JPH11188005A - 送気装置 - Google Patents

送気装置

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JPH11188005A
JPH11188005A JP9360735A JP36073597A JPH11188005A JP H11188005 A JPH11188005 A JP H11188005A JP 9360735 A JP9360735 A JP 9360735A JP 36073597 A JP36073597 A JP 36073597A JP H11188005 A JPH11188005 A JP H11188005A
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JP
Japan
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pressure
gas
heat
air supply
decompressor
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Withdrawn
Application number
JP9360735A
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English (en)
Inventor
Takeo Usui
健夫 碓井
Toshiaki Noguchi
利昭 野口
Satoshi Takekoshi
聡 竹腰
Naoki Sekino
直己 関野
Masaya Fujita
征哉 藤田
Kenji Noda
賢司 野田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ガスボンベから供給されるガスを減圧器で減圧
したとき急激に温度が低下することによって、減圧器が
凍結することを防止する送気装置を提供すること。 【解決手段】ランプ31と1次減圧器14a及び2次減
圧器14bとは放熱用フィン31aによって熱的に結合
されており、つまり、放熱用フィン31aの平面に1次
減圧器14a、閉止バルブ15及び2次減圧器14bが
それぞれ密着して固定されている。このとき、放熱用フ
ィン31aと、1次減圧器14a,2次減圧器14b及
び閉止バルブ15との間には熱伝導性が高く、密着性の
高い放熱用シリコーン19bが塗布されている。このた
め、ランプ31で発熱した熱は、放熱用フィン31aを
伝導して速やかに1次減圧器14a,2次減圧器14b
及び閉止バルブ15に伝導される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気体供給源である
ガスボンベから供給される高圧のガスを所定の圧力に減
圧して腹腔に送り込む送気装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、患者への侵襲を小さくするために
開腹することなく、観察用の内視鏡を体腔内に導くトラ
カールと、処置具を処置部位に導くトラカールとを患者
の腹部に穿刺して、内視鏡で処置具と処置部位とを観察
しながら治療処置を行う腹腔鏡下外科手術が行われてい
る。この手法では、内視鏡の視野や処置のための空間領
域を確保するため炭酸ガスなどの送気ガスを腹腔内に送
り込む送気装置が使用される。
【0003】送気装置の従来例を図22を参照して説明
する。従来の気腹装置は、患者の腹腔内にガスとして例
えば炭酸ガス(以下二酸化炭素ガスあるいはCO2 ガス
とも記載する)を送気する際、高圧ボンベに貯溜されて
いる高圧のCO2 ガスを、装置内の1次減圧器、2次減
圧器を通過させマニホールドバルブをON/OFF制御
することで達成していた。
【0004】図に示すように送気装置201には、CO
2 ガスの供給元であるCO2 ボンベ(ガスボンベと記載
する)202が高圧ホース203を介して接続される。
前記ガスボンベ202から送られる高圧の炭酸ガスは、
気腹装置本体内を挿通する管路204によって、ガスボ
ンベ202内のCO2 ガスの圧力を約1/20に減圧す
る1次減圧器205、閉止バルブ206、CO2 ガスの
圧力を更に約1/30に減圧する2次減圧器207、腹
腔内に送気されたCO2 ガスの量を監視する流量センサ
ー208、電磁弁マニホールド209が設けられてい
る。
【0005】前記高圧ホース203が接続される入力側
の管路204にはCO2ボンベ202から送られるCO
2 ガスの圧力値を監視するボンベ圧センサー211が設
けられている。また、前記電磁弁マニホールド209に
は腹腔内の圧力を監視する腹腔圧力センサー212が設
けられている。この腹腔圧力センサー212及び前記ボ
ンベ圧センサー211,閉止バルブ206,流量センサ
ー208は制御回路213に電気的に接続されて、前記
電磁弁マニホールド209は駆動回路214を介して前
記制御回路213に電気的に接続されている。前記駆動
回路214は、排煙機能を制御するピンチバルブ215
に接続されている。このピンチバルブ215には吸引チ
ューブ216と排気チューブ217とが連結されてお
り、前記制御回路213に電気的に接続されているフッ
トスイッチ218によって、術中に腹腔内に充満した煙
を排煙することができる。
【0006】送気装置201からは施設内の医用コンセ
ントに接続される電源供給用の電源コード219が延出
しており、電源スイッチ221を介して電源部222に
接続されている。そして、この電源部222から前記制
御回路213,駆動回路214へ電力が供給される。
【0007】送気装置201の装置本体の前面には入力
部とパネルからなる表示部とを備えたパネル表示スイッ
チ入力223が設けられており、このパネル表示スイッ
チ入力223の入力部を介して設定される各種設定値が
パネルコントローラー224を介して制御回路に入力さ
れる。
【0008】なお、このパネル表示スイッチ入力223
には前記制御回路213、パネルコントローラー224
を介して電力が供給されるようになっている。また、符
号225はこの送気装置201を例えば外部コントロー
ラー(不図示)により制御する場合に使用されるシステ
ム用コネクタである。
【0009】前述のように構成されている送気装置20
1の作用を説明する。先ず、術前にトラカール220、
送気チューブ210や必要に応じて排煙を行う為のフッ
トスイッチ218、吸引チューブ216、排気チューブ
217を所定の状態に準備しておく。
【0010】次に、送気装置201の電源スイッチ22
1を操作して電源を投入する。すると、制御回路213
が作動して送気装置201を初期状態に設定する。この
初期状態では閉止バルブ206が閉状態であるので、ガ
スボンベ202から供給された高圧なCO2 ガスは、1
次減圧器205で減圧された状態で前記閉止バルブ20
6の前段で閉止される。
【0011】次いで、パネル表示スイッチ入力223に
よって、術式に合った出力設定を行うと共に、送気開始
の設定を行い、パネル表示スイッチ入力223に設けら
れている送気スイッチ(不図示)を操作して「オン状
態」にする。すると、前記閉止バルブ206が開放さ
れ、2次減圧器207以降の管路204内にCO2 ガス
が流れていく。そして、流量及び圧力が高精度に制御さ
れたCO2 ガスが、送気装置201に接続されている送
気チューブ210へ送られ、腹腔に穿刺されているトラ
カール220を介して腹腔内に送られていく。このとき
の送気装置201から腹腔内へ送られるCO2 ガス供給
量は毎分20リッターであった。
【0012】近年、術中に素早く所望の量のCO2 ガス
を腹腔内に送り込むことができる送気装置が望まれ、使
用者の間からは具体的に現状の2倍である、毎分40リ
ッターで連続して送気可能な高流量の送気装置が要望さ
れていた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図9に
示すようにガスが炭酸ガスの場合、三重点は、圧力が
5.28kgf/cm2 の点で温度が−56.6℃ の点にな
るので、高圧状態で気相状態又は気体と液体とが混合し
ている混合相状態にある炭酸ガスを1次減圧器で5kgf
/cm2までいっきに減圧した場合、気相状態から固相状
態、つまり気体から直接固体(以下ドライアイスとも記
載する)になって減圧器が凍結してしまう。
【0014】従来の送気装置ではガスの圧力を1次減圧
器で約1/20に減圧した際、温度が極端に下がること
によってCO2 ガスの一部が一旦ドライアイスになって
いたが、1次減圧器から熱を奪うことによって、このド
ライアイスが再び気化されて2次減圧器側にCO2 ガス
として供給されていた。
【0015】しかし、送気装置の高流量化を図ることに
よって、1次減圧器から奪う熱だけで、一旦固化したド
ライアイスを全て気化させて、2次減圧器側にCO2 ガ
スとして供給することが難しくなり、1次減圧器で発生
したドライアイスが下流側に移動して、前記1次減圧器
の下流に配置されている閉止バルブや2次減圧器、制御
用の電磁弁などのノズルの詰まり等を発生させ、装置の
動作不良を引き起こす要因になっていた。また、液体ガ
スを1次減圧器に直接流入させる場合にはさらに気化熱
が奪われるため、より温度が低下してドライアイスが発
生し易くなる。
【0016】このため、体腔内に送気する送気ガスを加
熱する従来例としては例えば、米国特許 5,006,109号
(以下ダグラスと記載する)に示されている、腹腔内に
送気ガスを送り込みすぎることによって胃又は腸などの
穿孔を防止するため、ボイル・シャルルの法則に基づい
て圧力・体積・温度を制御する気体の吹き入れ過程にお
ける圧力・流量と温度を制御するための方法及び装置
(以下、圧力・流量・温度装置と略記する)で、例えば
1次減圧器に減圧する際にCO2 のガスの温度を例えば
減圧した際固体の発生しない温度である約60度に加温
しておくことにより、1次減圧器で圧力を減圧した際、
ドライアイスの発生を防止することができるが、ボンベ
から送られるCO2 ガスを加熱するために大掛かりな加
熱装置が必要になるため、送気装置全体が複雑化すると
共に、大型化して高価な装置になるという問題があっ
た。
【0017】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、ガスボンベから供給されるガスを減圧器で減圧し
たとき急激に温度が低下することによって減圧器が凍結
することを防止する構造が簡単で安価な送気装置を提供
することを目的にしている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の送気装置は、気
体供給源から送られる高圧状態の気体を減圧手段で所定
の圧力に減圧して体腔内に送気する送気装置であって、
装置本体内に配設されている一部品から発生する熱又は
空気中の熱の少なくとも一方を、前記気体供給源から供
給される気体を減圧する減圧手段に伝導する熱伝導手段
を設けている。
【0019】この構成によれば、減圧手段に熱伝導手段
を介して十分な熱が供給されるので、供給される気体を
減圧する際に、減圧手段が凍結することが防止されて、
術中の送気停止がなくなる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1ないし図5は本発明の第1実施
形態に係り、図1は医療用の送気装置を用いて内視鏡的
手術を行う場合の装置構成及び使用状態を示す説明図、
図2は光源装置構成を示す説明図、図3は送気装置の具
体的な構成を示す説明図、図4は熱伝導手段の1構成を
示す説明図、図5は第1実施形態の変形例に係る熱伝導
手段の他の構成を示す説明図である。
【0021】図1に示すように本実施形態の送気装置1
は、例えば基端部に接眼部21を有する内視鏡2と、こ
の内視鏡2に照明光を供給する光源装置3と、処置部位
の止血を行ったり組織の切除を行う高周波焼灼装置4
と、視野及び処置領域を確保するために腹腔内を膨らま
せる送気ガスを供給する送気装置5とで主に構成されて
いる。
【0022】患者の腹部には前記内視鏡2や手術器具を
腹腔内に導くための挿通孔を有するガイド管であるトラ
カール6,7が穿刺されており、内視鏡2が挿通される
挿通孔6aを有するトラカール6には塩化ビニールやテ
フロンで形成された送気チューブ8の一端部が着脱用コ
ネクタ81によって着脱自在に取り付けられるようにな
っている。また、トラカール7の挿通孔7aには例えば
高周波処置具41が挿通されている。
【0023】前記内視鏡2と光源装置3とはこの内視鏡
2の基端部側部から延出するライトガイドケーブル22
に設けられているライトガイドコネクタ23によって着
脱自在に接続される構成になっており、前記光源装置3
に設けられているランプ31で発生した照明光が照明レ
ンズ32によって前記ライトガイドケーブル22の端面
に集光されるようになっている。このライトガイドケー
ブル22の端面に集光された照明光は、このライトガイ
ドケーブル22を挿通しているライトガイドファイバ束
を介して内視鏡2の先端部24まで伝送されて被写体を
照らすようになっている。そして、この先端部から出射
された照明光は、被写体で反射し、内視鏡2内に被写体
像を結像させ、この被写体像が図示しない観察光学系を
介して接眼部21まで伝送されるようになっている。
【0024】前記高周波焼灼装置4と高周波処置具41
とは、この高周波処置具41の基端側から延出するアク
ティブコード42を介して高周波焼灼装置4に設けられ
ているアクティブ電極43に電気的に接続されている。
また、高周波焼灼装置4の患者電極44には人体の皮膚
に密着するように柔軟性でシート状に形成した患者プレ
ート45が接続されている。この高周波焼灼装置4のア
クティブ電極43及び患者電極44は、装置内部に設け
られた高周波電力を発生するHF出力アンプ46に接続
されている。
【0025】前記トラカール6に一端部が着脱自在に接
続される送気チューブ8の他端部は、送気装置5に設け
られている送気口金51に着脱自在に接続されるように
なっている。また、この送気装置5には高圧口金52が
設けられており、この高圧口金52には高圧送気ガス用
チューブ53の一端部が接続され、他端部は例えば液化
した二酸化炭素が充填されている気体供給源であるガス
ボンベ54に接続されるようになっている。
【0026】このガスボンベ54に充填されている液状
の二酸化炭素は、気化されて装置内のバルブユニット9
を通って所定の圧力に減圧された後、送気チューブ8、
トラカール6の挿通孔6aを通って腹腔内に送り込まれ
る。この腹腔内に送り込まれる二酸化炭素送気ガスの温
度や供給量は、バルブユニット9に電気的に接続された
制御部によって制御されるようになっている。なお、前
記ガスボンベ54内には常温で60Kgf/cm2 の送気ガスが
充満している。
【0027】図2を参照して光源装置3の構成を説明す
る。図に示すように光源装置3は、ライトガイドコネク
タ23にライトガイド22が接続され、このライトガイ
ド22を介して内視鏡2と接続されている。光源装置3
にはキセノンランプ等からなるランプ31、キセノンラ
ンプ電源33、電源スイッチ34、照明光を透過する回
転フィルタ35、照明レンズ32、絞り37が設けら
れ、ランプ31からの照明光をライトガイドコネクタ2
3に接続されたライトガイド22の端面に照射するよう
になっている。また、光源装置3には、前記回転フィル
タ35を駆動するための駆動回路38、絞り37を駆動
して照明光量を調節する調光回路39、装置各部の制御
を行うシステムコントローラ40、スイッチ入力パネル
表示部30の操作信号が入力されるパネルコントローラ
3a、各回路へ電源を供給するDC電源3bが設けら
れ、光源装置3の動作制御を行うようになっている。前
記ランプ31には放熱部となる放熱用フィン31aが設
けられている。また、このランプ31には図示しない冷
却用ファンが設けられており、ランプ31の温度が上昇
しすぎることを防止している。
【0028】光源装置3からは電源コード24が延出し
ており、電源コード24を介して商用のAC電源が電源
スイッチ34を経てキセノンランプ電源33及びDC電
源3bに供給されるようになっている。
【0029】なお、前記内視鏡の接眼部21には破線に
示すようにカメラヘッド20が接続可能になっており、
信号ケーブル47を介してビデオプロセッサ48に接続
され、ビデオプロセッサ48と光源装置3とが信号ケー
ブル49を介して接続されている。この信号ケーブル4
9は、光源装置3の自動調光コネクタ25に接続される
ようになっている。また、光源装置3にはシステムコネ
クタ26が設けられており、このシステムコネクタ26
によりRS−232C等のインターフェース通信によっ
て制御信号等を入力し、外部の機器から光源装置3の光
量制御等を行えるようになっている。また、前記自動調
光コネクタ25は、調光回路39に接続されており、ビ
デオプロセッサ48からの調光信号が調光回路39へ入
力されるようになっている。さらに、前記システムコネ
クタ26は、システムコントローラ40に接続されてお
り、外部の機器からの制御信号がシステムコントローラ
40へ入力されるようになっている。
【0030】図3を参照して送気装置5の詳細を説明す
る。図に示すように前記バルブユニット9及び制御部と
しての制御回路11を備えた送気装置5には前記高圧口
金52から供給される送気ガスをバルブユニット9内を
通して前記送気口金51まで導く内部管路12が設けら
れている。この内部管路12には前記高圧口金52側か
ら順にバルブユニット9を構成する、前記ガスボンベ5
4から供給される送気ガスの圧力を計測して送気ガス残
量を術者に認知させる測定レンジが例えば0から 100Kg
f/cm2 の供給ガス用圧力計13、前記ガスボンベ54か
ら供給された送気ガスの圧力を例えば 4Kgf/cm2 に減圧
する減圧手段である1次減圧器14a、閉止バルブ1
5、この1次減圧器14aによって減圧された圧力を0
から100mmHg(0から 0.13Kgf/cm2 )の範囲に減圧する減
圧手段である2次減圧器14b、腹腔内の圧力を監視す
る腹腔圧力センサー16を設けた電磁弁マニホールド1
7が設けられており、前記1次減圧器14a,腹腔圧力
センサー16及び電磁弁マニホールド17は、前記制御
回路11に電気的に接続されている。なお、制御回路1
1から図示しない駆動回路に電気信号が伝送して、前記
閉止バルブ15の開閉制御や電磁弁マニホールド17の
制御を行なうようになっている。
【0031】また、この送気装置5の前面には腹腔に送
り込む送気ガスの圧力及び温度や腹腔圧力を設定する設
定部や室温、腹腔圧力値等を表示する表示パネルを備え
た設定表示部18が設けられている。
【0032】送気装置5からは電源コード55が延出し
ており、この電源コード55を介して商用のAC電源が
電源部19に供給され、この電源部19から制御回路1
1及び電磁弁マニホールド17、設定表示部18に電源
が供給されるようになっている。
【0033】前記図3に示すように電源部19で発生し
た熱は、熱伝導手段であるヒートシンク19aによって
前記1次減圧器14a及び前記2次減圧器14bまで伝
導される。つまり、前記電源部19とて前記減圧器14
a,14bとは熱的に結合されており、図4に示すよう
にこのヒートシンク19aの平面に1次減圧器14aが
密着して固定されている。このとき、ヒートシンク19
aと1次減圧器14aとの間には熱伝導性が高く、密着
性を高める放熱絶縁部材である例えば放熱用シリコーン
19bを塗布してヒートシンク19aの熱が速やかに1
次減圧器14aに伝導されるようにしている。
【0034】また、前記ヒートシンク19aに、回路基
板27に搭載されている電源用パワーICなどの発熱素
子である電子部品28を熱伝導性の高い放熱絶縁部材で
ある例えば放熱ゴム(不図示)を介して密着させ、熱の
供給量を高めるようにしている。なお、2次減圧器14
bは、図4に示したのと同様に放熱用シリコーンを介し
てヒートシンク19aに固定されている。
【0035】このように、電源部で発生する熱及び回路
基板に搭載される発熱素子から発生する熱をヒートシン
ク、放熱絶縁部材を介して積極的に減圧器に熱を伝導さ
せることによって、減圧器で減圧されるとき急激に温度
が低下することによって発生する固体を、減圧器に供給
した熱で速やかに再び気化させることができる。このこ
とによって、流量が倍増された場合でも減圧器に積極的
に伝導される熱によって減圧器の凍結が防止され、減圧
器より後段側に速やかにガスが供給されていく。
【0036】また、電源部の冷却を冷却用ファンを設け
ることなく、発生する熱を減圧器に伝導させることによ
って冷却を行えるので、送気装置の小型化及び安価な構
成を実現することができる。
【0037】さらに、閉止バルブ及び2次減圧器にヒー
トシンクの熱を伝導させることによって、閉止バルブ及
び2次減圧器を通過するガスを温めることができる。こ
のことによって、電源に設けたヒートシンクをガスを加
温する熱源にする構成が可能になる。
【0038】なお、図5に示すように1次減圧器14a
の前段の管路12又は1次減圧器14aと2次減圧器1
4bとの間の管路12を、回路基板27に搭載される発
熱素子である電子部品28を熱伝導性の高い放熱絶縁部
材である例えば放熱ゴム(不図示)を介して密着させた
ヒートシンク19aで覆うことによって、ヒートシンク
19a内空間部に対流している空気を温め、この空気の
熱を管路12を介して減圧器14a,14bや管路内を
流れるガスに積極的に供給するようにしても良い。この
ことによって、1次減圧器14aに供給される前のガス
の温度を高めて1次減圧器14aが凍結することを防止
することや1次減圧器14aで減圧した際に発生した固
体を管路12中で気化させて固体が1次減圧器14aよ
り後段側に移動することをなくして減圧器の後段側にガ
スだけを供給することができる。
【0039】図6及び図7は本発明の第2実施形態に係
り、図6は光源装置と送気装置とを一体に構成した送気
装置の構成を示す図、図7は熱伝導手段の具体的な構成
を示す説明図である。本実施形態の送気装置5Aは、前
記第1実施形態で別体であった光源装置3と送気装置5
とを一体に構成したものであり、図6に示すように本実
施形態の送気装置5Aには送気部と光源部とが設けられ
ている。
【0040】送気部には高圧口金52から供給される送
気ガスを前記送気口金51まで導く内部管路12が設け
られている。この内部管路12には前記高圧口金52側
から順に図示しないガスボンベから供給される送気ガス
の圧力を計測する供給ガス用圧力計13、ガスボンベか
ら供給された送気ガスの圧力を減圧する1次減圧器14
a、閉止バルブ15、この1次減圧器14aによって減
圧された圧力を更に減圧する2次減圧器14b、腹腔内
の圧力を監視する腹腔圧力センサー16を設けた電磁弁
マニホールド17が設けられており、前記1次減圧器1
4a,腹腔圧力センサー16及び電磁弁マニホールド1
7は、前記制御回路11に電気的に接続されている。そ
して、制御回路11から駆動回路に伝送される電気信号
によって、前記閉止バルブの開閉制御や電磁弁マニホー
ルド17の制御を行えるようになっている。
【0041】一方、光源部にはキセノンランプ等からな
るランプ31、キセノンランプ電源33、照明レンズ3
2、絞り37、この絞り37を駆動して照明光量を調節
する調光回路39が設けられ、ランプ31からの照明光
をライトガイドコネクタ23に接続されたライトガイド
22の端面に照射するようになっている。
【0042】そして、この送気装置5Aの前面には送気
部用の設定部や表示パネルを備えた設定表示部18や光
源部用の設定部や表示パネルを備えたスイッチ入力パネ
ル表示部30が設けられており、システムコントローラ
ー40を介して各部に伝導されるようになっている。
【0043】前記送気装置5Aからは電源コード61が
延出しており、この電源コード61を介して商用のAC
電源が電源部62に供給され、この電源部62から前記
送気部の制御回路11,電磁弁マニホールド17、設定
表示部18及び前記光源部のキセノンランプ電源33、
調光回路39、図示しないDC電源等に電源が供給され
るようになっている。
【0044】そして、前記ランプ31に設けられている
熱伝導手段である放熱用フィン31aは、放熱用シリコ
ーン19bを介して1次減圧器14a及び2次減圧器1
4bに固定されている。なお、この放熱用フィン31a
の一部には放熱用フィン31aの温度を検出するための
温度センサー63が設けられている。また、この温度セ
ンサー63は、システムコントローラ40に電気的に接
続されている。符号64はランプ31の温度上昇を防止
する冷却用ファンであり、システムコントローラ40に
電気的に接続されている。
【0045】図7を参照して減圧器と放熱用フィンとの
関係を説明する。前記ランプ31と前記1次減圧器14
a及び前記2次減圧器14bとは放熱用フィン31aに
よって熱的に結合されており、図に示すように前記放熱
用フィン31aの平面に1次減圧器14a、閉止バルブ
15及び2次減圧器14bがそれぞれ密着して固定され
ている。このとき、前記放熱用フィン31aと、前記1
次減圧器14a,2次減圧器14b及び閉止バルブ15
との間には熱伝導性が高く、密着性の高い前記放熱用シ
リコーン19bが塗布されている。このため、ランプ3
1で発熱した熱は、放熱用フィン31aを伝導して速や
かに1次減圧器14a,2次減圧器14b及び閉止バル
ブ15に伝導されるようになっている。
【0046】また、放熱用フィン31aの温度は、常時
温度センサー63によって監視されており、この温度セ
ンサー63によって計測された値が所定の値に到達した
とき冷却用ファン64が回転して、ランプ31の温度が
上昇することを防止している。しかし、放熱用フィン3
1aを介して1次減圧器14a,2次減圧器14b及び
閉止バルブ15に熱が供給されているときにはランプ3
1の温度の上昇が抑制されて、冷却用ファン64の回転
が停止することもある。なお、符号65は前記放熱用フ
ィン31a,電源部62などを配設するベース部材であ
る。
【0047】このように、ランプから発生する大量の熱
を放熱用フィンを介して積極的に減圧器に伝導させるこ
とによって、減圧器で減圧されるとき急激に温度が低下
することによって発生する固体を、減圧器に供給した熱
で速やかに再び気化させることができる。このことによ
って、流量が倍増された場合でも減圧器に積極的に伝導
される熱によって減圧器の凍結が防止され、固体が発生
すること無くガスが速やかに減圧器より後段側に供給さ
れていく。
【0048】また、放熱用フィンから1次減圧器,2次
減圧器及び閉止バルブに熱を供給しているときには、冷
却用ファンによるランプの冷却を行うこと無くランプの
温度の上昇を防止ることができる。このことによって、
冷却ファンを効率良く駆動させて消費電力の低減に役立
つ。その他の作用及び効果は前記第1実施形態と同様で
ある。
【0049】図8ないし図13は本発明の第3実施形態
に係り、図8はガスボンベと減圧器との関係を示す説明
図、図9は炭酸ガスの相遷移図、図10は熱伝導手段を
構成する管路の例を示す説明図、図11は熱伝導手段を
構成する管路の他の例を示す説明図、図12は熱伝導手
段の他の構成を示す説明図、図13は熱伝導手段の別の
構成を示す説明図である。
【0050】図8に示すように本実施形態においてはガ
スボンベ70から供給されたCO2ガスは、1次減圧器
71で減圧された後、熱伝導手段を通って第2減圧器7
2に供給されるようになっている。そして、1次減圧器
71で減圧する値を5.28kgf/cm2 から35.54k
gf/cm2 の範囲に設定している。
【0051】これは、図9の炭酸ガスの相遷移図に示す
ように1次減圧器71でCO2 ガスを5.28kgf/cm2
に減圧したときの炭酸ガスの温度が−56.6℃で、
35.54kgf/cm2 に減圧したときの炭酸ガスの温度
が0℃となり、この圧力範囲のときのCO2 ガスはドラ
イアイスの発生しない気液混合状態又は気体状態になる
からである。
【0052】図10(a)や同図(b)に示すように熱
伝導手段は熱伝達用管路であり、熱伝導部率の高いアル
ミや銅等で螺旋状や蛇腹状に形成した螺旋熱伝達用管路
73aや蛇腹熱伝達用管路73bで2つの減圧器間の距
離を長く取るようにし、この管路73a,73bによっ
て室内の空気の熱を取り込んでいる。そして、この空気
の熱を管路73a,73bを介して減圧器71,72や
管路73a,73b内を流れるガスに積極的に供給して
いる。このため、前記1次減圧器71で5.28kgf/c
m2 から35.54kgf/cm2 の範囲に減圧された液状態
のCO2 ガスは、管路73a,73bで供給される熱に
よって温められて気化された後、2次減圧器72まで送
られて所定の圧力に減圧される。このとき、2次減圧器
72で圧力をいくつの値まで減圧した場合でもCO2 ガ
スは気相状態のままである。
【0053】なお、熱伝導手段は上述のように形成した
螺旋状の螺旋熱伝達用管路73や蛇腹状の蛇腹熱伝達用
管路73に限定されるものではなく、図11に示すよう
に放熱部となる放熱用フィン74aを備えたブロック7
4に管路73cを形成したものであったり、図12に示
すように減圧器71,72を厚みが3mm以上で熱伝導性
の高い放熱ブロック75を筐体や固定枠に熱伝導率の高
い伝達部材76を介して固定したり、図13に示すよう
に放熱ブロック75に放熱部となる放熱用フィン75a
を設けて固定枠の熱を減圧器71,72に伝導させるよ
うにしてもよい。
【0054】このように、ガスボンベから供給されたガ
スを1次減圧器で減圧する際、減圧する圧力値を、ガス
が気液混合状態又は気体状態になる圧力値に設定すると
共に、前記1次減圧器より後段側に設けた熱伝導用管路
減圧器によって空気中の熱を減圧器に伝導させたり、筐
体や枠体の熱を減圧器に伝導させることによって、気液
混合状態のCO2 ガスを積極的に加熱することができ
る。このことによって、液状のガスが気化されて、2次
減圧器に供給されると共に、この2次減圧器で圧力をい
くつの値まで減圧した場合でもCO2 ガスを気相状態に
して後段側に供給する。その他の作用及び効果は上述の
実施形態と同様である。
【0055】なお、上述で示した実施形態において熱伝
導手段による1次減圧器の加温が万一不足することを想
定して、図14に示すように1次減圧器71の外装部に
は温度センサーまたは湿度センサー等の外装温度検知器
77が設けられている。この外装温度検知器77は、制
御回路78に接続され前記1次減圧器71の外装部温度
を監視すると共に、この1次減圧器71の温度が変化し
た際、腹腔側に供給する送気ガスの流量を制限するよう
になっている。つまり、熱伝導手段から1次減圧器71
へ供給される熱による加温が追いつかずに外装部温度が
所定の温度より低くなった場合に、腹腔側に供給する送
気ガスの流量を少なくして、大流量の送気ガスによって
奪われる熱を少なくして、減圧器71が凍結することを
防止すると共に、手術中に送気が完全に停止することを
防止することができる。このとき、前記制御回路78か
ら警告装置79に温度低下を知らせる信号を伝達してブ
ザーを鳴らしたり、ライトを点滅させて術者に報知する
ようにしてもよい。
【0056】また、図15(a),(b)に示すように
CO2 ボンベ81と装置本体82に設けられている高圧
口金83との間にオイルミストを除去するフィルタを備
えたミストセパレーター84を設けたり、1次減圧器8
5と2次減圧器86との間にミストセパレーター84を
設けることによって、前記CO2 ボンベ81内のオイル
ミストが装置内に侵入することを防止することができ
る。このことによって、オイルミストによる誤動作や装
置の故障を防止することができる。
【0057】さらに、図15(c),(d)に示すよう
にミストセパレーター84部分にオイルミストの存在を
検出するミストセンサー87を設け、このミストセンサ
ー87を制御回路88を介して警報装置89に接続して
送気ガス中のオイルミストの有無を監視する。そして、
CO2 ガスボンベから供給されるガス中にオイルミスト
を検出した際には、警報装置89に備えられている例え
ばブザーや点滅ランプなどによってオイルミストの存在
を術者に報知するようにしている。
【0058】このように、ミストセンサーによってボン
ベ内からオイルミストで汚染されたガスが供給されたと
き、直ちに使用者にオイルミストの存在を知らせるシス
テムを構成することによって、オイルミストによる装置
の故障を低減することができる。
【0059】さらに、気体供給源から供給されるガスは
CO2 ガスに限定されるものではなく他のガスであって
もよい。
【0060】図16ないし図20は本発明の第4実施形
態に係り、図16は送気装置の構成を示す説明図、図1
7は送気システムの構成を説明する図、図18は高圧口
金側に1次減圧器を配置した送気装置を示す図、図19
はガスボンベと1次減圧器との間にガスの圧力を測定す
る圧力計を配置した送気装置を示す図、図20はガスボ
ンベと1次減圧器との間にガスの圧力を測定する圧力セ
ンサーを配置した送気装置を示す図である。
【0061】図16に示すように本実施形態の送気装置
100においては1次減圧器101を装置本体104の
外部に設けている。その他の構成は上述の実施形態と略
同様である。
【0062】図に示す通り送気装置100は、ガスの供
給元であるガスボンベ103の近傍に配設されボンベ内
のガスの圧力を約1/20に減圧する1次減圧器101
と装置本体104とで構成され、この装置本体104内
には閉止バルブ106、CO2 ガスの圧力を更に約1/
30に減圧する2次減圧器102、管路内を通過するC
O2 ガスの量を監視する流量センサー108、送気制御
バルブ109、管路内の圧力を検出する圧力センサー1
10、これら閉止バルブ106,流量センサー108,
送気制御バルブ109及び圧力センサー110に電気的
に接続された制御部111が配設されている。
【0063】そして、前記1次減圧器101と装置本体
104の上流側に設けた高圧口金105とは熱伝導手段
である太径で熱伝導性の高い部材で形成された高圧ホー
ス113によって連結されている。このため、前記ガス
ボンベ102から供給されて1/20に減圧されたガス
は、前記高圧ホース113から1次減圧器101伝導さ
れる熱によって加温されるので、この1次減圧器101
から装置本体104内の閉止バルブ106まで気化した
状態のガスが送り込まれる。なお、前記高圧ホース11
3の先端部には接続口114が設けられており、この接
続口114と高圧口金105とが着脱自在に構成されて
いる。
【0064】装置本体104の前面には入力部とパネル
からなる表示部とを備えたパネル表示スイッチ入力11
5を備えた操作部が設けられており、このパネル表示ス
イッチ入力115の入力部を介して設定される各種設定
値が制御部111に入力される。
【0065】また、装置本体104の下流側には送気口
金116が設けられており、この送気口金116に接続
される気腹チューブ117及び患者の腹部に穿刺されて
いるトラカール118を介して腹腔内に所定の圧力及び
温度の送気ガスが送り込まれるようになっている。
【0066】図17に示すように前記1次減圧器101
から延出する高圧ホース113に接続される装置本体1
04には、腹腔内の手術を行う場合に使用される腹腔用
装置本体104Aや、子宮内の手術を行う場合に使用さ
れる子宮用装置本体104B、大腸内の手術を行う場合
に使用される大腸用装置本体104Cがある。
【0067】なお、各装置本体104A,104B,1
04Cの内部構造は、前記装置本体104と同様である
が、腹腔用装置本体104A、子宮用装置本体104
B、大腸用装置本体104Cから、腹腔内,子宮内,大
腸内へ送気されるガスの圧力や流量がそれぞれ異なって
いる。
【0068】また、前記1次減圧器101の配置位置
は、ガスボンベ103の近傍に限定されるものではな
く、図18に示すように1次減圧器101を高圧口金1
05近傍に設けるようにしてもよく、更には1次減圧器
101に熱伝導手段として空気中の熱を積極的に1次減
圧器101に伝導するための放熱部となる放熱用フィン
119aを有する放熱ブロック119を設けるようにし
ても良い。
【0069】このように、1次減圧器を装置本体の外部
に設けることによって、1次減圧器と高圧口金とを接続
する高圧ホースを太径で熱伝導性の高い部材で形成した
り、1次減圧器に放熱用フィンを設けるなど、1次減圧
器の凍結を防止する構成を優先することができる。この
ことによって、1次減圧器に積極的に空気中の熱が伝達
されて1次減圧器の凍結の防止を確実に行える。
【0070】また、1次減圧器を装置本体の外部に設け
ることによって、装置本体の構成を小型にすることがで
きる。更に、この小型に構成可能な装置本体を送気する
ガスの圧力や流量などが異なる腹腔用装置本体、子宮用
装置本体、大腸用装置本体として構成し、前記1次減圧
器から延出する高圧ホースに着脱自在な構成にすること
によって、各手術用の装置本体を小型で且つ安価に構成
することができる。
【0071】なお、1次減圧器101を装置本体104
の外部に設けたことにより、図19に示すようにガスボ
ンベ103と1次減圧器101との間にボンベ圧力表示
メーター120を設け、このボンベ圧力表示メーター1
20を術者が手技中に見易い位置に配置している。この
ことによって、術者あるいは看護婦がわざわざボンベに
取り付けられている圧力メーターを確認しにいくことな
く、ボンベ圧力表示メーター120でボンベ内圧力の確
認を容易に行うことができる。また、ボンベ圧力表示メ
ーター120を外部に設けたことにより、気腹装置本体
内に圧力センサーを設ける必要が無くなるので装置本体
104の更なる小型化を図ることができる。
【0072】また、前記図19に示すように前記1次減
圧器101と高圧口金105との間に供給されるガス中
に含まれているオイルミストを除去するためのミストセ
パレーター122を配置することによって、オイルミス
トの装置本体内への侵入を防止することができると共
に、ミストセパレーター122内に配置されているフィ
ルターの交換を容易に行うことができる。また、本構成
にすることによりオイルミストによる機器の不具合を装
置本体104の外部に設けた1次減圧器101だけにす
ることができる。
【0073】さらに、図20に示すように前記図19で
示したボンベ圧力表示メーター120の代わりに圧力セ
ンサー121を配置し、この圧力センサー121の測定
値データを制御部111まで伝送して、パネル表示スイ
ッチ入力115の表示パネル上に表示する構成にしてい
る。このことによって、パネル表示スイッチ入力115
を視認することによって、ガスボンベ内の圧力を確認す
ることが可能になるので作業性が大幅に向上する。
【0074】ところで、子宮内の手術を行う場合に使用
する送気装置は、圧力は高いが流量が少なくて済むとい
う特徴がある。以下に、小型で取り扱いの容易な子宮用
送気装置を示す。
【0075】図21に示すように本実施形態の子宮用送
気装置130は、子宮内の観察及び処置を行う子宮鏡1
40の操作部141に設けられている接続コネクタ14
2に着脱自在な構成になっている。
【0076】前記子宮用送気装置130は、装置本体内
にノーマリ・クローズ型ガス・バルブである例えばレッ
ドウッド・マイクロシステムズ社製のシリコン・マイク
ロマシン・アクチュエータ・バルブ(以下バルブと略記
する)131と、このバルブに対して交換自在なガスカ
プセル132と、圧力や流量を制御する制御回路133
と、電池などの交換自在な駆動用バッテリー134と、
前記バルブ131から送り出されるガスの圧力を検知す
る前記制御回路133に電気的に接続された圧力センサ
ー135とが設けられており、操作スイッチ136を操
作することによってガスの供給及び停止が行えるように
なっている。なお、前記子宮鏡140の接続コネクタ1
42に子宮用送気装置130に設けた接続口137が着
脱自在になっている。
【0077】このように、バルブと、このバルブに対し
て交換自在なガスカプセル、制御回路、交換自在な駆動
用バッテリー、バルブから送り出されるガス圧を検知す
る圧力センサーとで子宮用送気装置を構成することによ
り、子宮用送気装置を小型に構成することができる。
【0078】また、ガスカプセル及び駆動用バッテリー
の交換が自在で子宮鏡の操作部に着脱自在な子宮用送気
装置を構成したことによって、大型で高価な装置を用意
すること子宮内の治療を行うことができる。
【0079】本発明は、以上述べた実施形態のみに限定
されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施可能である。
【0080】[付記]以上詳述したような本発明の上記
実施形態によれば、以下の如き構成を得ることができ
る。
【0081】(1)気体供給源から送られる高圧状態の
気体を減圧手段で所定の圧力に減圧して体腔内に送気す
る送気装置において、装置本体内に配設されている一部
品から発生する熱又は空気中の熱の少なくとも一方を、
前記気体供給源から供給される気体を減圧する減圧手段
に伝導する熱伝導手段を設けた送気装置。
【0082】(2)気体供給源であるガスボンベから送
られる高圧状態のガスを複数の減圧器で所定の圧力に減
圧して体腔内に送気する送気装置において、装置本体内
に配設されている一部品から発生する熱又は空気中の熱
の少なくとも一方を、前記ガスボンベから供給されるガ
スを減圧する減圧器に伝導する熱伝導手段を設けた送気
装置。
【0083】(3)前記熱伝導手段は、一部品である電
源から発生する熱を伝導するヒートシンクである付記1
記載の送気装置。
【0084】(4)前記ヒートシンクに一部品である回
路基板に搭載される発熱素子を固定した付記3記載の送
気装置。
【0085】(5)前記熱伝導手段は、前記回路基板に
搭載される発熱素子を固定したヒートシンクであり、こ
のヒートシンクを、前記減圧器の前段又は後段に連結さ
れて、気化したガスを送る管路に熱的に結合して構成し
た付記1記載の送気装置。
【0086】(6)装置本体内に気体供給源であるガス
ボンベから送られる高圧状態のガスを複数の減圧器で所
定の圧力に減圧して体腔内に送気する送気部と、体腔内
に照明光を供給する光源部とを収めた送気装置であっ
て、前記送気部の減圧器に、前記光源部から発生した熱
を伝達する熱伝導手段を設けた送気装置。
【0087】(7)前記光源部のランプと前記減圧器と
を熱伝導手段によって熱的に結合した送気装置。
【0088】(8)前記熱伝導手段は、ランプに設けた
放熱用フィンである付記7記載の送気装置。
【0089】(9)前記放熱用フィンと、1次減圧器
と、2次減圧器とが熱的に結合している付記8記載の送
気装置。
【0090】(10)前記放熱用フィンに温度センサー
を設け、この温度センサーが所定の温度まで上昇したと
き、冷却用ファンを駆動させて放熱用フィンを冷却する
付記8記載の送気装置。
【0091】(11)気体供給源であるガスボンベから
送られる高圧状態のガスを複数の減圧器で所定の圧力に
減圧して体腔内に送気する送気装置において、ガスボン
ベから供給される高圧ガスを、初めの減圧器で5.28
kgf/cm2 から35.54kgf/cm2 の範囲に減圧すると
共に、この減圧器近傍に熱伝導手段を設けた送気装置。
【0092】(12)前記熱伝導手段は、空気中の熱を
減圧器に伝導する熱伝導用管路である付記11記載の送
気装置。
【0093】(13)前記熱伝導用管路は、螺旋状の螺
旋熱伝達用管路である付記12記載の送気装置。
【0094】(14)前記熱伝導用管路は、蛇腹状の蛇
腹熱伝達用管路である付記12記載の送気装置。
【0095】(15)前記熱伝導用管路は、放熱部を備
えたブロックに形成した管路である付記12記載の送気
装置。
【0096】(16)前記熱伝導手段は、筐体の熱を減
圧器に伝導する熱伝導用ブロックである付記11記載の
送気装置。
【0097】(17)前記熱伝導用ブロックの厚み寸法
が3mm以上である付記16記載の送気装置。
【0098】(18)気体供給源であるガスボンベから
送られる高圧状態のガスを複数の減圧器で所定の圧力に
減圧して体腔内に送気する送気装置において、装置本体
の外部にガスボンベから送られる高圧状態のガスを減圧
する1つの減圧器を設け、この減圧器と他の減圧器等を
内蔵した装置本体とを熱伝導手段である高圧ホースで連
結して構成した送気装置。
【0099】(19)前記装置本体の外部に設けた減圧
器と、仕様の異なる複数の装置本体とが着脱自在な付記
18記載の送気装置。
【0100】(20)前記減圧器に着脱自在な装置本体
は、腹腔用装置本体である付記19記載の送気装置。
【0101】(21)前記減圧器に着脱自在な装置本体
は、子宮用装置本体である付記19記載の送気装置。
【0102】(22)前記減圧器に着脱自在な装置本体
は、大腸用装置本体である付記19記載の送気装置。
【0103】(23)前記減圧器に熱伝導手段である放
熱部を有する放熱ブロックを設けた付記18記載の送気
装置。
【0104】(24)前記複数の減圧器の間にミストセ
パレーターを設けた付記2記載の送気装置。
【0105】(25)前記装置本体の外部に設けた減圧
器と、装置本体との間にミストセパレーターを設けた付
記18記載の送気装置。
【0106】(26)前記装置本体の外部に設けた減圧
器と、ガスボンベとの間に、ガスボンベの圧力を測定す
る圧力表示計を設けた付記18記載の送気装置。
【0107】(27)前記装置本体の外部に設けた減圧
器と、ガスボンベとの間に、ガスボンベの圧力を測定す
る圧力センサーを設け、この圧力センサーからの測定デ
ータ結果を装置本体の表示部に表示する付記18記載の
送気装置。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ガ
スボンベから供給されるガスを減圧器で減圧したとき急
激に温度が低下することによって減圧器が凍結すること
を防止する送気装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1ないし図5は本発明の第1実施形態に係
り、図1は医療用の送気装置を用いて内視鏡的手術を行
う場合の装置構成及び使用状態を示す説明図
【図2】光源装置構成を示す説明図
【図3】送気装置の具体的な構成を示す説明図
【図4】熱伝導手段の1構成を示す説明図
【図5】第1実施形態の変形例に係る熱伝導手段の他の
構成を示す説明図
【図6】図6及び図7は本発明の第2実施形態に係り、
図6は光源装置と送気装置とを一体に構成した送気装置
の構成を示す図
【図7】熱伝導手段の具体的な構成を示す説明図
【図8】図8ないし図13は本発明の第3実施形態に係
り、図8はガスボンベと減圧器との関係を示す説明図
【図9】炭酸ガスの相遷移図
【図10】熱伝導手段を構成する管路の例を示す説明図
【図11】熱伝導手段を構成する管路の他の例を示す説
明図
【図12】熱伝導手段の他の構成を示す説明図
【図13】熱伝導手段の別の構成を示す説明図
【図14】送気装置の応用例を示す説明す
【図15】ミストセパレーターを設けた送気装置を示す
説明図
【図16】図16ないし図20は本発明の第4実施形態
に係り、図16は送気装置の構成を示す説明図
【図17】送気システムの構成を説明する図
【図18】高圧口金側に1次減圧器を配置した送気装置
を示す図
【図19】ガスボンベと1次減圧器との間にガスの圧力
を測定する圧力計を配置した送気装置を示す図
【図20】ガスボンベと1次減圧器との間にガスの圧力
を測定する圧力センサーを配置した送気装置を示す図
【図21】子宮用送気装置の構成を示す説明図
【図22】従来例の送気装置の構成を示す説明図
【符号の説明】
5A…送気装置 14a,14b…減圧器 31a…放熱用フィン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関野 直己 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 藤田 征哉 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 野田 賢司 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体供給源から送られる高圧状態の気体
    を減圧手段で所定の圧力に減圧して体腔内に送気する送
    気装置において、 装置本体内に配設されている一部品から発生する熱又は
    空気中の熱の少なくとも一方を、前記気体供給源から供
    給される気体を減圧する減圧手段に伝導する熱伝導手段
    を設けたことを特徴とする送気装置。
JP9360735A 1997-12-26 1997-12-26 送気装置 Withdrawn JPH11188005A (ja)

Priority Applications (1)

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JP9360735A JPH11188005A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 送気装置

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