
る。
【0021】ホログラムの凹凸8の上に設ける反射性薄
膜層6は転写箔のホログラムを反射型として形成する場
合には、光を反射する金属薄膜が用いられ、また、ホロ
グラムを透明型とする場合にはホログラム形成層と組み
合わさってホログラムを発現し、しかも下層を隠蔽させ
ないホログラム効果薄膜が用いられ、目的等に応じ適宜
選択して用いることができる。反射型ホログラムの場合
に用いられる金属薄膜として、具体的には、Cr、T
i、Fe、Co、Ni、Cu、Ag、Au、Ge、A
l、Mg、Sb、Pb、Pd、Cd、Bi、Sn、S
e、In、Ga、Rb等の金属及びその酸化物、窒化物
等を単独もしくは2種類以上を組み合わせて用いて形成
される薄膜である。上記金属薄膜の中でもAl、Cr、
Ni、Ag、Au等が特に好ましく、その膜厚は10〜
10,000Å、望ましくは200〜2,000Åの範
囲である。
【0022】透明型ホログラムの場合に用いられるホロ
グラム効果薄膜は、ホログラム効果を発現できる光透過
性のものであれば、いかなる材質のものでも使用でき
る。例えば、前記ホログラム形成層5の樹脂と屈折率の
異なる透明材料がある。この場合の屈折率はホログラム
形成層の樹脂より大きくても、小さくてもよいが、屈折
率の差は0.1以上が好ましく、より好ましくは0.5
以上であり、1.0以上が最適である。又、上記以外で
は200Å以下の反射性金属薄膜がある。このようなホ
ログラム効果薄膜として例えば次の〜の材質が使用
できる。
【0023】 ホログラム形成層より屈折率の大きな
透明連続薄膜 表1に示す可視領域で透明なものと、表2に示す赤外又
は紫外領域で透明なものとがある。尚、表中、nは屈折
率を示す。
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】ホログラム形成層よりも屈折率の大きい
透明強誘電体を表3に示す
【表3】
【0026】ホログラム形成層よりも屈折率の小さい
透明連続薄膜を表4に示す
【表4】
【0027】厚さ200Å以下の反射性金属膜 反射性金属薄膜は複素屈折率を有し、該複素屈折率:n
=n−iKで表される。nは屈折率、Kは吸収係数を示
す。本発明に使用される反射性金属薄膜の材質を表5に
示し、同表に併せて上記のn及びKを示す。
【表5】 その他の材質として、Sn、In、Te、Fe、Co、
Zn、Ge、Pb、Cd、Bi、Se、Ga、Rb等の
使用が可能である。また、上記に挙げた金属の酸化物、
窒化物等は単独で用いられる他に、それぞれを2種以上
組み合わせて用いることができる。
【0028】ホログラム形成層に対して屈折率の異な
る樹脂 ホログラム形成層の樹脂に対して屈折率が大きいもので
も小さいものでもよい。これらの例を表6に示す。
【表6】 上記の他、一般的な合成樹脂が使用可能であるが、特に
ホログラム形成層5との屈折率差の大きい樹脂が好まし
い。
【0029】上記〜の材質を適宜組み合わせてな
る積層体 上記〜の材質の組み合わせは任意であり、また、層
構成における各層の上下関係は任意に選択される。上記
した〜の薄膜層のなかでもの薄膜層の厚みは20
0Å以下であるが、〜及び、の薄膜層の厚みは
薄膜を形成する材質の透明領域であればよく、一般的に
は、10〜10000Åが好ましく、より好ましくは1
00〜5000Åである。上記反射性薄膜層6をホログ
ラム形成層5の上に設けるには、薄膜層6が上記〜
の材質である場合には真空蒸着、スパッタリング、反応
性スパッタリング、イオンプレーティング、電気メッキ
等の一般的な方法を用いる。また、薄膜が上記の材質
である場合には、一般的塗工方法が用いられる。
【0030】図2は本発明ホログラム転写箔を用いた転
写例を示す説明図である。本発明ホログラム転写箔を用
いて転写を行う場合、図2に示すようにホログラムの意
匠を付与しようとする被転写体9の表面に本発明ホログ
ラム転写箔1を該転写箔の接着剤層7が接するように重
ね合わせ、ホログラムの意匠を付与しようとする部分の
転写箔1の上(基材フィルム側)を加圧板10等で加
熱、加圧して、所望部分の接着剤層を溶融接着させ、し
かる後転写箔を剥離すると、所望部分の転写層のみが転
写されて、被転写体の表面にホログラムの意匠を付与す
ることができる。
【0031】本発明ホログラム転写箔は広範な被転写体
に転写可能であり、被転写体は特に限定されないが、表
面にUVOPニスをかけた印刷物(例えばテレホンカー
ド等のようなプリペイドカード類)等へホログラムの意
匠を付与する目的の転写箔として最適に用いることがで
きる。これは、紫外線硬化型樹脂のようなOPニスが塗
工されている印刷物の表面にホログラムを転写しようと
した場合に、紫外線硬化型樹脂が塗工された印刷物の表
面は実際には微細な凹凸状に形成されており、この凹凸
に本発明転写箔の接着剤層がはいり込み、更に接着剤層
の内部が多孔質に形成されているため、加圧、加熱した
際に接着剤層の内部が容易に溶融して、微細な凹凸のあ
る被転写体の表面の該凹凸に接着剤樹脂が均一に充填さ
れるために、転写後の密着性が非常に良好なものが得ら
れる。
【0032】本発明の具体的実施例を示し本発明を更に
詳細に説明する。 実施例1〜2 下記の表7に示す接着剤層を形成したホログラム転写箔
を作成して、該転写箔の箔切れ性、密着性を評価した。
得られた結果を表7に示す。 比較例 比較のために、実施例2と同じ樹脂を用い、溶剤に良溶
剤のみ用いて接着剤層を形成し、実施例と同様にホログ
ラム転写箔を作成して箔切れ性、密着性を評価した。得
られた結果を表7に示す。
【0033】
【表7】 ※1:密着性の評価 ○・・・セロテープ剥離無し(90°剥離)、ホログラ
ム画像の乱れ無し ×・・・セロテープ剥離不良(90°剥離)、密着性不
良によりホログラム画像に乱れ有り
【0034】
【発明の効果】以上説明したように本発明ホログラム転
写箔は、接着剤層に多孔質で表面がマット状に形成され
た感熱性接着剤を用いたことにより、従来の転写箔と比
較して接着剤層を厚く形成した場合でも箔切れが良好で
あり作業性を低下させることがないので、接着剤層を厚
く形成することが可能であり、接着力を向上させること
ができる。そしてマット状に形成した接着剤層表面の凹
凸は被転写体表面の微細な凹凸に食い込んで溶融するた
め、転写層と被転写体との間で十分な密着力が得られ
る。又その場合、接着剤層内部が多孔質に形成されてい
るために、転写後の(加熱加圧後)接着剤層は体積が減
少して、転写層の厚みが必要以上に厚くなることがない
ため、転写層が爪等で剥離し易くなるのを防止する効果
を有する。
【0035】更に、本発明ホログラム転写箔の接着剤層
が多孔質に形成されていることにより、転写の際の加熱
加圧による圧力を接着剤層が吸収するために、圧力によ
るホログラムの凹凸にダメージを与えるのを防止するの
で、ホログラム効果が低下する虞れがない。又、転写層
の表面が均一に形成されるため、優れたホログラム効果
が得られる。本発明ホログラム転写箔は接着剤層表面の
凹凸により、転写時に内部のエアー抜けが良好であり、
空気による発泡や気泡溜まりができることなく良好な転
写を行うことができる等の種々の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明ホログラム転写箔の1例を示す縦断面図
である。
【図2】本発明ホログラム転写箔を用いて転写を行う場
合の説明図である。
【符号の説明】
1 ホログラム転写箔 2 基材フィルム 3 転写層 5 ホログラム形成層 7 接着剤層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】離型性の基材フィルム表面に転写層として
    少なくともホログラム形成層、接着剤層が順次積層され
    てなるホログラム転写箔において、接着剤層が多孔質で
    表面がマット状に形成された感熱性接着剤からなること
    を特徴とするホログラム転写箔。
  2. 【請求項2】接着剤層の厚みが2〜20μmであること
    を特徴とする請求項1記載のホログラム転写箔。
JP03349261A 1991-12-06 1991-12-06 ホログラム転写箔 Expired - Lifetime JP3140820B2 (ja)

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