以下、本発明の実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態であるカメラシステムを示す図である。
図1に示すように本実施形態のカメラシステム1は、カメラヘッド1aとカメラ本体1bとを備える。図1には、撮影光学系と撮像素子を備えたカメラヘッド1aと、そのカメラヘッド1aが着脱自在に装着されカメラヘッド1aから画像信号を受け取って信号処理を行なうカメラ本体1bとが示されている。
カメラヘッド1aの外観は従来の交換レンズと同様のものである。
カメラ本体1bの中央には、多数のマウント接点を持つヘッドマウント10bが配備されている。カメラヘッド1a側にも同様のマウント部が構成されており、双方のマウント接点の位置がそれぞれあうように図中の一点鎖線に沿ってカメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着されると、多数のマウント接点同士が各々接続されてカメラヘッド1aとカメラ本体1bとが電気的に接続される。
この多数のマウント接点の中のそれぞれが通信用、電力供給用にそれぞれ割り当てられていてカメラ本体1b側からカメラヘッド1a側への通信が行なわれたり、またカメラヘッド1a側からカメラ本体1b側への通信が行なわれたり、さらにカメラ本体1b側からカメラヘッド1a側への電力の供給が行なわれたりする。
このヘッドマウント10bの上方にはAWBセンサ11bが配備され、そのAWBセンサ11bにより撮影時の光源種が検出される。この光源種とは、例えば太陽光であるか蛍光灯であるかといったようなものであり、この光源種がAWBセンサ11bにより検出され後述するデジタル信号処理部に適正な色温度(例えば太陽光の場合には6000K、蛍光灯の場合には4500K)が設定されて最適なホワイトバランスの調整が行なわれる。そのAWBセンサ11bの横には、閃光発光窓12bが配備されており、その閃光発光窓12bを通して閃光を発光する閃光発光装置がカメラ本体1b内に配備されている。さらにカメラ本体1bのボディ上面にはレリーズ釦13bとモードダイヤル14bが配備されている。このモードダイヤル14bによって撮影モードと再生モードとが選択され、その撮影モードにあっては、さらに静止画撮影モードであるとか、動画撮影モードであるとかが選択される。なお、図1には複数のカメラヘッドのうちの一つが例として、また複数の本体のうちの一つが例としてそれぞれ示されている。なおモードダイヤル14bには一体的に電源スイッチも配備されており、そのモードダイヤル14bの操作により電源が投入されるようになっている。
ここで図2を参照してカメラヘッド1aとカメラ本体1bの内部の構成を説明する。
図2はカメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着された状態にあるときの電気系統の構成を示すブロック図である。
図2の上方側にはカメラヘッド1aの構成が、また図2の下方側にはカメラ本体1bの構成がそれぞれ示されている。
まず、カメラヘッド1a側の構成を説明する。
本実施形態のカメラシステム1を構成するカメラヘッド1aは、カメラ本体1bに装着されてカメラ本体1b側のバッテリBtから電力の供給を受けて動作するものであって、カメラヘッド1a側の電源制御部100aおよびDC/DCコンバータ101aはカメラ本体1b側の電源制御部140bに制御されるものであるので、このカメラヘッド1a側の電源制御部100aとDC/DCコンバータ101aの構成についてはカメラ本体1b側の電源制御部140bとDC/DCコンバータ141bの構成を説明するときにあわせて説明する。
図2に示すようにこのカメラシステム1を構成するカメラヘッド1aには、撮影光学系11aと撮像素子(ここではCCD固体撮像素子が用いられているので以下CCDという)12aとが備えられている。その撮影光学系11a内には撮影レンズや絞りなどが配備されている。その撮影光学系11a内の撮影レンズで被写体をCCD12aに結像させて、CCD12aで画像データの生成を行なっている。このCCD12aで生成した画像データをアナログ信号処理部13aに出力してそのアナログ信号処理部13aでノイズ低減の処理などを行なった後、後段のA/D部14aでアナログ信号の画像信号をデジタル信号の画像信号に変換して高速シリアルドライバ150aに供給している。この高速シリアルドライバ150aにより駆動される高速シリアルバスによってカメラ1b本体側にデジタル信号になった画像信号が送信される。勿論、この高速シリアルバスを駆動する高速シリアルドライバ150bがカメラ本体1b側にも配備されていて双方のドライバによって高速シリアルバスが駆動される。この高速シリアルバスを通ってカメラ本体1bに供給される画像信号の中には、モードダイヤル14bによっていずれかの撮影モードが選択された状態にあるときに撮影光学系内の撮影レンズが捉えた被写体をLCDパネル(図示せず)上に表示するためのスルー画用の画像信号(以下スルー画信号という)やその撮影モードの中の静止画撮影モードが選択された状態にあるときにレリーズ釦13bの操作により得られる静止画像を表す画像信号(以下静止画信号という)やその撮影モードの中の動画モードが選択された状態にあるときにレリーズ釦13bの操作により得られる動画を表す画像信号(以下動画信号という)の3通りの画像信号がある。これらの画像信号のうちのいずれかがカメラ本体1b側からの要求によって高速シリアルバスを通ってカメラ本体側に送信される。
一方、A/D部14aでデジタル信号に変換された画像信号はA/D部14aの後段に設けられた積算回路16aにも供給されている。この積算回路16aはAF機能(以下AFという)およびAE機能(以下AEという)を果たすものであって、この積算回路16aによってAE機能を働かせるための被写界輝度の測定やAF機能を働かせるための被写体距離の測定が行なわれている。その積算回路16aで測定された被写体距離や被写界輝度がデータバス192aを介して絞り/フォーカス/ズーム制御部17aに供給され、その絞り/フォーカス/ズーム制御部17aによって撮影光学系内の絞りの径が調節されたり、撮影光学系内のフォーカスレンズの位置が調節されたりする。このようにしておくとこのカメラヘッド1aが備える撮影光学系内のレンズが異なる被写体に向けられる度にAFやAEが働きすぐにピントや輝度の調整が行なわれてピントの合った被写体を表す画像データがCCD12aで生成されCCD12aから出力される。
これらのCCD12a、アナログ信号処理部13a、A/D部14a、積算回路16aはタイミングジェネレータ(以下TGという)18aからのタイミング信号に同期して動作するものであり、そのTG18aの動作はヘッドCPU19aに制御されている。このヘッドCPU19aはシステムメモリ190a内に格納されているプログラムの手順にしたがってTG18aや絞り/フォーカス/ズーム制御部17aなどの制御を行なうものであって、そのシステムメモリ190a内には、初期化の処理手順やAEやAFの処理手順やシリアルバスでの通信に関する処理手順などを示すソフトウエアが格納されている。このソフトウエアの中には、モードダイヤルによって撮影モードが選択され、さらに静止画撮影モードが選択されたときに起動されるスルー画処理に関するソフトウエアや静止画処理に関するソフトウエア、また動画撮影モードが選択されたときに起動される動画処理に関するソフトウエアなどもある。これらの処理手順にしたがって、このカメラヘッドの初期化や、その初期化が行なわれた後の各部の信号処理動作がヘッドCPU19aによって制御されている。この各部の動作の中には、積算回路16aの動作やTG18aの動作や不揮発性メモリ191aのリードライト動作や3線シリアルドライバ151aの動作や高速シリアルドライバ150aの動作などもある。
また、不揮発性メモリ191aには、カメラヘッド1a用のコンフィギュレーション情報および信号処理ソフトウエアも記憶されている。この不揮発性メモリ191aが本発明にいうヘッド側記憶部にあたる。カメラ本体1bからコンフィギュレーション情報の送信の要求を表すコマンドが3線シリアルバスを経由して送信されてきたら、その不揮発性メモリ191a内のコンフィギュレーション情報が3線シリアルバスを経由してカメラ本体1bに送信される。カメラ本体1b側にも3線シリアルバスを駆動する3線シリアルドライバ151bが配備されており、双方のドライバで駆動されるシリアルバスによってカメラ本体1bからカメラヘッド1aへ、あるいはカメラヘッド1aからカメラ本体1bへのコマンドのやり取りが行なわれている。前述したコンフィギュレーション情報の送信の要求のほか、例えばカメラ本体1bから画像信号の送信の要求に対応するコマンドが3線シリアルバスを経由して送信されてきた場合には、その3線シリアルバスよりも高速の高速シリアルバスによってデジタル信号になった画像信号がカメラ本体1bへ送信される。
ここで、図2を離れて、その不揮発性メモリ191aに記憶されているコンフィギュレーション情報の内容を図3、図4を参照して説明しておく。
図3は、コンフィギュレーション情報を示す図であり、図4はCCD12aの撮像面を示す図であって、図3のコンフィギュレーション情報の意味を説明する図である。
図3にはそのコンフィギュレーション情報として上から順に、CCD11aのCFAやCCD11aの画素数(静止画の場合、スルー画の場合、動画の場合の3通り)、有効取り込み位置を示す座標と画素数、黒レベルの基準になるオプティカルブラック(以下OBという)の位置を示す座標や、コンポーネント順、A/Dのビット深さ、CCD傷位置などが示されている。
図3の一番上にはCFAの種別つまりプロパティにどのようなものがあるかがベイヤ配列orハニカム配列or4色(エメラルドチャンネル付き)と示されているが、実際にはそれらの中の一つが不揮発性メモリ191a内に記憶されている。
また、画素数についての情報は縦画素の個数Wと横画素の個数Hの組み合わせ(W,H)で示されている。この(W,H)は、図4に示すように、横方向の画素数と縦方向の画素数を示すものであって、符号W1によって撮像面の幅方向の最大画素数が、符号H1によって撮像面の高さ方向の最大画素数がそれぞれ示されている。つまり、(W1 H1)の場合には、このCCD12aが持つすべての画素が使用されて静止画信号が生成されることがコンフィギュレーション情報の一つとして示されている。また、スルー画信号が静止画信号の画素数(W1 H1)よりも少ない画素数(W2 H2)で生成されることが、動画信号も静止画信号の画素数(W1 H1)よりも少ない画素数(W3 H3)によって生成されるということがコンフィギュレーション情報の一つとして示されている。また、スルー画信号、動画信号などの有効取り込み位置の座標が(X Y)で示され、その有効取り込み領域(図中点線で示す領域)内の画素数が(W4,H4)の組み合わせで示されている。
さらに、このCCD12bの撮像面上には、このCCD12bで撮像したときの黒色レベルをカメラ本体1b側のデジタル信号処理部103bに知らせるためのオプティカルブラック(以下OBという)という領域が設けられている。このOB領域の開始座標(XOB)と長さ(WOB)もそれぞれコンフィギュレーション情報の一つとして示されている。
また、A/DBit深さで1画素が何ビットのデータで構成されるかもコンフィギュレーション情報の一つとして示されている。この1画素辺りのビット数には8ビット〜14ビットまでのものがある。さらにCCD傷位置により傷画素の座標位置(X,Y)もコンフィギュレーション情報の一つとして示されている。図4中には、(Xt1,Yt1)と(Xt2,Yt2)と(Xtn,Ytn)との3箇所に傷画素があることが示されている。この傷画素があった場合にはその画素に隣接している画素を用いて補間処理などが行なわれる。
このようなコンフィギュレーション情報がカメラ本体へ3線シリアルバスを用いて送信され後述するリコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bがその送信されてきたコンフィギュレーション情報に基づいて再コンフィギュレーションされる。
以上がカメラヘッド1aの構成である。
図2に戻ってカメラ本体1bの構成を説明する。
カメラ本体1bの動作は本体CPU100bにより統括的に制御される。このカメラ本体1b側には、初期化の処理手順を示すソフトウエアなどが格納されているシステムメモリ101bや、カメラヘッドの標準コンフィギュレーション情報を不揮発的に記憶しておくための不揮発性メモリ102bや、その標準コンフィギュレーション情報に基づいて信号処理を行なうコンフィギュアラブル信号処理部103bが信号処理ハードウエアとして配備されている。またシステムメモリの中には信号処理ソフトウエアとして標準コンフィギュレーションに対応する信号処理ソフトウエアが格納されている。
上記リコンフィギュアラブル信号処理部103bは、コンフィギュレーション情報に応じた再コンフィギュレーションが可能であって、信号処理ソフトウエアと共働して、画像信号に信号処理を施すことができる信号処理ハードウエアである。この実施形態のリコンフィギュアラブル信号処理部103bは電源が投入されるたびに再コンフィギュレーションを受ける必要があるので、本実施形態では、標準コンフィギュレーション情報を不揮発性メモリ102bに記憶しておいて、電源が投入されるたびにその標準コンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部103bを再コンフィギュレーションするようにしている。
本実施形態のカメラシステムでは、このリコンフィギュアラブル信号処理が再コンフィギュレーションが可能であるであることを利用して、標準コンフィギュレーション以外の非標準コンフィギュレーションを持つカメラヘッド1aに非標準コンフィギュレーション情報を持たせておいて、そのカメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着された場合には、その非標準コンフィギュレーションをカメラヘッド1a側から3線シリアルドライバ151aを介してカメラ本体1b側へ送信させてその非標準コンフィギュレーション情報に応じたコンフィギュレーションをリコンフィギュアラブル信号処理部103bに受けさせるようにしている。このときにはその非標準コンフィギュレーション情報に応じた信号処理手順を示した信号処理ソフトウエアもカメラヘッド1a側からカメラ本体1b側へ送信させるようにしている。
このようにしておくと、カメラ本体側がサポートしていないカメラヘッドが装着されたとしても、カメラ本体が、カメラヘッドからコンフィギュレーション情報を取得することで、カメラヘッドに適した画像信号の信号処理をカメラ本体で行なうことができる。
このようにしておくと、標準のコンフィギュレーションをサポートしているカメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着されたときには、カメラヘッド1aが装着されたと同時にこのカメラシステムが撮影スタンバイ状態になってこのカメラシステムでの撮影をすぐに楽しむことができる。また標準のコンフィギュレーションをサポートしていない非標準のコンフィギュレーションを持つカメラヘッド1aを装着する場合においても、予めそのカメラヘッド1aを装着して電源を投入する手順を踏むさえすれば、その非標準のコンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部103bが再コンフィギュレーションされてそのカメラヘッドのコンフィギュレーションで撮影を行なうことができるカメラシステムが実現される。
ここで、本体に装着されたカメラヘッド1aが標準コンフィギュレーションをサポートするか否かをどのように判断しているかを説明する。
図5は、その標準コンフィギュレーション情報を説明する図であり、図6は非標準コンフィギュレーション情報の中の一例を説明する図、図7は非標準コンフィギュレーション情報の中の別例を説明する図である。
図5に示すようにこのカメラシステムでは、標準コンフィギュレーションとしてCFAがベイヤーもしくはハニカムであるものが装備されている。このCFAがベイヤもしくはハニカムであるものの中にはコンポーネント順がRGBG、BGRG、GBGR、GRGBとなる4種がある。この4種のうちのいずれかであればカメラヘッドにコンフィギュレーション情報を送信させなくても標準コンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュレアラブル信号処理部103bをコンフィギュレーションして信号処理を行なうことができる。ここでは、カメラヘッド1aが非標準コンフィギュレーションをサポートするものであるとリコンフィギュアラブル信号処理部103bで信号処理を行なうことができないので、このCFAパターンとコンポーネント順をプロパティとしてカメラヘッド1aにそのプロパティを問い合わせて標準コンフィギュレーションで信号処理を行なうことができるかどうかを確認するようにしている。この問い合わせはシステムメモリ101b内の初期化のプログラムの手順にしたがって本体CPU100bが3線シリアルドライバ151bを制御してカメラヘッド側にコンフィギュレーション情報の送信の要求を行なうという形で行なわれている。その要求に応えてカメラヘッドからプロパティが送信されてくる。
例えばその問い合わせによって図6に示すCFAとコンポーネントがプロパティとして送信されてきた場合には、標準コンフィギュレーション情報の中に含まれるものではあるが、システムメモリに記憶されている複数の信号処理ソフトウエアの中にベイヤのみの信号処理ソフトウエアがサポートされていないので信号処理ソフトウエアをカメラヘッドに送信させるようにしている。また図7に示すCFAとコンポーネント順を持つものであった場合には、標準コンフィギュレーションではなく非標準コンフィギュレーションであるので、非標準コンフィギュレーション情報および信号処理ソフトウエアとの双方をカメラヘッドに送信させるようにしている。
ここで、非標準コンフィギュレーション情報および信号処理ソフトウエアの取得がカメラ本体でカメラヘッド側からいつの時点で行なわれるのかを説明しておく。
このカメラシステムでは、カメラ本体の電源SW14bによる電源投入が行なわれてカメラヘッドとカメラ本体の双方の初期化が各々行なわれているときに、本体CPU100bの制御の基に標準コンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部が標準コンフィギュレーションに再コンフィギュレーションされる。そのリコンフィギュアラブル信号処理部が標準コンフィギュレーションに再コンフィギュレーションされた後、3線シリアルドライバ151bを制御してその3線シリアルドライバ151bで駆動されるシリアルバスを通してカメラヘッド1aにプロパティの送信の要求が送信される。さらに本体CPUは、その要求に応じてカメラヘッドから送信されてきたプロパティを3線シリアルドライバに受信させてその受信させたプロパティを、バスを通して本体CPU100bのレジスタに読み込んでいる。そのプロパティが不揮発性メモリ102b内に記憶されている標準コンフィギュレーションの中になく非標準のものであると本体CPU100bが判定した場合には、本体CPU100bは3線シリアルドライバ151bを駆動して、カメラヘッド1aに非標準コンフィギュレーション情報および信号処理ソフトウエアの送信を要求してカメラヘッドにそれらの情報を送信させる。本体CPU100bはそれらの情報を3線シリアルドライバ151bに受信させ、その受信させた非標準コンフィギュレーション情報を不揮発性メモリ102bに、また信号処理ソフトウエアをシステムメモリ101bに記憶している。さらにその記憶した非標準コンフィギュレーション情報に基づいてデジタル信号処理部103bが非標準コンフィギュレーションに再コンフィギュレーションされる。
このように電源スイッチ14bが投入されてこのカメラシステムの初期化が行なわれているときに、不揮発性メモリ102b内にある標準コンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部が標準コンフィギュレーションに再コンフィギュレーションされるか、あるいはカメラヘッドから送信されてくる非標準コンフィギュレーションに基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部が非標準コンフィギュレーションに再コンフィギュレーションされ、さらに信号処理ソフトウエアがカメラヘッド側から送信されてきてカメラ本体側のシステムメモリに記憶されたら、このカメラシステムは撮影スタンバイ状態になる。
そうしたら、先ずカメラ本体1b側からスルー画信号の送信の要求を表すコマンドが3線シリアルバスを通してカメラヘッド1aに送信される。カメラヘッド1a側のヘッドCPU19aではそのスルー画の送信の要求を受けて、スルー画信号を高速シリアルドライバ150aによって駆動される高速シリアルバスを通してカメラ本体1bへ送信する。この高速シリアルバスを通ってカメラ本体1bに送信されてくるスルー画信号が、リコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bに供給され、このリコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bでカメラヘッドのコンフィギュレーションに応じた信号処理が施された後、フレームメモリ104bに記憶される。このフレームメモリ104bに記憶されたYC信号がLCD制御部105bに供給され、そのLCD制御部105bによってLCD1050bのパネル上にスルー画が表示される。
このスルー画を見ながらレリーズ釦13bが押されたときには、本体CPU100bおよびヘッドCPU19aとの双方に割り込み信号が供給され、そのスルー画の処理が中断されて外部割込みによりシステムメモリ内に記述されている静止画処理プログラムが起動される。図2に示すように、レリーズ釦13bが押されたときには本体CPU100b、ヘッドCPU19aとも外部割り込み入力ピンに直接レリーズ信号が入力されるようになっている。カメラヘッド1a側のヘッドCPU19aはレリーズ釦13aが押されたときの割り込みタイミングでTG18aからCCD12aへ露光開始の信号を供給させてCCD18aに露光を開始させている。その後TG18aからCCD12aへ露光終了の信号を供給させてCCD12aに全画素データからなる静止画信号をアナログ信号処理13aへ出力させている。そのアナログ信号処理部13aに出力させた静止画信号が、アナログ信号処理部からA/D部14a、高速シリアルバス150aを通ってリコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bに供給され、さらにそのリコンフィギュアラブル信号処理部103bでJPEG圧縮されたJPEGファイルがカードI/F106bを介して、メモリカードスロット107bに装填されたメモリカード108bに記憶される。モードダイヤル14bが動画モードになっているときにはレリーズ釦13bの操作により割り込みが発生して動画処理プログラムが起動され、動画信号が所定の時刻ごとに高速シリアルバスを通ってデジタル信号処理部103bに供給され、モーションJPEGあるいはMPEG圧縮が行なわれてメモリカード108bに記録される。
本発明には直接関係ないが、タイマ処理用のタイマ110bやカレンダ時計部111bなども配備されており、例えばLCD制御部105bにカレンダ時計部からカレンダデータが供給されると、LCD1050bのパネル上に被写体とともに時計やカレンダが表示されたりする。また、LCDパネル上に文字を表示するためのOSD(On Screen Display)1051bも配備されている。さらにカメラ本体1bはUSBコネクタ130bを有しており、そのUSBコネクタ130bを介してパーソナルコンピュータなどが接続されるとUSBドライバU131bによりUSBが駆動されて画像信号がパーソナルコンピュータに転送される。また、図1に示した閃光発光窓12bから閃光を発光する閃光部121bと閃光制御部120bとからなる閃光発光装置やカメラ本体の背面側にあるスイッチ/LED132bなどがI/O133bを介して本体CPU100bに制御されて動作する構成になっている。
ここで、リコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bの内部構成および動作を、図8を参照して詳細に説明する。
図8はデジタル信号処理部103bの内部構成を示す図である。
このデジタル信号処理部103bに、図3に示すコンフィギュレーション情報がセットされてカメラヘッド側から高速シリアルバスを通ってスルー画信号、静止画信号、動画信号が送信されてくると、コンフィギュレーション情報に基づいた信号処理がスルー画信号、あるいは静止画信号、あるいは動画信号に施される。
この図8にはレリーズ釦13bが押されたときに静止画信号がメモリカード108bに記録されるまでの処理系統が示されており、LCD105bのパネル上にスルー画を表示するときには、ガンマ補正部1034bでガンマ補正された後のスルー画信号がフレームメモリ104bに所定の時刻ごとに供給されそのフレームメモリ104bに記憶されたスルー画信号に基づく画像がLCDパネル上にスルー画像として表示される。また動画が記録されるときにはJPEG圧縮部1037bで、モーションJPEGあるいはMEPG処理が施される。
ここでは静止画信号の処理を、図8を参照して説明する。
図8に示すように、高速シリアルバスを経由して静止画信号がデジタル信号処理部103bに供給される。まずデジタル信号処理部103bの初段にあるオフセット補正部1031bでオフセット補正が行なわれる。このオフセット補正部1031bでは、図4に示すOB領域の画像信号を基準レベル(黒レベル)として、OB領域以外の画像信号をその基準レベルにクランプする処理が行なわれる。このクランプ処理がオフセット処理にあたり、そのオフセット補正が行なわれた静止画信号が次段のWBゲイン乗算部1033bに供給され、そのWBゲイン乗算部1033bで今度は黒レベルに対して白レベルの調整つまりホワイトバランスの調整が行なわれる。この白色というのは、R、G、Bの加法色混合によって生成されるものであってR,G,Bそれぞれの出力比が等しくなるようにR、G,B信号それぞれのゲインを調整しないと純度の高い白色が得られない。ここではその純度の高い白色を得るために、AWBセンサ11bによって検出された光源種に応じた色温度をW/B乗算部1033bにセットし、さらに前段の積算回路1032bによって積算された積算値に応じて純度の高い白色が得られるようにR,G,BそれぞれのゲインがそれぞれW/B乗算部1033bにセットされている。そのW/B乗算部1033bの前段の積算回路1032bでは、例えばコンフィギュレーション情報の中のCFAやコンポーネント順の情報に基づいて、複数あるR画素それぞれについての受光レベルを検出してその検出した受光レベルごとに度数分布を求める処理を行なって、さらにその度数分布から受光レベルの分散を求めてその分散で規定される範囲内の最大受光レベルをWBゲインとしてWB乗算部1033bに設定する処理が行なわれている。この積算回路1032bを設けておくと、多数のR画素それぞれの受光レベルのばらつきを求め、その多数のR画素それぞれの受光レベルの平均値をWBゲインとしてWB乗算部1033bに設定することも、上記のように最大受光レベルをWBゲインとしてWB乗算部に設定することもできる。このR画素と同様の処理がG画素、B画素それぞれについても行なわれてR,G,B信号それぞれのゲインがW/B乗算部1033bに設定されている。
このようにしてR、G、Bそれぞれのゲイン調整が行なわれたら、次段のリニアMTX1034bによってRGB信号からYC信号への変換が行なわれる。ここではRGBに例えば3×3の色変換行列が掛け合わされてY信号,Cr信号,Cb信号への変換が行なわれる。例えばコントラストをアップさせたければ、3×3の色変換行列の係数のうち、対角要素の重みを大きくしてYC信号への変換を行なったりすると、コントラストがアップされたYC信号が生成されたりする。その後ガンマ補正部1035bでガンマ補正が行なわれて同時化部1036bでYC信号が同時化され、Y信号の方は輪郭補正部10371bに供給されて、C信号の方は色差マトリクス部10372bに供給されて、Y信号と色差信号(R−Y,B−Y)とからなる画像信号がJPEG圧縮部1038bで圧縮されてメモリカードに画像ファイルとなって記録される。このようにカメラヘッドから取得した信号処理情報がデジタル信号処理部103bにセットされて、そのセットされた内容に応じてリコンフィギュアラブルデジタル信号処理部103bによって画像信号の処理が行なわれる。
ここでカメラヘッド1a側にもある電源制御部100aとDC/DCコンバータ101aに電力を供給するカメラ本体1bの電源制御部140b周辺の動作を説明しておく。
このカメラシステム1においては、前述したように3線シリアルバスでコマンドのやり取りを行なってカメラヘッド1aにID情報とコンフィギュレーション情報の送信の要求を行なうにあたって、ヘッド情報取得部である本体CPU100bが、カメラヘッドの装着、あるいは電源SW14bによる電源投入のうちの一方のイベントの発生を受けてカメラヘッドにプロパティの送信を要求し、受信したプロパティが本体側記憶部である不揮発性メモリに記憶された標準コンフィギュレーション中にあった場合には標準コンフィギュレーションをその不揮発性メモリから読み出してその標準コンフィギュレーション情報に基づいてリコンフィギュアラブル信号処理部を再コンフィギュレーションし、非標準コンフィギュレーションであった場合には、カメラヘッドにその非標準コンフィギュレーション情報を送信させてリコンフィギュアラブル信号処理部を非標準コンフィギュレーションに基づいて再コンフィギュレーションするようにしている。
このため、本実施形態のカメラシステムにおいては、電源SWが操作されたときはもとより、カメラヘッドが装着されたときに自動的に電源が投入されるように構成されている。このように電源SWの操作およびカメラヘッドの装着という2つのイベントのうちのいずれかのイベントの発生を受けて自動的に電源が投入されるとなると、本体CPU100bに電源の投入理由を通知する必要がある。そこでラッチ部160bを設けて電源制御部140bにこのラッチ部160bの内容を書き換えさせることによって電源制御部140bから本体CPUへ電源理由を通知するようにしている。本体CPU100bは例えばラッチ部160bが‘H’になってI/O部161bが‘H’になっていたらカメラヘッドが装着されたものであると判定し、‘L’であったら電源スイッチ14bが投入されたものであると判定する。この判定のうち、カメラヘッドが装着されたことにより電源制御部により電源が投入された場合には、カメラヘッドのコンフィギュレーション情報および信号処理ソフトウエアを本体CPUが取得後、本体CPUは速やかに電源制御部に電源を遮断する処理を行なわせている。
このような電源処理を行なう本体CPUおよび電源制御部廻り、さらにその電源制御部に制御されるカメラヘッド側の電源制御部廻りの構成を説明しておく。
まず電力供給源であるバッテリBtがカメラ本体1aに配備されている。そのバッテリBtからカメラ本体1a側の電源制御部140bを介してカメラ本体側1bのDC/DCコンバータ140bに電力が供給されるようになっている。この電源制御部140bにはバッテリーBtとDC/DCコンバータ141bを繋ぐ経路を遮断したり、接続したりするスイッチが配備されており、そのスイッチが、電源SW14bが接続されてロー信号が電源制御部140bに供給されたり、カメラヘッド1aが装着されてマウント接点を通してロー信号が電源制御部140bに供給されたりすると接続されるようになっている。
この電源制御部140b内のスイッチが接続されると、バッテリBtから電源制御部140b、さらにはDC/DCコンバータ141bを介して本体CPU100bを初めとする各部にバッテリBtからの電力が供給される。またカメラヘッド1a側のDC/DCコンバータ101aにも、マウント部のマウント接点を介してバッテリーBtからの電力が供給される。
電源スイッチ14bの方はカメラ本体1b側に配備されており、その電源スイッチ14bが接続されると、その電源スイッチ14bが接続されたことによりロー信号が電源制御部140bに供給されるようになっている。このようにして電源スイッチ側からロー信号が供給されると電源制御部140bはラッチ部の内容を例えば‘L’に書き換える。
これに対し、カメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着されたときには、ヘッドマウントの中の一マウント接点を通してカメラ本体1bの電源制御部140bにロー信号が供給されるようになっている。このカメラヘッド1aが装着されたことによりカメラヘッド1a側からロー信号が電源制御部150bに供給されたときにも電源制御部140b内のスイッチが接続されてバッテリーBtから本体のDC/DCコンバータ141bやカメラヘッドのDC/DCコンバータ101bに電力が供給されるようになっている。しかし、電源SW側からロー信号が供給されたときとはロー信号が供給される経路が異なっているので電源制御部140bは、ラッチ部160bの内容を‘H’に書き換えている。
このようにしておくと、電源投入の理由がカメラヘッド1aの装着によるものなのか、電源SWの操作によるものなのかがI/Oを通してカメラ本体側に通知され、カメラ本体側に認識される。そうすると、例えばラッチ部が‘H’になっていた場合には、カメラヘッド1aからコンフィギュレーション情報とを取得した後、本体CPU100bの方でI/Oの内容を書き換えることにより、電源遮断の指示を電源制御部140bに指示して電源を遮断する処理を行なっている。
このようにしておくと、予めカメラヘッドを装着した状態にあるときに電源を投入してカメラヘッドから非標準コンフィギュレーション情報を取得して不揮発性メモリに記憶する処理を施しておき、その非標準コンフィギュレーションのカメラヘッドが再度カメラ本体に装着されたときにカメラ本体からそのカメラヘッドに対してその非標準コンフィギュレーション情報を持つカメラヘッドであるかの問い合わせを行なってそのカメラヘッドが非標準コンフィギュレーションのカメラヘッドであるかどうかの照合を行なうようにすれば、標準コンフィギュレーションのカメラヘッドを装着したときと同様に非標準のカメラヘッドが装着されてもすぐに撮影を楽しむことができるカメラシステムが実現される。
以上説明したように、どのような種類の撮像素子を持つカメラヘッドがカメラ本体に装着されても撮影を行なうことができるカメラシステム、およびそのカメラシステムを構成するカメラ本体およびカメラヘッドがそれぞれ実現される。
最後に本体CPUが行なう処理を整理して順序だてて説明する。
図9は、本体CPU100bが行なう初期化処理の手順を示すフローチャートである。
電源SW14bが操作され電源が投入されたときにこのフローの処理が開始される。
ステップS901で、カメラヘッド1aがカメラ本体1bに装着されているか否かを判定する。カメラヘッド1aが装着されていなければNo側に進みステップS901に戻り、カメラヘッド1aが装着されていたら、Yes側に進みステップS902へ移行する。ステップS902で電源制御部140bを介してカメラヘッド1aに給電する。
次のステップS903でリコンフィギュアラブル信号処理部103bに標準のコンフィギュレーション情報をセットする。標準のコンフィギュレーションをリコンフィギュアラブル信号処理部103bにセットしたら次のステップS904でカメラヘッド1aにプロパティの送信を要求する。次のステップS905で3線シリアルドライバから受信ありの信号が出力されているかどうかを検出する。このステップS905で受信有りの信号が出力されていたら、次のステップS906へ進み、出力されていなかったらステップS904に戻る。ステップS905で出力されていたらYes側に進み次のステップS906で受信データがプロパティであるかどうかを判定する。プロパティではないと判定したらNo側に進みステップS904へ戻る。このステップS906でプロパティであると判定したらYes側に進みステップS907へ移行する。ステップS907で受信したプロパティが標準コンフィギュレーションで対応可能であるかどうかを判定する。ステップS907で標準コンフィギュレーションに対応可能していないと判定した場合にはNo側にステップS908で非標準コンフィギュレーション情報の送信を要求する。次のステップS909へ進み3線シリアルドライバから受信ありの信号が出力されているかどうかを判定する。このステップS909でシリアルドライバから受信ありの信号が出力されていると判定したらYes側に進みリコンフィギュアラブル信号処理部に非標準コンフィギュレーション情報をセットする。次にステップS912で信号処理ソフトウエアの送信を要求する。次のステップS913へ進み3線シリアルドライバaから受信有りの信号が出力されているかどうかを判定する。このステップS913で受信ありの信号が出力されていると判定したらYes側に進みステップS914でその受信したデータが信号処理ソフトウエアであるかどうかを判定する。このステップS914で信号処理ソフトウエアではないと判定したらステップS912に戻って、信号処理ソフトウエアであると判定したらYes側に進みステップS915でシステムメモリに信号処理ソフトウエアを記憶する。
次のステップS916へ進みこのステップS916でカメラヘッド1aにカメラ本体1bの初期化が完了したことを示す情報を送信して、次のステップS917で3線シリアルドライバから受信ありの信号が出力されているかどうかを判定する。このステップS917で受信有りの信号が出力されていなかったらNo側へ進みステップS917を繰り返し、受信ありの信号が出力されていたらYes側に進みステップS918でその受信データが初期化完了確認用のデータであるかどうかを判定する。このステップで初期化が完了していないと判定したらNo側に進みステップS916に戻って、初期化が完了したと判定したらYes側に進みこのフローの処理を終了する。
次にヘッドCPUが行なう処理を整理して順序だてて説明する。
図10は、ヘッドCPU19aが行なう初期化処理の手順を示すフローチャートである。
カメラヘッド1aが装着されたことにより図7のステップS902の処理でカメラヘッド1aにカメラ本体1bのバッテリBtからヘッドCPU190aに電力が供給されたらカメラヘッド側でこのフローの処理が開始される。
ステップS1001で3線シリアルドライバを駆動してカメラ本体側から送信されてくるコマンドの受信を行なう。次のステップS1002でそのコマンドが信号処理用のプロパティの送信の要求であるかどうかを判定する。このステップS1002で信号処理用のプロパティの送信の要求であると判定したら、Yes側に進み、ステップS1003で不揮発メモリ191a内の信号処理用のプロパティを3線シリアスバスを通してカメラ本体1bに送信する。ステップS1002で信号処理用のプロパティの送信の要求ではないと判定したらNo側に進み、次のステップS1004でコマンドが信号処理ソフトウエアの送信の要求であるかどうかを判定する。このステップS1004で信号処理ソフトウエアの送信の要求であると判定したら、Yes側に進みステップS1005で信号処理ソフトウエアを3線シリアルバスで送信する。
このステップS1004で信号処理ソフトウエアの要求ではないと判定したらNo側に進み、ステップS1006で非標準コンフィギュレーション情報の要求であるかどうかを判定する。このステップS1006でコンフィギュレーション情報の要求であると判定したらYes側に進みステップS1007でコンフィギュレーション情報を送信する。
ステップへ進み、ステップS1008でコマンドが初期化完了通知であるどうかを判定する。ステップS1008で初期化完了通知ではないと判定したらステップS1001に戻り、一連の処理を繰り返し、ステップS1008で初期化完了通知であると判定したらステップへ進みこのステップS1009で初期化が完了したことをカメラへ本体に送信してこのフローの処理を終了する。
最後に図9に示す本体CPUが行なう処理と図10に示すヘッドCPUが行なう処理の係わりを、図11に示す通信手順を参照しながら説明する。
図11は図9,図10に示す処理の流れを、カメラヘッド1aとカメラ本体1bとの間の通信手順を含めて示した図である。図11にはカメラヘッドとカメラ本体の間の通信路である3線シリアルバスが使用されてコマンドのやり取りが行なわれるかが示されている。
まず図9のカメラ本体側の処理およびカメラヘッド側の処理がステップS1101〜S1108までの各ステップで示されている。さらにカメラ本体側とカメラヘッドとの間でやり取りされる送信要求とその送信要求に対する回答とがそれらのステップでの処理とどのように係わっているかが示されている。
ステップS1101で電源投入のイベントの発生を電源制御部が受けてバッテリーからの電力を本体CPU100bに供給する。そうしたら本体CPU100bがこのフローの処理を開始する。次のステップS1102へ進んでカメラヘッド1aがカメラ本体に装着されているか否かを判定する。このステップS1102でカメラヘッド1aがカメラ本体に装着されていなかった場合にはNo側に進みこのステップS1102の処理を繰り返し、ステップS1102でカメラヘッドが装着されていた場合にはYes側に進みステップS1103でカメラヘッドに給電する。この給電を受けてステップ1104でカメラヘッドに電源が投入される。このステップS1104で図10のカメラヘッドの初期化処理が行なわれる。
次のステップS1105で不揮発性メモリ内に記憶されている標準コンフィギュレーション情報を読み出し、その読み出した標準コンフィギュレーション情報をリコンフィギュアラブル信号処理部にセットする。
その後カメラヘッド側に3線シリアルバスを通してプロパティの問い合わせを行なって、この問い合わせに応じてカメラヘッド1aから応答があったら、次のステップ1106の処理が行なわれる。ステップS1106では受信したプロパティが標準コンフィギュレーションで対応可能であるかどうかを判定する。このステップS1106で対応不能と判定した場合には、No側に進む。このときに非標準コンフィギュレーション情報の送信の要求をカメラヘッドに送信してカメラヘッドから非標準コンフィギュレーション情報を受信する。そうしたらステップS1107で受信した非標準コンフィギュレーション情報を一旦システムメモリに記憶してそのシステムから読み出してリコンフィギュアラブル信号処理部にその読み出した非標準コンフィギュレーション情報をセットする。そうしたら今度は信号処理ソフトウエアの送信の要求をカメラヘッドへ送信してカメラヘッドに信号処理ソフトウエアを送信させる。その送信させた非標準コンフィギュレーション情報を受信したらステップS1108でその受信した信号処理ソフトウエアをシステムメモリに格納する。その後初期化完了通知をカメラヘッドへ送信し、カメラヘッドから初期化完了確認を受信したらカメラヘッドおよびカメラ本体の初期化を終了する。