JP2005272286A - シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 - Google Patents
シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2005272286A JP2005272286A JP2004092643A JP2004092643A JP2005272286A JP 2005272286 A JP2005272286 A JP 2005272286A JP 2004092643 A JP2004092643 A JP 2004092643A JP 2004092643 A JP2004092643 A JP 2004092643A JP 2005272286 A JP2005272286 A JP 2005272286A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- silicon
- seed crystal
- single crystal
- crystal
- silicon seed
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
【解決手段】 CZ法によりシリコン単結晶を成長させる際に用いるシリコン種結晶であって、シリコン融液と接触する先端部に転位が形成されており、前記転位には酸素原子が固着していることを特徴とするシリコン種結晶である。
【選択図】 図2
Description
この際、シリコン種結晶をシリコン融液に接触させると、熱衝撃によりシリコン種結晶に高密度で発生するスリップ転位から伝播する転位を消滅させるため、いわゆるダッシュネック(Dash Neck) 法と呼ばれる、径を一度細く絞ってから所定の径まで広げる手法が広く行われている。
ところが、近年、シリコン単結晶の径大化、長尺化が進んでおり、ダッシュネック法ではネック部の強度不足になることが懸念されている。
このシリコン種結晶によれば、先端部を尖らせることによってシリコン融液への接触面積が小さくなり、かつ、先端部の熱容量が少なくなるので、シリコン種結晶に熱衝撃あるいは急激な温度勾配によるスリップ転位が導入され難くなる。
又、シリコン単結晶をゆっくりと下降させて先端部が所望の太さとなるまで溶融すれば、溶融中シリコン種結晶とシリコン融液の接触面積が徐々に増加していくため、シリコン種結晶内に急激な温度勾配が形成されず、溶融時にもスリップ転位が発生され難くなる。
したがって、種絞り(ダッシュネック)を行うことなく、大直径かつ長尺で高重量のシリコン単結晶を引き上げることができる、というものである。(特許文献1)
これは、先端部のシリコン融液の接触面積を小さくしても完全に転位密度を零にすることができないからである。
又、先端部が尖突形状であると、円柱状や角柱状のものに比べると加工が難しく表面に微細な凹凸が残り易くなるため、融液との接触時にその表面粗さに起因してシリコン種結晶内に不均一な温度勾配が入り易くなるおそれがあるからである。
一方、先端部を尖らせたシリコン種結晶では、一度転位がシリコン種結晶に導入されると、そのシリコン種結晶を再度利用することができないので、やり直すにはシリコン種結晶を新たなものと交換する必要がある。
なお、前記シリコン種結晶は、先端部が尖った形成であることが好ましい。
なお、第1、第2のシリコン種結晶の製造方法において、前記シリコン単結晶は、先端部が尖った形状であることが好ましい。
このため、シリコン種結晶をシリコン融液に接触させて溶かし込んでいく過程で、転位が上部へ伝播するよりも先に酸素原子の固着した転位部が溶けてしまい、引上げ開始位置では無転位の状態を作ることができる。
又、融液との接触時の温度差に起因して新たな転位が発生しても、酸素原子が固着した転位部を越えて上部に転位が伝播するのに要するエネルギーは、通常よりも多大なエネルギーを要し、酸素原子の固着した転位部で止まってしまうため、同様に引上げ開始位置では無転位の状態を作ることができ、結果として、種絞りを行うことなく、無転位化成功率を格段に向上することができる。
そして、その形状としては、例えば、円柱状(図3参照)、角柱状(図4参照)が挙げられるが、本発明は、上記形状に限定されるものではない。
なお、上記シリコン種結晶の先端部(転位発生領域)以外の領域は、空孔過剰領域、又は無欠陥領域を用いることが好ましい。
シリコン単結晶インゴットの酸素濃度が、1.0×1018atoms/cm3以上、1.6×1018atoms/cm3以下の場合は、不活性雰囲気、又は酸化性雰囲気中で熱処理を行うことで、上記転位発生領域に酸素原子を十分に固着させることができる。
一方、シリコン単結晶インゴット中の酸素濃度が、1.0×1018atoms/cm3未満の場合は、熱処理時に転位に固着させる酸素原子が不足しているため、不活性雰囲気中では十分に転位に酸素原子を固着させることができず、酸化性雰囲気中での熱処理を必要とする。
なお、酸素濃度が、0.7×1018atoms/cm3未満の場合は、たとえ、酸化性雰囲気中で熱処理を行っても、先端部から数μmの表面部には酸素原子を固着させることができるが、より深い表層部においてはインゴットに含まれる酸素原子が不足しているため、十分に種結晶素体先端部の転位発生領域全体に酸素原子を固着させることができない。
他方、酸素濃度が、1.6×1018atoms/cm3を超えると、不活性雰囲気、又は酸化性雰囲気中での熱処理において酸素原子同士が析出してBMDが形成されてしまうため、必要とする種結晶素体先端部の転位発生領域に酸素原子が供給されなくなり、たとえ、酸化性雰囲気中でも十分に種結晶素体先端部全体に酸素原子を固着させることが難しい。
すなわち、酸素原子の固着量が少ない、又は不均一だと、ピンニング等の効果により転位が伝播するのに要するエネルギーは、酸素原子の固着している転位の方が小さくなってしまうため、スリップ転位を抑制することが困難となる。
不活性雰囲気としては、Ar(アルゴン)ガス雰囲気が挙げられる。
なお、上記シリコン種結晶では、先端部の尖った形状(図5参照)としては、本体部分が円柱状の場合、円錐体状に、又、角注状の場合、円錐体状若しくは角錐体状のいずれでもよい。
次に、図1、図2に示すように、先端部に転位発生領域5を含むようにし、シリコン単結晶インゴット1から種結晶素体6を切り出し、酸素濃度が、0.7、0.9、1.0、1.3、1.6及び1.7×1018atoms/cm3の種結晶素体6をそれぞれ用意した。
各種結晶素体6は、直径15mm、長さ100mmの円柱状(図3参照)である。
なお、本実施例の種結晶素体6において、上記転位発生領域以外は無欠陥領域である。
次いで、各種結晶素体6に、Arガス雰囲気にて、1100℃の温度で180分間熱処理を施してシリコン種結晶7(図3参照)を作製した。
なお、製造したシリコン単結晶インゴットのうち引上げ途中で異物等の混入により転位が発生した場合も、シリコン単結晶インゴット1mのうち無転位となった長さの比率が無転位化成功率(%)として換算されるものとする。
得られた各酸素濃度のシリコン種結晶を用い、実施例1と同様な方法で、シリコン単結晶インゴットを製造し、その無転位化成功率を評価したところ、表2に示すようになった。
又、転位発生領域以外の領域においては、本実施例では無欠陥領域の部分を用いたが、特にこれに限定されるものではなく、空孔過剰領域、又は無欠陥領域と空孔過剰領域との混合領域を用いてもよい。
更に、シリコン種結晶は、円柱状のシリコン種結晶7に限らず、図4に示すように、角柱状のシリコン種結晶9、図5に示すように、シリコン融液と接触する先端部を円錐体状に尖らせた円柱状のシリコン種結晶9、その他の形状のシリコン種結晶であってもよい。
2 空孔過剰領域又は無欠陥領域
3 リング状OSF領域
4 無欠陥領域
5 格子間シリコン過剰領域(転位発生領域)
6 種結晶素体
7 シリコン種結晶
8 シリコン種結晶
9 シリコン種結晶
Claims (6)
- CZ法によりシリコン単結晶を成長させる際に用いるシリコン種結晶であって、シリコン融液と接触する先端部に転位が形成されており、前記転位には酸素原子が固着していることを特徴とするシリコン種結晶。
- 前記シリコン種結晶の先端部が尖った形状であることを特徴とする請求項1記載のシリコン種結晶。
- CZ法によりシリコン単結晶を成長させる際に用いるシリコン種結晶の製造方法であって、酸素濃度が1.0〜1.6×1018atoms/cm3であり、シリコン融液と接触する先端部に転位が形成されたシリコン単結晶を不活性雰囲気中で熱処理することを特徴とするシリコン種結晶の製造方法。
- CZ法によりシリコン単結晶を成長させる際に用いるシリコン種結晶の製造方法であって、酸素濃度が0.7〜1.6×1018atoms/cm3であり、シリコン融液と接触する先端部に転位が形成されたシリコン単結晶を酸化性雰囲気中で熱処理することを特徴とするシリコン種結晶の製造方法。
- 前記シリコン単結晶の先端部が尖った形状であることを特徴とする請求項3又は4記載のシリコン種結晶の製造方法。
- 前記シリコン種結晶を用いてシリコン単結晶を製造する方法であって、ネック部を形成させないでシリコン単結晶を引き上げることを特徴とするシリコン単結晶の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004092643A JP2005272286A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004092643A JP2005272286A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005272286A true JP2005272286A (ja) | 2005-10-06 |
Family
ID=35172338
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004092643A Pending JP2005272286A (ja) | 2004-03-26 | 2004-03-26 | シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005272286A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115110146A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-09-27 | 西安奕斯伟材料科技有限公司 | 籽晶及拉晶方法、装置 |
-
2004
- 2004-03-26 JP JP2004092643A patent/JP2005272286A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN115110146A (zh) * | 2022-06-30 | 2022-09-27 | 西安奕斯伟材料科技有限公司 | 籽晶及拉晶方法、装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4797477B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法 | |
JP4742711B2 (ja) | シリコン単結晶育成方法 | |
KR100844260B1 (ko) | 실리콘 웨이퍼 및 그 제조 방법, 및 실리콘 단결정 육성방법 | |
US20070095274A1 (en) | Silicon wafer and method for producing same | |
JP2007022863A (ja) | シリコン単結晶の育成方法およびシリコンウェーハの製造方法 | |
JP4806975B2 (ja) | シリコン単結晶の育成方法 | |
TW503465B (en) | Silicon wafer, silicon epitaxial wafer, anneal wafer and method for producing them | |
JP2006261632A (ja) | シリコンウェーハの熱処理方法 | |
JP2007045662A (ja) | 半導体シリコンウェーハおよびその製造方法 | |
JP4821179B2 (ja) | シリコン単結晶の育成方法 | |
JP2007284301A (ja) | SiC単結晶の製造方法 | |
JP3601383B2 (ja) | エピタキシャル成長用シリコンウエーハ及びエピタキシャルウエーハ並びにその製造方法 | |
JP4806974B2 (ja) | シリコン単結晶育成方法 | |
JP2007235153A (ja) | 高抵抗シリコンウエーハ及びその製造方法 | |
JP4154881B2 (ja) | シリコン半導体基板の熱処理方法 | |
JP2010126401A (ja) | シリコン単結晶およびその育成方法、シリコンウェーハおよびその製造方法 | |
JP3870293B2 (ja) | シリコン半導体基板及びその製造方法 | |
JP2005272286A (ja) | シリコン種結晶及びその製造方法、並びにそのシリコン種結晶を用いたシリコン単結晶の製造方法 | |
JP4715402B2 (ja) | 単結晶シリコンウェーハの製造方法、単結晶シリコンウェーハ及びウェーハ検査方法 | |
JP4215249B2 (ja) | シリコン種結晶およびシリコン単結晶の製造方法 | |
JP4640796B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法 | |
JP3402210B2 (ja) | シリコン単結晶の製造方法 | |
JP4703934B2 (ja) | アニールウエーハの製造方法 | |
JP2000128691A (ja) | シリコン種結晶およびシリコン単結晶の製造方法 | |
JP2001284362A (ja) | シリコンウェーハの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060907 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20070711 |
|
A977 | Report on retrieval |
Effective date: 20080616 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20090716 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20100108 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |