JP2005277210A - 基板保持回転機構およびそれを用いた基板処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】スピンベースからの液体の滲出を抑制し、基板処理の品質を向上する。
【解決手段】スピンチャック1は、回転軸線1aまわりに回転されるスピンベース31と、スピンベース31の上面に設けられた挟持ピン32とを有する。挟持ピン32は、スピンベース31の内部の収容空間35に収容されたリンク機構36を含む挟持ピン駆動機構33によって、挟持位置と解除位置との間で変位させられる。リンク機構36からの駆動力を挟持ピン32に伝達するための回動軸51は、スピンベース31の上板部の貫通孔50に挿通されており、この貫通孔50には、処理液の侵入を防ぐシール部材58が設けられている。このシール部材58とスピンベース31の上面との間の隙間に連通するように、液排出通路70が形成されている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、基板に処理液を供給して処理する基板処理装置、およびこのような基板処理装置に用いられる基板保持回転機構に関する。処理対象の基板には、たとえば、半導体ウエハ、液晶表示装置用ガラス基板、プラズマディスプレイ用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板、フォトマスク用基板などが含まれる。
半導体装置や液晶表示装置の製造工程で用いられる基板処理装置には、複数枚の基板を一括して処理するバッチ型のものと、基板を一枚ずつ処理する枚葉型のものとがある。枚葉型の基板処理装置は、たとえば、基板をほぼ水平に保持して回転するスピンチャックと、このスピンチャックに保持された基板に処理液を供給する処理液ノズルとを備えている。
スピンチャックは、たとえば、円盤状のスピンベースと、このスピンベースの周縁部に立設された複数本の挟持ピンと、スピンベースの内部の収容空間に収容された挟持ピン駆動機構とを備えている。挟持ピンは、挟持ピン駆動機構によって、基板を挟持する挟持位置と、基板の挟持を解除した解除位置との間で変位される。
スピンベースは、上板部、下板部およびこれらの周縁を結合する側板部を備え、これらによって、前記収容空間が区画されている。スピンベースの上板部には、挟持ピン駆動機構から挟持ピンに駆動力を伝達するための伝達軸を回動自在に貫通させる貫通孔が形成されている。この貫通孔の内壁面と伝達軸との間には、前記収容空間への処理液の侵入を防ぐシール部材が配置されている。
特開2003−88793号公報
挟持ピンの駆動のための伝達軸が回動するとき、伝達軸の外周面とシール部材とが摺接することになる。この摺接に伴う発塵が処理対象の基板に影響を及ぼすことを可及的に抑制するために、シール部材は、上板部の外表面側ではなく、内表面側(前記収容空間側)に配置されるのが通常である。
そのため、スピンベースの上面からシール部材までの間には、微量の処理液が入り込む隙間が生じている。この隙間に入り込んだ処理液は、とくにスピンチャックの高速回転時に、滲出するおそれがある。これにより、当該処理液とは別の処理液を用いる処理時や乾燥処理時において基板の汚染を生じることになり、処理不良の原因となるおそれがある。
そこで、この発明の目的は、スピンベースからの液体の滲出を抑制または防止することにより、基板処理の品質を向上することができる基板保持回転機構および基板処理装置を提供することである。
上記の目的を達成するための請求項1記載の発明は、基板を保持して所定の回転軸線まわりに回転させる基板保持回転機構であって、前記回転軸線まわりに回転可能に設けられたスピンベースと、このスピンベースを前記回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動機構と、前記スピンベースの表面設けられ、基板を挟持する挟持位置と、基板の挟持を解除する解除位置との間で変位可能な基板挟持部材と、前記スピンベース内の駆動機構収容空間に少なくとも一部が収容され、前記基板挟持部材を駆動するための駆動機構と、この駆動機構からの駆動力を、前記スピンベースの前記駆動機構収容空間から前記表面へと貫通する貫通孔を介して、前記基板挟持部材に伝達する駆動力伝達部材と、前記スピンベースの表面と前記駆動機構収容空間との間において前記駆動力伝達部材と前記貫通孔との間を封止して、前記駆動機構収容空間への液体の侵入を阻止するシール部材と、前記スピンベースの表面と前記シール部材との間の前記貫通孔内壁面に開口するとともに、前記回転軸線から離れる方向に延びて前記スピンベースの外部空間と連通し、前記スピンベースの回転に伴う遠心力によって前記貫通孔の内壁面と前記駆動力伝達部材との隙間から液体を排除する液排出通路とを含むことを特徴とする基板保持回転機構である。
この構成では、スピンベースの表面とシール部材との間において、駆動力伝達部材と貫通孔の内壁面との間に隙間が生じており、この隙間に基板処理用の処理液等の液体が入り込む可能性がある。しかし、このような液体は、スピンベースが回転駆動機構によって回転されることによって遠心力を受け、液排出通路を通ってスピンベースの外部空間に導かれて排除される。そのため、前記隙間に液体が残留することを抑制することができ、このような液体が不用意に滲み出して基板を汚染したりすることを抑制または防止できる。
このようにして、スピンベースからの液体の滲出を抑制または防止しつつ、挟持位置と解除位置との間で変位可能な基板挟持部材をスピンベース上に設け、これをスピンベース内の駆動機構によって駆動することができる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の基板保持回転機構と、この基板保持回転機構に保持された基板に処理液を供給する処理液供給機構とを含むことを特徴とする基板処理装置である。
この構成により、基板保持回転機構のスピンベースから処理液の滲出を抑制または防止できるので、スピンベースから滲出した処理液による基板の汚染を抑制または防止できる。これにより、基板の処理品質を向上できる。
請求項3記載の発明は、前記基板保持回転機構に保持された基板から遠心力によって回転半径外方側へと排除される処理液を受ける処理液受け面を内方に有する処理液受け部材をさらに含み、前記スピンベースの外部空間と連通する前記液排出通路の出口が、前記処理液受け部の処理液受け面に対向していることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置である。
この構成により、液排出通路を介してスピンベースの外部空間に導かれた処理液は、基板保持回転機構に保持された基板からの処理液を受けるための処理液受け部材によって受けられる。これにより、液排出通路から排出された処理液による汚染をより効果的に抑制または防止できる。
なお、前記液排出通路の入口は、スピンベースの表面とシール部材との間の前記貫通孔の内壁面において、前記回転軸線からもっとも遠い位置に開口していることが好ましい。
また、前記液排出通路は、回転軸線から離れる方向に直線的に延びて形成されている必要はなく、途中に屈曲部または湾曲部を有していてもよい。ただし、処理液の滞留を防ぐためには、液排出通路は、回転軸線側に戻る通路部分を有しないように、前記貫通孔の内壁面に開口する入口からの路程の増加に伴って前記回転軸線からの距離が単調に増加するように形成されていることが好ましい。
また、液排出通路は、少なくとも出口付近において、スピンベースの基板対向面から離れる方向へと向かって形成されていることが好ましい。これにより、液排出通路の出口から排出される処理液は、基板から離れる方向へと向かうので、この処理液が基板に再付着することを抑制または防止できる。
さらに、前記液排出通路においてスピンベースの外部空間に臨む出口は、スピンベースの外表面に開口していればよく、スピンベースの側壁面に開口していてもよいし、スピンベースの基板非対向面(基板に対向する基板対向面とは反対側の表面)に開口していてもよい。ただし、液排出通路の出口が基板対向面に開口していると、基板を汚染するおそれがあるので、液排出通路の出口は、基板対向面を避けて、スピンベースの外表面に開口するように形成することが好ましい。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための断面図である。この基板処理装置は、ほぼ円形の基板である半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という。)Wに対して処理液を用いた処理を施すための装置である。この基板処理装置は、ウエハWをほぼ水平に保持するとともに、この保持したウエハWのほぼ中心を通る鉛直な回転軸線1aまわりに回転する基板保持回転機構としてのスピンチャック1を処理カップ10の内方に備えている。
スピンチャック1の上方には、ウエハWの上面に処理液を供給するための処理液ノズル2が配置されている。この処理液ノズル2には、純水供給源からの純水(脱イオン水)が純水バルブ3を介して供給でき、また、薬液供給源からの薬液(エッチング液など)を薬液バルブ4を介して供給できるようになっている。処理液ノズル2は、ウエハWの上面の回転中心に向けて処理液を供給する。この処理液は、ウエハW上で遠心力を受けて周縁部へと拡がり、ウエハWの上面に全域に至る。前記処理液ノズル2、純水バルブ3および薬液バルブ4は、処理液供給機構を構成している。
スピンチャック1は、モータ等を含む回転駆動機構5の駆動軸である回転軸6に結合されて回転されるようになっている。この回転軸6は、中空軸とされていて、その内部には、純水または薬液を供給することができる処理液供給管7が挿通されている。この処理液供給管7の上端には、スピンチャック1に保持されたウエハWの下面中央に近接した位置に吐出口8aを有する中心軸ノズル(固定ノズル)8が結合されており、この中心軸ノズル8の吐出口8aから、ウエハWの下面の中央に向けて、処理液(薬液または純水)を供給できる。この処理液は、遠心力の働きによって、ウエハWの下面全域に広がる。
処理液供給管7には、純水供給源に接続された純水バルブ11または薬液供給源に接続された薬液バルブ12を介して、純水または薬液(たとえば、エッチング液)が所要のタイミングで供給されるようになっている。前記処理液供給管7、中心軸ノズル8、純水バルブ11および薬液バルブ12は、処理液供給機構を構成している。
処理液供給管7と回転軸6の内壁との間の空間は、プロセスガス供給路9とされており、このプロセスガス供給路9は、中心軸ノズル8の周囲において、ウエハWの下方の空間と連通している。プロセスガス供給路9には、プロセスガス供給源からのプロセスガス(たとえば、窒素等の不活性ガス)が、プロセスガスバルブ13を介して供給されるようになっている。
処理カップ10は、スピンチャック1の下方に配置された底壁15と、この底壁15から鉛直上方に立ち上がる複数(この実施形態では3個)の円筒状隔壁16,17,18とを備えている。円筒状隔壁16,17,18は、回転軸6と同軸に配置されていて、内側および中間の円筒状隔壁16,17の間には、処理液を排液するための排液溝19が形成されている。この排液溝19の底面には、排液配管20が接続されている。さらに、中間および外側の円筒状隔壁17,18の間には、処理液(主として薬液)を再利用のために回収するための回収溝27が形成されている。この回収溝27の底面には、回収配管28が接続されている。
スピンチャック1の周囲において、処理カップ10の上方には、スピンチャック1の回転に伴って遠心力によって周囲に飛び出す処理液を受けるための処理液受け部材としてのスプラッシュガード21が配置されている。スプラッシュガード21は、スピンチャック1を取り囲む環状筒であり、その上方部には、スピンチャック1に対向する内壁面に、断面横向きV字形の排液受け部22(処理液受け面)が形成されている。この排液受け部22は、その下端において、排液溝19へと垂下した排液ガイド部23と連設している。また、スプラッシュガード21の下方部の内壁面には、内方および下方に開放した湾曲面からなる回収液受け部25が形成され、この回収液受け部25は回収溝27の内方へと処理液を導くようになっている。
スプラッシュガード21は、スプラッシュガード昇降駆動機構24によって、上下動されるようになっている。これにより、スプラッシュガード21は、図1において二点鎖線で示す回収位置21Aと、同じく二点鎖線で示す排液位置21Bと、実線で示す退避位置21Cとの間で上下動される。スプラッシュガード21が回収位置21Aにあるとき、回収液受け部25は、スピンチャック1に保持されたウエハWの周端面に対向し、ウエハWから外方へと排除される処理液を受け、この処理液を回収溝27へと導く。一方、スプラッシュガード21が排液位置21Bにあるときは、排液受け部22が、スピンチャック1に保持されたウエハWの周端面に対向し、ウエハWから外方へと排除される処理液を受け、この処理液は、排液ガイド部23から排液溝19へと導かれる。さらに、スプラッシュガード21が退避位置21Cにあるときは、排液受け部22および回収液受け部25とも、スピンチャック1に保持されたウエハWよりも下方に退避しており、ウエハWから排除される処理液は、スプラッシュガード21の上方を通って、処理室(図示せず)の内壁に至り、図示しない排液経路を通って排液される。
スピンチャック1は、図2に示すように、円盤状のスピンベース31と、このスピンベース31の上面(基板対向面)の周縁部に間隔をあけて複数箇所(図2の例では等間隔で3箇所)に設けられた基板挟持部材としての挟持ピン32と、この挟持ピン32を駆動するための挟持ピン駆動機構33(図1参照)とを備えている。
挟持ピン駆動機構33は、たとえば、スピンベース31の内部の収容空間35に収容されたリンク機構36と、このリンク機構36を駆動するリンク駆動機構37とを含む。
リンク駆動機構37は、回転軸6とともに回転する回転側可動部材38と、この回転側可動部材38の外周側に軸受け39を介して結合された固定側可動部材40と、この固定側可動部材40を昇降させるための挟持ピン駆動用昇降駆動機構41とを備えている。
挟持ピン駆動用昇降駆動機構41によって固定側可動部材40を昇降させると、これとともに回転側可動部材38が昇降し、この昇降運動がリンク機構36に伝達されて、挟持ピン32の動作に変換される。これにより、挟持ピン32を、ウエハWを挟持する挟持位置と、その挟持を解除する解除位置との間で変位させることができる。固定側可動部材40と回転側可動部材38とが軸受け29を介して結合されているので、スピンチャック1の回転中であっても、挟持ピン32によるウエハWの挟持を解除したり緩めたりして、ウエハWの挟持位置を変更することもできる。
図3は、挟持ピン32の近傍の構成を拡大して示す断面図である。個々の挟持ピン32は、ウエハWの周縁部の下面を支持する支持部32aと、ウエハWの周端面を側方から保持する挟持部32bと、支持部32aおよび挟持部32bを連結するレバー32c(図2参照)とを有し、支持部32aを中心として鉛直軸線まわりに回動されるようになっている。これにより、挟持部32bをウエハWの周端面に対して近接/離反させることができ、ウエハWを挟持する挟持位置と、このような挟持を解除した解除位置とに変位させることができる。挟持部32bは、ウエハWの周端面に対応した内向きのV字状断面を有するウエハ受け部34を備えており、挟持部32bをウエハWの周端面に押し当てると、ウエハWはウエハ受け部34にせり上がることによって、支持部32aから浮き上がった状態となる。
スピンベース31は、円板状の上板部45と、円板状の下板部46と、これらを周縁部において連結する側板部47とを備え、これらは、その内部に収容空間35を区画している。この実施形態では、上板部45と側板部47とは一体的に形成されており、側板部47と下板部46とは、Oリング48を介して結合されている。
上板部45の周縁部には、鉛直方向に貫通する貫通孔50が形成されている。この貫通孔50には、駆動力伝達部材としての回動軸51が挿通されている。この回動軸51の上端に挟持ピン32が結合されている。
上板部45の上面において貫通孔50の周縁部には、円筒形の突条52が突設されている。この突条52の上端面は、微小な隙間61をあけて挟持ピン32に対向している。また、貫通孔50の内壁には、回動軸51の外周面に微小な隙間62をあけて対向する回動軸対向部55と、この回動軸対向部55の下方に形成されたシール保持段部56と、このシール保持段部56の下方に形成されたシール押さえ保持段部57とが形成されている。回動軸対向部55、シール保持段部56およびシール押さえ保持段部57は、同軸の円筒内面を有しており、シール保持段部56の円筒内面は、回動軸対向部55よりも大径に形成され、さらに、シール押さえ保持段部57の円筒内面はシール保持段部56の円筒内面よりも大径に形成されている。
シール保持段部56には、上シール部材58が圧入されており、シール押さえ保持段部57には、シール押さえ部材60が圧入されている。そして、シール押さえ部材60と上シール部材58との間に、下シール部材59が保持されている。上シール部材58は、回動軸51の外周面に密接に摺接し、収容空間35への処理液の侵入を防ぐ。この上シール部材58の上面とシール保持段部56との間には、隙間63が形成されている。下シール部材59は、回動軸51の外周面に密接に摺接し、収容空間35内で生じた発塵がスピンベース31外にもたらされないようにしている。
シール押さえ部材60は、その上面側に下シール部材59が圧入されるシール保持段部65を有し、その下面側には、軸受け保持段部66を有している。この軸受け保持段部66には、回動軸51を回動自在に軸支する軸受け67が圧入されている。
一方、回動軸51の下端部53は小径部となっており、この下端部53は、軸受け68によって軸支されている。この軸受け68は、下板部46の内側面(上面)に固定された円筒状の軸受け保持部69に圧入されている。
回動軸51の中間部は、リンク機構36に結合されている。これにより、回動軸51は、リンク機構36からの駆動力を得て、その中心軸まわりに回動することになる。
上板部45から側板部47にわたる領域には、前述の隙間61,62,63内に入り込んだ処理液を排出するための液排出通路70が形成されている。
上シール部材58は、回動軸51の外周面に密接するとともに、シール保持段部56において貫通孔50の内壁面に密接するため、スピンベース31外の処理液は、上シール部材58の上方にまで至るとしても、その内方にまでは入り込まない。そこで、液排出通路70は、上シール部材58の上面とシール保持段部56との間の隙間63に連通する範囲で、スピンベース31の回転軸線1a(スピンチャック1の回転軸線と共通)からもっとも遠い位置において貫通孔50の内壁面に開口する入口71を有している。また、液排出通路70は、側板部47の外周面に開口する出口72を有している。
液排出通路70は、入口71から出口72に向かう路程において、スピンベース31の回転軸線1aに近づく方向に戻る部分を有しておらず、入口71からの路程が増加するに従って回転軸線1aからの距離が単調に増加するように形成されている。これにより、液排出通路70内での処理液の滞留を防止し、遠心力による処理液の排出を円滑にしている。
さらに、この実施形態では、液排出通路70は、入口71から出口72に向かう路程において、上方へと向かう部分を有しておらず、入口71からの路程が増加するに従って単調に下方に向かう形状に形成されている。これにより、処理液の排出がより一層円滑に行われるようになっている。また、出口72をウエハWから遠ざけることができるので、出口72から出た処理液がウエハWに再付着することを抑制または防止できる。さらに、出口72付近において、液排出通路70は、下方に向かって形成されているため、出口72から出た処理液は下方に向かうことになる。そのため、液排出通路70から排出された処理液が舞い上がったりすることを抑制または防止することができ、ウエハWへの処理液の再付着を効果的に抑制または防止できる。
液排出通路70の出口72は、図1に示されているように、退避位置21Cにあるスプラッシュガード21の排液受け部22に対向するように高さが定められている。これにより、液排出通路70の出口から排出された処理液は、排液受け部22によって受けられ、排液溝19へと導かれることになる。これにより、処理液が周囲にまき散らされてウエハWの汚染を生じることを抑制または防止できるようになっている。
液排出通路70の出口72を前述のような高さに配置するために、この実施形態では、液排出通路70は屈曲した形状に形成されている。すなわち、液排出通路70は、入口71から緩やかな下向き傾斜でスピンベース31の回転半径外方側へと向かう直線状の第1通路部76と、この第1通路部76に連なり、第1通路部76よりも急な下向き傾斜で出口72へと向かう直線状の第2通路部77とを有している。
ウエハWに対する処理を概説すれば、次のとおりである。
まず、スプラッシュガード21が退避位置21Cに配置され、未処理のウエハWが、基板搬送ロボット(図示せず)によって、スピンチャック1に受け渡される。このとき、挟持ピン32は解除位置とされている。基板搬送ロボットのハンドが退避すると、挟持ピン駆動用昇降駆動機構41が駆動されて、挟持ピン32が挟持位置とされる。この状態で、回転駆動機構5によってスピンチャック1が回転軸線1aまわりに回転駆動される。
次いで、薬液バルブ4,12が開かれ、処理液ノズル2および中心軸ノズル8から、ウエハWの上下面に薬液が供給される。このとき、スプラッシュガード21は、回収位置21Aに配置される。こうして、ウエハWの上下面に対して、薬液による処理が行われ、使用後の薬液は再利用のための回収される。
一定時間にわたって薬液処理を行った後に、薬液バルブ4,12が閉じられ、スプラッシュガード21を排液位置21B(または退避位置21C)に切り換えた後、純水バルブ3,11が開かれる。これにより、ウエハWの上下面に対して、純水によるリンス処理が行われる。
一定時間にわたって純水リンス処理を行った後には、純水バルブ3,11を閉じるとともに、スピンチャック1を高速回転(たとえば3000rpm程度の回転速度)させて、ウエハWの上下面の水滴を振り切るための乾燥工程が行われる。このとき、スプラッシュガード21は、退避位置21Cに配置される。
この乾燥工程の後には、スピンチャック1の回転を停止させ、さらに、挟持ピン駆動用昇降駆動機構41を作動させて挟持ピン32を解除位置とする。その後、基板搬送ロボットのハンドによって、処理済みのウエハWが当該基板処理装置から搬出されることになる。
貫通孔50の内壁面において処理液が入り込む可能性のある前述の隙間61,62,63内に処理液が入り込んでいれば、この処理液は、主として乾燥工程におけるスピンチャック1の高速回転時に、遠心力の働きにより、液排出通路70を通って、その出口72からスピンベース31外へと排出される。したがって、隙間61,62,63内に入り込んだ処理液が、薬液処理中に滲み出たり、乾燥処理時にウエハWに向かってまき散らされたりすることを抑制または防止することができ、ウエハWの処理品質を向上することができる。
さらに、液排出通路70の出口72から排出された処理液は、退避位置21Cにあるスプラッシュガード21の排液受け部22で受けられて排液され、処理室内でまき散らされることがないので、液排出通路70から排出された処理液によって処理済みのウエハWが再汚染されることを効果的に抑制または防止できる。
以上、この発明の一実施形態について説明したが、この発明の他の形態で実施することもできる。たとえば、前述の実施形態では、液排出通路70は、側板部47の外周面に開口する出口72を有しているが、液排出通路70の出口は、下板部46の下面に開口するように設けてもよい。
また、前述の実施形態では、液排出通路70は、屈曲形状に形成されているが、湾曲形状に形成されてもよく、また、直線状に形成されてもよい。
さらに、前述の実施形態では、円形基板としてのウエハWに対する処理を行う装置を例にとったが、液晶表示装置用ガラス基板などの角形基板を処理する装置に対しても、この発明の適用が可能である。
その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
この発明の一実施形態に係る基板処理装置の構成を説明するための断面図である。 スピンチャックの構成を説明するための斜視図である。 挟持ピンの近傍の構成を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 スピンチャック
1a 回転軸線
2 処理液ノズル
3 純水バルブ
4 薬液バルブ
5 回転駆動機構
6 回転軸
7 処理液供給管
8 中心軸ノズル
8a 吐出口
9 プロセスガス供給路
10 処理カップ
11 純水バルブ
12 薬液バルブ
13 プロセスガスバルブ
15 底壁
16 円筒状隔壁
17 円筒状隔壁
18 円筒状隔壁
19 排液溝
20 排液配管
21 スプラッシュガード
21A 回収位置
21B 排液位置
21C 退避位置
22 排液受け部
23 排液ガイド部
24 スプラッシュガード昇降駆動機構
25 回収液受け部
27 回収溝
28 回収配管
29 軸受け
31 スピンベース
32 挟持ピン
32a 支持部
32b 挟持部
32c レバー
33 挟持ピン駆動機構
34 ウエハ受け部
35 収容空間
36 リンク機構
37 リンク駆動機構
38 回転側可動部材
39 軸受け
40 固定側可動部材
41 挟持ピン駆動用昇降駆動機構
45 上板部
46 下板部
47 側板部
48 リング
50 貫通孔
51 回動軸
52 突条
53 下端部
55 回動軸対向部
56 シール保持段部
57 シール押さえ保持段部
58 上シール部材
59 下シール部材
60 シール押さえ部材
61 隙間
62 隙間
63 隙間
65 シール保持段部
66 軸受け保持段部
67 軸受け
68 軸受け
69 軸受け保持部
70 液排出通路
71 入口
72 出口
76 第1通路部
77 第2通路部
W ウエハ

Claims (3)

  1. 基板を保持して所定の回転軸線まわりに回転させる基板保持回転機構であって、
    前記回転軸線まわりに回転可能に設けられたスピンベースと、
    このスピンベースを前記回転軸線まわりに回転駆動する回転駆動機構と、
    前記スピンベースの表面設けられ、基板を挟持する挟持位置と、基板の挟持を解除する解除位置との間で変位可能な基板挟持部材と、
    前記スピンベース内の駆動機構収容空間に少なくとも一部が収容され、前記基板挟持部材を駆動するための駆動機構と、
    この駆動機構からの駆動力を、前記スピンベースの前記駆動機構収容空間から前記表面へと貫通する貫通孔を介して、前記基板挟持部材に伝達する駆動力伝達部材と、
    前記スピンベースの表面と前記駆動機構収容空間との間において前記駆動力伝達部材と前記貫通孔との間を封止して、前記駆動機構収容空間への液体の侵入を阻止するシール部材と、
    前記スピンベースの表面と前記シール部材との間の前記貫通孔内壁面に開口するとともに、前記回転軸線から離れる方向に延びて前記スピンベースの外部空間と連通し、前記スピンベースの回転に伴う遠心力によって前記貫通孔の内壁面と前記駆動力伝達部材との隙間から液体を排除する液排出通路とを含むことを特徴とする基板保持回転機構。
  2. 請求項1記載の基板保持回転機構と、
    この基板保持回転機構に保持された基板に処理液を供給する処理液供給機構とを含むことを特徴とする基板処理装置。
  3. 前記基板保持回転機構に保持された基板から遠心力によって回転半径外方側へと排除される処理液を受ける処理液受け面を内方に有する処理液受け部材をさらに含み、
    前記スピンベースの外部空間と連通する前記液排出通路の出口が、前記処理液受け部の処理液受け面に対向していることを特徴とする請求項2記載の基板処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010010627A (ja) * 2008-06-30 2010-01-14 Dainippon Screen Mfg Co Ltd 基板保持装置および基板処理装置
KR200465821Y1 (ko) 2008-07-24 2013-03-11 주식회사 케이씨텍 스핀척 및 이를 구비하는 매엽식 세정장치
JP2019046985A (ja) * 2017-09-04 2019-03-22 株式会社Screenホールディングス 基板保持装置
KR20210138312A (ko) * 2020-05-12 2021-11-19 에이펫(주) 척 어셈블리

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