JP2005279784A - 静電memsアクチュエータ、マイクロポンプを含む微小流体駆動装置、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置及びインクジェットプリンタを含む印刷装置 - Google Patents

静電memsアクチュエータ、マイクロポンプを含む微小流体駆動装置、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置及びインクジェットプリンタを含む印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 インクジェットプリンタを含む印刷装置、微小流体駆動装置、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置に適用される静電MEMSアクチュエータにおいて、その低消費電力化、長寿命化、振動板の信頼性の向上を図り、静電MEMSアクチュエータとしての高性能化を図る。
【解決手段】 静電MEMSアクチュエータにおいて、隣接する複数のMEMS素子における下部電極35〔35A,35B〕及び振動板39〔39A,39B〕の上部電極38〔38A,38B〕をそれぞれ独立に形成する。下部電極35の幅Lを、振動板が支持される両アンカー部46間の間隔Wより大に設定する。隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極38Bと、他方のMEMS素子の下部電極35Aとを電気的に接続する。
これらの構成を適宜組み合わせて静電MEMSアクチュエータを構成する。
【選択図】 図4

Description

本発明は、微小流体へのエネルギー伝達及び駆動に適した静電MEMSアクチュエータ、この静電MEMSアクチュエータを用いたスピーカーを含む圧力伝播装置、マイクロポンプを含む微小流体駆動装置及びインクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置、さらにこの微量流体吐出装置を搭載したインクジェットプリンタを含む印刷装置に関する。
近年、例えばインクジェットプリンタでは、高速印字、高精細印字が可能で、且つ小型を図るため、静電MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)アクチュエータを用いたインクジェットプリンタヘッドを搭載したものが開発されてきている。また、静電MEMSアクチュエータは、インクジェットプリンタヘッド以外にも、流体の流路と組み合わせて各種の微小流体駆動装置(いわゆるマイクロポンプ)に利用されることが考えられている。
図10及び図11は、従来の静電MEMSアクチュエータとなる静電MEMS素子の例を示す。
図10の静電MEMS素子1は、シリコン基板2の表面に絶縁膜(例えばシリコン酸化膜)3を有する基板4上に下部電極5を形成し、さらに下部電極5の表面に絶縁膜(例えばシリコン酸化膜)6を形成し、この下部電極5に対して空間7を挟んで対向するように上部電極8を有する振動板9を配置して構成される。静電MEMS素子1は、同様の構成をとる複数の静電MEMS素子1A,1B・・を共通の基板4上に形成して構成される。この場合、下部電極5は各MEMS素子1A,1B・・に共通に形成され、振動板9を構成する上部電極8は各MEMS素子1A,1B・・において個別の電極8A,8B・・に形成される。各振動板9は、両端をアンカー部10を介して基板4上に支持され、いわゆる両持ち梁構造として形成される。振動板9は、絶縁膜と上部電極との組み合わせ、例えばシリコン酸化膜11、上部電極8〔8A,8B・・〕、シリコン酸化膜12、シリコン窒化膜13及び最表面のシリコン酸化膜14からなる。アンカー部10は、振動板9を構成するシリコン酸化膜11、12、シリコン窒化膜13及びシリコン酸化膜14の積層膜で振動板9と一体に形成される。さらに全面にわたりプラズマ・シリコン窒化(SiN)膜が積層される場合もある。
図11の静電MEMS素子21は、下部電極5を各静電MEMS素子21A,21B・・において個別に形成し、振動板を構成する上部電極8を各MEMS素子21A,21B・・に共通に形成して構成される。即ち、静電MEMS素子21は、シリコン基板の表面に絶縁膜3を有する基板4上に個別の下部電極5〔5A,5B・・〕を形成し、各下部電極5A,5B・・の表面を絶縁膜6で被覆し、各下部電極5A,5B・・に対向するように共通の上部電極8を有する振動板9をアンカー部10を介して配置して構成される。この場合、振動板9とアンカー部10は、絶縁膜と上部電極の組み合わせ共通の積層膜、例えばシリコン酸化膜16、上部電極8及びシリコン酸化膜17を順次積層した共通の積層膜で構成される。この静電MEMS素子21においては、図示するように下部電極5〔5A,5B・・〕が個別に形成されるので、振動板9に製造時の下部電極5の段差に応じた段差部18が形成される。
図12は、例えば図10の下部電極5を共通とし、上部電極8を個別に形成した静電MEMS素子1の配線構造を示す。各静電MEMS素子1A〜1Dの共通の下部電極5が接地され、各静電MEMS素子1A〜1Dの個別の上部電極8A〜8Dが夫々スイッチ素子19A〜19Dを介して所要のプラス電圧(+V)または所要のマイナス電圧(−V)が印加される。
図12の静電MEMS素子1の動作は次の通りである。例えば第1の静電MEMS素子1Aのスイッチ素子19Aをオンすると、上部電極8Aに+Vが印加され、下部電極5に接地電圧が印加されることにより、上部電極8Aと下部電極5との間に静電力が発生し、上部電極8Aを有する振動板9Aが下部電極5側に撓む。スイッチ素子19Aをオフすれば、振動板9Aは元の位置に戻る。このようにして振動板9Aが駆動する。スイッチ素子19A〜19Dを選択的にオン・オフさせることにより、各静電MEMS素子1A〜1Dの振動板9A〜9Dが選択的に駆動することになる。
特許文献1には静電アクチュエータを用いたインクジェットプリンタヘッド、及びこれを搭載したインクジェットプリンタが記載されている。
再公表特許WO99/34979号公報
上述の静電MEMSアクチュエータとなる静電MEMS素子は、インクジェットプリンタ等に用いる場合、より高性能化が望まれている。例えば、静電MEMS素子は、消費電力が少ないことが特徴である。抵抗加熱方式、ピエゾ方式のインクジェットプリンタでは、消費電力が約500nJ/滴であり、更なる低消費電力化が求められている。静電MEMS方式であれば、約20nJ/滴が可能である。消費電力は、上部電極及び下部電極間の静電容量が影響している。
また、静電MEMS素子には、チャージングという問題が付きまとい、この対策として特殊な駆動波形を使用する場合が多い。チャージングについて説明する。図13に示すように、静電MEMS素子1を連続的に繰り返し駆動すると、プラス電圧(+V)が印加される上部電極8の絶縁膜23にはマイナス電荷24がチャージし、接地電圧(0V)が印加される下部電極5の絶縁膜25にはプラス電荷26がチャージされる。従って、連続的に繰り返し動作すると、チャージした残留電荷24、26により、振動板8の振幅が小さくなるから反発力が弱くなり、例えばインクジェットプリンタヘッドに適用した場合、インク吐出量に変動を来す。
さらに、図11に示す下部電極5A,5Bを各MEMS素子毎に独立に形成した場合、振動板9に電極の厚みが転写されて振動板9が平坦に形成されず、両端に段差部18が発生する。図14に模式的に段差部18を有する両持ち梁構造の振動板9を示す。このような振動板9の場合、振動板9の張力が段差部18で吸収され、振動板の強度、寿命に悪影響を及ぼす。また、振動板9に段差部18が発生すると、振動板9に不要な応力による反りが発生し、ギャップ20(図11参照)の高さが低下する。このような静電MEMSアクチュエータを例えばインクジェットプリンタヘッドに適用した場合、変位容量が不足し液滴の吐出速度、吐出量が低下してしまう。
本発明は、上述の点に鑑み、より性能の向上が図れる静電MEMSアクチュエータを提供するものである。
また、本発明は、このような微小流体へのエネルギー伝達及び駆動に適した静電MEMSアクチュエータを用いたスピーカー・マイクロポンプを含む微小流体駆動装置及びインクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置、さらにこの微量流体吐出装置を搭載したインクジェットプリンタを含む印刷装置を提供するものである。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータは、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成された構成とする。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータは、基板に形成された下部電極に対向して、基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、下部電極の幅が、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定された構成とする。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータは、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続された構成する。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータは、上述の各構成を組み合わせた構成とすることができる。
即ち、静電MEMSアクチュエータとしては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、下部電極の幅を、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定して構成することができる。
静電MEMSアクチュエータとしては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続して構成することができる。
静電MEMSアクチュエータとしては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、下部電極の幅を、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定し、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続して構成することができる。
本発明に係る微小流体駆動装置は、上述した静電MEMSアクチュエータと流体の流路とを備えて構成する。
即ち、本発明に係る微小流体駆動装置は、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えた構成とする。
本発明に係る微小流体駆動装置は、基板に形成された下部電極に対向して基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、下部電極の幅が振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えた構成とする。
本発明に係る微小流体駆動装置は、隣接するMEMS素子において一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えた構成とする。
本発明に係る微小流体駆動装置は、上述の各構成を組み合わせた構成とすることができる。
即ち、微小流体駆動装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、MEMS素子の下部電極の幅を振動板の両端を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて構成することができる。
微小流体駆動装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、隣接するMEMS素子において一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて構成することができる。
微小流体駆動装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、下部電極の幅を、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定し、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて構成することができる。
本発明に係る微量流体吐出装置は、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成された静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えた構成とする。
本発明に係る微量流体吐出装置は、基板に形成された下部電極に対向して基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、下部電極の幅が振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えた構成とする。
本発明に係る微量流体吐出装置は、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えた構成とする。
本発明に係る微小流体駆動装置は、上述の各構成を組み合わせた構成とすることができる。
即ち、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、MEMS素子の下部電極の幅を振動板の両端を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて構成することができる。
微量流体吐出装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、隣接するMEMS素子において一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて構成することができる。
微量流体吐出装置としては、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極をそれぞれ独立に形成し、下部電極の幅を、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定し、隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続してなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて構成することができる。
本発明に係る微量流体吐出装置は、上述したいずれかの構成をとる静電MEMSアクチュエータと1つの液室とからなるマイクロポンプが、印画する対象物の幅以上にわたり複数個ライン状に配列された構成とする。
本発明に係るインクジェットプリンタを含む印刷装置は、微量流体吐出装置と、吐出対象流体供給機構と、印画対象物と微量流体吐出装置とを相対的に移動する機構とを備え、微量流体吐出装置を上述したいずれかの微量流体吐出装置で形成した構成とする。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータによれば、複数の静電MEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立にされているので、下部電極及び上部電極の面積が低減し、下部電極と上部電極間の静電容量が低減する。この結果、静電MEMSアクチュエータの低消費電力化、駆動の高速化を実現することができ、高性能化を図ることができる。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータによれば、下部電極の電極幅が振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されることにより、下部電極に対向して駆動される振動板の実効領域には、下部電極の厚みが転写された段差が形成されず、平坦化される。下部電極の厚みが転写される段差は、段差の影響が無視できるアンカー部に形成される。これにより、振動板の張力は維持され、振動板の強度、寿命を向上することができる。また、振動板に不要な応力が発生しないので、振動板に不必要な反りも生じない。このため、例えばインクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置に適用した場合、液滴の吐出速度、吐出量が損なわれることがない。このように、振動板の信頼性が上がり、静電MEMSアクチュエータの高性能化を図ることができる。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータによれば、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とを電気的に接続するので、駆動の繰り返しにより発生する電荷、即ち下部電極及び上部電極を被覆する絶縁膜にチャージされる電荷が、隣接するMEMS素子の電極間でリークされ、短時間で消滅される。これにより、振動板の振幅が小さくなることで、反発力が弱まる現象が回避され、静電MEMSアクチュエータの高性能化を図ることができる。この結果、例えばインクジェットプリンタヘッドに適用した場合、インク吐出量の変動がなくなる。
上述の静電MEMSアクチュエータの構成を適宜組み合わせた本発明に係る静電MEMSアクチュエータによれば、それぞれの構成に基づく効果を同時に発揮することができ、静電MEMSアクチュエータの更なる高性能化を図ることができる。
本発明に係る微小流体駆動装置によれば、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えた構成とすることにより、静電MEMSアクチュエータにおける下部電極及び上部電極の面積が低減し、下部電極と上部電極間の静電容量が低減する。この結果、微小流体駆動装置の低消費電力化、駆動の高速化を実現することができ、高性能化を図ることができる。
本発明に係る微小流体駆動装置によれば、静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備え、静電MEMSアクチュエータにおける下部電極の幅が、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定された構成とすることにより、下部電極に対向して駆動される振動板の実効領域に、下部電極の厚みが転写された段差が形成されず、平坦化される。下部電極の厚みが転写される段差は段差の影響が無視できるアンカー部に形成される。これにより、振動板の張力は維持され、振動板の強度、寿命を向上することができる。また、振動板に不要な応力が発生しないので、振動板と基板間の距離の変動もなく、駆動電圧も変動しない。このため、流体の流速、流量が変わることがなく、微小流体駆動装置の高性能化を図ることができる。
本発明に係る微小流体駆動装置によれば、静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えた構成において、静電MEMSアクチュエータにおける隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続される。これにより、静電MEMSアクチュエータの駆動の繰り返しにより発生する電荷、即ち下部電極及び上部電極を被覆する絶縁膜にチャージされる電荷が、隣接するMEMS素子の電極間でリークされ、短時間で消滅される。従って、振動板の反発力、振幅が弱まることが回避され、静電MEMSアクチュエータの駆動毎の流体の流量の変動がなくなる。この結果、微小流体駆動装置の高性能化を図ることができる。
本発明に係る微小流体駆動装置によれば、上述の各静電MEMSアクチュエータの構成を適宜組み合わせた静電MEMSアクチュエータを備えることにより、静電MEMSアクチュエータにおいて、それぞれの構成に基づく効果を同時に発揮することができ、微小流体駆動装置の更なる高性能化を図ることができる。
本発明に係る微量流体吐出装置によれば、隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成されてなる静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えた構成とすることにより、静電MEMSアクチュエータにおける下部電極及び上部電極の面積が低減し、下部電極と上部電極間の静電容量が低減する。この結果、微量流体吐出装置の低消費電力化、駆動の高速化を実現することができ、高性能化を図ることができる。
本発明に係る微量流体吐出装置によれば、静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備え、静電MEMSアクチュエータにおける下部電極の幅が、振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定された構成とすることにより、下部電極に対向して駆動される振動板の実効領域に、下部電極の厚みが転写された段差が形成されず、平坦化される。下部電極の厚みが転写される段差は段差の影響が無視できるアンカー部に形成される。これにより、振動板の張力は維持され、振動板の強度、寿命を向上することができる。また、振動板に不要な応力が発生しないので、振動板と基板間の距離の変動もなく、駆動電圧も変動しない。このため、液滴の吐出速度、吐出量が損なわれることがなく、微量流体吐出装置の高性能化を図ることができる。
本発明に係る微量流体吐出装置によれば、静電MEMSアクチュエータと、静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えた構成において、静電MEMSアクチュエータの隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続される。これにより、静電MEMSアクチュエータの駆動の繰り返しにより発生する電荷、即ち下部電極及び上部電極を被覆する絶縁膜にチャージされる電荷が、隣接するMEMS素子の電極間でリークされ、短時間で消滅される。従って、振動板の振幅、反発力が弱まることが回避され、静電MEMSアクチュエータのインク吐出速度、吐出量の変動がなくなる。この結果、微量流体吐出装置の高性能化を図ることができる。
本発明に係る微量流体吐出装置によれば、上述の各静電MEMSアクチュエータの構成を適宜組み合わせた静電MEMSアクチュエータを備えることにより、静電MEMSアクチュエータにおいて、それぞれの構成に基づく効果を同時に発揮することができ、微量流体吐出装置の更なる高性能化を図ることができる。
本発明に係る微量流体吐出装置によれば、上述のいずれかの微量流体吐出装置において、静電MEMSアクチュエータと1つの液室とからなるマイクロポンプを、印画する対象物の幅以上にわたり複数個ライン状に配列した構成とすることにより、高性能のラインヘッドを提供することができる。
本発明に係るインクジェットプリンタを含む印刷装置によれば、微量流体吐出装置と、吐出対象流体供給機構と、印画対象物と微量流体吐出装置とを相対的に移動する機構とを備え、微量流体吐出装置を上述のいずれかの微量流体吐出装置で形成することにより、消費電力が低減し、寿命が向上する。従って、例えば電池駆動する携帯用のインクジェットプリンタに用いることが可能になる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る静電MEMSアクチュエータの一実施の形態を示す。本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ31は、共通の基板34上に複数の静電アクチュエータとなるMEMS素子が形成される。即ち、共通の基板34上にそれぞれ個別(独立)の複数の(図1では2つを示す)下部電極35〔35A,35B〕が配列され、下部電極35〔35A,35B〕を被覆するように表面に絶縁膜36が形成される。本例では絶縁膜36が平坦化膜として形成される。この基板24上に各下部電極35A,35Bに対して夫々空間37を介して対向するように、個別(独立)の上部電極38〔38A,38B〕を有する振動板39〔39A,39B〕が配置される。この下部電極35Aと上部電極38Aを有する振動板39Aにより静電MEMS素子31Aが構成され、下部電極35Bと上部電極38Bを有する振動板39Bにより静電MEMS素子31Bが構成される。下部電極35は基板34に形成されているため、下部電極35への電圧印加時に空間変位を生じない。
振動板39〔39A,39B〕は、絶縁膜と上部電極との積層膜で形成され、例えばシリコン酸化膜42、上部電極38、シリコン酸化膜43、シリコン窒化膜44及び表面のシリコン酸化膜45とを積層した積層膜で形成される。振動板39〔39A,39B〕は、その両端を基板34上に形成したアンカー部46により支持して、いわゆる両持ち梁構造に形成される。アンカー部46は、例えば振動板39と同じ構成の絶縁膜、即ちシリコン酸化膜42、シリコン酸化膜43、シリコン窒化膜44及びシリコン酸化膜45の積層膜で形成され、振動板39と連続して一体に形成される。
基板34は、例えばシリコン(Si)やガリウム砒素(GaAs)などの半導体基板上に絶縁膜を形成した基板や、石英基板を含むガラス基板のような絶縁性基板等の所要の基板を用いることができる。本例ではシリコン基板42上にシリコン酸化膜等による絶縁膜43を形成した基板34を用いている。下部電極35〔35A,35B〕は、導電性物質薄膜で形成し、例えば不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属(多結晶Pt,Ti,Al,Au,Cg,Ni等の蒸着膜)、ITO(Indium Tin Oxide)膜、さらには半導体基板34内に形成した半導体層等で形成される。本例では不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成される。上部電極38〔38A,38B〕は、導電性物質薄膜で形成し、例えば不純物をドーピングした多結晶シリコン膜、金属(多結晶Pt,Ti,Al,Au,Cg,Ni等の蒸着膜)、ITO(Indium Tin Oxide)膜等で形成される。本例では不純物をドーピングした多結晶シリコン膜で形成される。
上述の静電MEMSアクチュエータ31の動作は、前述したと同様であり、上部電極38と下部電極35間に所要の電圧を印加したときの静電力により、振動板39が駆動する。例えば、下部電極35に接地電圧(0V)を印加し、上部電極38にプラス電圧(+V)又はマイナス電圧(−V)を印加すれば振動板39は基板34側へ撓み、上部電極38に0Vを印加すれば振動板38は元の位置の戻る、という駆動を繰り返す。上部電極38と下部電極35への印加電圧は逆でもよい。
本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ31によれば、各静電MEMS素子31A,31Bの夫々の下部電極35A,35B及び上部電極38A,38Bが独立に分離して形成されているので、下部電極35〔35A,35B〕及び上部電極38〔38A,38B〕の面積が低減し、下部電極35と上部電極38間の静電容量、及び下部電極35と基板34、本発明例ではシリコン基板32との間の寄生容量C0(図1参照)を低減することができる。この結果、静電MEMSアクチュエータの低消費電力化、駆動の高速化を実現し、高性能化を図ることができる。
図2は、本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す。本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ51は、共通のシリコン基板34上に複数の静電アクチュエータとなる静電MEMS素子が形成される。即ち、共通の基板34上にそれぞれ個別(独立)の複数の(図2では2つを示す)下部電極52〔52A,52B〕が配列され、各下部電極52A,52Bの表面に絶縁膜、例えばシリコン酸化膜53が形成される。この基板34上に下部電極52A,52Bに対してそれぞれ空間54を介して上部電極55〔55A,55B〕を有した振動板56〔56A,56B〕が配置される。振動板55A,55Bは、上部電極55を共通として、絶縁膜と導電性物質薄膜(上部電極)との積層膜で形成される。振動板55〔55A,55B〕は、その両端を基板34上に形成したアンカー部57により支持して、両持ち梁構造に形成される。振動板56〔56A,56B〕とアンカー部57とは、同じ膜構造で形成され、例えばシリコン酸化膜58、多結晶シリコン膜の上部電極55〔55A,55B〕と表面のシリコン酸化膜59の積層膜で形成される。上部電極55を有する振動板56Aと下部電極52Aにより静電MEMS素子51Aが構成され、上部電極55を有する振動板56Bと下部電極52Bにより静電MEMS素子51Bが構成される。
そして、本実施の形態においては、特に、MEMS素子51A,51Bの下部電極52A,52Bの電極幅Lが振動板56〔56A,56B〕を支持する両アンカー部57間の間隔Wより長く設定される。
図2において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ51によれば、MEMS素子51A,51Bの下部電極52A,52Bの電極幅Lが振動板56〔56A,56B〕を支持する両アンカー部57間の間隔Wより長く設定されることにより、下部電極52A,52Bと対向して駆動に供される振動板56の実効領域には段差が形成されず、平坦化される。即ち、製造時に個別の下部電極52A,52Bの厚みが転写されて振動板52A,52Bに段差部60が形成されるも、この段差部60はアンカー部57に位置し、振動板56から外れる。即ち、段差部60は、段差の影響が無視できるアンカー部57上に形成される。これにより、振動板56の張力は維持され、振動板56の強度、寿命が向上する。また、振動板56に不要な応力が発生しないので、振動板56の反りが低減する。このため、例えば微量流体吐出装置に適用した場合、液滴の吐出速度、吐出量が損なわれることがない。
この結果、振動板の信頼性が上がり、静電MEMSアクチュエータの高性能化を図ることができる。
図3は、本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す。本例は図2に示す下部電極の電極幅をアンカー部間の間隔より長く設定した振動板の構成を、図1の各静電MEMS素子におけるそれぞれの上部電極及び下部電極を独立させた図1の静電MEMSアクチュエータに適用した場合である。
本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ61は、共通の基板42上にそれぞれ独立した複数の(図3では2つを示す)下部電極35〔35A,35B〕を配置し、絶縁膜の例えばシリコン酸化膜36′で被覆された各下部電極35〔35A,35B〕に対して空間37を介して対向するように、それぞれ独立の上部電極38〔38A,38B〕を有す振動板39〔39A,39B〕を配置して、静電MEMSアクチュエータとなる複数の静電MEMS素子61A,61Bを形成するようにして構成される。そして、静電MEMS素子31A,31Bの下部電極35A,35Bの電極幅Lが、振動板39〔39A,39B〕を支持する両アンカー部46間の間隔Wより長く設定される。
なお、図3において、図1と対応する部分には同一符号を付して重複説明を省略する。
本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ61によれば、各静電MEMS素子61A,61Bのそれぞれの下部電極35A,35B及び上部電極38A,38Bが独立に形成されるので、低消費電力化、駆動の高速化を実現する。同時に下部電極35A,35Bの電極幅Lが、振動板39〔39A,39B〕を支持する両アンカー部46間の間隔Wより長く設定されるので、図2で説明した理由によって振動板の信頼性が上がる。従って、両効果が相俟ってさらに静電MEMSアクチュエータの高性能化を図ることができる。
図4は、本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す。本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ63は、図4Aに示すように、図1と同様の構成を採る。即ち、共通の基板上にそれぞれ独立した複数の下部電極35〔35A,35B,・・〕が配置され、この各下部電極35〔35A,35B,・・〕に対して空間37を介して対向するように、それぞれ独立の上部電極38〔38A,38B,・・〕を有す振動板39〔39A,39B,・・〕が配置されて、静電MEMSアクチュエータとなる複数の静電MEMS素子31A,31B・・を形成するようにして構成される。その他の構成は図1と同様であるので、重複説明を省略する。
そして、本実施の形態においては、特に、隣接する静電MEMS素子において、一方の静電MEMS素子の下部電極35と他方の静電MEMS素子の上部電極38とを電気的に接続して構成される。
即ち、図4Bに示すように、共通の基板34上に複数、本例では便宜的に4つの静電MEMS素子31A,31B,31C,31Dが配列されている場合、隣接する2つの静電MEMS素子を組とする。例えば静電MEMS素子31A,31Bを組とし、静電MEMS素子31C,31Dを組とする。この隣接する2つの静電MEMS素子31A,31Bにおいて、一方の静電MEMS素子31Aの下部電極35Aと他方の静電MEMS素子3Bの上部電極38Bとを電気的に接続する。また、隣接する2つの静電MEMS素子31C,31Dにおいて、一方の静電MEMS素子31Cの下部電極35Cと他方の静電MEMS素子3Dの上部電極38Dとを電気的に接続する。そして、各隣接する2つの静電MEMS素子のうち、一方の静電MEMS素子31A,31の上部電極38A,38Cをそれぞれスイッチ素子SW11,SW13を介して共通接続して端子Aを導出する。また、他方の静電MEMS素子31B,31Dの下部電極35B,35Dをそれぞれスイッチ素子SW12,SW14を介して共通接続して端子Bを導出する。さらに、一方の静電MEMS素子31A,31Cの下部電極35A,35Cを共通接続して端子Cを導出する。
本実施の形態では、この端子A、B及びCと、印加電圧となる接地電圧(0V)、プラス電圧(+V)及びマイナス電圧(−V)を組み合わせて配線回路を構成する。図5A〜Dは、図4Bにおける配線及び印加電圧の例を示す。
図5Aは、端子Aと端子Bを接続して0Vとプラス電圧(+V)の2値のパルスP1 を印加し、端子Cに接地電圧(0V)を印加するように構成される。この回路では、例えばスイッチ素子SW11〜SW14を選択的にオンした時に、端子A,BにパルスP1 の1周期分が同期して印加される。選択された静電MEMS素子においては、パルスP1 の+Vで上部電極38従って振動板39が下に変位し、0Vで振動板39が元に戻る。
今、例えば隣接2つの静電MEMS素子31A,31Bを同時に駆動する場合を考えると、図6に示すように、一方の静電MEMS素子31Aの+Vが印加される上部電極38Aを覆う絶縁膜100にマイナス電荷eがチャージし、他方の静電MEMS素子31Bの0Vが印加される上部電極38Bを覆う絶縁膜101にプラス電荷hがチャージする。ここで、振動板及びアンカー部を構成する絶縁膜100、101の絶縁抵抗を駆動に影響しない程度に低下させておけば(例えば、不純物をドーピングして絶縁抵抗を低下させる)、電荷e,hは隣接する上部電極38A及び38B間でリークし、短時間で残留電荷e,hが消滅される。隣接する静電MEMS素子31Aと31Bをそれぞれスイッチ素子SW11,SW12を介して選択的に駆動される場合にも、多少の時間の遅れはあるももの、残留電荷e,hを消滅させることができる。
図5Bは、端子Aと端子Bを接続して0Vとプラス電圧(+V)とマイナス電圧(−V)の3値のパルスP2 を印加し、端子Cに接地電圧(0V)を印加するように構成される。この回路では、例えばスイッチ素子SW11〜SW14を選択的にオンした時に、端子A,BにパルスP2の半周期分が同期して印加される。選択された静電MEMS素子においては、パルスP2 の+Vまたは−Vで上部電極38従って振動板39が下に変位し、0Vで振動板39が元に戻る。
この構成においても、図5Aの場合と同様に短時間で残留電荷e,hが消滅される。
図5Cは、端子Aと端子Bを接続してプラス電圧(+V)を印加し、端子Cに接地電圧(0V)を印加するように構成される。この回路では、例えばスイッチ素子SW11〜SW14を選択的にオン・オフして静電MEMS素子を駆動する。この場合は、スイッチ素子をオンすると、静電MEMS素子の上部電極に+Vが印加されて振動板39が下に変位し、スイッチ素子をオフすると振動板39が元に戻る。
今、例えば隣接する2つの静電MEMS素子31A,31Bを同時に駆動する場合を考えると、下部電極35A,35Bを覆う絶縁膜の絶縁抵抗を駆動に影響を与えない程度に低下させて置けば、隣接する下部電極35A及び35B間でリークし、同様に残留電荷e,hが消滅される。隣接する静電MEMS素子31Aと31Bをそれぞれスイッチ素子SW11,SW12を介して選択的に駆動される場合にも、残留電荷e,hを消滅させることができる。
図5Dは、端子Aと端子Bを接続して0Vとプラス電圧(+V1 )の2値のパルスP3 を印加し、端子Cに0Vとプラス電圧(+V2 )の2値のパルスP4 を印加する。静電MEMSアクチュエータを例えば微量流体吐出装置に適用した場合、+V1はインク吐出可能な電圧であり、+V2 はインクを吐出しないけれども振動板が動く電圧である。+V1 >+V2 である。このパルスP3 とパルスP4 は、位相をずらして+V1 と+V2 が交互に印加されるように供給される。このとき、+V1 の印加期間t1 、+V2 の印加時間t2 とすると、(+V1)×印加時間t1 =(+V2 )×印加時間t2に設定して置くと、供給されるチャージ量が同じになって、残留電荷e,hを容易に逃がすことができる。
今、例えば隣接する2つの静電MEMS素子31A,31Bを同時に駆動する場合を考えると、パルスP3 で静電MEMS素子31A,31Bの振動板が駆動し、パルスP4 で残留電荷e,hを逃がすことができる。すなわち、パルスP3が印加されてオフした直後(TA)に振動板が戻るので、インクが吐出される。このインクの吐出が終わったところでパルスP4が印加されオフされる。このパルスP4のオン・オフでは振動板は僅かに振動するもインクを吐出するに至らない。パルスP3と逆極性のパルスP4が印加されることにより、残留電荷e,hを逃がすことができる。また、タイミングの調整により振動板及び液室内の残留振動を低減することも可能となる。
上述の本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ63によれば、隣接する静電MEMS素子31A及び31B、31C及び31Dにおいて、一方の静電MEMS素子31A,31Cの下部電極35A、35Cと他方の静電MEMS素子31B、31Dの上部電極38B、38Dとを夫々電気的に接続した構成とすることにより、チャージされた電荷を隣接する静電MEMS素子31Aと31Bの電極間、静電MEMS素子31Cと31Dの電極間で夫々短時間に逃がすことができる。
即ち、下部電極35A,35B、35C,35D及び上部電極38A,38B,38C,38Dを構成上個別にしても、配線、外部からの電極を増やさないため、隣接する静電MEMS素子31A,31B、静電MEMS素子31C,31Dに共通電極を配線する場合に、隣接する静電MEMS素子31A,31Bの下部電極35A,上部電極38Bを接続し、静電MEMS素子31C,31Dの下部電極35C,38Dを接続することにより、チャージされた電荷e,hを逃がすことができる。
本実施の形態に係る静電MEMSアクチュエータ63は、例えば微量流体吐出装置に適用した場合、1つの液室に対して同時駆動する2つの静電MEMSアクチュエータを用いて1つのマイクロポンプを構成する場合に好適である。その他、1つの液室に1つの静電MEMSアクチュエータで1つのマイクロポンプを構成する場合にも、隣接するマイクロポンプの静電MEMSアクチュエータ間で図5に示すように接続配線することにより、上記構成に比べて多少時間がかかるもチャージする電荷を隣接する静電MEMSアクチュエータの電極間で逃がすことができる。
本発明においては、上述した本実施の形態の静電MEMSアクチュエータ単体をスピーカーなどの圧力伝播装置として利用することが出来る。
更に、上述した本実施の形態の静電MEMSアクチュエータ上に流体の流路を配置することにより、各種の微小流体駆動装置(いわゆるマイクロポンプ)を構成することができる。本実施の形態の微小流体駆動装置は、例えば、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置、CPU等の半導体装置の冷却用として半導体装置上に冷却液を流して冷却するための冷却ポンプ、熱拡散装置、産業用では有機EL等の高分子、低分子有機材料塗布装置、プリント配線印刷装置、ハンダバンプ印刷装置、3次元モデリング装置、μTAS(Micro Total Analysis Systems)として薬液その他の液体をpl(ピコリットル)以下の微小単位にてコントロールして供給する供給ヘッド、さらには気体を微小量精度良くコントロールして供給する供給ヘッド等に適用することができる。
本実施の形態の微小流体駆動装置に適用する静電MEMSアクチュエータとしては、前述した図1、図2、図3、図4の構成、あるいはこれらを適宜組み合わせた構成の静電MEMSアクチュエータを用いることができる。
図7〜図9は、上述の静電MEMSアクチュエータを用いて微量流体吐出装置を構成した場合の実施の形態を示す。
本実施の形態に係る微量流体吐出装置71は、高密度に並列配置した複数の静電MEMSアクチュエータ72〔721、722・・〕と、その各静電MEMSアクチュエータ72〔721、722、・・〕の振動板に対応する位置に液室73、液滴を外部に吐出するノズル74が形成された隔壁構体75が配置され、各液室73に連通し吐出対象流体供給機構(図示せず)より流体76を供給する流路77を有して構成される。各流路77は、吐出対象流体供給機構からの共通の流路78から分岐される(図7参照)。流路77の液室73の入り口近傍に逆流を抑制するためのオリフィス79が設けられる(図8の模式図参照)。
微量流体吐出装置71は、一組の液室73及び静電MEMSアクチュエータ72で1つのマイクロポンプ(例えば、プリンタヘッド素子)81が形成され、複数のマイクロポンプ81〔81A,81B,・・〕が所定の配列をもって配置されて成る。微量流体吐出装置71は、例えば複数のマイクロポンプ81A,81B・・を印画する対象物の幅以上にわたってライン状に配列したライン・微量流体吐出装置(例えば、ラインヘッド)として構成することができる。印画する対象物としては、紙、フレキシブルな樹脂フィルム、印刷配線基板用のフレキシブルシート等がある。
本実施の形態では、液室73及び静電MEMSアクチュエータ72で構成される1つのマイクロポンプ81に対応して複数の静電MEMSアクチュエータが設けられる。即ち、1つの液室73に対応する静電MEMSアクチュエータ721、722・・が、夫々複数、本例では2つの静電MEMSアクチュエータ72A,72Bで構成される。これら2つの静電MEMSアクチュエータ72A,72Bは、図9に示すように、共通の基板34上にそれぞれ独立した2つの下部電極35A,35Bが形成され、この2つの下部電極35A,35Bに対して空間37を挟んで独立した2つの上部電極38A,38Bを有する振動板39A,39Bを配置して形成される。振動板39A,39Bは両端をアンカー部で支持された両持ち梁構造に形成される。
1つの液室73に対応した2つの振動板39A,39Bは副アンカー(支柱)82により支持され、隣接マイクロポンプ81間において振動板39〔39A,39B〕は主アンカー部83により支持される。この例では、主アンカー部83及び副アンカー部82が、振動板39の長手方向に沿って所定間隔を置いて複数設けられる。主アンカー部83及び副アンカー部82は、振動板39を構成する同じ絶縁膜によって振動板39と一体に形成される。
静電MEMSアクチュエータ72は、前述の図3で説明したように、下部電極35の電極幅Lを振動板39A,39Bの両端を支持する両アンカー部82及び83の間の間隔Wより長く設定する構成、また、隣接する一対の静電MEMSアクチュエータ72A,72Bにおいて、一方の静電MEMSアクチュエータ72Aの下部電極35Aと他方の静電MEMSアクチュエータ72Bの上部電極38Bとを電気的に接続し、前述の図5で説明したような配線及び印加電圧を採用して構成することができる。
本実施の形態に係る微量流体吐出装置71では、両静電MEMSアクチュエータ72A,72Bが同時に駆動し、振動板39A,39Bが同時に下部電極35側に変位したとき、液室73内の体積が増加しオリフィス79を通じてインク76が液室73内に供給される。次いで振動板39A,39Bが元の位置に戻ると液室73内の体積が収縮し液室73内が加圧されることによって、体積変動量に基づく所要量のインク76がノズル73より吐出する。
本実施の形態に係る微量流体吐出装置71によれば、隣接する静電MEMSアクチュエータ72A,72Bの下部電極35A,35B及び上部電極38A,38Bをそれぞれ独立に形成することにより、電極面積が低減し、下部電極35〔35A,35B〕及び上部電極38〔38A,38B〕間の静電容量、及び下部電極35と基板32との間の寄生容量を低減することができる。これによって、微量流体吐出装置71の低消費電力化、長寿命化を図ることができる。
下部電極35及び上部電極38を独立形成する際に、両アンカー部82及び82間の間隔Wよりも下部電極35〔35A,35B〕の電極幅を若干長くすることにより、振動板39〔39A,39B〕に対してその膜厚方向の応力差による反りの発生が抑制され、振動板39として所要の振幅を確保することができる。また、下部電極35の厚みによる段差はアンカー部82、83に形成され、振動板39から外れるので、段差の影響が無視され、振動板39の強度、寿命への段差の影響を低減することができる。
一方の静電MEMSアクチュエータ72Aの下部電極35Aを他方の静電MEMSアクチュエータ72Bの上部電極38Bに接続するので、下部電極35〕35A,35B〕及び上部電極38〔38A,38B〕を覆う絶縁膜に発生する電荷を消滅することができ、振動板39の反発力の変動、振幅変動、これに基づくインク76の吐出速度及び吐出量の変動が回避される。従って、高性能の微量流体吐出装置を提供することができる。
この微量流体吐出装置71に用いる静電MEMSアクチュエータ72としては、図1〜図5で説明した構成、あるいはこれらの構成を適宜組み合わせたて構成の静電MEMSアクチュエータを採用することができる。
本発明に係る実施の形態おいては、上述の微量流体吐出装置を搭載した印刷装置の1つであるインクジェットプリンタを構成することができる。本実施の形態のインクジェットプリンタは、例えば、プリント用紙の幅と同じ長さに複数のノズルが並列されて成る、上述した本発明のライン・微量流体吐出装置と、吐出対象流体供給機構と、印画対象物と微量流体吐出装置とを相対的に移動する機構とを備えたラインヘッド方式のインクジェットプリンタとして構成することができる。印画対象物としては、前述したように、紙、フレキシブルな樹脂フィルム、印刷配線基板用のフレキシブルシート等がある。
上記移動する機構としては、ラインヘッドを固定にして印画対象物を移送するような機構、あるいは逆に印画対象物を固定にしてラインヘッドを移動するようにした機構とすることができる。
なお、本発明の他のインクジェットプリンタ及び印刷装置は、印画対象物の相対的な移送方向に対して微量流体吐出装置を垂直の動作させるようにしたシリアル走査方式の微量流体吐出装置を採用することもできる。
本実施の形態に係るインクジェットプリンタ及び印刷装置によれば、上述の本発明の微量流体吐出装置を搭載することにより、高信頼性、高性能のインクジェットプリンタ及び印刷装置を提供することができる。
特に、インクジェットプリンタを携帯可能にするには電池駆動としたい。また、その寿命も長いほど良い。このため、静電駆動のMEMS方式の微量流体吐出装置は、原理的に消費電力が少ないので非常に有効である。従来のインクジェットプリンタ方式では前述したように電荷が無駄に消費されているが、本実施の形態の静電MEMS微量流体吐出装置を搭載することにより、消費電力の低減が可能になる。従って、携帯可能なインクジェットプリンタを提供することができる。
なお、本発明に係る静電MEMSアクチュエータは、スピーカーを含む圧力伝達装置、光学MEMS(光スイチ、光強度変調器など)、高周波フィルタ、高周波スイッチ、また加速度センサ、圧力センサ、温度センサなどに適用される振動子、さらには微小流体駆動装置等、に適用することが出来る。
また、本発明に係る微小流体駆動装置はポンプ、インクジェットプリンタヘッドを含む微量流体吐出装置、さらにはインクジェトプリンタを含む印刷装置、に適用することができる。微量流体吐出装置としては、インクの吐出に限らず、半田ペースト材、有機半導体材料、配線材料、室内の香りの雰囲気を調整するための香水、その他の種々の吐出対象流体の吐出に適用できる。
本発明で対象とするMEMS構造は、マイクロ・ナノスケールの構造である。
本発明に係る静電MEMSアクチュエータの一実施の形態を示す構成図である。 本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す構成図である。 本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す構成図である。 A 本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態の接続配線を示す回路図である。 B 本発明に係る静電MEMSアクチュエータの他の実施の形態を示す構成図である。 A〜D 図4Bの静電MEMSアクチュエータの接続配線の各実施の形態を示す回路図である。 本発明の静電MEMSアクチュエータの動作説明図である。 本発明に係る微量流体吐出装置の一実施の形態を示す概略上面図である。 図7のAーA線上の模式的な断面図である。 図7のBーB線上の断面図である。 従来の静電MEMSアクチュエータの一例を示す構成図である。 従来の静電MEMSアクチュエータの他の例を示す構成図である。 図10の従来の静電MEMSアクチュエータの接続配線を示す回路図である。 従来の静電MEMSアクチュエータの動作説明図である。 従来の静電MEMSアクチュエータにおいて、段差部のある振動板の問題点の説明図である。
符号の説明
31・・静電MEMSアクチュエータ、31A,31B・・静電MEMS素子(静電MEMS素子アクチュエータ)、32・・シリコン基板、33・・絶縁膜、34・・基板、35〔35A,35B〕・・下部電極、36,36′・・絶縁膜、37・・空間、38〔38A,38B〕・・上部電極、39〔39A,39B〕・・振動板、42,43,44,45・・絶縁膜、46・・アンカー部、51・・静電MEMSアクチュエータ、51A,51B・・静電MEMS素子(静電MEMSアクチュエータ)、52〔52A,52B〕・・下部電極、53・・絶縁膜、55〔55A,55B〕・・上部電極、57・・アンカー部、58,59・・絶縁膜、60・・段差部、61,63・・静電MEMSアクチュエータ、61A,61B・・静電MEMS素子(静電MEMSアクチュエータ)、100,101・・絶縁膜、e,h・・電荷、71・・微量流体吐出装置、72A,72B・・静電MEMSアクチュエータ、72〔721,722〕・・静電MEMSアクチュエータ、73・・液室、74・・ノズル、75・・隔壁構体、76・・インク、77,78・・流路、79・・オリフィス、81〔81A,81B〕・・マイクロポンプ

Claims (20)

  1. 隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成されて成る
    ことを特徴とする静電MEMSアクチュエータ。
  2. 基板に形成された下部電極に対向して、前記基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、
    前記下部電極の幅が、前記振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されて成る
    ことを特徴とする静電MEMSアクチュエータ。
  3. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする静電MEMSアクチュエータ。
  4. 前記MEMS素子の下部電極の幅が、前記振動板の両端を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の静電MEMSアクチュエータ。
  5. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項1記載の静電MEMSアクチュエータ。
  6. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項4記載の静電MEMSアクチュエータ。
  7. 隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成されてなる静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて成る
    ことを特徴とする微小流体駆動装置。
  8. 基板に形成された下部電極に対向して、前記基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、
    前記下部電極の幅が、前記振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されてなる静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて成る
    ことを特徴とする微小流体駆動装置。
  9. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されてなる静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置された流体の流路とを備えて成る
    ことを特徴とする微小流体駆動装置。
  10. 前記MEMS素子の下部電極の幅が、前記振動板の両端を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されて成る
    ことを特徴とする請求項7記載の微小流体駆動装置。
  11. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項7記載の微小流体駆動装置。
  12. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項10記載の微小流体駆動装置。
  13. 隣接する複数のMEMS素子における下部電極及び振動板の上部電極がそれぞれ独立に形成された静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて成る
    ことを特徴とする微量流体吐出装置。
  14. 基板に形成された下部電極に対向して、前記基板上に両端をアンカー部により支持した上部電極を有する振動板が配置され、
    前記下部電極の幅が、前記振動板を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されてなる静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて成る
    ことを特徴とする微量流体吐出装置。
  15. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されてなる静電MEMSアクチュエータと、
    前記静電MEMSアクチュエータ上に配置されたノズルを有する液室とを備えて成る
    ことを特徴とする微量流体吐出装置。
  16. 前記MEMS素子の下部電極の幅が、前記振動板の両端を支持する両アンカー部間の間隔より大に設定されて成る
    ことを特徴とする請求項13記載の微量流体吐出装置。
  17. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項13記載の微量流体吐出装置。
  18. 隣接するMEMS素子において、一方のMEMS素子の振動板の上部電極と、他方のMEMS素子の下部電極とが電気的に接続されて成る
    ことを特徴とする請求項16記載の微量流体吐出装置。
  19. 静電MEMSアクチュエータと1つの液室とからなるマイクロポンプが、印画する対象物の幅以上にわたり複数個ライン状に配列されて成る
    ことを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の微量流体吐出装置。
  20. 微量流体吐出装置と、吐出対象流体供給機構と、印画対象物と前記微量流体吐出装置とを相対的に移動する機構を備え、
    前記微量流体吐出装置が、請求項13乃至15のいずれかに記載の微量流体吐出装置で形成されて成る
    ことを特徴とする印刷装置。
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