JP2005286201A - 磁気抵抗効果素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高出力が得られるとともにセンス電流を流してもフリー層の磁化を安定させることを可能にする。
【解決手段】 磁化の向きが可変のフリー層と、磁化の向きが固着されたピン層と、前記フリー層と前記ピン層の間に設けられた中間層と、を備え、外部磁場がなくかつ電流が流れないときに前記フリー層の磁化は前記ピン層の固着された磁化方向に対して反平行を向き、前記フリー層の磁化容易軸は前記ピン層の固着された磁化方向と平行であり、センス電流が前記フリー層から前記ピン層へ流されることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、磁気抵抗効果素子に関する。
強磁性層/非磁性層/強磁性層からなる多層膜において面内に電流を流した場合に、巨大磁気抵抗効果(GMR)が発現することが見出されて以来、さらに大きな磁気抵抗変化率を持つ系が探索されてきた。これまでに強磁性トンネル接合素子や、電流を多層膜の膜面に垂直方向へ流すCPP(Current Perpendicular to Plane)型磁気抵抗効果素子が研究され、これらは磁気記録の再生素子として有望視されている。特にCPP型磁気抵抗効果素子は低い抵抗と大きなMR比が利点となり200Gbpsi以上の記録密度媒体の再生素子の候補となっている。
CPP型磁気抵抗効果素子を用いた磁気再生素子では、フリー層の磁区制御のためにフリー層の隣にハードマグネットを設け、媒体磁場がかからない場合にフリー層の磁化方向がピン層の磁化方向に対して略垂直に向くように設計している(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、CPP型磁気抵抗効果素子においては、膜面に対して垂直に電流を流している。このため、再生出力を大きくするために、膜面内に電流を流すCIP(Current In-Plane)型磁気抵抗効果素子の場合と同じレベルの電流を流すと、自己電流磁界効果によりフリー層にボルテックス磁区が発生し、磁区制御が困難になるという問題点があった。
より高再生出力を得るためには、高い電流密度を有するセンス電流印加時にも安定した磁区制御が欠かせない。
特開2001−312803号公報
上述したように、従来のCPP型磁気抵抗効果素子を用いて大きな再生出力信号を得ようとすると、フリー層の磁化が不安定になる問題があった。また、素子作製のための微細加工プロセスは、より超高密度化するほど困難になりコスト増大になる問題点があった。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであって、高出力が得られるとともにセンス電流を流してもフリー層の磁化が安定な磁気抵抗効果素子を得ることを目的とする。
本発明の第1の態様による磁気抵抗効果素子は、磁化の向きが可変のフリー層と、磁化の向きが固着されたピン層と、前記フリー層と前記ピン層の間に設けられた中間層と、を備え、外部磁場がなくかつ電流が流れないときに前記フリー層の磁化は前記ピン層の固着された磁化方向に対して反平行を向き、前記フリー層の磁化容易軸は前記ピン層の固着された磁化方向と平行であり、センス電流が前記フリー層から前記ピン層へ流されることを特徴とする。
なお、前記ピン層は、非磁性層を介して第1および第2磁性層が積層されて反平行結合した構造を有しており、前記第1および第2磁性層のうち前記中間層に近い磁性層は前記中間層から遠い磁性層よりも体積が大きく、かつ外部磁場がなくかつ電流が流れないときの前記フリー層の磁化と反平行の磁化を有していてもよい。
なお、前記フリー層は前記ピン層と静磁結合していることにより前記フリー層の磁化が前記ピン層の固着された磁化方向に対して反平行となるように構成してもよい。
なお、前記フリー層は前記ピン層と層間交換結合をしており、前記中間層はCu、Au、Ag、あるいはこれらのいずれか一種以上を含む合金から構成されてかつ前記フリー層と前記ピン層の層間交換結合エネルギーが負の値となる膜厚を有しているように構成してもよい。
また、本発明の第2の態様による磁気抵抗効果素子は、磁化の向きが可変のフリー層と、磁化の向きが固着されたピン層と、前記フリー層と前記ピン層の間に設けられた中間層と、を備え、外部磁場がなくかつ電流が流れないときに前記フリー層の磁化は前記ピン層の固着された磁化方向に対して平行を向き、前記フリー層の磁化容易軸は前記ピン層の固着された磁化方向と平行であり、センス電流が前記ピン層から前記フリー層へ流されることを特徴とする。
なお、前記ピン層は、非磁性層を介して第1および第2磁性層が積層されて反平行結合した構造を有しており、前記第1および第2磁性層のうち前記中間層に近い磁性層は前記中間層から遠い磁性層よりも体積が小さく、かつ外部磁場がなくかつ電流が流れないときの前記フリー層の磁化と平行である磁化を有していてもよい。
なお、前記フリー層は前記ピン層と層間交換結合をしており、前記中間層はCu、Au、Ag、あるいはこれらのいずれか一種以上を含む合金から構成されてかつ前記フリー層と前記ピン層の層間交換結合エネルギーが正の値となる膜厚を有していてもよい。
なお、磁化の向きが前記フリー層の磁化容易軸方向となる磁化を有するハードバイアスが前記フリー層の側面に設けられていてもよい。
なお、磁気再生素子として用いられ、前記フリー層の磁化容易軸が媒体面に対し略垂直に配置されていることが好ましい。
なお、前記フリー層の長辺の長さは200nm未満であることが好ましい。
本発明によれば、高出力が得られるとともにセンス電流を流してもフリー層の磁化を安定させることができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
まず、本発明の実施形態を説明する前に、本発明に至った経緯を、図16乃至図18を参照して説明する。
CoFe(2.5nm)からなるフリー層と、CoFe(4nm)/Ru(1nm)/CoFe(4nm)からなるピン層と、上記フリー層とピン層との間に設けられた膜厚6nmのCuからなる中間層と、フリー層の中間層とは反対側の面に設けられた第1電極と、ピン層の中間層とは反対側の面に設けられた第2電極と、を備えた磁気抵抗効果素子を作成した。なお、括弧内の数字は膜厚を示している。この磁気抵抗効果素子は、サイズが100nm×115nmであって、フリー層の磁化容易軸がピン層の磁化固着方向と平行で、フリー層に反平行バイアスが存在しない。この磁気抵抗効果素子に電流を流さないで、フリー層の磁化容易軸に平行に外部磁場を印加した時のMR曲線を図16に示す。図16から分かるように、良好なヒステリシスを示しており、フリー層の磁化の向きが所定の磁場で反転している。なお、このときのMR比は0.9%であった。
上述の磁気抵抗効果素子に、一定の外部磁場を印加しながら、上記磁気抵抗効果素子に流す電流を変えたときの上記磁気抵抗効果素子の第1および第2電極間に発生する電圧から微分抵抗を求める実験を行った。この実験結果を図17に示す。ここで電流極性は、電流がフリー層からピン層に流れるときをプラス、すなわち電子がピン層からフリー層に流れるときをプラスとして定義している。なお、本実験では、一定の外部磁場は、−90Oe、−60Oe、−30Oe、0Oe、30Oe、60Oe、90Oeのいずれかである。これらの値全てに対して、実験を行った。すなわち、図17に示す実験結果は、一定の外部磁場をパラメータとして、電流を変えた場合の微分抵抗を求めた特性曲線である。なお、図17においては、縦軸の微分抵抗値は、全ての特性曲線に対して共通のものではなく、各特性曲線毎に異なっている。
図17の特性曲線からわかるように、ゼロ磁場におけるスキャンは良好なヒステリシスを示し、微分抵抗の変化幅は図16に示す磁場を変化させた場合のそれと同じである。磁場を印加するとヒステリシスの幅はつぶれる。そして、−60Oeの外部磁場、すなわちフリー層の磁化の方向がピン層に対して反平行となる外部磁場が印加されているときに電流値が+2.6mA付近で微分抵抗が急下降する現象(ディップとも云う)が現れる(図17のA参照)。この現象は、フリー層の磁化方向を外部磁場によりピン層の磁化方向と反平行にかつ電流により平行にしようとした場合、すなわち外部磁場と、電流によるスピントランスファトルクが競合する場合に現れることを、本発明者達は発見した。
また、外部磁場が+90Oeであるときに電流値が−4mA付近で微分抵抗が急上昇する現象が現れる。この現象は、フリー層の磁化方向を外部磁場により平行にかつ電流により反平行にしようとした場合、すなわち外部磁場と、電流によるスピントルクが競合する場合に現れることを本発明者達は見いだした。
また、上記磁気抵抗効果素子に一定の電流を流しているときに、外部磁場を変化させたときの、微分抵抗を求める実験を行った。この実験結果を図18に示す。すなわち、図18は、一定の電流をパラメータとしたときの磁気抵抗効果素子のMR曲線を示す。なお、本実験においては、一定の電流値は−2.625mA、0mA、+1mA、+2mA、+2.625mA、+3mA、+4mAのいずれかである。これらの値全てに対して実験を行った。
図18からわかるように、電流を0から増やすにつれ、ヒステリシスはつぶれ、+2.6mA付近で微分抵抗が急低下する現象が現れた。さらに電流を+4mAに増やすと、ヒステリシスは回復した。ここで微分抵抗が急下降したときの抵抗変化率は2.2%で、これは図16に示す場合のMR比0.9%の2.4倍である。また、磁気抵抗効果素子のサイズまたは材質等を変えて実験を行ったが、10%を超えるMR比が得られるものもあった。
このように、本発明者達は、スピントルクと磁場の競合状態で大きなMR比が得られることを見出した。しかし、上述の抵抗の急激な変化は外部磁場の値がゼロから外れた値で出現しており、このまま再生素子へ適応することはできない。そこで、本発明達は、外部磁場が0でかつ磁気抵抗効果素子に電流を流さないときに、ピン層の磁化方向に対してフリー層の磁化方向が反平行あるいは平行となるバイアスをフリー層に印加するようにすれば、高い再生出力を得ることができると考えた。
以下の実施形態は、磁気抵抗効果素子を構成するフリー層に、ピン層の磁化方向に対してフリー層の磁化方向が反平行あるいは平行となるバイアスを印加した構成となっている。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図1に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子1は磁気再生素子として用いられ、磁化の向きが可変の磁性層からなる磁化自由層(フリー層)4と、磁化の向きが固着された磁性層からなる磁化固着層(ピン層)8と、フリー層4とピン層8との間に設けられた中間層6と、フリー層4の中間層6とは反対側に設けられた第1電極2と、ピン層8の中間層6とは反対側に設けられた第2電極10とを備えている。
ピン層8の磁化の向きは、垂直磁化の媒体40に対して直交する方向である。図1においては、ピン層8の磁化は下側(媒体40側)から上側に向かう向きとなっている。なお、ピン層8の磁化は上側から下側に向かう向きであってもよい。
一方、フリー層4の磁化容易軸はピン層8の磁化固着方向と平行であり、フリー層4の磁化の向きは、外部磁場および電極2、10間に電流が流れない状態で、ピン層8の磁化固着方向に対して反平行となっている。すなわち、フリー層4には、ピン層8の磁化固着方向に対して反平行となるバイアスが印加されていることになる。この反平行バイアスは、図2の矢印で示すように、ピン層8からの磁場をフリー層4に印加することにより行われる。なお、本実施形態による磁気抵抗効果素子においては、図1の点線で示す矢印のように、電流は第1電極から第2電極に流す。なお、図2以降の断面図において、膜の基板に対する上下関係は規定していない。
本実施形態において、フリー層4およびピン層8がCoFeから構成され、中間層6がCuから構成された磁気抵抗効果素子1のゼロバイアス電圧(電流ゼロ)におけるMRカーブを図3に示す。図3はフリー層が膜厚2.5nmのCoFe、中間層は膜厚6nmのCu、ピン層は膜厚5nmのCoFeからなる磁気抵抗効果素子の例である。図3において、左側の角形ヒステリシスがフリー層4の挙動を示すヒステリシスである。フリー層4のヒステリシスは低抵抗側(平行側)にシフトしており、外部磁場がないところで磁化の反平行配置が安定化されていることがわかる。また、この磁気抵抗効果素子に電流+2.7mA流して測定した結果を図4に示す。微分抵抗の急激な下降はゼロ磁場近傍に現れ、反平行バイアスを印加したことによって磁場特性が向上したことがわかる。図5は図4を拡大した図である。図4および図5からわかるように、ゼロ磁場近傍で抵抗の大きな変化が起こっており、本実施形態による磁気抵抗効果素子は、再生ヘッドに適した特性となっていることが分かる。なお、本実施形態による磁気抵抗効果素子のMR変化率は11.7%であった。
フリー層4の磁化容易軸方向に平行な外部磁界を、フリー層4からピン層8へ流したセンス電流(電子電流ではピン層8からフリー層4)で検出する。
フリー層4あるいはピン層8の磁性層は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、または、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)及びクロム(Cr)よりなる群から選択された少なくともいずれかの元素を含む合金、「パーマロイ」と呼ばれるNiFe系合金、あるいはCoNbZr系合金、FeTaC系合金、CoTaZr系合金、FeAlSi系合金、FeB系合金、CoFeB系合金などの軟磁性材料、ホイスラー合金やCrO、Fe、La1―XSrMnOなどのハーフメタル磁性体酸化物、窒化物のいずれかを用いることができる。すなわち、これらの材料のうちから用途に応じた磁気特性を有するものを適宜選択して用いればよい。また、CoあるいはCoFe合金/NiFeあるいはNiFeCoからなるパーマロイ合金あるいはNiからなる2層構造、あるいはCoあるいはCoFe合金/NiFeあるいはNiFeCoからなるパーマロイ合金あるいはNi/CoあるいはCoFe合金の3層構造であってもよい。これらの多層構造からなる磁性層の場合、外側のCoあるいはCoFe合金の厚さは0.2nmから1nmの範囲であることが好ましい。さらに、フリー層として、層間交換結合したパーマロイなどの磁性層/Cu,Ruなどの非磁性層(厚さ0.2nm以上3nm以下)/パーマロイあるいは、CoFe/Ru/Coなどの3層膜も感度を上げるために効果的である。フリー層の全膜厚は、磁場応答性から10nm以下が好ましい。これより厚いと、電流によるスピントランスファトルク効果が有効にフリー層へ働くことが難しい。
ピン層8の磁化は、このピン層8に接するようにピン層8と電極10との間に反強磁性層(図示せず)を設けることで交換バイアスにより固着する。あるいは、Ru、Cu、などの非磁性層/強磁性層/反強磁性層を積層して交換バイアスをかけることで固着する。反強磁性材料としては、FeMn、PtMn、PdMn、PdPtMn、IrMn、PtIrMnなどが好ましい。
中間層は、Cu,Ag,Auなどの非磁性金属元素のいずれかあるいは、この群から選択された少なくともいずれかの元素を含む金属が好ましい。中間層の厚さは60nm以下が望ましい。さらには12nm以下が、有効なスピントランスファトルク効果を得るのに好ましい。
従来のCPP型磁気抵抗効果素子では、外部磁場がゼロ時のフリー層の磁化方向をピン層の磁化方向に対して直交する方向に向けている。これに対して、本実施形態による磁気抵抗効果素子は、センス電流がゼロかつ外部電流ゼロの時点でフリー層4の磁化方向がピン層8の磁化固着方向に対して反平行である。フリー層4のピン層8との反平行磁化配置は、図2に示すような静磁結合を用いる、あるいは層間交換結合を用いることで実現できる。
なお、フリー層8の長辺(一般に磁化容易軸方向と同じ方向)のサイズは、200nm未満であることが好ましい。これ以上では電流磁界効果が顕著となり、目的とする効果が得られない。
なお、図2では、フリー層4からピン層8までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
以上説明したように、本実施形態によれば、フリー層に反平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図6に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、フリー層4と、ピン層8と、フリー層4とピン層8との間に設けられた中間層6と、ピン層8の中間層6と反対側に設けられた反強磁性層9とを備えている。ピン層8は、磁性層8a、8cと、これらの磁性層間に設けられた非磁性層8bとを備えている。なお、以下の実施形態においては、第1実施形態で示した電極は図示せず、省略してある。
磁性層8aは中間層6側に設けられ、磁性層8cは反強磁性層9側に設けられる。磁性層8aと磁性層8cは非磁性層8bを介して反平行層間交換結合するように構成されている。そして磁性層8aの体積v1が磁性層8cの体積v2よりも大きくなるように構成されている。また、反強磁性層9は、交換結合により磁性層8cの磁化を固着する。なお、外部磁場がなくかつ電流が流れないときのフリー層4の磁化の向きは磁性層8aの向きと反平行となっている。
本実施形態による磁気抵抗効果素子においては、フリー層4側の磁性層8aの体積v1が磁性層8cの体積v2よりも大きくなるように構成されているので、フリー層4は、ピン層8の磁性層8aとの静磁結合により、ピン層8から反平行バイアスを受ける。
なお、図6では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
この実施形態も、フリー層に反平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図7に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、フリー層4と、中間層6と、ピン層8と、反強磁性層9と、ハードバイアス20とを備えている。反強磁性層9は、交換結合によりピン層8の磁化を固着する。ハードバイアス20はフリー層4の側部(本実施形態においては、磁化容易軸方向の端部)に設けられ、フリー層4に反平行バイアスを付与する構成となっている。すなわち、本実施形態による磁気抵抗効果素子が、図1に示す第1実施形態の場合と同様に、磁気再生素子として用いた場合には、媒体とは反対側にハードバイアス20が設けられることになる。ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と同じ向きが好ましい。
この実施形態においては、ハードバイアス20によってフリー層4に反平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、図7では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(変形例)
第3実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を図8に示す。この変形例による磁気抵抗効果素子は、第3実施形態において、ハードバイアス20を、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設ける代わりに、フリー層4の磁化容易軸方向と直交する方向の端部に設けた構成となっている。この変形例においては、ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と反対の向きが好ましい。
なお、図8では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
この変形例も第3実施形態と同様の効果を得ることができることは云うまでもない。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図9に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、第3実施形態による磁気抵抗効果素子において、ピン層8を、磁性層8a、非磁性層8b、磁性層8cからなる3層構造のピン層8に置き換えた構成となっている。磁性層8a、8cは非磁性層8bを介して反平行層間交換結合している。なお、ハードバイアス20は第3実施形態と同様に、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設けられ、フリー層4に反平行バイアスを付与する。なお、磁性層8a、8cの体積は図6に示す第2実施形態の場合のような規定はない。すなわち、どちらが大きくても小さくてもよい。
この実施形態も、第3実施形態と同様に、ハードバイアス20によってフリー層4に反平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、図9では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(変形例)
次に、第4実施形態の変形例の構成を図10に示す。この変形例による磁気抵抗効果素子は、第4実施形態において、ハードバイアス20を、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設ける代わりに、フリー層4の磁化容易軸方向と直交する方向の端部に設けた構成となっている。この変形例においては、ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と反対の向きが好ましい。
この変形例も第4実施形態と同様の効果を得ることができることは云うまでもない。
以上の実施形態においては、フリー層に反平行バイアスが印加されていたが、以下の第5乃至第7実施形態においては平行バイアスがフリー層に印加されている場合を説明する。
なお、図10では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直であり、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(第5実施形態)
本発明の第5実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図11に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、フリー層4と、ピン層8と、フリー層4とピン層8との間に設けられた中間層6と、ピン層8の中間層6と反対側に設けられた反強磁性層9とを備えている。ピン層8は、磁性層8a、8cと、これらの磁性層間に設けられた非磁性層8bとを備えている。
磁性層8aは中間層6側に設けられ、磁性層8cは反強磁性層9側に設けられる。磁性層8aと磁性層8cは非磁性層8bを介して反平行層間交換結合するように構成されている。そして磁性層8aの体積v1が磁性層8cの体積v2よりも小さくなるように構成されている。また、反強磁性層9は、交換結合により磁性層8cの磁化を固着する。
本実施形態による磁気抵抗効果素子においては、フリー層4側の磁性層8aの体積v1が磁性層8cの体積v2よりも小さくなるように構成されているので、フリー層4は、ピン層8の磁性層8aとの静磁結合により、ピン層8から反平行バイアスを受ける。なお、本実施形態においては、外部磁場がなくかつ電流が流れないときのフリー層4の磁化の向きは磁性層8aの向きと平行となっている。
この実施形態は、フリー層に平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、本実施形態の磁気抵抗効果素子においては、第1乃至第4実施形態の反平行バイアスが印加されている場合と異なり、電流はピン層8からフリー層4に向かって流れる。すなわち、電子はフリー層4からピン層8に向かって流れる。
この実施形態においては、フリー層に平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、図11では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直であり、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図12に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、フリー層4と、中間層6と、ピン層8と、反強磁性層9と、ハードバイアス20とを備えている。反強磁性層9は、交換結合によりピン層8の磁化を固着する。ハードバイアス20はフリー層4の側部(本実施形態においては、磁化容易軸方向の端部)に設けられ、フリー層4に平行バイアスを付与する構成となっている。すなわち、本実施形態による磁気抵抗効果素子が、図1に示す第1実施形態の場合と同様に、磁気再生素子として用いた場合には、媒体とは反対側にハードバイアス20が設けられることになる。ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と同じ向きが好ましい。
この実施形態においては、ハードバイアス20によってフリー層4に反平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、図12では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直であり、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(変形例)
第6実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を図13に示す。この変形例による磁気抵抗効果素子は、第6実施形態において、ハードバイアス20を、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設ける代わりに、フリー層4の磁化容易軸方向と直交する方向の端部に設けた構成となっている。この変形例においては、ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と同じ向きが好ましい。
この変形例も第6実施形態と同様の効果を得ることができることは云うまでもない。
なお、図13では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(第7実施形態)
本発明の第7実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を図14に示す。この実施形態による磁気抵抗効果素子は、第6実施形態による磁気抵抗効果素子において、ピン層8を、磁性層8a、非磁性層8b、磁性層8cからなる3層構造のピン層8に置き換えた構成となっている。磁性層8a、8cは非磁性層8bを介して反平行層間交換結合している。なお、ハードバイアス20は第6実施形態と同様に、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設けられ、フリー層4に平行バイアスを付与する。なお、磁性層8a、8cの体積は図11に示す第第5実施形態の場合のような規定はない。すなわち、どちらが大きくても小さくてもよい。
この実施形態も、第3実施形態と同様に、ハードバイアス20によってフリー層4に平行バイアスを印加しているため、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
なお、図14では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(変形例)
次に、第7実施形態の変形例の構成を図15に示す。この変形例による磁気抵抗効果素子は、第7実施形態において、ハードバイアス20を、フリー層4の磁化容易軸方向の端部に設ける代わりに、フリー層4の磁化容易軸方向と直交する方向の端部に設けた構成となっている。この変形例においては、ハードバイアス20の磁化方向はフリー層4の磁化と同じ向きが好ましい。
この変形例も第7実施形態と同様の効果を得ることができることは云うまでもない。
なお、図15では、フリー層4から反強磁性層9までの多層膜の側面は垂直で、多層膜は垂直の柱状であるが、多層膜は台形状あるいは、多層膜を構成している基板に近い下部にある層の面積が上部層の面積よりも大きくても目的とする効果が得られる。
(第8実施形態)
次に、本発明の第8実施形態による磁気抵抗効果素子を、図19(a)、(b)を参照して説明する。本実施形態による磁気抵抗効果素子は図19(b)に示すように、フリー層4と、ピン層8と、フリー層4とピン層8との間に設けられたCuからなる中間層6とを備えている。そして、フリー層4への反平行バイアスまたは平行バイアスを、2つの磁性層4、8間の層間交換結合エネルギーJが上記2つの磁性層4、8間に設けられたCuからなる中間層6の膜厚によって変化することを用いて印加するものである。Cuからなる中間層6の膜厚tcに対する磁性層4、8間の層間交換結合エネルギーJを図19(a)に示す。図19(a)において、層間交換結合エネルギーJが正の値であるところでは、2つの磁性層の磁化の向きは平行であり、層間交換結合エネルギーJが負の値であるところでは、2つの磁性層の磁化の向きは反平行であることを示す。すなわち、Cuからなる中間層6の膜厚tcがa1またはa3の近傍の値である場合は、層間交換結合エネルギーJが負の値であり、フリー層4とピン層8の磁化は反平行となり、Cuからなる中間層6の膜厚tcがa2の近傍の値である場合は、層間交換結合エネルギーJが負の値であり、フリー層4とピン層8の磁化は平行となる。図19においては、a1の値は、0.8nm〜1.0nmであり、a2の値は1.4nm〜1.7nmであり、a3の値は2.0nm〜2.3nmの範囲である。
したがって、Cuからなる中間層6の膜厚tcを0.8nm〜1.0nmまたは2.0nm〜2.3nmの範囲の値とすれば、フリー層4にはピン層8から反平行バイアスを受ける。また、Cuからなる中間層6の膜厚tcを1.4nm〜1.7nmの範囲の値とすれば、フリー層4にはピン層8から平行バイアスを受ける。
このように、Cuからなる中間層6の膜厚tcを適宜選択することにより、フリー層4に反平行バイアスまたは平行バイアスを印加することが可能となる。
本実施形態の磁気抵抗効果素子は、Cuからなる中間層6の膜厚tcを適宜選択することにより、フリー層4に反平行バイアスまたは平行バイアスを印加した構成となっている。 Cu以外のAu、Ag、あるいはこれらのいずれか一種以上を含む合金を中間層にした場合にも、同様にして層間交換結合の中間層厚依存を調べ、各々の組成に適した膜厚を選択すればよい。
本実施形態においては、フリー層4に反平行バイアスまたは平行バイアスを印加することが可能となり、大きなセンス電流を流すことなく大きなMR比(高出力)を得ることができる。このため、センス電流を大きくする必要がないため、センス電流を流してもフリー層の磁化は安定な状態となっている。
以上詳術したように、本発明の各実施形態によれば、素子化が容易でかつ高再生信号が得られる磁気抵抗効果素子を得ることができる。これにより、超高密度磁気記録用の再生ヘッドを提供することができ産業上のメリットは多大である。
本発明の第1実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 第1実施形態による磁気抵抗効果素子のフリー層に反平行バイアスを印加する原理を説明する断面図。 第1実施形態の磁気抵抗効果素子のゼロバイアス時のMR曲線を示す図。 第1実施形態の磁気抵抗効果素子の所定の電流を流したときのMR曲線を示す図。 図4に示すMR曲線の拡大図。 本発明の第2実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 本発明の第3実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 第3実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 本発明の第4実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 第4実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 本発明の第5実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 本発明の第6実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 第5実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 本発明の第6実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 第6実施形態の変形例による磁気抵抗効果素子の構成を示す断面図。 電流を印加しない場合の磁気抵抗効果素子のMR曲線を示す図。 外部磁場をパラメータとして電流を変えたときの磁気抵抗効果素子の微分抵抗の特性を示す図。 電流をパラメータとして外部磁場を変えたときの磁気抵抗効果素子の微分抵抗の特性を示す図。 本発明の第8実施形態による磁気抵抗効果素子の構成を説明する図。
符号の説明
1 磁気抵抗効果素子
2 第1電極
4 磁化自由層(フリー層)
6 中間層
8 磁化固着層(ピン層)
8a 磁性層
8b 非磁性層
8c 磁性層
9 反強磁性層
10 第2電極
20 ハードバイアス

Claims (10)

  1. 磁化の向きが可変のフリー層と、
    磁化の向きが固着されたピン層と、
    前記フリー層と前記ピン層の間に設けられた中間層と、
    を備え、
    外部磁場がなくかつ電流が流れないときに前記フリー層の磁化は前記ピン層の固着された磁化方向に対して反平行を向き、前記フリー層の磁化容易軸は前記ピン層の固着された磁化方向と平行であり、センス電流が前記フリー層から前記ピン層へ流されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 前記ピン層は、非磁性層を介して第1および第2磁性層が積層されて反平行結合した構造を有しており、前記第1および第2磁性層のうち前記中間層に近い磁性層は前記中間層から遠い磁性層よりも体積が大きく、かつ外部磁場がなくかつ電流が流れないときの前記フリー層の磁化と反平行の磁化を有していることを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 前記フリー層は前記ピン層と静磁結合していることにより前記フリー層の磁化が前記ピン層の固着された磁化方向に対して反平行となることを特徴とする請求項1または2記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 前記フリー層は前記ピン層と層間交換結合をしており、前記中間層はCu、Au、Ag、あるいはこれらのいずれか一種以上を含む合金から構成されてかつ前記フリー層と前記ピン層の層間交換結合エネルギーが負の値となる膜厚を有していることを特徴とする請求項1または2記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 磁化の向きが可変のフリー層と、
    磁化の向きが固着されたピン層と、
    前記フリー層と前記ピン層の間に設けられた中間層と、
    を備え、
    外部磁場がなくかつ電流が流れないときに前記フリー層の磁化は前記ピン層の固着された磁化方向に対して平行を向き、前記フリー層の磁化容易軸は前記ピン層の固着された磁化方向と平行であり、センス電流が前記ピン層から前記フリー層へ流されることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  6. 前記ピン層は、非磁性層を介して第1および第2磁性層が積層されて反平行結合した構造を有しており、前記第1および第2磁性層のうち前記中間層に近い磁性層は前記中間層から遠い磁性層より体積が小さく、かつ外部磁場がなくかつ電流が流れないときの前記フリー層の磁化と平行である磁化を有していることを特徴とする請求項5記載の磁気抵抗効果素子。
  7. 前記フリー層は前記ピン層と層間交換結合をしており、前記中間層はCu、Au、Ag、あるいはこれらのいずれか一種以上を含む合金から構成されてかつ前記フリー層と前記ピン層の層間交換結合エネルギーが正の値となる膜厚を有していることを特徴とする請求項5または6記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 磁化の向きが前記フリー層の磁化容易軸方向となる磁化を有するハードバイアスが前記フリー層の側面に設けられたことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
  9. 磁気再生素子として用いられ、前記フリー層の磁化容易軸が媒体面に対し略垂直に配置されていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
  10. 前記フリー層の長辺の長さは200nm未満であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の磁気抵抗効果素子。
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