JP2005288953A - 光情報記録媒体および情報記録方法、及び化合物 - Google Patents

光情報記録媒体および情報記録方法、及び化合物 Download PDF

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康介 渡辺
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Abstract

【課題】波長450nm以下の短波長のレーザー光、とりわけ汎用性の高い波長405nm近辺の半導体レーザー光を照射して情報の高密度記録及び再生が可能であり、かつ優れた記録特性を有する光情報記録媒体及び該光情報記録媒体に適する新規なフタロシアニン誘導体を提供する。
【解決手段】基板上にレーザー光照射による情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、該記録層が1分子内に2つ以上のフタロシアニン骨格を有する化合物を含有する光情報記録媒体。また、新規なフタロシアニン誘導体は下記一般式で示される。
【化1】
Figure 2005288953

式中、M601はランタノイド、アクチノイド、錫、又はインジウムを表す。R601は水素原子又は置換基を表し、n601は1〜16の整数を表す。
【選択図】なし

Description

本発明は、レーザー光を用いて情報の記録および再生が可能な光情報記録媒体および情報記録方法、およびこれに適した新規化合物に関するものである。特に本発明は、波長450nm以下の短波長レーザー光を用いて情報を記録するのに適したヒートモード型の光情報記録媒体に関するものである。
従来から、レーザー光により一回限りの情報の記録が可能な光情報記録媒体(光ディスク)が知られている。この光ディスクは、追記型CD(所謂CD−R)とも称され、その代表的な構造は、透明な円盤状基板上に有機色素からなる記録層、金などの金属からなる光反射層、さらに樹脂製の保護層がこの順に積層状態で設けられている。そしてこのCD−Rへの情報の記録は、近赤外域のレーザー光(通常は780nm付近の波長のレーザー光)をCD−Rに照射することにより行われ、記録層の照射部分がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録される。一方、情報の読み取り(再生)もまた記録用のレーザー光と同じ波長のレーザー光を照射することにより行われ、記録層の光学的特性が変化した部位(記録部分)と変化しない部位(未記録部分)との反射率の違いを検出することにより情報が再生される。
最近、インターネット等のネットワークやハイビジョンTVが急速に普及している。また、HDTV(High Definition Television)の放映も間近にひかえて、画像情報を安価簡便に記録するための大容量の記録媒体の要求が高まっている。前述のCD−R及び、可視レーザー光(630nm〜680nm)を記録用レーザーとして高密度記録を可能としたDVD−Rは、大容量の記録媒体としての地位をある程度までは確保されるものの、将来の要求に対応できる程の充分大きな記録容量を有しているとは言えない。そこで、DVD−Rよりも更に短波長のレーザー光を用いることによって記録密度を向上させ、より大きな記録容量を備えた光ディスクの開発が進められ、例えば405nmの青色レーザーを用いたBlu−ray方式と称する光記録ディスクが市販された。
有機色素を含む記録層を有する光情報記録媒体において、記録層側から光反射層側に向けて波長530nm以下のレーザー光を照射することにより、情報の記録再生を行う記録再生方法が開示されている。具体的には、記録層の色素として、ポルフィリン化合物、アゾ系色素、金属アゾ系色素、キノフタロン系色素、トリメチンシアニン色素、ジシアノビニルフェニル骨格色素、クマリン化合物、ナフタロシアニン化合物等を用いた光ディスクに、青色(波長400〜430nm、488nm)又は青緑色(波長515nm)のレーザー光を照射することにより情報の記録再生を行う情報記録再生方法が提案されている。
これら青色レーザー光記録ディスク用の色素の先行技術として以下の特許文献に記載のものが挙げられる。
特開2001−287460号公報 特開2001−287465号公報 特開2001−253171号公報 特開2001−39034号公報 特開2000−318313号公報 特開2000−318312号公報 特開2000−280621号公報 特開2000−280620号公報 特開2000−263939号公報 特開2000−222772号公報 特開2000−222771号公報 特開2000−218940号公報 特開2000−158818号公報 特開2000−149320号公報 特開2000−108513号公報 特開2000−113504号公報 特開2002−301870号公報 特開2001−287465号公報 米国特許出願公開第2002/76648A1号明細書 特開2003−94828号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、上記文献に記載された公知の色素を使用した光ディスクでは記録特性が満足できるレベルではなく、とりわけ記録感度、および色素の塗布用溶媒に対する溶解性において更に改良を要することが判明した。本発明者らは、上記の問題が特定の構造の色素を使用すると解決できることを見出した。
本発明は、450nm以下のレーザー光を照射して情報の高密度記録及び再生が可能であり、とりわけ記録感度に優れた光情報記録媒体を提供することにある。又、そのような光情報記録媒体を作製することのできる色素化合物を提供することである。
本発明の課題は、以下の構成によって好ましく達成された。
[1] 基板上にレーザー光照射による情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、該記録層が1分子内に2つ以上のフタロシアニン骨格を有する化合物の少なくとも1種を含有する光情報記録媒体。
[2] 該化合物が、下記一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)のいずれかで表されるフタロシアニン誘導体であることを特徴とする[1]記載の光情報記録媒体。
Figure 2005288953
一般式(I)において、R101〜R112はベンゼン環に結合する水素原子以外の置換基を表し、p101〜p112は各々独立に0〜4の整数を表し、n11、 n12、 n13は( n11, n12,n13)=(2,0,0)、(1,1,0)、(1,1,1)のいずれかを表し、M11、M12は金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
Figure 2005288953
一般式(II)において、R201〜R208はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p201〜p208は各々独立に0〜4を表し、L201は金属に結合する連結基を表し、M201、M202は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
Figure 2005288953
一般式(III)において、R301〜R308はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p301〜p303、p305〜p307は各々独立に0〜4を表し、p304およびp308は各々独立に0〜3を表し、L301はベンゼン環に結合する連結基を表し、M301、M302は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
Figure 2005288953
R401〜R407はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p401〜p 406は各々独立に0〜4を表し、p407は0〜2を表し、M401、M402は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
[3] 一般式(I)のR101〜R112の少なくとも1つ、一般式(II)のR201〜R208の少なくとも1つ、一般式(III)のR301〜R308の少なくとも1つ、一般式(IV)のR401〜R406の少なくとも1つが下記一般式(V)、または一般式(VI)で表される置換基であることを特徴とする[2]に記載の光情報記録媒体。
Figure 2005288953
一般式(V)、一般式(VI)においてR501、R502、R503は水素または置換基を表す。
[4] 一般式(I)で表されるフタロシアニン誘導体のM11、M12で表される中心金属がランタノイド、アクチノイド、錫、インジウム、またはその酸化物のいずれかである[2]、[ 3]に記載の光情報記録媒体。
[5] 一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)で表されるフタロシアニン誘導体のM201、M202、M301、M302、M401、M402で表される中心金属がマグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、アルミニウム、ガリウム、亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、錫、金、白金、イリジウム、オスミウム、レニウム、タングステン、珪素、燐、またはその酸化物のいずれかであり、さらに配位子を有していてもよい[2] 、[3]に記載の光情報記録媒体。
[6] 一般式(V)、一般式(VI)で表される置換基がフタロシアニン誘導体のα位に置換されていることを特徴とする[2]〜[5]に記載の光情報記録媒体。
[7] 記録層とは別に金属からなる光反射層が設けられている[1]〜[6]に記載の光情報記録媒体。
[8] 記録層とは別に保護層が設けられている[1]〜[7]に記載の光情報記録媒体。
[9] 基板が、その表面にトラックピッチ0.05〜0.5μmのプレグルーブを有する透明な円盤状基板であり、記録層が該プレグルーブが形成された側の表面に設けられている[1]〜[8]に記載の光情報記録媒体。
[10] [1]〜[9]のいずれかの項に記載の光情報記録媒体に波長450nm以下のレーザー光を照射して情報を記録する情報記録方法。
[11] 下記一般式(VII)で表される化合物。
Figure 2005288953
式中、M601はランタノイド、アクチノイド、錫、またはインジウムのいずれかを表す。R601は水素または置換基を表し、p601は1〜16の整数を表す。なお、一般式(VII)の化合物は-SO2-R601で表される以外の置換基を有していても良い。
[12] M601がランタノイド(好ましくはユーロピウム、またはセリウム)であり、R601が炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキル基、または炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基であり、p601が1である[11]記載の化合物。
本発明の光情報記録媒体は、特定のフタロシアニン誘導体を記録層の記録材料として用いることにより、波長450nm以下の短波長レーザー光、とりわけ汎用性の高い405nm付近のレーザー光を照射して情報の高密度記録及び再生が可能であり、かつ高反射率、高変調度といった良好な記録再生特性を有する、という効果を奏する。即ち、従来のCD−RやDVD−Rよりも高密度での情報の記録が可能となり、更に大容量の情報の記録が可能となる。
以下、本発明の光情報記録媒体及び情報記録方法の実施の形態、および化合物について詳細に説明する。
本発明の光情報記録媒体は、基板上にレーザー光照射による情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、該記録層が1分子内に2つ以上のフタロシアニン骨格を有する化合物を含有することを特徴とする。
本発明の1分子内に2つ以上のフタロシアニン骨格を有する化合物の好ましい形態は、一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)であり、より好ましい形態は一般式(I)である。
一般式(I)の好ましい形態は一般式(VII)である。
一般式(I)について説明する。R101〜R112は各々独立にベンゼン環に結合する水素原子以外の置換基を表す。例として、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基(アリールアミノ基等を含む)、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリール及びヘテロ環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が挙げられる。また、R101〜R112は互いに連結して環を形成しても良い。
更に詳しくは、R101〜R112としてハロゲン原子(例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。それらは、アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、s−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含するものである。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキル基を表す。〕、アルケニル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは無置換のアルケニル基を表す。それらは、アルケニル基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,2,2]オクト−2−エン−4−イル)を包含するものである。]、アルキニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、トリメチルシリルエチニル基)、アリール基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキサデカノイルアミノフェニル)、ヘテロ環基(好ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは非芳香族のヘテロ環化合物から一個の水素原子を取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30の5もしくは6員の芳香族のヘテロ環基である。例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベンゾチアゾリル、ピリジル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノキシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキシ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、ヘテロ環オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のヘテロ環オキシ基、1−フェニルテトラゾールー5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、アシルオキシ基(好ましくはホルミルオキシ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホルミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステアロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチルアミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキシ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリールオキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサデシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、アミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N-メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、アシルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボニルアミノ、N−メチルーメトキシカルボニルアミノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボニルアミノ、p-クロロフェノキシカルボニルアミノ、m-n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミノ)、スルファモイルアミノ基(好ましくは、炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイルアミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジメチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミノスルホニルアミノ)、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルスルホニルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミノ基、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−トリクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ基、例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−メトキシフェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数2から30の置換または無置換のヘテロ環チオ基、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、アルキル及びアリールスルフィニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p−メチルフェニルスルフィニル)、アルキル及びアリールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、t-ブチルスルホニル、s-ブチルスルホニル、フェニルスルホニル、ピリジルスルホニル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ましくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数4から30の置換もしくは無置換の炭素原子でカルボニル基と結合しているヘテロ環カルボニル基、例えば、アセチル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニル、2―ピリジルカルボニル、2―フリルカルボニル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカルバモイル基、例えば、カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモイル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリール及びヘテロ環アゾ基(好ましくは炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から30の置換もしくは無置換のヘテロ環アゾ基、例えば、フェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキシホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホスフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメチルシリル)が挙げられる。
上記の官能基の中で、水素原子を有するものは、これを取り去り更に上記の基で置換されていても良い。そのような官能基の例としては、アルキルカルボニルアミノスルホニル基、アリールカルボニルアミノスルホニル基、アルキルスルホニルアミノカルボニル基、アリールスルホニルアミノカルボニル基が挙げられる。その例としては、メチルスルホニルアミノカルボニル、p−メチルフェニルスルホニルアミノカルボニル、アセチルアミノスルホニル、ベンゾイルアミノスルホニル基が挙げられる。また、R101〜R112は更に置換基によって置換されて
いても良い。
R101〜R112として好ましくはハロゲン原子、炭素数1から30のアルキル基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、5または6員の置換もしくは無置換のヘテロ環基、シアノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、炭素数2から30の置換または無置換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールカルボニル基、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基であり、より好ましくはハロゲン原子、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキル基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基、5または6員の置換もしくは無置換のヘテロ環基、炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基であり、さらに好ましくは炭素数1から30の置換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の置換または無置換のアリールスルホニル基である。
p101〜p112は各々独立に0〜4の整数を表す。p101〜p112は1〜4が好ましく、1〜3がより好ましく、1または2がさらに好ましい。
p101〜p112が2〜4の整数のとき、複数個存在するR101〜R112はそれぞれ同じであっても異なっていても良い(例えばp101が4のとき、4つのR10 1は同じであっても異なっていても良い)。
n11、 n12、 n13は( n11, n12,n13)=(2,0,0)、(1,1,0)、(1,1,1)のいずれかを表す。
好ましくは( n11, n12,n13)=(2,0,0)、(1,1,0)であり、より好ましくは( n11, n12,n13)=(2,0,0)である。
M11、M12は各々独立にランタノイド(ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム)、アクチノイド(アクチニウム、トリウム、プロトアクチニウム、ウラン、ネプツニウム、プルトニウム、アメリシウム、キュリウム、バークリウム、カリホルニウム、アインスタニウム、フェルミウム、メンデレビウム、ノーベリウム、ローレンシウム)、錫、インジウム、またはその酸化物のいずれかを表し、さらに配位子を有していても良い。
M11、M12としては、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、プロメチウム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム、錫が好ましく、ランタン、セリウム、ユーロピウム、ルテチウム、錫がより好ましい。
R201〜R208は前記R101〜R112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p201〜p206は前記p101〜p112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
L201はベンゼン環に結合する連結基または単結合を表す。連結基としてはとくに限定されないが、例えば、カルボニル連結基、チオカルボニル連結基、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、含窒素ヘテロ環連結基、酸素原子連結基、硫黄原子連結基、窒素原子連結基、及び、これらの組み合わせからなる連結基などが挙げられる。連結基中にフタロシアニン骨格を有していても良い。
L201は単結合、酸素原子連結基、硫黄原子連結基が好ましい。
M201、M202は各々独立に金属またはその酸化物、珪素、燐のいずれかを表し、さらに配位子を有していても良い。金属としては特に限定されないが、マグネシウム、アルミニウム、ガリウム、亜鉛、銅、コバルト、マンガン、バナジウム、パラジウム、銀、錫、金、白金、バリウムが好ましく、マグネシウム、銅、マンガン、バナジウム、パラジウム、銀がより好ましく、マグネシウム、銅、マンガンがさらに好ましく、マグネシウム、銅が特に好ましい。
一般式(III)について説明する。R301〜R308は前記R101〜R112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p301〜p303、p305〜p307は前記p101〜p112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p304、p308は0〜3を表す。p304、p308は1〜3が好ましく、1〜2がより好ましく、1がさらに好ましい。
M301、M302は前記M201、M202と同義であり、好ましい範囲も同じである。
L301はベンゼン環に結合する連結基または単結合を表す。連結基としてはとくに限定されないが、例えば、カルボニル連結基、チオカルボニル連結基、アルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基、ヘテロアリーレン基、含窒素ヘテロ環連結基、酸素原子連結基、硫黄原子連結基、窒素原子連結基、及び、これらの組み合わせからなる連結基などが挙げられる。
L301はそれぞれ単結合、酸素原子連結基、硫黄原子連結基が好ましい。
一般式(IV)について説明する。R401〜R407は前記R101〜R112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p401〜p406は前記p101〜p112と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p407は0〜2を表す。p407は0または1が好ましく、0がより好ましい。
M401、M402は前記M201、M202と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(V)について説明する。R501は水素原子または置換基を表し、置換基の例として、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、シリル基が挙げられる。
R501としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、アルコキシ基、アリールオキシ基、カルバモイル基が好ましく、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基がより好ましく、アルキル基、アリール基がさらに好ましい。
一般式(VI)について説明する。R502、R503は水素原子または置換基を表し、例として、アルキル基(シクロアルキル基、ビシクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアルケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、カルボキシル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基が挙げられる。また、R502、R503は互いに連結して環を形成しても良い。
R502、R503としては、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基が好ましく、アルキル基、アリール基がより好ましい。
一般式(VII)について説明する。R601は置換基を表し、例として前記R 501の例として挙げられた置換基、およびアミノ基(好ましくは、アミノ基、炭素数1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリールアミノ基(好ましくはアニリノ基)、例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニリノ、N-メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)が挙げられる。
R601は水素原子または置換基を表し、R601の好ましい範囲は、R501の好ましい範囲と同じである。
M601は前記M11と同義であり、好ましい範囲も同じである。
p601は前記p101と同義であり、好ましい範囲も同じである。
一般式(VII)について特に好ましくは、R601が炭素数1から30の置換または無置換のアルキル基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のアリール基であり、p601が1であり、M601がユーロピウム、またはセリウムである。
フタロシアニン誘導体に置換される一般式(II)の置換位置はフタロシアニン環のα位であることが好ましい。フタロシアニン環のα位とは、一般にフタロシアニン環を形成する部分構造であるベンゾピロール環においてピロール環に近い側の置換位置を指し、具体的には下記フタロシアニン一般構造においてRα1〜Rα8が置換している位置である。 なお下記一般構造においてRa1〜Ra8、Rb1〜Rb8の互いに隣接するものは環を形成しても良いが、Ra1〜Ra8、Rb1〜Rb8はすべて環を形成していないものであることが好ましい。
Figure 2005288953
本発明のフタロシアニン誘導体は一般式(V)、一般式(VI)以外の置換基を有していてもよく、その例としてはR101〜R112の例として挙げたものが挙
げられる。
本発明のフタロシアニン誘導体は任意の位置で結合して多量体を形成していてもよく、この場合の各単位は互いに同一でも異なっていてもよく、またポリスチレン、ポリメタクリレート、ポリビニルアルコール、セルロース等のポリマー鎖に結合していてもよい。
本発明のフタロシアニン誘導体は、特定の誘導体単独で使用してもよく、また構造の異なったものを複数種混合して用いてもよい。特に記録層の結晶化を防ぐ目的で、置換基の置換位置が異なる異性体の混合物を使用することが好ましい。
以下に、本発明で用いられるフタロシアニン誘導体の好ましい具体例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
Figure 2005288953
下記フタロシアニン一般構造(MPc)において、Rはα位に置換していることを表す。
Figure 2005288953
本発明に用いられるフタロシアニン誘導体は、例えば白井−小林共著、(株)アイピーシー発行「フタロシアニン−化学と機能−」(P.1〜62)、C.C.Leznoff−A.B.P.Lever共著、VCH発行‘Phthalocyanines−Properties and Applications’(P.1〜54)、非特許文献1、2、3等に記載、引用もしくはこれらに類似の方法により合成することができる。
〔非特許文献1〕 Johann W.Buchler et., Chem.Ber., 122, 2219-2228(1989)
〔非特許文献2〕Georgios K. Tsikalas, Athanassions G. Coutsolelos,Inorg. Chem., 42, 6801-6804(2003)
〔非特許文献3〕Naoto Ishikawa, Youkoh Kaizu, Coodination Chemistry Reviews, 226, 93-101(2002)
<光情報記録媒体>
本発明の光情報記録媒体は、様態[1]:厚さ0.7〜2mmの基板上に、色素を含有する追記型記録層と、厚さ0.01〜0.5mmのカバー層と、をこの順に有する光情報記録媒体または様態[2]:厚さ0.1〜1.0mmの基板上に、色素を含有する追記型記録層と、厚さ0.1〜1.0mmの保護基板と、をこの順に有する光情報記録媒体であることが好ましい。様態[1]においては前記基板に形成されるプリグルーブのトラックピッチが50〜500nm、溝幅が25〜250nm、溝深さが5〜150nmであることが好ましく、様態[2]においては前記基板に形成されるのプリグルーブのトラックピッチが200〜600nm、溝幅が50〜300nm、溝深さが30〜200nmであり、ウォブル振幅が10〜50nmであることが好ましい。
様態[1]の光情報記録媒体は、少なくとも、基板と、追記型記録層と、カバー層を有する様態であり、まずこれらに必須の部材について順に説明する。
〔様態[1]の基板〕
好ましい様態[1]の基板には、トラックピッチ、溝幅(半値幅)、溝深さ、及びウォブル振幅のいずれもが下記の範囲である形状を有するプリグルーブ(案内溝)が形成されていることが必須である。このプリグルーブは、CD−RやDVD−Rに比べてより高い記録密度を達成するために設けられたものであり、例えば、本発明の光情報記録媒体を、青紫色レーザに対応する媒体として使用する場合に好適である。
プリグルーブのトラックピッチは、50〜500nmの範囲であることが必須であり、上限値が420nm以下であることが好ましく、370nm以下であることがより好ましく、330nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、100nm以上であることが好ましく、200nm以上であることがより好ましく、260nm以上であることが更に好ましい。
トラックピッチが50nm未満では、プリグルーブを正確に形成することが困難になる上、クロストークの問題が発生することがあり、500nmを超えると、記録密度が低下する問題が生ずることがある。
プリグルーブの溝幅(半値幅)は、25〜250nmの範囲であることが必須であり、上限値が200nm以下であることが好ましく、170nm以下であることがより好ましく、150nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、50nm以上であることが好ましく、80nm以上であることがより好ましく、100nm以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝幅が25nm未満では、成型時に溝が十分に転写されなかったり、記録のエラーレートが高くなったりすることがあり、250nmを超えると、記録時に形成されるピットが広がってしまい、クロストークの原因となったり、十分な変調度が得られないことがある。
プリグルーブの溝深さは、5〜150nmの範囲であることが必須であり、上限値が100nm以下であることが好ましく、70nm以下であることがより好ましく、50nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、10nm以上であることが好ましく、20nm以上であることがより好ましく、28nm以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝深さが5nm未満では、十分な記録変調度が得られないことがあり、150nmを超えると、反射率が大幅に低下することがある。
また、プリグルーブの溝傾斜角度は、上限値が80°以下であることが好ましく、70°以下であることがより好ましく、60°以下であることが更に好ましく、50°以下であることが特に好ましい。また、下限値は、20°以上であることが好ましく、30°以上であることがより好ましく、40°以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝傾斜角度が20°未満では、十分なトラッキングエラー信号振幅が得られないことがあり、80°を超えると、成型が困難となる。
本発明において用いられる基板としては、従来の光情報記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができる。
具体的には、ガラス;ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;アルミニウム等の金属;等を挙げることができ、所望によりこれらを併用してもよい。
上記材料の中では、耐湿性、寸法安定性及び低価格等の点から、アモルファスポリオレフィン、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂が好ましく、ポリカーボネートが特に好ましい。
これらの樹脂を用いた場合、射出成型を用いて基板を作製することができる。
また、基板の厚さは、0.7〜2mmの範囲であることを要し、0.9〜1.6mmの範囲であることが好ましく、1.0〜1.3mmとすることがより好ましい。
なお、後述する光反射層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することが好ましい。
該下塗層の材料としては、例えば、ポリメチルメタクリレート、アクリル酸・メタクリル酸共重合体、スチレン・無水マレイン酸共重合体、ポリビニルアルコール、N−メチロールアクリルアミド、スチレン・ビニルトルエン共重合体、クロルスルホン化ポリエチレン、ニトロセルロース、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、ポリイミド、酢酸ビニル・塩化ビニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート等の高分子物質;シランカップリング剤等の表面改質剤;を挙げることができる。
下塗層は、上記材料を適当な溶剤に溶解又は分散して塗布液を調製した後、この塗布液をスピンコート、ディップコート、エクストルージョンコート等の塗布法により基板表面に塗布することにより形成することができる。下塗層の層厚は、一般に0.005〜20μmの範囲にあり、好ましくは0.01〜10μmの範囲である。
〔様態[1]の追記型記録層〕
好ましい様態[1]の追記型記録層は、色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を、基板上又は後述する光反射層上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成される。ここで、追記型記録層は、単層でも重層でもよく、重層構造の場合、塗布液を塗布する工程が複数回行われることになる。
塗布液中の色素の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;等を挙げることができる。
上記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独で、あるいは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中には、さらに、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、スクリーン印刷法等を挙げることができる。
塗布の際、塗布液の温度は23〜50℃の範囲であることが好ましく、23〜40℃の範囲であることがより好ましく、中でも、23〜35℃の範囲であることが特に好ましい。
このようにして形成された追記型記録層の厚さは、グルーブ(前記基板において凸部)上で、300nm以下であることが好ましく、250nm以下であることがより好ましく、200nm以下であることが更に好ましく、180nm以下であることが特に好ましい。下限値としては30nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、70nm以上であることが更に好ましく、90nm以上であることが特に好ましい。
また、追記型記録層の厚さは、ランド上(前記基板において凹部)で、400nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましく、250nm以下であることが更に好ましい。下限値としては、70nm以上であることが好ましく、90nm以上であることがより好ましく、110nm以上であることが更に好ましい。
更に、グルーブ上の追記型記録層の厚さ/ランド上の追記型記録層の厚さの比は、0.4以上であることが好ましく、0.5以上であることがより好ましく、0.6以上であることが更に好ましく、0.7以上であることが特に好ましい。上限値としては、1未満であることが好ましく、0.9以下であることがより好ましく、0.85以下であることが更に好ましく、0.8以下であることが特に好ましい。
塗布液が結合剤を含有する場合、該結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子;を挙げることができる。追記型記録層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.01倍量〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1倍量〜5倍量(質量比)の範囲にある。
また、追記型記録層には、該追記型記録層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。褪色防止剤としては一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、及び同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。
前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
〔様態[1]のカバー層〕
好ましい様態[1]のカバー層は、上述した追記型記録層又は後述するバリア層上に、接着剤や粘着材を介して貼り合わされる。
本発明において用いられるカバー層としては、透明な材質のフィルムであれば、特に限定されないが、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート等のアクリル樹脂;ポリ塩化ビニル、塩化ビニル共重合体等の塩化ビニル系樹脂;エポキシ樹脂;アモルファスポリオレフィン;ポリエステル;三酢酸セルロース等を使用することが好ましく、中でも、ポリカーボネート又は三酢酸セルロースを使用することがより好ましい。
なお、「透明」とは、記録及び再生に用いられる光に対して、透過率80%以上であることを意味する。
また、カバー層は、本発明の効果を妨げない範囲において、種々の添加剤が含有されて
いてもよい。例えば、波長400nm以下の光をカットするためのUV吸収剤及び/又は500nm以上の光をカットするための色素が含有されていてもよい。
更に、カバー層の表面物性としては、表面粗さが2次元粗さパラメータ及び3次元粗さパラメータのいずれも5nm以下であることが好ましい。
また、記録及び再生に用いられる光の集光度の観点から、カバー層の複屈折は10nm以下であることが好ましい。
カバー層の厚さは、記録及び再生のために照射されるレーザ光の波長やNAにより、適宜、規定されるが、本発明においては、0.01〜0.5mmの範囲内であり、0.05〜0.12mmの範囲であることがより好ましい。
また、カバー層と、接着剤又は粘着剤からなる層と、を合わせた総厚は、0.09〜0.11mmであることが好ましく、0.095〜0.105mmであることがより好ましい。
なお、カバー層の光入射面には、光情報記録媒体の製造時に、光入射面が傷つくことを防止するための保護層(ハードコート層)が設けられていてもよい。
カバー層を貼り合せるために用いられる接着剤は、例えばUV硬化樹脂、EB硬化樹脂、熱硬化樹脂等を使用することが好ましく、特にUV硬化樹脂を使用することが好ましい。
接着剤としてUV硬化樹脂を使用する場合は、該UV硬化樹脂をそのまま、若しくはメチルエチルケトン、酢酸エチル等の適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、ディスペンサからバリア層表面に供給してもよい。また、作製される光情報記録媒体の反りを防止するため、接着層を構成するUV硬化樹脂は硬化収縮率の小さいものが好ましい。このようなUV硬化樹脂としては、例えば、大日本インキ化学工業(株)社製の「SD−640」等のUV硬化樹脂を挙げることができる。
接着剤は、例えば、バリア層からなる被貼り合わせ面上に、所定量塗布し、その上に、カバー層を載置した後、スピンコートにより接着剤を、被貼り合わせ面とカバー層との間に均一になるように広げた後、硬化させることが好ましい。
このような接着剤からなる接着剤層の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
また、カバー層を貼り合せるために用いられる粘着剤としては、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤を使用することができるが、透明性、耐久性の観点から、アクリル系の粘着剤が好ましい。かかるアクリル系の粘着剤としては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレートなどを主成分とし、凝集力を向上させるために、短鎖のアルキルアクリレートやメタクリレート、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタクリレートと、架橋剤との架橋点となりうるアクリル酸、メタクリル酸、アクリルアミド誘導体、マレイン酸、ヒドロキシルエチルアクリレート、グリシジルアクリレートなどと、を共重合したものを用いることが好ましい。主成分と、短鎖成分と、架橋点を付加するための成分と、の混合比率、種類を、適宜、調節することにより、ガラス転移温度(Tg)や架橋密度を変えることができる。
上記粘着剤と併用される架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤が挙げられる。かかるイソシアネート系架橋剤としては、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、o−トルイジンイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のイソシアネート類、また、これらのイソシアネート類とポリアルコールとの生成物、また、イソシアネート類の縮合によって生成したポリイソシアネート類を使用することができる。これらのイソシアネート類の市販されている商品としては、日本ポリウレタン社製のコロネートL、コロネートHL、コロネート2030、コロネート2031、ミリオネートMR、ミリオネートHTL;武田薬品社製のタケネートD−102、タケネートD−110N、タケネートD−200、タケネートD−202;住友バイエル社製のデスモジュールL、デスモジュールIL、デスモジュールN、デスモジュールHL;等を挙げることができる。
粘着剤は、バリア層からなる被貼り合わせ面上に、所定量、均一に塗布し、その上に、カバー層を載置した後、硬化させてもよいし、予め、カバー層の片面に、所定量を均一に塗布して粘着剤塗膜を形成しておき、該塗膜を被貼り合わせ面に貼り合わせ、その後、硬化させてもよい。
また、カバー層に、予め、粘着剤層が設けられた市販の粘着フィルムを用いてもよい。
このような粘着剤からなる粘着剤層の厚さは、0.1〜100μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜50μmの範囲、更に好ましくは10〜30μmの範囲である。
〔様態[1]におけるその他の層〕
好ましい様態[1]の光情報記録媒体は、本発明の効果を損なわない範囲においては、上述の必須の層に加え、他の任意の層を有していてもよい。かかる他の任意の層としては、例えば、基板の裏面(追記型記録層形成面側に対する裏面)に形成される、所望の画像を有するレーベル層や、基板と追記型記録層との間に設けられる光反射層(後述)、追記型記録層とカバー層との間に設けられるバリア層(後述)、該光反射層と追記型記録層との間に設けられる界面層などが挙げられる。ここで、かかるレーベル層は、紫外線硬化樹脂、熱硬化性樹脂、及び熱乾燥樹脂などを用いて形成される。
なお、これら必須及び任意の層は、いずれも単層でもよいし、多層構造を有してもよい。
〔様態[1]における光反射層〕
好ましい様態[1]の光情報記録媒体において、レーザ光に対する反射率を高めたり、記録再生特性を改良する機能を付与するために、基板と追記型記録層との間に、光反射層を形成することが好ましい。
光反射層は、レーザ光に対する反射率が高い光反射性物質を、真空蒸着、スパッタリング又はイオンプレーティングすることにより基板上に形成することができる。
光反射層の層厚は、一般的には10〜300nmの範囲とし、50〜200nmの範囲とすることが好ましい。
なお、前記反射率は、70%以上であることが好ましい。
反射率が高い光反射性物質としては、Mg、Se、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Re、Fe、Co、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Si、Ge、Te、Pb、Po、Sn、Bi等の金属及び半金属あるいはステンレス鋼を挙げることができる。これらの光反射性物質は単独で用いてもよいし、あるいは二種以上の組合せで、又は合金として用いてもよい。これらのうちで好ましいものは、Cr、Ni、Pt、Cu、Ag、Au、Al及びステンレス鋼である。特に好ましくは、Au、Ag、Alあるいはこれらの合金であり、最も好ましくは、Au、Agあるいはこれらの合金である。
〔様態[1]におけるバリア層(中間層)の形成工程〕
好ましい様態[1]の光情報記録媒体においては、追記型記録層とカバー層との間にバリア層を形成することが好ましい。
該バリア層は、追記型記録層の保存性を高める、追記型記録層とカバー層との接着性を向上させる、反射率を調整する、熱伝導率を調整する、等のために設けられる。
バリア層に用いられる材料としては、記録及び再生に用いられる光を透過する材料であり、上記の機能を発現し得るものであれば、特に、制限されるものではないが、例えば、一般的には、ガスや水分の透過性の低い材料であり、誘電体であることが好ましい。
具体的には、Zn、Si、Ti、Te、Sn、Mo、Ge等の窒化物、酸化物、炭化物、硫化物からなる材料が好ましく、ZnS、MoO2、GeO2、TeO、SiO2、TiO2、ZuO、ZnS−SiO2、SnO2、ZnO−Ga23が好ましく、ZnS−SiO2、SnO2、ZnO−Ga23がより好ましい。
また、バリア層は、真空蒸着、DCスパッタリング、RFスパッタリング、イオンプレーティングなどの真空成膜法により形成することができる。中でも、スパッタリングを用いることがより好ましく、RFスパッタリングを用いることが更に好ましい。
本発明におけるバリア層の厚さは、1〜200nmの範囲であることが好ましく、2〜100nmの範囲であることがより好ましく、3〜50nmの範囲であることが更に好ましい。
次に好ましい様態[2]の光情報記録媒体について説明する。
ここで、様態[2]の光情報記録媒体は、貼り合わせ型の層構成を有する光情報記録媒体であり、その代表的な層構成としては、下記の通りである。
(1)第1の層構成は、基板上に、追記型記録層、光反射層、接着層を順次形成し、接着層上に保護基板を設ける構成である。
(2)第2の層構成は、基板上に、追記型記録層、光反射層、保護層、接着層を順次形成し、接着層上に保護基板を設ける構成である。
(3)第3の層構成は、基板上に、追記型記録層、光反射層、保護層、接着層、保護層を順次形成し、該保護層上に保護基板を設ける構成である。
(4)第4の層構成は、基板上に、追記型記録層、光反射層、保護層、接着層、保護層、光反射層を順次形成し、該光反射層上に保護基板を設ける構成である。
(5)第5の層構成は、基板上に、追記型記録層、光反射層、接着層、光反射層を順次形成し、該光反射層上に保護基板を設ける構成である。
なお、上記(1)〜(5)の層構成は単なる例示であり、当該層構成は上述の順番のみでなく、一部を入れ替えてもよいし、一部を省略してもかまわない。また、追記型記録層は、保護基板側にも形成されていてもよく、その場合、両面からの記録、再生が可能な光情報記録媒体となる。更に、各層は1層で構成されても複数層で構成されてもよい。
本発明の光情報記録媒体として、基板上に、追記型記録層、光反射層、接着層、保護基板をこの順に有する構成のものを例にとって、以下にその説明をする。
〔様態[2]の基板〕
好ましい様態[2]における基板には、トラックピッチ、溝幅(半値幅)、溝深さ、及びウォブル振幅のいずれもが下記の範囲である形状を有するプリグルーブ(案内溝)が形成されていることが必須である。このプリグルーブは、CD−RやDVD−Rに比べてより高い記録密度を達成するために設けられたものであり、例えば、本発明の光情報記録媒体を、青紫色レーザに対応する媒体として使用する場合に好適である。
プリグルーブのトラックピッチは、200〜600nmの範囲であることが必須であり、上限値が500nm以下であることが好ましく、450nm以下であることがより好ましく、430nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、300nm以上であることが好ましく、330nm以上であることがより好ましく、370nm以上であることが更に好ましい。
トラックピッチが200nm未満では、プリグルーブを正確に形成することが困難になる上、クロストークの問題が発生することがあり、600nmを超えると、記録密度が低下する問題が生ずることがある。
プリグルーブの溝幅(半値幅)は、50〜300nmの範囲であることが必須であり、上限値が250nm以下であることが好ましく、200nm以下であることがより好ましく、180nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、100nm以上であることが好ましく、120nm以上であることがより好ましく、140nm以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝幅が50nm未満では、成型時に溝が十分に転写されなかったり、記録のエラーレートが高くなったりすることがあり、300nmを超えると、記録時に形成
されるピットが広がってしまい、クロストークの原因となったり、十分な変調度が得られないことがある。
プリグルーブの溝深さは、30〜200nmの範囲であることが必須であり、上限値が170nm以下であることが好ましく、140nm以下であることがより好ましく、120nm以下であることが更に好ましい。また、下限値は、40nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましく、60nm以上であることが更に好ましい。
プリグルーブの溝深さが30nm未満では、十分な記録変調度が得られないことがあり、200nmを超えると、反射率が大幅に低下することがある。
好ましい様態[2]において用いられる基板としては、従来の光情報記録媒体の基板材料として用いられている各種の材料を任意に選択して使用することができ、具体例及び好ましい例は様態[1]の基板と同様である。
また、基板の厚さは、0.1〜1.0mmの範囲であることを要し、0.2〜0.8mmの範囲であることが好ましく、0.3〜0.7mmの範囲であることがより好ましい。
なお、後述する追記型記録層が設けられる側の基板表面には、平面性の改善、接着力の向上の目的で、下塗層を形成することが好ましく、該下塗層の材料、塗布法及び層厚の具体例及び好ましい例は様態[1]の下塗層と同様である。
〔様態[2]の追記型記録層〕
好ましい様態[2]の追記型記録層に関する詳細な説明は、様態[1]の追記型記録層に関するものと同様である。
〔様態[2]の光反射層〕
好ましい様態[2]において、レーザ光に対する反射率を高めたり、記録再生特性を改良する機能を付与するために、追記型記録層上に光反射層を形成することがある。様態[2]の光反射層に関する詳細は様態[1]の光反射層と同様である。
〔様態[2]の接着層〕
好ましい様態[2]における接着層は、上記光反射層と、保護基板との密着性を向上させるために形成される任意の層である。
接着層を構成する材料としては、光硬化性樹脂が好ましく、なかでもディスクの反りを防止するため、硬化収縮率の小さいものが好ましい。このような光硬化性樹脂としては、例えば、大日本インク社製の「SD−640」、「SD−347」等のUV硬化性樹脂(UV硬化性接着剤)を挙げることができる。また、接着層の厚さは、弾力性を持たせるため、1〜1000μmの範囲が好ましい。
〔様態[2]の保護基板〕
好ましい様態[2]における保護基板(ダミー基板)は、上述した基板と同じ材質で、同じ形状のものを使用することができる。保護基板の厚さとしては、厚さ0.1〜1.0mmの範囲であることを要し、0.2〜0.8mmの範囲であることが好ましく、0.3〜0.7mmの範囲であることがより好ましい。
〔様態[2]の保護層〕
好ましい様態[2]の光情報記録媒体は、その層構成によっては、光反射層や追記型記録層などを物理的及び化学的に保護する目的で保護層が設けられることある。
保護層に用いられる材料の例としては、ZnS、ZnS−SiO2、SiO、SiO2、MgF2、SnO2、Si34等の無機物質、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂等の有機物質を挙げることができる。
保護層は、例えば、プラスチックの押出加工で得られたフィルムを接着剤を介して光反射層上に貼り合わせることにより形成することができる。また、真空蒸着、スパッタリング、塗布等の方法により設けられてもよい。
また、保護層として、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂を用いる場合には、これらを適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を塗布し、乾燥することによっても形成することができる。UV硬化性樹脂の場合には、そのまま若しくは適当な溶剤に溶解して塗布液を調製した後、この塗布液を塗布し、UV光を照射して硬化させることによっても形成することができる。これらの塗布液中には、更に帯電防止剤、酸化防止剤、UV吸収剤等の各種添加剤を目的に応じて添加してもよい。
保護層の層厚は一般には0.1μm〜1mmの範囲にある。
〔様態[2]のその他の層〕
好ましい様態[2]の光情報記録媒体は、本発明の効果を損なわない範囲においては、上述の層に加え、他の任意の層を有していてもよい。かかる他の任意の層の詳細な説明は様態[1]のその他の層と同様である。
<光情報記録方法>
本発明の光情報記録方法は、好ましい様態[1]または[2]の光情報記録媒体用いて、例えば、次のように行われる。まず光情報記録媒体を定線速度(0.5〜10m/秒)または定角速度にて回転させながら、基板側あるいは保護層側から半導体レーザー光などの記録用の光を照射する。この光の照射により、記録層がその光を吸収して局所的に温度上昇し、物理的あるいは化学的変化(例えば、ピットの生成)が生じてその光学的特性を変えることにより、情報が記録されると考えられる。本発明においては、記録光として390〜450nmの範囲の発振波長を有する半導体レーザー光が用いられる。好ましい光源としては390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザー光、中心発振波長850nmの赤外半導体レーザー光を光導波路素子を使って半分の波長にした中心発振波長425nmの青紫色SHGレーザー光を挙げることができる。特に記録密度の点で390〜415nmの範囲の発振波長を有する青紫色半導体レーザー光を用いることが好ましい。上記のように記録された情報の再生は、光情報記録媒体を上記と同一の定線速度で回転させながら半導体レーザー光を基板側あるいは保護層側から照射して、その反射光を検出することにより行うことができる。
次に、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
化合物(1)の合成
[化合物(P)の合成]
化合物(P)は白井−小林共著、(株)アイピーシー発行「フタロシアニン−化学と機能−」(P.1〜62)、C.C.Leznoff−A.B.P.Lever共著、VCH発行‘Phthalocyanines−Properties and Applications’(P.1〜54)等に記載の方法により合成することができる。
Figure 2005288953
[化合物(1)の合成]
化合物(P)1g、Tris(2,4-pentanedionate)cerium(III)trihydrate2gに1,2,4-トリクロロベンゼン30mlを加え、190℃で8時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却してヘキサン100mlを加え生じる沈殿を濾取し、ジクロロメタン/メタノール=9/1溶液を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(1)210mgを得た。MALDI-MSにより構造を確認した。
lmax=650nm(CHCl3)
Figure 2005288953
[実施例2]
[化合物(2)の合成]
化合物(P)1.2g、Europium(III)acetylacetone hydrate 2.17gに1,2,4-トリクロロベンゼン30mlを加え、190℃で8時間加熱攪拌した。反応液を室温まで冷却してヘキサン100mlを加え生じる沈殿を濾取し、ジクロロメタン/メタノール=9/1溶液を溶離液としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、化合物(2)140mgを得た。MALDI-MSにより構造を確認した。
lmax=626.5nm(CHCl3)
Figure 2005288953
[実施例3]
<光情報記録媒体1の製造>
(基板の作製)
厚さ1.1mm、外径120mm、内径15mmでスパイラル状のプリグルーブ(トラックピッチ:320nm、溝幅:オングルーブ幅120nm、溝深さ:35nm、溝傾斜角度:65°、ウォブル振幅:20nm)を有する、ポリカーボネート樹脂からなる射出成形基板を作製した。射出成型時に用いられたスタンパのマスタリングは、レーザーカッティング(351nm)を用いて行なわれた。
(光反射層の形成)
基板上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングにより、膜厚100nmの真空成膜層としてのAPC光反射層(Ag:98.1質量%、Pd:0.9質量%、Cu:1.0質量%)を形成した。光反射層の膜厚の調整は、スパッタ時間により行った。
(追記型記録層の形成)
表1に示す化合物(1)〜(4)および比較化合物(A)2gを、2,2,3,3−テトラフロロプロパノール100ml中に添加して溶解し、色素含有塗布液を調製した。そして、光反射層上に、調製した色素含有塗布液を、スピンコート法により回転数300〜4000rpmまで変化させながら23℃、50%RHの条件で塗布した。その後、23℃、50%RHで1時間保存して、追記型記録層(グルーブ上の厚さ120nm、ランド上の厚さ170nm)を形成した。
追記型記録層を形成した後、クリーンオーブンにてアニール処理を施した。アニール処理は、基板を垂直のスタックポールにスペーサーで間をあけながら支持し、80℃で1時間保持して行った。
(バリア層の形成)
その後、追記型記録層上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、RFスパッタリングによりZnO−Ga23(ZnO:Ga23=7:3(質量比))からなる、厚さ5nmのバリア層を形成した。
(カバー層の貼り合わせ)
カバー層としては、内径15mm、外径120mmで、片面に粘着剤が塗設してあるポリカーボネート製フィルム(帝人ピュアエース、厚さ:80μm)を用い、該粘着剤層とポリカーボネート製フィルムとの厚さの合計が100μmとなるように設定した。
そして、バリア層上に、該バリア層と粘着剤層とが当接するようにカバー層を載置した後、そのカバー層を押し当て部材にて圧接して、貼り合わせた。
これにより、実施例1〜4 、比較例1の光情報記録媒体が作製された。
<光情報記録媒体1の評価>
(1)C/N(搬送波対雑音比)評価
作製した光情報記録媒体を、405nmレーザ、NA0.85ピックアップを積んだ記録再生評価機(パルステック社製:DDU1000)を用い、クロック周波数66MHz、線速5.28m/sにて、0.16μmの信号(2T)を記録、再生しスペクトルアナライザー(パルステックMSG2)にて(記録後の)C/Nを測定した。なお、本評価は、本発明の光情報記録方法を用いたものであり、記録はグルーブ上に行った。また、記録パワー5.2mW、再生パワー0.3mWであった。結果を表1に示す。ここで、(記録後の)C/Nが25dB以上であると、再生信号強度が十分であり、実用上好ましいことを指す。
Figure 2005288953
表1の結果から、本発明の特徴とする一般式(I)で表される置換基を有するフタロシアニン誘導体を含有する記録層を有する光ディスク(実施例1〜4)は、比較化合物Aを含む記録層を有する光ディスク(比較例1)に比べて、上記青紫色半導体レーザー光に対して高い記録感度を示し、2,2,3,3−テトラフロロプロパノールに対する溶解性も高いことがわかる。
Figure 2005288953
<光情報記録媒体2の製造>
(基板の作製)
厚さ0.6mm、外径120mm、内径15mmでスパイラル状のプリグルーブ(トラックピッチ:400nm、溝幅:170nm、溝深さ:100nm、溝傾斜角度:65°、ウォブル振幅:20nm)を有する、ポリカーボネート樹脂からなる射出成形基板を作製した。射出成型時に用いられたスタンパのマスタリングは、レーザーカッティング(351nm)を用いて行なわれた。
(追記型記録層の形成)
表2に示す化合物(1)〜(4)、および比較化合物(A)2gを、2,2,3,3−テトラフロロプロパノール100ml中に添加して溶解し、色素含有塗布液を調製した。 そして、基板上に、調製した色素含有塗布液を、スピンコート法により回転数300〜4000rpmまで変化させながら23℃、50%RHの条件で塗布した。その後、23℃、50%RHで1時間保存して、追記型記録層(グルーブ上の厚さ170nm、ランド上の厚さ120nm)を形成した。
追記型記録層を形成した後、クリーンオーブンにてアニール処理を施した。アニール処理は、基板を垂直のスタックポールにスペーサーで間をあけながら支持し、80℃で1時間保持して行った。
(光反射層の形成)
追記型記録層上に、Unaxis社製Cubeを使用し、Ar雰囲気中で、DCスパッタリングにより、膜厚100nmの真空成膜層としてのAPC光反射層(Ag:98.1質量%、Pd:0.9質量%、Cu:1.0質量%)を形成した。光反射層の膜厚の調整は、スパッタ時間により行った。
(保護基板の貼り合わせ)
光反射層上に、スピンコートにより、紫外線硬化樹脂(SD661、大日本インキ製)を塗布し、ポリカーボネート製の保護基板(プリグルーブを形成していない以外は上記基板と同様のもの)を貼り合わせ、紫外線を照射して、硬化させた。
作製した光情報記録媒体における紫外線硬化樹脂からなる接着層の厚さは、25μmであった。
これにより、実施例5〜8、比較例2の光情報記録媒体が作製された。
<光情報記録媒体2の評価>
(1)C/N(搬送波対雑音比)評価
作製した光情報記録媒体を、405nmレーザ、NA0.65ピックアップを積んだ記録再生評価機(パルステック社製:DDU1000)を用い、クロック周波数64.8MHz、線速6.6m/sにて、0.2μmの信号(2T)を記録、再生しスペクトルアナライザー(パルステックMSG2)にて(記録後の)C/Nを測定した。なお、本評価は、本発明の光情報記録方法を用いたものであり、記録はグルーブ上に行った。また、記録パワー12mW、再生パワー0.5mWであった。結果を表2に示す。ここで、(記録後の)C/Nが25dB以上であると、再生信号強度が十分であり、実用上好ましいことを指す。
Figure 2005288953
表2の結果から、本発明の特徴とする一般式(I)で表される置換基を有するフタロシアニン誘導体を含有する記録層を有する光ディスク(実施例5〜8)は、比較化合物Aを含む記録層を有する光ディスク(比較例2)に比べて、上記青紫色半導体レーザー光に対して高い記録感度を示すことがわかる。
また、本発明により光情報記録媒体に好適な新規なフタロシアニン誘導体が提供された。
本発明の化合物は、光情報記録媒体以外、顔料、写真用材料、UV吸収材料、レーザー色素、カラーフィルター用染料、色変換フィルター等にも適用可能である。

Claims (11)

  1. 基板上にレーザー光照射による情報の記録が可能な記録層を有する光情報記録媒体であって、該記録層が1分子内に2つ以上のフタロシアニン骨格を有する化合物の少なくとも1種を含有することを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 該化合物が、下記一般式(I)、一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)のいずれかで表されるフタロシアニン誘導体であることを特徴とする請求項1記載の光情報記録媒体。
    Figure 2005288953
    一般式(I)において、R101〜R112はベンゼン環に結合する水素原子以外の置換基を表し、p101〜p112は各々独立に0〜4の整数を表し、n11、 n12、 n13は( n11, n12,n13)=(2,0,0)、(1,1,0)、(1,1,1)のいずれかを表し、M11、M12は金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
    Figure 2005288953
    一般式(II)において、R201〜R208はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p201〜p208は各々独立に0〜4を表し、L201は金属に結合する連結基を表し、M201、M202は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
    Figure 2005288953
    一般式(III)において、R301〜R308はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p301〜p303、p305〜p307は各々独立に0〜4を表し、p304およびp308は各々独立に0〜3を表し、L301はベンゼン環に結合する連結基を表し、M301、M302は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
    Figure 2005288953
    R401〜R407はベンゼン環に結合する水素以外の置換基を表し、p401〜p 406は各々独立に0〜4を表し、p407は0〜2を表し、M401、M402は各々独立に金属またはその酸化物を表し、さらに配位子を有していても良い。
  3. 一般式(I)のR101〜R112の少なくとも1つ、一般式(II)のR201〜R208の少なくとも1つ、一般式(III)のR301〜R308の少なくとも1つ、一般式(IV)のR401〜R406の少なくとも1つが下記一般式(V)、または一般式(VI)で表される置換基であることを特徴とする請求項2に記載の光情報記録媒体。
    Figure 2005288953
    一般式(V)、一般式(VI)においてR501、R502、R503は水素または置換基を表す。
  4. 一般式(I)で表されるフタロシアニン誘導体のM11、M12で表される中心金属がランタノイド、アクチノイド、錫、インジウム、またはその酸化物のいずれかであることを特徴とする請求項2または3に記載の光情報記録媒体。
  5. 一般式(II)、一般式(III)、一般式(IV)で表されるフタロシアニン誘導体のM201、M202、M301、M302、M401、M402で表される中心金属がマグネシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウム、アルミニウム、ガリウム、亜鉛、銅、ニッケル、コバルト、鉄、マンガン、クロム、バナジウム、チタン、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、錫、金、白金、イリジウム、オスミウム、レニウム、タングステン、珪素、燐、またはその酸化物のいずれかであり、さらに配位子を有していてもよい請求項2〜3に記載の光情報記録媒体。
  6. 一般式(V)、一般式(VI)で表される置換基がフタロシアニン誘導体のα位に置換されていることを特徴とする請求項2〜5に記載の光情報記録媒体。
  7. 記録層とは別に金属からなる光反射層が設けられている請求項1〜6に記載の光情報記録媒体。
  8. 記録層とは別に保護層が設けられている請求項1〜7に記載の光情報記録媒体。
  9. 基板が、その表面にトラックピッチ0.05〜0.5μmのプレグルーブを有する透明な円盤状基板であり、記録層が該プレグルーブが形成された側の表面に設けられている請求項1〜8に記載の光情報記録媒体。
  10. 請求項1〜9のいずれかの項に記載の光情報記録媒体に波長450nm以下のレーザー光を照射して情報を記録する情報記録方法。
  11. 下記一般式(VII)で表される化合物。
    Figure 2005288953
    式中、M601はランタノイド、アクチノイド、錫、またはインジウムのいずれかを表す。R601は水素または置換基を表し、p601は1〜16の整数を表す。なお、一般式(VII)の化合物は-SO2-R601で表される以外の置換基を有していても良い。
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