JP2005256888A - 電磁緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い減衰力を発生可能で、減衰力特性を調整可能な電磁緩衝器を提供する。
【解決手段】支持部材9に回転自在に連結される螺子ナット4内に回転自在に螺合される螺子軸3と、螺子軸3の他端にシャフト71を連結した第1モータ7と、第2モータ1とを備え、螺子ナット4と螺子軸3との軸方向の相対移動を抑制する電磁緩衝器において、螺子ナット4の回転運動を第2モータ1のシャフト1aに伝達する動力伝達手段Dとを備え、第1モータ7もしくは第2モータ1を駆動させて螺子軸3もしくは螺子ナット4の回転速度を増減速させることにより高減衰力発生可能とするとともに、減衰力調整を可能とした。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電磁緩衝器の改良に関する。
一般に車両の車体と車軸との間に懸架バネと並列にして油圧緩衝器を介在させたサスペンションが知られており、このサスペンションは車体を懸架するとともに路面からの振動等の入力を減衰して車両の乗り心地と操縦性を向上させ、或いは車体の変位を抑制して車高を一定に保持している。この油圧緩衝器は、高減衰力が得られる点で有利であるが反面、油が必要であり、この油の漏れを防止するシール機構や複雑なバルブ機構を必要とする。
そこで、最近油、エアや電源等を必要としない新しい電磁緩衝器が研究され、提案されている(特許文献1参照、非特許文献1参照)。
この電磁緩衝器の基本構造は、ボール螺子ナットに回転自在に螺合した螺子軸と、螺子軸の一端に連結され電極を短絡したモータと、で構成され、螺子軸に対しボール螺子ナットが軸方向に移動すると、螺子軸とモータのシャフトが回転し、このシャフトの回転により発生する誘導起電力によってシャフト及び螺子軸の回転方向と逆向きのトルクを上記ボール螺子ナットの直線運動を抑制する減衰力として利用するものである。
特開2003−227543号公報(段落番号0023,図1) 末松、須田,「自動車における電磁サスペンションの研究」,社団法人自動車技術会,学術講演会前刷集,2000年,No4−00
しかし、上述した従来の電磁緩衝器は、油、エアや電源等を必要としない点で非常に有用であるが、以下の問題点がある。
従来の電磁緩衝器にあっては、減衰力はモータに生じる電磁力に起因するトルクによって発生されるが、モータのシャフトが螺子軸に直結しているので螺子軸の回転速度に依存した減衰力しか発生できない。
したがって、従来の電磁緩衝器ではモータの発生するトルクを調整できるようにモータを制御回路に接続して、減衰力の調整を可能としている。しかしながら、モータは上述のように螺子軸の回転速度に見合ったトルクしか発生できないので、より高い減衰力が必要な場合に減衰力不足となる可能性があると指摘される恐れがある。
また、従来の電磁緩衝器では、減衰特性を微調整することができない。
そこで、本発明は、上記の不具合を勘案して創案されたものであって、その目的とするところは、高い減衰力を発生可能で、減衰力特性を調整可能な電磁緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するため、第1の課題解決手段における電磁緩衝器は、支持部材に回転自在に連結される螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸と、螺子軸の一端にシャフトを連結した第1モータと、第2モータとを備え、螺子ナットと螺子軸との軸方向の相対移動を抑制する電磁緩衝器において、螺子ナットの回転運動を第2モータのシャフトに伝達する動力伝達手段とを備えたことを特徴とする。
また、第2の課題解決手段における電磁緩衝器は、第1の課題解決手段において、上記動力伝達手段を歯車機構もしくは摩擦車機構もしくはベルト機構としたことを特徴とする。
そして、第3の課題解決手段における電磁緩衝器は、支持部材に回転自在に連結される螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸と、螺子軸の一端にシャフトを連結した第1モータと、第2モータとを備え、螺子ナットと螺子軸との軸方向の相対移動を抑制する電磁緩衝器において、第2モータが螺子ナットに連結される磁石もしくはコイルの一方と、支持部材に固定される磁石もしくはコイルの他方とで構成されたこと特徴とする。
さらに、第4の課題解決手段における電磁緩衝器は、第1から第3のいずれかの課題解決手段において、第1モータと第2モータとを電気的に接続したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電磁緩衝器。
各請求項の発明によれば、螺子軸もしくは螺子ナットの回転運動を増速もしくは減速することができるので、第1モータもしくは第2モータに生じる誘導起電力を変化させることにより各モータの発生トルクを変化させることができる、つまり、減衰力を変化させることができる。
したがって、いずれの場合にも、1つのモータを使用した場合に比較して、発生減衰力を高めることも低めることもできるが、特に減衰力を高めるように第1モータと第2モータとを電気的に接続することにより、従来の電磁緩衝器に比較して高い減衰力を発生することができる。また、複雑な制御回路を使用しなくとも簡単なスイッチ回路により第1モータと第2モータとの接続状態を変化させることができ低減衰力と高減衰力の切換えが簡単に行える。すなわち、減衰力特性の調整も簡易且つ低コストに行える。また、複数のモータを使用することにより大型のモータを使用せずに高減衰力を発生することができる。
さらに、第1モータもしくは第2モータの一方は駆動されられる為、第1モータもしくは第2モータを螺子軸の上下方向の移動を打ち消すように駆動させることにより、特に電磁緩衝器が車両に適用される場合には、車両の姿勢制御を行うことができる。たとえば、車両が平坦路を直進する場合には、電磁緩衝器が低減衰力を発生するとして、車体がローリングする場合には電磁緩衝器が高減衰力を発生するとしておけば、車体のローリングを抑制することができ、車両における乗り心地を向上できる。
すなわち、第1モータから第2モータに供給される電流および第2モータから第1モータに供給される電流を制御可能な電気回路に接続する場合には、車両の姿勢を制御することも可能となり、螺子軸もしくは螺子ナットの回転運動を自在に増減速することが可能となるので、減衰力調整が可能となり、車両における乗り心地をより一層向上することができる。
また、第1モータもしくは第2モータの一方に外部電源より電流を供給する場合には、いずれかのモータを積極的に駆動させることにより電磁緩衝器の発生する減衰力を変化させることができ、従来の電磁緩衝器に比較して高い減衰力を発生することができ、車両の姿勢制御も可能である。さらに、積極的に通電することにより、その電流の大きさを変えることで、螺子軸もしくは螺子ナットの回転運動を自在に増減速することが可能となるので、より細かな減衰力調整が可能となり、車両における乗り心地をより一層向上することができる。
また、この場合には、積極的に第1モータもしくは第2モータを駆動することにより、アクティブな制御も可能となるので、車両における乗り心地も従来の電磁緩衝器に比較して向上することとなる。
また、いずれか一方のモータが電磁力に起因するトルクを発生不能な状態となった場合でも、他方のモータが減衰力を発生することが可能であるので、減衰力を発生不能となる事態が回避される。したがって、フェールセーフを行うことができる。
請求項2の発明によれば、動力伝達手段に歯車機構、摩擦車機構、ベルト機構を採用しているので、以下の効果がある。
動力伝達手段の減速比を適切な組み合わせとすることが可能であるので、所望の減衰力を得ることができる。したがって、実際に車両に適用する際に、適用車種に応じた必要な減衰力は、動力伝達手段を構成する各歯車の減速比を適切なものとすれば、第2モータを交換することなしに得られるので、適用車種ごとに第2モータの規格を変えなくてすむ。
また、減速比によって、減衰力を変化させることができるので、大きな減衰力が必要な場合でも、モータを大型化する必要が無くなる。すなわち、第2モータを小型化しても所望の減衰力を得ることができる。
さらに、第2モータを螺子ナットから離れた位置に設置することが出来るから、第2モータの規模にかかわらず様々な車両に適用可能である。さらに、第2モータを螺子ナットから離れた位置に設置することが出来るから、第2モータを様々な外的負荷を受けづらい位置に設置することが可能であり、第2モータの損傷防止という効果もある。
そしてまた、動力伝達手段の慣性モーメントと各モータの回転子の慣性モーメントとの影響を、各モータの小型化および動力伝達手段の仕様および減速比の設計で最適化すれば、慣性モーメントの減衰力に対する影響を抑制することができ、それにより、従来の電磁緩衝器を車両に適用した場合に比べ、車両における乗り心地を向上することが可能となる。
請求項3の発明によれば、また、第1モータと第2モータを電気的に接続することで第1モータもしくは第2モータを駆動させるから、外部からの電源を必要としないので、経済的である。
さらに、請求項4の発明によれば、電磁緩衝器をスリムに形成することができ、省スペースであるので、電磁緩衝器の搭載性が向上する。
以下、図に示した実施の形態に基づき、本発明を説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における電磁緩衝器の縦断面図である。図2は、本発明の一実施の形態における電磁緩衝器における動力伝達手段の平面図である。図3は、本発明の第2の実施の形態における電磁緩衝器の縦断面図である。
図1に示すように、第1の実施の形態における電磁緩衝器は、第1モータ7と、第2モータ1と、螺子軸3と、支持部材たるハウジング9と、螺子ナットたるボール螺子ナット4と、動力伝達手段Dとで構成され、螺子軸3がボール螺子ナット4に螺合され、螺子軸3の回転運動を第1モータ7のシャフト71に伝達し、また、螺子軸3の直線運動をボール螺子ナット4の回転運動に変換し、動力伝達手段Dを介して上記回転運動をモータ1のシャフト1aに伝達して上記第1モータ7および第2モータ1に電磁力を発生させ、この電磁力に起因し上記シャフト71,1aの回転に抗するトルクを上記螺子軸3の直線運動を抑制する減衰力として利用し、ボール螺子ナット4と螺子軸3との軸方向の相対移動を抑制することが出来るものである。
以下、詳細な構造について説明する。螺子軸3には、その外周に螺子溝3aが設けられるとともに、図1中下端には、円筒状の摺動部材6がナットNにより固定され、図1中上端は第1モータ7のシャフト71が一体的に形成されている。なお、第1モータ7のシャフト71と螺子軸3とを別部材として、それぞれを連結してもよい。また、第1モータ7の上端には車両等へ電磁緩衝器を取付けるためのブラケット(図示せず)が結合される。そして、この螺子軸3は、円筒状の外筒5内に摺動部材6を介して摺動自在に挿入されるとともに、ボール螺子ナット4内に回転自在に螺合されている。なお、摺動部材6により外筒5およびボール螺子ナット4に対する螺子軸3の軸ぶれが防止されており、これにより、ボール螺子ナット4の一部のボール(図示せず)に集中して荷重がかかることを防止でき、ボールもしくは螺子軸3の螺子溝3aが損傷する事態を避けることが可能である。また、ボールもしくは螺子軸3の螺子溝3aの損傷を防止できるので、螺子軸3とボール螺子ナット4の回転若しくは電磁緩衝器の伸縮方向への移動の各動作の円滑さを保つことができ、上記各動作の円滑を保てるので、電磁緩衝器として機能も損なわれず、ひいては、電磁緩衝器の故障を防止できる。
また、外筒5の図1中下端には、外筒5を封止する封止部材21が設けられ、この封止部材21の図1中下端には、図示しない、車両等へ電磁緩衝器を取付けるためのブラケットが設けられている。したがって、この電磁緩衝器を特に車両に適用する場合には、第1モータ7の図1中上端側を車体側もしくは車軸側の一方に連結し、外筒5の図1中下端を車体側もしくは車軸側の他方に連結して、車体と車軸との間に電磁緩衝器を介装することが可能なようになっている。
そしてまた、外筒5の図1中上端は、支持部材たる有底筒状のハウジング9に連結され、このハウジング9には、底部9aには、2つの孔9b,9cが設けられ、外筒5は、ハウジング9の孔9bと同心となるようにハウジング9に連結されている。さらに、ハウジング9の孔9bの内周には、ボールベアリング10が嵌合されている。また、ハウジング9の孔9cは、図1中上方側が小径であって下方側が大径となるように形成され、この大径の部位に第2モータ1が嵌合されている。なお、ハウジング9は外筒5と一体的に成形されてもよい。
さらに、ハウジング9の図1中上端は、ハウジングキャップ13が嵌着されており、このハウジングキャップ13には、それぞれ、ハウジング9の孔9bおよび孔9cと同芯となるように孔13aおよび穴13bが設けられており、孔13a内周にはボールベアリング11が嵌合され、穴13b内周にはボールベアリング12が嵌合されている。
そして、上記ボールベアリング11内周には、ボール螺子ナット4の図1中上端が、ボールベアリング10内周には、ボール螺子ナット4の図1中下端が嵌合されている。したがって、ボール螺子ナット4は、ハウジング9およびハウジングキャップ13に対してボールベアリング10,11を介して回転運動することができる。
ここで、ボール螺子ナット4の構造は特に図示しないが、たとえば、ボール螺子ナット4の内周には、螺子軸3の螺旋状の螺子溝3aに符合するように螺旋状のボール保持部が設けられており、前記保持部に多数のボールが配在されてなり、ボール螺子ナット4の内部にはボールが循環可能なように前記螺旋状保持部の両端を連通する通路が設けられているものであって、螺子軸3を前記ボール螺子ナット4に螺合された場合に、螺子軸3の螺旋状の螺子溝3aにボール螺子ナット4のボールが嵌合し、螺子軸3の回転運動に伴いボール自体も螺子軸3の螺子溝3aとの摩擦力により回転するので、ラックアンドピニオン等の機構に比べ滑らかな動作が可能である。
上述のように、ボール螺子ナット4には螺子軸3が螺子溝3aに沿って回転自在に螺合され、螺子軸3がボール螺子ナット4に対し図1中上下方向の直線運動をすると、ボール螺子ナット4はハウジング9およびハウジングキャップ13により図1中上下方向の移動が規制され、回転のみ許容されているので、ボール螺子ナット4は強制的に回転駆動される。すなわち、上記機構により螺子軸3の直線運動がボール螺子ナット4の回転運動に変換されることとなる。
転じて、第1モータ7およびハウジング9の孔9cに嵌合される第2モータ1は、電磁力発生源として使用されるものであり、様々なモータ、たとえば直流モータや交流モータ、誘導モータ等が使用可能である。なお、第2モータ1とハウジング9の固定手段は第2モータ1が発生する電磁力による回転トルクによりモータ1自体がハウジング9に対し回転するようなことがなく、且つ、充分な耐久性のある慣用されている固定手段であれば良い。
なお、図示するところでは、第1モータ7は、フレーム70と、螺子軸3の図1中上方に形成され、フレーム70内にボールベアリング75,76を介して回転自在に挿入されるシャフト71と、シャフト71の外周に取付けられた磁界発生用の複数の磁石73,73と、フレーム70の内周に嵌装されたコイルボビン79に巻装されたコイル80と、コイルボビン79に内設されたコア72と、フレーム70の図1中上端を覆うキャップ78とで構成されたブラシレスモータであって、シャフト71の回転によりコイル80が上記磁石73,73の発生する磁界を横切ることにより誘導起電力を発生するものである。すなわち、螺子軸3の回転運動は、シャフト71に伝達され、その結果、第1モータ7が回転し、その電磁力に起因して発生するシャフト71の回転に抗するトルクが螺子軸3の回転を抑制する減衰力として作用する。なお、本実施の形態においては、キャップ78の上端にこの電磁緩衝器を適用する箇所に取付可能なようにブラケット(図示せず)が設けられるが、フレーム70を上記適用箇所に連結するとしてもよい。また、外筒5を介してこの電磁緩衝器を適用する箇所に、支持部材たるハウジング9を取付けるとしているが、ハウジング9を直接上記適用箇所に連結するとしてもよく、さらに、ボール螺子ナット4を回転自在に支持する機能を有する部材を適用箇所側に形成するとしてもよい。
また、シャフト71の図1中上端部には、段部74が設けられ、この段部74とシャフト71の図1中上端に螺着されるナット77でボールベアリング76,76を挟持するとともに、ボールベアリング76,76が嵌合されるボールベアリングハウジング81がフレーム70に嵌着されているので、シャフト71がフレーム70に対し図1中上下方向の移動が規制され、シャフト71はフレーム70に対し回転のみが許容されている。なお、図示はしないが、第2モータ1も同様の構成としてある。ちなみに、図示したところでは、上述したように、第1モータ7のシャフト71は螺子軸3と一体的に成形されているが、シャフト71と螺子軸3とを別部材としてもよく、その場合には、シャフト71と螺子軸3とを連結する連結部材が必要となるが、この連結部材を、たとえば、プラネタリギア等にすることにより螺子軸3の回転速度を減速もしくは増速させてシャフト71に伝達するとしてもよい。そうすることで、第1モータ7のトルクを減速比によって、変化させることができる、すなわち、螺子軸3の回転を抑制するトルクを変化させることができるので、大きな減衰力が必要な場合でも、モータを大型化する必要が無くなる。このことは、裏を返せば小型のモータを使用できるということである。
そして、第1モータ7および第2モータ1は、制御回路等(図示せず)に接続されるか、第1モータ7の各電極を直接第2モータ1の各電極(図示せず)に背接続し、閉回路としてある。
また、第2モータ1のシャフト1aには、キャップ20が嵌合され、シャフト1aは、キャップ20を介して後述の従動歯車2aの軸心部に嵌合される。なお、シャフト1aの外周にはキー(図示せず)が設けられると同時に、キャップ20にも図2に示すようにキー20aが設けられ、シャフト1aの従動歯車2aに対する空転が防止されている。また、キャップ20の図1中上端はハウジングキャップ13の穴13bに嵌合されたボールベアリング12の内周に嵌合されている。
他方、動力伝達手段Dは、図1および図2に示すように、従動歯車2aと、ボール螺子ナット4の外周に形成した駆動歯車2bとからなり、各歯車2a、2bの歯が、互いに噛み合うように水平に配置されてハウジング9内に回転自在に挿入されている。
なお、各歯車2a、2bは、たとえばインボリュート歯車等の周知の歯車を使用すればよく、本実施の形態では2つの歯車を使用しているが、3つ以上の歯車列を使用しても本発明の効果を実現可能である。
そして、従動歯車2aの軸心に設けられたシャフト挿入孔30には、キャップ20のキー20aに対応するよう上記シャフト挿入孔30にキー溝31が設けられており、上述の通り、シャフト挿入孔30に第2モータ1のシャフト1aを内包するキャップ20が上記キー20aと上記キー溝31を符合させて嵌合される。
なお、本実施の形態では、上記キャップ20のキー10aと上記シャフト挿入孔30に設けられたキー溝31とにより、従動歯車2aのキャップ20に対する空転を防止しているが、他に慣用されている手段によって、上記空転の防止を図っても良い。
上記のように各歯車2a、2bの軸心が横方向にオフセットされていることにより、各歯車2a、2bに結合した第2モータ1の軸心とボール螺子ナット4の軸心が横方向にずれており、その結果、第2モータ1は外筒5の外側においてボール螺子ナット4の側方に並行に配置される。
なお、本実施の形態では、第2モータ1をボール螺子ナット4の側方近傍に配置しているが、上述のように歯車列を使用して、第2モータ1をボール螺子ナットから離れた位置に配置することも可能である。したがって、たとえば、第2モータ1のみを車体内に配置するようにして雨水や泥、飛び石などによる第2モータ1の損傷を防止することができる。
上記構成により、螺子軸3の図1中上下方向の直線運動によるボール螺子ナット4の回転運動は、駆動歯車2bと従動歯車2aとが互いに噛み合っているので、第2モータ1のシャフト1aに伝達されることとなり、その結果、第2モータ1が回転し、その電磁力に起因して発生するシャフト1aの回転に抗するトルクが動力伝達手段Dを介してボール螺子ナット4の回転を抑制する減衰力として作用する。
なお、上記したところでは、駆動歯車と従動歯車を水平配置してボール螺子ナット4の回転運動を第2モータ1に伝達しているが、各歯車を傘歯車として、ボール螺子ナット4に対する第2モータ1の取付角度を変化させることも可能である。この場合には、上記取付角度の調節が可能であるから、適用する車両の構造にあわせて、本発明にかかる電磁緩衝器を取付けることが出来ることとなる。したがって、新造又は既存車両のレイアウトに左右されずに電磁緩衝器を取付ることが可能である。また、傘歯車の種類は何でも良いが、はすば傘歯車等の円滑な伝動が可能であるものが好ましい。
さらには、動力伝達手段を歯車機構以外に、摩擦車機構やベルト機構としてもよい。たとえば、摩擦車機構とする場合には、ボール螺子ナット4の外周に形成した摩擦車に、第2モータ1のシャフト1a自体に形成もしくはシャフト1aに結合した摩擦車を当接させるとすればよく、ベルト機構であれば、ボール螺子ナット4の外周に形成したプーリと、第2モータ1のシャフト1a自体に形成もしくはシャフト1aに結合したプーリとにベルトを掛架させればよい。
引き続いて、作用について説明する。電磁緩衝器に伸縮する、すなわち、外筒5に対し螺子軸3が図1中上下方向に移動すると、螺子軸3のみが外筒5に対し回転するか、螺子軸3は回転せずに図1中上下方向の直線運動のみをし、この直線運動がボール螺子ナット4と螺子軸3のボール螺子機構により、ボール螺子ナット4の回転運動に変換されるか、螺子軸3およびボール螺子ナット4のいずれもが回転することとなる。
すると、螺子軸3のみが回転する場合には、螺子軸3の回転により第1モータ7のシャフト71も回転するが、シャフト71が回転運動を呈すると、第1モータ7内のコイル80が磁石73,73の磁界を横切ることとなり、コイル80に誘導起電力が発生する。すると、この誘導起電力により第1モータ7はシャフト71の回転運動を抑制する方向のトルクを発生し、螺子軸3の回転運動を抑制する。したがって、螺子軸3の回転が抑制されるので上記螺子軸3の外筒5に対する移動も抑制され、上記トルクは、外筒5に対する螺子軸3の直線運動を抑制する減衰力として作用し、振動エネルギを吸収緩和する。これにより減衰力が発生される。
このとき、第1モータ7の各電極は第2モータ1の各電極に電気的に接続されているから、第2モータ1のコイルには、第1モータ7に発生する誘導起電力により電流が流れることとなる。そして、第2モータ1は第1モータ7により駆動されるが、この第2モータ1は、ボール螺子ナット4を螺子軸3の回転方向と同じ方向に回転させる場合には、電磁緩衝器が伸縮する際の螺子軸3の回転速度が高められるので、結果的に第1モータ7の発生する電磁力に起因するトルクが大きくなって減衰力を高めることとなり、逆にボール螺子ナット4を螺子軸3の回転方向と逆の方向に回転させる場合には、電磁緩衝器が伸縮する際の螺子軸3の回転速度が低められるので、結果的に第1モータ7の発生する電磁力に起因するトルクが小さくなって減衰力を低めることとなる用に作用する。
つづいて、螺子軸3は回転せずに図1中上下方向の直線運動のみをし、この直線運動がボール螺子ナット4と螺子軸3のボール螺子機構により、ボール螺子ナット4の回転運動に変換される場合には、上記ボール螺子ナット4の回転運動は、上記動力伝達手段Dを介して第2モータ1のシャフト1aに伝達される。
第2モータ1のシャフト1aが回転運動を呈すると、第2モータ1内のコイルが磁石の磁界を横ぎることとなり、誘導起電力が発生し、第2モータ1が発生する電磁力に起因するシャフト1aの回転に抗するトルクは、シャフト1aの回転運動を抑制することとなる。そして、このシャフト1aの回転運動を抑制する作用は、上記動力伝達手段Dを介してボール螺子ナット4に伝達されるので、ボール螺子ナット4の回転運動を抑制するように働く。すると、上記第2モータ1の電磁力に起因する上記シャフト1aに抗するトルクは、ボール螺子ナット4の回転運動を抑制するので、外筒5に対する螺子軸3の直線運動を抑制する減衰力として作用し、振動エネルギを吸収緩和する。
このとき、第2モータ1の各電極は第1モータ7の各電極に電気的に接続されているから、第1モータ7のコイル80には、第2モータ1に発生する誘導起電力により電流が流れることとなる。そして、第1モータ7は第2モータ1により駆動されるが、この第1モータ7は、螺子軸3をボール螺子ナット4の回転方向と同じ方向に回転させる場合には、減衰力を高めることとなり、逆に螺子軸3をボール螺子ナット4の回転方向と逆の方向に回転させる場合には、減衰力を低めることとなる用に作用する。
さらに、螺子軸3およびボール螺子ナット4のいずれもが回転する場合には、第1モータ7は螺子軸3の回転を抑制するように、第2モータ1はボール螺子ナット4の回転を抑制するように、誘導起電力を発生するが、第1モータ7および第2モータ1のそれぞれが螺子軸3およびボール螺子ナット4を同じ方向に回転させる方向にトルクを発生する場合には減衰力を高め、逆の場合には、減衰力を低めるように作用する。
すなわち、上述したことは、結果的に、螺子軸3もしくはボール螺子ナット4の回転運動を増速もしくは減速することができるということである。よって、第1モータ7もしくは第2モータ1に生じる誘導起電力を変化させることにより各モータ1,7の発生トルクを変化させることができる、つまり、減衰力を変化させることができる。また、第1モータ7と第2モータ1を電気的に接続することで第1モータ7もしくは第2モータ1を駆動させるから、外部からの電源を必要としないので、経済的である。
したがって、いずれの場合にも、1つのモータを使用した場合に比較して、発生減衰力を高めることも低めることもできるが、特に減衰力を高めるように第1モータ7と第2モータ1とを電気的に接続することにより、従来の電磁緩衝器に比較して高い減衰力を発生することができる。また、複雑な制御回路を使用しなくとも簡単なスイッチ回路により第1モータ7と第2モータ1との接続状態を変化させることができ低減衰力と高減衰力の切換えが簡単に行える。すなわち、減衰力特性の調整も簡易且つ低コストに行える。また、複数のモータを使用することにより大型のモータを使用せずに高減衰力を発生することができる。
さらに、第1モータ7もしくは第2モータ1の一方は駆動されられる為、第1モータ7もしくは第2モータ1を螺子軸3の図1中上下方向の移動を打ち消すように駆動させることにより、特に電磁緩衝器が車両に適用される場合には、車両の姿勢制御を行うことができる。たとえば、車両が平坦路を直進する場合には、電磁緩衝器が低減衰力を発生するとして、車体がローリングする場合には電磁緩衝器が高減衰力を発生するとしておけば、車体のローリングを抑制することができ、車両における乗り心地を向上できる。この場合には、車両の姿勢を把握する為に、車両に横加速度センサ等を設置しておき、横加速度が、車体にローリングが発生するほど大きい場合に第1モータ7と第2モータ1との接続状況を切換えるようにするとよい。
すなわち、第1モータ7から第2モータ1に供給される電流および第2モータ1から第1モータ7に供給される電流を制御可能な電気回路に接続する場合には、車両の姿勢を制御することも可能となり、螺子軸3もしくはボール螺子ナット4の回転運動を自在に増減速することが可能となるので、減衰力調整が可能となり、車両における乗り心地をより一層向上することができる。
なお、上述したところでは、第1モータ7と第2モータ1とを電気的に接続しているが、第1モータ7の各電極を短絡し、第2モータ1に外部電源より電流を供給するか、第2モータ1の各電極を短絡し、第1モータ7に外部電源より電流を供給するとしてもよい。この場合にも、いずれかのモータを積極的に駆動させることにより電磁緩衝器の発生する減衰力を変化させることができるとともに、従来の電磁緩衝器に比較して高い減衰力を発生することができ、車両の姿勢制御および車高調整も可能である。さらに、積極的に通電することにより、その電流の大きさを変えることで、螺子軸3もしくはボール螺子ナット4の回転運動を自在に増減速することが可能となるので、より細かな減衰力調整が可能となり、車両における乗り心地をより一層向上することができる。さらに、第1モータ7および第2モータ1の双方に電流供給を行うとしてもよく、この場合にも、上記の車高調整や減衰力調整が可能となる。
また、この場合には、積極的に第1モータ7もしくは第2モータ1もしくは全部のモータを駆動することにより、電磁緩衝器をアクチュエータとしても機能させることができアクティブな制御も可能となるので、車両における乗り心地も従来の電磁緩衝器に比較して向上することとなる。
以上、一連の動作により、電磁緩衝器としての機能を発揮することができるが、本実施の形態にあっては、動力伝達手段を設けているので、実際に車両に適用する際に、適用車種に応じた必要な減衰力が、上記各歯車の減速比を適切なものとすれば、第2モータ1を交換することなしに得られるので、適用車種ごとにモータの規格を変えなくてすむ。
さらに、減速比によって、減衰力を変化させることができるので、この点でも、大きな減衰力が必要な場合であってもモータを大型化する必要が無くなる。したがって、裏を返せば小型のモータを使用できるということである。ここで、電磁緩衝が発生する減衰力には、概ね、ボール螺子ナット4の慣性モーメントと各モータ1,7の回転子の慣性モーメントと螺子軸3の慣性モーメントと各歯車2a,2bの慣性モーメントと各モータ1,7の発生する電磁力の総和であり、モータ1,7の回転子や各歯車2a,2bの慣性モーメントは、モータ1,7のシャフト1a,7aの角加速度に比例するが、各モータ1,7の回転子や各歯車2a,2bの慣性モーメントが比較的大きく減衰力に対する影響は無視できない。そして、この上記慣性モーメントは、上述の通り上記伸縮運動の加速度に比例することから、路面等から電磁緩衝器に入力される緩衝器の軸方向の力に対し、各モータ1,7の電磁力に依存しない減衰力を発生することになり、特に急激な軸方向の力が入力された場合には、より高い減衰力を発生することになる。したがって、常に電磁力に依存した減衰力に先んじて各モータ1,7の回転子や各歯車2a,2bの慣性モーメントによる減衰力が発生することとなり、また、電磁緩衝器の伸縮運動の加速度に依存する各モータ1,7の回転子や各歯車2a,2bの慣性モーメントにより発生する減衰力は制御しづらいので、上記慣性モーメントが小さければ小さいほど、上記慣性モーメントの減衰力に対する影響を抑制することができる。ここで、本実施の形態で考慮に入れなくてはならない各歯車2a,2bの慣性モーメントとモータ1,7の回転子の慣性モーメントとの影響を、モータ1,7の小型化および各歯車2a,2bの径、重量およびギア比の設計で最適化すれば、上記慣性モーメントの減衰力に対する影響を抑制することができるということであり、また、従来の電磁緩衝器を車両に適用した場合に比べ、車両における乗り心地を向上することが可能となるということである。
また、いずれか一方のモータが電磁力に起因するトルクを発生不能な状態となった場合でも、他方のモータが減衰力を発生することが可能であるので、減衰力を発生不能となる事態が回避される。したがって、フェールセーフを行うことができる。
ここで、特に図示しなかったが、第2モータ1の上部がモータブラケット9に固定されて、第2モータ1の下部は剥き出しの状態であるが、実際に車両に適用する際には、雨、泥、石のはね等の外的負荷による第2モータ1の損傷を防ぐべくモータ1を覆うカバーを取付けることが好ましい。
なお、上述したところでは、ボール螺子ナット4側の第2モータ1を1つ使用した電磁緩衝器を例にあげているが、ボール螺子ナット4に形成した駆動歯車に、複数の従動歯車を噛合させ、それぞれの従動歯車にモータのシャフトを連結すれば、ボール螺子ナット4側に複数のモータを設けることもできる。この場合には、モータを複数使用することが出来るので、ボール螺子ナット4側のモータを1つ使用した場合に比べて、より大きな減衰力を得ることが出来き、さらに、1つの第2モータ1を大型化して大きな減衰力を得るのではなく、複数のモータを利用することとしているので、第2モータ1の大型化に伴うモータの回転子の慣性モーメントの増加の影響、すなわち、慣性モーメントが大きくなることによる車両の乗り心地の悪化及び緩衝器の伸縮運動の加速度に依存するモータの回転子の慣性モーメントにより発生する減衰力の制御の困難性という弊害を小さくすることが可能である。なお、この場合にも、各歯車を傘歯車とし、また、歯車機構に換えて動力伝達手段を摩擦車機構、ベルト機構をするとしてもよい。
さらに、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の部材については、説明が重複するので、同一の符号を付するのみとして、その詳しい説明を省略する。第2の実施の形態における電磁緩衝器は、図3に示すように、第1モータ7と、第2モータ170と、螺子軸3と、支持部材たる内筒106と、螺子ナットたるボール螺子ナット4とで構成され、螺子軸3がボール螺子ナット4に螺合され、螺子軸3の回転運動を第1モータ7のシャフト71に伝達し、また、螺子軸3の直線運動をボール螺子ナット4の回転運動に変換し、第2モータ170に電磁力を発生させ、この電磁力に起因し上記シャフト71およびボール螺子ナット4の回転に抗するトルクを上記螺子軸3の直線運動を抑制する減衰力として利用し、ボール螺子ナット4と螺子軸3との軸方向の相対移動を抑制することが出来るものである。
詳しく説明すると、螺子軸3は、第1の実施の形態と同様の構成で、その上端には第1モータ7のシャフト71が一体的に形成されている。第1モータ7は、筒状のフレーム105と、螺子軸3の図3中上方に形成され、フレーム105内にボールベアリング75,76を介して回転自在に挿入されるシャフト71と、シャフト71の外周に取付けられた磁界発生用の複数の磁石73,73と、フレーム105の内周に嵌装されたコイルボビン79に巻装されたコイル80と、コイルボビン79に内設されたコア72と、フレーム70の図1中上端を覆うキャップ78とで構成されたブラシレスモータであって、シャフト71の回転によりコイル80が上記磁石73,73の発生する磁界を横切ることにより誘導起電力を発生するものである。すなわち、第1の実施の形態と略同様の構成であって、異なるのは、フレーム105はモータ部分のみを覆うのではなく、図3中下方に延長されていることである。なお、この実施の形態にあっても、キャップ78の上端にブラケット(図示せず)が設けられるが、フレーム70を上記適用箇所に連結するとしてもよい。
そして、このフレーム105内には、軸受200,201を介して支持部材たる内筒106が摺動自在に挿入されている。この内筒106の図3中上端部には、ボールベアリング110およびボールベアリング111を介してボール螺子ナット4が回転自在に設けられており、その図3中上方の管端には、ボール螺子ナット4が内筒106から脱落することを防止する為のストッパ107が嵌着されている。さらには、内筒106内周には、コア174とコア174に巻装したコイル180が嵌装されている。また、ボール螺子ナット4には、その図3中下端から垂下する複数の磁石173,173が設けられている。すなわち、ボール螺子ナット4が内筒106に対して回転運動を呈すると、ボール螺子ナット4の図3中下端から垂下される磁石173,173も回転するので、コイル180が上記磁石173,173の発生する磁界を横切ることにより誘導起電力を発生する。したがって、第2モータ170は、上記したボール螺子ナット4、内筒106、コア174、コイル180および磁石173,173で構成されるブラシレスモータであって、この場合、ボール螺子ナット4がシャフトとして、内筒106がフレームとしての役割を果たしている。なお、ボール螺子ナット4を回転自在に支持することが可能で、かつ、第2モータを形成することができれば、支持部材を筒状に形成する必要はない。
また、フレーム105の下端には、ダストシール300が設けられており電磁緩衝器内への埃や雨水等の浸入が防止されている。なお、内筒106の図3中下端には、内筒106を封止する封止部材121が設けられ、この封止部材21の図3中下端には、図示しない、車両等へ電磁緩衝器を取付けるためのブラケットが設けられている。したがって、第1モータ7の図1中上端側を車体側もしくは車軸側の一方に連結し、支持部材たる内筒106の図3中下端に設けた封止部材121を車体側もしくは車軸側の他方に連結して、車体と車軸との間に電磁緩衝器を介装することが可能なようになっている。
また、上記封止部材121の図3上方外周には、ボールベアリング122が嵌合されており、このボールベアリング122の外周が上記磁石173,173の内周に嵌合され、磁石173,173の軸ぶれが防止されて、磁石173,173が螺子軸3やコイル180と干渉することが防止されている。なお、上記ボールベアリング122にかえて磁石173,173の内周に摺接する軸受を設けるとしてもよい。
ちなみに、本実施の形態においては、第1モータ7のフレーム105が、図3中下方に延長されているので、路面からの飛び石や、雨水等が直接ボール螺子ナット4、第1モータ7、第2モータ170や螺子軸3に当たることが防止されていると同時に、加えてフレーム105と内筒106との間に軸受200,201が設けられ、これにより内筒106およびボール螺子ナット4に対する螺子軸3の軸ぶれが防止されており、ボール螺子ナット4の一部のボール(図示せず)に集中して荷重がかかることを防止でき、ボールもしくは螺子軸3の螺子溝3aが損傷する事態を避けることが可能である。また、ボールもしくは螺子軸3の螺子溝3aの損傷を防止できるので、螺子軸3とボール螺子ナット4の回転若しくは電磁緩衝器の伸縮方向への移動の各動作の円滑さを保つことができ、上記各動作の円滑を保てるので、電磁緩衝器として機能も損なわれず、ひいては、電磁緩衝器の故障を防止できる。
さらに、本実施の形態にあっては、第1の実施の形態では、外筒5の側方に設けられていた第2モータをフレーム内に収めることができるので、電磁緩衝器をスリムに形成することができ、省スペースであるので、電磁緩衝器の搭載性が向上する。
なお、その作用であるが、電磁緩衝器が伸縮する際には、第1の実施の形態と同様に、螺子軸3もしくはボール螺子ナット4の回転運動を増速もしくは減速することができるので、第1の実施の形態と同様の作用効果をそうすることができる。
また、上記したところでは、電磁緩衝器を特に車両に適用した場合について説明したが、通常緩衝器が使用される部位にこの電磁緩衝器を使用可能なことは無論である。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
第1実施の形態における電磁緩衝器の縦断面図である。 第1の実施の形態における電磁緩衝器における動力伝達手段の平面図である。 第2の実施の形態における電磁緩衝器の縦断面図である。
符号の説明
1 第2モータ
1a,71 シャフト
2a 従動歯車
2b 駆動歯車
3 螺子軸
3a 螺子溝
4 螺子ナットたるボール螺子ナット
5 外筒
7 第1モータ
9 支持部材たるハウジング9
73,173 磁石
80,180 コイル
106 支持部材たる内筒
D 動力伝達手段

Claims (4)

  1. 支持部材に回転自在に連結される螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸と、螺子軸の一端にシャフトを連結した第1モータと、第2モータとを備え、螺子ナットと螺子軸との軸方向の相対移動を抑制する電磁緩衝器において、螺子ナットの回転運動を第2モータのシャフトに伝達する動力伝達手段とを備えたことを特徴とする電磁緩衝器。
  2. 上記動力伝達手段を歯車機構もしくは摩擦車機構もしくはベルト機構としたことを特徴とする請求項1に記載の電磁緩衝器。
  3. 支持部材に回転自在に連結される螺子ナット内に回転自在に螺合される螺子軸と、螺子軸の一端にシャフトを連結した第1モータと、第2モータとを備え、螺子ナットと螺子軸との軸方向の相対移動を抑制する電磁緩衝器において、第2モータが螺子ナットに連結される磁石もしくはコイルの一方と、支持部材に固定される磁石もしくはコイルの他方とで構成されたこと特徴とする電磁緩衝器。
  4. 第1モータと第2モータとを電気的に接続したことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の電磁緩衝器。
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