JP2005271558A - 円筒状ゴム成形体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】外径の異なる製品の製造時に、同じ押出機を使用し、クロスヘッドの段替えを行うことなく、低コストで繊維補強層が形成された円筒状ゴム成形体、並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】内側ゴム層12、繊維補強層14、及び外側ゴム層18とを備え、繊維補強層14が軸芯R方向に対して、モノコード16,17が端部で折り返し部Dを形成してらせん状に巻回された少なくとも2層のトッピングモノコード層からなり、2層のモノコード層は相互に逆方向のらせん状に巻回されてバイアス構造の繊維補強層を構成しており、折り返し部においては、トッピングモノコードは、退出コードが侵入コードと同じ角度で退出している円筒状ゴム成形体10とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、繊維補強層を有するゴムホース、エアーローラー、空気バネ、可とう性継手等の比較的耐圧性の高い可とう性の円筒状ゴム成形体に関するものである。
ゴム、補強コードを円筒状に積層して、繊維補強層を有するホース類や可とう管などの円筒状ゴム成形体における繊維補強層は、通常はすだれ状のコードを未加硫ゴム組成物にてトッピングした後に補強コードが長手方向軸に対して40〜60°傾斜するようにバイアスカットしたシート状トッピングコードを作製し、このシート状トッピングコードを互いに相対する2方向に2層あるいは4層以上に積層することによってバイアスコード層として形成されている(特許文献1等)。
特許文献1に記載の構成を有する繊維補強層は、通常、トッピングコードを冷間で貼り付けて形成されるので積層時の接着力が弱く、しかもすだれ状の幅広コードを連続したシートから裁断により複数枚作製して交互に貼り付けるものであるために、少なくない裁断時の材料ロスが発生し、歩留りが低く、かつ裁断工程も必要であって工数が多くなり、それだけ生産コストの上昇を招くという問題があった。
係る特許文献1記載の方法の問題を解決する技術として、円筒状マンドレルの外周面に未加硫ゴム組成物を積層して内側ゴム層を形成し、この内側ゴム層を形成後にマンドレルを前進させつつ一方向に回転させ、マンドレルの進行方向に対して所定角度を有する多数の補強コードを、マンドレルの外周面に未加硫ゴム組成物と共にトッピングコードとして積層させて繊維補強層を形成する方法が公知である(特許文献2)。
特開平6−210798号公報 特開2003−165162号公報
しかし、特許文献2記載の技術によれば、生産しようとする円筒状ゴム成形体の外径が異なる場合、その外径に応じた内径を有する複数のクロスヘッドの準備や段替えが必要であり、さらには、成形型であるマンドレルを挿通する必要があるためにクロスヘッドの大きさが大きくなり、押出機も大型のものが必要であって、設備費用や製造コストの点で改善が求められるものであった。
本発明の目的は、製造する円筒状ゴム成形体の外径によらず同じ小型の押出機を使用して繊維補強層を形成することができるので、クロスヘッドの段替えを行うことなく、従って低コストで繊維補強層が形成された円筒状ゴム成形体、並びに低コストで繊維補強層を形成可能な円筒状ゴム成形体の製造方法を提供するものである。
本発明の円筒状ゴム成形体は、内側ゴム層、繊維補強層、及び外側ゴム層とを備え、
前記繊維補強層が、軸芯方向に対してモノコードが端部で折り返し部を形成してらせん状に巻回された少なくとも2層のトッピングモノコード層から構成されており、
前記2層のモノコード層は相互に逆方向のらせん状に巻回されてバイアス構造の繊維補強層を構成しており、
前記折り返し部においては、前記トッピングモノコードは、退出コードが侵入コードと同じ角度で退出していることを特徴とする。
上記構成を有する円筒状ゴム成形体は、モノコードを連続的に巻回して繊維補強層が形成されているため、製造する円筒状ゴム成形体の外径によらず同じ押出機を使用して繊維補強層を形成することができるので、クロスヘッドの段替えを行うことなく、従って低コストで繊維補強層が形成された円筒状ゴム成形体である。
しかも使用する押出機は、少なくとも1本、多くても数本のコードをトッピングできればよく、小型の押出機を使用することができ、設備も簡便かつ低コストである。
モノコードとは、従来の繊維補強層を構成するのと同じコードが、すだれ状ではなく、1本の連続したコードとされたものである。また「同じ角度」とは幾何学的に同じであることではなく、製造上のばらつきや歪みを含んでいる意味である。侵入コードと退出コードは、成形体の中央部では往路形成コードと復路形成コードとなり、これらの角度も同じとなる。ここにいうコードの角度とは、成形体の軸芯とコードのなす角であり、そのコードの角度測定点と軸芯とを通る半径方向から見た角度である(図1参照)。
本発明の円筒状ゴム成形体は、繊維補強層が連続したモノコードにて構成されていてコードの切断端面が極めて少なく、その結果、水が浸入した場合に、コードの端面から内部に急速に浸透することがなく、従来のすだれ状コードを使用した場合と比較して耐水性に優れたものでもある。
上述の円筒状ゴム成形体は、さらに、両端に口金具を備え、異径部を有するものであることが好ましい。
「異径部」とは、外径の異なる部分、例えば円弧状、テーパー状等の形成により外径の異なる部分が存在する意味である。
係る円筒状ゴム成形体は、補強繊維層を形成する大径部と小径部とが存在するために、特許文献1に開示された従来のバイアスカットしたすだれ状のトッピングコードを巻回して繊維補強層を形成する方法によれば、コードが円筒状ゴム成形体の軸芯方向となす角度が大径部と小径部において同一にならず、端部近傍の繊維補強層による補強効果が設計通りにならないという問題や、大径部においては、すだれ状のコードを広げて積層するためにコードの間隔が均一になりにくいという問題を有していたが、本願発明の円筒状ゴム成形体においては、大径部と小径部のコードが円筒状ゴム成形体の軸芯方向となす角度が同一に設定可能であるので、繊維補強層の補強効果はどの部位においても設計通りとなる。
また、特許文献1ないし2に記載の技術によれば、口金具の固定には、ビードリングやソリッドリングを介して端部のコードを折り返す等の工程や該工程実施のための設備が必要であったが、本願発明によれば、口金具の端部に設けられた段差を包み込むようにコードの折り返し部を形成することにより、ビードリング等を使用することなく高圧使用に耐えるように口金具が固定された円筒状ゴム成形体とすることができる。
別の本発明は、内側ゴム層、繊維補強層、及び外側ゴム層とを備えた円筒状ゴム成形体の製造方法であって、
円筒状成形型の外面に前記内側ゴム層を形成する第1未加硫ゴム組成物を積層する第1未加硫ゴム層形成工程、前記第1未加硫ゴム層の上にトッピングモノコードを端部において折り返し部を形成しつつらせん状に少なくとも2層を、前記2層のモノコード層を相互に逆方向のらせん状に巻回してバイアス構造の繊維補強層を構成するように供給する繊維補強層形成工程、外側ゴム層を形成する第2未加硫ゴム組成物を被覆して未加硫の円筒状ゴム成形体とする第2未加硫ゴム層形成工程、及び前記未加硫の円筒状ゴム成形体を加熱加硫して円筒状ゴム成形体とする加硫工程を有し、
前記繊維補強層形成工程においては、前記折り返し部において前記トッピングモノコードを、退出コードを侵入コードと同じ角度で退出させることを特徴とする。
上記構成の製造方法によれば、モノコードを連続的に巻回して繊維補強層を形成するため、製造する円筒状ゴム成形体の外径によらず同じ小型の押出機を使用して繊維補強層を形成することができるので、クロスヘッドの段替えを行うことなく、従って、繊維補強層が形成された円筒状ゴム成形体を低コストで製造することが可能である。
また、両端部に口金具を固定した場合においても、該口金具の固定により形成される大径部とそれよりも外径の小さな中央部のコードが円筒状ゴム成形体の軸芯方向となす角度が同一に設定されるので、繊維補強層の補強効果はどの部位においても設計通りの円筒状ゴム成形体を製造することができる。
さらに折り返し部を口金具の端部に設けられた係止凸部を包み込むように形成することにより、高圧使用に耐えるように固定された口金具を備えた円筒状ゴム成形体を簡便かつ低コストにて製造することができる。
上述の円筒状ゴム成形体の製造方法においては、前記繊維補強層形成工程は、モノコードを巻き戻して押出機に供給し、前記押出機にて前記モノコードに未加硫ゴム組成物を被覆してトッピングモノコードとして供給するトッピングモノコード供給工程と、前記第1未加硫ゴム層を積層した円筒状成形型の回転及び前記トッピングモノコード供給位置と前記円筒状成形型の軸芯方向の相対移動によりらせん状に巻回する巻回工程とを有し、
前記モノコードの折り返し部においては、前記成形型を逆に回転させると共に前記トッピングモノコード供給位置を前記軸芯方向に逆方向に相対移動させることが好ましい。
係る構成により、繊維補強層形成工程を1台の押出機を使用して簡便に行うことができる。
繊維補強層は、ゴムと上述のコードにて形成される。本発明において使用するコードは、高圧ゴムホース、可とう管等の技術分野において使用される公知のコードを使用することができる。具体的には、PETコード等のポリエステルコード、ナイロン6,6等のポリアミドコード、アラミドコード、スチールコード炭素繊維コード等が例示される。これらの繊維は、必要に応じてゴム材料との接着性を高めるRFL処理等を行って使用する。
モノコードは、連続したコードであり、途中に継ぎ目があってもよい。継ぎ目は、結び目でもよいが、エアーノット等により接続されていることがより好ましい。
またゴム材料も公知のゴム材料を使用することができる。一般的には、天然ゴム、スチレンブタジエンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、ポリクロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム等が使用可能である。これらのゴム材料は、公知の配合剤ないし添加剤を添加して公知の方法により加工使用する。
外側ゴム層は、単にゴム材料にて構成されていてもよく、ナイロンやポリエステルの平織織布等にて補強されていてもよい。ゴム材料は、繊維補強層構成ゴム材料と同じものが使用可能である。
内側ゴム層構成ゴム材料は、円筒状ゴム成形体内部を通過する物に応じて公知のゴム材料から適宜選択使用される。
図1は、本発明の円筒状ゴム成形体の好適な実施形態を例示した正面図と縦断側面図である。図2は、モノコードの巻回の状態が異なる本発明の円筒状ゴム成形体の好適な実施形態について一端側を示した斜視図である。円筒状ゴム成形体10は、両端部に口金具20a,20bを備え、内側ゴム層12、繊維補強層14及び外側ゴム層18から構成されている。口金具20a,20bの固定部においては、円筒状ゴム成形体は大径部L1,L2が形成され、その間では直管状のN部が形成される。
繊維補強層14は、この図の正面側において右上がり(X1,X2方向)となるようにらせん状に巻回されたモノコード16にて形成される第1コード層と、第1コード層の上に、この図の正面側において右下がり(Y方向)となるようにらせん状に巻回されたモノコード17にて形成される第2コード層とから構成され、第1コード層と第2コード層によってバイアスコード層である繊維補強層が形成されている。繊維補強層は、必要に応じて4層、6層等に形成してもよい。
図1においては、モノコード16は、端部にて折り返し部Dを形成している。折り返し部Dにおいては、モノコード16はX1方向から侵入コードとして侵入し、長さdの周方向巻回部を形成した後にX2方向の退出コードとして退出、巻回される。第2コード層は、モノコード17を、第1コード層と逆のらせん(Y方向)を形成するように巻回して形成される。モノコード16により形成されるコード層とモノコード17により形成されるコード層にてバイアスコード層が構成される。成形体の軸芯とコードのなす角α,βはα=βであって、40〜60度、好ましくは55度前後に設定する。
図2においては、モノコード16は、侵入コードと退出コードとが隣接するように構成されており、dは、小さく設定されている。
繊維補強層形成工程において供給されるトッピングモノコードは、1本であってもよく、複数本であってもよいが、1本であることが簡便であり、好ましい。
図3は、異径部を有する円筒状ゴム成形体であって、全体がテーパー状の成形体を例示したものである。テーパー状の円筒状ゴム成形体50は、一端側に大径の口金具52を、他端側に小径の口金具53を備え、円筒状ゴム成形体54自体は、テーパー状に形成されている。モノコード16と17とにより、バイアスコード層が形成されている。本発明によれば、この図に示すように、小径側と大径側で、コードの角度をほぼ等しくすることが可能である。
製造時における繊維補強層形成工程は、以下の操作を繰り返し行う。
(a)トッピングモノコードを供給しつつ成形型(マンドレル)を軸芯Rの回りに回転させながら成形型とトッピングモノコード供給位置とを相対移動させて一端側から他端側にらせん状に巻回する。
(b)折り返し部においては、成形型を逆回転させると共に成形型とトッピングモノコード供給位置とを逆方向に相対移動させてらせん状に巻回する。
(c)折り返し部においては、コードが周方向に巻回された周方向巻回部を形成してもよい。周方向巻回部Dは、成形型を回転させたまま成形型とトッピングモノコード供給位置との相対移動を停止すると、停止時間に応じて所定の長さdの周方向巻回部Dが形成される。図1ではdが大きく、図2では、dが小さく設定されている。図1の場合には、侵入コードと退出コードとの間隔が広く、この間に少なくとも1本の次の侵入コードないし退出コードが配置され、最終的に設計コード間隔となるように繰り返し巻回される。図2のばあいには、侵入コードと退出コードとの間隔が最終製品の設計コード間隔に設定される。周方向巻回部Dは、端部が大径部である場合に、コード間隔が狭くなる小径部においてコードが重複することなく所定の間隔を形成するように設定される。
(d)他端でも同じ操作を行う。
(e)全周において、X(X1,X2)方向のコード層を形成する。
(f)Y方向についても上記(a)〜(e)のコード巻回操作を行い、バイアスコード層を形成する。
図1に示した例では、金具20a,20bの円筒状ゴム成形体固定端部には係止凸部22が形成されており、モノコードによる繊維補強層は、該係止凸部22を包み込むように形成されている。係る構成により、高圧使用に耐えるように固定された口金具を備えた円筒状ゴム成形体となる。
本発明の製造方法の実施に好適な製造装置の構成を図4にモデル的に示した。製造装置50は、繊維補強層を形成するためのトッピングモノコードを供給するための押出機30、マンドレル40を少なくとも回転させてトッピングモノコード16(17)を巻回する成形装置60とから構成される。
押出機30は、未加硫ゴム組成物を加熱、可塑化して先端部に送るシリンダー部32と該シリンダー部の先端に装着されたクロスヘッド34とを備えている。必要に応じてディッピング処理等の接着処理された連続状のモノコード36は、リール37から巻き戻し、クロスヘッド34に送り込み、可塑化されて押し出された未加硫ゴム組成物を被覆(トッピング)してトッピングモノコード16(17)として送り出される。クロスヘッドに代えて、ダイスを使用してもよい。図示された例では、モノコードが1本だけ供給され、トッピングされているが、2本以上を処理する構成であってもよい。
図4例示の押出機は、製造する円筒状ゴム成形体の外径、長さ等が異なる場合であっても同じものを使用することができ、しかもコード1本或いは数本をトッピングするだけであるので、小型の押出機で足り、極めて簡便な設備にて円筒状ゴム成形体を製造することができるという特徴を有する。
トッピングモノコードの断面形状は限定されるものではなく、用途に応じて適宜設定されるが、好適な形状の例を図7に例示した。トッピングモノコード16(17)は、モノコード36の周囲に種々の形状にて加熱により加硫する未加硫ゴム組成物7が被覆されている。
成形機60は、成形型であるマンドレルを保持する軸41と軸41を駆動、回転させるモーター42、並びに軸41の他端を回転自在に保持する支持体44を有する。マンドレル40には左右端部の口金具20が嵌挿され、口金具の端部を固定するように内側ゴム層を形成する第1未加硫ゴム組成物が巻回、積層されて第1未加硫ゴム層が形成される(第1未加硫ゴム層形成工程)。第1未加硫層の形成は、シート状やベルト状の第1未加硫ゴム組成物がマンドレル上に巻回することにより行われる。口金具を設けない場合には、クロスヘッドを備えた押出機を使用してマンドレル上に押出成形を行ってもよい。
押出機30から送り出されたトッピングモノコード16は、第1ガイド38及び第2ガイド39により第1未加硫ゴム層の上に供給される。この場合、第2ガイド39がトッピングモノコード供給位置に相当する。マンドレル40は、モーター42により回転され、かつマンドレル40とトッピングコード供給装置である第2ガイド39を相対移動させることにより、第1未加硫ゴム層の上にトッピングモノコード16が一端から他端にらせん状に巻回される。
モーター42は、サーボモーター等の正逆回転並びに回転速度が変更自在なものを使用する。
マンドレル40とトッピングコード供給装置である第2ガイド39の相対移動は、いずれか一方、もしくは双方を移動させることにより行うことができるが、第2ガイド39を移動させることが、装置が簡便であり、好ましい。
成形型の回転速度の制御やトッピングコード供給装置である第2ガイド39の移動速度の制御により、異径部を有するゴム成形体のコード角度、間隔等が設計通りに配置可能である。成形型40の回転速度、第2ガイド39の移動速度の制御は、位置センサーにより制御する方法、予め成形体の形状を記憶させて移動や回転の時間を制御する方法等の少なくとも1種を使用して行う。
図5(a),(b)には、第2ガイドの好適な例を模式的に示した。第2ガイド39は、シャフト46の上部の第1ガイドローラー48と先端部の第2ガイドローラー49とから構成されており、トッピングモノコード16は、第1ガイドローラー48を介して第2ガイドローラー49に送られ、第2ガイドローラー49により図5(c)に示したようにマンドレル40上の第1未加硫ゴム層の上に、好ましくは一定の圧力で押し付けられつつ巻回される。第2ガイド39は、シャフト46が、シャフトの軸芯方向と成形型の軸芯方向とに移動可能に構成されており、さらにシャフト46の軸芯回りに回動自在であり、シャフト46の軸芯方向に移動可能であることが好ましい。係る構成により、端部における折り返し部の形成や異径部の補強繊維層の形成が容易に行える。
図6は、トッピングモノコード17の別の巻回方法を例示したものである。この例においては、第2ガイド56は、第1未加硫ゴム層を形成した成形型55から離隔配置されている。
本発明の円筒状ゴム成形体の製造方法においては、第1未加硫ゴム層は加熱されていること、ないし少なくとも熱時に形成されて冷却されていないことが好ましい。係る構成によって、加熱された状態で供給されるトッピングモノコード16(17)と良好な接着が形成される。
外側ゴム層を形成する第2未加硫ゴム層は、シート状にて補強繊維層の外側に巻回し、未加硫の円筒状ゴム成形体が成形される(第2未加硫ゴム層形成工程)。この未加硫の円筒状ゴム成形体を、例えば加硫缶を使用して加熱加硫することにより円筒状ゴム成形体が得られる(加硫工程)。
円筒状ゴム成形体の好適な実施形態を例示した正面図と縦断側面図 円筒状ゴム成形体の好適な実施形態を例示した斜視図 テーパー状の円筒状ゴム成形体と繊維補強層の構造を例示した図 円筒状ゴム成形体の製造装置を例示した模式図 トッピングモノコードを供給するためのガイドを例示した概略図 トッピングモノコードを供給、巻回する別の形態を示した図 トッピングモノコードの断面形状を例示した図
符号の説明
10 円筒状ゴム成形体
12 内側ゴム層
14 繊維補強層
16、17 モノコード(トッピングモノコード)
18 外側ゴム層

Claims (4)

  1. 内側ゴム層、繊維補強層、及び外側ゴム層とを備え、
    前記繊維補強層が、軸芯方向に対してモノコードが端部で折り返し部を形成してらせん状に巻回された少なくとも2層のトッピングモノコード層から構成されており、
    前記2層のモノコード層は相互に逆方向のらせん状に巻回されてバイアス構造の繊維補強層を構成しており、
    前記折り返し部においては、前記トッピングモノコードは、退出コードが侵入コードと同じ角度で退出していることを特徴とする円筒状ゴム成形体。
  2. さらに、両端に口金具を備え、異径部を有する請求項1に記載の円筒状ゴム成形体。
  3. 内側ゴム層、繊維補強層、及び外側ゴム層とを備えた円筒状ゴム成形体の製造方法であって、
    円筒状成形型の外面に前記内側ゴム層を形成する第1未加硫ゴム組成物を積層する第1未加硫ゴム層形成工程、前記第1未加硫ゴム層の上にトッピングモノコードを端部において折り返し部を形成しつつらせん状に少なくとも2層を、前記2層のモノコード層を相互に逆方向のらせん状に巻回してバイアス構造の繊維補強層を構成するように供給する繊維補強層形成工程、外側ゴム層を形成する第2未加硫ゴム組成物を被覆して未加硫の円筒状ゴム成形体とする第2未加硫ゴム層形成工程、及び前記未加硫の円筒状ゴム成形体を加熱加硫して円筒状ゴム成形体とする加硫工程を有し、
    前記繊維補強層形成工程においては、前記折り返し部において前記トッピングモノコードを、退出コードを侵入コードと同じ角度で退出させることを特徴とする円筒状ゴム成形体の製造方法。
  4. 前記繊維補強層形成工程は、モノコードを巻き戻して押出機に供給し、前記押出機にて前記モノコードに未加硫ゴム組成物を被覆してトッピングモノコードとして供給するトッピングモノコード供給工程と、前記第1未加硫ゴム層を積層した円筒状成形型の回転及び前記トッピングモノコード供給位置と前記円筒状成形型の軸芯方向の相対移動によりらせん状に巻回する巻回工程とを有し、
    前記折り返し部においては、前記成形型を逆に回転させると共に前記トッピングモノコード供給位置を前記軸芯方向に逆方向に相対移動させることを特徴とする請求項3に記載の円筒状ゴム成形体の製造方法。
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