JP2005290526A - 耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法 - Google Patents

耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高温長時間側で高いクリープ破断強度を示し、電縫溶接性に優れ、耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法を提供する。
【解決手段】 重量%で、C:0.005〜0.20%、Si:0.01〜1.5%、Mn:0.05〜2.0%、Cr:0.25〜3.5%、Mo:0.01〜2.0%、O:0.001〜0.3%、Al:0.01%以下、N:0.001〜0.1%、を含有し、さらにNb:0.001〜0.5%、V:0.02〜1.0%、B:0.0002〜0.02%、の1種または2種以上を含有し、P:0.030%以下、S:0.010%以下、に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、電縫溶接部欠陥面積率が0.1%以下となることを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
【選択図】 なし

Description

本発明は、耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管およびその製造法に関するものであり、さらに詳しくは高温・高圧環境下で使用するクリープ破断強度に優れ、かつ電縫溶接部特性に優れ、かつ耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管およびその製造法に関するものである。
一般に、ボイラ用、化学工業用、原子力用等の高温耐熱耐圧部材にはオーステナイト系ステンレス鋼、Cr含有量が9〜12%(以降、成分割合を表す%は重量%)の高Crフェライト鋼、Cr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼あるいは炭素鋼等の材料が用いられている。そして、これらは対象となる部材の使用温度、圧力等の使用環境と経済性を考慮して適宜選択される。
ところで、これら材料のうちのCr含有量が2.25%以下の低Crフェライト鋼の特徴としては、Crを含有しているため炭素鋼に比べて耐酸化性、高温耐食性及び高温強度に優れることや、オーステナイト系ステンレス鋼に比べて格段に安価で、かつ熱膨張係数が小さくて応力腐食割れを起こさないこと、更には高Crフェライト鋼に比べても安価であって靱性、熱伝導性および溶接性に優れることが挙げられる。
このような低Crフェライト鋼の代表例として、JISに規格されているSTBA20,STBA21,STBA22,STBA23,STBA24等が知られており、通常Cr−Mo鋼と総称されている。また、高温強度を向上させる目的で析出強化元素であるV,Nb,Ti,Ta,Bを添加した低Crフェライト鋼が、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10等の公報で提案されている。
更に、析出強化型の低Crフェライト鋼として、タービン用材料である1Cr−1Mo−0.25V鋼や、高速増殖炉用構造材料である2.25Cr−1Mo−Nb鋼等が良く知られている。しかし、これらの低Crフェライト鋼は、高Crフェライト鋼やオーステナイト系ステンレス鋼に比べると高温での耐酸化性、耐食性に劣り、また高温強度も低いため、550℃以上での使用に問題がある。
そこで、特許文献11、特許文献12では、550℃以上の高温でのクリープ強度を改善するため、Wの多量添加を行った低Crフェライト鋼が提案されている。また、特許文献13には、550℃以上の高温でのクリープ強度を改善し、併せて高強度化に伴う靱性低下を抑制するため、N量を制限した上でBを微量添加した低Crフェライト鋼が提案されている。
これらの材料を電縫溶接した場合、電縫溶接部には多数の高融点酸化物が生成し、電縫溶接時に内面に取り込まれ、電縫溶接部特性、つまり電縫溶接部の欠陥面積率が高く、550℃以上の高温環境下で電縫溶接部のクリープ破断強度、靱性等の特性が満足できない。従って、550℃以上の高温で使用可能な低Crフェライト鋼はシームレス鋼管である。シームレス鋼管は、製造コストが高く、経済的にも有用な材料とは言えない。
また、従来高温強度、クリープ強度の向上には、炭化物による析出強化、Mo等による固溶強化が用いられてきた。しかしながら、高温に長時間曝されると、析出物は粗大化し、固溶元素は析出物を形成するようになるため、これら冶金因子による強化ではクリープ強度の向上に対して限界がある。更に、クリープ強度を向上させるためBを添加することも試みられているが、焼入れ性が高くなり熱延コイル内での強度変動が大きくなるという問題がある。
また、低Crフェライト鋼や高Crフェライト鋼では溶接部再熱割れ感受性が高いため、溶接時の入熱制御や冷却速度の制御をすることによって、溶接熱影響部の結晶粒粗大化を防止している。しかしながら溶接施工性の観点から考慮すると、施工効率が非常に悪くかつ入熱制御や冷却速度の管理は非常に困難な場合がある。
また、本発明者らは、上記問題点を踏まえ、先に、溶接欠陥が少なく、かつクリープ破断強度および靭性の優れた電縫ボイラ鋼管として、鋼中に含有するSi,#Mn,Crの重量比を調整し、鋼中に存在するSiO2,MnO,Cr23の混合酸化物の融点を下げ、溶接時にスラグ成分としてこれら酸化物をスクイズアウトする技術を特許文献14で提案し、更に、Mg系酸化物の平均数密度を規制する技術を特許文献15で提案した。
特開昭57−131349号公報 特開昭57−131350号公報 特開昭61−166916号公報 特開昭62−54062号公報 特開昭63−18038号公報 特開昭63−62848号公報 特開昭64−68451号公報 特開平1−29853号公報 特開平3−64428号公報 特開平3−87332号公報 特開平2−217438号公報 特開平2−217439号公報 特開平4−268040号公報 特開2000−234140号公報 特開2002−146481号公報
本発明は、Cr含有量が3.5%以下の低Crフェライト鋼でありながら、高温長時間側で高いクリープ破断強度を示し、電縫溶接性に優れ、耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法を提供することを目的とする。
本発明は、電縫溶接時には溶接部を外気から遮断することによって、電縫衝合部に溶接欠陥の原因となる酸化物を形成させず、高温長時間側で高いクリープ破断強度を示し、電縫溶接性に優れ、耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法を提供する。
具体的には、電縫溶接時に溶接部を外気から遮断することによって、電縫衝合部に溶接欠陥の原因となる酸化物を形成させず、また酸化物が形成される条件下であってもSi,Mn,Cr量を調整し混合酸化物の融点を制御することによって電縫衝合部に溶接欠陥が生じないようにすることが可能である。より詳細に述べると、Si,Mn,Crから形成される酸化物であるSiO2,MnO,Cr23の3元系状態図を考えた場合、これらの混合酸化物の融点が低融点であるほど、電縫溶接時には電縫溶接部欠陥となる酸化物として残らず、酸化物が溶融し、スラグ成分として押し出され、電縫溶接部に残存することなく、溶接欠陥が生じにくい。これらの酸化物の3元系状態図を考えた場合、SiO2は添加すればするほど3元系酸化物を低融点化する。一方、MnOおよびCr23は添加すればするほど3元系酸化物を高融点化する。これらのことを考慮して、SiO2,MnO,Cr23、すなわちSi,Mn,Cr添加量を分子、分母の係数に分配することによって、電縫溶接部特性に影響を与える酸化物生成を制御する。電縫溶接部特性に影響を与えるSiO2,MnO,Cr23の生成元素であるSi,Mn,Crの添加量をSi,MnおよびCrの重量比が(Si%)/(Mn%+Cr%)の値で0.005以上1.5以下に制御することによって、電縫溶接部溶接欠陥面積率が極めて低く、電縫溶接部クリープ特性、靱性等の劣化を防止する。さらに電縫溶接部周辺を非酸素系ガスで外気を遮断することによって、より一層酸化物が形成されにくくなりその結果、電縫溶接部の溶接欠陥は減少し、材質特性向上となる。さらに、Mg系酸化物が鋼中に平均粒径0.002μm以上3μm以下とし、かつ数密度0.01個/μm2以上10個/μm2以下に制御することによって、溶接施工時に入熱制御などをすることなく継手溶接時の溶接熱影響部の組織粗大化を防止し、その結果継手溶接部の熱処理で生じる溶接部再熱割れを防止することが可能となることを特徴とする。
すなわち、本発明は以下の構成を要旨とする。
(1)質量%で、
C:0.005〜0.20%、
Si:0.01〜1.5%、
Mn:0.05〜2.0%、
Cr:0.25〜3.5%、
Mo:0.01〜2.0%、
O:0.001〜0.3%、
Al:0.01%以下、
N:0.001〜0.1%、
を含有し、さらに
Nb:0.001〜0.5%、
V:0.02〜1.0%、
B:0.0002〜0.02%、
W:0.01〜4.0%、
Cu:0.1〜2.0%、
Ni:0.1〜2.0%、
Co:0.1〜2.0%、
Ti:0.001〜0.05%、
Mg:0.0002〜0.05%、
の1種または2種以上を含有し、
P:0.030%以下、
S:0.010%以下、
に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ母材組織が焼戻しマルテンサイト、焼戻しベーナイト、焼戻しフェライト−パーライトのうち1種または2種以上からなり、さらに、電縫溶接部が溶接ままのミクロ組織を有する電縫ボイラ鋼管であって、該電縫ボイラ鋼管の電縫溶接部欠陥面積率が0.1%以下であることを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
(2)Si,MnおよびCrの重量比が(Si%)/((Mn%)+(Cr%))の値で0.005以上1.5以下とし、かつ、SiO2,MnOおよびCr23の混合酸化物の融点が1600℃以下であることを特徴とする(1)記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
(3)Mg系酸化物が鋼中に平均粒径0.002μm以上3μm以下とし、かつ数密度0.01個/μm2以上10個/μm2以下であることを特徴とする(1)または(2)に記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
(4)質量%で、
C:0.01〜0.20%、
Si:0.01〜1.0%、
Mn:0.05〜2.0%、
Cr:0.25〜3.5%、
Mo:0.01〜2.0%、
O:0.001〜0.3%、
Al:0.01%以下、
N:0.001〜0.1%
を含有し、さらに
Nb:0.001〜0.5%、
V:0.02〜1.0%、
B:0.0002〜0.02%、
W:0.01〜4.0%、
Cu:0.1〜2.0%、
Ni:0.1〜2.0%、
Co:0.1〜2.0%、
Ti:0.001〜0.05%、
Mg:0.0002〜0.05%、
の1種または2種を含有し、
P:0.030%以下、
S:0.010%以下、
に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなる熱延鋼板を焼戻し、筒状に造管して突き合わせ部を電縫溶接することを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
(5)電縫溶接時に溶接部を外気から遮断することを特徴とする(4)記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
(6)電縫溶接時に溶接部近傍に溶接部上下面から不活性ガス、窒素ガス、水素ガスの1種または2種以上からなる非酸素系ガスを吹き付けることを特徴とする(4)または(5)記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
(7)(4)〜(6)のいずれか1項に記載の製造方法に加えて、さらに、焼入れ−焼戻し、または焼準−焼戻しの熱処理を施すことを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
(8)(4)〜(6)のいずれか1項に記載の製造方法に加えて、さらに、サイジング処理を施すことを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
(9)(8)記載の製造方法に加えて、さらに、焼入れ−焼戻しまたは焼準−焼戻しの熱処理を実施することを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
本発明によれば、高温・高圧環境下で使用する高温長時間側で高いクリープ破断強度を有し、かつ電縫溶接部特性に優れ、かつ耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管および製造法に関するものであり、かつ製造コストが安く経済的な材料であり、産業の発展に寄与するところが極めて大である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明鋼は、Nb,V析出物や微細炭化物(M236やM73)の高温長時間安定性を高めることと、W,Moを主成分とする粗大析出物(M6Cや金属間化合物)の生成を抑制することと、Mgを含有し、Mg系酸化物が鋼中に微細分散し、これらによって高温域でも長時間に渡って金属組織が安定に維持され、高温長時間側のクリープ破断強度が改善される。さらにこれらの析出物の制御によって、溶接施工後の継手溶接部熱処理で生じる溶接部再熱割れを事前に防止することが可能となる。
さらに電縫溶接部特性に影響を与えるSiO2,Cr23,MnOの生成元素であるSi,Mn,Crの添加量を制御することによって、電縫溶接部溶接欠陥面積率が極めて低く、電縫溶接部クリープ特性、靱性等の劣化が防止される。
さらに電縫溶接部近傍を非酸素系ガスで外気を遮断することによって、電縫溶接部溶接欠陥面積率が極めて低く、電縫溶接部クリープ特性や靱性等の劣化が防止される。
さらにMg系酸化物を鋼中に微細分散することによって、継手溶接部の溶接熱影響部の結晶粒粗大化を抑制することが可能となり、その結果溶接施工後の継手溶接部熱処理で生じる溶接部再熱割れを事前に防止することが可能となる。Mgを十分微細分散させるには、溶鋼を十分攪拌する必要がある。
本発明鋼において、成分組成を前記のように限定した理由は次の通りである。
Cは、Cr,Fe,W,Mo,V,Nbと炭化物を形成し、高温強度の向上に寄与すると共、それ自体がオーステナイト安定化元素として組織を安定化する。
本発明鋼は、焼きならし・焼きもどし処理によってフェライトとマルテンサイト、ベイナイトおよびパーライトの混合した組織になるが、C含有量はこれらの組織のバランス制御のためにも重要である。
そして、C含有量が0.01%未満では炭化物の析出量が不十分となると共に、δフェライト量が多くなりすぎて強度と靱性を損なう。一方、0.20%を超えると炭化物が過剰に析出し、鋼が著しく硬化して加工性と溶接性を損なう。従って、C含有量は0.01%以上0.20%以下とした。
Siは、脱酸剤として作用し、また鋼の耐水蒸気酸化特性を高める元素である。Si含有量が0.01%未満では不十分であり、1.0%を超えると靱性が著しく低下し、クリープ破断強度に対しても有害である。従って、Si含有量は0.01%以上1.0%以下とした。
Mnは、脱酸のためのみでなく強度保持上も必要な元素である。効果を十分得るためには0.05%以上の添加が必要であり、2.0%を超すとクリープ破断強度が低下する場合がある。従ってMn含有量は0.05%以上2.0%以下とした。
Crは、低Crフェライト鋼の耐酸化性と高温耐食性の改善のために不可欠な元素であり、Cr含有量が0.5%未満ではこれらの効果が得られない。しかし、Cr含有量が3.5%を超えると、靱性、溶接性、熱伝導性が低くなって低Crフェライト鋼の利点が少なくなる。従って、Cr含有量は0.5%以上3.5%以下とした。
NbはC,Nと結合してNb(C,N)の微細炭窒化物を形成し、クリープ破断強度の上に寄与する。特に、625℃以下では安定な微細析出物を形成してクリープ破断強度を著しく改善する効果がある。さらに、結晶粒を微細化し、靱性の改善にも有効である。しかし、Nb含有量が0.001%未満では上記効果が得られない。一方、Nb含有量が0.5%を超えると鋼が著しく硬化し、靱性、加工性、溶接性を損なうようになる。従って、Nb含有量は0.001%以上0.5%以下とした。
Vは、Nbと同様にC,Nと結合してNb(C,N)の微細炭窒化物を形成し、高温長時間側のクリープ破断強度の向上に寄与するが、その含有量が0.02%未満ではその効果は十分ではない。しかし、1.0%を超えてVが添加されるとV(C,N)の析出量が過剰となり、かえって強度と靱性を損なうようになる。従って、V含有量は0.02%以上1.0%以下とした。
Nは、マトリックス中に固溶あるいは窒化物、炭窒化物として析出し、主にVN,NbNまたはそれぞれの炭窒化物の形態をとって固溶強化にも析出強化にも寄与する。本発明では、Tiと結合してTiN、さらにBと結合してBNとして析出し、それぞれクリープ破断強度向上に寄与する。0.001%未満の添加では強化への寄与がほとんどなく、また0.08%を超えて添加すると、母材靱性と強度の低下が著しい。従って、N含有量は0.001%以上0.08%以下とした。
Bは、次に示す効果を確保するために添加される元素である。Cと共偏析することにより微細炭化物(具体的にはM236炭化物)を安定化する。低Crフェライト鋼においては、高温で長時間加熱されるとM236炭化物にWやMoが濃化することによってこれが粗大なM6C炭化物へと変化し、クリープ強度及び靱性の低下を招く。しかしながら、Bの添加によりM236が安定化するので粗大炭化物M6Cの析出が抑えられ、クリープ強度の低下が抑制される。しかし、B含有量が0.0003%未満では上記の効果が得られず、一方、B含有量が0.01%を超えるとBが結晶粒界に過剰に偏析し、Cとの共偏析によって炭化物が凝集粗大化する場合があり、その結果として加工性、靱性及び溶接性を著しく損ねることになる。従って、B含有量は0.0003%以上0.01%以下とした。
Alは、脱酸剤として有効であるが、特に0.01%を超えると高温強度が低下するので、0.01%以下とした。
Moは、固溶強化と微細炭化物析出による強化の作用を有していてクリープ破断強度の向上に有効な元素であるので、必要に応じて含有できる。しかし、Mo含有量が0.01%未満では上記効果が得られず、一方、2.0%を超えるとその効果が飽和するばかりか、溶接性、靱性を損なうようになる。従って、Moを添加する場合には0.01%以上2.0%以下が好ましい。なお、MoとWとを複合添加する場合には、単独添加の場合に比べて鋼の強度が一段と向上し、特に高温クリープ破断強度が改善される。
Wは、固溶による強化作用と微細炭化物の析出による強化作用を発揮するので、クリープ破断強度の向上に有効な元素であるが、W含有量が0.01%未満ではこれらの効果は得られない。一方、W含有量が3.0%を超えると鋼が著しく硬化し、靱性、加工性、溶接性を損なう。従って、W含有量は0.01以上3.0%以下とした。なお、WはMoと複合添加することによって鋼の強度向上効果が顕著化することは既に述べた通りである。
P,Sは、本発明鋼においては不純物として混入してくるが、本発明の効果を発揮する上で、P,Sは強度を低下させるので、それぞれ上限値を0.030%、0.010%とした。
Oは、0.001〜0.3%に限定する。Oが0.001%未満ではMgを必要量含有していても酸化物数が不足し、強度上昇が計れない。一方、Oが0.3%超では酸化物が極端に粗大化して脆性破壊の起点になるため好ましくない。従って、Oを0.001〜0.3%に限定した。
Mg含有量が0.0002%未満の場合は分散する酸化物の個数が十分ではない。Mg含有量が0.05%超の場合はMgが過剰となり不経済であるばかりでなく、酸化物が粗大化し機械的特性に悪影響を及ぼす。従って、Mg含有量は0.0002以上0.05%以下とした。
さらにTiは、C及びNと結合してTi(C,N)を形成する。特に、Nとの結合力が強いため、固溶Nの固定に有効である。もっとも、後述するようにBも固溶Nを固定する作用を有しているが、Cとの結合形態はTiとは大きく異なる。即ち、BはFe,CrWを主要成分とする炭化物中に偏析しやすく、過剰のBが存在する場合にはこれら炭化物の凝集粗大化を促進する場合がある。これに対し、TiはCと単独に結合すると共にTiNと複合析出するが、それ以上凝集粗大化が進むことはない。従って、Tiは、Nを有効に固定し、同時に炭化物の相安定性に影響しない点で好ましい。
Tiは、固溶N量を抑えることにより焼入れ性を向上させ、靱性、クリープ強度を向上させる。しかし、Ti含有量が0.001%未満では前記の効果が得られず、一方、その含有量が0.05%を超えるとTi(C,N)の析出量が多くなって靱性が著しく損なわれるようになる。従って、Tiの含有量は0.001〜0.05%が好ましい。
また、Cu,Ni,Coは、いずれも強力なオーステナイト安定化元素であり、特に大量のフェライト安定化元素、すなわちCr,W,Mo,Ti,Si等を添加する場合において、焼入れ組織もしくは焼入れ−焼きもどし組織を得るために必要であり、かつ有用である。同時にCuは高温耐食性の向上、Niは靱性の向上、Coは強度の向上にそれぞれ効果がある。いずれも0.1%以下では効果が不十分であり、2.0%を超えて添加する場合には、粗大な金属間化合物の析出もしくは粒界への偏析に起因する脆化が避けられない。従って、Cu,Ni,Co含有量はそれぞれ0.1%以上2.0%以下とした。
また、本発明においては必要に応じて、La,Ca,Y,Ce,Zr,Ta,Hf,Re,Pt,Ir,Pd,Sbの1種または2種以上を添加することができるが、これらの元素は、不純物元素(P,S,O)とそれらの析出物(介在物)の形態制御を目的として添加される。これらの元素のうち少なくとも一種を、それぞれの元素について0.001%以上添加することによって前記の不純物を安定で無害な析出物として固定し、強度と靱性を向上させる。0.001%未満ではその効果が無く、0.2%を超えると介在物が増加し、かえって靱性を損なうので、それぞれの含有量は0.001〜0.2%とする。
さらに、本発明における酸化物の数密度は抽出レプリカを光学顕微鏡または電子顕微鏡による観察・撮影によって求めたものである。即ち、倍率1000〜50000倍の適当な倍率の抽出レプリカ写真の3視野以上について酸化物100個以上を測定し、平均粒径及び観察面積あたりの個数を求める。酸化物の形状が円ではないときは酸化物の面積から円相当径を粒径とする。
Mg系酸化物の平均粒径が0.002μm未満では転位が容易に酸化物を乗り越えていくため強度の向上が少なく、また溶接熱影響部の結晶粒粗大化防止のためのピニング効果を発揮できず溶接部再熱割れが生じ、3μmを超えると酸化物そのものが破壊の起点となる傾向にあり靱性が低下するので好ましくない。また数密度が1μm2あたり0.01個未満であると高温クリープ強度が向上せず、また溶接熱影響部の結晶粒粗大化防止のためのピニング効果を発揮できず溶接部再熱割れが生じる。また、酸化物の数密度は大きい程強度は向上するが、10個超の分散は製鋼上コントロールが困難であることから本発明においては酸化物の数密度は1μm2あたり0.01個〜10個に限定する。
さらに、上記の本発明では、電縫溶接部のクリープ破断強度、靱性、電縫溶接性等の良好な特性を得るためには、SiO2,MnO,Cr23の生成元素であるSi,MnおよびCrの重量比とこれら酸化物の融点を制御する必要がある。SiO2,MnO,Cr23の3元系状態図を考えた場合、これらの混合酸化物の融点が低融点であるほど、電縫溶接時には電縫溶接部欠陥となる酸化物として残らず、酸化物が溶融し、スラグ成分として押し出され、電縫溶接部に残存することなく、溶接欠陥が生じにくい。このために、上記混合酸化物の融点は1600℃以下とする必要がある。また、これらの酸化物の3元系状態図を考えた場合、SiO2は添加すればするほど3元系酸化物を低融点化する。一方、MnOおよびCr23は添加すればするほど3元系酸化物を高融点化する。これらのことを考慮して、SiO2,MnO,Cr23、すなわちSi,Mn,Cr添加量を分子、分母の係数に分配することによって、電縫溶接部特性に影響を与える酸化物生成と共に、これら混合酸化物の融点を1600℃以下に制御する必要がある。電縫溶接部特性に影響を与えるSiO2,MnO,Cr23の生成元素であるSi,Mn,Crの重量比を(Si%)/(Mn%+Cr%)の値で制限する。これらの考えは、2元系酸化物の場合も同様である。なお、上記混合酸化物の融点の測定は、加熱炉で加熱中の鋼材の変化を望遠鏡で観察し、融け出した温度を融点とする方法が通常使用される。
電縫鋼管のC方向に沿ってシャルピー試験片を採取し、100℃でシャルピー試験を行った試験片を用いて、光学顕微鏡にて溶接欠陥面積率を測定した。測定方法は、光学顕微鏡観察によって酸化物の面積を測定し、溶接欠陥面積率を算出したものである。
すなわち、(Si%)/(Mn%+Cr%)の値が0.005未満の場合、MnOやCr23の酸化物が電縫溶接部に残留し、溶接欠陥の原因となり、溶接部の強度、靱性等の特性が劣化する。また、(Si%)/(Mn%+Cr%)の値が1.5を超える場合、SiO2の酸化物が電縫溶接部に残留し、溶接欠陥の原因となり、溶接部の強度、靱性等の特性が劣化する。アプセット時にこれらの酸化物が溶融し、スラグ成分として押し出されると溶接欠陥は生じないが、酸化物として存在すると、電縫溶接部に溶接欠陥が生じ、電縫溶接部のクリープ破断強度、靱性を著しく劣化させる。これらの問題が発生しないようにするには、溶接欠陥面積率を0.1%以下にする必要がある。
上述したような溶接欠陥面積率を0.1%以下とするためには、上述の鋼成分、Si,Mn,Crの最適量とした熱延鋼板を焼戻し処理、好ましくは700〜760℃の温度で1〜10Hr熱延コイルの状態で保熱炉或いは加熱炉中で焼戻しする必要がある。本発明に関する熱延鋼板は引張り強度で最大±300MPaの強度のばらつきを持つことがあるが、本発明の焼戻し処理した熱延鋼版では最大±150MPa程度の強度のばらつきに収まる。このような焼戻し処理した熱延鋼板を造管して電縫ボイラ鋼管とすれば、熱延鋼板の強度が均一になり、造管形状が一定に保たれ、結果として電縫溶接条件が一定となるため溶接欠陥が減少する。
さらに、電縫溶接時には、溶接部にボックスをかぶせ、その中に不活性ガスを吹き込み充満させる等の手段で電縫衝合部を外気から遮断するか、または不活性ガス(例えばアルゴンガス)、窒素ガス、水素ガスの1種または2種以上の非酸素系ガスで外気から遮断することによって電縫衝合部には溶接欠陥の一因であるSi,MnおよびCr系酸化物が形成されず、その結果電縫溶接部特性が良好な材質を得ることができる。
表1、表2(表1のつづき)に示す化学成分の各鋼を1050〜1300℃で加熱、圧延し、厚さ8mmの熱延鋼板とした。圧延終了温度は全て850〜1050℃の間となるように制御した。次に熱処理は、740℃×1hrに加熱後空冷して焼戻し処理をした。その後、外径45mmの電縫鋼管を製造した。その際、電縫溶接部をアルゴンガスシールドなど非酸素系ガスシールドも実施した。また、鋼管を継手溶接し、720℃×1hr加熱後空冷の溶接後熱処理を実施した試験片の溶接部再熱割れ特性を評価した。電縫溶接部特性は、各試験体の電縫溶接部溶接欠陥面積率を測定し、溶接欠陥面積率が0.1%以上を溶接不可と判断した。また、溶接部再熱割れ特性は、鋼管継手部の側曲げ試験にて評価した。
なお、溶接欠陥面積率測定は、100℃でシャルピー試験を行った試験片を用い、光学顕微鏡にて測定した。
また、本開発鋼中の酸化物の平均粒径および数密度は、抽出レプリカサンプルを光学顕微鏡または電子顕微鏡による観察・撮影によって求めた。観察時の倍率は1000〜50000倍の適当な倍率とし、抽出レプリカ写真の3視野以上について酸化物100個以上を測定し、平均粒径及び観察面積あたりの個数を求めた。酸化物の形状が円ではないときは酸化物の面積から円相当径を粒径とした。
表2(表1のつづき)には本発明鋼と比較鋼の化学成分と評価結果を示す。本発明鋼(No.1〜21)は比較鋼(No.101〜113)に比べていずれの特性も優れていることが判る。
比較鋼の鋼番102の場合、Mn含有量が2.0%を超すとクリープ破断強度が低下する場合がある。
比較鋼の鋼番113の場合、Mg含有量が0.0002%未満となるMg系酸化物を形成するためのMgが不足し、溶接熱影響部の粗大化を抑制することができず、溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番101,104および107の場合、O含有量が0.3%を超すと粗大な酸化物を形成し、靱性低下や溶接熱影響部の粒界脆化の原因となり溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番103の場合、Mo含有量が2%を超すと粗大なMo炭化物が多数析出し、クリープ強度の低下や脆化の原因となり、また溶接熱影響部の粒界脆化の原因となる。
比較鋼の鋼番102および111の場合、W含有量が4%を超すと粗大なW炭化物や金属間化合物が多数析出し、また固溶W量も減少するためクリープ強度の低下や脆化の原因となり、また溶接熱影響部の粒界脆化の原因となる。
比較鋼の鋼番106および108の場合、Nb含有量が0.5%を超すと粗大なNb炭窒化物が析出し、溶接熱影響部の粒界脆化の原因となり溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番109および112の場合、V含有量が1%を超すと粗大なV炭窒化物が析出し、溶接熱影響部の粒界脆化の原因となり溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番110の場合、N含有量が0.1%を超すと粗大なNbやV窒化物を形成し、溶接熱影響部の粒界脆化の原因となり溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番105の場合、B含有量が0.02%を超すと粗大なB炭窒化物が析出し、溶接熱影響部の粒界脆化の原因となり溶接部再熱割れを生ずる。
比較鋼の鋼番112および113の場合、Mg系酸化物の数密度が0.01個/μm2未満であると溶接熱影響部の結晶粒粗大化抑制に必要な酸化物密度が不十分のため、その結果溶接部再熱割れが生ずる。
比較鋼の鋼番110の場合、電縫溶接欠陥面積率が0.1%を超すと、電縫溶接部特性が劣化し、溶接部のクリープや機械的特性が劣化する。
Figure 2005290526
Figure 2005290526

Claims (9)

  1. 質量%で、
    C:0.005〜0.20%、
    Si:0.01〜1.5%、
    Mn:0.05〜2.0%、
    Cr:0.25〜3.5%、
    Mo:0.01〜2.0%、
    O:0.001〜0.3%、
    Al:0.01%以下、
    N:0.001〜0.1%、
    を含有し、さらに
    Nb:0.001〜0.5%、
    V:0.02〜1.0%、
    B:0.0002〜0.02%、
    W:0.01〜4.0%、
    Cu:0.1〜2.0%、
    Ni:0.1〜2.0%、
    Co:0.1〜2.0%、
    Ti:0.001〜0.05%、
    Mg:0.0002〜0.05%、
    の1種または2種以上を含有し、
    P:0.030%以下、
    S:0.010%以下、
    に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなり、かつ母材組織が焼戻しマルテンサイト、焼戻しベーナイト、焼戻しフェライト−パーライトのうち1種または2種以上からなり、さらに、電縫溶接部が溶接ままのミクロ組織を有する電縫ボイラ鋼管であって、該電縫ボイラ鋼管の電縫溶接部欠陥面積率が0.1%以下であることを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
  2. Si,MnおよびCrの重量比が(Si%)/((Mn%)+(Cr%))の値で0.005以上1.5以下とし、かつ、SiO2,MnOおよびCr23の混合酸化物の融点が1600℃以下であることを特徴とする請求項1記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
  3. Mg系酸化物が鋼中に平均粒径0.002μm以上3μm以下とし、かつ数密度0.01個/μm2以上10個/μm2以下であることを特徴とする請求項1または2記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管。
  4. 質量%で、
    C:0.01〜0.20%、
    Si:0.01〜1.0%、
    Mn:0.05〜2.0%、
    Cr:0.25〜3.5%、
    Mo:0.01〜2.0%、
    O:0.001〜0.3%、
    Al:0.01%以下、
    N:0.001〜0.1%
    を含有し、さらに
    Nb:0.001〜0.5%、
    V:0.02〜1.0%、
    B:0.0002〜0.02%、
    W:0.01〜4.0%、
    Cu:0.1〜2.0%、
    Ni:0.1〜2.0%、
    Co:0.1〜2.0%、
    Ti:0.001〜0.05%、
    Mg:0.0002〜0.05%、
    の1種または2種を含有し、
    P:0.030%以下、
    S:0.010%以下、
    に制限し、残部がFeおよび不可避不純物からなる熱延鋼板を焼戻し、筒状に造管して突き合わせ部を電縫溶接することを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
  5. 電縫溶接時に溶接部を外気から遮断することを特徴とする請求項4記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
  6. 電縫溶接時に溶接部近傍に溶接部上下面から不活性ガス、窒素ガス、水素ガスの1種または2種以上からなる非酸素系ガスを吹き付けることを特徴とする請求項4または5記載の耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
  7. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の製造方法に加えて、さらに、焼入れ−焼戻し、または焼準−焼戻しの熱処理を施すことを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管製造法。
  8. 請求項4〜6のいずれか1項に記載の製造方法に加えて、さらに、サイジング処理を施すことを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
  9. 請求項8記載の製造方法に加えて、さらに、焼入れ−焼戻しまたは焼準−焼戻しの熱処理を実施することを特徴とする耐溶接部再熱割れ性に優れたフェライト系電縫ボイラ鋼管の製造方法。
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