JP2005263075A - ロール制御に最適な装置および方法 - Google Patents

ロール制御に最適な装置および方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005263075A
JP2005263075A JP2004080113A JP2004080113A JP2005263075A JP 2005263075 A JP2005263075 A JP 2005263075A JP 2004080113 A JP2004080113 A JP 2004080113A JP 2004080113 A JP2004080113 A JP 2004080113A JP 2005263075 A JP2005263075 A JP 2005263075A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
roll
vehicle body
lateral acceleration
detection means
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004080113A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4314137B2 (ja
Inventor
Tatsuya Masamura
辰也 政村
Shinichi Hagihira
慎一 萩平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYB Corp
Original Assignee
Kayaba Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kayaba Industry Co Ltd filed Critical Kayaba Industry Co Ltd
Priority to JP2004080113A priority Critical patent/JP4314137B2/ja
Priority to US11/074,019 priority patent/US20050209750A1/en
Priority to GB0505015A priority patent/GB2412176B/en
Priority to DE102005012980A priority patent/DE102005012980B4/de
Publication of JP2005263075A publication Critical patent/JP2005263075A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4314137B2 publication Critical patent/JP4314137B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G17/00Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load
    • B60G17/015Resilient suspensions having means for adjusting the spring or vibration-damper characteristics, for regulating the distance between a supporting surface and a sprung part of vehicle or for locking suspension during use to meet varying vehicular or surface conditions, e.g. due to speed or load the regulating means comprising electric or electronic elements
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G21/00Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces
    • B60G21/10Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces not permanently interconnected, e.g. operative only on acceleration, only on deceleration or only at off-straight position of steering
    • B60G21/103Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces not permanently interconnected, e.g. operative only on acceleration, only on deceleration or only at off-straight position of steering longitudinally
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G21/00Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces
    • B60G21/10Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces not permanently interconnected, e.g. operative only on acceleration, only on deceleration or only at off-straight position of steering
    • B60G21/106Interconnection systems for two or more resiliently-suspended wheels, e.g. for stabilising a vehicle body with respect to acceleration, deceleration or centrifugal forces not permanently interconnected, e.g. operative only on acceleration, only on deceleration or only at off-straight position of steering transversally
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P15/00Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration
    • G01P15/18Measuring acceleration; Measuring deceleration; Measuring shock, i.e. sudden change of acceleration in two or more dimensions
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/05Attitude
    • B60G2400/053Angular acceleration
    • B60G2400/0531Roll acceleration
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2400/00Indexing codes relating to detected, measured or calculated conditions or factors
    • B60G2400/10Acceleration; Deceleration
    • B60G2400/104Acceleration; Deceleration lateral or transversal with regard to vehicle

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

【課題】 正確な実横加速度を検出できないことによる車体に生じるロールを増長することを防止することであり、また、他の目的は、車両のロール制御における制御性能の向上することである。
【解決手段】 車体の任意の複数箇所における車体の横加速度を検出する複数の検出手段21,22と、上記複数の検出手段21,22の検出結果から車体に遠心力により作用する実横加速度GLとロール角加速度φとを分離演算する演算手段Cuとを具備してなることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両のロール制御における制御性能の向上を図る装置および方法に関する。
この種車両のロール制御を行う装置にあっては、車体に横加速度センサ、車速センサ、操舵角センサを設け、このセンサから出力された横加速度に重み付けを行ったり補正したりしてロールを抑制する制御を行っていた(たとえば、特許文献1,2参照)。
特開平9−123729号公報(第5頁右欄第14行目から第5頁右欄第38行目まで,図3) 特開平11−263113号公報(第6頁右欄第18行目から第8頁左欄第40行目まで,図2)
しかし、従来の装置にあっては、以下の問題点がある。
すなわち、従来の装置にあっては、検出される横加速度に重み付けを行ったり補正したりしているが、遠心力により車体に作用している横加速度(実横加速度)を正確に検出するためには、横加速度センサを車体のロールセンターに取付けなければならないが、上記ロールセンターが車体より下にある場合があることや、ロールセンターの位置が車体のロール角度によって変化することから、現実にロールセンターに横加速度センサを取付けることは困難である。そのため、操舵輪を操舵したときに、横加速度センサが出力する検出値には、車体に生じる実横加速度成分と車体に生じるロールによるロール角加速度成分とが混在しているからである。
そして、横加速度センサが出力する検出値のみを使用して制御を行う場合には、車両が直進時に横風を受ける等の外乱によってヨーイングしたときには車体の実際にロールする方向と横加速度センサが出力する検出値の方向とは横加速度センサの構造上逆になるので、かえってロールを増長してしまう事態を招来する。また、操舵輪を切換操舵したときにも、実横加速度に対してロールの動きに時間遅れが生じるため、上記のように車体の実横加速度の方向と車体のロールする方向とが異なる場合がある。
さらに、上記ロールを増長してしまう事態となった場合には、運転者に違和感を与えると同時に、車体の姿勢を不安定にしてしまうことに繋がりかねない。
そこで、本発明は上記不具合を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、正確な実横加速度を検出できないことによる車体に生じるロールの増長を防止することであり、また、他の目的は、車両のロール制御における制御性能を向上することである。
上記した目的を達成するため、本発明の装置は、車体の任意の複数箇所における車体の横加速度を検出する複数の検出手段と、上記複数の検出手段の検出結果から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算手段とを具備してなることを特徴とする。
また、本発明の装置は、少なくとも車体のロールセンターから異なる距離をもつ任意の複数箇所における車体の横加速度を検出する複数の検出手段と、上記複数の検出手段の検出結果から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算手段とを具備してなることを特徴とする。
さらに、本発明の方法は、車体の任意の複数箇所における車体の横加速度を検出するステップと、上記複数箇所の横加速度から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算ステップとを含み、車体の実横加速度とロール角加速度を算出することを特徴とする。
そして、本発明の方法は、少なくとも車体におけるロールセンターから異なる距離をもつ任意の複数箇所における車体の横加速度を検出するステップと、上記複数箇所の横加速度から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算ステップとを含み、車体の実横加速度とロール角加速度を算出することを特徴とする。
本発明の装置および方法によれば、検出された横加速度から遠心力により車体に作用する横加速度(以下、「実横加速度」という)をロール角加速度から分離することが可能である。したがって、ロール制御にあたり、実横加速度に基づいて制御することが可能になるのである。
すなわち、従来の装置とは異なり、実横加速度に基づいて制御することが可能となるので、たとえば、車両が直進時に横風を受ける等の外乱によってヨーイングしたときや、操舵輪を切換操舵したときにも、実横加速度に対してロールの動きに時間遅れが生じるため、上記のように車体の実横加速度の方向と車体のロールする方向とが異なる場合など、車体のロールする方向と横加速度センサがそれぞれ検出する横加速度の方向とが逆になる状況となっても、適切な制御が可能となりロールを増長するような制御をしてしまうことはない。すなわち、従来装置では、このような場合、ロール角加速度と検出される横加速度が逆向きとなる、つまり、検出される横加速度は、実横加速度より小さくなるか極端な場合にはその方向が逆向きとなるので、ロールを増長してしまう制御が行われてしまう場合があるが、本実施の形態の装置および方法にあっては、実横加速度に基づいて制御することが可能となるから、適切な制御が可能となりロールを増長してしまう制御が行われることはなくなるのである。すなわち、ロール制御における制御性能を向上させることができ、車両における乗り心地を向上することが可能となる。
したがって、上記ロールを増長してしまう制御が行われることが無いので、運転者に違和感を与える弊害も防止され、車体の姿勢を不安定にしてしまうこともなくなるのである。
また、少なくとも車体におけるロールセンターから異なる距離をもつ任意の複数箇所における車体の横加速度を検出するようにしたので、実際に車体に作用する横加速度を分離演算することができなくなることを防止することができる。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、一実施の形態における装置が具現化されたスタビライザ制御装置を示す図である。図2は、一実施の形態の装置における制御ブロック図である。図3は、一実施の形態の装置における検出手段の配置図である。図4は、一実施の形態の装置における演算手段を示す図である。図5は、横加速度センサの取付位置を示す図である。図6は、横加速度センサの取付位置を示す図である。図7は、横加速度センサの取付位置を示す図である。
一実施の形態における装置は、ロール制御装置Rに具現化され、以下、このロール制御装置Rに基づいて本発明を説明することにする。
このロール制御装置Rは、図1に示すように、スタビライザ装置Sとスタビライザ装置Sを制御する制御装置19とで構成されている。そして、このスタビライザ装置Sの場合、前輪側及び後輪側のアクチュエータ2f,2rは、いわゆる、油圧で駆動するロータリ式アクチュエータとして構成され、具体的には、それぞれハウジングと、このハウジング内に2つの圧力室を隔成するロータを備え、上記各圧力室内に作動油を供給するために、ポート10f,10r,11f,11rが穿設してある。
そして、前輪用のスタビライザ1fは、トーションバー部分を中央で二つに分割して構成し、この分割した部分の一方を前輪側における油圧ロータリ式のアクチュエータのハウジング側に、また、他方をロータ側に固定して構成してある。同様に、後輪用のスタビライザ1rもまた、それをトーションバー部分の中央で二分割し、この分割した部分の一方を後輪側におけるロータリ式のアクチュエータのハウジング側に、また、他方をロータ側に結合することによって構成してある。
このようにして、前輪側におけるアクチュエータ2fは、前輪用のスタビライザ1r,1fに対する捩り力可変用のアクチュエータとして作用すると共に、後輪側のアクチュエータ2rは、後輪用のスタビライザに対する捩り力可変用アクチュエータとしてそれぞれ作用するようにしてある。
上記アクチュエータ2f,2rのそれぞれのポート10f,10r,11f,11rは、図1から分かるように、管路12a,12b,12c,12d,12e,12fからなる油圧回路13を通して油圧ポンプ14とリザーバ15とで構成された油圧源16に通じている。
油圧回路13の途中には、圧力制御弁17とノーマル位置で油圧源16をアンロード状態に保持すると共に、アクチュエータ2f,2rのポート10f,10r,11f,11rに向う管路12a,12bをブロック状態に保つフェールセーフ弁18が直列に配設してある。
上記において、フェールセーフ弁18は、各種の油圧回路において従来から広く一般に用いられている4ポート2位置で構成された電磁弁であり、管路12aおよび管路12c、管路12bおよび管路12dをそれぞれ連通する連通ポジションと、管路12cと管路12dとを接続して油圧源16と各アクチュエータ2f,2rとの連通を断つ遮断ポジションとを有してなり、断電時には附勢バネで遮断ポジションを採るように設定されている。
また、圧力制御弁17は、油圧ポンプ側に連通する管路12eに接続される供給ポートPと、リザーバ側に連通する管路12fに接続される排出ポートTと、各アクチュエータ2f,2r側に管路12c,12dを介しておのおの接続される制御ポートA,Bとを有し、一端側に制御ポートAの油圧をパイロット圧として導くパイロット通路(付示せず)と付勢バネ(付示せず)とソレノイド(付示せず)を備え、他端側に制御ポートBの油圧をパイロット圧として導くパイロット通路(付示せず)と付勢バネ(付示せず)とソレノイド(付示せず)を備えた電磁式の圧力圧制御弁である。
この圧力制御弁17においては、ソレノイド非通電時には、附勢バネによってバルブ中立位置となり、圧油はアンロードとなる。他方、たとえば、図1中左側のソレノイドに電流を印加すると、管路12cにソレノイドの電流量に見合った圧力が生じ、逆に、図1中右側のソレノイドに電流を印加すると、管路12dに電流量に見合った圧力を生じ、すなわち、圧力は各ソレノイドに印加する電流量によって制御される。
そして、上記圧力制御弁17とフェールセーフ弁18を制御操作する制御装置19は、図1に示すように、コントローラ20と車体に作用する横加速度を検知する検出手段たる横加速度センサ21,22と、操舵角を検出する操舵角センサ23とで構成されている。なお、コントローラ20は、各センサ21,22,23に接続されるとともに、その出力端を圧力制御弁17のソレノイドとフェールセーフ弁18のソレノイドに結び、各横加速度センサ21,22の出力する横加速度信号、および操舵角センサ23が出力する舵角信号を処理し、電流を各ソレノイドに印加して、圧力制御弁17とフェールセーフ弁18を切換制御するようにしてある。
また、コントローラ20は、具体的には、ハードウェアとしては図示しないが、各横加速度センサ21,22および操舵角センサ23が出力する電圧信号に基づいて各スタビライザ1f,1rの所定の捩り力を調整すべく、各アクチュエータ2f,2rの一方の圧力室へ負荷する圧力を演算し、前記圧力を前記圧力室に負荷するために上記圧力制御弁17およびフェールセーフ弁18のソレノイドに必要電流を出力できるものであれば良く、具体的にはたとえば、前記各センサ21,22,23が出力するアナログの電圧信号をデジタル信号に変換するA/D変換器31,32,33と、低周波及び高周波成分をカットするバンドパスフィルタと、演算装置たるCPU、RAM、ROM等の記憶装置、水晶発振子及びこれらを連絡するバスラインとからなるコンピュータシステムと、CPUから出力されるデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A変換器46と、圧力制御弁17およびフェールセーフ弁18を駆動する駆動回路47とから構成され、上記圧力の演算に使用される複数の制御利得算出用マップおよび圧力演算処理手順と制御信号出力手順は、プログラムとしてROM等の記憶装置に予め格納させておくとする周知なシステムで良い。
なお、上記圧力演算手順は、図2に示す制御ブロック図を実現するようなプログラムとして格納され、具体的には、横加速度センサ21が出力した横加速度GLaから横加速度センサ22が出力した横加速度GLbを減じた値に係数K1を乗算する乗算部34と、横加速度GLaに係数K2を乗算する乗算部35と、横加速度GLbに係数K3を乗算する乗算部36と、乗算部35が出力した値と乗算部36の出力した値を加算する加算部37と、乗算部34の出力した値を積分処理する積分部40とで構成される車体に実際に作用する実横加速度GLとロール角加速度φとに分離する演算を行い、かつ、ロール角加速度φからロール角速度ωを演算する演算手段Cuによる演算ステップと、積分部40が出力した値に利得K5を乗算する乗算部41と、操舵角センサ23が出力した操舵角を微分処理する微分部42と、微分部42が出力した値に利得K4を乗算する乗算部43と、加算部37が出力した値と乗算部41が出力した値と乗算部43が出力した値とを加算し加算部44と、加算部44が出力した値に利得K6を乗算する乗算部45とで構成された圧力演算ステップとで構成されている。
そして、この乗算部45が出力した値は、最終的に各アクチュエータ2f,2rのうち一方の圧力室へ負荷すべき圧力であり、この演算された圧力は制御信号としてD/A変換器46を介して、各ソレノイドを駆動する駆動回路47に入力され、駆動回路47により圧力制御弁17およびフェールセーフ弁18が制御され、スタビライザ1f,1rの捩り力が調整され、このスタビライザ1f,1rの捩り力の調整により車両におけるロールが制御される。
なお、利得K4は、積分部40の出力結果に対して変化するようにマップ化され、他の利得K5,K6もまた、同様に、それぞれ微分部42、加算部44の出力結果に対して変化するようにマップ化され、上記したように、ROM等の記憶装置に予め格納させてあり、これら各利得K4,K5,K6については、本ロール制御装置が搭載される車両の特性等に最適となるように設定される。
さらに、駆動回路47は、乗算部45の出力に基づいて、圧力制御弁17およびフェールセーフ弁18を駆動して、各アクチュエータ2f,2rへの圧力供給の死活および供給圧力の調整可能なようになっている。なお、上記演算される圧力は、正負の符号を有しており、アクチュエータ2f,2rのどちらの圧力室の圧力を高くするかは符号により決定される。
ここで、横加速度センサ21,22は、図3に示すように、車体100のロールセンターCからそれぞれ異なる距離をもつ車体100上の任意の2箇所に設置されており、上記箇所における車体100の横加速度を検出することができるようになっている。本実施の形態の場合、横加速度センサ21は、横加速度センサ22よりも図3中上方に位置するように設置され、かつ、両センサ21,22は、車体100を前後に分割する平面または略平面内に位置するように設置されている。
そして、車体100に実横加速度GLが作用しつつ車体100がローリングする場合に、各横加速度センサ21,22は、それぞれ設置された箇所における横加速度GLa,GLbを検出する。なお、これは方法においては検出ステップとなる。しかし、上記横加速度GLa,GLbには、上記実横加速度GLによる成分とローリングによるロールセンターCを中心として作用するロール角加速度φによる成分が混在しているので、以下、横加速度GLa,GLbから実横加速度GLとロール角加速度φとに分離する演算手法について説明する。なお、ロールセンターCは、ロール軸である。
ロールセンターCから横加速度センサ21までの距離、すなわち、横加速度センサ21の設けられた位置からロールセンターCへ垂らした垂線の長さをLa,ロールセンターCから図3中上方に垂直方向に引いた仮想線Vと上記垂線との交わる角度をθaとし、ロールセンターCから横加速度センサ22までの距離、すなわち、横加速度センサ22の設けられた位置からロールセンターCへ垂らした垂線の長さをLb,仮想線Vと上記垂線との交わる角度をθbとし、実横加速度GLが図3中右向きの場合を正とし、ロール角加速度φが図3中時計回りの方向の場合を正とすると、 φ=(GLb−GLa)÷(La×cosθa−Lb×cosθb)となり、さらに、 GL=[Lb×cosθb÷(La×cosθa−Lb×cosθb)]×GLa+[La×cosθa÷(La×cosθa−Lb×cosθb)]×GLb
となる。
また、演算手段Cuにおける各係数K1,K2,K3は、以下、 K1=1÷(La×cosθa−Lb×cosθb)、 K2=La×cosθa÷(La×cosθa−Lb×cosθb)、 K3=Lb×cosθb÷(La×cosθa−Lb×cosθb)で定義される。
つまり、図4に示すように、上記2つの横加速度センサ21,22の検出する横加速度GLa,GLbを演算手段Cuで実横加速度GLとロール角加速度φとに分離演算することができる。
ここで、ロールセンターCは、左右おのおののサスペンションリンクの瞬間回転中心と車輪の接地点とを結んだ直線の交点となるので、一般にロール角が変化すると、左右のサスペンションリンクの瞬間回転中心が移動するので、ロールセンターCは、ロールしていないときに比較して、上下左右方向に移動する。
したがって、ロールセンターCからの上記2つの横加速度センサ21,22までの距離、すなわち、長さLaと長さLbは、ロール角が変化することによって変化してしまうこととなる。しかしながら、上記したように、横加速度センサ21の設置箇所は、横加速度センサ22の設置箇所より上方にしてあり、長さLaと長さLbにあらかじめ差を設けているから、ロールセンターCの移動によっても実横加速度GLとロール角加速度φの分離演算が不能となる事はない。
ここで、上述のように各横加速度センサ21,22が検出する横加速度GLa,GLbには実横加速度GLとロール角加速度φに依存する横加速度が含まれるが、ロール角加速度φに依存する横加速度は長さLaと長さLbとの差が大きくなればなるほど大きくなる。したがって、長さLaと長さLbとの差はある程度大きい方が、ロールセンターCに移動による影響、つまり長さLaと長さLbが変化して正確な実横加速度GLを得ることができなくなってしまう弊害を防止することができる。
そして、実用制御上、上記弊害を防止するためには、横加速度センサ21の設置箇所は、横加速度センサ22の設置箇所より250mm以上上方にするとよい。 すなわち、250mm以上上下方向に差がある場合には、通常の乗用車の場合、演算される実横加速度GLと真実の横加速度との誤差を充分少なくすることができるので、演算された実横加速度GLに基づいてロール制御を行えば、実用上問題のない制御を行うことができる。
また、車両が旋回する場合に生じる真実の横加速度は、車体100はある程度前後に長さがあるために、車体100の前後では時間差が生じるので、本実施の形態のように上記横加速度センサ21,22を、車体100を前後に分割する平面または略平面内に位置するように設置するのが好ましい。
具体的には、横加速度センサ21,22の取付位置については、図5から図7に示すように、車両におけるエンジンルーム110と車室111とを分割するバルクヘッド101としたり、少なくとも一方の横加速度センサを車両における左右のAピラー102,103を繋ぐフレーム104としたり、車両におけるフロントグリル105とラジエター106との間とするとよい。
横加速度センサ21,22をバルクヘッド101に取付ける場合には、バルクヘッド101は、車両を前後に分割する略平面内にあり、さらに、長さLaと長さLbの差を確保することができ、一方の横加速度センサをフレーム104に取付ける場合には、フレーム104は車両における最も高い位置にあるので、長さLaと長さLbとの差を大きくしやすくなり、さらに、フロントグリル105とラジエター106との間に取付ける場合にも、フロントグリル105とラジエター106との間のスペースは、車両を前後に分割する略平面内にあり、さらに、長さLaと長さLbの差を確保することができる。したがって、これらの場合には、実横加速度GLを略正確に演算することができる。
上述したように、上記装置および方法においては、実横加速度GLをロール角加速度φから分離することが可能である。したがって、ロール制御にあたり、実横加速度GLに基づいて制御することが可能になるのである。すなわち、従来の装置とは異なり、実横加速度GLに基づいて制御することが可能となるので、たとえば、車両が直進時に横風を受ける等の外乱によってヨーイングしたときや、操舵輪を切換操舵したときにも、実横加速度GLに対してロールの動きに時間遅れが生じるため、上記のように車体の実横加速度GLの方向と車体100のロールする方向とが異なる場合など、車体100のロールする方向と横加速度センサ21,22がそれぞれ検出する横加速度GLa,GLbの方向とが逆になる状況となっても、適切な制御が可能となりロールを増長するような制御をしてしまうことはない。すなわち、従来装置では、このような場合、ロール角加速度φと検出される横加速度が逆向きとなる、つまり、検出される横加速度は、実横加速度GLより小さくなるか極端な場合にはその方向が逆向きとなるので、ロールを増長してしまう制御が行われてしまう場合があるが、本実施の形態の装置および方法にあっては、実横加速度GLに基づいて制御することが可能となるから、適切な制御が可能となりロールを増長してしまう制御が行われることはなくなるのである。すなわち、ロール制御における制御性能を向上させることができ、車両における乗り心地を向上することが可能となる。
したがって、上記ロールを増長してしまう制御が行われることが無いので、運転者に違和感を与える弊害も防止され、車体の姿勢を不安定にしてしまうこともなくなるのである。
また、ロール角加速度φをも取り込んで制御する場合には、ロールの方向、ロールモーメントを把握することが可能であるから、より車両に最適な制御が可能となる。
なお、上記したところでは、各横加速度センサ21,22を、車体100を前後に分割する略平面内で、かつ、上下に距離を離して設置しているが、基本的には、車体100の任意の位置の2箇所以上の横加速度を検出できるようにしておけば、実横加速度GLを分離することができる。しかし、ロールセンターCの位置によっては、分離演算することができなくなる場合もあるので、好ましくは、ロールセンターCが変化しても、変化したロールセンターCからの距離が異なるように設置されれば、従来装置および方法では抽出できなかった実横加速度GLを抽出することが可能となるので、従来に比較して精緻なロール制御が可能となることは言うまでもない。また、上述したが、横加速度センサ21,22を2つ使用して、車体100の2箇所における横加速度を検出するとしているが、2箇所以上の横加速度を検出するとしてもよい。さらに、本実施の形態においては、制御に必要となるのは、基本的には実横加速度GLとなるので、車体100の横加速度を検出するとしているが、車体100の横方向の速度としてもよい。
さらに、ロールセンターCのロール角による変化を、あらかじめ、コントローラ20の記憶装置に格納しておき、その都度、各係数K1,K2,K3の補正演算を実施するようにして、正確な実横加速度GLを分離演算するとしてもよい。
次に、上記のように構成したこの発明による車両のロール制御装置Rの作動について説明する。
まず、図1において、例えば車両が直進走行状態にあって横加速度センサ21,22および操舵角センサ23からの検出信号がないときには、コントローラ20が圧力制御弁17の各ソレノイドには電流を印加せず、フェールセーフ弁18のソレノイドには電流を流して、フェールセーフ弁18が連通ポジションを保つようにしておく。なお、フェールセーフ弁18のソレノイドは、車両走行中には絶えず印加され、フェールセーフ弁18は、車両走行中には絶えず連通ポジションを維持するようになっている。
これにより、圧力制御弁17は、バルブ中立状態に維持され、各アクチュエータ2f,2rに供給される圧油をアンロード状態とし、かつ、フェールセーフ弁18がスタビライザ1f,1rのアクチュエータ2f,2rを連通状態に保持される。したがって、これらアクチュエータ2f,2rは自由に動くことができスタビライザ1f,1rはフリー状態となって、車両における乗り心地を向上する。
上述の場合の制御装置19の具体的処理は、以下のようになる。先ず、横加速度および舵角が零であるので、各センサ21,22,23は、それぞれ横加速度および舵角が零である旨の電圧信号を出力する。したがって、乗算部34、乗算部35、乗算部36、微分部42には、すべて零が入力されるので、結果的に、駆動回路47にも零である信号が出力される。なお、駆動回路47は、あらかじめ信号が零の場合には圧力制御弁17のソレノイドを印加せず、フェールセーフ弁18のソレノイドを印加して連通ポジションを採るように設定されており、アクチュエータ2f,2rは自由に動きスタビライザ1f,1rはフリーになるので、車両における乗り心地を向上する。
それに対し、車両搭乗者が操作輪を操作して車両が旋回する場合、車体100に横加速度が発生し、制御装置19の横加速度センサ21,22がこの横加速度の大きさを検出してそれに応じた電圧信号をコントローラ20に入力する。
また、操舵角センサ23は、上記操舵輪の操作量を検出してそれに応じた電圧信号をコントローラ20に入力する。
そして、各横加速度センサ21,22の出力した電圧信号は、演算手段Cuにより実横加速度GLと、ロール角加速度φとに分離され、実横加速度GLは、そのまま加算部44に入力され、他方、ロール角加速度φは、積分部40に入力されてロール角速度ωに変換され、さらに、乗算部41により所定の利得K5が乗算されて加算器44に入力される。
また、操舵角センサ23の出力した電圧信号は、微分部42に入力され、操舵角速度に変換され、さらに、乗算手段43により利得K4が乗算されて、上記加算部44に入力される。
そして、加算部44により出力された信号は、さらに、乗算部45により所定の利得K6が乗算された制御信号をD/A変換器46を介して駆動回路47に入力される。なお、上述したように、この乗算部45により演算された値は、各アクチュエータ2f,2rの一方の圧力室へ負荷すべき圧力であり、駆動回路47は、各アクチュエータ2f,2rの一方の圧力室へ負荷する圧力が上記演算された圧力となるように、圧力制御弁17の一方のソレノイドに電流を供給することとなる。なお、上述のように、フェールセーフ弁18は、ソレノイドが印加されている状態で、連通ポジションを採っている。
圧力制御弁17は、そのソレノイドに上記演算された圧力を実現するような電流が印加され、それに伴い、先に述べたような制御動作を行って、演算された圧力をスタビライザ1f,1rにおけるアクチュエータ2f,2rの各ポート10f,10r,11f,11rのうちの一方に与える。
これにより、アクチュエータ2f,2rは、スタビライザ1f,1rを通して、基本的には、遠心力で車体100に作用する実横加速度GLと拮抗する反対方向のロールモーメントを車体100に加えることにより、すなわち、スタビライザ1f,1rの捩り力を高めることにより、当該車体100に生じるロールを効果的に抑制する。
以下、本制御装置19における制御について詳細に説明すると、上記演算される圧力の変動要素としての実横加速度GLは、車両が旋回することにより車体100をロールさせるように作用するので、これに対抗する方向にアクチュエータ2f,2rにモーメントを発生させてスタビライザ1f,1rの捩り力を高めればロールを抑制することができるので、主としてロール抑制のために上記演算に取り入れられており、ロール角速度ωが圧力の変動要素として取り入れられているのは、これによりロールを減衰するためであり、各アクチュエータ2f,2rにロール速度を減ずる方向にモーメントを発生させることで、ロールに対してダンパとしてスタビライザ装置Sを機能させるためであり、また、操舵角速度が取り入れられているのは、操舵角速度が比較的早い場合には、操舵に対する実横加速度GLの発生が遅れるので初期ロールが発生してしまうが、操舵角速度を考慮することにより、実横加速度GLの発生に先んじてスタビライザ1f,1rの捩り力を高めることができ初期ロールを防止することができるからである。
そして、上記実横加速度GLは、図3中右方向を正の値を採るものとされ、また、ロール角速度ωおよび操舵角速度は、図3中車体100を時計回り方向にロールさせる場合を正の値とされ、具体的には、たとえば、車両が一方向に旋回中である場合、図3中、操舵角速度が車体100を時計回りにロールさせるように操舵され、車体100に対し右向きに実横加速度GLが作用し、車体100が時計回りのロール角速度ωでロールをした場合には、全ての変動要素の符号が正であるので、全てが加算部44により加算される。したがって、実横加速度GLに基づくロールの抑制、操舵角速度による初期ロールの抑制、および、ロール角速度ωに基づくロール角速度ωの減少(ロールダンピング)が複合された制御が行われることとなり、従来の制御装置では成し得なかったきめの細かいロール制御を行うことができる。
他方、図3中、車体100に対し右向きに実横加速度GLが作用し、車体100が反時計回りのロール角速度ωでロールをし、操舵角速度が車体100を時計回りにロールさせるように操舵された場合には、すなわち、車両が旋回中に転舵されたような場合には、ロール角速度ωの値のみが負となり、加算部44ではロール角速度ωに利得K4を乗算した値が減算されることになる。そして、この場合には、実横加速度GLによるロールの抑制および操舵角速度による初期ロール発生の抑制とともに、ロール角速度ωを減ずる配慮もなされるので、従来の制御装置では達成できなかった、転舵時のロール方向と横加速度の方向とが逆のときに生じるロールの増長を防止することができる。また、転舵後にも、ロールダンピングが考慮されつつ、初期ロールも防止され、転舵後に実横加速度GLに遅れて生じるロールも実横加速度GLに基づいてロール抑制がなされるので、この点でも、転舵後に生じるロール抑制不足という弊害もない。
さらに、車両が直進時に横風を受けてヨーイングしたときには、たとえば、車体100に対し図3中右向きに実横加速度GLが作用し、車体100が反時計回りのロール角速度ωでロールをし、操舵輪が中立状態を保ち操舵角速度が零であるような場合には、操舵角速度が零で、実横加速度GLは正の値を採り、ロール角速度ωの値が負となる場合には、加算部44ではロール角速度ωに利得K4を乗算した値が実横加速度GLから減算されることになる。そして、実際には、この場合、ロール発生に対して遅れて生じる実横加速度GLによって時計回り方向のロールが抑制され、横風により生じるロールについてはロール角速度ωを減ずるロールダンピングにより抑制されるので、横風を受けた場合のロール方向と横加速度の方向とが逆のときに生じるロールの増長を防止することができる。また、従来の制御装置では、横加速度センサが検出する検出横加速度は上記状況下では過少、場合によっては実横加速度GLの方向を逆と認識することとなるから、反時計回りのロール後に時計回りのロールに転じる場合に、ロール抑制不足となりロールを増長してしまうこととなるが、本装置においては、検出された横加速度をロール角加速度φから分離した実横加速度GLによってロールを抑制することができるので、ロールの方向が転じる状況となっても、適切にそのロールを抑制することができる。
つまり、上記したように車体100のロールする方向と実横加速度GLの方向とが逆になっても、ロールを増長してしまう事態を防止できるので、運転者に違和感を与えることはなく、同時に、車体100の姿勢を安定させることが可能である。にしてしまう危険がある。
したがって、車両のロール制御における制御性能の向上することができ、また、車両に置ける乗り心地を飛躍的に向上できるのである。
また、そのロール制御において、ロール角速度ωを演算に取り入れることによりロールダンピングをも可能としたが、ロール角速度ωからロール振動数を把握することが可能であるから、ロール角速度ωをフィードバックとした制御により、ロールの固有振動数を変化させることも可能である。このことは、外力による振動入力がロールの共振周波数領域にある場合には、ロールの共振振動数を変化させることが可能であることを意味しており、ロール振動の増幅を防止するができ、より一層車両における乗り心地を向上することができると同時に、車両の姿勢をより一層安定させることが可能となる。
なお、ロール制御が実横加速度GLのみに基づきロール制御を行うとしても、上記したように、転舵後もしくは横風を受けた後のロールの増長を防止することが可能であり、また、ロール角加速度φの方向をも把握することができるから、ロール角加速度φの方向と実横加速度GLの方向により、実横加速度GLに乗算する利得を適切なものに設定することにより、転舵後もしくは横風を受けた後のロールだけでなく、転舵時のロール増長をも防止することが可能である。
さらに、ロール角速度ωのみならず、演算手段Cuにロール角速度ωを積分する積分部を設けてロール角αを演算させ、このロール角αをも圧力演算に取り入れるのであれば、ロール角αをフィードバックしたロール制御が可能となる。すなわち、この場合には、ロール角速度ωをフィードバックする場合と同様に、ロール振動数を把握することができるので、ロール振動の増幅を防止するができ、より一層車両における乗り心地を向上することができると同時に、車両の姿勢をより一層安定させることが可能となる。
ちなみに、本実施の形態におけるロール制御装置Rにあっては、車両が旋回した後に再び直進走行のようなノーマルの状態に戻ると、各横加速度センサ21,22が検出する横加速度は零となり、操舵角センサ23が検出する操舵量も零となるので、圧力制御弁17が元の切換位置に切り換わり、先に述べたようにスタビライザ1f,1rがフリー状態となり、油圧源16もアンロード状態となる。
なお、制御上の異常事態が発生した場合にあっては、フェールセーフ弁18のソレノイドへの通電を断つことで、フェールセーフ弁18が遮断ポジションをとるので、アクチュエータ2f,2rのポート10f,10r,11f,11rは当該フェールセーフ弁18によってブロックされ、少なくとも、スタビライザ1f,1rが通常の作用を行って車体100のロールを抑制することになる。
また、同時に油圧源16もフェールセーフ弁18によりアンロード状態に保持され、省エネルギと共にフェールセーフ効果をも果すことになるのである。
ちなみに、上記したところでは、アクチュエータをロータリ式アクチュエータとしたが、図示はしないが、車両の前後輪側に設けられたスタビライザの一端に、それぞれ、たとえば二つの対向する圧力室を備えたシリンダ型のアクチュエータを接続してもよいことは勿論である。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本実施の形態は、その一例であるから、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
一実施の形態における装置が具現化されたスタビライザ制御装置を示す図である。 一実施の形態の装置における制御ブロック図である。 一実施の形態の装置における検出手段の配置図である。 一実施の形態の装置における演算手段を示す図である。 横加速度センサの取付位置を示す図である。 横加速度センサの取付位置を示す図である。 横加速度センサの取付位置を示す図である。
符号の説明
1f,1r スタビライザ
2f,2r アクチュエータ
10f,10r,11f,11r ポート
12a,12b,12c,12d,12e,12f 管路
13 油圧回路
14 油圧ポンプ
15 リザーバ
16 油圧源
17 圧力制御弁
18 フェールセーフ弁
19 制御装置
20 コントローラ
21,22 検出手段たる横加速度センサ
23 操舵角センサ
31,32,33 A/D変換器
34,35,36,41,43,45 乗算部
37,44 加算部
40 積分部
42 微分部
46 D/A変換器
47 駆動回路
100 車体
101 バルクヘッド
102,103 Aピラー
104 フレーム
105 フロントグリル
106 ラジエター
110 エンジンルーム
111 車室
A,B 制御ポート
C ロールセンター
Cu 演算手段

Claims (21)

  1. 車体の任意の複数箇所における車体の横加速度を検出する複数の検出手段と、上記複数の検出手段の検出結果から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算手段とを具備してなることを特徴とする装置。
  2. 少なくとも車体のロールセンターから異なる距離をもつ任意の複数箇所における車体の横加速度を検出する複数の検出手段と、上記複数の検出手段の検出結果から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算手段とを具備してなることを特徴とする装置。
  3. 演算手段がロール角速度もしくはロール角もしくはその両方をも演算する請求項1または2に記載の装置。
  4. 一つの検出手段における車体の横加速度の検出位置と他の検出手段における車体の横加速度の検出位置とが車体に対し上下にずれた位置となることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の装置。
  5. 少なくとも一つの検出手段における車体の横加速度の検出位置と他の検出手段における車体の横加速度の検出位置とが車体に対し上下に250mm以上ずれていることを特徴とする請求項4に記載の装置。
  6. 全ての検出手段における車体の横加速度の検出位置が車体を前後に分割する平面または略平面内にあることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の装置。
  7. 全ての検出手段における車体の横加速度の検出位置がロールセンターを含む平面または略平面内にあることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の装置。
  8. 少なくとも2つの検出手段が車両におけるエンジンルームと車室とを分割するバルクヘッドに設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の装置。
  9. 少なくとも1つの検出手段が車両における左右のAピラーを繋ぐフレームに設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の装置。
  10. 少なくとも2つの検出手段が車両におけるフロントグリルとラジエターとの間に設けられることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の装置。
  11. 前後輪のスタビライザにそれぞれ連結される前輪側および後輪側アクチュエータを駆動しスタビライザの捩り力を調整可能なスタビライザ装置を備え、上記演算手段の演算結果に基づいてスタビライザの捩り力を調整して車体におけるロールを制御する請求項1から10のいずれかに記載の装置。
  12. 車体に遠心力により作用している実横加速度の値と、ロール角速度の値と、に基づいてスタビライザの捩り力を調整して車体におけるロールを制御する請求項11に記載の装置。
  13. 車体のロール角速度の値に基づいて車体におけるロールを減衰させる請求項11または12に記載の装置。
  14. ロール角速度もしくはロール角の値をフィードバックとして車体におけるロールを制御する請求項11から13のいずれかに記載の装置。
  15. 車体の任意の複数箇所における車体の横加速度を検出するステップと、上記複数箇所の横加速度から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算ステップとを含み、車体の実横加速度とロール角加速度を算出することを特徴とする方法。
  16. 少なくとも車体におけるロールセンターから異なる距離をもつ任意の複数箇所における車体の横加速度を検出するステップと、上記複数箇所の横加速度から、車体に遠心力により作用している実横加速度と、ロール角加速度と、を分離演算する演算ステップとを含み、車体の実横加速度とロール角加速度を算出することを特徴とする方法。
  17. ロール角加速度を積分する積分ステップを含みロール角速度もしくはロール角もしくはその両方を算出する請求項15または16に記載の方法。
  18. 前後輪のスタビライザにそれぞれ連結される前輪側および後輪側アクチュエータを駆動しスタビライザの捩り力を調整可能なスタビライザ装置のスタビライザの捩り力を演算ステップの演算結果に基づいて調整してロール制御を行う請求項15から17のいずれかに記載の方法。
  19. ロール角速度の値にゲインを乗算するステップと、当該ステップで得られた値と車体の横加速度の値とに基づいてロール制御を行う請求項18に記載の方法。
  20. ロール角速度の値に基づいて車体におけるロールを減衰させることを特徴とする請求項18または19に記載の方法。
  21. ロール角速度もしくはロール角の値をフィードバックとして車体におけるロールを制御する請求項18から20のいずれかに記載の方法。
JP2004080113A 2004-03-19 2004-03-19 ロール制御に最適な装置および方法 Expired - Fee Related JP4314137B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004080113A JP4314137B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 ロール制御に最適な装置および方法
US11/074,019 US20050209750A1 (en) 2004-03-19 2005-03-08 Apparatus and method of roll control for vehicle
GB0505015A GB2412176B (en) 2004-03-19 2005-03-11 Apparatus and method of roll control for vehicle
DE102005012980A DE102005012980B4 (de) 2004-03-19 2005-03-21 Fahrzeug mit Stabilisatoreinrichtung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004080113A JP4314137B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 ロール制御に最適な装置および方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005263075A true JP2005263075A (ja) 2005-09-29
JP4314137B2 JP4314137B2 (ja) 2009-08-12

Family

ID=34510725

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004080113A Expired - Fee Related JP4314137B2 (ja) 2004-03-19 2004-03-19 ロール制御に最適な装置および方法

Country Status (4)

Country Link
US (1) US20050209750A1 (ja)
JP (1) JP4314137B2 (ja)
DE (1) DE102005012980B4 (ja)
GB (1) GB2412176B (ja)

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168093A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Equos Research Co Ltd 車両
JP2011178328A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Equos Research Co Ltd 車両、及び車両制御プログラム
JP2012101666A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Kyb Co Ltd サスペンション装置
JP2012148631A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Equos Research Co Ltd 車両
JP2012153348A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Equos Research Co Ltd 車両
JP2020083236A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 トヨタ自動車株式会社 車両用外乱検出装置
CN112129919A (zh) * 2020-09-11 2020-12-25 天津大学 一种基于加速度传感器的智能压实质量监控系统及方法

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101616815A (zh) * 2007-03-23 2009-12-30 阿文美驰技术有限责任公司 侧倾控制装置
US7722055B2 (en) * 2007-06-18 2010-05-25 Arvinmeritor Technology, Llc Failsafe valve for active roll control
CN101542439B (zh) 2007-07-05 2012-10-31 松下电器产业株式会社 数据处理装置、数据处理方法及集成电路
JP5787164B2 (ja) * 2011-11-24 2015-09-30 株式会社ジェイテクト 油圧式パワーステアリング装置
DE102011087677A1 (de) * 2011-12-02 2013-06-06 Continental Automotive Gmbh Digitaler Sensor
US9594094B2 (en) * 2014-04-16 2017-03-14 Yamaha Hatsudoki Kabushiki Kaisha Lateral force estimation system, method of estimating lateral force and vehicle
US10451095B2 (en) * 2017-03-31 2019-10-22 Schlumberger Technology Corporation Control system for a control valve

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE68909257T2 (de) * 1988-01-29 1994-04-28 Nissan Motor Aktiv geregeltes Aufhängungssystem mit Ausgleich für Phasenverzögerung im Regelungssystem.
US5239868A (en) * 1989-05-19 1993-08-31 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Angular rate detecting device
JPH0833408B2 (ja) * 1990-03-29 1996-03-29 株式会社日立製作所 角度検出装置と並進加速度検出装置並びに自動車制御装置
US5408411A (en) * 1991-01-18 1995-04-18 Hitachi, Ltd. System for predicting behavior of automotive vehicle and for controlling vehicular behavior based thereon
JP3080274B2 (ja) * 1992-09-16 2000-08-21 株式会社ユニシアジェックス 車両懸架装置
US5362094A (en) * 1993-06-09 1994-11-08 General Motors Corporation Hydraulically controlled stabilizer bar system
DE4343580C1 (de) * 1993-12-21 1995-04-06 Fichtel & Sachs Ag System zur Steuerung des Wankverhaltens eines Kraftfahrzeuges
US5549328A (en) * 1995-01-17 1996-08-27 Gabriel Ride Control Products, Inc. Roll control system
JPH09123729A (ja) * 1995-10-31 1997-05-13 Kayaba Ind Co Ltd 車両のロール制御装置
US6175792B1 (en) * 1998-02-03 2001-01-16 Trw Inc. Apparatus and method for improving dynamic response of an active roll control vehicle suspension system
JP4143776B2 (ja) * 1998-05-14 2008-09-03 トヨタ自動車株式会社 車体のヨーレート、ロールレート、横加速度検出装置
GB9821062D0 (en) * 1998-09-29 1998-11-18 Rover Group Vehicle roll control
FR2794068A1 (fr) * 1999-04-20 2000-12-01 Toyota Motor Co Ltd Dispositif et procede de commande de force d'ammortissement
GB2357148A (en) * 1999-12-07 2001-06-13 Rover Group Determining a spatial position using an array of single axis transducers
DE10002452B4 (de) * 2000-01-21 2006-06-29 Bayerische Motoren Werke Ag Verfahren zum Überprüfen der Funktion und Dichtheit eines hydraulischen Schwenkmotors

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011168093A (ja) * 2010-02-16 2011-09-01 Equos Research Co Ltd 車両
JP2011178328A (ja) * 2010-03-03 2011-09-15 Equos Research Co Ltd 車両、及び車両制御プログラム
JP2012101666A (ja) * 2010-11-10 2012-05-31 Kyb Co Ltd サスペンション装置
JP2012148631A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Equos Research Co Ltd 車両
JP2012153348A (ja) * 2011-01-28 2012-08-16 Equos Research Co Ltd 車両
JP2020083236A (ja) * 2018-11-30 2020-06-04 トヨタ自動車株式会社 車両用外乱検出装置
JP7070376B2 (ja) 2018-11-30 2022-05-18 トヨタ自動車株式会社 車両用外乱検出装置
CN112129919A (zh) * 2020-09-11 2020-12-25 天津大学 一种基于加速度传感器的智能压实质量监控系统及方法

Also Published As

Publication number Publication date
GB0505015D0 (en) 2005-04-20
JP4314137B2 (ja) 2009-08-12
DE102005012980A1 (de) 2005-10-13
GB2412176B (en) 2008-10-08
DE102005012980B4 (de) 2012-05-31
GB2412176A (en) 2005-09-21
US20050209750A1 (en) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20050209750A1 (en) Apparatus and method of roll control for vehicle
US7311316B2 (en) Stabilizer control apparatus
JP4341632B2 (ja) スタビライザ制御装置
JP2009120162A (ja) 車輌の走行制御装置
US20130179037A1 (en) Steering apparatus, and kickback determination apparatus
JPH11321685A (ja) 車両用操舵制御装置
JP2006273185A (ja) 車両用操舵装置
JP2009234520A (ja) 操舵制御装置
JP5022149B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP2006175980A (ja) 車両用操舵装置
JP2006256425A (ja) 操舵装置
JP2011201507A (ja) 後輪操舵制御装置
WO2013132807A1 (ja) 車両用操舵制御装置及び車両用操舵制御方法
JP2006069497A (ja) ステアリング装置
JP2007269062A (ja) 車両用操舵装置
JP2019107967A (ja) 車両のステアリング制御方法及び制御装置
JP2007283954A (ja) 操舵装置
JP4956477B2 (ja) 後輪トー角制御装置
JP5313714B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5326019B2 (ja) 後輪トー角制御装置
JPS63162314A (ja) 車両のロ−ル剛性制御装置
JP4722959B2 (ja) 後輪トー角可変車両
JP2007069844A (ja) 操舵制御装置及び操舵制御方法
JP4506354B2 (ja) パワーステアリング装置
KR100215477B1 (ko) 변위센서 부착형 유압선형 액튜에이터를 이용한 차량용 능동률 제어장치

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080813

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080826

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090421

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090518

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120522

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4314137

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120522

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130522

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130522

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140522

Year of fee payment: 5

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees