JP2005282274A - ドアハンドル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ハンドル軸とハンドルとを有し、ハンドルにはハンドル軸の差込孔を有する連結用ボス部が設けられたドアハンドル装置において、低コストで組み立ても容易にする。
【解決手段】ハンドル3のボス部11に、ハンドル軸2用の差込孔12に連通する傾斜付き孔20を設け、この内部にスライダ16を収納する。スライダ16は弾性部材18で押し戻し方向へ付勢する。スライダ16には軸方向の軸孔26と径方向のチップ保持孔27とを設ける。チップ保持孔27には、傾斜付き孔20内周面と軸孔26内のハンドル軸2とに挟まれた状態でストッパチップ17を嵌め込む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ドアハンドル装置に関するものである。
ドアハンドル装置は、ドアの端面側で埋設されたラッチ装置等からドア表面へ突出状に設けられるハンドル軸と、このハンドル軸の軸端部に連結されるハンドルとを有している。ハンドルにはハンドル軸用の差込孔を有する連結用ボス部が設けられ、このボス部の差込孔をハンドル軸の軸端部へ差し込んだ状態で、ハンドルのボス部側面からハンドル軸の側面へ向けてセットビスを螺入させることで、ハンドル軸に対するハンドルの抜け止めをさせるというのが一般的な構造であった。
しかし、この構造ではハンドル軸の軸方向に対してハンドルを十分に押し込んだ状態を保持させつつセットビスの締め込みをしなければならず、面倒であるだけでなく、軸方向の押し込みが足りないとドアに対するハンドルの取付状態にガタツキが生じてしまうということがあった。
そこで従来、ハンドルのボス部内に複数のブロック片を互いに摺り合わせ状態に組み込んで、これら各ブロック片の相互間で、ハンドル軸からボス部が抜ける方向でくさび作用が生じるようにして、このくさび作用によってハンドル軸に対するハンドルの抜け止めをさせるという構造が提案されている(特許文献1等参照)。
特開2000−352227号公報
従来公知のくさび作用を利用するドアハンドル装置では、くさび作用を生じさせるうえで複数のブロック片を互いに摺り合わせる必要があり、そのため、個々のブロック片としては複雑構造であり且つ加工精度もある程度必要になるということがあって、装置全体の製作コストが比較的に高コストになるということがあった。また複数のブロック片を必要とする(部品点数が多い)ことから、組み立てが面倒であるということもあった。
なお、特許文献1に記載の構造では、ハンドル軸等に滑り止めのローレットが設けられているため、ハンドル軸とハンドルとの間を規制してしまい、ドアが肉厚方向で収縮したときなどの微妙な変化に対応し難いという問題もあった。すなわち、この場合はハンドルのガタツキに繋がっていた。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、構造簡潔にすると共に部品点数を少なく抑え、もって低コストで組み立ても容易にできるドアハンドル装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係るドアハンドル装置は、ドア表面で突出状に設けられるハンドル軸とこのハンドル軸の軸端部に後付けによって連結されるハンドルとを有している。またハンドルにはハンドル軸用の差込孔を有する連結用ボス部が設けられて、このボス部内にハンドル軸の挿入は許容するが脱出は不能にする軸止め手段が設けられている。
そしてこの軸止め手段は、ボス部の差込孔の奥方に連通して奥方ほど内部が広くなる傾斜付き孔が設けられ、この傾斜付き孔内にはスライダが軸移動自在に収納されていると共にこのスライダを奥方から押し戻し方向へ付勢する弾性部材が収納されている。
このスライダには、差込孔と軸方向で連通してハンドル軸の挿通を可能にする軸孔が設けられていると共に、この軸孔を取り囲んだ周壁を貫通して軸孔内と傾斜付き孔内とを径方向で連通させるチップ保持孔が設けられている。またこのチップ保持孔内には、傾斜付き孔の内周面とハンドル軸の外周面とに挟まれた状態でストッパチップが嵌め込まれている。
このようにスライダとストッパチップとを組み合わる構成を採用しているので、部品点数が少なく、構造も極めて簡潔である。また、ハンドルのボス部に設ける傾斜付き孔の孔内面とストッパチップとの当接によってハンドル軸に対するハンドルの抜け止め作用を得るようにしているので、構造(部品形状)が複雑になるものではなく、また加工精度もそれほど高くする必要がない。従って、製作コストを可及的に低コストにでき、組み立てもいたって簡単である。
そのうえ、ストッパチップとハンドル軸との当接位置はドアの厚みに応じて決められることになり、その当接位置でハンドル軸に対するハンドルの抜け止め作用が生じることになるので、厚みが異なる各種のドアに対して柔軟に適応できる(即ち、ドア厚みに対する汎用性が高い)という利点がある。
なお、ストッパチップは球形に形成されたものとして、チップ保持孔内で転動自在に保持させるようにするのが好適である。
このようにストッパチップを球形にすると、このストッパチップと傾斜付き孔の内周面、及びこのストッパチップとハンドル軸の外周面の、各擦り合わせ面が点と平面との接触になるため、弾性部材がスライダを介して常時、傾斜付き孔内へハンドル軸を嵌め込もうとする力が作用し続け、これによってハンドル軸とハンドルとの相対的な緩みが防止される利点がある。
スライダに設けるチップ保持孔は周方向の3箇所以上(更に好ましくは5箇所以上)とし、これら各チップ保持孔内にストッパチップを嵌め込むようにすると、得られる抜け止め作用を強く且つ確実にできる。
ハンドルのボス部には、その外面側から傾斜付き孔内へ向けて貫通する操作孔を設けておくのが好適である。このような操作孔を設けておけば、この操作孔へ工具(例えばマイナスドライバ等)を差し込んで傾斜付き孔内のスライダを傾斜付き孔の奥方へ強制的に軸移動させることができ、これによってハンドル軸からハンドルを外すことができるようになる。この構造は、例えばハンドルの交換時などに有益となる。
ハンドル軸に対し、その軸端寄りの外周面にストッパチップと係合して傾斜付き孔の内周面との間でストッパチップを地獄固め可能にするチップ受け凹部を設けておくと好適である。
このようにハンドル軸にチップ受けを設けておけば、万が一、ハンドル軸に差し込んだハンドルのボス部にガタツキが生じたような場合でも、ハンドル軸からハンドルのボス部が抜ける前にチップ受けにストッパチップが係合して抜ける状態には至らない。そのため、ドアハンドル装置が使用不要な状態に破損してしまうということがなく、結果、閉じこめ等といった事故を未然に防ぐことができる。
本発明に係るドアハンドル装置は、構造が簡潔でありまた部品点数が少なく抑えられているので、低コストであり、また組み立ても容易にできる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図8は、本発明に係るドアハンドル装置1の一実施形態を示している。図1及び図2から明らかなように、このドアハンドル装置1はハンドル軸2とハンドル3とを有している。ハンドル軸2は、ドア5の端面側で埋設されたラッチ装置(図示略)等からドア5の表面で突出する状態に設けられる。これに対してハンドル3は、ハンドル軸2の軸端部に対して後付けによって連結される。ハンドル軸2の軸端部に対するハンドル3の連結は、ドア5(ラッチ装置等)に対してハンドル軸2の取り付けを行った後、又はこの取り付けに並行して行われる。すなわち、このドアハンドル装置1をドア5へ取り付けるまではハンドル軸2とハンドル3とが分離している。このような連結の手順となるため、ハンドル3とハンドル軸2とは上記の「後付け」という関係になる。
なお、ハンドル軸2はドア5の表裏両側へ突出するように設けるのが一般的であり、この場合、上記ハンドル3を連結する側とは反対側の軸端部にはこのハンドル軸2をドア5へ取り付ける時点で既に(「先付け」状態として)、ハンドル6が取付固定されている。これら後付け側のハンドル3と先付け側のハンドル6とは、外観上はドア5を境として形状や取付向きが対称で、対を成したものとなっており、またハンドル軸2を介して互いに一体回動可能とされる。
後付け側のハンドル3(以下単に「ハンドル3」と記載する)は、回動操作の際に実際に手を掛けるハンドル本体10と、ハンドル軸2との連結及びドア5からの離反スペースを確保するためのボス部11とを有している。これらハンドル本体10とボス部11とは別部材によって形成したものでも互いに一体形成したものでもよく、別部材にする場合には、例えばボス部11側からハンドル本体10へ向けて合体ネジ9をねじ込むことによって合体させればよい。勿論、これらハンドル本体10やボス部11における形状や材質は、金属(ダイキャストや削りだし等)、プラスチック、木など、何ら限定されるものではない。
ボス部11には、ハンドル軸2をガタツキなく差し込むための差込孔12が設けられている。この差込孔12は、少なくともその開口端寄りの部分に対してハンドル軸2との間で一体回動関係を得るための回り止め構造が採られている。図例では差込孔12が角穴に形成されていると共に、ハンドル軸2側(差込孔12の角穴領域に対応する部分)が断面角形とされたものを示しているが、これに限定されるものではなく、要は差込孔12とハンドル軸2とで回転非対称形による嵌合ができればよいのである。
このボス部11の内部には軸止め手段13が設けられている。この軸止め手段13は、差込孔12にハンドル軸2を挿入することは許容するが、一旦挿入した後の脱出は不能にさせるようになったものである。
図1及び図3から明らかなように、この軸止め手段13はスライダ16とストッパチップ17とを有している。また、スライダ16の移動方向に対して一方向的な付勢力を与えるコイルバネなどの弾性部材18を有している。
図5から明らかなように、ボス部11の内部には差込孔12の奥方に連通するかたちで傾斜付き孔20が設けられている。この傾斜付き孔20の奥方には更に延長孔21が設けられており、これら差込孔12、傾斜付き孔20及び延長孔21によってボス部11内が貫通する状態にある。傾斜付き孔20は内部が差込孔12よりも広く形成されており、更にその内面には奥方ほど広くさせる向きの傾斜が設けられたものである。また延長孔21は傾斜付き孔20の最大内径に合わせたストレート孔となっている。
そして、この傾斜付き孔20にはスライダ16が収納されている。本実施形態ではスライダ16の後部側が延長孔21内にも及ぶような収納状態としてある。またこの延長孔21内には、スライダ16の後端に当接する状態で弾性部材18が収納されている。なお、ハンドル本体10には、ボス部11を組み合わせたときに延長孔21と合致する配置で同径の凹部22が設けられている。そのため、傾斜付き孔20から延長孔21にかけてスライダ16及び弾性部材18を収納して、ボス部11とハンドル本体10とを組み合わせたとき、凹部22内に弾性部材18が半没状に嵌まる状態で、この凹部22に対して弾性部材18が底付きする(バックアップされる)ようになる。
ハンドル本体10にこの凹部22を設けることで弾性部材18の位置決め及び位置ズレ防止が図られ、また傾斜付き孔20内でのスライダ16の軸移動スペースが十分な距離になっているという利点に繋がっている。ただ、この凹部22は必須不可欠というものではない。
図6から明らかなように、スライダ16は円筒形状に形成されており、その中心部には軸方向へ通り抜ける軸孔26が設けられている。このスライダ16は例えば真鍮等の金属又はプラスチック等によって形成されている。このスライダ16が呈する円筒形は段付き円筒形状とされており、そのうちの径小側部分16aが、ボス部11における傾斜付き孔20の内径より一回り径小とされ、径大側部分16bが、ボス部11における延長孔21内にガタツキ無く嵌って軸移動のガイドとなる外径とされている。言うまでもなく、このスライダ16の軸方向長さは、傾斜付き孔20及び延長孔21内での軸移動が可能な寸法として形成されている。また、径小側部分16aの先端外周には面取り16cが施されており、傾斜付き孔20内での軸移動時に、傾斜付き孔20の内周面との間で接触干渉が起こり難く対処してある。
軸孔26は、スライダ16がボス部11の傾斜付き孔20内へ収納されたときに差込孔12と軸方向で連通するようになっている。また、この軸孔26は差込孔12と同等又は若干径大に形成されており、差込孔12をハンドル軸2へ差し込んだときにこのハンドル軸2をそのままスライダ16へも突き刺すことができる。
このスライダ16において、上記した径小側部分16aにはチップ保持孔27が設けられている。このチップ保持孔27は、軸孔26を取り囲むようになる周壁に対してこれを径方向に貫通しており、その外周面側ほど径大で内周面側ほど径小になるすり鉢状の凹部となっている。すなわち、軸孔26と傾斜付き孔20との間がテーパ孔状に連通している。このようなチップ保持孔27はスライダ16(径小側部分16a)の周方向において等間隔で複数箇所(図例では5箇所)設けられている。
ストッパチップ17はスライダ16の各チップ保持孔27内に嵌め込まれる。このストッパチップ17は球形(鋼球)として形成されている。上記したように各チップ保持孔27はテーパ孔状となっているが、その径小側の孔径に比べてストッパチップ17の外径の方が径大とされている。そのためこのストッパチップ17がチップ保持孔27を通過してしまうことはない。
そのうえで、チップ保持孔27内に嵌められたストッパチップ17は、スライダ16の外周面側と内周面側との双方へ突出するようになるので、スライダ16がボス部11の傾斜付き孔20内へ収納され且つボス部11の差込孔12を経てこのスライダ16の軸孔26へハンドル軸2が差し込まれたときには、各ストッパチップ17が傾斜付き孔20の内周面とハンドル軸2の外周面とに挟まれ、これら両面に当接した状態になり、スライダ16の軸孔26内に対してハンドル軸2の差込量が増えるのに伴ってストッパチップ17は転動するようになっている。
なお、スライダ16に設けるチップ保持孔27を周方向の3箇所以上としてストッパチップ17の使用数を3個以上とするのがよいが、4箇所とする(4個のストッパチップ17を使用する)よりは5箇所以上とする(5個以上のストッパチップ17を使用する)方が、抜け止め作用を強く且つ確実にできる。
弾性部材18は、スライダ16を傾斜付き孔20の奥方から押し戻し方向へ付勢するように設けられる。これによってスライダ16の各チップ保持孔27内に嵌められたストッパチップ17は、傾斜付き孔20の内周面とハンドル軸2の外周面とに挟まれた状態を高めるように付勢されることになる。
なお、ハンドル軸2は、各ストッパチップ17との当接位置に制限がつけられないように(即ち、差込時の回転角度が限定されることがないように)、各ストッパチップ17と当接し得る長さ領域にわたり丸軸として形成されている。
また、このハンドル軸2には、その軸端寄りの外周面にチップ受け凹部30が設けられている。図例においてチップ受け30は円周溝として形成したものを示してあるが、少なくとも一つのストッパチップ17に対応させた独立した凹部として形成することもできる。
このチップ受け凹部30は、図8に示すようにスライダ16に対するハンドル軸2の突き刺し量が短くなったとき(抜けそうになったとき)に、ストッパチップ17と係合可能となるものである。このチップ受け凹部30に対してストッパチップ17が係合すると、傾斜付き孔20の内周面との間でストッパチップ17が地獄固め状に固定され、このストッパチップ17によってハンドル軸2の軸移動も阻止されることになるので、結果として、万が一、ハンドル軸2に差し込んだハンドル3のボス部11にガタツキが生じたような場合でも、ハンドル軸2からハンドル3のボス部11が抜けるといったことが防止されることになる。そのため、ドアハンドル装置1が使用不要な状態に破損してしまうということがなく、結果、閉じこめ等といった事故(ドア5を開けられなくなる事故)を未然に防ぐことができる。
ところで、図2から明らかなように、ハンドル3のボス部11にはその外面に操作孔35が設けられている。図1及び図3から明らかなように、この操作孔35は、ボス部11の傾斜付き孔20内まで貫通したもので、この傾斜付き孔20内に収納されるスライダ16に対して、丁度、その径小側部分16aと径大側部分16bとの境の段差部16d(図6参照)に臨む位置付けになっている。
このような操作孔35があるため、必要に応じてこの操作孔35へマイナスドライバ等の工具(図示略)の先端を差し込めば、スライダ16の上記段差部16dへこの工具の先端を引っ掛けて、スライダ16を弾発部材18に抗しながら傾斜付き孔20の奥方へ強制的に軸移動させることができる。これによってハンドル軸2からハンドル3を外すことができるようになる。
このような構成のドアハンドル装置1をドア5に取り付けるには、「先付け」のハンドル6が取付固定されたハンドル軸2を、取付座カバー40等を介してドア5の所定取付箇所へ突き刺し、これによってドア5の反対側面で取付座カバー40を介して突出するようになるハンドル軸2の軸端部に対し、「後付け」のハンドル3のボス部11に設けられた差込孔12を差し込むようにする。そしてこの状態のまま先付け側のハンドル6と後付け側のハンドル3とを相互近接方向へ押し付ける。
これにより、後付け側のハンドル3内に設けられた軸止め手段13では、スライダ16の軸孔26内へとハンドル軸2が突き刺さる状態となる。このときスライダ16は弾性部材18によって押し戻し方向へ押圧付勢されているため、このスライダ16のチップ保持孔27に嵌められたストッパチップ17は、傾斜付き孔20の内周面に当接する状態を維持しつつ、ハンドル軸2の外周面にも当接されることになり、これら両面に挟まれた状態となる。そして、スライダ16の軸孔26内へハンドル軸2が差し込まれるのに伴ってストッパチップ17は転動する。
このときスライダ16は、ハンドル軸2によりストッパチップ27を介して傾斜付き孔20の奥方(径大側)へ押し込むような作用を受けるため、弾性部材18の付勢力に反発しつつも瞬間的な奥方への軸移動が何度か許容され、またストッパチップ27の転動が難なく許容され、その結果、ハンドル軸2に対して差し込める範囲、即ち、ドア5の肉厚に応じた範囲(図1や図3は肉厚の薄いドア5の場合であり図7は肉厚の分厚いドア5の場合である)内で可及的な差し込みができる。
言うまでもなく、スライダ16の軸孔26内へハンドル軸2の差し込みが終わった時点では、スライダ16が弾性部材18によって元の押し戻し位置に戻され、ストッパチップ17が傾斜付き孔20の内周面とハンドル軸2の外周面との両面に当接してこれら両面に挟まれた状態が維持される。
しかし、この状態でスライダ16からハンドル軸2が引き抜き方向へ引っ張られた場合、スライダ16は上記とは逆で、ストッパチップ27を介して傾斜付き孔20の径小側へ引き込まれるような作用を受ける。従って、このときストッパチップ17が傾斜付き孔20の内周面とハンドル軸2の外周面とに挟まれる作用が強められることになり、これはくさび作用に当たる。結果としてストッパチップ17は転動しない状態となり、スライダ16は軸移動しないことになる。すなわち、ハンドル3のボス部11とハンドル軸2との相対的な差込状態が緩むことはない。
ハンドル軸2に作用する引き抜き方向の力が強ければ強いほど、上記のくさび作用は強くなり、ハンドル3のボス部11とハンドル軸2との相対的な差込状態が緩まないという効果も、益々、強くなる。
なお、これらの作用は、ドア5の肉厚が薄い場合(図1及び図3参照)でも分厚い場合(図7参照)でも同様に起こる。すなわち、ストッパチップ27とハンドル軸2との当接位置はドア5の厚みに応じて決められることになり、その当接位置でハンドル軸2に対するハンドル3の抜け止め作用が生じることになるので、厚みが異なる各種のドア5に対して柔軟に適応できる(即ち、ドア厚みに対する汎用性が高い)という利点になっている。
具体例を挙げると、一本のハンドル軸2の軸長に対し、おおよそ10mm程度のドア厚みの違いに対応できる。
ストッパチップ27が球形である場合、このストッパチップ27と傾斜付き孔20の内周面、及びこのストッパチップ27とハンドル軸2の外周面の、各擦り合わせ面が点と平面との接触になるため、弾性部材18がスライダ16を介して常時、傾斜付き孔20内へハンドル軸2を嵌め込もうとする力が作用し続け、これによってハンドル軸2とハンドル3との相対的な緩みが防止される利点がある。
このような利点は、前記した特許文献1ではハンドル軸等に設けられた滑り止めのローレットが原因してドアに肉厚方向の収縮などが発生したときの対応がし難かったという問題に対し、これを解消していることの証となっている。
このドアハンドル装置1の交換時などは、ハンドル3のボス部11に設けられた操作孔35へ工具を差し込んで、スライダ16を弾発部材18に抗しながら傾斜付き孔20の奥方へ強制的に軸移動させればよい。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
例えば、ハンドル3のボス部11において、傾斜付き孔20に設ける傾斜は、片側面だけに設ける勾配的なものとしてもよいし、全周的に設けるテーパ状的なものとしてもよい。各部材の形成素材や細部の形状等は適宜変更可能である。
ボス部11に対し、傾斜付き孔20に後続連通させて延長孔21を設ける点に関しては限定されるものではない。
このドアハンドル装置1を組み立てるに際して、スライダ16の各チップ保持孔27へストッパチップ17を嵌めた状態のままこのスライダ16をボス部11の傾斜付き孔20内へ収納させるには、スライダ16の軸孔26内や後端部などに磁石を引っ付けてスライダ16を磁化させ、このスライダ16にストッパチップ17を付着させる方法が便利である。
図2のA−A線に相当させて示した拡大断面図である。 本発明に係るドアハンドル装置の一実施形態を示した斜視図である。 図2のB−B線に相当させて示した拡大断面図である。 図3のC−C線に相当させて示した拡大断面図である。 ハンドルの一部を分解し破断して示した斜視図である。 スライダ及びストッパチップを示した分解斜視図である。 分厚いドアに対する装着状況を図3と比較しやすく描いた断面図である。 図3の状態からハンドル軸が抜け止めされる状況を説明した断面図である。
符号の説明
1 ドアハンドル装置
2 ハンドル軸
3 ハンドル
5 ドア
11 ボス部
12 差込孔
13 軸止め手段
16 スライダ
17 ストッパチップ
18 弾性部材
20 傾斜付き孔
26 軸孔
27 チップ保持孔
30 チップ受け凹部
35 操作孔

Claims (5)

  1. ドア(5)表面で突出状に設けられるハンドル軸(2)とこのハンドル軸(2)の軸端部に後付けによって連結されるハンドル(3)とを有し、ハンドル(3)にはハンドル軸(2)用の差込孔(12)を有する連結用ボス部(11)が設けられてこのボス部(11)内にハンドル軸(2)の挿入は許容するが脱出は不能にする軸止め手段(13)が設けられているドアハンドル装置において、上記軸止め手段(13)はボス部(11)の差込孔(12)の奥方に連通して奥方ほど内部が広くなる傾斜付き孔(20)が設けられ、この傾斜付き孔(20)内にはスライダ(16)が軸移動自在に収納されていると共にこのスライダ(16)を奥方から押し戻し方向へ付勢する弾性部材(18)が収納されており、このスライダ(16)には差込孔(12)と軸方向で連通してハンドル軸(2)の挿通を可能にする軸孔(26)が設けられていると共にこの軸孔(26)を取り囲んだ周壁を貫通して軸孔(26)内と傾斜付き孔(20)内とを径方向で連通させるチップ保持孔(27)が設けられており、このチップ保持孔(27)内で傾斜付き孔(20)の内周面とハンドル軸(2)の外周面とに挟まれた状態でストッパチップ(17)が嵌め込まれていることを特徴とするドアハンドル装置。
  2. 前記ストッパチップ(17)は球形に形成されてチップ保持孔(27)内で転動自在に保持されていることを特徴とする請求項1記載のドアハンドル装置。
  3. 前記スライダ(16)には周方向の3箇所以上にチップ保持孔(27)が設けられており、これら各チップ保持孔(27)内にストッパチップ(17)が嵌め込まれていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のドアハンドル装置。
  4. 前記ハンドル(3)のボス部(11)には、その外面側から傾斜付き孔(20)内へ向けて工具を差し込んで傾斜付き孔(20)内のスライダ(16)を傾斜付き孔(20)の奥方へ強制的に軸移動させるための操作孔(35)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のドアハンドル装置。
  5. 前記ハンドル軸(2)には、その軸端寄りの外周面にストッパチップ(17)と係合して傾斜付き孔(20)の内周面との間でストッパチップ(17)を地獄固め可能にするチップ受け凹部(30)が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のドアハンドル装置。
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