JP2005292810A - 電子写真感光体、それを用いた画像形成装置及び電子写真感光体カートリッジ、並びに、アリールアミン系化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
電子写真技術の中核となる電子写真感光体については、その光導電材料として従来からのセレニウム、ヒ素−セレニウム合金、硫化カドミウム、酸化亜鉛といった無機系の光導電体から、最近では、無公害で成膜が容易、製造が容易である等の利点を有する有機系の光導電材料を使用した電子写真感光体の使用が主流となっている。
上記のような観点から、従来、様々な電子写真感光体が提案されている(特許文献1〜4)。
また、特許文献4記載の技術では、良好な電気特性及び強露光特性を有する電子写真感光体を得ることができなかった。
さらに、EE体、EZ体及びZZ体は、いずれも、中心のビフェニル内の結合部が回転しても、スチリル基と結合するフェニレン基と窒素との結合部が回転しても、その幾何異性体構造は不変である。
本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、下記一般式[1]で表されるアリールアミン系化合物を含有する感光層を少なくとも備えることを特徴とする。
本発明のアリールアミン系化合物は、本発明の電子写真感光体中において電荷輸送材料として機能するものであり、上記一般式[1]で表されるものである。
ただし、本発明のアリールアミン系化合物は、上記一般式[1]で表されるアリールアミン系化合物の幾何異性体のうち、末端の2個のスチリル基が有する二重結合による幾何異性体を、以下の異性体比で有することが好ましい。
さらに、EE体、EZ体及びZZ体は、いずれも、中心のビフェニル内の結合部が回転しても、スチリル基と結合するフェニレン基と窒素との結合部が回転しても、その幾何異性体構造は不変である。
本発明のアリールアミン系化合物の製造方法としては、上記一般式[1]で表され、且つ、その幾何異性体の比率が上記範囲となるアリールアミン系化合物を製造できるものであればほかに制限はないが、例えば、ジフェニルアミン誘導体を合成した後にジハロゲン化ビフェニルと反応させる方法を挙げることができる。
上述した本発明のアリールアミン系化合物は、電子写真感光体に用いられ、該電子写真感光体の導電性支持体(基体)上に設けられる感光層中に使用される。
導電性支持体について特に制限は無いが、例えばアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫などの導電性粉体を混合して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム酸化錫合金)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙などが主として使用される。また、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、その形態としては、例えばドラム状、シート状、ベルト状などのものが用いられる。さらに、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性などの制御のためや欠陥被覆のため、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いても良い。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。下引き層としては、樹脂、樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したものなどが用いられる。
酸化チタン粒子は、その表面に、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、酸化珪素等の無機物、又はステアリン酸、ポリオール、シリコーン等の有機物による処理を施されていても良い。なお、酸化チタン粒子に施される処理は1種類であってもよく、また、2種以上の処理を任意の組み合わせ及び程度で施されていてもよい。
さらに、酸化チタン粒子の結晶型としては、ルチル、アナターゼ、ブルッカイト、アモルファスのいずれも用いることができる。なお、酸化チタン粒子は、その結晶型が1種類のみであってもよく、2種以上の結晶型が任意の組み合わせ及び比率で含まれていてもよい。
続いて、導電性支持体上に(後述の下引き層を設ける場合は下引き層上に)形成される感光層について説明する。
感光層は、上述した本発明のアリールアミン系化合物を電荷輸送物質として含有する層であり、その型式としては、電荷発生物質と電荷輸送物質とが同一層に存在し、バインダー樹脂中に分散された単層型と、電荷発生物質がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層及び電荷輸送物質がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層の二層からなる積層型とが挙げられるが、いずれであってもよい。一般に、電荷輸送物質は、単層型でも積層型でも、電荷移動機能としては、同等の性能を示すことが知られている。
積層型感光体の場合、電荷発生層は、結着樹脂を有機溶剤に溶解した溶液に、電荷発生物質を分散させて塗布液を調製し、これを導電性支持体上に塗布し、電荷発生物質を各種バインダー樹脂で結着することにより形成される。
電荷発生層の膜厚は、通常0.1μm以上、好ましくは0.15μm以上、また、通常1μm以下、好ましくは0.6μm以下の範囲である。
積層型感光体の電荷輸送層は、電荷輸送物質を含有するとともに、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、例えば電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、塗布、乾燥して得ることができる。
また、本発明のアリールアミン系化合物に加えて、公知の他の電荷輸送物質を併用してもよい。他の電荷輸送物質を併用する場合、その種類は特に制限されないが、例えばカルバゾール誘導体、ヒドラゾン化合物、芳香族アミン誘導体、スチルベン誘導体、ブタジエン誘導体及びこれらの誘導体が複数結合されたものが好ましい。更に具体的には、特開平2−230255号、特開昭63−225660号、特開昭58−198043号、特公昭58−32372号、及び特公平7−21646号の各公報に記載の化合物が好ましく使用される。
バインダー樹脂としては、例えばブタジエン、スチレン、酢酸ビニル、塩化ビニル、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ビニルアルコール、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、部分変性ポリビニルアセタール、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアリレート、ポリアミド、ポリウレタン、セルロースエーテル、フェノキシ樹脂、ケイ素樹脂、エポキシ樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂等が挙げられる。このうちポリカーボネート、ポリアリレートが特に好ましい。なお、これらは適当な硬化剤等を用いて熱、光等により架橋させて用いることもできる。また、これらのバインダーは1種を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の組み合わせ及び比率で併用することもできる。
単層型感光体の感光層は、電荷発生物質及び電荷輸送物質に加えて、積層型感光体の電荷輸送層と同様に、膜強度確保のためにバインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、通常は、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることができる。
さらに、単層型感光層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下である。
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性などを向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤などの添加物を含有させても良い。
例えば、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けても良い。
また、電子写真感光体表面の摩擦抵抗や摩耗を軽減する目的で、フッ素系樹脂やシリコーン樹脂等の樹脂、又はこれらの樹脂からなる粒子や無機化合物の粒子を、表面層に含有させても良い。或いは、これらの樹脂や粒子を含む層を新たに表面層として形成しても良い。
これらの電子写真感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により順次塗布して形成される。
次に、本発明の電子写真感光体を用いた画像形成装置(本発明の画像形成装置)の実施の形態について、装置の要部構成を示す図1を用いて説明する。但し、実施の形態は以下の説明に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない限り任意に変形して実施することができる。
なお、定着装置についてもその種類に特に限定はなく、ここで用いたものをはじめ、熱ローラ定着、フラッシュ定着、オーブン定着、圧力定着など、任意の方式による定着装置を設けることができる。
トナー像の記録紙P上への転写後、定着装置7を通過させてトナー像を記録紙P上へ熱定着することで、最終的な画像が得られる。
なお、本発明は以下に示す製造例、実施例及び比較例に限定されるものではなく、任意に変形して実施することができる。
製造例A(本発明の実施例としてのアリールアミン系化合物の製造)
1000mlの四つ口フラスコに、キシレン500g、4,4’−ジヨードビフェニル41g、ジフェニルアミン37g、ナトリウムtert−ブトキシド28gを加え、攪拌しながら系内を窒素により置換した後、酢酸パラジウム6mgとトリフェニルホスフィン26mgを加えた。
1H−NMR、HPLCにより、EE体:EZ体:ZZ体の比率が99:1:0である事が確認された。なお、HPLCには、カラムとしてジーエルサイエンス社製Inertsil CDS−3Vを用い、移動層にTHF水溶液(THF/水=7/3)を用いた。また、他の製造例におけるHPLCも、同様の条件で行なった。
製造例Aにおいて、ベンジルホスホン酸ジエチルの代りにベンジルトリフェニルホスフィンブロマイドを使用する他は製造例Aと同様の操作を行ない、一般式[1]で表される比較例としてのアリールアミン系化合物を製造した。1H−NMR、HPLCにより、EE体:EZ体:ZZ体の比率が12:49:39である事が確認された。
製造例Bにおいて、THFの代りにTHF/トルエン=1/1混合溶媒を使用する他は製造例Bと同様の操作を行ない、一般式[1]で表される比較例としてのアリールアミン系化合物を製造した。1H−NMR、HPLCにより、EE体:EZ体:ZZ体の比率が45:39:16である事が確認された。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物と製造例Bで得たアリールアミン系化合物とを混合させる事により、EE体:EZ体:ZZ体の比率が77:13:10である一般式[1]で示されるアリールアミン系化合物を得た。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物と製造例Bで得たアリールアミン系化合物とを混合させる事により、EE体:EZ体:ZZ体の比率が88:7:5である一般式[1]で示されるアリールアミン系化合物を得た。
窒素雰囲気下、フタロジニトリル16.7gをジフェニルメタン100ml中に分散し、40℃で、四塩化チタン6.3gを添加した。その後、1時間かけて205〜210℃まで昇温し、205〜210℃で5時間反応させた。生成物を130℃で熱濾過し、ジフェニルメタン、メタノールの順で洗浄した。次いで、1H−NMP(N−メチルピロリドン)150ml中で、140〜140℃加熱攪拌を2回繰り返し、熱水懸洗、メタノール懸洗後、乾燥して、オキシチタニウムフタロシアニンの結晶を9.8g得た。得られた結晶について、装置としてPANalytical PW1700を用い、X線管球:Cu,走査軸:θ/2θ,読み込み幅:0.05°,走査速度:3.0°/分の条件でブラック角を測定した結果、得られた結晶は、ブラッグ角(2θ±0.2°)9.3、10.6、26.3度に強い回折ピークを示した。また、元素分析を行なった結果、塩素含有量は、0.512重量%であった。
エチレングリコール付加オキシチタニウムフタロシアニン5gを水3ml、トルエン80ml中に加え、100℃で10時間処理した。室温まで冷却し、濾過、メタノール洗浄後、乾燥して、オキシチタニウムフタロシアニンの結晶を3gを得た。得られた結晶について、製造例Fで行なったのと同様にして、ブラッグ角(2θ±0.2°)の測定及び元素分析を行なった。その結果、得られたオキシチタニウムフタロシアニンはブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に強い回折ピークを示した。また、元素分析の結果、塩素含有量は0.006重量%であった。
溶媒として、クロロナフタレンを使用し、特開昭63−80263号に記載の方法にて、オキシチタニウムフタロシアニンの結晶を4gを得た。得られた結晶について、製造例Fで行なったのと同様にして、ブラッグ角(2θ±0.2°)の測定及び元素分析を行なった。その結果、得られたオキシチタニウムフタロシアニンはブラッグ角(2θ±0.2°)9.3、10.6、26.3度に強い回折ピークを示した。また、元素分析の結果、塩素含有量は0.623重量%であった。
(電子写真感光体A1)
製造例Fで製造したチタニアオキシフタロシアニンの10重量部を、4−メトキシ−4−メチルペンタノン−2の150重量部に加え、サンドグラインドミルにて1時間粉砕分散処理を行ない、フタロシアニン分散液を調製した。
また、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名デンカブチラール#6000C)の5重量%と、1,2−ジメトキシエタン溶液100部及びフェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製、商品名PKHH)の5重量%と、1,2−ジメトキシエタン溶液100部とを混合して、バインダー溶液を作製した。
この様にして得られた電荷発生層用塗布液を表面にアルミ蒸着した厚さ75μmのポリエチレンテレフタレートフィルム上に乾燥後の膜厚が0.3μmになるように塗布して電荷発生層を設けた。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、製造例Dで得たアリールアミン系化合物を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして電子写真感光体A2を得た。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、製造例Eで得たアリールアミン系化合物を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして電子写真感光体A3を得た。
製造例Fで得たオキシチタニウムフタロシアニンに代えて、製造例Gで得たオキシチタニウムフタロシアニンを使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして電子写真感光体A4を得た。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、下記の電荷輸送物質(a)を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして、電子写真感光体P1を製造した。しかし、電荷輸送物質(a)はテトラヒドロフラン/トルエン混合溶媒に対して溶解性不良であった為、膜上には、固体の析出が見られた。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、下記の電荷輸送物質(b)(E体96%含有)を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして、電子写真感光体P1を製造した。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、製造例Bで得たアリールアミン系化合物を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして、電子写真感光体P2を得た。
製造例Aで得たアリールアミン系化合物に代えて、製造例Cで得たアリールアミン系化合物を使用した以外は、電子写真感光体A1と同様にして、電子写真感光体P4を得た。
製造例Fで得たオキシチタニウムフタロシアニンに代えて、製造例Hで得たオキシチタニウムフタロシアニンを使用した以外は、電子写真感光体P3と同様にして、電子写真感光体P5を得た。
得られた各電子写真感光体A1〜A4,P1〜P3の電気特性を、感光体評価装置(シンシア−55、ジェンテック社製)を用いて、スタティック方式で測定した。
まず、暗所でスコロトロン帯電器により、各電子写真感光体A1〜A4,P1〜P3の表面電位が約−700Vになるよう放電を行ない、一定速度(125mm/sec)で電子写真感光体A1〜A4,P1〜P3を通過して帯電させ、その帯電圧を測定し、初期帯電圧(V0)を求めた。その後、2.5秒間放置したときの電位低下(DD)を測定した。次に、強度1.0μW/cm2の780nm単色光を照射し、感光体表面電位が、−550Vから−275Vになるまでに要した半減露光エネルギーE1/2(μJ/cm2)と、照射10秒後の残留電位(Vr)とを求めた。
電子写真感光体A1〜A4の電気特性の評価を行なった。結果を表1に示す。
比較例1〜5
電子写真感光体P1〜P5の電気特性の評価を行なった。結果を表1に示す。
得られた各電子写真感光体A1〜A4,P1〜P3を暗所で50μAのコロナ電流により負帯電させた時の表面電位をV0とし、各電子写真感光体A1〜A4,P1〜P3に3000ルックスの白色光を5分間照射した後に、同様に負帯電させた時の表面電位をV1とし、(V1/V0)×100(%)を強露光保持率として求めた。
電子写真感光体A1〜A3の強露光特性の評価を行なった。結果を表2に示す。
比較例6〜8
電子写真感光体P3〜P5の強露光特性の評価を行なった。結果を表2に示す。
実施例8
表面を陽極酸化し、封孔処理を施した直径3cm、長さ25.4cmのアルミニウムチューブ上に、電子写真感光体A1の作製の場合と同様に作製した電荷発生層および電荷輸送層用塗布液を浸漬塗布法により順次塗布、乾燥して、膜厚が電荷発生層0.3μm、電荷輸送層20μmの電子写真感光体ドラムを作製した。この電子写真感光体ドラムを、レーザープリンタ(ヒューレットパッカード社製レーザージェット4(LJ4))のカートリッジ(電子写真感光体カートリッジ)に装着して、該レーザープリンタに搭載し、画像試験を行なった。その結果、画像欠陥やノイズの無い、良好な画像が得られた。
次いで、1万枚連続プリントを行なった。電子写真感光体の電荷輸送層が2.1μm膜減りしたが、ゴースト、カブリ、黒点等の画像劣化は見られず、安定していた。
電子写真感光体A1ではなく、電子写真感光体P2の作製の場合と同様に作製した電荷発生層および電荷輸送層用塗布液を用いたほかは、実施例8と同様にして、電子写真感光体ドラムを作製し、画像試験を行なった。その結果、画像欠陥やノイズの無い、良好な画像が得られた。
次いで、1万枚連続プリントを行なった。電子写真感光体の電荷輸送層が2.5μm膜減りし、画像濃度の低下が観測され、微小クラック及びリークによる画像劣化(白点、及び黒点)が見られた。
化学式[2]で表される電荷輸送材を利用した以外は、実施例8と同様にして、電子写真感光体ドラムを作製し、画像試験を行なった。その結果、画像欠陥やノイズの無い、良好な画像が得られた。
次いで、1万枚連続プリントを行なった。電子写真感光体の電荷輸送層が2.4μm膜減りした。また、画像に大きな変化は見られなかったが、黒点の発生及び、画像濃度の低下が認められた。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (7)
- 該感光層が、塩素を0.6重量%以下含むフタロシアニン化合物を含有することを特徴とする、請求項1記載の電子写真感光体。
- X線回折スペクトルにおいて、ブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に回折ピークを示すか、または、9.3°、10.6°、及び26.3°に回折ピークを示し、且つ、
実質的にハロゲン原子を有さない溶媒中で合成されたチタニウムフタロシアニンを含有することを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の電子写真感光体。 - 該アリールアミン系化合物が、窒素ガス流下においてPd触媒を用いて合成する工程を経て製造されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電部と、
帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部と、
該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部とを備えた
ことを特徴とする、画像形成装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、
該電子写真感光体を帯電させる帯電部、帯電した該電子写真感光体を露光させ静電潜像を形成する露光部、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像部のうち、少なくとも一つとを備えた
ことを特徴とする、電子写真感光体カートリッジ。
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