JP2005287840A - 送気装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】送気装置41は、炭酸ガスボンベ42からの炭酸ガスを減圧器92により所定の圧力に減圧した後、腹腔内又は管腔内に供給するのに適した圧力に調整する電空比例弁33と、電空比例弁33により圧力を調整された炭酸ガスを腹腔用供給口金41A又は管腔用供給口金41Bに送出する第1又は第2電磁弁94A,94Bと、腹腔内又は管腔内の圧力を検出する第1又は第2圧力センサ95A,95Bと、これら第1又は第2圧力センサ95A,95Bからの検出結果に基づき、電空比例弁33及び、第1又は第2電磁弁94A,94Bを制御して腹腔及び管腔の圧力を一定に維持制御する制御部98とを有して構成されている。
【選択図】図5
Description
前記腹腔鏡下外科手術においては、患者の腹部に、例えば観察用の硬性内視鏡を体腔内に導く第1のトラカールと、治療処置を行う処置具を処置部位に導く第2のトラカールとが穿刺されて行われるようになっている。
また、胃や大腸などの管腔内の診断や処置を行う場合には、管腔内に挿入される細長で可撓性を有する挿入部を備えた軟性内視鏡と、この軟性内視鏡の鉗子チャンネルを挿通して前記挿入部先端部のチャンネル開口から突出する処置具により治療処置を行う処置具とが用いられている。
しかしながら、上述のように空気を管腔内に供給した場合、空気は生体に吸収されにくいため、管腔内が膨らんだままの状態になってしまう虞れが生じる。このため、生体に吸収され易い、例えば炭酸ガスを大腸に供給する装置であるエンドスコープ・CO2・レギュレータ(以下、ECRと称す)を使用することが考えられる。
図18に示すように、前記従来の腹腔鏡下外科手術システム150では、使用する周辺医療用機器の種類が多く、複数の医療用機器が数台のカート160,170に分けて搭載されている。また、これらのカート160,170は、ほぼ一ヶ所に集められて操作性が向上されている。
更に、前記第1カート160の第1光源164a又は、第2光源164bに、炭酸ガス(CO2)供給用チューブ192を介してECR190が接続されている。このECR190は、炭酸ガスボンベ(以下、CO2ボンベとも記載する)191に接続されている。
例えば、特開2000−139830号公報には、送気流量が設定値に達していない場合には、圧力調整部である電空比例弁(又は、電磁比例弁とも言う)の出力圧力が上昇するように制御信号を前記電空比例弁に供給して、生体内圧が設定値となるように送気流量を制御するようにした送気装置が開示されている。
また、特開2000−139823号公報には、空気を管腔に送気し、内部を一定の圧力に保つ送気装置が開示されている。
そこで、例えば、炭酸ガスを使用する、前記気腹器と前記ECRとを単純に一体化して構成した場合、装置が大型化し、コストも上昇する。また、気腹用送気と管腔用送気とでは、各送気圧がそれぞれ異なるために、それぞれに適した送気圧で炭酸ガスを送気しなければならない。
また、管腔は、腹腔の内部にあるため、管腔内へ炭酸ガスを送気している状態において、管腔への炭酸ガスの供給によって腹腔内圧力が変化することが考えられる。従って、術中、内視鏡を実施する場合に腹腔の圧力と管腔の圧力を適宜調節し、両者を一定の圧力に保つことは困難であった
本発明は、上述した点に鑑みてなされたもので、気腹用送気と管腔用送気とでそれぞれに適した送気圧で炭酸ガスを送気可能で、小型で安価な送気装置を提供することを目的とする。
また、本発明による第2の送気装置は、前記第1の送気装置において、前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出する排出手段を有し、前記制御手段は、前記圧力検知手段の検知結果に基づき、前記腹腔内及び前記管腔内の圧力が予め設定された閾値を超えた場合に、前記排出手段より前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出するように制御することを特徴としている。
また、本発明による第3の送気装置は、前記第2の送気装置において、前記制御手段は、前記腹腔内が予め設定された設定値に対して一定になるように、前記圧力調整部を制御して前記腹腔内への気体の供給を制御すると共に、前記圧力調整部を制御して前記管腔内への気体の供給を制御する際には、前記腹腔内の圧力を前記設定値から所定の値だけ低い値になるように前記排出手段を制御することを特徴としている。
硬性内視鏡21の挿入部(不図示)は、第1トラカール14に挿通配置される。挿入部内には、被写体像を伝送するリレーレンズ(不図示)等で構成される観察光学系やライトガイド(不図示)等で構成される照明光学系を備えている。挿入部の基端部には、観察光学系によって伝送された光学像を観察する接眼部25が設けられている。接眼部25には、内視鏡用カメラ24が着脱自在に配設される。内視鏡用カメラ24の内部には、撮像素子(不図示)が備えられている。
尚、硬性内視鏡21と第1光源装置22とは、硬性内視鏡21の基端部側部から廷出するライトガイドケーブル26によって接続される。第1CCU23と内視鏡用カメラ24とは、撮像ケーブル27によって接続される。
軟性内視鏡31は、挿入部34と、操作部35と、ユニバーサルコード36とを備えて構成されている。操作部35には、送気・送水スイッチ35aや吸引スイッチ35b、図示しない湾曲部を湾曲動作させる湾曲操作ノブ37、図示しない処置具チャンネルに連通する処置具挿通口38が設けられている。ユニバーサルコード36の基端部には、光源コネクタ36aが設けられている。
第2CCU33は、軟性内視鏡31の挿入部34の図示しない先端部に設けられている撮像素子に結像して光電変換された電気信号を映像信号に変換し、例えばモニタ6や集中表示パネル7にその映像信号を出力する。このことによって、モニタ6又は集中表示パネル7の画面上に軟性内視鏡31でとらえた被写体の内視鏡画像が表示される。尚、符号39は、光源コネクタ36aに設けられている電気コネクタ36bと第2CCU33とを電気的に接続する電気ケーブルである。
送気装置41には、第1の供給口金である腹腔用供給口金41Aと、第2の供給口金である管腔用供給口金41Bとが設けられている。腹腔用供給口金41Aには、腹腔用チューブ45aの一端部が連結され、この腹腔用チューブ45aの他端部は、第3トラカール16に連結される。管腔用供給口金41Bには、管腔用チューブ45bの一端部が連結され、この管腔用チューブ45bの他端部は、アダプタ43の例えば側部に設けられているチューブ連結部43aに連結される。
送気装置41と炭酸ガスボンベ42とは、高圧ガス用チューブ46によって連結されている。送気装置41とフットスイッチ44とは、フットスイッチケーブル44bによって電気的に接続されている。前記チューブ45a、45bは、シリコンやテフロン(R)で形成されている。
モニタ6の画面上には、第1CCU23又は第2CCU33から出力される映像信号を受けて、硬性内視鏡21又は軟性内視鏡31でとらえた被写体の内視鏡画像が表示されるようになっている。
集中操作パネル8は、液晶ディスプレイ等の表示部と、この表示部の表示面上に一体的に設けられたタッチセンサ部とで構成されている。集中操作パネル8の表示部には、各内視鏡周辺装置の操作スイッチ等を設定画面として表示させる表示機能とともに、タッチセンサ部の所定領域を触れることによって操作スイッチを操作する操作機能とを有している。
カート9には、周辺装置である電気メス装置12、光源装置22、32、CCU23、33及び送気装置41と、システムコントローラ5と、集中表示パネル7と、集中操作パネル8と炭酸ガスボンベ42等が搭載される。
図2に示すように、前記集中操作パネル8には、送気装置41による腹腔用又は管腔用の気腹流量を調節するための設定操作ボタン8aと、前記電気メス装置(高周波燃焼装置)12の出力値を調節するための操作ボタン8bと、前記第1CCU23,第2CCU33の色調を調節するための操作ボタン8cと、モニタ6に表示する映像情報の表示切換えを指示するための操作ボタン8dと、前記VTRによる録画又は録画停止を指示するための操作ボタン8eと、前記第1光源装置22及び前記第2光源装置32の光量を調節するための操作ボタン8fとが設けられている。
図3に示すように、例えば、前記集中表示パネル7の表示画面上には、前記システムコントローラ5が通信制御している機器である送気装置41、電気メス装置12、送水・吸引ポンプ(図示せず)、VTR(図示せず)の機能に関する設定・動作状態がそれぞれの表示エリア7A(7a,7b),7c,7d,7eに表示されるようになっている。尚、前記表示エリア7Aは、前記送気装置41に関する設定、動作状態を表示するようになっており、管腔内圧力表示7a及び腹腔内圧力表示7bや炭酸ガス残量表示、流量表示等を表示している。
図4に示すように、前記送気装置41のフロントパネルには、前記設定操作部63及び前記表示部64が設けられている。これら設定操作部63及び表示部64は、炭酸ガスボンベ42に関する設定、操作及び表示のための供給源設定表示部41Cと、腹腔に関する設定、操作及び表示のための腹腔用設定表示部41Dと、管腔に関する設定、操作及び表示のための管腔用設定表示部41Eとに分割されている。また、前記腹腔用設定表示部41Dの下側には、気腹用送気ポートとしての腹腔用供給口金41Aが設けられている。更に、前記管腔用設定表示部41Eの下側には、管腔用送気ポートとしての管腔用供給口金41Bが設けられている。このような配置構成により、術者にとって前記送気装置41の操作がし易く、また各表示が見易いものとなっている。
前記腹腔用設定表示部41Dには、前記表示部64である腹腔内圧力表示部77a,77b、腹腔流量表示部78a,78b、送気ガス総量表示部79及び圧力警告灯84、前記設定操作部63である腹腔内圧力設定ボタン74a,74b、腹腔側送気ガス流量設定ボタン75a,75b、腹腔指示ボタン82が設けられている。
前記管腔用設定表示部41Eには、前記表示部64である管腔内圧力表示部80a,80b、前記設定操作部63である管腔指示ボタン83、管腔内圧力設定ボタン81a,81bが設けられている。
前記電源スイッチ71は、送気装置41の電源をオン状態又はオフ状態に切り替えるスイッチである。この電源スイッチ71をオン状態にすることによってフットスイッチ44が操作可能な状態になる。前記送気開始ボタン72は、腹腔側への炭酸ガスの供給開始を指示するボタンである。前記送気停止ボタン73は、腹腔側への炭酸ガスの供給停止を指示するスイッチである。
ガス残量表示部76には、炭酸ガスボンベ42内の炭酸ガスの残量が表示される。
腹腔側流量表示部78aには、後述の第1流量センサ96Aによって測定された測定結果が表示される。一方、腹腔側流量表示部78bには、腹腔側送気ガス流量設定ボタン75a、75bをボタン操作して設定された設定流量が表示される。
管腔内圧力表示部80aには、後述の第2圧力センサ95Bによって測定された測定結果が表示される。一方、管腔内圧力表示部80bには、管腔内圧力設定ボタン81a、81bをボタン操作して設定された設定圧力が表示される。
前記管腔指示ボタン83は、前記送気装置41による炭酸ガスの送気を管腔内に対して行う管腔送気モードを選択するための指示ボタンであり、ボタン操作することにより、前記管腔送気モードが選択されるようになっている。
前記圧力警告灯84は、例えば消灯状態から点滅表示状態又は赤色発光状態に変化して、腹腔内圧力が設定値より高くなったことを術者等に告知するようになっている。尚、管腔用の前記設定表示部41Eに、前記圧力警告灯84と同様の管腔圧力警告灯を設けても良い。
尚、腹腔内圧力又は管腔内圧力の設定、腹腔側及び管腔側の送気ガス流量の設定等は、前記集中操作パネル8によっても行える。また、前記集中表示パネル7に、腹腔内圧力表示部77a、77b、腹腔流量表示部78a,78b、管腔内圧力表示部80a,80b、送気ガス総量表示部79に表示される値の中から術者が予め指定した1つ又は複数の値を表示させるようにしてもよい。
図5に示すように送気装置41内には、供給圧センサ91、減圧器92、圧力調整部である電空比例弁93、第1電磁弁94A及び第2電磁弁94B、圧力検知手段である第1圧力センサ95A及び第2圧力センサ95B、第1流量センサ96A及び第2流量センサ96B、排出手段である第1リリーフ弁97A及び第2リリーフ弁97B、制御手段である制御部98が主に設けられている。
前記電空比例弁93の下流側は2つに分岐しており、一方は第1電磁弁94A、第1圧力センサ95A、第1流量センサ96A、第1リリーフ弁97A、腹腔用供給口金41A、腹腔用チューブ45aで構成される第1の管路としての腹腔用流路であり、他方は、第2電磁弁94B、第2圧力センサ95B、第2流量センサ96B、第1リリーフ弁97A、管腔用供給口金41B、管腔用チューブ45bで構成される第2の管路としての管腔用流路である。
前記供給圧センサ91は、前記炭酸ガスボンベ42から供給された炭酸ガスの圧力を計測して制御部98に出力する。前記減圧器92は、前記高圧口金99を介して供給された炭酸ガスを所定の圧力に減圧する。
これにより、腹腔内又は管腔内の炭酸ガスが大気中に放出されて、腹腔内圧力又は管腔内圧力が減圧されるようになっている。
本実施例の送気装置41は、図1で説明したように外科手術システム1に用いられる。先ず、電源スイッチ71をオン状態にする。
腹腔内圧力表示部77aに腹腔内圧力が表示される状態になるとともに、管腔内圧力表示部80aに管腔内圧力が表示される状態となる。
尚、腹腔内圧力や設定流量を予め設定していない場合においては、ここで、腹腔内圧力設定ボタン74a、74bや腹腔側送気ガス流量設定ボタン75a、75b、管腔内圧力設定ボタン81a、81bを操作して腹腔内圧力及び設定流量又は管腔内圧力の設定を行う。
前記送気装置41は、前記腹腔指示ボタン82及び前記送気開始ボタン72を操作することにより、腹腔用に適した圧力の炭酸ガスの供給を開始する。送気装置41は、腹腔内圧力が設定値になるように、腹腔内圧力の制御を継続する。
送気装置41では、炭酸ガスボンベ42のコックが開けられることで、高圧炭酸ガスが供給されて内部管路を介して減圧器92に導かれ、高圧炭酸ガスが所定の圧力に減圧されている。
先ず、制御部98は、腹腔指示ボタン82がボタン操作された腹腔送気モードオンの状態か否かを判断する(ステップS1)。腹腔送気モードがオンの場合、制御部98は、腹腔送気モードに入る。
ここで、管腔内への管路へは、前記第2電磁弁94Bが閉じているので、炭酸ガスが供給されない。従って、炭酸ガスは、腹腔内への管路へ導かれ、前記第1電磁弁94A、前記第1流量センサ96A、前記第1リリーフ弁97A、前記腹腔用供給口金41A、前記腹腔用チューブ45a、前記第3トラカール16の内部空間(図示せず)を通って腹腔内に導かれる。
前記制御部98は、腹腔圧の測定値が予め設定した設定圧に達したか否かを判断する(ステップS3)。
そして、制御部98は、再び第1電磁弁94Aを閉じ(ステップS6)、腹腔圧が設定圧に達するまでS1〜S6を繰り返す。
ここで、腹腔内への管路へは、前記第1電磁弁94Aが閉じているので、腹腔には炭酸ガスが供給されない。従って、炭酸ガスは、管腔内への管路へ導かれ、前記第2電磁弁94B、前記第2流量センサ96B、前記第2リリーフ弁97B、前記管腔用供給口金41B、前記管腔用チューブ45b、前記アダプタ43(の内部空間:図示せず)、前記軟性内視鏡31の処置具チャンネル(図示せず)を通って管腔内に導かれる。
前記制御部98は、管腔圧が予め設定した設定圧に達したか否かを判断する(ステップS9)。
また、例えば、管腔圧は、図9に示すように制御されている。この例では、管腔設定圧は、30mmHgに設定されており、前記電空比例弁93の出力圧力は、図10に示すように調節されている。
第2実施例は、腹腔圧又は管腔圧が設定圧より大きい場合、リリーフ弁により炭酸ガスを抜く制御を行うように構成する。
ここで、管腔内への管路へは、前記第2電磁弁94Bが閉じているので、炭酸ガスが供給されない。従って、炭酸ガスは、腹腔内への管路へ導かれ、前記第1電磁弁94A、前記第1流量センサ96A、前記第1リリーフ弁97A、前記腹腔用供給口金41A、前記腹腔用チューブ45a、前記第3トラカール16の内部空間(図示せず)を通って腹腔内に導かれる。
腹腔圧が予め設定した腹腔設定圧より大きくない場合、前記制御部98は、前記第1圧力センサ95Aからの計測結果により得た腹腔圧が予め設定した腹腔設定圧に達したか否かを判断する(ステップS24)。
管腔圧が予め設定した管腔設定圧より所定の値以上大きくない場合、前記制御部98は、管腔圧が予め設定した管腔設定圧に達したか否かを判断する(ステップS33)。
その違いは、図11では、腹腔モードと管腔モードとが選択されていた場合、先ず、腹腔の圧力が設定圧に達するまでS25〜S27による送気を行った後、S34〜S36による管腔への送気を行っているのに対し、図12によるフローでは、腹腔への送気S25’〜S27’と管腔への送気S34’〜S36’とを交互に繰り返しながら、設定圧に達するまで、送気を行う点にある。
次に、管腔の圧力を測定し(S31’)、設定圧に達していないと判断した場合(S33’)、第2電磁弁94Bを開けると共に、電空比例弁93を開け(S34’,S35’)炭酸ガスを管腔内に供給する。
尚、腹腔圧及び管腔圧が設定した値より、所定の値以上大きい場合には、第2の実施例と同様、第1、第2リリーフ弁97A,97Bを開いて、炭酸ガスを抜き、圧力を下げる。このような制御によっても、第2の実施例と同様な効果を上げることが可能である。
第3実施例は、管腔圧の上昇率が悪い場合、腹腔圧を一時的に下げて管腔内にガスが流入し易いような制御を行うように構成している。
腹腔圧が腹腔目標圧より大きくない場合、前記制御部98は、前記第1圧力センサ95Aからの計測結果により得た腹腔圧が腹腔目標圧に達したか否かを判断する(ステップS45)。
管腔圧の上昇率が閾値より低い場合、前記制御部98は、腹腔目標圧を下げる(ステップS54)。即ち、制御部98は、腹腔圧が予め設定した腹腔目標圧になるまでS42〜S44、S49、S50を繰り返す。
管腔圧が予め設定した管腔設定圧よりも大きい場合、前記制御部98は、前記第2リリーフ弁97Bを所定時間開け(ステップS56)、管腔内の炭酸ガスを抜き、管腔圧を下げる。そして、制御部98は、再び第2リリーフ弁97Bを閉じ(ステップS57)、管腔圧が予め設定した管腔設定圧に下がるまでS51〜S57を繰り返す。
管腔圧が予め設定した管腔設定圧に達していない場合、前記制御部98は、上記第1実施例で説明したのと同様に前記第2電磁弁94Bを開けるとともに、前記電空比例弁93を開け(ステップS59,60)、炭酸ガスを管腔内に供給する。そして、制御部98は、再び第2電磁弁94Bを閉じ(ステップS61)、管腔圧が予め設定した管腔設定圧に達するまでS51〜S53、S55、S58〜S61を繰り返す。
ここで、例えば、図14に示すように腹腔圧が10mmHgの場合、この腹腔圧により管腔にはガスが流入し難くなっている。そこで、腹腔目標圧を8mmHgに設定して上記制御を行う。すると、例えば、図15に示すように腹腔圧が8mmHgになり、管腔にはガスが流入し易くなる。
従って、送気装置は、管腔圧の上昇率が悪い際に、腹腔圧を一時的に下げて管腔内にガスが流入し易くなる制御が行える。
次に、第4実施例の送気装置45の構成について図16を参照しながら説明する。
尚、第4実施例の送気装置45は、前記電空比例弁93までの管路は前記第2実施例の送気装置41と同様な構成なので、説明を省略し、前記電空比例弁93以降の内部管路から説明する。
リリーフ弁97は、制御部98からの制御信号に基づいて、開閉動作される。リリーフ弁97が開状態のとき、このリリーフ弁97に送られたガスは大気中に放出される。
図17に示すように先ず、制御部98は、腹腔指示ボタン82がボタン操作された腹腔送気モードオンの状態か否かを判断する(ステップS71)。腹腔送気モードがオンの場合、制御部98は腹腔送気モードに入る。このとき、制御部98は、切替弁110を操作して腹腔側の流路を開く(ステップS72)。これにより、腹腔への送気及びリリーフが可能となる。
また、本発明は、以上述べた第1ないし第4実施例のみに限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施可能である。
(付記項1)
所定の気体を供給する供給源と、
前記供給源からの所定の気体を、腹腔内へ供給する第1の管路と、
前記供給源からの所定の気体を、管腔内へ供給する第2の管路と、
前記供給源から供給される所定の気体の圧力を調整する圧力調整部と、
前記第1及び第2の管路の圧力を検知する圧力検知手段と、
前記圧力検知手段の検知結果に基づき、前記腹腔及び管腔の圧力が一定になるように前記圧力調整部を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする送気装置。
前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出する排出手段を有し、
前記制御手段は、前記圧力検知手段の検知結果に基づき、前記腹腔内及び前記管腔内の圧力が予め設定された閾値を超えた場合に、前記排出手段より前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出するように制御することを特徴とする付記項1に記載の送気装置。
前記制御手段は、前記腹腔内が予め設定された設定値に対して一定になるように、前記圧力調整部を制御して前記腹腔内への気体の供給を制御すると共に、前記圧力調整部を制御して前記管腔内への気体の供給を制御する際には、前記腹腔内の圧力を前記設定値から所定の値だけ低い値になるように前記排出手段を制御することを特徴とする付記項2に記載の送気装置。
腹腔に穿刺されるトラカールに連結される、腹腔及び管腔内に炭酸ガスを送気するための第1のチューブと、
管腔に押入される挿入部を有する内視鏡と、
第1の圧力で気体を供給する第1の管路と、
前記第1のチューブが連結され、前記第1の管路からの炭酸ガスを前記第1のチューブ に送出する第1の口金と、
第2の圧力で気体を供給する第2の管路と、
前記第2のチューブが連結され、前記第2の管路からの炭酸ガスを前記第2のチューブに送出する第2の口金と、
腹腔及び管腔の圧力を一定に維持制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする送気システム。
前記第1の管路は、腹腔内の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、腹腔内の気体を前記第1のチューブを介して外部に放出する第1の気体リリース手段を有し、
前記第2の管路は、管路内の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、腹腔内の気体を前記第1のチューブを介して外部に放出する第2の気体リリース手段を有し、
前記制御手段は、腹腔又は管腔の圧力が予め設定された閾値を超えたことを前記第1又は前記第2の圧力検出手段で検知したとき、前記第1又は前記第2のリリース弁を開放することによって、腹腔又は管腔内のガスを外部に放出して圧力を下げるように制御することを特徴とする付記項4に記載の送気システム。
前記制御手段は、腹腔圧が予め設定された設定値に対して一定となるように、前記第1の管路からの気体の送出を制御すると共に、更に管腔からの送気が行われる場合には、腹腔圧が前記設定値から所定の圧力だけ低い圧力になるよう制御して管腔内にガスが供給され易くすることを特徴とする付記項4に記載の送気システム。
2…第1内視鏡システム
3…第2内視鏡システム
4…送気システム
16…第3トラカール
21…硬性内視鏡
31…軟性内視鏡
41…送気装置
41A…腹腔用供給口金
41B…管腔用供給口金
42…炭酸ガスボンベ
44…フットスイッチ
45a…腹腔用チューブ
45b…管腔用チューブ
46…高圧ガス用チューブ
63…設定操作部
64…表示部
91…供給圧センサ
92…減圧器
93…電空比例弁
94A…第1電磁弁
94B…第2電磁弁
95A…第1圧力センサ
95B…第2圧力センサ
96A…第1流量センサ
96B…第2流量センサ
97A…第1リリーフ弁
97B…第2リリーフ弁
98…制御部
代理人 弁理士 伊藤 進
Claims (3)
- 所定の気体を供給する供給源と、
前記供給源からの所定の気体を、腹腔内へ供給する第1の管路と、
前記供給源からの所定の気体を、管腔内へ供給する第2の管路と、
前記供給源から供給される所定の気体の圧力を調整する圧力調整部と、
前記第1及び第2の管路の圧力を検知する圧力検知手段と、
前記圧力検知手段の検知結果に基づき、前記腹腔及び管腔の圧力が一定になるように前記圧力調整部を制御する制御手段と、
を具備したことを特徴とする送気装置。 - 前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出する排出手段を有し、
前記制御手段は、前記圧力検知手段の検知結果に基づき、前記腹腔内及び前記管腔内の圧力が予め設定された閾値を超えた場合に、前記排出手段より前記腹腔内及び前記管腔内へ供給された気体を排出するように制御することを特徴とする請求項1に記載の送気装置。 - 前記制御手段は、前記腹腔内が予め設定された設定値に対して一定になるように、前記圧力調整部を制御して前記腹腔内への気体の供給を制御すると共に、前記圧力調整部を制御して前記管腔内への気体の供給を制御する際には、前記腹腔内の圧力を前記設定値から所定の値だけ低い値になるように前記排出手段を制御することを特徴とする請求項2に記載の送気装置。
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