JP2005268289A - 磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法 - Google Patents

磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法 Download PDF

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Abstract

【課題】書き込み電流の低減を図る。
【解決手段】磁気ランダムアクセスメモリは、第1の方向に延在されたビット線11と、ビット線と重なって第1の方向に延在された第1の領域を有するワード線12と、ビット線とワード線の第1の領域との間に設けられた磁気抵抗素子10と、ビット線の上面及び両側面に設けられた第1のヨーク層21と、ワード線の下面及び両側面に設けられた第2のヨーク層22とを具備する。磁気抵抗素子は、無通電時の磁化容易軸の向きが第1の方向に対して30乃至60°傾いている記録層32と、記録層と第1の磁気結合で磁気的に結合された上部強磁性層30と、記録層と第2の磁気結合で磁気的に結合された下部強磁性層34と、記録層と上部強磁性層との間に設けられた非磁性層31と、記録層と下部強磁性層との間に設けられた非磁性層(トンネルバリア層)33とを有する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、磁気抵抗素子を備えた磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法に関する。
近年、半導体メモリの一種として、トンネル磁気抵抗(TMR:Tunnel Magneto-resistance)効果を利用した磁気ランダムアクセスメモリ(MRAM:Magnetic Random Access Memory)が提案されている。
このMRAMのメモリセルでは、ビット線とワード線との交点に、情報記憶素子としてのMTJ(Magnetic Tunneling Junction)素子が設けられている。そして、データを書き込む場合は、選択ビット線及び選択ワード線にそれぞれ電流を流し、これらの電流による合成磁界で選択ビット線及び選択ワード線の交点に位置する選択セルのMTJ素子にデータが書き込まれる。一方、データを読み出す場合は、選択セルのMTJ素子に読み出し電流を流し、このMTJ素子の磁化状態の抵抗変化によって“1”、“0”データが読み出される。
このようなMRAMにおいて、データ書き込みの際、選択ビット線及び選択ワード線の一方により選択された半選択セルにまで書き込み電流磁界が影響を及ぼしてしまい、半選択セルに誤書き込みが生じるというディスターブ問題が発生することがある。このディスターブ問題を回避することは、MRAM開発の最重要課題の一つであると考えられている。しかし、MTJ素子の形状等はアステロイド特性に敏感に影響するため、素子の微細化によりアステロイド特性への影響はさらに大きくなってしまう。このため、微細化とともに半選択セルの誤書き込みが増加し、ディスターブ問題が深刻化する可能性がある。このような問題を回避するためには、半選択セルに誤書き込みが生じないように書き込み電流を大きくする必要が出てきてしまう。尚、弱結合させた積層記録層を用いたトグル方式のMRAMがあるが、この方式でも、書き込み電流値が大きくなってしまう。
尚、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、次のようなものがある。
特開2002-299574号公報 特開2003-163330号公報
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、書き込み電流の低減を図ることが可能な磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリの書き込み方法を提供することにある。
本発明は、前記目的を達成するために以下に示す手段を用いている。
本発明の第1の視点による磁気ランダムアクセスメモリは、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線と重なって前記第1の方向に延在された第1の領域と前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の領域とを有する第2の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線と前記第2の書き込み配線の前記第1の領域との間に設けられた磁気抵抗素子と、前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層とを具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、前記磁気抵抗素子は、強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、磁化容易軸を有し、無通電時の前記磁化容易軸の向きが前記第1の方向に対して30乃至60°傾いている記録層と、前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第1の磁気結合で磁気的に結合された第1の強磁性層と、前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第2の磁気結合で磁気的に結合された第2の強磁性層と、前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層とを有する。
本発明の第2の視点による磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法は、第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線と重なって前記第1の方向に延在された第1の領域と前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の領域とを有する第2の書き込み配線と、前記第1の書き込み配線と前記第2の書き込み配線の前記第1の領域との間に設けられた磁気抵抗素子と、前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層とを具備する磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法であって、前記磁気抵抗素子は、強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、磁化容易軸を有し、無通電時の前記磁化容易軸の向きが前記第1の方向に対して30乃至60°傾いている記録層と、前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第1の磁気結合で磁気的に結合された第1の強磁性層と、前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第2の磁気結合で磁気的に結合された第2の強磁性層と、前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層とを有し、前記磁気抵抗素子にデータを書き込む際、前記第1及び第2の書き込み配線に第1及び第2の書き込み電流をそれぞれ流すことで、前記第1及び第2の書き込み電流により第1及び第2の磁界がそれぞれ発生し、前記第1及び第2の磁界が前記第1及び第2の強磁性層にそれぞれ印加することで、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転し、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転することで、前記第1及び第2の磁気結合により前記記録層の磁化が回転する。
本発明によれば、書き込み電流の低減を図ることが可能な磁気ランダムアクセスメモリ及びその磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法を提供できる。
本発明の実施の形態を以下に図面を参照して説明する。この説明に際し、全図にわたり、共通する部分には共通する参照符号を付す。
[第1の実施形態]
第1の実施形態は、MTJ(Magnetic Tunnel Junction)素子の記録層の上下に非磁性層を介して強磁性層をそれぞれ設け、記録層と強磁性層とを弱い磁気結合状態で結合させ、この磁気結合で2軸書き込みを行うものである。
(1)構造
図1は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの概略的な平面図を示す。図2は、図1のII−II線に沿った磁気ランダムアクセスメモリの断面図を示す。図3は、本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの概略的な斜視図を示す。以下に、第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。
図1及び図2に示すように、メモリセルには、書き込み及び読み出し配線として機能するビット線(BL)11がY方向に延在され、書き込み配線として機能するワード線(WL)12がX方向及びY方向に延在されている。このため、ビット線11及びワード線12の両者が重なってY方向に平行して延在する領域、すなわち、ビット線11及びワード線12の書き込み電流I1,I2が平行に流れるP領域が存在する。このP領域において、ビット線11及びワード線12間には、磁気抵抗素子であるMTJ素子10の少なくとも一部が設けられている。そして、MTJ素子10の一端はビット線11と電気的に接続され、MTJ素子10の他端は下部電極層13と電気的に接続されている。下部電極層13は、コンタクト14を介して、読み出し用のスイッチング素子であるMOSFET15に電気的に接続されている。このMOSFET15のゲート電極は読み出しワード線として機能する。尚、ビット線11及びワード線12には両方向に書き込み電流I1,I2が流れるように、メモリセルアレイの周辺に位置するビット線11及びワード線12の両端にドライバ/シンカー等(図示せず)が接続されている。
MTJ素子10は、上部強磁性層30と、非磁性層31と、記録層(フリー層)32と、トンネルバリア層33と、下部強磁性層34と、非磁性層35と、固定層(ピン層)36と、反強磁性層37とで形成されている。そして、MTJ素子10は、第1の部分10aと第2の部分10bと第3の部分10cとからなる。第1の部分10aは、上部強磁性層30で構成され、第2の部分10bは、非磁性層31と記録層32とで構成され、第3の部分10cは、トンネルバリア層33と下部強磁性層34と非磁性層35と固定層36と反強磁性層37とで構成されている。
また、記録層32は、MTJ素子10の第2の部分10bにおける平面形状の長手方向を向く磁化容易軸を有しており、この磁化容易軸は一軸異方性の特性を有する。
また、P領域内に位置する第2の部分10bは、ビット線11及びワード線12における書き込み電流I1,I2の流れる方向(Y方向)に対してθだけ傾いている。言い換えると、記録層32の磁化容易軸は、Y方向に対してθだけ傾いている。この傾きθは、30°乃至60°程度であり、45°(−45°)程度が最も望ましい。
また、第1の部分10aは、ビット線11と同様にY方向に延在しており、第2の部分10bは、島状の長方形状をしており、第3の部分10cは、第2の部分10bより大きく、下部電極層13と同じ平面形状となっている。従って、第1乃至第3の部分10a,10b,10cは、それぞれ異なる平面形状となっている。
また、上部強磁性層30と記録層32とは磁気的に結合(magnet static coupling)しており(以下第1の磁気結合と称す)、さらに、下部強磁性層34と記録層32とは磁気的に結合している(以下第2の磁気結合と称す)。従って、記録層32の磁化は、ビット線11又はワード線12に流れる書き込み電流I1,I2から発生した磁界によって直接影響を受けるだけでなく、むしろ上部強磁性層30又は下部強磁性層34の磁化によって影響を受ける。
また、記録層32と上部強磁性層30との間には非磁性層31が設けられ、記録層32と下部強磁性層34との間には非磁性層(トンネルバリア層33)が設けられているので、非磁性層が介在しない場合と比べて、第1及び第2の磁気結合は弱い磁気結合状態とすることが可能になっている。
また、第1及び第2の磁気結合は、ネールカップリングを含む強磁性結合、反強磁性結合のどちらであってもよい。従って、例えば、一方が強磁性結合で他方が反強磁性結合であってもよいし、両方が強磁性結合又は反強磁性結合であってもよい。ここで、強磁性結合は、互いの磁化が平行な場合が安定であるとし、反強磁性結合は、互いの磁化が反平行な場合が安定であるとする。尚、第1及び第2の磁気結合を同じ結合状態にした場合、初期状態での上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化を逆向きにすることが困難なことがあるので、例えば、第1の磁気結合を反強磁性結合とし、第1の磁気結合をネールカップリングによる強磁性結合とするとよい。
また、記録層32の一軸異方性のエネルギー、第1及び第2の磁気結合のエネルギーにおいて、これら3者は同程度の大きさのエネルギーであることが望ましい。このエネルギーの大きさは、記録層32、非磁性層31,33の材料や膜厚を変化させることで調整できる。
ビット線11及びワード線12の周囲の少なくとも一部は、磁性層からなる第1及び第2のヨーク層21,22でそれぞれ囲まれている。例えば、第1のヨーク層21は、ビット線11の上面(ビット線11のMTJ素子10に対向する面と反対側の面)と、ビット線11の両側面とに形成されている。第2のヨーク層22は、ワード線12の下面(ワード線12のMTJ素子10に対向する面と反対側の面)と、ワード線12の両側面とに形成されている。そして、第1及び第2のヨーク層21,22は、長手方向(Y方向)に向く磁化容易軸を有しており、この磁化容易軸は一軸異方性の特性を有する。
尚、第1のヨーク層21と上部強磁性層30とを磁気的に結合させること及び第2のヨーク層22と下部強磁性層34とを磁気的に結合させることを考慮すると、以下の式(1)の関係を満たすことが望ましい。つまり、上部強磁性層30及び下部強磁性層34の幅W1,W2は、ビット線11及びワード線12の幅W3,W4と同じか、ビット線11及びワード線12の幅W3,W4よりも大きいことが望ましい。
W1,W2≧W3,W4…(1)
また、第1のヨーク層21及びビット線11は上部強磁性層30に接触している。第2のヨーク層22及びワード線12は下部強磁性層34には接触しないが、第2のヨーク層22及びワード線12と下部電極層13との距離Dは狭くなっている。
図3において、ビット線11の書き込み電流I1が流れる方向(ビット線11の延在方向)を矢印A、ワード線12の書き込み電流I2が流れる方向(ワード線12のP領域における延在方向)を矢印B、上部強磁性層30における無通電時の磁化の向きを矢印C、下部強磁性層34における無通電時の磁化の向きを矢印D、記録層32における無通電時の磁化容易軸の向きを矢印Eとする。このような場合、矢印A、B、C、Dは全てほぼ平行となり、これら矢印A、B、C、Dに対して矢印Eはθ(例えば45°)だけ傾いていることが望ましい。
(2)材料
MTJ素子10を構成する各層や第1及び第2のヨーク層21,22は、次のような材料を用いて形成するのが望ましい。
記録層32及び固定層36は、例えば、Fe,Co,Ni又はそれらの合金、スピン分極率の大きいマグネタイト、CrO2,RXMnO3-y(R;希土類、X;Ca,Ba,Sr)等の酸化物の他、NiMnSb,PtMnSb等のホイスラー合金等で形成される。尚、これら磁性体には、強磁性を失わないかぎり、Ag,Cu,Au,Al,Mg,Si,Bi,Ta,B,C,O,N,Pd,Pt,Zr,Ir,W,Mo,Nb等の非磁性元素が多少含まれていてもよい。
トンネルバリア層33は、例えば、Al23,SiO2,MgO,AlN,Bi23,MgF2,CaF2,SrTiO2,AlLaO3等の様々な誘電体で形成される。
上部強磁性層30及び下部強磁性層34は、例えば、Fe,Co,Ni又はそれらの合金、スピン分極率の大きいマグネタイト、CrO2,RXMnO3-y(R;希土類、X;Ca,Ba,Sr)等の酸化物の他、NiMnSb,PtMnSb等のホイスラー合金等で形成される。
非磁性層31,35は、例えば、Ru,Al23,SiO2,MgO,AlN,Bi23,MgF2,CaF2,SrTiO2,AlLaO3等の様々な誘電体等で形成される。
反強磁性層37は、例えば、Fe−Mn、Pt−Mn、Pt−Cr−Mn、Ni−Mn、Ir−Mn、NiO、Fe23等で形成される。
第1及び第2のヨーク層21,22は、例えば、NiFe、CoFe、アモルファス−CoZrNb、FeNx、FeAlSi等で形成される。
(3)書き込み/読み出し動作
第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける書き込み/読み出し動作について説明する。尚、ここでは、上部強磁性層30と記録層32とは反強磁性結合しており、下部強磁性層34と記録層32とは強磁性結合していることとする。
(a)書き込み動作
図4乃至図9は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける“0”データの書き込み動作の説明図を示す。図10乃至図15は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける“0”データの書き込み動作の説明図を示す。図16は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの磁気結合状態と書き込み電流方向の関係を示す。
書き込み動作は、2本の書き込み配線を順にONし、先にONした書き込み配線を先にOFFしてから、後にONした書き込み配線をOFFする。例えば、ワード線12をONして書き込み電流I2を流す→ビット線11をONして書き込み電流I1を流す→ワード線12をOFFして書き込み電流I2を流すのをやめる→ビット線11をOFFして書き込み電流I1を流すのをやめるという4サイクルの手順となる。この手順について、以下に具体的に説明する。
尚、図4及び図10の磁化模式図では、初期状態における記録層32のデータが“0”の場合と“1”の場合の両方の磁化を図示している。ここで、初期状態では、図4の磁化模式図(a)に示すように、データによって、記録層32の磁化の向きは異なるが、第2サイクルから、図4の磁化模式図(c)に示すように、データに関わらず、記録層32の磁化の向きは揃い始める。
(a−1)“0”データの書き込み
MTJ素子10に“0”データを書き込む場合、次のような手順で記録層32の磁化の向きが回転する。
まず、初期状態は、図4に示すように、ビット線11及びワード線12はともにOFFしており、両者には書き込み電流I1,I2は流れていない状態である。ここで、上部強磁性層30と記録層32とは反強磁性結合し、下部強磁性層34と記録層32とは強磁性結合することから、説明の便宜上、上部強磁性層30と下部強磁性層34の磁化の向きを反転させ、この初期状態(無通電状態)において、上部強磁性層30の磁化の向きを180°の方向であるとし、下部強磁性層34の磁化の向きを0°の方向であるとする(図4の磁化模式図(a)参照)。
この初期状態では、図5に示すように、上部強磁性層30と下部強磁性層34により生じる磁気エネルギーは、同じ振幅で180°位相がずれており、−180°、0°、180°で極値を持つ。記録層32の一軸異方性の磁気エネルギーは、−135°、−45°、45°、135°で極値を持つ。この初期状態は、上部強磁性層30と下部強磁性層34により生じる磁気エネルギーがほぼつり合いの状態にあるため、記録層32が系全体から受けるエネルギーの総和は、一軸異方性の磁気エネルギーと同様に、−135°と45°で極小値をとる。
次に、第1サイクルは、図4に示すように、ビット線11はOFF状態のままで書き込み電流I1は流さずに、ワード線12をONして書き込み電流I2を流す。この状態では、上部強磁性層30の磁化は180°の方向を向いたままであるが、下部強磁性層34の磁化は回転して90°の方向を向く。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生した磁界が、第2のヨーク層22により下部強磁性層34に導かれる。これにより、下部強磁性層34の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図6参照)、下部強磁性層34の磁化は90°回転する(図4の磁化模式図(b)参照)。その結果、下部強磁性層34と強磁性結合をしている記録層32の磁化は、下部強磁性層34における磁化の回転の影響を受けて回転する(図4の磁化模式図(b)参照)。
次に、第2サイクルは、図4に示すように、ワード線12に書き込み電流I2を流したまま、ビット線11もONして書き込み電流I1を流す。この状態では、下部強磁性層34の磁化は90°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化は回転して90°の方向を向くため、上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化は同じ方向を向く。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生した磁界が、第1のヨーク層21により上部強磁性層30に導かれる。これにより、上部強磁性層30の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図7参照)、上部強磁性層30の磁化は90°回転する(図4の磁化模式図(c)参照)。その結果、上部強磁性層30と反強磁性結合をしている記録層32の磁化は、上部強磁性層30における磁化の回転の影響を受けて回転する(図4の磁化模式図(c)参照)。
次に、第3サイクルは、図4に示すように、ビット線11に書き込み電流I1を流したまま、ワード線12をOFFして書き込み電流I2を流すのをやめる。この状態では、上部強磁性層30の磁化は90°の方向を向いたままであり、下部強磁性層34の磁化はもとの安定状態である0°の方向に戻る。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生していた磁界がなくなり、下部強磁性層34の磁化に磁界が印加されなくなるので、下部強磁性層34の磁化はもとの安定な方向に戻ろうする。従って、下部強磁性層34の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図8参照)、下部強磁性層34の磁化は90°回転する(図4の磁化模式図(d)参照)。その結果、下部強磁性層34と強磁性結合をしている記録層32の磁化は、下部強磁性層34における磁化の回転の影響を受けて回転する(図4の磁化模式図(d)参照)。
次に、第4サイクルは、図4に示すように、ワード線12と同様に、ビット線11をOFFして書き込み電流I1を流すのをやめる。この状態では、下部強磁性層34の磁化は0°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化はもとの安定状態である180°の方向に戻る。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生していた磁界がなくなり、上部強磁性層30の磁化に磁界が印加されなくなるので、上部強磁性層30の磁化はもとの安定な方向に戻ろうする。従って、上部強磁性層30の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図9参照)、上部強磁性層30の磁化は90°回転する(図4の磁化模式図(e)参照)。その結果、上部強磁性層30と反強磁性結合をしている記録層32の磁化は、上部強磁性層30における磁化の回転の影響を受けて回転する(図4の磁化模式図(e)参照)。以上の結果、記録層32の磁化は例えば45°の方向を向き、“0”データが書き込まれる。尚、図9の第4サイクルは、図5の初期状態の磁化エネルギーの状態と同じになる。
(a−2)“1”データの書き込み
MTJ素子10に“1”データを書き込む場合、次のような手順で記録層32の磁化の向きが回転する。“1”データを書き込む場合は、上述した“0”データを書き込む場合と書き込み電流I1,I2の流す向きをそれぞれ反対にすればよい。
まず、初期状態は、図10に示すように、ビット線11及びワード線12はともにOFFしており、両者には書き込み電流I1,I2は流れていない状態である。ここで、上部強磁性層30と記録層32とは反強磁性結合し、下部強磁性層34と記録層32とは強磁性結合することから、説明の便宜上、上部強磁性層30と下部強磁性層34の磁化の向きを反転させ、この初期状態(無通電状態)において、上部強磁性層30の磁化の向きを−180°の方向であるとし、下部強磁性層34の磁化の向きを0°の方向であるとする。
この初期状態では、図11に示すように、上部強磁性層30と下部強磁性層34の磁気エネルギーは、同じ振幅で180°位相がずれており、−180°、0°、180°で極値を持つ。記録層32の磁化容易軸における一軸異方性の磁気エネルギー及び記録層32の磁気エネルギーは、同じ曲線を描き、−135°、−45°、45°、135°で極値を持つ。
次に、第1サイクルは、図10に示すように、ビット線11はOFF状態のままで書き込み電流I1は流さずに、ワード線12をONして書き込み電流I2を流す。この状態では、上部強磁性層30の磁化は−180°の方向を向いたままであり、下部強磁性層34の磁化は回転して−90°の方向を向く。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生した磁界が、第2のヨーク層22により下部強磁性層34に導かれる。これにより、下部強磁性層34の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図12参照)、下部強磁性層34の磁化は90°回転する(図10の磁化模式図(b)参照)。その結果、下部強磁性層34と強磁性結合をしている記録層32の磁化は、下部強磁性層34における磁化の回転の影響を受けて回転する(図10の磁化模式図(b)参照)。
次に、第2サイクルは、図10に示すように、ワード線12に書き込み電流I2を流したまま、ビット線11もONして書き込み電流I1を流す。この状態では、下部強磁性層34の磁化は−90°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化は回転して−90°の方向を向くため、上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化は同じ方向を向く。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生した磁界が、第1のヨーク層21により上部強磁性層30に導かれる。これにより、上部強磁性層30の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図13参照)、上部強磁性層30の磁化は90°回転する(図10の磁化模式図(c)参照)。その結果、上部強磁性層30と反強磁性結合をしている記録層32の磁化は、上部強磁性層30における磁化の回転の影響を受けて回転する(図10の磁化模式図(c)参照)。
次に、第3サイクルは、図10に示すように、ビット線11に書き込み電流I1を流したまま、ワード線12をOFFして書き込み電流I2を流すのをやめる。この状態では、上部強磁性層30の磁化は−90°の方向を向いたままであり、下部強磁性層34の磁化はもとの安定な状態である0°の方向に戻る。
すなわち、ワード線12に流れる書き込み電流I2により発生していた磁界がなくなり、下部強磁性層34の磁化に磁界が印加されなくなるので、下部強磁性層34の磁化はもとの安定な方向に戻ろうする。従って、下部強磁性層34の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図14参照)、下部強磁性層34の磁化は90°回転する(図10の磁化模式図(d)参照)。その結果、下部強磁性層34と反強磁性結合をしている記録層32の磁化は、下部強磁性層34における磁化の回転の影響を受けて回転する(図10の磁化模式図(d)参照)。
次に、第4サイクルは、図10に示すように、ワード線12と同様に、ビット線11をOFFして書き込み電流I1を流すのをやめる。この状態では、下部強磁性層34の磁化は0°の方向を向いたままであり、上部強磁性層30の磁化はもとの安定な状態である−180°の方向に戻る。
すなわち、ビット線11に流れる書き込み電流I1により発生していた磁界がなくなり、上部強磁性層30の磁化に磁界が印加されなくなるので、上部強磁性層30の磁化はもとの安定な方向に戻ろうする。従って、上部強磁性層30の磁化エネルギーの位相は90°ずれ(図15参照)、上部強磁性層30の磁化は90°回転する(図10の磁化模式図(e)参照)。その結果、上部強磁性層30と強磁性結合をしている記録層32の磁化は、上部強磁性層30における磁化の回転の影響を受けて回転する(図10の磁化模式図(e)参照)。以上の結果、記録層32の磁化は、“0”データが書き込まれた場合と180°異なる−135°の方向を向き、“1”データが書き込まれる。尚、図15の第4サイクルは、図11の初期状態の磁化エネルギーの状態と同じになる。
(b)磁気結合状態と書き込み電流方向との関係
図16は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける磁気結合状態と書き込み電流方向との関係を示す。
図16の(a)に示すように、上部強磁性層30と記録層32との第1の磁気結合を反強磁性結合とし、下部強磁性層34と記録層32との第2の磁気結合を強磁性結合とした場合は、ビット線11及びワード線12の書き込み電流I1,I2は両者とも紙面に対して手前方向に流し、ビット線11及びワード線12の両者に左回りの磁界を発生させるようにする。
図16の(b)に示すように、上部強磁性層30と記録層32との第1の磁気結合を強磁性結合とし、下部強磁性層34と記録層32との第2の磁気結合を反強磁性結合とした場合は、ビット線11及びワード線12の書き込み電流I1,I2は両者とも紙面に対して奥方向に流し、ビット線11及びワード線12の両者に右回りの磁界を発生させるようにする。
図16の(c)に示すように、上部強磁性層30と記録層32との第1の磁気結合及び下部強磁性層34と記録層32との第2の磁気結合の両者を強磁性結合とした場合は、ビット線11の書き込み電流I1は紙面に対して奥方向に流して、ビット線11に右回りの磁界を発生させるようにし、一方、ワード線12の書き込み電流I2は紙面に対して手前方向に流して、ビット線11に左回りの磁界を発生させるようにする。
図16の(d)に示すように、上部強磁性層30と記録層32との第1の磁気結合及び下部強磁性層34と記録層32との第2の磁気結合の両者を反強磁性結合とした場合は、ビット線11の書き込み電流I1は紙面に対して手前方向に流して、ビット線11に左回りの磁界を発生させるようにし、一方、ワード線12の書き込み電流I2は紙面に対して奥方向に流して、ビット線11に右回りの磁界を発生させるようにする。
上記のように、第1及び第2の磁気結合状態が異なる場合は、記録層32の付近において書き込み電流I1,I2を同じ方向に流し、一方、第1及び第2の磁気結合状態が同じ場合は、記録層32の付近において書き込み電流I1,I2を逆方向に流すとよい。
尚、“0”データを書き込む場合と“1”データを書き込む場合では、書き込み電流I1,I2の流す向きをそれぞれ逆にすればよい。
(c)読み出し動作
図17及び図18は、本発明の第1の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリにおける“1”、“0”データの書き込まれた状態を模式的に示す。
MTJ素子10に“0”データが書き込まれている場合、例えば、図17に示すように、記録層32の磁化の向きは、固定層36の磁化の向きに対して、45°程度傾いている。一方、MTJ素子10に“1”データが書き込まれている場合、例えば、図18に示すように、記録層32の磁化の向きは、固定層36の磁化の向きに対して、135°程度傾いている。
このような状態において、書き込まれたデータを読み出す場合は、通常のMRAMと同様、MOSFET15をONし、ビット線11からMTJ素子10に読み出し電流を流すことにより、MTJ素子10の磁化抵抗を読み取る。すなわち、“0”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層36の磁化の向きは45°程度異なり、低抵抗状態となる。また、“1”データが書き込まれている場合、記録層32及び固定層36の磁化の向きは135°程度異なり、高抵抗状態となる。従って、“1”、“0”データの書き込まれた状態による磁気抵抗の違いを読み取ることで、MTJ素子10に書き込まれたデータの判別を行う。
上記の場合、記録層32の磁化が固定層36の磁化と平行又は反平行状態である場合と比べて、MTJ素子10の実効的なMR(Magneto Resistive)比は1/√2程度小さくなるが、十分な読み出しマージンは確保できている。
尚、MTJ素子10に読み出し電流を流す際、ワード線12にも電流を流し、下部強磁性層34の磁化を回転させることで、MTJ素子10の抵抗を増減させ、これを感知することにより、自己リファレンス読み出しを行うことも可能である。
上記第1の実施形態によれば、記録層32の上下に非磁性層31,33を介して上部強磁性層30及び下部強磁性層34をそれぞれ設け、記録層32と上部強磁性層30及び下部強磁性層34とを磁気結合させている。これにより、データ書き込みの際、書き込み電流I1,I2による磁界によって影響を受けた上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化回転を磁気結合により記録層32に伝えることで、記録層32の磁化を回転させている。
このようなデータ書き込みにおいて、ビット線11の周囲に設けられたヨーク層21と上部強磁性層30とで閉じた磁気回路を形成し、ワード線12の周囲に設けられたヨーク層22と下部強磁性層34とで狭い幅を有する磁気回路を形成している。従って、これらの磁気回路により、書き込み電流I1,I2により発生した磁界を上部強磁性層30及び下部強磁性層34に導くことができる。このため、比較的小さな書き込み電流I1,I2で上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化を回転させることができるので、書き込み電流I1,I2の低減を図ることができる。
また、上記磁気回路により、書き込み電流I1,I2により発生した磁界を効率よく上部強磁性層30及び下部強磁性層34に導くことが可能となるため、ディスターブ(半選択セルの誤書き込み)を抑制することができる。
また、記録層32と上部強磁性層30及び下部強磁性層34との磁気結合により、記録層32にデータを書き込むことで、電流磁界により記録層32に直接データを書き込む場合と比べて、素子端部のラフネスに起因した記録層32の反転ばらつきを小さくできる。
また、書き込み動作の初期状態において、上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化の向きを平行又は反平行とし、この磁化の向きに対して記録層32の磁化容易軸を45°程度傾斜させることで、ビット線11及びワード線12の交点のセルにのみ選択的に書き込みが可能である2軸書き込みを実現できる。
また、トグル方式のような書き込み前の読み出しが不要であるため、書き込み動作の高速化を図ることが可能である。
[第2の実施形態]
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、上部強磁性層とビット線との間にキャップ層を設けたものである。
図19は、本発明の第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの断面図を示す。以下に、第2の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。ここでは、第1の実施形態と異なる点を主に説明する。
図19に示すように、第2の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、上部強磁性層30とビット線11との間にキャップ層40を設けた点である。このキャップ層40は、MTJ素子10の第1及び第2の部分10a,10bのパターニング時のマスクとして使用されるものである。また、キャップ層40は、MTJ素子10とビット線11とを電気的に接続させるために導電材で形成されている。
ここで、第1の実施形態では、上部強磁性層30はビット線11と同じ平面形状であったが、第2の実施形態では、上部強磁性層30はMTJ素子10の第2の部分10bと同じ平面形状になる。従って、無通電時に、上部強磁性層30の磁化方向をビット線11の延在方向に合わせるには、上部強磁性層30に誘導磁気異方性を持たせておく必要がある。具体的には、例えば、ビット線11の延在方向に磁場を印加しながら、上部強磁性層30を成膜すればよい。
上記第2の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、キャップ層40を設けることで、記録層32までを一体形成することが可能となる。これにより、上部強磁性層30と非磁性層31を連続的に成膜することが可能となり、両者の界面を正常に制御し易くなる。このことは、安定した磁気結合を実現するのに効果があり、磁気ランダムアクセスメモリの歩留まりと信頼性を向上させることができる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、ビット線及びワード線をウィグル(wiggle)形状にしたものである。
図20及び図21は、本発明の第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリを示す。以下に、第3の実施形態に係る磁気ランダムアクセスメモリの構造について説明する。ここでは、第1の実施形態と異なる点について主に説明する。
図20及び図21に示すように、第3の実施形態において、第1の実施形態と異なる点は、ビット線11及びワード線12をウィグル形状にした点である。従って、ビット線11は、多方向(Q方向やR方向)にくねくねと(ジグザグに)曲がっている領域(P領域)を有しながら、全体として一方向(Y方向)に延在している。ワード線12も、多方向(Q方向やR方向)にくねくねと(ジグザグに)曲がっている領域(P領域)を有しながら、全体として一方向(X方向)に延在している。そして、全体としてY方向に延在するビット線11と全体としてX方向に延在するワード線12とがクロスすることで、マトリックス状のセルアレイが形成されている。
換言すると、P領域においては、ビット線11及びワード線12(書き込み電流I1,I2の流れる方向)が平行となるように重なって延在し、P領域以外においては、ビット線11及びワード線12が異なる方向(例えば互いに垂直となる方向)に延在している。
このような第3の実施形態において、ビット線11及びワード線12が重なって平行に延在するP領域には、MTJ素子10の第2の部分10bが設けられている。この第2の部分10bは、P領域での書き込み電流I1,I2の流れる方向に対してθだけ傾いている。言い換えると、記録層32の磁化容易軸は、Q方向又はR方向に対してθだけ傾いている。この傾きθは、第1の実施形態と同様に、30°乃至60°程度であり、45°(−45°)程度が最も望ましい。
尚、書き込み動作及び読み出し動作も第1の実施形態と同様であるが、書き込み動作の初期状態で、P領域における上部強磁性層30及び下部強磁性層34の磁化の方向が平行又は反平行になるように設定する。
上記第3の実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、ビット線11及びワード線12をウィグル形状にすることで、メモリセルアレイをマトリックス状に形成できるため、セル面積の縮小を図ることができる。
その他、本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のように種々に変形することが可能である。
(1)上記各実施形態におけるメモリセルは、1MTJ+1Tr(トランジスタ)構造であったが、これに限定されない。例えば、読み出し用のスイッチング素子として、トランジスタの代わりにダイオードを用いた構造でもよい。また、セル毎に読み出し用のスイッチング素子を用いないクロスポイント構造でもよい。
(2)上記各実施形態における記録層32及び固定層36は、単層構造であったが、積層構造にしてもよい。
(3)上記各実施形態における固定層36は、単層構造であったが、弱結合した積層ピン構造にしてもよい。
(4)上記各実施形態における書き込み動作において、4サイクルで書き込みが行われていたが、各サイクルをオーバーラップさせてサイクル数を減少させることも可能である。例えば、第1サイクルと第2サイクルとを同時に行ってもよい。
さらに、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な平面図。 図1のII−II線に沿った磁気ランダムアクセスメモリの断面図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す概略的な斜視図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みの初期状態を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みの第1サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みの第2サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みの第3サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ書き込みの第4サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みの初期状態を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みの第1サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みの第2サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みの第3サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ書き込みの第4サイクルを示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの磁気結合状態と書き込み電流方向の関係を示す図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“0”データ読み出しを示す模式図。 本発明の第1の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの“1”データ読み出しを示す模式図。 本発明の第2の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す断面図。 本発明の第3の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリを示す平面図。 本発明の第3の実施形態に係わる磁気ランダムアクセスメモリの1セルを示す平面図。
符号の説明
10…MTJ素子、10a…第1の部分、10b…第2の部分、10c…第3の部分、11…ビット線、12…ワード線、13…下部電極層、14…コンタクト、15…MOSFET、21…第1のヨーク層、22…第2のヨーク層、30…上部強磁性層、31,35…非磁性層、32…記録層、33…トンネルバリア層、34…下部強磁性層、36…固定層、37…反強磁性層、I1…ビット線に流れる書き込み電流、I2…ワード線に流れる書き込み電流。

Claims (5)

  1. 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
    前記第1の書き込み配線と重なって前記第1の方向に延在された第1の領域と前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の領域とを有する第2の書き込み配線と、
    前記第1の書き込み配線と前記第2の書き込み配線の前記第1の領域との間に設けられた磁気抵抗素子と、
    前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、
    前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層と
    を具備する磁気ランダムアクセスメモリであって、
    前記磁気抵抗素子は、
    強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、磁化容易軸を有し、無通電時の前記磁化容易軸の向きが前記第1の方向に対して30乃至60°傾いている記録層と、
    前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第1の磁気結合で磁気的に結合された第1の強磁性層と、
    前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第2の磁気結合で磁気的に結合された第2の強磁性層と、
    前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、
    前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層と
    を有することを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリ。
  2. 前記第1の強磁性層の幅をW1、前記第2の強磁性層の幅をW2、前記第1の書き込み配線の幅をW3、前記第2の書き込み配線の幅をW4とした場合、
    W1,W2≧W3,W4の関係を満たす
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  3. 前記第1の書き込み配線と前記第1の強磁性層との間に設けられた導電層
    をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  4. 前記第1及び第2の書き込み配線は、ウィグル形状であることを特徴とする請求項1に記載の磁気ランダムアクセスメモリ。
  5. 第1の方向に延在された第1の書き込み配線と、
    前記第1の書き込み配線と重なって前記第1の方向に延在された第1の領域と前記第1の方向と異なる第2の方向に延在された第2の領域とを有する第2の書き込み配線と、
    前記第1の書き込み配線と前記第2の書き込み配線の前記第1の領域との間に設けられた磁気抵抗素子と、
    前記第1の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第1のヨーク層と、
    前記第2の書き込み配線の前記磁気抵抗素子と対向する面と反対側の面及び両側面に設けられ、磁性層で形成された第2のヨーク層と
    を具備する磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法であって、
    前記磁気抵抗素子は、
    強磁性体で形成され、第1の面と第2の面とを備え、磁化容易軸を有し、無通電時の前記磁化容易軸の向きが前記第1の方向に対して30乃至60°傾いている記録層と、
    前記記録層の前記第1の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第1の磁気結合で磁気的に結合された第1の強磁性層と、
    前記記録層の前記第2の面側に設けられ、無通電時に前記第1の方向に磁化が向く強磁性体で形成され、前記記録層と第2の磁気結合で磁気的に結合された第2の強磁性層と、
    前記記録層と前記第1の強磁性層との間に設けられた第1の非磁性層と、
    前記記録層の前記第2の強磁性層との間に設けられた第2の非磁性層と
    を有し、
    前記磁気抵抗素子にデータを書き込む際、
    前記第1及び第2の書き込み配線に第1及び第2の書き込み電流をそれぞれ流すことで、前記第1及び第2の書き込み電流により第1及び第2の磁界がそれぞれ発生し、
    前記第1及び第2の磁界が前記第1及び第2の強磁性層にそれぞれ印加することで、前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転し、
    前記第1及び第2の強磁性層の前記磁化がそれぞれ回転することで、前記第1及び第2の磁気結合により前記記録層の磁化が回転する
    ことを特徴とする磁気ランダムアクセスメモリのデータ書き込み方法。
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