次に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。
図1は、本発明による遊技機をパチスロ機に適用した最良の形態によるパチスロ機1の外観を示す斜視図である。
パチスロ機1の本体中央部のキャビネット内部には3個のリール2,3,4が回転自在に設けられている。各リール2,3,4の外周面には複数種類の図柄(以下、シンボルという)が表示されている。これらリール2,3,4は、後述する遊技開始指令手段が出力する遊技開始指令信号を検出したことに基づいて複数のシンボルを変動表示する変動表示手段を構成している。キャビネットの機器前面パネル38には表示窓5,6,7が形成されており、これら表示窓5,6,7を通して、各リール2,3,4に表示されたシンボルがそれぞれ3個ずつ観察される。表示窓5,6,7には、横3本と斜め2本の計5本の入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bが設けられている。また、表示窓5〜7の下方右側には、遊技者が遊技媒体であるメダルを入れるための投入口8が設けられている。
ゲーム開始に先立って、遊技者がメダル投入口8から1枚のメダルを投入したときは、中央の横1本の入賞ラインL1が有効化される。また、2枚投入したときは、横3本の入賞ラインL1,L2A,L2Bが有効化される。また、3枚投入したときは、入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bの全てが有効化される。
また、表示窓5〜7の左方の機器前面パネル38には、上部から、4個の遊技動作表示器9〜12、3個のBETランプ13〜15、および貯留枚数表示部16が設けられている。遊技動作表示器9〜12およびBETランプ13〜15は遊技状態に応じて点灯制御され、その時の遊技状態が遊技者に知らされる。貯留枚数表示部16は、3桁の7セグメントLEDからなり、機械内部に現在クレジットされているメダル数を表示する。
また、表示窓5〜7の右方の機器前面パネル38には、上部から、ボーナスカウント表示部18、WINランプ19、および配当枚数表示部20が設けられている。ボーナスカウント表示部18は、3桁の7セグメントLED(発光ダイオード)からなり、ボーナスゲーム入賞時に、RBゲームおよびジャックゲームの残り入賞可能回数をデジタル表示する。また、WINランプ19は、ビッグボーナス(BB)またはレギュラーボーナス(RB)が内部当選した状態で、スタートレバー30が傾倒操作されると、点灯する。配当枚数表示部20は、3桁の7セグメントLEDからなり、入賞によるメダル払い出し枚数を表示する。
また、表示窓5〜7の下方の機器前面パネル38には、液晶表示装置39が設けられている。液晶表示装置39の表示画面39aには、遊技に関する情報等を示す画像が表示される。また、表示窓5〜7の下方左側には、1貯留メダル投入スイッチ26、2貯留メダル投入スイッチ27、および3貯留メダル投入スイッチ28が設けられている。貯留メダル投入スイッチ26〜28は、貯留枚数表示部16にメダル数が表示されてクレジットされている際に、メダル投入口8へのメダル投入に代えて1回のゲームに1〜3枚のメダルを賭ける際に使用される。
また、機器前面パネル38の下方には、左側から、貯留メダル精算スイッチ29、スタートレバー30、および停止ボタン31,32,33が設けられている。貯留メダル精算スイッチ29は機械内部にクレジットされているメダルを精算する際に使用される。また、スタートレバー30の操作により各リール2〜4の回転が一斉に開始する。停止ボタン31〜33は、各リール2〜4に対応して配置されており、これら各リール2〜4の回転が一定速度に達したとき操作が有効化され、遊技者の操作に応じて各リール2〜4の回転を停止する。
また、パチスロ機1の正面下部にはメダル受皿34が設けられている。このメダル受皿34はメダル払出口35から払い出されるメダルを貯めるものである。また、パチスロ機1の正面上部には、入賞に対してどれだけのメダルが払い出されるかを示す配当表示部36が設けられている。
各リール2〜4は図2に示す回転リールユニットとして構成されており、フレーム41にブラケット42を介して取り付けられている。各リール2〜4はリールドラム43の外周にリール帯44が貼られて構成されている。リール帯44の外周面にはシンボル列が描かれている。また、各ブラケット42にはステッピングモータ45が設けられており、各リール2〜4はこれらモータ45が駆動されて回転する。
各リール2〜4の構造は図3に示される。なお、同図において図2と同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。同図(a)に示すように、リール帯44の背後のリールドラム43内部にはランプケース46が設けられており、このランプケース46の3個の各部屋にはそれぞれリールバックランプ47a,47b,47cが取り付けられている。これらバックランプ47a〜47cは、同図(b)に示すように、異なる複数の色を発光するLED47が基板48に取り付けられて構成されており、基板48はランプケース46の背面に取り付けられている。また、ブラケット42にはホトセンサ49が取り付けられている。このホトセンサ49は、リールドラム43に設けられた遮蔽板50がリールドラム43の回転に伴ってホトセンサ49を通過するのを検出する。
各バックランプ47a〜47cは後述するランプ駆動回路89(図21参照)によって点灯制御される。各バックランプ47a〜47cの点灯により、リール帯44に描かれたシンボルの内、各バックランプ47の前部に位置する3個のシンボルが背後から個別に照らし出され、各表示窓5〜7にそれぞれ3個ずつのシンボルが映し出される。
図4は、左,中,右の各リール2,3,4の各リール帯44に表された複数種類のシンボルが、21個配列されたシンボル列を示している。各シンボルには“0”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するプログラムROM65(図20参照)に格納されている。各リール2,3,4上には、“赤7”、“青7”、“BAR”、“スイカ”、“リプレイ”、“ベル”および“チェリー”のシンボルで構成されるシンボル列が表されている。各リール2,3,4は、シンボル列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図5は、各遊技状態における入賞シンボル組合せに対応する役、払出枚数、および当選確率を示す。
本実施形態によるパチスロ機1の遊技状態には、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」、「高確率再遊技中RB内部当選状態」、「BB一般遊技状態」および「RB遊技状態」がある。これら7種類の各遊技状態は、基本的に、内部当選する可能性のある役の種類、後述のリプレイに内部当選する確率、および入賞成立を実現することが可能なボーナスの種別により区別される。
BB役またはRB役のボーナス当選フラグは、ボーナスに内部当選した後、ボーナスの入賞が実際に成立するまでの間、次回のゲームに持ち越され、当選役として保持される。その他の役の当選フラグは、内部当選した単位遊技においてだけ有効であり、次回の遊技には持ち越されない。更に、本実施形態では、ボーナスに内部当選した状態(ボーナスを持ち越した状態)においても、ボーナスに内部当選するようになっている。そして、入賞が成立することなく複数回ボーナスに内部当選した場合には、ボーナスの種別毎にその回数を計数し、その回数分のボーナスの入賞成立を実現可能にしている。BBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「BBストック数」という。また、RBの入賞成立を実現可能な回数を、以下「RBストック数」という。
なお、ボーナスの入賞成立を実現可能な回数は、「BBストック数」と「RBストック数」とを合計した回数よりも“1”大きいものとなる。詳細には、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」または「高確率再遊技中BB内部当選状態」では、BBの入賞成立を実現可能な回数は、BBストック数に“1”を加算した回数と一致する。また、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」または「高確率再遊技中RB内部当選状態」では、RBの入賞成立を実現可能な回数は、RBストック数に“1”を加算した回数と一致する。
BBの入賞成立を契機として発生し、「BB一般遊技状態」および「RB遊技状態」により構成される遊技状態を総称して、以下「BB遊技状態」という。また「通常確率再遊技中BB内部当選状態」、「通常確率再遊技中RB内部当選状態」、「高確率再遊技中BB内部当選状態」および「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、ボーナスに内部当選している状態であり、これらを総称して、以下「内部当選状態」という。「内部当選状態」では、少なくともいずれか一方のボーナス当選フラグを持ち越している状態にある。
また、「高確率再遊技中BB内部当選状態」および「高確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述のリプレイに内部当選する確率が高い状態である。この高確率再遊技状態では、リプレイに内部当選したとき、所定の確率で遊技者の停止操作(停止ボタン31,32,33の操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))にかかわらず、そのリプレイの入賞を不成立とするリールの停止制御(一般に「蹴飛ばし制御」と称される)が行われる。以下、この蹴飛ばし制御が行われる状態を「FT状態」という。また、「一般遊技状態」、「通常確率再遊技中BB内部当選状態」および「通常確率再遊技中RB内部当選状態」は、後述のリプレイに内部当選する確率が通常の状態である。この通常確率再遊技状態では上記の蹴飛ばし制御は行われず、以下、この状態を「非FT状態」という。
「高確率再遊技中」の発生条件は、「一般遊技状態」においてBBまたはRBが持越役として設定されること(図26のS51の判別が“YES”)である。「高確率再遊技中」の第1の終了条件は、FT解除抽選で当選(図29のS88の判別が“YES”)することである。第2の終了条件は、FTカウンタの値が“0”となった(図29のS86の判別が“YES”)後に行われる、FT延長カウンタ設定処理(図29のS89)で、FT延長カウンタの値が“0”に設定されることである。「FT延長カウンタ」は、FTフラグがオフとなった後に、「FT状態」が継続する単位遊技数の情報を記憶するためのカウンタである。FTフラグがオフとなった後、「FT延長カウンタ」でのカウント値に対応する回数(0回〜4回)の単位遊技だけ、「FT状態」が継続する。第3の終了条件は、FT延長カウンタに設定された回数の単位遊技が行われ、FT延長カウンタの値が“0”になることである。第4の終了条件は、「BB持越状態」または「RB持越状態」において、「なし(ハズレ)」に内部当選すること(図29のS83の判別が“YES”)である。
図5に示すように、BBの入賞は、内部当選状態において“赤7−赤7−赤7”または“青7−青7−青7”が有効化入賞ラインに沿って並ぶことにより成立する。BBの入賞が成立すると、15枚のメダル払い出しが行われ、遊技状態はBB一般遊技状態となる。BBの当選確率は、「通常確率再遊技(非FT)中,高確率再遊技(FT)中」のいずれも1/144である。
RBの入賞は、内部当選状態において“BAR−BAR−BAR”が有効化入賞ラインに沿って並ぶこと、またはBB一般遊技状態において“リプレイ−リプレイ−リプレイ”もしくは“BAR−リプレイ−リプレイ”が並ぶことにより成立する。BB一般遊技状態においてRBの入賞が成立することを、一般に「JAC IN」と称する。RBの入賞が成立すると、15枚のメダル払い出しが行われ、遊技状態がRB状態となる。RBの当選確率は、「非FT中」,「FT中」のいずれも1/241である。
RB遊技状態において“リプレイ−リプレイ−リプレイ”または“BAR−リプレイ−リプレイ”が並ぶことにより、役物の入賞が成立する。役物の入賞成立回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が成立する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
リプレイの入賞は、一般遊技状態および内部当選状態において“リプレイ−リプレイ−リプレイ”が並ぶことにより成立する。リプレイの入賞が成立すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。リプレイの当選確率は、「非FT中」が1/1.7298,「FT中」が1/1.186であり、「FT中」での当選確率が高く設定されている。前述したように、「FT中」では、リプレイに内部当選したとき高い確率で、遊技者の停止操作(停止ボタン31〜33の操作タイミング、或いは操作順序(停止順序))にかかわらず、そのリプレイの入賞を不成立とするリール2〜4の停止制御(一般に「蹴飛ばし制御」と称される)が行われる。この停止制御により、「FT中」と「非FT中」とで、リプレイの入賞が成立する確率が等しくなっている。
また、一般遊技状態、内部当選状態およびBB一般遊技状態では、「中チェリーの小役」、「角チェリーの小役」、「ベルの小役」、および「スイカの小役」の入賞成立を実現することが可能であるが、その払出枚数、当選確率、およびシンボル組み合わせは図示の通りである。
図6〜図17を参照して、後述する図20に示すメイン制御基板61のプログラムROM65に格納される各種テーブルについて説明する。
図6は、確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
この確率抽選テーブルは、後述するメインフローチャートの確率抽選処理(図22,S10)において、内部当選役を抽選する際に用いられる。確率抽選テーブルは、乱数発生器69で発生し、乱数サンプリング回路70で抽出された乱数を各内部当選役に区分けするデータを記憶している。各内部当選役には、0〜16383の数値データの中から所定の数値範囲の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が属する乱数範囲に割り当てられた内部当選役に対応するフラグが立つ。つまり、内部当選役は、サンプリングされた1つの乱数値がどの乱数範囲に属するかによって決定され、当たり要求フラグによって表される。
図6(a)は、「通常確率再遊技状態」において用いられる通常確率再遊技中用確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
「中チェリー」の小役には下限値0,上限値19の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が0〜19の範囲に属すると「中チェリー」当たり要求フラグが立つ。「中チェリー」の小役の当選確率は20/16384(=1/819.2)である。「角チェリー」の小役には下限値20,下限値219の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が20〜219の範囲に属すると「角チェリー」当たり要求フラグが立つ。「角チェリー」の小役の当選確率は200/16384(=1/81.92)である。「ベル」の小役には下限値220,上限値2252の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が220〜2252の範囲に属すると「ベル」当たり要求フラグが立つ。「ベル」の小役の当選確率は2033/16384(=1/8.059)である。「スイカ」の小役には下限値2253,上限値2380の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が2253〜2380の範囲に属すると「スイカ」当たり要求フラグが立つ。「スイカ」の小役の当選確率は128/16384(=1/128)である。「リプレイ」には下限値2381,上限値4625の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が2381〜4625の範囲に属すると「リプレイ」当たり要求フラグが立つ。「リプレイ」の当選確率は2245/16384(=1/7.298)である。「RB」には下限値4626,上限値4693の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が4626〜4693の範囲に属すると「RB」当たり要求フラグが立つ。「RB」の当選確率は68/16384(=1/240.941)である。「BB」には下限値4694,上限値4807の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が4694〜4807の範囲に属すると「BB」当たり要求フラグが立つ。「BB」の当選確率は114/16384(=1/143.719)である。「ハズレ」には下限値4808,上限値16383の乱数範囲が割り当てられており、当選確率は11576/16384(=1/1.415)である。
図6(b)は、「高確率再遊技状態」において用いられる高確率再遊技中用確率抽選テーブルを概念的に示す図である。
この確率抽選テーブルは、「中チェリー」の小役、「角チェリー」の小役、「ベル」の小役、および「スイカ」の小役には、同図(a)の通常確率再遊技中用確率抽選テーブルと同じ乱数範囲が割り当てられており、当選確率も同じ値である。しかし、「リプレイ」には下限値2381,上限値16200の乱数範囲が割り当てられており、当選確率は13820/16384(1/1.186)である。また、「ハズレ」には16383の1個の数値データが乱数範囲に割り当てられており、当選確率は1/16384(=1/16384)である。このため、「RB」および「BB」には同図(a)に示すテーブルと異なる乱数範囲が割り当てられているが、その幅は同図(a)に示すテーブルと同じであり、「RB」および「BB」の当選確率は同じ値である。
このように、同図(b)に示す高確率再遊技中用確率抽選テーブルでは、同図(a)に示す通常確率再遊技中用確率抽選テーブルに比べ、「リプレイ」の当選確率が高く設定されており、その分「ハズレ」の抽選確率が低く設定されている。また、「高確率再遊技状態」および「通常確率再遊技状態」では、「リプレイ」の入賞が成立する確率は、後述する図8の停止テーブル群の選択を行うことにより等しくなっている。
図7は、当選役と、遊技状態と、入賞を成立させることが可能な当選役(停止用当選役)の種類との関係を説明する図である。
後述する確率抽選処理(図22,S10)で当たり要求フラグが立てられた当選役は、後述する停止用当選役決定処理(図23,S11)で決定された停止用当選役が、対応する停止当選役である場合に限り、入賞成立させることが可能である。具体的には、図7に示すように、「BB」,「RB」の当選役は、遊技状態や持越役の有無にかかわらず、常に(256/256の確率で)「ハズレ」が停止用当選役である。また、「中チェリーの小役」の当選役は、遊技状態や持越役の有無にかかわらず、常に(256/256の確率で)「中チェリーの小役」が停止用当選役である。また、「角チェリーの小役」の当選役は、遊技状態や持越役の有無にかかわらず、「角チェリーの小役」および「特殊角チェリーの小役」が停止用当選役である。「角チェリーの小役」が停止用当選役となる確率は102/256、「特殊角チェリーの小役」が停止用当選役となる確率は154/256である。「ベルの小役」の当選役は、遊技状態や持越役の有無にかかわらず、常に(256/256の確率で)「ベルの小役」が停止用当選役である。「スイカの小役」の当選役は、遊技状態や持越役の有無にかかわらず、常に(256/256の確率で)「スイカの小役」が停止用当選役である。「リプレイ」の当選役は、「非FT状態」では、持越役の有無にかかわらず、常に(256/256の確率で)「リプレイ」が停止用当選役である。一方、「FT状態」では、「リプレイ」、または「リプレイ外れ」が停止用当選役である。「リプレイ」が停止用当選役となる確率は42/256、「リプレイ外れ」が停止用当選役となる確率は214/256である。「ハズレ」の当選役は、「非FT状態」で持越役があるときは、常に(256/256の確率で)持越役として設定された「BB」または「RB」が停止用当選役である。一方、「非FT状態」で持越役がないときは、常に(256/256の確率で)「ハズレ」が停止用当選役である。また、「FT状態」では常に(256/256の確率で)「持越役(BBまたはRB)」が停止用当選役である。また、図示しないが、後述するFT制御処理2のチャンス目停止抽選(図29,S90,S97)においてチャンス目停止に当選した場合には、「チャンス目」が停止用当選役となる。
次に、図8を参照して、遊技状態と、停止用当選役と、選択される停止テーブル群との関係を説明する。
図8は、各遊技状態での停止用当選役と選択される停止テーブル群の種類との関係を示す図である。
各停止テーブル群は、左,中,右の各リール2〜4の停止制御に用いられるもので、各遊技状態および停止用当選役の種類毎に選択される。
例えば、同図に示すように、遊技状態が「非FT状態」の場合、停止用当選役が「ハズレ」であると、いずれの役の入賞も成立させることができない入賞不可能停止テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「中チェリーの小役」であると、「中チェリーの小役」の入賞を成立させることができる中チェリー入賞可能停止テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「角チェリーの小役」または「特殊角チェリーの小役」であると、「角チェリーの小役」の入賞を成立させることができる角チェリー入賞可能停止テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「ベルの小役」であると、「ベルの小役」の入賞を成立させることができるベル入賞可能停止テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「スイカの小役」であると、「スイカの小役」の入賞を成立させることができるスイカ入賞可能停止テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「リプレイ」であると、「リプレイ」の入賞を成立させることができるリプレイ入賞可能停止テーブル群が選択される。
遊技状態が「非FT状態」中のBB持越状態,「非FT状態」中のRB持越状態,「FT状態」中のBB持越状態,および「FT状態」中のRB持越状態の場合、停止用当選役が中チェリーの小役,角チェリーの小役,特殊角チェリーの小役,ベルの小役,スイカの小役,リプレイであるときは、上述した「非FT状態」中の場合と同様の停止テーブル群が選択される。また、遊技状態が「非FT状態」中のBB持越状態の場合、停止用当選役が「BB」であるときは、「BB」の入賞を成立させることができるBB入賞可能停止テーブル群が選択される。また、遊技状態が「非FT状態」中のRB持越状態の場合、停止用当選役が「RB」であるときは、「RB」の入賞を成立させることができるRB入賞可能停止テーブル群が選択される。また、遊技状態が「FT状態」中のBB持越状態および「FT状態」中のRB持越状態の場合、停止用当選役が「チャンス目」であるときは、「チャンス目」に対応するシンボル組み合わせを成立させることができるチャンス目停止可能テーブル群が選択される。また、停止用当選役が「リプレイ外れ」であるときは入賞不可能停止テーブル群が選択される。
次に、図9〜図11を参照して、各停止テーブル群について説明する。
図9,図10,および図11は、各停止テーブル群のうち、入賞不可能停止テーブル,リプレイ入賞可能停止テーブル,およびチャンス目停止可能テーブルを概念的に示す図である。各停止テーブルには、左,中,右の各リール2〜4毎に「停止操作位置」および「停止制御位置」が示されている。「停止操作位置」の欄の各数値は、各停止ボタン31〜33が操作された際に、入賞ラインL1上に位置しているシンボルのコードナンバーを表す。「停止制御位置」の欄の各数値は、対応する「停止操作位置」で各停止ボタン31〜33が操作されると、入賞ラインL1上に停止表示されるシンボルのコードナンバーを表す。例えば、図10に示すリプレイ入賞可能停止テーブルでは、左リール2の「停止操作位置」がコードナンバー“0”のシンボル「赤7」の場合には、「停止制御位置」がコードナンバー“20”のシンボル「リプレイ」であるため、入賞ラインL1上にはシンボル「リプレイ」が停止表示する。また、本実施形態では、いわゆる「スベリコマ数」を最大4コマとしているので、例えば、左リール2の回転中においてコードナンバー“7”のシンボル「青7」が入賞ラインL1上に位置したときに、停止ボタン31が操作されると、同テーブルに示されるように、4コマ離れたコードナンバー“3”のシンボル「リプレイ」が有効化入賞ラインL1上に停止表示するように左リール2が停止制御される。
図9に示す入賞不可能停止テーブルでは、左リール2についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“3”,“8”,“11”,“16”,“20”で、いずれもシンボル「リプレイ」に対応するコードナンバーである。また、中リール3についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“1”,“6”,“10”,“15”,“18”で、いずれもシンボル「リプレイ」に対応するコードナンバーである。また、右リール4についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“1”,“4”,“9”,“13”,“17”である。コードナンバー“1”はシンボル「赤7」に、コードナンバー“4”はシンボル「ベル」に、コードナンバー“9”はシンボル「青7」に、コードナンバー“13”はシンボル「BAR」に、コードナンバー“17”はシンボル「チェリー」にそれぞれ対応するものである。この場合、各入賞ラインL1,L2A,L2B,L3A,L3Bで揃えられるシンボル組合せは、いずれの内部当選役にも対応しないため、この入賞不可能停止テーブルが用いられた場合には、必ず「ハズレ」となる。
図10に示すリプレイ入賞可能停止テーブルでは、左リール2および中リール3についての「停止制御位置」のコードナンバーは、図9に示す入賞不可能停止テーブルと同じ値で、シンボル「リプレイ」に対応するものである。しかし、右リール4についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“2”,“5”,“10”,“14”,“18”で、いずれもシンボル「リプレイ」に対応するコードナンバーである。つまり、このリプレイ入賞可能停止テーブルが用いられると、停止ボタン31〜33の操作タイミングに関わらず、左,中,右の各リール2〜4についてシンボル「リプレイ」が入賞ラインL1上に停止表示するようにリール2〜4の停止制御が行われ、必ず「リプレイ」の入賞が成立する。
図11に示すチャンス目停止可能テーブルでは、左リール2についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“2”,“5”,“10”,“15”,“19”である。コードナンバー“2”,“5”,“10”,“19”はシンボル「スイカ」に、コードナンバー“15”はシンボル「BAR」にそれぞれ対応するもので、これら各シンボルの上段にはシンボル「ベル」が位置する。また、中リール3についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“1”,“6”,“11”,“15”,“18”である。コードナンバー“1”,“6”,“18”はシンボル「リプレイ」に、コードナンバー“11”はシンボル「チェリー」にそれぞれ対応するもので、これら各シンボルの下段にはシンボル「ベル」が位置する。また、右リール4についての「停止制御位置」のコードナンバーは、“0”,“5”,“8”,“13”,“17”である。コードナンバー“0”はシンボル「赤7」に、コードナンバー“5”はシンボル「リプレイ」に、コードナンバー“8”,“17”はシンボル「チェリー」に、コードナンバー“13”はシンボル「BAR」にそれぞれ対応するもので、これら各シンボルの上段にはシンボル「ベル」が位置する。従って、このチャンス目停止可能テーブルが用いられた場合には、左リール2,右リール4についてはいずれの「停止制御位置」でもシンボル「ベル」が表示窓5,7の上段に停止表示し、中リール3についてはいずれの「停止制御位置」でもシンボル「ベル」が表示窓6の下段に停止表示し、停止表示したシンボル組み合わせが必ず「チャンス目」となる。つまり、このチャンス目停止可能テーブルが用いられると、停止ボタン31〜33の操作タイミングに関わらず、「チャンス目」に対応するシンボル組み合わせが表示窓5〜7に停止表示され、シンボル「ベル」がVの字状に並ぶ「チャンス目」が成立する。
図12は、FT終了抽選テーブルを概念的に示す図である。
このFT終了抽選テーブルは、後述するFT制御処理2のFT解除抽選(図29,S87)において、「FT状態」を解除するか否かを抽選する際に用いられる。FT終了抽選テーブルは、メインCPU64で抽出された乱数を当選または非当選に区分けするデータを、後述する各FTモード毎に記憶している。各FTモードには、それぞれ0〜65535の数値範囲の中から所定の当選判定値が設定されており、“0”から(当選判定値−1)までの所定の数値範囲の乱数が当選に割り当てられている。抽出された乱数値が当選に割り当てられた数値範囲に属すると、FT終了に当選する。各FTモードでのFT終了の当選確率は、65536を分母とし、当選判定値を分子とする数で表される。具体的には、「FTモード0」および「FTモード1」の場合、当選判定値は1であり、FT終了の当選確率は、1/65536である。「FTモード2」および「FTモード3」の場合、当選判定値は8192であり、FT終了の当選確率は、8192/65536である。また、「FTモード4」および「FTモード5」場合、当選判定値は4500であり、FT終了の当選確率は、4500/65536である。
図13は、FT延長カウンタ選択テーブルを概念的に示す図である。
このFT延長カウンタ選択テーブルは、後述するFT制御処理2のFT延長カウンタ設定処理(図29,S89)の際に、FT延長ゲーム数、つまり「FT状態」を延長する単位遊技数を決定する抽選のために用いられる。FT延長カウンタ選択テーブルは、メインCPU64で抽出された乱数を“0”〜“4”のいずれかのFT延長ゲーム数に区分けするデータを記憶している。各FT延長ゲーム数には、それぞれ0〜255の数値範囲の中から所定の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が属する乱数範囲に割り当てられたFT延長ゲーム数が当選となる。各FT延長ゲーム数の当選確率は、256を分母とし、割り当てられた乱数範囲を分子とする数で表される。FT延長ゲーム数“0”には乱数範囲“104”(0〜103)が割り当てられており、当選確率は、104/256である。FT延長ゲーム数“1”には乱数範囲“24”(104〜127)が割り当てられており、当選確率は、24/256である。FT延長ゲーム数“2”には乱数範囲“16”(128〜143)が割り当てられており、当選確率は、16/256である。FT延長ゲーム数“3”には乱数範囲“64”(144〜207)が割り当てられており、当選確率は、64/256である。FT延長ゲーム数“4”には乱数範囲“48”(208〜255)が割り当てられており、当選確率は、48/256である。
図14(a)は、チャンス目抽選テーブル1を概念的に示す図である。
このチャンス目抽選テーブル1は、FT解除抽選(図29,S87)での抽選結果が当選である場合に後述するFT制御処理2のチャンス目停止抽選(図29,S90)の際に、各表示窓5〜7に停止表示するシンボル組み合わせを「チャンス目」とするか否かを抽選する際に用いられる。チャンス目抽選テーブル1は、メインCPU64で抽出された“0”〜“255”の数値範囲の乱数を当選または非当選に区分けするデータを、図29,S89で設定される各FT延長ゲーム数毎に記憶しており、抽出された乱数値が当選に割り当てられた乱数範囲に属すると当選となり、「チャンス目」が停止表示される。チャンス目の当選確率は、“256”を分母とし、当選に割り当てられた乱数範囲を分子とする数で表される。FT延長ゲーム数“0”の場合には乱数範囲“1”(0)が当選に割り当てられており、当選確率は、1/256である。FT延長ゲーム数“1”の場合には乱数範囲“128”(0〜127)が当選に割り当てられており、当選確率は、128/256である。また、FT延長ゲーム数“2”〜“4”の場合には乱数範囲“256”(0〜255)が割り当てられており、当選確率は、256/256である。
図14(b)は、チャンス目抽選テーブル2を概念的に示す図である。
このチャンス目抽選テーブル2は、FT解除抽選(図29,S87)での抽選結果が非当選で、FT解除が決まっていない場合に行われる、後述するFT制御処理2のチャンス目停止抽選(図29,S90)の際に、各表示窓5〜7に停止表示するシンボル組み合わせを「チャンス目」とするか否かを抽選する際に用いられる。この「チャンス目」はFT解除が決まっていないときに停止表示されるため、偽の「チャンス目」、つまり「ガセチャンス目」となる。チャンス目抽選テーブル2は、メインCPU64で抽出された乱数を当選または非当選に区分けするデータを、後述するFT制御処理2のFT解除抽選(図29,S87)での当選確率が異なる「FT状態」の各モード種別毎に記憶しており、抽出された乱数値が当選に割り当てられた乱数範囲に属すると当選となる。チャンス目の当選確率は、256を分母とし、当選に割り当てられた乱数範囲を分子とする数で表される。「FT状態」が「FTモード0」〜「FTモード3」の場合には乱数範囲“1”(0)が当選に割り当てられており、当選確率は、1/256である。「FTモード4」,「FTモード5」の場合には乱数範囲“13”(0〜12)が当選に割り当てられており、当選確率は、13/256である。このように、FT解除抽選での当選確率が後述するように低い「FTモード0」〜「FTモード3」と、FT解除抽選での当選確率が後述するように高い「FTモード4」,「FTモード5」との間で、当選確率が異なる値に設定されており、FT解除確率が高い「FTモード4」,「FTモード5」では「ガセチャンス目」の出現率が高くなっている。
図15は、FTモード移行テーブルを概念的に示す図である。
このFTモード移行テーブルは、後述するFT制御処理2のFTモード移行処理(図29,S91,S95)の際に、次の単位遊技においていずれのFTモードを選択するかを決定する際に用いられる。FTモード移行テーブルには、「FT状態」の各モード種別毎に、“0”〜“14”の振分値および“0”〜“9”の抽選値が割り当てられている。抽選値は、後述する抽選判定値テーブル(図16)を用いた抽選で判定値を抽選するために用いられる。振分値は、後述する振分テーブル(図17)を用いて次の単位遊技での移行先の「FT状態」のモード種別を決定するために用いられる。
図15(a)は、FT中用FTモード移行テーブルを概念的に示す図である。
このFTモード移行テーブルは、「FT状態」が継続する場合、つまり「FT状態」の終了条件が成立していない場合(図29,S88の判別が“NO”の場合)に、S91の処理で用いられる。FT中用FTモード移行テーブルでは、「FT状態」の各モード種別毎に、内部当選役の種類に応じて、振分値および抽選値が割り当てられている。「FT状態」のモード種別が「FTモード0」の場合、特殊角チェリーについては、振分値“12”,抽選値“9”が割り当てられている。中チェリーについては振分値“11”,抽選値“0”が、角チェリーについては振分値“8”,抽選値“1”が割り当てられている。また、ベル,スイカ,リプレイ、およびリプレイ外れ,BB,RBについては、振分値“12”,抽選値“0”が割り当てられている。「FTモード1」の場合、特殊角チェリー、中チェリー、角チェリーについては、振分値“9”,抽選値“0”が割り当てられている。ベル,スイカ,リプレイについては、振分値“5”,抽選値“0”が割り当てられている。リプレイ外れ,BB,RBについては、振分値“5”,抽選値“7”が割り当てられている。「FTモード2」の場合、いずれの内部当選役についても、振分値“10”,抽選値“0”が割り当てられている。「FTモード3」の場合、いずれの内部当選役についても、振分値“2”,抽選値“0”が割り当てられている。「FTモード4」の場合、特殊角チェリー、中チェリー、角チェリー、およびベル,スイカ,リプレイについては、振分値“11”,抽選値“0”が割り当てられている。また、リプレイ外れ,BB,RBについては、振分値“11”,抽選値“8”が割り当てられている。「FTモード5」の場合、特殊角チェリー、中チェリー、角チェリー、およびベル,スイカ,リプレイについては、振分値“9”,抽選値“0”が割り当てられている。また、リプレイ外れ,BB,RBについては、振分値“9”,抽選値“8”が割り当てられている。
図15(b)は、FT解除時用FTモード移行テーブルを概念的に示す図である。
このFT解除時用FTモード移行テーブルは、FT状態の強制終了時(図29,S83の判別が“YES”で、かつ、S93の判別が“NO”の場合)におけるS95の処理、FT解除抽選当選時(図29,S88の判別が“YES”の場合)におけるS91の処理、およびFT遊技数終了時(図29,S86の判別が“YES”の場合)におけるS91の処理に用いられる。FT解除時用FTモード移行テーブルでは、「FT状態」の各モード種別毎に、「FT状態」の強制終了時、FT解除抽選当選時、およびFT遊技数終了の3つの場合について、振分値および抽選値が割り当てられている。「FT状態」が「FTモード0」の場合、強制終了時,解除抽選当選時,およびFT遊技数終了時のいずれについても、振分値“0”,抽選値“1”が割り当てられている。「FTモード1」の場合、強制終了時,解除抽選当選時,およびFT遊技数終了時のいずれについても、振分値“1”,抽選値“1”が割り当てられている。「FTモード2」,「FTモード3」の場合、強制終了時については、振分値“2”,抽選値“0”が割り当てられているが、解除抽選当選時およびFT遊技数終了時については、いずれも振分値“5”,抽選値“2”が割り当てられている。「FTモード4」の場合、強制終了時については、振分値“0”,抽選値“1”が、解除抽選当選時については、振分値“3”,抽選値“1”が、FT遊技数終了時については、振分値“0”,抽選値“1”がそれぞれ割り当てられている。「FTモード5」の場合、強制終了時およびFT遊技数終了時については、振分値“1”,抽選値“1”が、解除抽選当選時については、振分値“4”,抽選値“1”がそれぞれ割り当てられている。
図16は、抽選判定値テーブルを概念的に示す図である。
この抽選判定値テーブルは、上述したFTモード移行テーブルを用いて選択された抽選値から、判定値を抽選するために用いられる。抽選判定値テーブルには、FTモード移行テーブルを用いて選択された各抽選値毎に、メインCPU64で抽出された乱数を「判定値1」〜「判定値4」に区分けするデータを記憶している。各判定値には、0〜65535の乱数の中から所定の乱数範囲の数値データが割り当てられており、抽出された乱数値が属する乱数範囲が割り当てられた判定値が当選となる。
抽選値0の場合、「判定値1」の乱数範囲は1である。つまり、「判定値1」には数値データ“0”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値1」に当選する。「判定値1」の当選確率は1/65536である。「判定値2」の乱数範囲は65535である。つまり、「判定値2」には数値データ“1”〜“65535”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値2」に当選する。「判定値2」の当選確率は65535/65536である。「判定値3」および「判定値4」の乱数範囲はいずれも0である。つまり、「判定値3」および「判定値4」には数値データが割り当てられておらず、抽選値0の場合、「判定値3」および「判定値4」には当選しない。
抽選値1の場合、「判定値1」の乱数範囲は8192である。つまり、「判定値1」には数値データ“0”〜“8191”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値1」に当選する。「判定値1」の当選確率は8192/65536である。「判定値2」の乱数範囲も8192である。つまり、「判定値2」には数値データ“8192”〜“16383”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値2」に当選する。「判定値2」の当選確率も8192/65536である。「判定値3」の乱数範囲は16384である。つまり、「判定値3」には数値データ“16384”〜“32767”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値3」に当選する。「判定値3」の当選確率は16384/65536である。「判定値4」の乱数範囲は32768である。つまり、「判定値4」には数値データ“32768”〜“65535”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値4」に当選する。「判定値4」の当選確率は32768/65536である。
抽選値2の場合、「判定値1」の乱数範囲は8683である。つまり、「判定値1」には数値データ“0”〜“8682”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値1」に当選する。「判定値1」の当選確率は8683/65536である。「判定値2」の乱数範囲も8683である。つまり、「判定値2」には数値データ“8683”〜“17365”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値2」に当選する。「判定値2」の当選確率も8683/65536である。「判定値3」の乱数範囲は48170である。つまり、「判定値3」には数値データ“17366”〜“65535”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値3」に当選する。「判定値3」の当選確率は48170/65536である。「判定値4」の乱数範囲は0である。つまり、「判定値4」には数値データが割り当てられておらず、抽選値2では「判定値4」には当選しない。
抽選値3の場合、「判定値1」の乱数範囲は10923である。つまり、「判定値1」には数値データ“0”〜“10922”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値1」に当選する。「判定値1」の当選確率は10923/65536である。「判定値2」の乱数範囲も10923である。つまり、「判定値2」には数値データ“10923”〜“21845”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値2」に当選する。「判定値2」の当選確率も10923/65536である。「判定値3」の乱数範囲は21845である。つまり、「判定値3」には数値データ“21846”〜“43690”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値3」に当選する。「判定値3」の当選確率は48170/65536である。「判定値4」の乱数範囲も21845である。つまり、「判定値4」には数値データ“43691”〜“65535”が割り当てられており、抽出された乱数値がこの範囲に属すると「判定値4」に当選する。「判定値4」の当選確率も21845/65536である。
以下、抽選値4〜抽選値9の場合も同様にして、各抽選値毎に、メインCPU64で抽出された乱数を「判定値1」〜「判定値4」に区分けするデータを記憶している。
図17は、振分テーブルを概念的に示す図である。
この振分テーブルは、前述したFTモード移行テーブルを用いて選択された振分値、および上記の抽選判定値テーブルを用いて抽選された判定値から、移行先のFTモード種別を決定するために用いられる。振分テーブルには、FTモード移行テーブル(図15)を用いて選択された各振分値について、抽選判定値テーブル(図16)を用いて決定された判定値毎に、移行先の「FT状態」のモード種別を表す数値が割り当てられており、割り当てられた数値が表すFTモードが移行先のモード種別として選択される。
このテーブルにおいて、振分値0の場合は、「判定値1」〜「判定値3」に「FTモード1」が、「判定値4」に「FTモード2」がそれぞれ割り当てられている。振分値1の場合は、「判定値1」〜「判定値3」に「FTモード1」が、「判定値4」に「FTモード3」がそれぞれ割り当てられている。振分値2の場合は、「判定値1」に「FTモード2」が、「判定値2」に「FTモード3」がそれぞれ割り当てられ、「判定値3」,「判定値4」にはいずれのFTモードも割り当てられていない。振分値3の場合は、「判定値1」,「判定値2」に「FTモード1」が、「判定値3」に「FTモード2」がそれぞれ割り当てられ、「判定値4」にはいずれのFTモードも割り当てられていない。以下、振分値4〜振分値14の場合も同様にして、各判定値に応じて移行先FTモードが割り当てられている。
図18は、サブ制御基板62のプログラムROM83(図21参照)に格納された画像決定用テーブルを概念的に示す図である。
この画像決定用テーブルは、BB一般遊技状態時に液晶表示装置39の表示画面39aに表される背景画像の種別、および、BB一般遊技状態におけるスタートレバー30操作時(図22,S6)にスピーカ96,96からチャンス音を放音するかを決定する抽選に用いられる。画像決定用テーブルには、現在実行しているBB後に移行する「FT状態」の各モード種別毎に、昼,夕方,夜の3種類の背景画像のうちの現在の背景画像に応じて、サブCPU82で抽出された乱数を、チャンス音の放音および背景移行の当選または非当選に区分けするデータを記憶している。チャンス音の放音および背景移行の当選には、“0”〜“255”の数値範囲のうちの所定の乱数範囲が割り当てられており、抽出された乱数値が当選に割り当てられた乱数範囲に属すると当選となる。当選確率は、256を分母とし、割り当てられた乱数範囲を分子とする数値で表される。
「移行先FTモード」が「FTモード0」で現在の背景画像が昼のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲5、つまり、“0”〜“4”の乱数値が割り当てられており、当選確率は5/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選し、次回のBB一般遊技でスタートレバー30が操作された時にチャンス音が放音される。一方、背景移行の当選には乱数値が割り当てられておらず、背景移行には当選しない。
「移行先FTモード」が「FTモード1」で現在の背景画像が昼のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲10、つまり、“0”〜“9”の乱数値が割り当てられており、当選確率は10/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数範囲10、つまり、“10”〜“19”の乱数値が割り当てられており、当選確率は10/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、背景移行に当選し、次回のBB一般遊技では液晶表示装置39の背景画像が昼から夕方へ移行する。また、現在の背景画像が夕方のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲5、つまり、“0”〜“4”の乱数値が割り当てられており、当選確率は5/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数値が割り当てられておらず、背景移行には当選しない。
「移行先FTモード」が「FTモード2」で現在の背景画像が昼のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲25、つまり、“0”〜“24”の乱数値が割り当てられており、当選確率は25/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数範囲25、つまり、“25”〜“49”の乱数値が割り当てられており、当選確率は25/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、背景移行に当選する。また、現在の背景画像が夕方のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲8、つまり、“0”〜“7”の乱数値が割り当てられており、当選確率は8/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数範囲17、つまり、“8”〜“24”の乱数値が割り当てられており、当選確率は17/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、背景移行に当選する。
「移行先FTモード」が「FTモード3」で現在の背景画像が昼のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲17、つまり、“0”〜“16”の乱数値が割り当てられており、当選確率は17/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数範囲17、つまり、“17”〜“33”の乱数値が割り当てられており、当選確率は17/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、背景移行に当選する。また、現在の背景画像が夕方のとき、チャンス音放音の当選には乱数範囲12、つまり、“0”〜“11”の乱数値が割り当てられており、当選確率は12/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、チャンス音の放音に当選する。一方、背景移行の当選には乱数範囲25、つまり、“12”〜“36”の乱数値が割り当てられており、当選確率は25/256である。抽出された乱数値がこの範囲に属すると、背景移行に当選する。
図19は、本実施形態のパチスロ機1による遊技の流れの概略を説明する図である。
パチスロ機1による遊技は、「一般遊技状態」において「高確率再遊技中」の発生条件が成立すると(持越役にボーナスが設定されると)、「高確率再遊技中」(FT状態)に遊技状態が移行する。同図に実線の枠で示す「FT状態」の中には、「モード0」,「モード1」,「モード2」,「モード3」,「解除ゾーンモード4」,および「解除ゾーンモード5」の5つのモードが有る。これら各モードの違いにより、FT終了抽選テーブル(図12)を使って行われるFT解除抽選(図29,S87)や、チャンス目抽選テーブル2(図14(b))を使って行われるチャンス目停止抽選(図29,S90)での当選確率が異なり、さらに、FTモード移行テーブル(図15)を使って決められる移行先モードの種類が異なる。
「モード0」での「FT状態」の解除確率は、図12のFT終了抽選テーブルに示すように“1/65536”で、最も低い値に設定されている。また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「FTモード0」では、「中チェリーの小役」について「振分値11」,「抽選値0」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選において「抽選値0」の欄が参照されて抽選が行われる。この抽選では、「判定値2」の当選確率は65535/65536である。このため、この抽選では、ほぼ「判定値2」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値11」,「判定値2」については、移行先FTモードとして「解除ゾーンFTモード4」が割り当てられている。このため、「モード0」で「中チェリーの小役」が当選役の場合、ほぼ1/1の確率で「解除ゾーンモード4」が移行先のモード種別として選択される。また、確率抽選処理(図22,S10)での「中チェリーの小役」の当選確率は、1/819である(図5参照)。このため、「モード0」から「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、1/(1/819×1/1)=“819”である。このため、「モード0」で「中チェリー」が当選役の場合、1/819の確率で「解除ゾーンモード4」が移行先のモード種別として選択される。
図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「モード0」では、「角チェリーの小役」について「振分値8」,「抽選値1」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「判定値4」の当選確率は1/2(=32768/65536)であり、1/2の割合で「判定値4」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値8」,「判定値4」については、移行先FTモードとして「解除ゾーンFTモード4」が割り当てられている。このため、「モード0」で「角チェリーの小役」が当選役の場合、1/2の確率で「解除ゾーンモード4」が移行先のモード種別として選択される。また、確率抽選処理(図22,S10)での「角チェリーの小役」の当選確率は、1/82である(図5参照)。このため、「モード0」から「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、1/(1/82×1/2)=“164”である。このため、「モード0」で「角チェリー」が当選役の場合、1/164の確率で「解除ゾーンモード4」が移行先のモード種別として選択される。
「解除ゾーンモード4」での「FT状態」の解除確率は、図12のFT終了抽選テーブルに示すように“1/14.5(=4500/65536)”と「モード0」に比べると高い値であるが、後述する「モード2」,「モード3」に比べると低い値となっている。また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「解除ゾーンモード4」では、「リプレイ外れ」,「BB」,または「RB」については「振分値11」,「抽選値8」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選においては、「抽選値8」の欄が参照されて抽選が行われる。この抽選では、「判定値1」の当選確率は1/14.5(=4500/65536)である。このため、この抽選では、1/14.5の確率で「判定値1」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値11」,「判定値1」については「FTモード0」が割り当てられている。このため、「解除ゾーンモード4」で、「リプレイ外れ」が停止用当選役、また、「BB」もしくは「RB」が内部当選役の場合、1/14.5の確率で「FTモード0」が移行先のモード種別として選択され、1/14.5の確率で元の「FTモード0」に戻る。
「モード0」から「角チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」にモードが移行した後に、「解除ゾーンモード4」で「FT状態」が解除される確率は、“1/342.5”である。つまり、「モード0」から「角チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、上述したように“164”である。また、「解除ゾーンモード4」から「モード0」への移行確率は、上述したように1/14.5であり、「解除ゾーンモード4」での「FT状態」の解除確率も上述したように1/14.5である。このため、「解除ゾーンモード4」での平均滞在ゲーム数は、1/((1/14.5)+(1/14.5))=“7.25”である。従って、「モード0」で「角チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は“171.25(=164+7.25)”である。そして、このうちの“1/2”の確率で「FT状態」が解除されるので、この場合に「解除ゾーンモード4」で「FT状態」が解除される確率は、“1/342.5(=1/171.25×1/2)”となる。
また、「モード0」から「中チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」にモードが移行した後に、「解除ゾーンモード4」で「FT状態」が解除される確率は、“1/162.5”である。つまり、「モード0」から「中チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、上述したように“819”である。また、「解除ゾーンモード4」での平均滞在ゲーム数は、上述したように“7.25”であるから、「モード0」で「中チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード4」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は“826.25(=819+7.25)”である。そして、このうちの“1/2”の確率で「FT状態」が解除されるので、「解除ゾーンモード4」で「FT状態」が解除される確率は、“1/1652.5(=1/826.25×1/2)”となる。
また、「モード1」での「FT状態」の解除確率は、図12のFT終了抽選テーブルに示すように“1/65536”で、「モード0」と共に最も低い値に設定されている。また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「モード1」では、「中チェリーの小役」について「振分値9」,「抽選値0」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「判定値2」の当選確率は65535/65536であり、ほぼ「判定値2」が選択される。図17の振分テーブルでは、移行先FTモードとして「振分値9」,「判定値2」については「解除ゾーンFTモード5」が割り当てられている。このため、「モード1」で「中チェリーの小役」が当選役の場合、ほぼ1/1の確率で「解除ゾーンモード5」が移行先のモード種別として選択される。また、確率抽選処理(図22,S10)での「中チェリーの小役」の当選確率は、1/819である。このため、「モード1」で「中チェリーの小役」に当選して「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、1/(1/819×1/1)=“819”である。このため、「モード1」で「中チェリー」が当選役の場合、1/819の確率で「解除ゾーンモード5」が移行先のモード種別として選択される。
図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「モード1」では、「角チェリーの小役」についても「振分値9」,「抽選値0」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選でも、ほぼ「判定値2」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値9」,「判定値2」については移行先FTモードとして「解除ゾーンFTモード5」が割り当てられている。このため、「モード1」で「角チェリーの小役」が当選役の場合にも、1/1の確率で「解除ゾーンモード5」が移行先のモード種別として選択される。また、確率抽選処理(図22,S10)での「角チェリーの小役」の当選確率は、1/82である。このため、「モード1」で「角チェリーの小役」に当選して「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、1/(1/82×1/1)=“82”である。このため、「モード1」で「角チェリー」が当選役の場合、1/82の確率で「解除ゾーンモード5」が移行先のモード種別として選択される。
また、「モード1」では、図15(a)のFTモード移行テーブルにおける「リプレイ外れ」,「BB」,「RB」については「振分値5」,「抽選値7」が割り当てられている。図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「抽選値7」について「判定値1」の当選確率は1660/65536(=約1/40)である。図17の振分テーブルでは、「振分値5」,「判定値1」については「FTモード0」が割り当てられている。このため、「リプレイ外れ」が停止用当選役、または、「BB」,「RB」が内部当選役の場合、約1/40の確率で「FTモード0」が移行先のモード種別として選択され、平均して40ゲームが経過すると「モード1」から「モード0」に移行する。
「解除ゾーンモード5」での「FT状態」の解除確率は、図12のFT終了抽選テーブルに示すように“1/14.5(=4500/65536)”と「モード1」に比べると高い値であるが、後述する「モード2」,「モード3」に比べると低い値となっている。また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「解除ゾーンモード5」では、「リプレイ外れ」,「BB」,または「RB」については「振分値9」,「抽選値8」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選においては、「抽選値8」の欄が参照されて抽選が行われる。この抽選では、「判定値1」の当選確率は1/14.5(=4500/65536)である。このため、この抽選では、1/14.5の確率で「判定値1」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値9」,「判定値1」については「FTモード1」が割り当てられている。このため、「解除ゾーンモード5」で「リプレイ外れ」が停止用当選役、または「BB」もしくは「RB」が内部当選役の場合、1/14.5の確率で「FTモード1」が移行先のモード種別として選択され、1/14.5の確率で元の「FTモード1」に戻る。
「モード1」から「角チェリーの小役」に当選して「解除ゾーンモード5」にモードが移行した後に、「解除ゾーンモード5」で「FT状態」が解除される確率は、“1/178.5”である。つまり、「角チェリーの小役」が当選して「モード1」から「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は、上述したように“82”である。また、「解除ゾーンモード5」から「モード1」への移行確率は、上述したように1/14.5であり、「解除ゾーンモード5」での「FT状態」の解除確率も上述したように1/14.5である。このため、「解除ゾーンモード5」での平均滞在ゲーム数も、1/((1/14.5)+(1/14.5))=“7.25”である。従って、「モード1」で「角チェリーの小役」に当選して「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は“89.25(=82+7.25)”である。そして、このうちの“1/2”の確率で「FT状態」が解除されるので、この場合に「解除ゾーンモード5」で「FT状態」が解除される確率は、“1/178.5(1/89.25×1/2)”となる。
また、「モード1」から「中チェリーの小役」に当選して「解除ゾーンモード5」にモードが移行した後に、「解除ゾーンモード5」で「FT状態」が解除される確率は、“1/162.5”である。つまり、「中チェリーの小役」が当選して「モード1」から「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は上述のように“819”である。また、「解除ゾーンモード5」での平均滞在ゲーム数は、上述したように“7.25”であるから、「モード1」で「中チェリーの小役」が当選して「解除ゾーンモード5」に移行するまでの平均滞在ゲーム数は“826.25(=819+7.25)”である。そして、このうちの“1/2”の確率で「FT状態」が解除されるので、この場合に「解除ゾーンモード5」で「FT状態」が解除される確率は、“1/1652.5(=1/826.25×1/2)”となる。
「モード2」,「モード3」は、図12のFT終了抽選テーブルに示すように、FT解除確率が“1/8”と最も高い状態である。つまり、「モード2」および「モード3」での平均滞在ゲーム数は“8”ゲームである。そして、「モード2」および「モード3」では“1/1”の確率で「FT状態」が解除されるので、「モード2」,「モード3」で「FT状態」が解除される確率は、“1/8”となる。
また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「モード2」では、いずれの当選役についても「振分値10」,「抽選値0」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「判定値1」の当選確率は1/65536であり、1/65536の割合で「判定値1」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値10」,「判定値1」については「FTモード3」が割り当てられている。このため、「モード2」ではいずれの当選役の場合でも、1/65536の確率で「FTモード3」が移行先のモード種別として選択される。
また、図15(a)のFTモード移行テーブルに示すように「モード3」では、いずれの当選役についても「振分値2」,「抽選値0」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「判定値1」の当選確率は1/65536であり、1/65536の割合で「判定値1」が選択される。図17の振分テーブルでは、「振分値2」,「判定値1」については「FTモード2」が割り当てられている。このため、「モード3」ではいずれの当選役の場合でも、1/65536の確率で「FTモード2」が移行先のモード種別として選択される。このように、「FTモード2」,「FTモード3」では、各モードで平均して65536回の単位遊技が行われる毎に相互にモードが移行する。
また、「FT状態」では、「モード0」〜「モード3」のいずれかのモードが選択される。いずれのモードが選択されるかは、前回の「FT状態」終了時に行われた抽選で決定されている。この抽選では、「FT状態」でのモード種別によって、各モードの抽選確率が異なる。
図15(b)のFTモード移行テーブルに示すように「FTモード0」では、強制終了時,解除抽選当選時,FT遊技数終了時のいずれについても「振分値0」,「抽選値1」が割り当てられている。このため、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選では、「判定値1」,「判定値2」,「判定値3」,「判定値4」の当選確率は、それぞれ1/8(=8192/65536),1/8,1/4(=16384/65536),1/2(=32768/65536)である。図17の振分テーブルでは、「振分値0」の場合、「判定値1」〜「判定値3」については「FTモード1」が、「判定値4」については「FTモード2」が、割り当てられている。このため、「FTモード0」では、強制終了時,解除抽選当選時,FT遊技数終了時のいずれの場合も、次回の「FT状態」は1/2の確率で「FTモード1」または「FTモード2」が選択される。
「FTモード1」では、強制終了時,解除抽選当選時,FT遊技数終了時のいずれについても「振分値1」,「抽選値1」が割り当てられており、図16の抽選判定値テーブルを用いた抽選での「判定値1」,「判定値2」,「判定値3」,「判定値4」の当選確率は、それぞれ1/8,1/8,1/4,1/2と、「FTモード0」の場合と同様である。図17の振分テーブルでは、「振分値1」の場合、「判定値1」〜「判定値3」については「FTモード1」が、「判定値4」については「FTモード3」が、割り当てられている。このため、強制終了時,解除抽選当選時,FT遊技数終了時のいずれの場合も、次回の「FT状態」は1/2の確率で「FTモード1」または「FTモード3」が選択される。
「FTモード2」〜「FTモード5」の場合も同様にして、強制終了時,解除抽選当選時,FT遊技数終了時の場合における、移行先のモード種別が選択される。「モード2」,「モード3」の場合の解除抽選当選時の抽選確率は、「振分値5」,「抽選値2」であるから、「モード0」が“1/7.5”、「モード1」が“1/7.5”、「モード3」が“1/1.36(=5.5/7.5)”である。「解除ゾーンモード4」の解除抽選当選時の場合の抽選確率は、「振分値3」,「抽選値1」であるから、「モード0」が“1/2”、「モード1」が“1/4”、「モード2」が“1/4”である。「解除ゾーンモード5」の場合の解除抽選当選時の抽選確率は、「振分値4
,「抽選値1」であるから、「モード0」が“1/2”、「モード1」が“1/4”、「モード3」が“1/4”である。
「FT状態」が終了すると「非FT状態」に遊技状態が移行する。「非FT状態」においては「RB」の入賞が成立すると「RB遊技状態」に遊技が移行し、「BB」の入賞が成立すると「BB遊技状態」に遊技が移行する。
「FT状態」では、「FT状態」が解除されることについて遊技者に期待させる「チャンス目」が表示窓5〜7に停止表示されることがある。本実施形態では、「チャンス目」は、表示窓5,7の上段および表示窓6の下段にシンボル「ベル」が停止表示されるシンボル組み合わせである。表示窓5〜7に停止表示されるシンボル組み合わせを「チャンス目」とするか否かは、後述するFT制御処理2のチャンス目停止抽選(図29,S90)で、チャンス目抽選テーブル1,2を用いた抽選により決定される。
FT解除抽選(図29,S87)でFT解除に当選していない場合における、「ガセチャンス目」の出現率は、図14(b)のチャンス目抽選テーブル2に示すように、「FTモード0」〜「FTモード3」ではそれぞれ1/256、「解除ゾーンモード4」,「解除ゾーンモード5」ではそれぞれ13/256である。FT解除抽選(図29,S87)でFT解除抽選に当選した場合における、「チャンス目」の出現率は、図14(a)のチャンス目抽選テーブル1に示すように、FT延長ゲーム数0では1/256、FT延長ゲーム数1では128/256、FT延長ゲーム数2〜FT延長ゲーム数4ではそれぞれ256/256である。
また、「解除ゾーンモード4」,「解除ゾーンモード5」でFT解除抽選に当選してチャンス目が出現した場合における「FT状態」の解除率は、約55%である。つまり、図13のFT延長カウンタ選択テーブルでのFT延長ゲーム数0の抽選確率は104/256である。そして、FT延長ゲーム数0でのチャンス目の出現確率は1/256である。このため、FT延長ゲーム数0でチャンス目が出現する確率は、104/256×1/256=104/65536である。FT延長ゲーム数1の抽選確率は24/256で、FT延長ゲーム数1でのチャンス目の出現確率は128/256である。このため、FT延長ゲーム数1でチャンス目が出現する確率は、24/256×128/256=3072/65536である。FT延長ゲーム数2の抽選確率は16/256で、FT延長ゲーム数2でのチャンス目の出現確率は256/256である。このため、FT延長ゲーム数2でチャンス目が出現する確率は、16/256×256/256=4096/65536である。FT延長ゲーム数3の抽選確率は64/256で、FT延長ゲーム数3でのチャンス目の出現確率は256/256である。このため、FT延長ゲーム数3でチャンス目が出現する確率は、64/256×256/256=16384/65536である。また、FT延長ゲーム数4の抽選確率は48/256で、FT延長ゲーム数4でのチャンス目の出現確率は256/256である。このため、FT延長ゲーム数4でチャンス目が出現する確率は、48/256×256/256=12288/65536である。このため、「解除ゾーンモード4」,「解除ゾーンモード5」では、FT解除抽選に当選してチャンス目が出現した場合に「FT状態」が解除される確率は、これらを合計した35944/65536(=104/65536+3072/65536+4096/65536+16384/65536+12288/65536)=55%である。
また、パチスロ機1によるボーナス遊技中には、液晶表示装置39の表示画面39aに演出画像が表示される。演出画像の背景に表示される背景画像には、昼,夕方,および夜があり、次回の「FT状態」のモード種別および現在のボーナス種別により、次回の「FT状態」で選択され得る背景画像の種類が異なる。「BB一般遊技状態」では、これらの背景画像は、図18に示す画像決定用テーブルを用いた抽選によって決定される。「FTモード0」,「FTモード1」のときは、図18の画像決定用テーブルにおいて、現在の背景が昼の場合に夕方への背景移行の当選に乱数範囲が割り振られているため、背景として昼または夕方が選択される。また、「FTモード2」,「FTモード3」のときは、図18の画像決定用テーブルにおいて、現在の背景が昼の場合に夕方へ、また、現在の背景が夕方の場合に夜への背景移行の当選に乱数範囲が割り振られているため、背景画像として昼,夕方,または夜が選択される。一方ボーナス種別が「RB」である場合には、「FTモード0」,「FTモード1」の背景は夕方、「FTモード2」,「FTモード3」の背景画像は夜が選択される。
図20および図21は、上述したパチスロ機1の遊技処理動作を制御するメイン制御基板61およびサブ制御基板62に構成された回路構成を示している。
図20に示すメイン制御基板61における制御部はマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)63を主な構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイコン63は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うメインCPU(中央演算処理装置)64と、プログラム記憶手段であるプログラムROM(リード・オンリ・メモリ)65およびバックアップ機能付き制御RAM(ランダム・アクセス・メモリ)66とを含んで構成されている。
メインCPU64には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路67および分周器68と、一定範囲の乱数を発生する乱数発生器69および発生した乱数の1つを特定する乱数サンプリング回路70とが接続されている。さらに、後述する周辺装置(アクチュエータ)との間で信号を授受するI/Oポート(入出力ポート)71が接続されている。
プログラムROM65には、上述した図9〜図17に示す各種テーブルや、シーケンスプログラム等を格納するように記憶部が区分されている。
また、上記のプログラムROM65内には図示しない入賞シンボル組合せテーブルが格納されている。この入賞シンボル組合せテーブルには、配当表に示される各入賞シンボル組合せのシンボルコードや、「リーチ目」を構成するシンボル組合せのシンボルコード、各入賞を表す入賞判定コード、入賞メダル配当枚数等が記憶されている。ここで、リーチ目とは、BBまたはRB当たり要求フラグセット済み状態のときに、遊技者にBBゲームの発生が近い状態になっていることを示唆するシンボル組合せである。この入賞シンボル組合せテーブルは、左リール2,中リール3、右リール4の停止制御時、および全リール停止後の入賞確認を行うときに参照される。さらに、プログラムROM65内には、このパチスロ機1でゲームを実行するためのシーケンスプログラムが格納されている。
メインCPU64は、プログラムROM65に格納されているシーケンスプログラムに従って遊技処理を行う。このメインCPU64を含むマイコン63は、後述する確率抽選処理(図22,S10)において所定の役を当選役として決定する当選役決定手段を構成している。また、マイコン63は、リール2〜4の停止態様が特定の態様(本実施形態では、ボーナス入賞が成立するシンボル組み合わせ)である場合に、遊技者に有利な有利状態(本実施形態では「BB遊技状態」または「RB遊技状態」)を発生させる有利状態発生手段を構成している。また、マイコン63は、特定の態様でリール2〜4を停止させる確率が第1の確率で解除確率が異なる複数のモード(「FTモード0」〜「FTモード5」)有する第1確率状態(高確率再遊技(FT)状態)、および前記確率が第1の確率よりも高い第2の確率である第2確率状態(通常確率再遊技(非FT)状態)を発生させる状態発生手段を構成している。特定の態様でリール2〜4を停止させる確率は、本実施形態では、ボーナスに内部当選してハズレに当選し、停止用当選役として持越役が決定される確率である。本実施形態では、第1の確率はBB当選確率(1/144)×FT中ハズレ当選確率(1/16384)またはRB当選確率(1/241)×FT中ハズレ当選確率(1/16384)であり、第2の確率はBB当選確率(1/144)×非FT中ハズレ当選確率(1/1.415)またはRB当選確率(1/241)×非FT中ハズレ当選確率(1/1.415)である。
マイコン63からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、各リール2,3,4を回転駆動するステッピングモータ45、各種ランプ(BETランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)、各種表示部(遊技動作表示器9〜12、貯留枚数表示部16、ボーナスカウント表示部18、入賞配当枚数表示部20)、およびメダルを収納するホッパー72がある。これらはそれぞれモータ駆動回路73、各ランプ駆動回路74、各表示部駆動回路75、およびホッパー駆動回路76によって駆動される。これら駆動回路73〜76は、マイコン63のI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。
また、マイコン63が制御信号を生成するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、メダル投入口8から投入されたメダルを検出する投入メダルセンサ8S、スタートレバー30の操作を検出するスタートスイッチ30S、前述した貯留メダル投入スイッチ26〜28、および貯留メダル精算スイッチ29がある。スタートレバー30およびスタートスイッチ30Sは、遊技者による操作に応じて、単位遊技を開始させることを指令する遊技開始指令信号を出力する遊技開始指令手段を構成している。さらに、上記の入力信号発生手段としては、ホトセンサ49からの出力パルス信号を受けて各リール2,3,4の回転位置を検出するリール位置検出回路77がある。ホトセンサ49は各リール2〜4の駆動機構に含まれており、同図では示されていない。
リール位置検出回路77は、リール2〜4の回転が開始された後、ステッピングモータ45の各々に供給される駆動パルスの数を計数し、この計数値を制御RAM66の所定エリアに書き込む。従って、制御RAM66内には、各リール2〜4について、1回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されている。また、ホトセンサ49は各リール2〜4が1回転する毎にリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路77を介してメインCPU64に与えられ、制御RAM66で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータ45の回転との間に生じるずれが、1回転毎に解消されている。マイコン63,リール位置検出回路77,モータ駆動回路73,およびステッピングモータ45は、後述する停止指令手段から出力された停止指令信号を検出したことおよび当選役に基づいて、シンボルの変動表示を停止させる停止制御手段を構成している。この停止制御手段は、第1確率状態(FT状態)が解除されることを遊技者に期待させる、特定の態様と異なる特別な停止態様(本実施形態では「チャンス目」)でリール2〜4を停止させる確率を、FT状態の各モード間で異ならせる。本実施形態では、「FTモード4」および「FTモード5」での確率が、「FTモード1」〜「FTモード3」での確率よりも高く設定されている。
さらに、上記の入力信号発生手段としては、停止ボタン31,32,33が押された時に対応するリール2,3,4を停止させる信号を発生するリール停止信号回路78、ホッパー72から払い出されるメダル数を計数するメダル検出部72S、および図示しない払出完了信号発生回路がある。これらもI/Oポート71を介してメインCPU64に接続されている。停止ボタン31,32,33およびリール停止信号回路78は、遊技者による操作に応じて停止指令信号を出力する停止指令手段を構成している。払出完了信号発生回路は、メダル検出部72Sから入力した実際に払い出しのあったメダル計数値が、表示部駆動回路75から入力した計数信号で表される配当枚数データに達した時に、メダル払い出しの完了を検知する信号を発生する。
また、I/Oポート71にはサブ制御部通信ポート79が接続されており、マイコン63はこのサブ制御部通信ポート79を介してサブ制御基板62へ信号を送出する。図21に示すサブ制御基板62には、この信号を受信するメイン制御部通信ポート88が設けられている。サブ制御部通信ポート79およびメイン制御部通信ポート88間の通信は、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ向かう一方向についてだけ行われる。本実施形態では、サブ制御部通信ポート79からメイン制御部通信ポート88へ送出される信号は、7ビット長でその制御種別が表されるコマンド種別と、最大24ビット長でそのコマンドの内容が表されるパラメータとで構成されている。
サブ制御基板62は、メイン制御基板61からの制御信号に基づき所定の演出を行う。サブ制御基板62における制御部はマイコン81を主な構成要素として構成されている。マイコン81も、メイン制御基板61におけるマイコン63と同様、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うサブCPU82と、プログラム記憶手段であるプログラムROM83およびバックアップ機能付き制御RAM84とを含んで構成されている。サブCPU82にも、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路85および分周器86が接続されており、さらに、上記のメイン制御部通信ポート88や後述するアクチュエータとの間で信号を授受するI/Oポート87が接続されている。プログラムROM83には、前述した画像決定用テーブル(図18)等が格納されている。
また、マイコン81からの制御信号により動作が制御されるアクチュエータとして、各リール2〜4に内蔵されたリールバックランプ47a,47b,47cがある。これらバックランプ47a〜47cの点灯は、I/Oポート87に接続されたランプ駆動回路89からの駆動信号によって制御される。
また、I/Oポート87には画像制御ワークRAM98、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)90および音源IC91が接続されている。VDP90には、キャラクタ・データが記憶されたキャラクタROM92およびカラーディスプレイ表示用バッファメモリであるビデオRAM93が接続されており、画像制御ワークRAM98も接続されている。VDP90は、マイコン81の制御の下、液晶表示装置39に画像表示を行う。マイコン81は、その時の遊技状態および当選フラグの種類といった情報をメイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から取り込み、取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて表示する演出画像を選択する。そして、VDP90を制御して選択した演出画像を液晶表示装置39に表示させる。また、マイコン81は、後述するように、BB一般遊技状態時に画像決定用テーブル(図18)を用いた抽選によって液晶表示装置39の背景画像を変化させる。サブCPU82,画像制御ワークRAM98,およびVDP90は、有利状態発生手段が発生させた有利状態中の複数回の単位遊技で、この有利状態が終了した後に発生する第1確率状態(高確率再遊技(FT)状態)のモードが各モード(「モード0」〜「モード5」)のいずれであるかに応じて、液晶表示装置39に表示させる演出態様を段階的に変化させる演出態様変化手段を構成している。
また、音源IC91にはサウンド・データが記憶されたサウンドROM94が接続されており、音源IC91は、マイコン81の制御の下、パワーアンプ95を介してスピーカ96,96からサウンドを放音させる。マイコン81は、メイン制御部通信ポート88を介してメイン制御基板61から入力される指示に従い、音源IC91およびパワー・アンプ95を制御し、メダル投入音,スタートレバー操作音,停止ボタン操作音,ボーナスゲーム中の遊技音といった効果音をスピーカ96,96から出力させる。また、後述するように、BB一般遊技状態時に画像決定用テーブル(図18)を用いた抽選によって、スタートレバー30の操作時にチャンス音を出力させる。また、メイン制御基板61から取り込んだ遊技状態および当選フラグに基づいて選択した演出態様に基づく出音パターンで、スピーカ96,96から出音させる。
次に、図22〜図24に示すメインフローチャートを参照して、メイン制御基板61のメインCPU64の制御動作について説明する。
初めに、メインCPU64は、遊技開始時の初期化を行う(図22,S0参照)。具体的には、制御RAM66の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時の制御RAM66の所定の記憶内容を消去する(S1)。具体的には、前回のゲームに使用された制御RAM66の書き込み可能エリアのデータの消去、制御RAM66の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、メインCPU64は、前回のゲームの入賞役がリプレイか否か、つまり、メダルの自動投入要求があるかを判別する(S2)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(S3)、S5に移る。S2の判別が“NO”のときは、メダル投入があるか否かを判別する。具体的には、投入メダルセンサ8SまたはBETスイッチ26,27,28からの入力があるか否かを判別する(S4)。この判別が“YES”のときは、S5に移り、一方、判別が“NO”のときは処理はS2に戻り、上述の処理が繰り返される。続いて、メインCPU64は、「メダル投入コマンド」を制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S5)。このメダル投入コマンドは、メダル投入が行われたことを示すコマンドである。
次に、メインCPU64は、スタートレバー30の操作に基づくスタートスイッチ30Sからの入力があるか否かを判別する(S6)。この判別が“YES”のときは、次に、メインCPU64は、乱数発生器69で発生した抽選用の乱数をサンプリング回路70によって抽出し(S7)、引き続いて、後述する遊技状態監視処理を行う(S8)。
次に、メインCPU64は、後述するFT制御処理1を行い(S9)、続いて後述する確率抽選処理を行う(S10)。次に、メインCPU64は、停止用当選役決定処理を行う(図23,S11参照)。この処理では、S10の確率抽選処理で決定された内部当選役とそのときの遊技状態とに基づき、図7に示すテーブルを参照して、入賞を成立させることのできる役、つまり停止用当選役を決定する。
続いて、メインCPU64は、後述するFT制御処理2を行い(S12)、次に、テーブルライン選択処理を行う(S13)。このテーブルライン選択処理では、まず、図8に示す停止テーブル群選択用テーブルを参照して、S11で決定された停止用当選役およびそのときの遊技状態に対応した停止テーブル群を決定する。続いて、決定した停止テーブル群(例えば図9〜図11)を参照し、その単位遊技に賭けられているメダル枚数に基づき、停止ボタン31〜33の停止操作位置から、各リール2〜4についての停止制御位置を決定する。
次に、メインCPU64は、ゲーム開始時の「スタートコマンド」を制御RAM66の通信データ格納領域にセットする(S14)。「スタートコマンド」は、S8で識別した遊技状態、S9の確率抽選処理で抽選した当選役、S11で決定した停止用当選役、S12で決定した「FT状態」のモード種別、その時にセットされているBB・RBストック数等の情報を含むコマンドである。
続いて、前回のリール回転開始からゲーム最短時間(4.1秒)が経過したか否かを判別する(S15)。この判別が“NO”のときは、ゲーム最短時間が経過するまでS15の処理が繰り返される。この間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理(ここでは、リール2〜4の回転の開始を待機させる処理)が行われる。
ゲーム最短時間が経過すると、メインCPU64は、ゲーム最短時間計時用カウンタを制御RAM66にセットする(S16)。このゲーム最短時間計時用カウンタは、各単位遊技の時間を監視するカウンタであり、遊技者の停止ボタン31,32,33の停止操作によらずに自動的にリール2,3,4を停止させるための自動停止用のカウンタも含んでいる。
S16の処理が終了すると、メインCPU64は、全リール2〜4の回転開始要求を行い(S17)、全リール2〜4の回転を開始させ、続いて、「リール停止許可コマンド」をセットする(S18)。「リール停止許可コマンド」は、停止ボタン31〜33の操作を受け付けることを許容するコマンドである。次に、メインCPU64は、停止ボタン31〜33が“オン”操作されたか否かを判別する(S19)。いずれの停止ボタン31〜33も操作されずにこの判別が“NO”のときは、自動停止タイマの値が“0”となるか、いずれかの停止ボタン31〜33が操作されるまで待機する。
いずれかの停止ボタン31〜33が操作されてS19の判別が“YES”になるか、自動停止タイマの値が“0”になると、次に、メインCPU64は、滑りコマ数決定処理を行い(S20)、S13の処理で決定したリール2〜4の停止制御位置に基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、リール停止要求後に、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するリールが回転するのを待ち、リールの回転を停止させる(S21)。ここで、「滑りコマ数」は、停止ボタン31〜33が操作された後、リール2〜4が停止するまでの間に移動させるシンボルの数を示し、「引き込み数」と称されることもある。このとき、停止したリール2,3,4を識別可能な情報、所定の有効化入賞ライン上でその停止したリールにより表示されたシンボルの種類を識別可能な情報などを含んだ「リール停止コマンド」を制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S22)。続いて、メインCPU64は、全てのリールが停止したかどうかを判別し(S23)、この判別が“NO”のときは処理はS19に戻り、上述の処理が繰り返される。一方、全てのリール2〜4が停止し、S23の判別が“YES”になると、メインCPU64は「全リール停止コマンド」を制御RAM66の通信データ記憶領域にセットする(S24)。
次に、メインCPU64は入賞検索処理を行う(図24,S25参照)。この入賞検索処理では、有効化入賞ライン上に実際に揃っているシンボルの組合せの種類と、確率抽選処理によって決定された当選役の種類との一致がとられる。そして、次に、この入賞役が正常か否かが判別される(S26)。この判別結果が正常でない場合には、配当枚数表示部20および液晶表示パネル39にイリーガルエラーが表示される(S27)。入賞役が正常の場合には、「入賞コマンド」が制御RAM66の通信データ記憶領域にセットされる(S28)。
次に、メインCPU64は、入賞役がBBまたはRBであるか否かを判別し(S29)、入賞役がBBまたはRBである場合には、持越役をクリアし、入賞役に対応するBB持越カウンタまたはRB持越カウンタの値から“1”減算する(S30)。続いて、その時の状態によって遊技メダルの貯留、または払い出し処理が行われる(S31)。つまり、クレジットで遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得したメダル数分、貯留枚数表示部16に表示される貯留枚数が増加され、また、メダル投入口8へのメダル投入で遊技が行われている状態であれば、入賞によって獲得した枚数のメダルがメダル受皿34へ払い出される。
続いて、メインCPU64は、現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの作動中であるか否かを判別する(S32)。BBゲームまたはRBゲームの作動中である場合には、次に、メインCPU64は、BBゲームまたはRBゲームの遊技数をチェックする(S33)。続いて、メインCPU64は現在の遊技状態がBBゲームまたはRBゲームの終了時か否かを判別する(S34)。BBゲームまたはRBゲームの終了時であれば、メインCPU64は、BB、RB終了時処理を行う(S35)。つまり、遊技状態に応じてBB終了コマンドまたはRB終了コマンドを制御RAM66の通信データ記憶領域にセットすると共に、遊技状態を一般遊技状態にセットする。BB終了コマンドおよびRB終了コマンドは、終了動作を表す3ビットのパラメータを含んで構成されている。S32の判別がBBゲームまたはRBゲームの作動中でない場合、またはS34の判別がBBゲームまたはRBゲーム終了時でない場合、またはS35の処理が終了した場合には、その後、処理は図19のS1に戻って次の新たな単位遊技が開始される。
次に、図25を参照して、図22,S8で行われる遊技状態監視処理について説明する。
初めに、メインCPU64は、遊技状態が一般遊技状態であるか否か、つまり、BB・RB作動中または持越役が設定されていないか否かを判別する(図25,S40参照)。一般遊技状態でない場合には、処理は、そのまま図22のS9に移る。一方、一般遊技状態である場合には、持越役設定処理を行う(S41)。
持越役設定処理は図26のフローチャートに示され、この処理では、まず、メインCPU64は、BB持越カウンタおよびRB持越カウンタの値に基づき持越役を設定する(図26,S50参照)。具体的には、BB持越カウンタまたはRB持越カウンタの一方の値が“1”以上であるときは、カウントされているボーナス種別を持越役として設定する。いずれのカウンタの値も“0”であるときは、持越役は設定されない。また、いずれのカウンタの値も“1”以上であるときは、抽選で持越役が決定される。この抽選では持越役としてBBに当選する確率が3/5、RBに当選する確率が2/5に設定されている。続いて、メインCPU64は、持越役があるか否か、つまり、S50で持越役としてBBまたはRBが設定されたか否かを判別し(S51)、持越役がない場合には、そのまま持越役設定処理を終了し、図25のS42に処理が戻る。一方、持越役がある場合にはFTカウンタ設定処理を行う(S52)。FTカウンタ設定処理では、「FT状態」のモードの種別に応じて、抽選によってFTカウンタの値が設定される。FTカウンタは、「FT状態」が継続する単位遊技数をカウントするためのもので、当初設定されたカウント値で表される回数の単位遊技が行われる間、「FT状態」が継続する。具体的には、「FT状態」のモードの種別が「モード0」,「モード1」である場合には、“1245”〜“1500”の値の中から抽選で選択された値が当初のカウント値として設定される。また、モードの種別が「モード2」,「モード3」である場合には、“34”〜“49”の値の中から抽選で選択された値が当初のカウント値として設定される。続いて、メインCPU64は、FTフラグを“オン”にし(S53)、持越役設定処理を終了する。
持越役設定処理を行った後、メインCPU64は、持越役があるか否か、つまり、持越役設定処理でいずれかのボーナスが持越役として設定されたか否かを判別する(図25,S42参照)。持越役がない場合には、そのまま遊技状態監視処理を終了し、処理は図22のS9に戻る。一方、持越役がある場合には、持越役の種別に応じて遊技状態をBB持越状態またはRB持越状態に設定し(S43)、その後、処理は図22のS9に戻る。
次に、図27を参照して、図22,S9で行われるFT制御処理1について説明する。
まず、メインCPU64は、FTカウンタの値が“0”より大きいか否か、つまり、遊技状態が「FT状態」であるか否かを判別する(図27,S61参照)。FTカウンタの値が“0”より大きい場合、つまり、「FT状態」である場合には、FTカウンタの値を“1”減算し(S62)、処理は図22のS10に戻る。一方、FTカウンタの値が“0”より大きくない場合、つまり、「FT状態」でない場合には、そのままFT制御処理1を終了し、処理はそのまま図22のS10に戻る。
次に、図28を参照して、図22,S10で行われる確率抽選処理について説明する。
まず、メインCPU64は、遊技状態に応じた確率抽選テーブル(図6(a)または(b))を用いて、内部当選役を決定する(S71)。つまり、図22,S7において抽出した乱数値が確率抽選テーブルのどの役の乱数範囲に属するかを判別し、さらにボーナス当たり要求フラグの値に基づいて内部当選役を決定する。次に、メインCPU64は、抽選で決定された内部当選役がBBまたはRBであるか否かを判別する(S72)。決定された内部当選役がBBまたはRBである場合には、内部当選役の種別に応じてBB持越カウンタまたはRB持越カウンタの値に“1”を加算(S73)し、BBストック数またはRBストック数をカウントアップした後、確率抽選処理を終了し、処理は図23のS11に戻る。一方、決定された内部当選役がBBまたはRBでない場合には、そのまま処理は図23のS11に戻る。
次に、図29を参照して、図23,S12で行われるFT制御処理2について説明する。
まず、メインCPU64は、遊技状態がBB持越状態またはRB持越状態であるか否かを判別する(S81)。BB持越状態またはRB持越状態である場合には、次に、FTフラグが“オン”またはFT延長カウンタの値が“0”より大きいか否かを判別する(S82)。この判別が“YES”である場合には、次に、確率抽選処理(図22,S10)で決定された内部当選役が「ハズレ」であるか否かを判別する(S83)。内部当選役が「ハズレ」でない場合、メインCPU64は、次に、「FT状態」が延長中であるか否か、つまり、FT延長カウンタの値が“0”より大きいか否かを判別する(S84)。「FT状態」が延長中でない場合には、確率抽選処理で決定された内部当選役が「中チェリー」,特殊でない「角チェリー」,「ベル」,「スイカ」,または「リプレイ」のいずれかであるか否かを判別する(S85)。決定された内部当選役がこれらのいずれにも該当しないときは、次に、FTカウンタの値が“0”であるか否か、つまり、図26,S52のFTカウンタ設定処理で設定されたFTカウンタのカウント値分だけ、「FT状態」での単位遊技が行われたか否かを判別する(S86)。FTカウンタの値が“0”でない場合、メインCPU64は、図12のFT終了抽選テーブルを用いてFT解除抽選を行い(S87)、続いて、この抽選でFT解除に当選したか否かを判別する(S88)。この判別では、抽出された乱数値が、FT終了抽選テーブルにおける、そのときの「FT状態」のモード種別での当選に割り当てられた数値範囲に含まれる場合に、当選となる。
抽選でFT解除に当選した場合、または、S86でFTカウンタの値が“0”であると判別した場合には、図13に示すFT延長カウンタ選択テーブルを用いてFT延長カウンタを設定する(S89)。この処理では、FT延長カウンタ選択テーブルにおける、抽出された乱数値が属する乱数範囲が割り当てられた延長ゲーム回数“0”〜“4”が、FT延長カウンタに設定される。このFT延長カウンタの設定に伴い、FTフラグは“オフ”となる。FT延長カウンタを設定した後、または、S87のFT解除抽選でFT解除に非当選となった場合には、メインCPU64は、図14(a)または(b)に示すチャンス目抽選テーブル1または2を用いてチャンス目停止抽選を行い(S90)、続いて、FTモード移行処理を行う(S91)。S90のチャンス目停止抽選では、抽出された乱数値が、チャンス目抽選テーブル1または2における、S89で設定されたFT延長ゲーム数またはそのときの「FT状態」のモード種別での当選に割り当てられた乱数範囲に含まれる場合に、当選となる。
S91のFTモード移行処理では、図15に示すFTモード移行テーブルが参照され、確率抽選処理(図22,S10参照)で決定された内部当選役の種別と、そのときの「FT状態」のモード種別とに応じて、振分値および抽選値が選択される。この際、FT解除抽選(S87)に当選していなくてFT状態中の場合には、図15(a)に示すFTモード移行テーブルが用いられる。また、FT解除抽選(S87)に当選した場合には、図15(b)の解除抽選当選時のFTモード移行テーブルが用いられる。また、FTカウンタが0になってS86の判別結果が“YES”の場合には、図15(b)のFT遊技数終了時FTモード移行テーブルが用いられる。続いて、選択された抽選値に基づき、図16に示す抽選判定値テーブルを用いた乱数抽選により、判定値が決定される。この処理は、抽選判定値テーブルにおける、選択された抽選値についての「判定値1」〜「判定値4」に割り当てられた数値範囲のうちのいずれに、抽出された乱数値が属するかを判別して行われる。次に、選択された振分値と、抽選判定値テーブルを用いて決定したいずれかの判定値1〜4とに基づき、図20に示す振分テーブルを用いて、次回の「FT状態」でのモード種別が決定される。
図29,S83での判別が“YES”の場合、つまり、確率抽選処理(図22,S10参照)で決定された内部当選役が「ハズレ」の場合、メインCPU64は、FTフラグを“オフ”にし(S92)、続いて、そのときの遊技状態が「FT延長中」であるか否かを判別する(S93)。この判別では、FT延長カウンタの値が“0”より大きいか否かが判断される。この判別が“YES”で「FT延長中」の場合、FT延長カウンタの値に“0”をセットし(S94)、処理は図23のS13に戻る。一方、判別が“NO”で「FT延長中」でない場合、図15(b)の強制終了時のFTモード移行テーブル,図16の抽選判定値テーブル,および図17の振分テーブルを用いてS91と同様にFTモード移行処理を行い(S95)、次回の「FT状態」でのモード種別が決定されてから、処理は図23のS13に戻る。
S84での判別が“YES”の場合、つまり、そのときの遊技状態が「FT延長中」である場合、FT延長カウンタの値から“1”が減算され(S96)、処理は図23のS13に戻る。
次に、図30を参照して、例えば、1.1173秒毎にメイン制御基板61で行われる定期割込処理について説明する。
図30は、この定期割込処理の概略を示すフローチャートである。この定期割込処理では、まず、メインCPU64は、各レジスタの内容を制御RAM66の所定領域に退避し(図30,S100)、続いて、リール識別子に右リール4を示す情報をセットする(S101)。次に、メインCPU64は、右リール4についてリール制御処理を行う(S102)。リール制御処理では、リールの制御状態が停止制御中,加速制御中,定速制御中のいずれの状態であるかを監視し、制御状態に応じた制御を行う。いずれの状態でもないときは、リール回転の初期化処理を行う。また、停止制御では、停止制御の終了タイミングになるとモータの回転を停止して、処理を終了する。加速制御では、所定の加速時間が経過すると、処理を定速制御中に移す。定速制御では、停止ボタン31〜33の操作または自動停止時間の経過があると、処理を停止制御に移す。
次に、メインCPU64は、リール識別子に中リール3を示す情報をセットし(S103)、続いて、中リール3についてS102と同様のリール制御処理を行う(S104)。次に、メインCPU64は、リール識別子に左リール2を示す情報をセットし(S105)、続いて、左リール2についてS102と同様のリール制御処理を行う(S106)。
全てのリール2〜4についてリール制御処理を行った後、メインCPU64は、電磁カウンタ制御処理を行い(S107)、続いて、ランプ点滅制御処理を行う(S108)。電磁カウンタ制御処理は、メダル投入口8から投入されたメダルの真贋によってメダルの通過経路を切り替える処理である。また、ランプ点滅制御処理では、各種ランプ(遊技動作表示ランプ13〜15、スタートランプ17、WINランプ19、インサートランプ21)を、各ランプの点灯または消灯のタイミングに点灯または消灯する。
次に、メインCPU64は、7SEG駆動制御処理を行い(S109)、続いて、通信データ送信処理を行う(S110)。7SEG駆動制御処理では、貯留枚数表示部16および配当枚数表示部20を構成する各LEDを表示数値に応じて点灯または消灯する。通信データ送信処理は、メイン基板61における制御RAM66の通信データ記憶領域にセットされたコマンド情報をサブ制御基板62へ送信する処理である。次に、メインCPU64は、ゲーム最短時間計時用カウンタ等のカウンタ値を減算する各種カウンタの減算処理を行い(S111)、続いて、制御RAM66の所定領域に退避された各レジスタの内容を復帰し(S112)、定期割込処理を終了する。
次に、図31を参照して、サブ制御基板62のサブCPU82によって制御される遊技処理について説明する。
図31は、サブCPU82によって制御される遊技処理の概略を示すフローチャートである。パチスロ機1に電源が投入され、サブCPU82のリセット端子に信号が入力されると、サブCPU82により、RAM84,93,98の初期化や、割込を許可する初期化処理が実行される。その後、サブ制御基板62では、メイン制御基板61側から受信される各種コマンドがサブCPU82によって常に解析されている(図31,S120参照)。そして解析したコマンドに基づき、液晶表示装置39での演出表示や、サウンド放音処理等の各種遊技演出処理が適宜行われる。
また、サブCPU82は、メイン制御基板61側からスタートコマンドを受信し、遊技状態が「BB一般遊技状態」であると判別すると、このコマンドに含まれる、次に移行する「FT状態」のモード種別に関する情報と、その単位遊技で液晶表示装置39の表示画面39aに現在表されている背景画像の種類に基づき、図18に示す画像決定用テーブルを用いた抽選を行う。この抽選で、「BB一般遊技状態」での次回の単位遊技で、液晶表示装置39の表示画面39aに表示する背景画像の種類と、次回の単位遊技でのスタートレバー30の操作の際にスピーカ96,96からチャンス音を放音するか否かとを決定する。この抽選では、サブCPU82により抽出された乱数が、画像決定用テーブル(図21)における現在の背景画像の種別についての、チャンス音の放音または背景移行の当選に割り当てられた乱数範囲に属する場合に、当選となる。そして、この抽選結果に基づき、「BB一般遊技状態」での次回の単位遊技において、スタートレバー30の操作時にスピーカ96,96からチャンス音を放音し、また液晶表示装置39の表示画面39aに表示する背景画像を変化させる。
本実施形態によるパチスロ機1では、FT制御処理2のFT解除抽選での当選確率が異なる複数のモード(「モード0」〜「モード3」)のうちのいずれのモードが、「BB遊技状態」が終了した後に発生する次の「FT状態」で選択されるかによって、その「BB遊技状態」を構成する「BB一般遊技状態」での複数回の単位遊技で、液晶表示装置39の表示画面39aに表示される背景画像が昼,夕方,夜と段階的に変化する。例えば、次の「FT状態」が「モード0」のとき、背景画像として昼のみが選択される。つまり、「モード0」のとき、背景画像は常に昼となる。「モード1」のときは、背景画像としてまず昼が選択され、抽選結果に応じて段階的に夕方に移る。「モード2」,「モード3」のときは、背景画像としてまず昼が選択され、抽選結果に応じて段階的に夕方、続いて夜に移る。このため、遊技者は、「BB遊技状態」中に液晶表示装置39の表示画面39aに表示される背景画像が昼,夕方,夜のどの段階まで変化したかを確認することにより、その「BB遊技状態」が終了した後に発生する次の「FT状態」で最初に選択されるモード種別を知ることができる。従って、遊技演出に起伏が生じ、遊技者は、「BB一般遊技状態」での遊技に面白味を感じることができる。
なお、上記実施形態の説明では、遊技者に有利な有利状態を「BB遊技状態」とし、「BB一般遊技状態」中の単位遊技において、液晶表示装置39の表示画像39aに表示される背景画像を段階的に変化させる場合について説明した。しかし、有利状態はこれに限らず、例えば「RB遊技状態」としても、「RB遊技状態」および「BB遊技状態」としてもよい。また、背景画像を変化させる単位遊技数は任意であり、例えば、1回の単位遊技毎に背景移行の抽選をしても、また、2回の単位遊技毎に背景移行の抽選をしてもよい。
また、画像決定用テーブルにおいて、夕方および夜への背景画像の移行、およびチャンス音放音の当選に割り当てられる乱数範囲は、FT制御処理2のFT解除抽選での当選確率が相違する各モード間(「モード0」,「モード1」と、「モード2」,「モード3」との間)で異なるのであれば、上記実施形態で割り当てられた乱数範囲に限定されず、適宜変更して差し支えない。また、選択される背景画像(移行し得る背景画像)の種類も、FT制御処理2のFT解除抽選での当選確率が相違する各モード間(「モード0」,「モード1」と、「モード2」,「モード3」との間)で異なるのであれば、上記実施形態で割り当てられた背景画像に限定されず、適宜変更して差し支えない。例えば、「モード0」でも夕方に背景画像が移行し得るようにしても、「モード1」でも背景画像として昼のみが選択されるようにしてもよい。
上記実施形態の説明では、背景画像を昼,夕方,および夜の3種類の中から選択する場合について説明した。しかし、背景画像の態様や種類はこれらの態様に限定されず、適宜変更して差し支えない。また、スピーカ96,96からのチャンス音の放音も、必ずしも行う必要はない。