JP2005282694A - 無段変速機を備えた車両の制御装置 - Google Patents

無段変速機を備えた車両の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005282694A
JP2005282694A JP2004096619A JP2004096619A JP2005282694A JP 2005282694 A JP2005282694 A JP 2005282694A JP 2004096619 A JP2004096619 A JP 2004096619A JP 2004096619 A JP2004096619 A JP 2004096619A JP 2005282694 A JP2005282694 A JP 2005282694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
pressure
pressure oil
continuously variable
variable transmission
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004096619A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Sugaya
正美 菅谷
Kazuya Arakawa
一哉 荒川
Shozo Okuda
祥三 奥田
Hiroyuki Nishizawa
博幸 西澤
Takao Watanabe
隆男 渡辺
Masataka Osawa
正敬 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Toyota Central R&D Labs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp, Toyota Central R&D Labs Inc filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2004096619A priority Critical patent/JP2005282694A/ja
Publication of JP2005282694A publication Critical patent/JP2005282694A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】 エンジンを始動して発進する際のもたつき感を回避するように無段変速機に対する圧油の供給を制御できる装置を提供する。
【解決手段】 圧油が供給されることにより変速比を小さくする第1油圧室およびその第1油圧室より高圧となることにより変速比を大きくする第2油圧室を備えた無段変速機と、走行用動力源の動力で駆動されることにより油圧を発生する油圧ポンプとを有する無段変速機を備えた車両の制御装置において、前記油圧ポンプの停止状態を含む前記各油圧室に対する圧油の供給停止状態から前記走行用動力源を始動する際に、前記油圧ポンプから前記第1油圧室に送られる圧油の少なくとも一部を前記第1油圧室側から第2油圧室側に導く分岐手段を備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、走行用の動力源によって油圧ポンプを駆動し、その油圧ポンプから吐出された圧油によって変速比が制御される無段変速機を備えている車両の制御装置に関するものである。
車両に搭載されている無段変速機の一例として、溝幅を変更できる駆動プーリと従動プーリとにベルトを巻き掛け、それぞれのプーリに対するベルトの巻き掛け半径をプーリの溝幅を変更することによって変化させて変速をおこなうベルト式の無段変速機が知られている。従来、この種の無段変速機では、各プーリを固定シーブと可動シーブとによって構成し、可動シーブを油圧室に給排する圧油によって移動させるように構成されている。また、ベルト式無段変速機ではベルトと各プーリとの接触圧を確保する必要があるので、ベルトをプーリによって強く挟み付けており、そのために、例えば従動側のプーリにおける油圧室に、伝達するべきトルクに基づいた油圧を作用させている。
このようにベルト式無段変速機では、変速比を設定するための圧油を一方のプーリ(例えば駆動プーリ)側の油圧室に給排し、また伝達するべきトルクに応じた挟圧力を設定するための油圧を他方のプーリ(例えば従動プーリ)側の油圧室に給排するように構成されている。その油圧は、車両の走行用の動力源であるエンジンによって駆動される油圧ポンプで発生させるのが一般的であるが、車両が一時的に停止した際にエンジンを停止させるいわゆるエコラン制御をおこなう車両では、一時的な停車時にも油圧を確保するために、電動油圧ポンプを併用することもおこなわれている。その例が特許文献1に記載されており、この特許文献1に記載された発明では、エンジン停止時に電動油圧ポンプを駆動して無段変速機に対して油圧を供給し、エンジンを再始動して発進する際の無段変速機の変速比を低速側の変速比に制御している。
一方、ベルト式無段変速機における変速は、一方のプーリ側の油圧室に圧油を給排しておこなうから、変速を実行するために圧油をドレーンする場合がある。また、伝達するべきトルクが低下した場合には、ベルト挟圧力を低下させるために、いずれかのプーリ側の油圧室から圧油をドレーンする場合がある。これらの場合、油圧ポンプで加圧した圧油をオイルパンなどの大気に開放された箇所に排出することになるので、加圧に要したエネルギーを廃棄することになる。このような動力損失を回避するために、特許文献2ないし4には、駆動プーリ側の油圧室と従動プーリ側の油圧室とを連通させる電動油圧ポンプを設け、変速の際には、その電動油圧ポンプによって一方の油圧室から他方の油圧室に圧油を送ることにより圧油の放出を可及的に避けるように構成した装置が記載されている。
特開平11−132321号公報 特許第2975082号公報 特開2000−193075号公報 特開2001−165293号公報
上述した無段変速機における各油圧室やその油圧室に対して油圧を給排する油圧制御装置などには、不可避的な油圧の漏れがあり、そのために、無段変速機が動作している間は、常時、油圧を発生させる必要がある。したがって、エンジンが停止し、それに伴っていわゆるエンジン駆動の油圧ポンプが停止した場合には、上記の特許文献1に記載されているように、エンジン駆動油圧ポンプとは別に設けた電動油圧ポンプを駆動するように構成している。言い換えれば、その電動油圧ポンプをも停止させる状態になると、不可避的な油圧の漏れを補うことができなくなり、前述した各油圧室を含む各部の油圧が低下し、さらには前記各油圧室に空隙が生じる場合もある。
このような状況は、車両のメインスイッチをオフにしてエンジンや電動機を完全に停止した状態に放置した場合に生じる。そして、その後にエンジンを再始動して発進する場合、油圧ポンプが同時に始動され、圧油が無段変速機に対して供給される。その場合、各油圧室に圧油が充満して外部に対して作用力を生じ始めるタイミングは、各油圧室からの圧油の抜け具合あるいは空隙の容積によって異なる。そのため、例えば駆動プーリ側の油圧室に、従動プーリ側の油圧室より先に圧油が充満し、その作用力によって駆動プーリでの溝幅が一時的に狭くなる場合が生じる。その結果、エンジンを始動して発進する場合であるにも拘わらず、変速比が一時的に低下し、それに伴って駆動力が相対的に小さくなって発進加速性あるいは発進時のもたつき感が生じる可能性がある。上記の特許文献2ないし4に記載されている電動油圧ポンプを設けた場合であっても、メインスイッチをオフにすると、その電動油圧ポンプが停止するので、再始動して発進する際の加速性もしくはもたつき感などの不都合を回避することはできない。
この発明は上記の技術的課題に着目してなされたものであり、再始動の際もしくはその直後の発進の際に無段変速機の変速比を確実に最大変速比側に制御することのできる制御装置を提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、圧油が供給されることにより変速比を小さくする第1油圧室およびその第1油圧室より高圧となることにより変速比を大きくする第2油圧室を備えた無段変速機と、走行用動力源の動力で駆動されることにより油圧を発生する油圧ポンプとを有する無段変速機を備えた車両の制御装置において、前記油圧ポンプの停止状態を含む前記各油圧室に対する圧油の供給停止状態から前記走行用動力源を始動する際に、前記油圧ポンプから前記第1油圧室に送られる圧油の少なくとも一部を前記第1油圧室側から第2油圧室側に導く分岐手段を備えていることを特徴とする制御装置である。
また、この発明における前記分岐手段は、請求項2に記載してあるように、前記各油圧室を連通しかつ双方向に選択的に圧油を吐出可能な電動油圧ポンプと、前記油圧ポンプの停止状態を含む前記各油圧室に対する圧油の供給停止状態から前記走行用動力源を始動する際に前記第1油圧室側から第2油圧室側に圧油を吐出するように前記電動油圧ポンプを駆動する制御手段とを備えた構成とすることができる。
請求項1の発明によれば、第1油圧室に圧油を供給することにより変速比が小さくなり、すなわちアップシフトし、また反対に第2油圧室の油圧を第1油圧室の圧力に対して増大させると、変速比が大きくなり、すなわちダウンシフトする。その圧油あるいは油圧は、油圧ポンプによって発生させられるが、走行用動力源を停止するなど油圧ポンプを停止させることを含む圧油の供給停止状態から走行用動力源を始動する場合、第1油圧室側から第2油圧室側に圧油を導く分岐手段が機能する。そのため、走行用動力源が始動して油圧ポンプが圧油を発生し始めると、第1油圧室側に送られた圧油が、分岐手段を介して第2油圧室側に導かれるので、第2油圧室が第1油圧室に先行して圧油の充満状態となる。すなわち、変速比を増大させる方向に制御され、したがって発進時には変速比が確実に増大しており、発進加速性の不足やもたつき感などを未然に防止することができる。
なお、請求項2に記載してあるように、分岐手段として電動油圧ポンプおよびこれを制御する制御手段を含む構成を採用すれば、上述した請求項1の発明と同様の作用・効果を得られることに加えて、変速の際にその電動油圧ポンプを動作させて第1油圧室と第2油圧室との間で圧油を移動させることができるので、圧油を放出することによるエネルギの損失を抑制することができる。
つぎにこの発明を具体例に基づいて説明する。図2は、この発明の一例を模式的に示しており、内燃機関(エンジン)1を走行用の動力源とする車両に搭載されたベルト式無段変速機2およびその油圧制御系統を示している。
その無段変速機2は、従来知られているものと同様に、入力軸3と同一軸線上に配置された駆動プーリ4と、出力軸5と同一軸線上に配置された従動プーリ6と、これらに巻き掛けられたベルト7とを有している。その駆動プーリ4は、互いに接近・離隔する固定シーブ8と可動シーブ9とから構成され、これらのシーブ8,9の間に、ベルト7を巻き掛けるいわゆるV溝が形成されるようになっている。その固定シーブ8は入力軸3に一体化され、これに対して可動シーブ9は入力軸3と一体に回転するものの入力軸3の軸線上を前後動するように構成されている。そして、その可動シーブ9の背面側には、可動シーブ9を前後動させるための油圧室10が設けられている。
従動プーリ6は、上記の駆動プーリ4と同様な構成であって、出力軸5に一体化された固定シーブ11と、出力軸5と一体回転するものの出力軸5の軸線上を前後動する可動シーブ12とから構成されている。そして、その可動シーブ12の背面側には、可動シーブ12を前後動させるための油圧室13が設けられている。なお、ベルト7の各プーリ4,6に対する巻き掛け半径の変更に伴ってベルト7が左右に移動することを可及的に抑制するために、各プーリ4,6における固定シーブ8,11と可動シーブ9,12との位置が左右反対になっている。
駆動プーリ4側の入力軸3がエンジン1に連結され、また従動プーリ6側の出力軸5が図示しないプロペラシャフトやデファレンシャルなどを介して駆動輪にトルクを出力するようになっている。したがって、駆動プーリ4に対するベルト7の巻き掛け半径が増大することによって変速比が小さくなり、すなわちアップシフトし、これとは反対に駆動プーリ4の溝幅が小さくなってベルト7の巻き掛け半径が小さくなることにより変速比が大きくなってダウンシフトするように構成されている。
次に、上記の各油圧室10,13に対して圧油を給排し、あるいは油圧を増減するための油圧制御系統について説明すると、エンジン1によって駆動される油圧ポンプ14が設けられている。この油圧ポンプ14は、エンジン1に対して実質的に直結されていてエンジン1の駆動・停止に併せて動作し、また停止するように構成され、エンジン1の動力で駆動されてオイルパン15などの油たまりからオイルを汲み上げて吐出する。
その油圧ポンプ14の吐出側にライン圧制御弁16が接続されている。そのライン圧は、無段変速機2を含む油圧によって動作する機器の元圧である。ライン圧制御弁16は、アクセル開度などで表される要求駆動力やエンジン負荷などに応じたライン圧となるように制御するための調圧弁であって、ソレノイドに対する通電電流に応じて電磁力が変化し、その電磁力により調圧レベルを変化させるようになっている。
ライン圧制御弁16で調圧されたライン圧を流通させるライン圧油路17から前記各油圧室10,13に圧油を導く油路18に減圧弁19が介装されている。この減圧弁19は、ソレノイドに対する通電電流に応じて調圧レベルが変化する調圧弁であって、車両の走行状態あるいは無段変速機2の動作状態に基づいてソレノイドに対する通電電流が制御され、ライン圧を元圧としてそれより低い圧力に調圧した油圧を出力するように構成されている。
減圧弁19の出力側に逆止弁20を有する油路21が連通されており、その油路21が従動プーリ6側の油圧室13に連通されている。なお、その逆止弁20と油圧室13との間には、油圧センサ22が接続されている。また、減圧弁19の出力側には、他の逆止弁23を有する他の油路24が接続されており、その油路24が三方向切換弁25に接続されている。この三方向切換弁25は、出力ポートを油路24に連通させる動作位置と、出力ポートをライン圧油路17に連通させる動作位置とに切り換えられる電磁切換弁であって、その出力ポートが前記駆動プーリ4側の油圧室10に連通されている。なお、三方向切換弁25に接続されているライン圧油路17にはオリフィス26が介装されている。
そして、各油圧室10,13を相互に連通させて圧油を移動させる電動油圧ポンプ27が設けられている。より具体的には、前述した各油路21,24における各逆止弁20,23より下流側の部分を接続する油路28に電動油圧ポンプ27が介装されている。この電動油圧ポンプ27は電動機29によって駆動されるポンプであって、駆動プーリ4側から従動プーリ6側に向けた方向と、これと反対の方向との双方向に選択的に圧油を送ることができるように構成されている。
なおここで、前記ライン圧制御弁16に対する通電電流と油圧PL との関係、および前記減圧弁19に対する通電電流とその出力圧(すなわち無段変速機2の挟圧力を設定する油圧)Pd との関係を示すと、図3のとおりである。すなわち挟圧力Pd はライン圧PL を減圧補正した圧力とされている。
次に上記のエンジン1を始動する際の制御を説明する。図1はその際の電動油圧ポンプ27についての制御フローチャートを示しており、先ず、車両の全体との元スイッチであるメインスイッチがオン状態に切り換えられたか否かが判断される(ステップS1)。このステップS1で否定的に判断された場合にはリターンし、また反対に肯定的に判断された場合には、エンジン1が始動されたか否かが判断される(ステップS2)。すなわち、メインスイッチがオン状態に切り換えられた場合には、その直前では電動油圧ポンプ27もオフ状態になっていて無段変速機2のいずれの油圧室10,13にも圧力が掛かっておらず、したがっていずれかもしくは両方の油圧室10,13に空隙が生じている可能性がある。その状態で油圧ポンプ14が圧油を吐出し始めるか否かを判断するためにステップS2の判断ステップを実行する。
ステップS2で否定的に判断された場合にはリターンし、また反対に肯定的に判断された場合すなわちエンジン1が始動されて油圧ポンプ14が圧油を吐出する場合には、電動油圧ポンプ27を駆動プーリ4側から従動プーリ6側に圧油を送るように駆動する(ステップS3)。このステップS3の機能的手段が、この発明における制御手段に相当する。
エンジン1が始動された時点では、車両は停止しており、無段変速機2に対しては油圧ポンプ14から圧油を供給するために三方向切換弁25は、その出力ポートを油路24に連通させるように動作している。エンジン1が始動されて油圧ポンプ14が圧油を吐出すると、その時点のアクセル開度などの車両の状態に応じた調圧レベルで前記ライン圧制御弁16が油圧を調圧し、ライン圧を設定する。さらに、そのライン圧を前記減圧弁19が減圧補正し、その圧油が油路18から油路20,24のそれぞれに供給される。従動プーリ6側の油圧室13には未だ充分な油圧が掛かっていないので、油路21に介装されている逆止弁20が押し開かれ、油圧室13に対して圧油が供給される。
一方、駆動プーリ4側の油圧室10にも未だ充分な油圧が掛かっていないので、油路24に供給された圧油は逆止弁24を押し開いて流れるが、駆動プーリ4側から従動プーリ6側に圧油を送るように電動油圧ポンプ27が駆動されているので、油路24の圧油の全てもしくは一部が、電動油圧ポンプ27によって従動プーリ6側の油路21もしくは油圧室13に向けて送られる。すなわち、減圧弁19からは各油路21,24のそれぞれに所定圧の圧油が供給されるが、駆動プーリ4側の油路24に送られた圧油は駆動プーリ4の油圧室10に到る前に油路24から分岐して従動プーリ6側に送られる。
その結果、メインスイッチがオフ状態になっているなどの油圧の発生していない状態からエンジン1が始動されて油圧ポンプが圧油を吐出し始める際には、従動プーリ6側の油圧室13に対して駆動プーリ4側の油圧室10よりも優先して圧油が供給される。そのため、例えば従動プーリ6側の油圧室13から圧油が多量に抜けていて、駆動プーリ4の油圧室10よりも従動プーリ6側の油圧室13の空隙が大きくなっている場合であっても、エンジン1の始動の際には、従動プーリ6側の油圧室13に先に圧油が充満して作用力を生じ、従動プーリ6の溝幅が狭くなるように機能する。これは、変速比を増大させる油圧の作用状態であり、したがってエンジン1の始動後の発進の際には、無段変速機2の変速比が大きくなって充分な駆動力を得ることができる。また、ベルト挟圧力が充分高くなってベルト滑りが回避される。
このような電動油圧ポンプ27を駆動して従動プーリ6側の油圧室13に優先的に圧油を供給する制御は、予め定めた所定時間の間継続され、すなわち図1におけるステップS4で肯定的に判断されるまで継続され、その後(ステップS4で肯定的に判断された後)、電動油圧ポンプ27が一旦停止され、リターンする。すなわち、通常の制御が実行される。
なお、電動油圧ポンプ27は、各油圧室10,13の間で双方向に圧油を流すことができるから、アップシフトの場合には、上述した場合とは反対に従動プーリ6側の油圧室13から駆動プーリ4の油圧室10に向けて圧油を供給する。その結果、駆動プーリ4の溝幅が狭くなると同時に従動プーリ6の溝幅が広くなるので、駆動プーリ4に対するベルト7の巻き掛け半径が増大し、変速比が小さくなる。このように、変速の際には、各油圧室10,13に閉じこめられている圧油を移動させ、圧油を放出することがないので、圧油を生じさせるために消費したエネルギを無駄にすることがなく、エネルギ損失を抑制して燃費を向上させることができる。
以上述べたように、この発明の制御装置では、メインスイッチがオフ状態にあるなどの車両の全体が停止していて油圧を発生していない状態からエンジン1を始動して油圧を発生させる場合、圧油が供給されることにより変速比を減少させる駆動プーリ4側の油圧室10に向けて供給される圧油の少なくとも一部を、その供給の途中で分岐させて油路28を経て従動プーリ6側の油圧室13に向けて供給する。したがって、そのためのこの発明における分岐手段は、上述した油路28および電動油圧ポンプ27ならびにこれを制御する制御手段に限られないのであり、例えば、前記油路24と油路28との分岐箇所に電気的に制御される切換弁を設け、エンジン1の始動時に、駆動プーリ4の油圧室10側に向かう圧油をその切換弁を介して油路28から従動プーリ6側の油圧室13に供給するように構成することもできる。
また、この発明は、要は、複数の油圧室に油圧が掛かっていない状態をある程度長時間継続してそれらの油圧室から圧油が抜けた状態で、再度、油圧を発生させてそれらの油圧室に圧油を供給する場合に、それらの油圧室に向けて圧油を同時に送るものの、いずれかの油圧室に対してはその圧油の供給途中で他の油圧室に向けて圧油を分岐もしくは迂回させ、これにより特定の油圧室に優先的に圧油を充満させるように構成されていることを特徴とする装置である。したがってそれらの油圧室は、無段変速機において変速に関与するものであればよいのであり、上述したベルト式無段変速機における各プーリに付設されたアクチュエータの油圧室に限定されない。例えば、トロイダル型(トラクション式)無段変速機においてパワーローラを前後動させるための油圧アクチュエータにおける油圧室であっもよい。
さらに、この発明はエンジン(内燃機関)のみを走行用動力源とする車両に限らず、電動機を走行用動力源とした電気自動車やモータ・ジェネレータを併用したハイブリッド車にも適用することができる。さらに、走行用動力源によって駆動される油圧ポンプと併せて、電動油圧ポンプを設けた車両にも適用することができる。
この発明の制御装置による制御の一例を説明するためのフローチャートである。 この発明で対象とする無段変速機およびその油圧制御系統の一例を模式的に示す図である。 ライン圧と挟圧力とそれぞれを設定するためのソレノイド電流との関係を簡略化して示す油圧特性線図である。
符号の説明
1…エンジン、 2…無段変速機、 4…駆動プーリ、 6…従動プーリ、 7…ベルト、 10,13…油圧室、 14…油圧ポンプ、 27…電動油圧ポンプ。

Claims (2)

  1. 圧油が供給されることにより変速比を小さくする第1油圧室およびその第1油圧室より高圧となることにより変速比を大きくする第2油圧室を備えた無段変速機と、走行用動力源の動力で駆動されることにより油圧を発生する油圧ポンプとを有する無段変速機を備えた車両の制御装置において、
    前記油圧ポンプの停止状態を含む前記各油圧室に対する圧油の供給停止状態から前記走行用動力源を始動する際に、前記油圧ポンプから前記第1油圧室に送られる圧油の少なくとも一部を前記第1油圧室側から第2油圧室側に導く分岐手段を備えていることを特徴とする無段変速機を備えた車両の制御装置。
  2. 前記分岐手段が、前記各油圧室を連通しかつ双方向に選択的に圧油を吐出可能な電動油圧ポンプと、前記油圧ポンプの停止状態を含む前記各油圧室に対する圧油の供給停止状態から前記走行用動力源を始動する際に前記第1油圧室側から第2油圧室側に圧油を吐出するように前記電動油圧ポンプを駆動する制御手段とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の無段変速機を備えた車両の制御装置。
JP2004096619A 2004-03-29 2004-03-29 無段変速機を備えた車両の制御装置 Pending JP2005282694A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096619A JP2005282694A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 無段変速機を備えた車両の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004096619A JP2005282694A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 無段変速機を備えた車両の制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005282694A true JP2005282694A (ja) 2005-10-13

Family

ID=35181324

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004096619A Pending JP2005282694A (ja) 2004-03-29 2004-03-29 無段変速機を備えた車両の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005282694A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006057757A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ベルト式無段変速機の制御装置
WO2016120987A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 株式会社ユニバンス 無段変速機
WO2017033888A1 (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 日本電産トーソク株式会社 車載油圧供給装置
JP2018035813A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 日産自動車株式会社 無段変速機の制御方法及び制御装置
WO2019131464A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 日産自動車株式会社 動力伝達装置の制御方法及び動力伝達装置の制御装置
WO2019131463A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 日産自動車株式会社 動力伝達装置の制御方法及び動力伝達装置の制御装置

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006057757A (ja) * 2004-08-20 2006-03-02 Toyota Central Res & Dev Lab Inc ベルト式無段変速機の制御装置
JP4727183B2 (ja) * 2004-08-20 2011-07-20 株式会社豊田中央研究所 ベルト式無段変速機の制御装置
WO2016120987A1 (ja) * 2015-01-27 2016-08-04 株式会社ユニバンス 無段変速機
JPWO2016120987A1 (ja) * 2015-01-27 2017-11-02 株式会社ユニバンス 無段変速機
WO2017033888A1 (ja) * 2015-08-24 2017-03-02 日本電産トーソク株式会社 車載油圧供給装置
JPWO2017033888A1 (ja) * 2015-08-24 2018-07-05 日本電産トーソク株式会社 車載油圧供給装置
WO2018043052A1 (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 日産自動車株式会社 無段変速機の制御方法及び制御装置
JP2018035813A (ja) * 2016-08-29 2018-03-08 日産自動車株式会社 無段変速機の制御方法及び制御装置
CN109642663A (zh) * 2016-08-29 2019-04-16 日产自动车株式会社 无级变速器的控制方法以及控制装置
US10711884B2 (en) 2016-08-29 2020-07-14 Nissan Motor Co., Ltd. Control method and control device of continuously variable transmission
WO2019131464A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 日産自動車株式会社 動力伝達装置の制御方法及び動力伝達装置の制御装置
WO2019131463A1 (ja) * 2017-12-28 2019-07-04 日産自動車株式会社 動力伝達装置の制御方法及び動力伝達装置の制御装置
CN111512073A (zh) * 2017-12-28 2020-08-07 日产自动车株式会社 动力传递装置的控制方法以及动力传递装置的控制装置
CN111542711A (zh) * 2017-12-28 2020-08-14 日产自动车株式会社 动力传递装置的控制方法以及动力传递装置的控制装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4678435B2 (ja) 無段変速機の油圧供給装置
US10711884B2 (en) Control method and control device of continuously variable transmission
JP5125030B2 (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JP5435145B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2010190371A (ja) 車両用動力伝達装置の制御装置
US10584789B2 (en) Control method and control device of continuously variable transmission
JP2014052034A (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP4839988B2 (ja) 車両用無段変速機の制御装置
US11499629B2 (en) Control device for continuously variable transmission
JP2007303485A (ja) ベルト式無段変速機の駆動装置
JP6673483B2 (ja) 無段変速機、及び、その制御方法
JP2005282694A (ja) 無段変速機を備えた車両の制御装置
JP4680615B2 (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP4727183B2 (ja) ベルト式無段変速機の制御装置
KR20150084981A (ko) 변속기의 제어 장치
JP2006189079A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2011069427A (ja) アイドルストップ車の制御装置
JP6866937B2 (ja) 無段変速機及び無段変速機の制御方法
JP2006316819A (ja) 油圧制御装置
JP5691733B2 (ja) 車両用無段変速機のロックアップ制御装置
JP6268409B2 (ja) アイドルストップ車の制御装置
JP2008025678A (ja) 車両用無段変速機の制御装置
US20100099535A1 (en) Continuously variable transmission control apparatus
JP2019152258A (ja) 動力伝達装置及び動力伝達装置の制御方法
JP2019157969A (ja) 動力伝達装置及び動力伝達装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070228

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091030

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100223