JP2016037035A - 液体噴射装置及び液体噴射方法 - Google Patents

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Hiroyuki Kobayashi
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Abstract

【課題】ノズルプレートの剥離とノズルプレートの寿命ばらつきとを抑制して、液体を安定噴射できる液体噴射装置及び液体噴射方法を提供する。
【解決手段】第1接着剤により接着された第1ノズルプレートのノズル開口と、第2接着剤により接着された第2ノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、ノズル開口から液体を噴射させる制御手段とを具備し、第1ノズルプレートのノズル開口から噴射された液体により形成した第1層と、第2ノズルプレートのノズル開口から噴射された液体により形成した第2層とが被噴射媒体上で重なり、第1ノズルプレートのノズル開口の数に対して同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が、第2のノズルプレートの同比よりも多くなるように液体噴射ヘッドを制御し、第1接着剤のガラス転移温度はヘッド使用温度よりも低く、第2接着剤のガラス転移温度はヘッド使用温度よりも高い。
【選択図】図2

Description

本発明は、ノズル開口から液体を噴射する液体噴射ヘッドを具備する液体噴射装置及び液体噴射方法に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録装置及びインク噴射方法に関する。
被噴射媒体に液体を噴射する液体噴射装置には、例えば、液体としてインク滴を噴射させて紙や記録シートなどの被噴射媒体に印刷を行うインクジェット式記録装置が知られている。
このようなインクジェット式記録装置に搭載されるインクジェット式記録ヘッドは、ノズル開口が設けられたノズルプレートと、ノズル開口に連通する流路が設けられた流路形成基板等の流路部材と、を具備し、流路部材とノズルプレートとが接着剤によって接着されて構成されている(例えば、特許文献1参照)。
また、被噴射媒体に画像を印刷する際に、画像層に対して下地となるアンダーコートや画像層を覆うトップコートなどの多層印刷を行う液体噴射装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−141845号公報 特開2012−71559号公報
しかしながら、被噴射媒体に画像層に加えてアンダーコート層やトップコート層などの多層印刷を行う場合に、アンダーコート層やトップコート層を行うインクジェット式記録ヘッドにおいて、画像層に形成するインクジェット式記録ヘッドよりもインク滴を噴射する量が多い分だけ、流路部材からのノズルプレートの剥離が発生し易いという問題がある。
これは、アンダーコート層やトップコート層を行うインクジェット式記録ヘッドでは、被噴射媒体の印刷領域の略全てをインク滴で塗りつぶすため、多くのノズル開口からインク滴を同時に噴射させることによって、ノズルプレートに流路内の圧力変化の応力が印加されることが要因であると考えられる。また、加温されたインクがインクジェット式記録ヘッドに供給される場合、アンダーコート層やトップコート層を行うインクジェット式記録ヘッドはインクの単位時間当たりの消費量が多いため、加温されたインクによって加熱される。したがって、流路部材やノズルプレートの線膨張係数の差によって反りが生じ、ノズルプレートが剥離する方向への応力が印加されることが要因であると考えられる。
そして、特にインクジェット式記録装置として複数のノズルプレートを有する場合、ノズルプレートの剥離までの時間、すなわち、寿命にばらつきが生じてしまうという問題がある。
また、画像層を形成するインクジェット式記録ヘッドにおいて、ノズルプレートが剥離し難いヤング率の低い接着剤を用いると、流路を区画する隔壁の変形によるクロストークが発生し、インク滴の噴射特性が安定しないという問題がある。
なお、このような問題はインクジェット式記録装置に限定されず、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、ノズルプレートの剥離を抑制すると共に、複数のノズルプレートの寿命ばらつきを抑制して、液体を安定して噴射させることができる液体噴射装置及び液体噴射方法を提供することを目的とする。
[態様1]本発明の態様は、第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第1層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第2層と、が被噴射媒体上で重なり、前記第1のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が、前記第2のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比よりも多くなるように、前記液体噴射ヘッドを制御し、前記第1の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも低く、前記第2の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも高いことを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、第1のノズルプレートを接着する第1の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも低くすることで、第1のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率を低下させて、第1のノズルプレートに印加された応力を第1の接着剤が変形することで吸収して、第1のノズルプレートの剥離を抑制することができる。また、第1のノズルレートでは、ノズル開口の総数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が多いため、第1の接着剤のヤング率が低下しても、第1のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路内の圧力変動が同時に行われやすいため、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、クロストークの発生を抑制することができる。一方、第2のノズルプレートを接着する第2の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも高くすることで、第2のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率が著しく低下しないようにして、第2のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、圧力損失によるクロストークを抑制することができる。また、第2のノズルプレートでは、ノズル開口の総数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が少ないため、流路内のインクの圧力変動による第2のノズルプレートへの応力の影響を抑制することができる。
[態様2]また、本発明の態様は、第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成したアンダーコート層またはトップコート層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した画像層と、が被噴射媒体上で重なるように、前記液体噴射ヘッドを制御し、前記第1の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも低く、前記第2の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも高いことを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、第1のノズルプレートを接着する第1の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも低くすることで、第1のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率を低下させて、第1のノズルプレートに印加された応力を第1の接着剤が変形することで吸収して、第1のノズルプレートの剥離を抑制することができる。また、第1のノズルレートのノズル開口から噴射された液体によって、アンダーコート層またはトップコート層が形成されるため、第2のノズルプレートのノズル開口によって形成される画像層に比べて、同時に液体が噴射されるノズル開口の数が多くなる。したがって、第1の接着剤のヤング率が低下しても、第1のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路内の圧力変動が同時に行われやすいため、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、クロストークの発生を抑制することができる。一方、第2のノズルプレートを接着する第2の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも高くすることで、第2のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率が著しく低下しないようにして、第2のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、圧力損失によるクロストークを抑制することができる。また、第2のノズルプレートのノズル開口によって画像層が形成されるため、第1のノズルプレートのノズル開口によって形成されるアンダーコート層またはトップコート層に比べて、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が少ない。したがって、流路内のインクの圧力変動による第2のノズルプレートへの応力の影響を抑制することができる。
[態様3]ここで、態様1又は2の液体噴射装置において、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射される1滴当たりの液体の重量は、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射される1滴あたりの液体の重量よりも多いことが好ましい。これによれば、第1層を短時間で厚く形成することができる。また、第1のノズルプレートから噴射されて消費される単位時間当たりの消費量が増大しても、第1のノズルプレートの剥離を抑制することができる。
[態様4]また、態様1〜3の何れかの液体噴射装置において、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口の内径は、前記第2ノズルプレートの前記ノズル開口の内径よりも大きいことが好ましい。これによって、液体の重量の調整を容易に行うことができる。
[態様5]また、態様1〜4の何れかの液体噴射装置において、前記第1のノズルプレートの互いに隣り合う前記ノズル開口の間の距離は、前記第2のノズルプレートの互いに隣り合う前記ノズル開口の間の距離よりも長いことが好ましい。これによれば、第1のノズルプレートとこれに第1の接着剤を介して接合された部品との接着面積を増大させて、接着強度を向上することができ、第1のノズルプレートの剥離をさらに抑制することができる。
[態様6]本発明の態様は、第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第1層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第2層と、が被噴射媒体上で重なり、且つ、前記第1のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が、前記第2のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比よりも多くなるように、前記液体噴射ヘッドを制御する液体噴射装置の液体噴射方法であって、前記制御手段は、前記第1記録ヘッドを、前記第1の接着剤のガラス転移温度よりも高いヘッド使用温度で液体を噴射させ、前記第2記録ヘッドを、前記第2の接着剤のガラス転移温度よりも低いヘッド使用温度で液体を噴射させることを特徴とする液体噴射装置の液体噴射方法にある。
かかる態様では、第1のノズルプレートを接着する第1の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも低くすることで、第1のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率を低下させて、第1のノズルプレートに印加された応力を第1の接着剤が変形することで吸収して、第1のノズルプレートの剥離を抑制することができる。また、第1のノズルレートでは、ノズル開口の総数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が多いため、第1の接着剤のヤング率が低下しても、第1のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路内の圧力変動が同時に行われやすいため、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、クロストークの発生を抑制することができる。一方、第2のノズルプレートを接着する第2の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも高くすることで、第2のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率が著しく低下しないようにして、第2のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、圧力損失によるクロストークを抑制することができる。また、第2のノズルプレートでは、ノズル開口の総数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が少ないため、流路内のインクの圧力変動による第2のノズルプレートへの応力の影響を抑制することができる。
[態様7]本発明の態様は、第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成したアンダーコート層またはトップコート層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した画像層と、が被噴射媒体上で重なるように、前記液体噴射ヘッドを制御する液体噴射装置の液体噴射方法であって、前記制御手段は、前記第1記録ヘッドを、前記第1の接着剤のガラス転移温度よりも高いヘッド使用温度で液体を噴射させ、前記第2記録ヘッドを、前記第2の接着剤のガラス転移温度よりも低いヘッド使用温度で液体を噴射させることを特徴とする液体噴射装置の液体噴射方法にある。
かかる態様では、第1のノズルプレートを接着する第1の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも低くすることで、第1のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率を低下させて、第1のノズルプレートに印加された応力を第1の接着剤が変形することで吸収して、第1のノズルプレートの剥離を抑制することができる。また、第1のノズルレートのノズル開口から噴射された液体によって、アンダーコート層またはトップコート層が形成されるため、第2のノズルプレートのノズル開口によって形成される画像層に比べて、同時に液体が噴射されるノズル開口の数が多くなる。したがって、第1の接着剤のヤング率が低下しても、第1のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路内の圧力変動が同時に行われやすいため、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、クロストークの発生を抑制することができる。一方、第2のノズルプレートを接着する第2の接着剤のガラス転移温度をヘッド使用温度よりも高くすることで、第2のノズルプレートから液体を噴射する際に、第1の接着剤のヤング率が著しく低下しないようにして、第2のノズルプレートに接着された流路において、隣り合う流路間の隔壁の移動を抑制して、圧力損失によるクロストークを抑制することができる。また、第2のノズルプレートのノズル開口によって画像層が形成されるため、第1のノズルプレートのノズル開口によって形成されるアンダーコート層またはトップコート層に比べて、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が少ない。したがって、流路内のインクの圧力変動による第2のノズルプレートへの応力の影響を抑制することができる。
実施形態1に係る記録装置の概略図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの斜視図である。 実施形態1に係るヘッドユニットの断面図である。 実施形態1に係る被噴射媒体の断面図である。 実施形態1に係る第1記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る第1記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態1に係る第2記録ヘッドの断面図である。 実施形態1に係る接着剤のガラス転移温度とヤング率を表すグラフである。 実施形態1に係る第1記録ヘッドの動作を示す断面図である。 実施形態1に係る第2記録ヘッドの動作を示す断面図である。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の液体噴射装置であるインクジェット式記録装置の概略図である。
図1に示すように、本実施形態のインクジェット式記録装置は、インクジェット式記録ヘッドユニット1(以下、ヘッドユニット1とも言う)がキャリッジ3に搭載されている。そして、ヘッドユニット1が搭載されたキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。
また、装置本体4には、インクが貯留されたインクタンク等の液体貯留手段2が設けられており、液体貯留手段2からのインクは、キャリッジ3に搭載されたヘッドユニット1にチューブ等の供給管2aを介して供給される。また、本実施形態の液体貯留手段2には、加熱手段であるヒーター2bが設けられており、液体貯留手段2からのインクはヒーター2bによって加温されてヘッドユニット1に供給される。なお、本実施形態では、液体貯留手段2には、5つの異なるインクが貯留されている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、ヘッドユニット1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の被噴射媒体Sが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、被噴射媒体Sを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限られずベルトやドラム等であってもよい。本実施形態では、キャリッジ3の移動方向を第1の方向Xと称し、被噴射媒体Sの搬送方向を第2の方向Yと称する。また、ヘッドユニット1のインク滴の噴射方向を第3の方向Zと称する。なお、本実施形態では、第1の方向X、第2の方向Y及び第3の方向Zは、互いに直交するとなるようにしたが、特にこれに限定されず、直交以外に交差する方向であってもよい。
また、インクジェット式記録装置Iには、当該インクジェット式記録装置Iの動作を制御する制御手段である制御装置9が設けられている。
ここで、このようなヘッドユニット1の一例について図2〜図5を参照して説明する。なお、図2は、本発明の実施形態1に係るヘッドユニットの分解斜視図であり、図3は、ヘッドユニットの斜視図であり、図4は、ヘッドユニットの断面図であり、図5は、被噴射媒体の断面図である。
図示するように、ヘッドユニット1は、流路部材210と、流路部材210に保持された複数のインクジェット式記録ヘッド(以下、記録ヘッドとも言う)220と、ヘッドケース230と、カバーヘッド240と、を具備する。
流路部材210は、液体貯留手段2の供給管2aが直接又は圧力調整手段等を介して接続される接続部211を有する。また、流路部材210には、一端が接続部211に開口し、他端が接続部211とは反対面側に開口する複数のインク連通路212が設けられている。さらに、接続部211のインク連通路212の開口部分には、供給管2aが直接又は圧力調整手段等を介して接続されるインク供給針213が、インク内の気泡やゴミなどの異物を除去するフィルター214を介して固定されている。
また、第3の方向Zにおいて、流路部材210の接続部211とは反対面側には、複数の記録ヘッド220、本実施形態では、5つの記録ヘッド220が固定されており、インク供給針213からインク連通路212を介して供給されたインクは、記録ヘッド220に供給される。ここで、記録ヘッド220の並設方向は、上述したインクジェット式記録装置Iにヘッドユニット1が搭載された際に第1の方向Xと一致するように配置される。したがって、以降、記録ヘッド220及びヘッドユニット1において、第1の方向X及び第2の方向Yは、インクジェット式記録装置Iに搭載された際の方向を基準として示す。
ここで、ヘッドユニット1に搭載される記録ヘッド220としては、被噴射媒体S上に第1の液体を噴射する第1記録ヘッド220Aと、第2の液体を噴射する第2記録ヘッド220Bと、が設けられている。
そして、第1記録ヘッド220Aから噴射される第1液体は、被噴射媒体Sの印刷領域に対して略全面に亘ってインク滴を着弾させて塗りつぶした第1層を形成するものである。
なお、第1層400は、図5(a)に示すように、第2層401に対して下地となるアンダーコート層や、図5(b)に示すように、第2層401の上に形成されるトップコート層の何れであってもよい。また、第2層401と反応する反応性インク等であってもよい。ちなみに、第1層400として、プライマー層とアンダーコート層との2層を形成するようにしてもよい。すなわち、第1層400は、単一の層に限定されず、複数層が積層されたものであってもよい。また、第1層400として、第2層401に対してアンダーコート層とトップコート層との両方を形成するようにしてもよい。本実施形態では、1つの第1記録ヘッド220Aによって、1種類の第1の液体を噴射させて、アンダーコート層である第1層400を形成するようにした。
これに対して、第2記録ヘッド220Bから噴射される第2の液体は、例えば、被噴射媒体S上に文字や画像等の画像層として第2層401を形成するものである。このような第2層401を形成する第2の液体としては、例えば、ブラック、シアン、マゼンダ、イエローの4色のインクが挙げられる。本実施形態では、第2記録ヘッド220Bは、第2の液体の色毎に、すなわち、4個設けられている。
なお、第1記録ヘッド220A及び第2記録ヘッド220Bの詳細については後述する。また、第1記録ヘッド220A及び第2記録ヘッド220Bを総称して記録ヘッド220とも言う。
このような記録ヘッド220は、第3の方向Zにおいて、液体噴射面20aとは反対面側がヘッドケース230を介して流路部材210に固定されている。
また、記録ヘッド220の液体噴射面20a側は、ノズル開口21を露出するカバーヘッド240によって覆われており、カバーヘッド240が流路部材210に固定されている。
ここで、本実施形態の第1記録ヘッド及び第2記録ヘッドについて説明する。なお、図6は、第1記録ヘッドの分解斜視図であり、図7は、第1記録ヘッドの平面図及びそのA−A′線断面図である。また、図8は、第2記録ヘッドのA−A′線に準ずる断面図である。なお、本実施形態における第1記録ヘッド220Aと第2記録ヘッド220Bとは、基本的な構成は同一であるため、重複する説明は省略する。
図6及び図7に示すように、第1記録ヘッド220Aを構成する流路形成基板10には、複数の隔壁11によって区画された圧力発生室12が第1の方向Xに沿って並設されている。また、本実施形態では、圧力発生室12が第1の方向Xに並設された列が第2の方向Yに2列設けられている。
また、流路形成基板10の圧力発生室12の第2の方向Yの一端部側には、連通部13が形成され、連通部13と各圧力発生室12とが、各圧力発生室12毎に設けられたインク供給路14及び連通路15を介して連通されている。連通部13は、後述する保護基板30のマニホールド部31と連通して圧力発生室12の列毎に共通のインク室となるマニホールドの一部を構成する。インク供給路14は、第1の方向Xにおいて圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部13から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。なお、本実施形態では、流路の幅を第1の方向Xの片側から絞ることでインク供給路14を形成したが、流路の幅を両側から絞ることでインク供給路を形成してもよい。また、流路の幅を絞るのではなく、厚さ方向から絞ることでインク供給路を形成してもよい。さらに、各連通路15は、圧力発生室12の第1の方向Xの両側の隔壁を連通部13側に延設してインク供給路14と連通部13との間の空間を区画することで形成されている。すなわち、流路形成基板10には、圧力発生室12の幅方向の断面積より小さい断面積を有するインク供給路14と、このインク供給路14に連通すると共にインク供給路14の幅方向の断面積よりも大きい断面積を有する連通路15とが複数の隔壁11により区画されて設けられている。
流路形成基板10の一方面側、すなわち圧力発生室12等の液体流路が開口する面には、各圧力発生室12に連通するノズル開口21が穿設された第1のノズルプレート20Aが、第1の接着剤22Aによって接合されている。すなわち、第1のノズルプレート20Aには、第1の方向Xにノズル開口21が並設された列が、第2の方向Yに2列設けられている。なお、第1のノズルプレート20Aとしては、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板又はステンレス鋼等の金属材料などを用いることができる。また、以降、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20A及び第2記録ヘッド220Bの第2のノズルプレート20Bを総称してノズルプレート20とも言う。
ここで、流路形成基板10と第1のノズルプレート20Aとを接合する第1の接着剤22Aは、ガラス転移温度(Tg)が、ヘッド使用温度よりも低いものとなっている。なお、接着剤のヤング率は、温度がガラス転移温度(Tg)に近づくと低下し始め、ガラス転移温度(Tg)を超えると著しく低下するものである。したがって、ヘッド使用温度よりもガラス転移温度(Tg)が低い第1の接着剤22Aを用いることで、第1記録ヘッドを使用する際に第1の接着剤22Aのヤング率が低い状態で、インク滴を噴射することができる。なお、本実施形態におけるガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量測定(DSC)によるものである。
ちなみに、本実施形態の第1の接着剤22Aのガラス転移温度(Tg)は、例えば、35℃であり、第1の接着剤22Aの温度とヤング率との関係は下記表1及び図9に示す通りである。
Figure 2016037035
そして、本実施形態の第1記録ヘッド220Aのヘッド使用温度は、例えば、40℃以上、60℃以下であり、第1の接着剤22Aのガラス転移温度(Tg)は、ヘッド使用温度よりも低い。したがって、第1記録ヘッド220Aは、ヘッド使用温度において、第1の接着剤22Aのヤング率が低い状態で、インク滴を吐出させることが可能となる。ちなみに、ヘッド使用温度とは、第1記録ヘッド220Aの実使用時の温度のことであり、本実施形態では、液体貯留手段2でヒーター2bによって加温されたインクが第1記録ヘッド220Aに供給されることで第1記録ヘッド220Aが加熱されて、第1記録ヘッド220Aの実使用時の温度が40℃以上、60℃以下となったものである。もちろん、第1記録ヘッド220Aや第1記録ヘッド220A近傍にヒーター等の加熱手段を設け、加熱手段によって第1記録ヘッド220Aの実使用時の温度(ヘッド使用温度)を所望の温度に調整するようにしてもよい。
流路形成基板10の他方面側には、振動板50が形成されている。本実施形態に係る振動板50は、流路形成基板10上に形成された弾性膜51と、弾性膜51上に形成された絶縁体膜52とで構成されている。なお、圧力発生室12等の液体流路は、流路形成基板10を一方面から異方性エッチングすることにより形成されており、圧力発生室12等の液体流路の他方面は、振動板50(弾性膜51)で構成されている。
また、振動板50上には、第1電極60と、圧電体層70と、第2電極80と、が成膜及びリソグラフィー法によって形成されて、圧電アクチュエーター300を構成している。ここで、圧電アクチュエーター300は、第1電極60、圧電体層70及び第2電極80を含む部分を言う。一般的には、圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層70を各圧力発生室12毎にパターニングして構成する。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部という。本実施形態では、第1電極60を圧電アクチュエーター300の共通電極とし、第2電極80を圧電アクチュエーター300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、上述した例では、弾性膜51、絶縁体膜52及び第1電極60が振動板として作用するが、勿論これに限定されるものではなく、例えば、振動板50として、弾性膜51及び絶縁体膜52の何れか一方のみを設けるようにしてもよく、また、弾性膜51及び絶縁体膜52を設けずに、第1電極60のみを振動板として設けるようにしてもよい。また、圧電アクチュエーター300自体が実質的に振動板を兼ねるようにしてもよい。
圧電体層70は、第1電極60上に形成される電気機械変換作用を示す強誘電性セラミックス材料からなるペロブスカイト構造の結晶膜(ペロブスカイト型結晶)である。圧電体層70の材料としては、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の強誘電性圧電材料や、これに酸化ニオブ、酸化ニッケル又は酸化マグネシウム等の金属酸化物を添加したもの等を用いることができる。また、圧電体層70の材料としては、鉛を含む鉛系の圧電材料に限定されず、鉛を含まない非鉛系の圧電材料を用いることもできる。
また、圧電アクチュエーター300の個別電極である各第2電極80には、インク供給路14側の端部近傍から引き出され、絶縁体膜52上にまで延設される、例えば、金(Au)等からなるリード電極90が接続されている。
このような圧電アクチュエーター300が形成された流路形成基板10上、すなわち、第1電極60、振動板50及びリード電極90上には、マニホールド100の少なくとも一部を構成するマニホールド部31を有する保護基板30が接着剤35を介して接合されている。このマニホールド部31は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の幅方向に亘って形成されており、上述のように流路形成基板10の連通部13と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるマニホールド100を構成している。また、流路形成基板10の連通部13を圧力発生室12毎に複数に分割して、マニホールド部31のみをマニホールドとしてもよい。さらに、例えば、流路形成基板10に圧力発生室12のみを設け、流路形成基板10と保護基板30との間に介在する部材(例えば、弾性膜51、絶縁体膜52等)にマニホールドと各圧力発生室12とを連通するインク供給路14を設けるようにしてもよい。
また、保護基板30の圧電アクチュエーター300に対向する領域には、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有する圧電アクチュエーター保持部32が設けられている。圧電アクチュエーター保持部32は、圧電アクチュエーター300の運動を阻害しない程度の空間を有していればよく、当該空間は密封されていても、密封されていなくてもよい。
このような保護基板30としては、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料、例えば、ガラス、セラミック材料等を用いることが好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30には、保護基板30を厚さ方向に貫通する貫通孔33が設けられている。そして、各圧電アクチュエーター300から引き出されたリード電極90の端部近傍は、貫通孔33内に露出するように設けられている。
また、保護基板30上には、並設された圧電アクチュエーター300を駆動するための駆動回路120が固定されている。この駆動回路120としては、例えば、回路基板や半導体集積回路(IC)等を用いることができる。そして、駆動回路120とリード電極90とは、ボンディングワイヤー等の導電性ワイヤーからなる接続配線121を介して電気的に接続されている。
また、このような保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。ここで、封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってマニホールド部31の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、ステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のマニホールド100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、マニホールド100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態の第1記録ヘッドでは、上述した液体貯留手段からマニホールド100内にインクを取り込み、マニホールド100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路120からの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの第1電極60と第2電極80との間に電圧を印加し、振動板50及び圧電アクチュエーター300をたわみ変形させることにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
一方、図8に示すように、第2記録ヘッド220Bは、第1記録ヘッド220Aと基本的な構造は同等のものであり、流路形成基板10、流路形成基板10の一方面側に設けられた振動板50、振動板50上に設けられた圧電アクチュエーター300、流路形成基板10の他方面側に設けられた第2のノズルプレート20B、保護基板30、コンプライアンス基板40、駆動回路120等を具備する。
流路形成基板10と第2のノズルプレート20Bとは、第2の接着剤22Bによって接合されている。ここで、第2の接着剤22Bは、ガラス転移温度(Tg)がヘッド使用温度よりも高いものとなっている。なお、接着剤のヤング率は、温度がガラス転移温度(Tg)に近づくと低下し始め、ガラス転移温度(Tg)を超えるとヤング率が著しく低下するものである。したがって、第2記録ヘッド220Bの第2の接着剤22Bは、ガラス転移温度(Tg)が第2記録ヘッド220Bのヘッド使用温度よりも高いものであるため、第2記録ヘッド220Bからインク滴を噴射させる際に、第2の接着剤22Bのヤング率が著しく低下しない。すなわち、第2記録ヘッド220Bを使用する際に第2の接着剤22Bのヤング率が高い状態で、インク滴を噴射させることができる。
ちなみに、本実施形態の第2の接着剤22Bのガラス転移温度(Tg)は、63℃であり、第2の接着剤22Bの温度とヤング率との関係は下記表2及び図9に示す通りである。
Figure 2016037035
そして、本実施形態の第2記録ヘッド220Bのヘッド使用温度は、例えば、第1記録ヘッド220Aのヘッド使用温度と同じ、40℃以上、60℃以下であり、ガラス転移温度(Tg)は、ヘッド使用温度よりも高い。したがって、第2記録ヘッド220Bは、ヘッド使用温度において、第2の接着剤22Bのヤング率が高いままインク滴を吐出させることが可能となる。ちなみに、ヘッド使用温度とは、第2記録ヘッド220Bの実使用時の温度のことであり、本実施形態では、液体貯留手段2でヒーター2bによって加温されたインクが第2記録ヘッド220Bに供給されることで第2記録ヘッド220Bが加熱されて、第2記録ヘッド220Bの実使用時の温度が40℃以上、60℃以下となったものである。もちろん、第2記録ヘッド220Bや第2記録ヘッド220B近傍にヒーター等の加熱手段を設け、加熱手段によって第2記録ヘッド220Bの実使用時の温度(ヘッド使用温度)を所望の温度に調整するようにしてもよい。
なお、本実施形態の第2記録ヘッド220Bの第2のノズルプレート20Bに設けられたノズル開口21の数及び間隔は、上述した第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aと同様である。また、第2記録ヘッド220Bの第2の接着剤22B以外の部材の材料及び構成は、上述した第1記録ヘッド220Aと同様である。
ここで、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aに設けられたノズル開口21の数に対して、同時にインク滴が噴射されるノズル開口21の数の比をR1、第2記録ヘッド220Bの第2のノズルプレート20Bに設けられたノズル開口21の数に対して、同時にインク滴が噴射されるノズル開口21の数の比をR2とすると、第1記録ヘッド220Aのノズル開口21の数の比R1は、第2記録ヘッド220Bのノズル開口21の数の比R2よりも多くなるように制御装置9によって制御される。なお、制御装置9は、インクジェット式記録装置Iの印刷動作を制御し、例えば、印刷信号の入力に伴って、駆動モーター6や搬送ローラー8を制御して、被噴射媒体Sに対するヘッドユニット1の位置を制御すると共に、記録ヘッド220の駆動回路120を介して圧電アクチュエーター300に駆動パルスを印加して、記録ヘッド220にインク滴を噴射させるものである。
そして、制御装置9は、第1記録ヘッド220A及び第2記録ヘッド220Bを制御して、被噴射媒体S上に、第1記録ヘッド220Aのノズル開口21から噴射されたインク滴によって第1層400を形成し、第2記録ヘッド220Bのノズル開口21から噴射されたインク滴によって第2層401を形成する(図5参照)。
このように、第1記録ヘッド220Aでは、被噴射媒体Sの印刷領域に対して、略全面にインク滴を着弾させて塗りつぶして第1層400を形成するため、インク滴が噴射されるノズル開口21の数の比R1は比較的高く、例えば、約100%となっている。このように、第1記録ヘッド220Aでは、ノズル開口21の数の比R1が高いため、単位時間当たりのインクの消費量が多く、加熱された新たなインクが第1記録ヘッド220Aに多く供給されて接触する。このため、樹脂材料からなる部品や、流路形成基板10と第1のノズルプレート20Aとの線膨張係数の差によって第1のノズルプレート20Aに反りが生じ、第1のノズルプレート20Aに応力が印加される。また、第1記録ヘッド220Aでは、同時に多くの圧力発生室12に圧力変化が生じるため、第1のノズルプレート20Aは同時に複数の圧力発生室12から剥離する方向に大きな応力が印加される。しかしながら、本実施形態では、第1記録ヘッド220Aに用いられる第1の接着剤22Aとして、ガラス転移温度(Tg)が、ヘッド使用温度よりも低いものを用いることで、ヘッド使用温度における第1の接着剤22Aのヤング率を低くすることができる。したがって、第1のノズルプレート20Aに熱やインクの圧力変動による応力が印加されても、ヤング率の低い第1の接着剤22Aが弾性変形することによって、第1のノズルプレート20Aに印加された応力を緩和させて、第1のノズルプレート20Aが流路形成基板10から剥離するのを抑制することができる。また、図10に示すように、第1記録ヘッド220Aからは略全てのノズル開口21からインク滴が噴射されるため、第1の方向Xで互いに隣り合う圧力発生室12には同時に圧力変化が生じる。したがって、ヤング率の低い第1の接着剤22Aを用いたとしても、隣り合う圧力発生室12間の隔壁11に両側から同時に圧力が印加されるため、隔壁11の変形を抑制して圧力損失(クロストーク)を抑制することができる。このため、隔壁11のクロストークによるインク滴の吐出特性の低下やばらつきを抑制することができる。また、隔壁11の剛性を向上するために隔壁11の第1の方向Xの厚さを厚くする必要がなく、隔壁11の厚さが増大することによる圧力発生室12の容積の減少や、圧電アクチュエーター300の変位を行う領域の減少を抑制することができる。
なお、第1の接着剤22Aは、常温でヤング率が低いと、流路形成基板10と第1のノズルプレート20Aとを接着する際のアライメントずれが発生し易い。したがって、第1の接着剤22Aは、常温(不使用時)ではヤング率が高いものが好ましい。すなわち、第1の接着剤22Aは、ガラス転移温度(Tg)が常温(例えば、25℃)よりも高いものが好ましい。つまり、第1の接着剤22Aのガラス転移温度(Tg)は、不使用時の温度(常温であって例えば、25℃)よりも高く、使用時のヘッド使用温度(例えば、40〜60℃)よりも低いものを用いるのが好適である。
一方、第2記録ヘッド220Bは、画像層である第2層401を形成するものであり、単位時間あたりのインクの消費量が、第1記録ヘッド220Aに比べて少ない。したがって、加熱された新しいインクが第2記録ヘッド220Bに接触する量が少なく、第2のノズルプレート20Bには、熱による応力が印加され難い。また、略全ての圧力発生室12に同時に圧力変化が生じることが少ないため、第2のノズルプレート20Bが圧力発生室12内のインクの圧力変動による剥離する方向への応力が少ない。このため、第2記録ヘッド220Bに使用される第2の接着剤22Bとして、ガラス転移温度(Tg)が、ヘッド使用温度よりも高いものを用いても、第2のノズルプレート20Bが流路形成基板10から剥離し難い。また、図11に示すように、第2記録ヘッド220Bのノズル開口21からは選択的にインク滴が噴射されるため、第1の方向Xで互いに隣り合う圧力発生室12において、一方の圧力発生室12には圧力変化が生じ、他方の圧力発生室12には圧力変化が生じない状況が多く生じる。このとき、ヤング率が高い第2の接着剤22Bを用いることで、隣り合う圧力発生室12間における隔壁11の変形、特に第2の接着剤22Bの変形による隔壁11の移動を抑制して、隔壁11の移動による圧力損失(クロストーク)を抑制することができる。このため、隔壁11のクロストークによるインク滴の吐出特性の低下やばらつきを抑制することができる。また、隔壁11自体の剛性を向上するために隔壁11の第1の方向Xの厚さを厚くする必要がなく、隔壁11の厚さが増大することによる圧力発生室12の容積の減少や、圧電アクチュエーター300の変位を行う領域の減少を抑制することができる。
なお、第2の接着剤22Bは、第1の接着剤22Aと同様に、常温でヤング率が低いと、流路形成基板10と第2のノズルプレート20Bとを接着する際のアライメントずれが発生し易い。したがって、第2の接着剤22Bは、常温(不使用時)ではヤング率が高いものが好ましい。すなわち、第2の接着剤22Bは、ガラス転移温度(Tg)が常温(例えば、25℃)よりも高いものが好ましい。つまり、第2の接着剤22Bのガラス転移温度(Tg)は、不使用時の温度(常温であって例えば、25℃)よりも高く、使用時のヘッド使用温度(例えば、40〜60℃)よりも低いものを用いるのが好適である。
このように、第1のノズルプレート20Aへの応力が印加され易く、クロストークの発生し難い第1記録ヘッド220Aには、ヘッド使用温度においてヤング率が比較的低い第1の接着剤22Aを用いることで、クロストークの発生を抑制しつつ第1のノズルプレート20Aの剥離を抑制することができる。これに対して、第2のノズルプレート20Bへの応力が印加され難く、クロストークの発生し易い第2記録ヘッド220Bには、ヘッド使用温度においてヤング率が比較的高い第2の接着剤22Bを用いることで、第2のノズルプレート20Bの剥離を抑制しつつクロストークの発生を抑制することができる。
なお、第1の接着剤22A、第2の接着剤22Bの材料は、特に限定されず、例えば、シリコーン系接着剤、エポキシ系接着剤、ウレタン系接着剤等が挙げられる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明の基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1では、ヘッドユニット1に5つの記録ヘッド220を設け、5つの記録ヘッド220を、第1のノズルプレート20Aを有する1つの第1記録ヘッド220Aと、第2のノズルプレート20Bを有する4つの第2記録ヘッド220Bとで構成するようにしたが、第1記録ヘッド220A及び第2記録ヘッド220Bのそれぞれの数及びこれらを合わせた合計数は特にこれに限定されるものではない。
また、上述した実施形態1では、第1記録ヘッド220Aの全ノズル開口21から同時にインク滴を噴射させるようにしたが、特にこれに限定されるものではない。すなわち、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aにおいて、全ノズル開口21の数に対して同時にインク滴を噴射するノズル開口21の数の比R1が多い分だけ、クロストークの影響は緩和されるものである。
また、上述した実施形態1では、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aに設けられたノズル開口21の数に対して、同時にインク滴が噴射されるノズル開口21の数の比R1が、第2記録ヘッド220Bの第2のノズルプレート20Bに設けられたノズル開口21の数に対して、同時にインク滴が噴射されるノズル開口21の数の比R2をR2よりも、多くなるように制御するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aのノズル開口21から噴射されたインク滴によってトップコート層又はアンダーコート層である第1層400を形成し、第2記録ヘッド220Aの第2のノズルプレート20Bのノズル開口21から噴射されたインク滴によって画像層である第2層401を形成すればよい。ただし、トップコート層やアンダーコート層である第1層400は、画像層である第2層401に対して比較的広範囲に亘って形成する必要があり、上述したノズル開口数の比R1とR2との関係を満たす場合が多くなる。
また、上述した実施形態1では、ヘッドユニット1を構成する記録ヘッド220は、第1のノズルプレート20Aを有する第1記録ヘッド220Aと、第2のノズルプレート20Bを有する第2記録ヘッド220Bとで構成するようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、第1のノズルプレート20Aと第2のノズルプレート20Bとの両方を有する1つの記録ヘッド220であってもよい。
さらに、上述した実施形態1では、加熱手段であるヒーター2bによって加温したインクを記録ヘッド220に供給するようにしたが、特にこれに限定されない。ただし、第1記録ヘッド220Aは、アンダーコートやトップコートなどの印刷領域の全面に亘ってインク滴を塗りつぶす第1層400を形成するため、単位時間当たりのインクの消費量が多い。したがって、インクを加熱して、インクの粘度を低下させることで、第1記録ヘッド220Aから噴射させるインク滴のインク吐出特性が低下するのを抑制するのが好ましい。また、第1記録ヘッド220Aには加熱したインクを供給し、第2記録ヘッド220Bには、加熱しないインクを供給するようにしてもよい。この場合には、第1記録ヘッド220Aのヘッド使用温度と、第2記録ヘッド220Bのヘッド使用温度とが異なる温度となるが、上述した実施形態1と同様に、第1の接着剤22Aとしてガラス転移温度が第1記録ヘッド220Aのヘッド使用温度よりも低いものを用いると共に、第2の接着剤22Bとしてガラス転移温度が第2記録ヘッド220Bのヘッド使用温度よりも高いものを用いれば、上述した実施形態1と同様の効果を奏するものである。もちろん、第1記録ヘッド220A及び第2記録ヘッド220Bに、加熱しないインクを供給するようにしてもよい。
さらに、上述した実施形態1では、ノズル開口21から噴射される1滴当たりのインクの重量について特に言及していないが、例えば、第1のノズルプレート20Aのノズル開口21から噴射される1滴当たりのインクの重量が、第2のノズルプレート20Bのノズル開口21から噴射される1滴当たりのインクの重量よりも多くしてもよい。これにより、第1層400を短時間で厚く形成することが可能である。このようにインク重量を変更することで、単位時間当たりに第1のノズルプレート20Aのノズル開口21から噴射されて消費されるインク消費量が、第2のノズルプレート20Bのインク消費量よりも多くなる。したがって、第1のノズルプレート20Aを有する第1記録ヘッド220Aの各部品は、インクに多く接触するため、第1のノズルプレート20Aは、インクの熱による応力を受けやすい。また、同時に多くの圧力発生室12に高い圧力変化が生じるため、第1のノズルプレート20Aが圧力発生室12内の圧力変動によって受ける応力が増大する。しかしながら、本実施形態では、第1の接着剤22Aとして、ガラス転移温度がヘッド使用温度より低いものを用いることで、第1のノズルプレート20Aに印加される応力を第1の接着剤22Aによって緩和して、第1のノズルプレート20Aの剥離を抑制することができる。また、第2記録ヘッド220Bにおいて、第2のノズルプレート20Bのノズル開口21から噴射されて消費される単位時間当たりのインク消費量は少なくなるため、第2記録ヘッド220Bの第2のノズルプレート20Bは、インクの熱による応力の影響を受け難い。
なお、このような吐出されるインク滴のインク重量の変更は、第1のノズルプレート20Aのノズル開口21の内径を、第2のノズルプレート20Bのノズル開口21の内径よりも大きくすることで実現可能である。もちろん、ノズル開口21の内径を変更しなくても、圧電アクチュエーター300を駆動する駆動波形を変更することによっても、インク重量の変更は実現できる。
また、第1記録ヘッド220Aの隔壁11の第1の方向Xの幅を、第2記録ヘッドの隔壁11の幅よりも広くするようにしてもよい。これにより、第1記録ヘッド220Aの第1のノズルプレート20Aの流路形成基板10への接着面積を増大させて、接着強度を向上することができ、第1のノズルプレート20Aの剥離をさらに抑制することができる。
なお、上述した実施形態1では、圧力発生室12に圧力変化を生じさせる圧力発生手段として、薄膜型の圧電アクチュエーター300を用いて説明したが、特にこれに限定されず、例えば、グリーンシートを貼付する等の方法により形成される厚膜型の圧電アクチュエーターや、圧電材料と電極形成材料とを交互に積層させて軸方向に伸縮させる縦振動型の圧電アクチュエーターなどを使用することができる。また、圧力発生手段として、圧力発生室内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル開口から液滴を吐出するものや、振動板と電極との間に静電気を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル開口から液滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
また、上述したインクジェット式記録装置では、記録ヘッド220(ヘッドユニット1)がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド220が固定されて、紙等の被噴射媒体Sを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、広く液体噴射装置全般を対象としたものであり、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種のインクジェット式記録ヘッド等の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等を具備する液体噴射装置にも適用することができる。
I インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 1 インクジェット式記録ヘッドユニット(液体噴射ヘッドユニット)、 2 液体貯留手段、 2b ヒーター(加熱手段)、 3 キャリッジ、 9 制御装置(制御手段)、 10 流路形成基板、 11 隔壁、 12 圧力発生室、 20 ノズルプレート、 20A 第1のノズルプレート、 20B 第2のノズルプレート、 21 ノズル開口、 22A 第1の接着剤、 22B 第2の接着剤、 30 保護基板、 40 コンプライアンス基板、 50 振動板、 51 弾性膜、 52 絶縁体膜、 60 第1電極、 70 圧電体層、 80 第2電極、 90 リード電極、 100 マニホールド、 120 駆動回路、 121 接続配線、 210 流路部材、 220 インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、 220A 第1記録ヘッド、 220B 第2記録ヘッド、 300 圧電アクチュエーター(圧力発生手段)、 400 第1層、 401 第2層、 S 被噴射媒体

Claims (7)

  1. 第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、
    前記制御手段は、
    前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第1層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第2層と、が被噴射媒体上で重なり、
    前記第1のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が、前記第2のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比よりも多くなるように、前記液体噴射ヘッドを制御し、
    前記第1の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも低く、
    前記第2の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも高いことを特徴とする液体噴射装置。
  2. 第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、
    前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成したアンダーコート層またはトップコート層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した画像層と、が被噴射媒体上で重なるように、前記液体噴射ヘッドを制御し、
    前記第1の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも低く、
    前記第2の接着剤のガラス転移温度は、ヘッド使用温度よりも高いことを特徴とする液体噴射装置。
  3. 前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射される1滴当たりの液体の重量は、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射される1滴あたりの液体の重量よりも多いことを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射装置。
  4. 前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口の内径は、前記第2ノズルプレートの前記ノズル開口の内径よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記第1のノズルプレートの互いに隣り合う前記ノズル開口の間の距離は、前記第2のノズルプレートの互いに隣り合う前記ノズル開口の間の距離よりも長いことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、
    前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第1層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した第2層と、が被噴射媒体上で重なり、且つ、前記第1のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比が、前記第2のノズルプレートに設けられた前記ノズル開口の数に対して、同時に液体が噴射されるノズル開口の数の比よりも多くなるように、前記液体噴射ヘッドを制御する液体噴射装置の液体噴射方法であって、
    前記制御手段は、
    前記第1記録ヘッドを、前記第1の接着剤のガラス転移温度よりも高いヘッド使用温度で液体を噴射させ、
    前記第2記録ヘッドを、前記第2の接着剤のガラス転移温度よりも低いヘッド使用温度で液体を噴射させることを特徴とする液体噴射装置の液体噴射方法。
  7. 第1の接着剤により接着された第1のノズルプレートのノズル開口と、第2の接着剤により接着された第2のノズルプレートのノズル開口とから液体を噴射させるための液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドを制御して、前記ノズル開口から液体を噴射させる制御手段と、を具備し、
    前記制御手段は、前記第1のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成したアンダーコート層またはトップコート層と、前記第2のノズルプレートの前記ノズル開口から噴射された液体により形成した画像層と、が被噴射媒体上で重なるように、前記液体噴射ヘッドを制御する液体噴射装置の液体噴射方法であって、
    前記制御手段は、
    前記第1記録ヘッドを、前記第1の接着剤のガラス転移温度よりも高いヘッド使用温度で液体を噴射させ、
    前記第2記録ヘッドを、前記第2の接着剤のガラス転移温度よりも低いヘッド使用温度で液体を噴射させることを特徴とする液体噴射装置の液体噴射方法。
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