JP2005292659A - 撮像装置及びこれに用いるレンズ鏡筒とカメラ本体 - Google Patents

撮像装置及びこれに用いるレンズ鏡筒とカメラ本体 Download PDF

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Abstract

【課題】 レンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現し、かつレンズ鏡筒の機構・電気特性等のばらつきによるフォーカス位置誤差の発生を防止できるので、撮像装置、レンズ鏡筒及びカメラ本体を提供する。
【解決手段】 レンズ鏡筒1は、モータ9を含むモータ駆動手段11と、フォーカスレンズ4の制御情報を含む情報テーブルを記憶した記憶手段14と、記憶手段14からの情報をカメラ本体19に送信する第1のデータ送受信手段17とを備え、カメラ本体19は、撮像デバイス5と、第1のデータ送受信手段17からの情報を受信する第2のデータ送受信手段18と、第2のデータ送受信手段18から出力される情報に基づいてモータ9を制御するモータ制御手段15とを備え、フォーカスレンズ4は、モータ制御手段15が第2のデータ送受信手段18を介して第1のデータ送受信手段17に送信した情報に基づいて制御される。
【選択図】 図1



Description

本発明は、レンズ鏡筒とカメラ本体とが切り離し可能な交換レンズ式の撮像装置におけるレンズ駆動及び位置制御技術に関する。
従来、交換レンズ式の撮像装置においてフォーカスレンズをモータによって駆動する場合には、レンズ鏡筒にフォーカスレンズを移動させるモータ及びモータを駆動させる駆動回路,モータの位置を制御するマイコンが搭載されている例が知られている。
このような従来の撮像装置について、図9を参照しながら説明する。図9は従来の撮像装置の一例の概略図及びブロック図である。図9において、31はレンズ鏡筒、32はカメラ本体である。
レンズ鏡筒31には被写体側から順に、第1群レンズである固定レンズ群2、第2群レンズである固定レンズ群3、第3群レンズであるフォーカスレンズ4が配置されている。固定レンズ群2、3はレンズ鏡筒31に固定されている。フォーカスレンズ4は、モータ29の回転によって、ねじが切られたリードスクリューに沿って光軸方向に移動し、フォーカスを調整することができる。
図9の例では、モータ29は、モータ駆動部28から出力されるモータコイルの駆動信号(励磁信号)の位相に応じて回転するステッピングモータを示す。5は撮像素子であり、固定レンズ群2、3及びフォーカスレンズ4を透過して撮像された被写体の画像を電気信号に変換する。7は遮蔽部材であり、フォーカスレンズ4の枠に固定されている。遮蔽部材7は、図9の点線で示すように、フォーカスレンズ4の撮像素子5の方向への移動によりフォトセンサ8を遮蔽し、この遮蔽によりフォーカスレンズ4の原点位置の検出を行う。12は信号処理部であり、撮像素子5から出力される電気信号に基づいて、画像データやフォーカス調整を行うためのコントラスト情報を生成する。
23はシステムコントロール部である。システムコントロール部23は、モータ制御部27にフォーカスレンズ4の駆動指令を出力でき、信号処理部12で処理された画像をもとにフォーカス調整をユーザーが行なうことができる。また、システムコントロール部23は、信号処理部12のコントラスト情報に基づいてコントラストが最大になるようにフォーカスレンズ4の駆動指令を出力してフォーカス自動調整(オートフォーカス機能)を行ったりする。26は記憶手段であり、製造工程において調整して求めた撮像素子5から被写体までの距離に応じたフォーカスレンズ位置があらかじめ記憶されている。
また、図9の例は、レンズ鏡筒31とカメラ本体32とは切り離しが可能な交換レンズ式の撮像装置であり、モータ制御部27とシステムコントロール部23との信号線の接合部(図示せず)から切り離すことができる例である。
以上のように構成された従来の撮像装置について、その動作を以下に説明する。まず、カメラ本体32の電源投入時に、システムコントロール部23からモータ制御部27に、フォーカスレンズ4を撮像素子5側へ駆動させるように指令を出力する。モータ制御部27では、記憶手段26に記憶された被写体距離とフォーカスレンズ位置との関係を示す情報を読み出す。モータ駆動部28では、モータ制御部27からの移動方向及び移動ステップ情報に基づいてモータ29へ所望の回転方向及び回転移動量になるように駆動信号を出力する。
フォーカスレンズ4が図9の点線で示す位置に到達する辺りで遮蔽部材7によってフォトセンサ8が遮蔽され、フォトセンサ8の出力信号レベルが変化する。この出力信号レベルがある閾値を超えたときに(又は回路の構成によっては閾値を下回ったときに)、モータ制御部27であらかじめ有しているカウンタをリセットして、フォーカスレンズ4の絶対位置の検出を行う。
このように検出したフォーカスレンズ4の絶対位置により、オートフォーカス機能の引き込み速度を高速化したり、フォーカスレンズ4の絶対位置情報から被写体までの距離を予測したりすることが可能になる。また、システムコントロール23から出力されたフォーカスずれの情報と記憶手段26から読み出したフォーカスレンズ位置の情報を用いることでモータ制御部27においてフォーカスレンズ位置の制御を行うことを可能にする。
また、下記特許文献1に記載された技術も、交換レンズ式の映像機器に関するものであり、レンズユニット127内に備えた制御部119は、レンズマイコン内部にあらかじめ記憶されたレンズカムデータ120のみならず、本体マイコン114から送られたAF評価信号も参照して、AF評価値が最大となる位置を保ちつつ変倍動作を行なうことができる。
特開平9−23366公報
しかしながら、前記のような従来の撮像装置においては、レンズ鏡筒側及びカメラ本体側にそれぞれに制御を行うための大規模なマイコンが必要であり、交換レンズ式の撮像装置においてはレンズ鏡筒のコンパクト化や低コスト化を実現することが困難であった。
また、従来の撮像装置においては、レンズ鏡筒の使用環境温度・湿度変化による機構・電気特性ばらつきなどの誤差によってフォーカス位置のばらつきを生じ、十分な性能を得ることが困難であった。
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、交換レンズ式の撮像装置においてレンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現するもので、さらにコンパクト化を損なうことなく、レンズ鏡筒の機構・電気特性等のばらつきによるフォーカス位置誤差の発生を防止する撮像装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の撮像装置は、レンズ鏡筒とカメラ本体とが切り離し可能である撮像装置であって、前記レンズ鏡筒は、フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段と、前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、前記記憶手段から出力される情報を前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備えており、前記カメラ本体は、前記撮像レンズ群による被写体光を撮像する撮像デバイスと、前記第1のデータ送受信手段から送信される情報を受信する第2のデータ送受信手段と、前記第2のデータ送受信手段から出力される受信情報に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段とを備えており、前記フォーカスレンズは、前記モータ制御手段が前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に送信した情報に基づいて制御されること特徴とする。
本発明のレンズ鏡筒は、フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段とを備えたレンズ鏡筒であって、前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、前記記憶手段から出力される情報を、前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備え、前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズを制御する情報を第2のデータ送受信手段を介して出力するモータ制御手段を含むカメラ本体に用いるレンズ鏡筒であり、前記フォーカスレンズは、前記モータ制御手段が前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に送信した情報に基づいて制御されること特徴とする。
本発明のカメラ本体は、フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段と、前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、前記記憶手段から出力される情報を、前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備えたレンズ鏡筒に用いるカメラ本体であって、前記撮像レンズ群による被写体光を撮像する撮像デバイスと、前記第1のデータ送受信手段から送信される情報を受信する第2のデータ送受信手段と、前記第2のデータ送受信手段から出力される受信情報に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段とを備えており、前記モータ制御手段は、前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に前記フォーカスレンズを制御する情報を送信することを特徴とする。
本発明によれば、交換レンズ式の撮像装置においてレンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現し、かつレンズ鏡筒の機構・電気特性等のばらつきによるフォーカス位置誤差の発生を防止することができる。
本発明の撮像装置によれば、モータ制御部をカメラ本体に設けているので、レンズ鏡筒の回路構成を大幅に削減することができ、レンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現することができる。また、レンズ鏡筒内のフォーカスレンズの制御情報は、レンズ鏡筒内の記憶手段に記憶されているので、フォーカスレンズの制御はレンズ鏡筒の種類に関係なく精度良く行なうことができる。
本発明のレンズ鏡筒は、モータ制御部を備えたカメラ本体に用いることを前提としているので、レンズ鏡筒の回路構成を大幅に削減することができ、レンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現することができる。また、レンズ鏡筒内のフォーカスレンズの制御情報は、レンズ鏡筒内の記憶手段に記憶されているので、この制御情報をカメラ本体のモータ制御部に送信すれば、モータ制御部はレンズ鏡筒の種類に応じた制御情報が得られるので、フォーカスレンズの制御を精度良く行なうことができる。
本発明のカメラ本体によれば、モータ制御部を備えているので、モータ制御部を省き、レンズ鏡筒の回路構成を簡素化しコンパクト化及び低コスト化を実現したレンズ鏡筒に対応することができる。
前記本発明の撮像装置においては、前記モータ駆動手段は、前記モータ制御手段から出力される受信情報に基づいて周期性のある駆動信号を出力し、前記モータは前記出力された前記駆動信号に応じて前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させ、前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズの位置に応じて出力値が変化する位置検出センサをさらに備え、前記モータ制御手段は、前記位置検出センサの出力値が閾値に到達したときの前記駆動信号の位相を前記フォーカスレンズの基準位置として求め、前記基準位置の情報を、前記第2及び第1のデータ送受信手段を介して転送し、前記記憶手段の前記情報テーブルの情報として記憶させることが好ましい。この構成によれば、工程調整時に情報テーブルにあらかじめ記憶させた基準位置の情報を、通常使用時に改めて基準位置を設定する際の情報として利用できる。
また、前記モータ制御手段は、前記第1及び第2のデータ送受信手段を介して前記記憶手段から読み出した前記基準位置に加算又は減算した位置を判定位置として求め、前記モータ駆動手段を駆動する駆動信号に同期したタイミングでかつ前記判定位置で前記第1及び第2のデータ送受信手段を介して前記位置検出センサの出力値を検出し、前記判定位置における前記位置検出センサの出力値が前記閾値に到達しているかどうかを判定して、前記基準位置を再び求めることが好ましい。この構成によれば、通常使用時において、工程調整時に求めた基準位置を直接検出するのではなく、基準位置とは異なる判定位置における判定により、基準位置を検出するので、レンズユニットの機構・電気特性等のばらつきによる原点位置の検出誤差の発生を防止することができる。
また、前記判定位置は、前記記憶手段から読み出した前記基準位置より前記駆動信号の1/2周期分だけ離れた位置であることが好ましい。この構成によれば、判定位置間の間隔は駆動信号1周期分になり、判定位置間に基準位置を含むので、原点位置の再現が確実になる。
また、前記情報テーブルは、前記モータの磁極数の情報、前記モータの回転分解能の情報、前記モータの駆動電圧の情報及び前記モータの最大駆動速度の情報のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、前記撮像装置はさらに温度センサを備えており、前記情報テーブルは温度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含んでおり、前記モータ制御手段は前記温度センサの温度情報及び前記補正情報に基づいて、温度変化に応じて前記フォーカスレンズの位置を補正することが好ましい。この構成によれば、温度変化を生じた場合でも合焦位置を保つことができる。
また、前記撮像装置はさらに角度センサを備えており、前記情報テーブルは姿勢角度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含んでおり、前記モータ制御手段は前記角度センサの角度情報及び前記補正情報に基づいて、角度変化に応じて前記フォーカスレンズの位置を補正することが好ましい。この構成によれば、姿勢角度を生じた場合でも合焦位置を保つことができる。
前記情報テーブルは、前記モータの使用サイクルの情報を含んでおり、前記使用サイクルの情報は、前記撮像装置の電源投入から電源終了までの間における前記フォーカスレンズの移動距離又は移動時間に応じて更新されることが好ましい。この構成によれば、使用サイクルの情報をモータの交換時期などのメンテナンスに関する情報として利用することできる。
また、前記モータは、ステッピングモータ、リニアモータ、超音波モータ、スムーズインパクト駆動機構で構成されるモータ、静電モータ及び圧電モータのいずれかであることが好ましい。
また、前記第1の送受信手段と前記第2の送受信手段との送受信データにはパリティを付加していることが好ましい。この構成によれば、送受信データが確実に送受信されたかどうかを確認することができる。
前記レンズ鏡筒においては、前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズの位置に応じて出力値が変化する位置検出センサをさらに備えており、前記モータを周期性のある駆動信号で駆動させ、前記駆動信号に応じて前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させたときにおいて、前記位置検出センサの出力値が閾値に到達したときの前記駆動信号の位相を前記フォーカスレンズの基準位置とし、前記基準位置の情報が前記記憶手段の前記情報テーブルの情報として記憶されていることが好ましい。この構成によれば、工程調整時に情報テーブルにあらかじめ記憶させた基準位置の情報を、通常使用時に改めて基準位置を設定する際の情報として利用できる。
また、前記情報テーブルは、前記モータの磁極数の情報、前記モータの移動距離分解能の情報、前記モータの駆動電圧の情報及び前記モータの最大駆動速度の情報のうち少なくとも一つを含むことが好ましい。
また、前記情報テーブルは、温度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含むことが好ましい。この構成によれば、温度変化を生じた場合でもフォーカスレンズの位置の補正情報を用いて、合焦位置を保つことができる。
また、前記情報テーブルは、姿勢角度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含むことが好ましい。この構成によれば、姿勢角度を生じた場合でも、フォーカスレンズの位置の補正情報を用いて、合焦位置を保つことができる。
また、前記情報テーブルは、前記モータの使用サイクルの情報を記憶できることが好ましい。この構成によれば、使用サイクルの情報をモータの交換時期などのメンテナンスに関する情報として利用することできる。
また、前記モータは、ステッピングモータ、リニアモータ、超音波モータ、スムーズインパクト駆動機構で構成されるモータ、静電モータ及び圧電モータのいずれかであることが好ましい。
また、前記第1の送受信手段と前記第2の送受信手段との送受信データにはパリティを付加していることが好ましい。この構成によれば、送受信データが確実に送受信されたかどうかを確認することができる。
以下、本発明の一実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施の形態に係る撮像装置の概略図及びブロック図である。図1において、1はレンズ鏡筒、19はカメラ本体である。レンズ鏡筒1は撮像レンズ群を備えており、被写体側から順に、第1群レンズである固定レンズ群2、第2群レンズである固定レンズ群3、第3群レンズであるフォーカスレンズ4が配置されている。固定レンズ群2、3はレンズ鏡筒1に固定されている。フォーカスモータであるモータ9とモータ駆動部11とでモータ駆動手段を形成しており、フォーカスレンズ4は、モータ9の回転によって、ねじが切られたリードスクリューに沿って光軸方向に移動し、フォーカスを調整することができる。
モータ9は、図1の例ではモータ駆動部11から出力されるモータコイルの駆動信号(励磁信号)の位相に応じて回転するステッピングモータを示す。5は撮像デバイスである撮像素子であり、固定レンズ群2、3及びフォーカスレンズ4を透過して撮像された被写体の画像を電気信号に変換するものである。7は遮蔽部材であり、フォーカスレンズ4の枠に固定されている。
図1の点線で示すようにフォーカスレンズ4を撮像素子5の方向に移動させて、位置検出センサであるフォトセンサ8を、遮蔽部材7で遮蔽することによって、フォーカスレンズ4の原点位置の検出を行う。
12は撮像素子5から出力される電気信号に基づいて画像データやフォーカス調整を行うためのコントラスト情報を生成する信号処理部である。17はレンズ鏡筒1に搭載されたデータ送受信部であり、18はカメラ本体19に搭載されたデータ送受信部である。15は、モータ9のモータ制御手段であるモータ制御部である。フォーカス調整は、信号処理部12で処理された画像に基づいて、ユーザーが行うことができる。また、信号処理部12のコントラスト情報に基づいて、コントラストが最大になるようにフォーカス自動調整(オートフォーカス機能)を行うこともできる。いずれの場合も、モータ制御部15は、データ送受信部17及び18を介して、モータ駆動部11にフォーカスレンズ4の駆動指令を出力する。
14は記憶手段である不揮発性メモリ、16は電源であり、モータ駆動部11に印加すべき電圧は、不揮発性メモリ14に記憶されたモータ印加電圧の情報に基づいて設定される。この詳細は後に説明する。20は温度センサ、21はカメラ本体19の姿勢角に応じて出力が変化する角度センサである。これらの各センサの出力は、モータ制御部15に入力され、フォーカスレンズ4の位置補正を行うために用いられる。
図2は、図1に示したモータ制御部15の詳細ブロック図である。図2において、モータ制御部15は、制御部13、励磁位置カウンタ151及び絶対位置カウンタ153を備えている。励磁位置カウンタ151は、制御部13から出力されるフォーカス移動方向及び移動ステップ情報に基づいて、モータ9の駆動信号の位相を制御し、フォーカスレンズ4の位置制御を行うための励磁位置カウンタのカウントアップ又はカウントダウンを行う。
前記の図1に示した構成では、フォーカスレンズ4の位置は、モータ9の回転で制御される。また、モータ9の回転は、データ送受信部18及び17を介してモータ制御部15から信号を受けたモータ駆動部11からの周期性のある駆動信号で制御される。
電源投入直後には、制御部13は、詳細は後に説明するが、レンズ鏡筒1に搭載された不揮発性メモリ14に記憶されたレンズ制御関連の情報を読み出した後、フォーカス原点検出処理を行う。フォーカス原点検出処理においては、まず、フォーカスレンズ4が撮像素子5の方向へ駆動される。この駆動が進行すると、遮蔽部材7によってフォトセンサ8が遮蔽される。この遮蔽量に応じて、フォトセンサ8の信号レベルが変化し、所定の条件で閾値を超えたとき(又は回路の構成によっては閾値を下回ったとき)に、絶対位置カウンタ153をリセット又はプリセットする処理を行う。
この処理の終了後、モータ制御部15は、データ送受信部18及び17を介してモータ駆動部11にモータ9の制御情報を送信する。モータ駆動部11は、これらの制御情報を受信し、この受信情報に基づいて周期性のある駆動信号を出力し、フォーカスレンズ4の位置制御を行う。モータ制御部15から送信される情報は、図2に示したように励磁位置カウンタ151を介して送信される情報と、制御部13からデータ送受信部18に直接送信される情報とがある。
励磁位置カウンタ151を介して送信される情報は、フォーカスレンズ4の位置に関する情報である。制御部13は信号処理部12からのコントラスト情報、励磁位置カウンタ151から出力されるモータ9の回転位置情報、絶対位置カウンタ153から出力されるフォーカスレンズ4の位置情報に基づいて、モータ9の移動方向及び移動ステップ情報を励磁位置カウンタ151に出力することによって、フォーカスレンズ4の位置制御を行う。制御部13からデータ送受信部18に直接送信される情報には、例えばモータ9の印加電圧の情報や最大駆動速度に関する情報がある。
なお、絶対位置カウンタ153は、励磁位置カウンタ151のカウンタ値と同期して動作する。励磁位置カウンタ151がモータ9の駆動電気角が1周期(360度)で一巡するカウンタであるのに対して、絶対位置カウンタ153は所定の条件でリセットされた値を基準とした絶対位置を表すカウンタである。
レンズ鏡筒1とカメラ本体19との情報の送受信は、データ送受信部17及び18との間で行われ、レンズ鏡筒1とカメラ本体19とを切り離す際には、データ送受信部17と18との接合部(図示せず)、及びモータ駆動部11と電源16との接合部(図示せず)を切り離す。
本実施の形態では、フォーカスレンズ4を制御するモータ制御部15を、レンズ鏡筒1内に配置したり、レンズ鏡筒1とカメラ本体19とに分担して配置するのではなく、カメラ本体19内に配置している。このため、不揮発性メモリ14に記憶された情報の制御用としての処理は、レンズ鏡筒1内で行なわれるのではなく、カメラ本体19内のモータ制御部15で行なわれることになる。すなわち、不揮発性メモリ14内の情報は、データ送受信部17、18を経て、モータ制御部15へ送信され、カメラ本体19内で処理され、再びレンズ鏡筒1に送信されることになる。この構成によれば、レンズ鏡筒1内には制御用の大規模なマイコンを設ける必要がなく、レンズ鏡筒1をコンパクトにでき、低コスト化も図れる。レンズ鏡筒1には、データ送受信部17を設けているが、これはレンズ鏡筒1とカメラ本体19との間のデータの受け渡しを主目的としたものであり、簡素な構成で足りることになる。
図3は、データ送受信部17、18の動作説明図である。「CK」は、「DATA」(ここでは、アドレス、データ1、データ2、及びパリティである。)を検出するためのクロックである。この「CK」を、カメラ本体19のデータ送受信部18から、レンズ鏡筒1のデータ送受信部17へ送信する。データ送受信部17は、各アドレスに対応したデータを不揮発性メモリ14から読み出すことになる。
「DE」についても、カメラ本体19のデータ送受信部18からレンズ鏡筒1側のデータ送受信部17へ出力するものである。「DE」が“H”レベルから“L”レベルに変化した直後の8ビットデータを、アドレスとしてデータ送受信部17で認識する。次に、“L”レベル期間におけるアドレス以降の8ビットデータをデータ(ここではデータ1、データ2)としてデータ送受信部17で認識する。
なお、16ビットのデータはデータ1を上位8ビットのデータとし、データ2を下位8ビットのデータとして送受信を行い、24ビットのデータはデータ1を上位8ビットのデータ、データ2を中位8ビットのデータ、データ3を下位8ビットのデータとして送受信を行う。
次に“L”レベルから“H”レベルに変化した直後の8ビットデータをパリティとする。パリティは、例えば(アドレス)XOR(データ1)XOR(データ2)を演算した値とし、この演算はデータ送受信部17で行い演算値をデータ送受信部18に送信する。モータ制御部15は、データ送受信部18からのデータを受信し、データ送受信部17と同様に(アドレス)XOR(データ1)XOR(データ2)を演算し、受信したパリティと比較して一致しない場合にはデータを再度送信又は再度受信を行う。
以下の表1に不揮発性メモリ14に記憶させる情報のうち、撮像装置の通常使用時は読み出すだけの情報(以下、「メモリREAD情報」という。)を示す。メモリREAD情報は、製造工程において不揮発性メモリ14に書き込んだものである。
Figure 2005292659
表1に示したように、不揮発性メモリ14に記憶された情報は、複数の各アドレスにデータが対応した情報テーブルを形成している。このことは、以下の表2、3についても同様である。
表1において、アドレス0x00の「励磁方法」のデータは、ステッピングモータの場合には1相励磁(0x00)、2相励磁(0x01)、1−2相励磁(0x02)などがあり、表1は1−2相励磁(0x02)の場合を示している。
アドレス0x01の「最大応答周波数」はモータの最大駆動速度に関するものであり、表1の例は1−2相励磁の場合であり、データ0x0DACを10進数に変換して3500[pps]を表す。アドレス0x03の「最大自起動周波数」もモータの最大駆動速度に関するものであり、表1の例は1−2相励磁の場合であり、データ0x2D0を10進数に変換して720[pps]を表す。
アドレス0x05の「モータ電流」は、データ0x46を10進数に変換して70[mA]を表す。アドレス0x06の「モータ電圧」は、データ0x32を10進数に変換して50[×10-1V]を表す。このモータ電圧の情報に基づいて制御部13は、電源16にモータ駆動部11の印加電圧を設定させる。
アドレス0x07のフォーカスレンズ単位移動量は、データ0x0Fを10進数に変換して1−2相励磁の場合で15[μm]を表す。アドレス0x08の磁極数は、データ0x0Aを10進数に変換して10[極]を表し、モータ9の駆動信号の1周期は回転角度に換算すると72[度]に相当する。下記のように、モータ9の駆動信号1周期あたりの回転分解能は8[分割]であるので、前記のフォーカスレンズ単位移動量15[μm]は、モータ9の回転角度に換算すると、72/8=9[度]に相当することが分かる。
アドレス0x09の回転分解能は、データ0x08を10進数に変換して8[分割]を表し、これはモータ9の駆動信号1周期あたりの回転分解能であり、モータ9の回転角度に換算すると、前記のように72/8=9[度]に相当する。
アドレス0x0Aの焦点距離は、データ0x0023を10進数に変換して35[mm]を表す。アドレス0x0Cの最大使用サイクルは、データ0x0186A0を10進数に変換して100000[サイクル]を表し、例えばフォーカスレンズ4の可動範囲の往復距離分だけモータ9が回転した場合を1[サイクル]として考えた場合の最大使用サイクルを表す。アドレス0x0Fの基準励磁位置は後述するが工程調整時に行われたモータ9の基準励磁位置を表す。
アドレス0x10の被写体距離∞−フォーカス位置は、撮像素子5から被写体までの距離が∞の場合におけるフォーカスレンズ4の位置を絶対位置カウンタ153の値で表したものである。アドレス0x12、アドレス0x14、アドレス0x16は、被写体までの距離∞の場合と同様に、撮像素子5から被写体までの距離が2m、1m、0.5mにおける絶対位置カウンタ153のカウンタ値である。
各データは原点位置を0とした絶対値カウンタ153の値を示している。アドレス0x10の被写体距離∞−フォーカス位置では、0x0198を10進数に変換して408となる。アドレス0x12の被写体距離2m−フォーカス位置では、0x01BAを10進数に変換して442となる。アドレス0x14の被写体距離1m−フォーカス位置では、0x01D9を10進数に変換して473となる。アドレス0x16の被写体距離0.5m−フォーカス位置では、0x0213を10進数に変換して531となる。
このように、本実施の形態に係るレンズ鏡筒1は、モータ9の回転角度と被写体距離との関係を明確にしたデータをレンズ鏡筒1内に備えていることになる。交換レンズとして、複数種類のレンズ鏡筒1を用意した場合、各レンズ鏡筒1のそれぞれの不揮発性メモリ14に前記各データに相当するデータを記憶させておけば、フォーカスレンズ位置の制御をレンズ鏡筒1の種類に関係なく精度よく行うことができることになる。
アドレス0x18の温度によるフォーカス位置補正量は、絶対値カウンタ153の値で10℃変化での補正量を表し、データ0x06を10進数に変換して6となる。アドレス0x19の姿勢角度によるフォーカス位置補正量は、絶対値カウンタ153の値で90°変化での補正量を表し、データ0x1Fを10進数に変換して31となる。これらの温度、姿勢角度による補正については、後に詳細を説明する。
以下の表2に、不揮発性メモリ14に記憶させる情報のうち、撮像装置の通常使用時に読み出し及び書き込み動作を行う情報(以下、「メモリWRITE/READ情報」という。)を示す。前記の表1の各アドレスに対応したデータは、書き込みを製造工程において行ない、読み出しを通常使用時に行なうものであるが、表2の各アドレスに対応したデータは、通常使用時に読み出しと書き込みの双方行うものである。
ここでは、8ビットのアドレスの最上位ビットが“1”の場合は、不揮発性メモリ14にデータを書き込む場合、最上位ビットが“0”の場合は、不揮発性メモリ14からデータを読み出す場合とし、以下では書き込みアドレス/読み出しアドレスとして説明する。
Figure 2005292659
表2において、アドレス0x90/0x10の使用サイクルは、例えばフォーカスレンズ4の可動範囲の往復距離分だけモータ9が回転した場合を1[サイクル]とした場合の使用サイクルを表す。
この1サイクルの基準を、フォーカス位置が原点から最も遠くなる被写体距離0.5mの場合とすると、この場合のフォーカス位置は、前記のようにカウンタ値が531すなわち原点から531分だけ離れた位置であるので、往復距離は531×2=1062となる。したがって、1062分カウントされた場合に、読み出した使用サイクルに+1[サイクル]を加算することにより、モータ9の使用サイクルを管理することが可能になる。
この場合、制御部13において使用サイクルを管理し、電源終了直前にデータ送受信部18及び17を介して不揮発性メモリ14に使用サイクルを書き込むことによって最新の使用サイクルに更新することができる。
以下の表3に、データ送受信部17と18との間で送受信する制御情報を示す。
Figure 2005292659
表3において、アドレス0x20のフォトセンサ出力レベルは、フォーカスレンズ4が撮像素子5の方向へ駆動され、遮蔽部材7によってフォトセンサ8が遮蔽されることで変化する出力レベルである。フォトセンサ8の信号レベルが変化し、所定の条件で閾値を超えたとき(又は回路の構成によっては閾値を下回ったとき)に、不揮発性メモリ14に記憶されていたデータは例えば0x00から0x01に変化する。
アドレス0xA0のモータ励磁位置はモータ9の励磁位置を表し、例えばモータ9の駆動信号の1周期を1−2相励磁として8分割したとすると、0x00,0x01,・・・0x07の8つの値で表すことができる。ここでは、0x04の励磁位置を表しており、励磁位置カウンタ151の出力値である。
次に、通常使用モードで電源投入時におけるレンズ初期化動作について説明する。図4はレンズ初期化動作フローチャートである。このフローチャートは、制御部13における処理プログラムによる動作を示す。ステップ101では、制御部13の内部メモリをクリアする。ステップ102では、レンズ鏡筒1に搭載された不揮発性メモリ14に記憶されたメモリREAD情報を受信する。
ステップ103では、前記のように受信したパリティと制御部13で演算したパリティとの比較確認を行い、各パリティが一致するかどうかを判定する。一致していれば次のステップ104に進み、一致していなければステップ103aに進む。ステップ103aでは変数i(初期値は0)を1加算してステップ3bに進み、ステップ103bでは変数iが所定回数(例えば3)以上かどうかを判定する。変数iが所定回数に満たない場合にはステップ2に戻り、同様の動作を行う。変数iが所定回数に達した場合にはレンズ初期化NGとしてレンズ初期化動作を終了する。
ステップ104では、不揮発性メモリ14に記憶されたメモリWRITE/READ情報を受信する。ステップ105では前記のように受信したパリティと制御部13で演算したパリティとの比較確認を行い、各パリティが一致するかどうかを判定する。一致していれば次のステップ106に進み、一致していなければステップ105aに進む。
ステップ105aでは、変数k(初期値は0)を1加算してステップ105bに進み、ステップ105bでは変数kが所定回数(例えば3)以上かどうかを判定する。変数が所定回数に満たない場合にはステップ104に戻り、同様の動作を行う。変数kが所定回数に達した場合にはレンズ初期化NGとしてレンズ初期化動作を終了する。ステップ106ではフォーカス原点検出処理を行い、レンズ初期化動作を終了する。
レンズ初期化動作の終了後は、不揮発性メモリ14から受信したメモリREAD情報に基いて通常動作が行なわれ、通常動作終了後は、メモリWRITE/READ情報が新たな情報に更新されていることになる。
また、レンズ鏡筒1を新たなレンズ鏡筒1に交換した場合には、前記の図4に示したステップを経て、制御部13は新たなレンズ鏡筒1に対応した情報を受信することになる。
したがって、レンズ鏡筒1を交換した場合でも交換後のレンズ鏡筒1に搭載されたモータ9及びフォーカスレンズ4の動作条件に合わせて、カメラ本体19のフォーカス制御部15によって、フォーカスレンズ4の位置の制御を行うことが可能になる。不揮発性メモリ14に記憶された各情報については、前記の表1−3を用いて説明した通りであるが、表1−3を参照しながら、以下説明を補足する。
モータの磁極数の情報を用いることで、駆動信号の1周期に対するモータの回転角度の関係が分かり、種々のモータの回転制御が可能になる。また、回転分解能(移動距離分解能)が高いモータを搭載しているレンズ鏡筒では、回転分解能の情報を用いることで、フォーカスレンズの駆動ピッチをモータに合わせて高精度に制御することも可能になり、表1では8[分割]の例を示したが、64[分割]などのマイクロステップのモータにも対応が可能となる。
また、モータの印加電圧の情報を用いることで、種々のモータ及び駆動回路に対応して印加電圧を設定することが可能になる。また、モータ最大応答周波数や最大自起動周波数などの最大駆動速度の情報を用いることで、種々のモータに対応してフォーカスを最大速度で制御することが可能になる。
また、表2のように、メモリWRITE/READ情報として、使用サイクルの情報を備えており、これをレンズ鏡筒1のモータ9の交換時期などのメンテナンスに関する情報として利用することができる。例えば、表1に示した最大使用サイクルの情報と比較することにより、モータ9の交換時期を判断できるので、交換時期になるとこのことを表示させるようにしてもよい。また、メンテナンスに関しては、使用サイクルの情報に限らず、使用時間の情報を利用してもよい。
次に、工程調整における表1のアドレス0x0Fの基準励磁位置について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の一実施の形態に係る工程調整時の原点検出動作の説明図である。図5に表示した「励磁位置」は、駆動信号の位相に対応しており、モータ9にモータ駆動部11から出力されるモータコイルの駆動信号の1周期360度を8分割して励磁位置カウンタ151の3ビットのカウンタ値として表現している。
励磁位置カウンタ151のカウンタ値は、データ送受信部18及び17を介してモータ駆動部11に送信される。ここでは、フォーカスレンズ4が撮像素子5側へ移動するにつれて、励磁位置が1ずつ減算していく様子を示しており、アドレス0xA0(表3)としてモータ励磁位置を転送することにより、モータ9の回転を制御する。
「A相電流」及び「B相電流」は、モータ9にモータ駆動部11から出力されるモータコイルの電流波形で、モータ9がA相とB相の2相コイルを有している例を示している。A相電流及びB相電流は互いに電気角(電流波形の1周期を360度とした場合)で90度位相が異なるようにしており、A相とB相のモータコイルに電流を印加することでモータ9を回転させる。ここでは、A相電流がB相電流に対して90度位相が進んでいる条件で、フォーカスレンズ4が撮像素子5側へ移動するようにしている。
「絶対位置カウンタ」は、絶対位置カウンタ153のカウンタ値を表しており、励磁位置に同期して動作する。励磁位置が1ずつ減算していく場合には、絶対位置カウンタも同様に1ずつ減算していく。ただし、絶対位置カウンタは、フォーカスレンズ4の移動範囲において同じ値が存在しないようにビット幅を設定する。
「フォトセンサ出力レベル」は、フォーカスレンズ4が撮像素子5の方向へ移動し、遮蔽部材7によってフォトセンサ8が遮蔽されることで出力レベルが変化していく様子を示している。「フォトセンサ出力レベル」は、閾値以上の場合に“1”、閾値未満の場合に“0”として、制御部13においてアドレス0x20(表3)のデータをデータ送受信部17及び18を介して識別する。
次に、図5、図6を参照しながら工程調整におけるフォーカスレンズ4の原点検出動作について、具体的に説明する。図6は、本発明の一実施の形態に係る原点検出動作フローチャートであり、制御部13にプログラミングされている動作フローを示す。工程調整モードで電源投入時に「原点検出調整スタート」から処理を行う。
ステップ201において、原点検出方向(撮像素子5方向)へモータ9を1ステップずつ移動させる。この場合、励磁位置カウンタ151は、1ずつ減算されることになる。より具体的には、制御部13からの指令により励磁位置カウンタ151をダウンカウントする。モータ駆動部11では、このダウンカウントに従って、周期性のある駆動信号を出力し、撮像素子5の方向へモータ9を回転させることによってフォーカスレンズ4を移動させる。
ステップ202において、フォトセンサ出力レベルが閾値を超えているかどうかを判定する。超えていない場合には、ステップ201に戻って、モータ9に次の1ステップ動作をさせる。超えている場合にはステップ203に進み、超えた時点の励磁位置をPに代入する。ここでは、励磁位置「4」をPに代入する。
ステップ204では、Pを不揮発性メモリ14にPoとして記憶させる。ここで記憶させた値Poがモータ9の基準励磁位置であり、アドレス0x0F、データ0x04として、データ送受信部18及びデータ送受信部17を介して不揮発性メモリ14に記憶させる。ステップ205では、絶対位置カウンタをリセットする。図5において「0」で示した位置がリセットされた位置となる。
この絶対位置カウンタの「0」の位置は、電源を切ると消去されてしまうので、通常使用モードの電源投入時には、再び原点位置を検出する必要がある。この原点位置の検出に、不揮発性メモリ14に記憶させた基準励磁位置「4」の情報を用いる。励磁位置「4」は絶対位置ではなく、周期的に現れる位置であるので、原点に対応した励磁位置「4」を検出すれば、原点位置を検出できることになる。
具体的には、通常使用モードにおいて、モータ制御部15からの信号により、モータ9を原点検出方向に回転させる。この場合、すでに不揮発性メモリ14から受信した基準励磁位置「4」からモータ9の電気角180度(1/2周期)離れた励磁位置「0」においてフォトセンサ出力レベルが閾値を越えたかどうかを判定する。ある判定位置「0」におけるフォトセンサ出力レベルが閾値を越えておらず、1周期後の次の判定位置「0」のフォトセンサ出力レベルが閾値を越えていることを検出できれば、工程調整時の原点位置を正確に再現することができる。すなわち、この2つの判定位置「0」の間における励磁位置「4」が原点位置になる。
この原点検出処理は、原点位置を直接検出する必要はなく、前記のように、ある判定位置におけるフォトセンサ出力レベルが閾値を越えておらず、次の判定位置のフォトセンサ出力レベルが閾値を越えていることが検出できればよい。このため、レンズユニット駆動方向のガタ、使用環境温度・湿度変化による機構・電気特性ばらつきなどの誤差を生じた場合でも工程調整時の原点位置を正確に再現することができる。
ただし、レンズユニット駆動方向のガタ、使用環境温度・湿度変化による機構・電気特性ばらつきなどの誤差の幅は励磁位置1周期の範囲に抑える必要がある。
次に、不揮発性メモリ14に記憶されている温度によるフォーカス位置補正量を用いたフォーカスレンズ4の制御方法について説明する。図7は温度とフォーカス位置補正量との関係を示すグラフである。表1におけるアドレス0x18のデータは0x06であり、温度が10℃変化した場合に絶対位置カウンタ153のカウンタ値が6変化する。ここでの例は、温度上昇に伴ってフォーカスレンズ4の位置を撮像素子5に近づく方向(遠側)に移動させて補正する例であり、20℃を基準とした−0.6[カウンタ/℃]の傾きを持った直線のグラフで表すことができる。
図2に示したように、制御部13は温度センサ20からの情報を受信する。制御部13では、温度センサ20で検出された温度変化及びアドレス0x18のデータは0x06に基づいて、先のグラフに従ってフォーカスレンズ4の位置を補正することによって温度変化を生じた場合においても合焦状態を保つことが可能になる。
例えば、使用時における温度が基準温度である20℃の場合は、フォーカスレンズ4のフォーカス位置は補正されない。一方、基準温度より10℃高い30℃になると、フォーカス位置は、撮像素子5に近づく方向にカウンタ値が6だけ変化した位置に補正されることになる。
次に、不揮発性メモリ14に記憶されている姿勢角度によるフォーカス位置補正量を用いたフォーカスレンズ4の制御方法について説明する。図8は姿勢角度と角度センサ出力電圧との関係を示すグラフである。表1におけるアドレス0x19のデータは0x1Fであり、姿勢角度が90度変化した場合に絶対位置カウンタ153のカウンタ値が31変化する。
ここでは、固定レンズ2が上向く方向では角度センサ出力電圧が+になり、固定レンズ2が下向く方向では角度センサ出力電圧が−になるものとする。例えば、上向き90度では機構系のガタによってフォーカスレンズ4は撮像素子5に近づく方向に絶対値カウンタ153のカウンタ値で31変化し、下向き90度では機構系のガタによってフォーカスレンズ4は撮像素子5から遠ざかる方向に絶対値カウンタ153のカウンタ値で31変化するものとする。
図2に示したように、制御部13は角度センサ21からの情報を受信する。この場合、例えば上向き90度では、制御部13は角度センサ21で検出された角度変化及びアドレス0x19のデータは0x1Fに基づいて、フォーカスレンズ4の位置を撮像素子5から遠ざかる方向にカウンタ値31分補正する。一方、下向き90度ではフォーカスレンズ4の位置を撮像素子5に近づく方向にカウンタ値31分補正する。このことにより、大きな姿勢角度変化を生じた場合においても合焦状態を保つことが可能になる。
なお、水平時に対して上向き方向と下向き方向とでフォーカスレンズ位置4のガタが異なる場合には、メモリREAD情報として記憶させるエリアを別々に有してもよい。
また、ここでは温度センサと角度センサを用いた例を示したが、さらに湿度センサを用いてもよい。この構成によれば、レンズ鏡筒やレンズなどの吸湿係数の違いで生じる誤差を改善することができ、さらに精度を向上させることができる。
また、本実施の形態では、駆動手段としてステッピングモータの例で説明したが、モータの駆動信号に周期性を有するモータであればよく、例えばリニアモータなどでもよい。
さらに、モータの移動量を検出する回路を設けることで、位置に応じて本実施の形態における励磁位置カウンタをカウントアップ又はカウントダウンすることによって、駆動信号に周期性を擬似的につくることで超音波モータ、スムーズインパクト駆動機構で構成されるモータ、静電モータ、圧電モータなどの各種モータに本発明を適用可能である。
また、本実施の形態においては、フォーカスレンズを駆動するモータについて主に説明したが、ズームレンズを駆動するモータを有する撮像装置及びレンズ鏡筒にも本発明を適用可能である。
本発明によれば、レンズ鏡筒のコンパクト化及び低コスト化を実現し、かつレンズ鏡筒の機構・電気特性等のばらつきによるフォーカス位置誤差の発生を防止することができるので、例えば、交換レンズ式のスチルカメラやビデオムービー、又はこれらに用いる交換レンズやカメラ本体として有用である。
本発明の一実施の形態に係る撮像装置の概略図及びブロック図。 本発明の一実施の形態に係るモータ制御部のブロック図。 本発明の一実施の形態に係るデータ送受信部の動作説明図。 本発明の一実施の形態に係るレンズ初期化動作フローチャート。 本発明の一実施の形態に係る工程調整時の原点検出動作説明図。 本発明の一実施の形態に係る工程調整時の原点検出動作フローチャート。 本発明の一実施の形態に係る温度とフォーカス位置補正量との関係を示す図。 本発明の一実施の形態に係る姿勢角度と角度センサ出力電圧との関係を示す図。 従来の撮像装置の一例の概略図及びブロック図。
符号の説明
1 レンズ鏡筒
2,3 固定レンズ
4 フォーカスレンズ
5 撮像素子
7 フォトセンサ遮蔽部材
8 フォトセンサ
9 モータ
11 モータ駆動部
12 信号処理部
14 不揮発性メモリ
15 モータ制御部
16 電源
17 データ送受信部
18 データ送受信部
19 カメラ本体
20 温度センサ
21 角度センサ

Claims (19)

  1. レンズ鏡筒とカメラ本体とが切り離し可能である撮像装置であって、
    前記レンズ鏡筒は、
    フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、
    前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段と、
    前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、
    前記記憶手段から出力される情報を前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備えており、
    前記カメラ本体は、
    前記撮像レンズ群による被写体光を撮像する撮像デバイスと、
    前記第1のデータ送受信手段から送信される情報を受信する第2のデータ送受信手段と、
    前記第2のデータ送受信手段から出力される受信情報に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段とを備えており、
    前記フォーカスレンズは、前記モータ制御手段が前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に送信した情報に基づいて制御されること特徴とする撮像装置。
  2. 前記モータ駆動手段は、前記モータ制御手段から出力される受信情報に基づいて周期性のある駆動信号を出力し、前記モータは前記出力された前記駆動信号に応じて前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させ、
    前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズの位置に応じて出力値が変化する位置検出センサをさらに備え、
    前記モータ制御手段は、前記位置検出センサの出力値が閾値に到達したときの前記駆動信号の位相を前記フォーカスレンズの基準位置として求め、前記基準位置の情報を、前記第2及び第1のデータ送受信手段を介して転送し、前記記憶手段の前記情報テーブルの情報として記憶させる請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記モータ制御手段は、前記第1及び第2のデータ送受信手段を介して前記記憶手段から読み出した前記基準位置に加算又は減算した位置を判定位置として求め、
    前記モータ駆動手段を駆動する駆動信号に同期したタイミングでかつ前記判定位置で前記第1及び第2のデータ送受信手段を介して前記位置検出センサの出力値を検出し、前記判定位置における前記位置検出センサの出力値が前記閾値に到達しているかどうかを判定して、前記基準位置を再び求める請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記判定位置は、前記記憶手段から読み出した前記基準位置より前記駆動信号の1/2周期分だけ離れた位置である請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記情報テーブルは、前記モータの磁極数の情報、前記モータの回転分解能の情報、前記モータの駆動電圧の情報及び前記モータの最大駆動速度の情報のうち少なくとも一つを含む請求項1に記載の撮像装置。
  6. 前記撮像装置はさらに温度センサを備えており、前記情報テーブルは温度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含んでおり、前記モータ制御手段は前記温度センサの温度情報及び前記補正情報に基づいて、温度変化に応じて前記フォーカスレンズの位置を補正する請求項1に記載の撮像装置。
  7. 前記撮像装置はさらに角度センサを備えており、前記情報テーブルは姿勢角度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含んでおり、前記モータ制御手段は前記角度センサの角度情報及び前記補正情報に基づいて、角度変化に応じて前記フォーカスレンズの位置を補正する請求項1に記載の撮像装置。
  8. 前記情報テーブルは、前記モータの使用サイクルの情報を含んでおり、前記使用サイクルの情報は、前記撮像装置の電源投入から電源終了までの間における前記フォーカスレンズの移動距離又は移動時間に応じて更新される請求項1に記載の撮像装置。
  9. 前記モータは、ステッピングモータ、リニアモータ、超音波モータ、スムーズインパクト駆動機構で構成されるモータ、静電モータ及び圧電モータのいずれかである請求項1に記載の撮像装置。
  10. 前記第1の送受信手段と前記第2の送受信手段との送受信データにはパリティを付加している請求項1に記載の撮像装置。
  11. フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段とを備えたレンズ鏡筒であって、
    前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、
    前記記憶手段から出力される情報を、前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備え、
    前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズを制御する情報を第2のデータ送受信手段を介して出力するモータ制御手段を含むカメラ本体に用いるレンズ鏡筒であり、
    前記フォーカスレンズは、前記モータ制御手段が前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に送信した情報に基づいて制御されること特徴とするレンズ鏡筒。
  12. 前記レンズ鏡筒は、前記フォーカスレンズの位置に応じて出力値が変化する位置検出センサをさらに備えており、
    前記モータを周期性のある駆動信号で駆動させ、前記駆動信号に応じて前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させたときにおいて、
    前記位置検出センサの出力値が閾値に到達したときの前記駆動信号の位相を前記フォーカスレンズの基準位置とし、前記基準位置の情報が前記記憶手段の前記情報テーブルの情報として記憶されている請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  13. 前記情報テーブルは、前記モータの磁極数の情報、前記モータの移動距離分解能の情報、前記モータの駆動電圧の情報及び前記モータの最大駆動速度の情報のうち少なくとも一つを含む請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  14. 前記情報テーブルは、温度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含む請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  15. 前記情報テーブルは、姿勢角度による前記フォーカスレンズの位置の補正情報を含む請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  16. 前記情報テーブルは、前記モータの使用サイクルの情報を記憶できる請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  17. 前記モータは、ステッピングモータ、リニアモータ、超音波モータ、スムーズインパクト駆動機構で構成されるモータ、静電モータ及び圧電モータのいずれかである請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  18. 前記第1の送受信手段と前記第2の送受信手段との送受信データにはパリティを付加している請求項11に記載のレンズ鏡筒。
  19. フォーカスレンズを含み被写体を結像する撮像レンズ群と、前記フォーカスレンズを光軸方向に移動させるモータを含むモータ駆動手段と、前記フォーカスレンズの制御情報を含む情報テーブルが記憶された記憶手段と、前記記憶手段から出力される情報を、前記カメラ本体に送信する第1のデータ送受信手段とを備えたレンズ鏡筒に用いるカメラ本体であって、
    前記撮像レンズ群による被写体光を撮像する撮像デバイスと、前記第1のデータ送受信手段から送信される情報を受信する第2のデータ送受信手段と、前記第2のデータ送受信手段から出力される受信情報に基づいて前記モータを制御するモータ制御手段とを備えており、
    前記モータ制御手段は、前記第2のデータ送受信手段を介して前記第1のデータ送受信手段に前記フォーカスレンズを制御する情報を送信することを特徴とするカメラ本体。
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