JP2007015205A - 転写箔 - Google Patents
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Abstract
本発明の課題は、転写箔を紙質材料のような多孔質材料表面へ転写した場合でも、接着性が維持でき、保管時の転写箔ロールのブロッキングが生じることなく、箔切れが良好な転写箔を提供するものである。
また、本発明の課題は、転写箔の接着層と装飾層の間に保護層を設けることによって、装飾層の耐性を改善した転写箔を提供するものである。
【解決手段】
基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔において、該接着層に使用する樹脂に少なくとも2種類以上のエステルの共重合樹脂を用いることを特徴とする転写箔を提供するものである。
また、接着層中に3種類以上の粒径の異なる無機化合物を含有し、これらのうち少なくとも1種類の粒径の平均が0.1〜0.5μmで、また、少なくとも1種類の粒径の平均が2〜8μmの無機化合物である転写箔を提供するものである。
【選択図】図1
Description
この様な転写箔を用いて、紙質材料面への転写を行う場合、紙質材料の表面は紙繊維が折り重なった状態、つまり樹脂表面と比較すると均一ではないことから、転写層と紙質材料との接着性は乏しい。
また、紙質材料は多孔質であることから、転写時に加熱溶融した接着層が紙質材料中に浸透してしまい、接着不良を引き起こす場合がある。
この様な欠点に対応するため、接着層の塗布量を多くすることが行われるが、その場合には、保存の際の転写箔ロールのブロッキングや、転写時における転写箔エッジ部分でのバリ発生(箔切れ不良)という問題が生じる。
また、転写箔を、被転写体として樹脂に転写した場合には、被転写体である樹脂が装飾層の保護層の役割を果たすが、一方、転写箔を紙質材料に転写した場合は、紙質材料は樹脂とは異なり液体を透過し易く、紙質材料側から浸入した水、アルコール、または、酸などの液体による装飾層の劣化が問題となる(例えば、特許文献1参照)。
また、本発明の課題は、転写箔の接着層と装飾層の間に保護層を設けることによって、装飾層の耐性を改善した転写箔を提供するものである。
また、接着層の厚みを一定でなくしたことと、接着層に組成の異なる無機化合物を添加したことで、箔切れを向上させることが可能となる。
また、接着層に使用する樹脂を、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400となる共重合樹脂とし、その樹脂に前記の無機化合物を添加することにより、特に紙質材料への転写に際して、従来の転写箔よりも良好な接着性を有するようになった。
また、接着層と装飾層の間に酸化チタンと酸化ケイ素を含有する保護層を設けることにより、転写箔を紙質材料に転写した際の装飾層の耐性の向上が可能となる。
また、基材2の厚みとしては5〜200μmが好ましく、さらには、15〜20μmが好ましい。
また、必要に応じてワックス等を使用することができる。
剥離層4の厚さとしては10μm以下が好ましく、さらには、1〜3μmが好ましい。
また、剥離を容易ならしめる効果と、剥離層4上に形成される装飾層5を保護する効果を得るため、剥離層4は2層以上に積層してもよい。
また、添加する無機化合物の種類と量によっては、無機化合物の樹脂中への分散が困難な場合もあるが、その場合は、これらの樹脂の他に、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂を、接着層の樹脂全体の10〜50重量%の割合で添加すると分散が容易に行える。
粒径の平均が2〜8μmの無機化合物としては、酸化ケイ素、ガラスビーズ等を用いることができる。
転写箔を紙質材料に転写した場合、無機化合物の凹凸は、紙質材料の多孔質や、繊維が折り重なった形状によるクッション性に吸収されて平滑性不良とはならないが、無機化合物が装飾層を傷つける恐れがある。
粒径の平均が2〜8μmの無機化合物をナノ粒子の集合体にすることによって、転写時の衝撃を吸収して装飾層が傷つかないようにすることができる。
装飾層5に金属蒸着層、部分金属蒸着層が用いられ、これらの層が接着層と隣接している場合、耐水性が問題となる。
本発明転写箔が、紙質材料に転写された場合、水や水蒸気は容易に、金属蒸着層や部分金属蒸着層に到達する。
金属蒸着層や部分金属蒸着層に用いられる金属は酸化によって変色が起こり、水や水蒸気によってこの変色は促進される。
それに対して、装飾層5と接着層6の間に装飾層の保護層7を設けることによって、装飾層5の耐水性を向上させることが可能になる。
また、水や水蒸気は、アルカリ性や酸性を呈する場合があり、保護層7に酸化チタンと酸化ケイ素を含有することによって十分な耐性を得ることができる。
酸化チタンは、粒径の平均が0.1〜0.3μmで、好ましくは、粒径の平均が0.2μmの不定形粒子を用いることができる。
酸化ケイ素は、粒径の平均が0.1〜0.2μmで、好ましくは、粒径の平均が0.1μmの粒子を用いることができる。
装飾層5を形成する絵柄層、ベタ印刷層、回折格子を形成したホログラム層などは、これらの溶剤を希釈溶剤として用いて形成されるので、形成した後も、前記の溶剤に対する耐性が低い。
これに対して、装飾層5と接着層6の間に、装飾層5の保護層7を設けることによって、装飾層5の耐溶剤性を向上させることが可能になる。
装飾層5の保護層7は、1層に限らず2層以上積層することも可能であり、図3に示す転写箔の装飾層5の保護層7と接着層6の接着強度が弱い場合などは、装飾層5の保護層7と接着層6の間にアンカー層8を設けることができる。
・ポリメタクリル酸メチル 29重量%
・ポリエチレンパウダー 1重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 30重量%
・アクリル樹脂 35重量%
・トリレンジイソシアナート 5重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 20重量%
・ニトロセルロース 20重量%
・ポリビニルピロリドン 15重量%
・ウレタン樹脂 5重量%
・トルエン 30重量%
・メチルエチルケトン 20重量%
・イソプロピルアルコール 10重量%
・ポリ酢酸ビニル 13重量%
・ヘキサメチレンジイソシアネート 2重量%
・酸化チタン 3重量%
・酸化ケイ素 2重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 40重量%
・アクリル酸エチル/メタクリル酸メチル共重合樹脂(モル比100/30)10重量%
・塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂 10重量%
・酸化ケイ素(平均粒径3μm) 5重量%
・酸化ケイ素(平均粒径0.1μm) 2重量%
・硫酸バリウム 3重量%
・トルエン 40重量%
・メチルエチルケトン 30重量%
接着層の酸化ケイ素(平均粒径3μm)を添加しなかった以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、転写性(箔切れ)および密着性を調べた。
実施例1の転写箔と、実施例2の転写箔を同条件で紙に転写したところ、転写性が実施例1と比較して比較例1では低下していた。
保護層の酸化チタンと酸化ケイ素を添加せず、硫酸バリウムを5重量%添加した以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、装飾層の耐水性と耐溶剤性を調べた。
実施例1の転写箔と比較例2の転写箔を同条件で紙に転写した後、それぞれを100℃の蒸留水中に30分間浸漬した後の転写箔を観察したところ、比較例2では実施例1と比較して白濁、アルミ光沢の消失が多く認められ、実施例1は比較例2よりも耐水性が高いことが確認された。
接着層の硫酸バリウムを添加しなかった以外は、実施例1と同様に転写箔を形成して、転写性(箔切れ)を調べた。
実施例1の転写箔と、比較例3の転写箔を同条件で紙に転写したところ、転写性が実施例1と比較して比較例3では低下していた。
また、印刷の他に金属薄膜やホログラムなど様々なデザイン設計が可能なことから、有価証券、商品券、認証マーク、紙幣、宝くじ、パスポート、会員券、航空券などの偽造防止用転写箔として利用できる。
2 基材
3 転写層
4 剥離層
5 装飾層
6 接着層
7 装飾層の保護層
8 アンカー層
Claims (11)
- 基材フィルムに、少なくとも剥離層、装飾層、接着層を有する転写層を積層してなる転写箔において、該接着層に使用する樹脂に少なくとも2種類以上のエステルの共重合樹脂を用いることを特徴とする転写箔。
- 前記の接着層に使用する樹脂が、アクリル酸エチルとメタクリル酸メチルとの共重合樹脂を有して、メタクリル酸メチルのモル数を100とした場合、アクリル酸エチルの配合がモル数で250〜400であることを特徴とする請求項1に記載の転写箔。
- 前記の接着層中にポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ナイロン、アクリル樹脂、エチレン、酢酸ビニル共重合樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂を、接着層の樹脂全体の10〜50重量%の割合で添加したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の転写箔。
- 前記の装飾層が、ホログラムを有することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の転写箔。
- 前記のホログラムが金属層を有するホログラムであることを特徴とする請求項4に記載の転写箔。
- 前記の接着層中に3種類以上の粒径の異なる無機化合物を含有し、これらのうち少なくとも1種類の粒径の平均が0.1〜0.5μmで、また、少なくとも1種類の粒径の平均が2〜8μmの無機化合物である請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の転写箔。
- 前記の接着層中に2種類以上の組成の異なる無機化合物を含有する請求項5に記載の転写箔。
- 前記の接着層中に少なくとも1種類以上の、ナノ粒子の集合体からなる無機化合物を含有する請求項6または請求項7に記載の転写箔。
- 前記の接着層と、前記の装飾層の間に酸化チタンと酸化ケイ素を含有する保護層を有する請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の転写箔。
- 請求項1乃至請求項8のいずれかに記載された転写箔を紙に転写して形成したことを特徴とする被転写物。
- 前記の紙が、画像層を有する紙であることを特徴とする請求項10に記載の被転写物。
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