JP2005256709A - 横型ロータリコンプレッサ及び車両用空気調和機 - Google Patents

横型ロータリコンプレッサ及び車両用空気調和機 Download PDF

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俊行 江原
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大 松浦
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Abstract

【課題】 回転圧縮機構部等の摺動部へのオイル供給を円滑に行うことができる横型ロータリコンプレッサを提供する。
【解決手段】 密閉容器12内面と僅かな間隙を存して設けられ、密閉容器内を電動要素14側と回転圧縮機構部18側とに区画して差圧を構成するためのバッフル板100と、バッフル板の回転圧縮機構部側に設けられ、密閉容器内のオイルを回転圧縮機構部に供給するためのオイルポンプ101(給油手段)とを備え、第1の回転圧縮要素32で圧縮された冷媒ガスをバッフル板の電動要素側に吐出させ、第2の回転圧縮要素34はバッフル板の回転圧縮機構部側の冷媒ガスを吸引するよう構成すると共に、バッフル板は、密閉容器内を区画する区画部103と、区画部の周囲から電動要素側に延在する周壁部104とから構成され、周壁部には切欠部105が形成され、且つ、切欠部105近傍の部分と密閉容器内面間の間隙は、他の部分の間隙よりも狭くする。
【選択図】図1

Description

本発明は、横型の密閉容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動される回転圧縮要素から成る回転圧縮機構部とを備える横型ロータリコンプレッサに関するものである。
ロータリコンプレッサ、例えば、第1の回転圧縮要素と第2の回転圧縮要素から成る回転圧縮機構部を備える内部中間圧型の多段圧縮式ロータリコンプレッサは、通常縦型の密閉容器内上部に電動要素を配置し、下部に当該電動要素の回転軸で駆動される回転圧縮機構部を配置して構成されている。また、密閉容器は前記電動要素と回転圧縮機構部を収納する容器本体と、この容器本体の上部開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ(蓋体)とで構成され、且つ、このエンドキャップの上面中心には円形の取付孔が形成されており、この取付孔には電動要素に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)が取り付けられている。
そして、第1の回転圧縮要素の吸込ポートから冷媒ガスがシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により圧縮されて中間圧となり、シリンダの高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出される。
この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスは第2の回転圧縮要素の吸込ポートからシリンダの低圧室側に吸入され、ローラとベーンの動作により2段目の圧縮が行われて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側より吐出ポート、吐出消音室を経て、コンプレッサ外部の放熱器に流入する構成とされていた。
また、係る縦型のロータリコンプレッサでは、回転圧縮機構部の下方に位置する密閉容器内底部がオイル溜めとされており、回転軸下端に構成された給油手段としてのオイルポンプによりオイル溜めからオイルが吸引され、回転圧縮機構部等に供給されて回転圧縮機構部や回転軸の摺動部の摩耗等を防いでいた(例えば、特許文献1参照)。
ところで、このようなロータリコンプレッサを横型として用いた場合、第1の回転圧縮要素にて圧縮された冷媒ガスと共に密閉容器内に吐出されたオイルは回転圧縮機構部側だけで無く、電動要素側の密閉容器底部にも溜まるようになる。そのため、回転軸の回転圧縮機構部側の端部に構成されるオイルポンプによるオイルの吸引が円滑に行えなくなる問題が生じる。
そこで、従来より密閉容器内の電動要素と回転圧縮機構部との間にバッフル板を配置し、密閉容器内を電動要素側と回転圧縮機構部側とに区画して差圧を構成し、密閉容器内の圧力を電動要素側よりも回転圧縮機構部側が低くなるようにして、回転圧縮機構部側の油面(オイルレベル)を上げる工夫が成されていた。
特開2000−105005号公報
このような、横型のロータリコンプレッサではメンテナンス性やエンドキャップ部でのオイル溜まりの小化を考慮してターミナルを容器本体の上部に取り付けるという試みが成されている。この場合、前記バッフル板に対応する位置の容器本体にターミナルが来るため、ターミナルの端子や配線の取り回しを阻害しないようにバッフル板の一部を切り欠かなければならない。しかしながら、バッフル板の一部を切り欠くことで、前記差圧を構成し難くなるという問題が生じていた。
本発明は、係る技術的問題を解決するために成されたものであり、回転圧縮機構部等の摺動部へのオイル供給を円滑に行うことができる横型ロータリコンプレッサを提供することを目的とする。
本発明の横型ロータリコンプレッサは、横型の密閉容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動される回転圧縮要素から成る回転圧縮機構部とを備え、回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガスを密閉容器内に吐出するものであって、密閉容器内面と僅かな間隙を存して設けられ、当該密閉容器内を電動要素側と回転圧縮機構部側とに区画して差圧を構成するためのバッフル板を備え、回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガスをバッフル板の電動要素側に吐出させ、バッフル板の回転圧縮機構部側に流入させるよう構成すると共に、バッフル板は、密閉容器内を区画する区画部と、この区画部の周囲から電動要素側に延在する周壁部とから構成され、この周壁部には切欠部が形成され、且つ、当該切欠部近傍の部分と密閉容器内面間の間隙は、他の部分の間隙よりも狭くされているものである。
請求項2の発明の横型ロータリコンプレッサでは、上記発明においてバッフル板に対応する位置の密閉容器に取り付けられ、電動要素に給電するためのターミナルを備え、切欠部はターミナルに対応する位置に形成されているものである。
請求項3の発明の横型ロータリコンプレッサでは、上記各発明において冷媒として二酸化炭素を使用したものである。
請求項4の発明の車両用空気調和機は、上記各発明の横型ロータリコンプレッサを用いて冷媒回路が構成されたものである。
本発明の横型ロータリコンプレッサでは、切欠部近傍の部分の周壁部と密閉容器内面間の間隙を他の部分の間隙より狭くすることで、通路抵抗が増大し、差圧を効果的に構成させることができるようになる。
これにより、切欠部により差圧構成に支障をきたす不都合を解消することができるようになり、横型ロータリコンプレッサの信頼性及び圧縮効率の向上を図ることができるようになる。
請求項2の発明では、上記発明において切欠部によりターミナルの端子や配線の取り回しが可能となるので、ターミナルをバッフル板に対応する位置の密閉容器に取り付けることができるようになる。これにより、メンテナンス性を改善することができるようになると共に、バッフル板の電動要素側のオイル溜まりを少なくすることができるようになる。
特に、請求項3の発明の如く、冷媒として密度の高い二酸化炭素を使用した場合であっても、上記各発明により密閉容器内の電動要素側と回転圧縮機構部側とに効果的に差圧を構成することができるようになる。また、自然冷媒である二酸化炭素を使用することで地球環境問題にも寄与することができるようになる。
請求項4の発明では、車両用空気調和機冷媒回路を上記各発明の横型ロータリコンプレッサを用いて構成することで、特に、車両が当該コンプレッサの電動要素側に傾斜した場合であっても、回転圧縮機構部側にオイルが溜まるようになり、オイル吐出の低減を図りながら、給油手段による回転圧縮機構部等の摺動部へのオイル供給を円滑に行うことができるようになる。
以下、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。
図1は本発明の横型ロータリコンプレッサの実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素を備えた内部中間圧型の横型多段(2段)圧縮式ロータリコンプレッサの縦断側面図を示している。
図1において、実施例のロータリコンプレッサ10は二酸化炭素(CO2)を冷媒とする内部中間圧型の横型2段圧縮式ロータリコンプレッサで、このロータリコンプレッサ10は両端が密閉された横長円筒状の密閉容器12を備え、この密閉容器12の底部をオイル溜めとしている。密閉容器12は容器本体12Aと、この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ12Bにより構成されている。この密閉容器12の容器本体12A内には当該ロータリコンプレッサ10の駆動要素としての電動要素14と、この電動要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段目)からなる回転圧縮機構部18が収納されている。尚、実施例のロータリコンプレッサ10は車両用の空気調和機として使用されるものである。
また、容器本体12Aの側面には、後述するバッフル板100に対応する位置に円形の取付孔12Dが形成されており、取付孔12Dには電動要素14に電力を供給するためのターミナル20が取り付けられている。
前記電動要素14は密閉容器12の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22と、このステータ22の内側に若干の間隔を設けて挿入設置されたロータ24とからなる。このロータ24は中心を通り密閉容器12の軸心方向(横方向)に延在する回転軸16に固定されている。
ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル28を有している。そして、前記ロータ24もステータ22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成されている。
前記バッフル板100の回転圧縮機構部18側、即ち、回転軸16の回転圧縮機構部18側の端部には給油手段としてのオイルポンプ101が設けられている。このオイルポンプ101は、密閉容器12内に封入された潤滑用のオイルを回転圧縮機構部18等の摺動部に供給し、摩耗を防止するためものである。このオイルポンプ101からは密閉容器12の底部に向かってオイル吸上パイプ102が降下し、オイル溜めにて開口している。
第1及び第2の回転圧縮要素32、34は、それぞれ中間仕切板36の両側(図1では左右)に配置されたシリンダ38、40と、180度の位相差を有して回転軸16に設けられた偏心部42、44に嵌合され、シリンダ38、40内を偏心回転するローラ46、48と、これらローラ46、48にそれぞれ当接してシリンダ38、40内をそれぞれ低圧室側と高圧室側に区画するベーン50、52と、シリンダ38の電動要素14側の開口面とシリンダ40の電動要素14とは反対側(オイルポンプ101側)の開口面をそれぞれ閉塞して回転軸16の軸受けを兼用する支持部材54、56とから構成されている。
そして、シリンダ38、40には図示しない吸込ポートにてシリンダ38、40内部の低圧室側とそれぞれ連通する吸込通路58、60が形成されている。吸込通路58は図示しない連通孔を介して前記バッフル板100の回転圧縮機構部18側の密閉容器12内と連通しており、第2の回転圧縮要素34はバッフル板100の回転圧縮機構部18側の冷媒ガスを吸引するように構成している。
また、前記支持部材54の電動要素14側は一部が凹陥されており、この凹陥部をカバー66で塞ぐことにより、吐出消音室62が形成されている。また、支持部材56の電動要素14側とは反対側は一部が凹陥されており、この凹陥部をカバー68で塞ぐことにより、吐出消音室64が形成されている。これら吐出消音室62、64はそれぞれ図示しない吐出ポートを介してシリンダ38、40の高圧側と連通している。
そして、吐出消音室64と密閉容器12内は、シリンダ38、40や中間仕切板36、支持部材54、バッフル板100を貫通して電動要素14側に開口する連通路120にて連通されており、この連通路120の端部には中間吐出管121が立設され、この中間吐出管121から第1の回転圧縮要素32で圧縮された中間圧の冷媒ガスを密閉容器12内の前記バッフル板100の電動要素14側に吐出させるように構成している。このとき、冷媒ガス中には第1の回転圧縮要素32に供給されたオイルが混入しているが、このオイルもバッフル板100のの電動要素14側に吐出されることになる。ここで、冷媒ガス中に混入したオイルは冷媒ガスから分離して密閉容器12内底部のオイル溜めに溜まる。
ここで、前述したバッフル板100は、密閉容器12内を電動要素14側と回転圧縮機構部18側とに区画して差圧を構成するためのものであり、密閉容器12の容器本体12Aに取り付けられた前記ターミナル20の下側に位置して、密閉容器12内面(容器本体12Aの内面)と僅かな隙間を存して設けられている。当該バッフル板100は、密閉容器12内を区画する円盤状の区画部103と、この区画部103の周囲から電動要素14側に延在する周壁部104とから構成されており、周壁部104の先端(周壁部104の電動要素14側の端部)を電動要素14のステータ22にスポット溶接又はボルト止め固定することにより取り付けられている。
そして、第1の回転圧縮要素32で圧縮され、密閉容器12内のバッフル板100の電動要素14側に吐出された中間圧の冷媒ガスは、バッフル板100と密閉容器12の内面との間に形成された隙間を通って回転圧縮機構部18側に流入することになるが、係るバッフル板100の存在により、密閉容器12内にはバッフル板100の電動要素14側の圧力が高く、回転圧縮機構部18側が低い差圧が構成されることになる。
また、区画部103の周囲から電動要素14側に延在する周壁部104を設けることで、当該ロータリコンプレッサ10が電動要素14側に大きく傾斜した場合、オイル溜めに位置する周壁部104の存在により、バッフル板100の電動要素14側に溜まるオイル量が少なくなるため、その分、バッフル板100の回転圧縮機構部18側のオイルレベル(油面)を上昇させることができる。これにより、ロータリコンプレッサ10が電動要素14側に傾斜する状況下でもバッフル板100の回転圧縮機構部18側のオイル吸上パイプ102の開口がオイル中に浸漬されるようになり、オイル供給を行うことが可能となる。
また、この周壁部104には切欠部105が形成されている。この切欠部105はバッフル板100が取り付けられた際、前記ターミナル20に対応する位置に形成されており、この切欠部105内にターミナル20の端子や図示しない配線等が位置する。即ち、バッフル板100の周壁部104に形成された切欠部105により、ターミナル20の端子や配線の取り回しが阻害されず、且つ、絶縁距離も確保することができるようになる。これにより、ターミナル20をバッフル板100に対応する位置に取り付けることが可能となり、メンテナンス性の向上を図ることができるようになる。
また、ターミナル20を従来のエンドキャップ12Bに取り付けた場合、ターミナル20と電動要素14との絶縁距離を確保すると共に、配線取り回しの関係上、エンドキャップ12Bの空間容積を大きくとらなければならず、オイル溜まりが大型化してしまう不都合が生じていた。本発明では、ターミナル20と密閉容器12の上部となるバッフル板100に対応する位置に取り付けることで、エンドキャップ12B自体を小化できるため、エンドキャップ12Bのオイル溜まりも小化できることとなる。従って、バッフル板100の電動要素14側のオイルを少なくすることが可能となる。
更に、ターミナル20をバッフル板100に対応する位置の密閉容器12(容器本体12A)に取り付けることで、ターミナル20の取り付けを従来のエンドキャップ12Bから密閉容器12の上方に変更することによるロータリコンプレッサの全長の拡大も回避することができるようになる。
そして、本発明ではバッフル板100は切欠部105近傍の部分の周壁部104と密閉容器12の内面間の間隙T2は、他の部分の周壁部104(切欠部105近傍以外の部分の周壁部104)と密閉容器12内面との間隙T1よりも狭くされている。本実施例では切欠部105近傍の部分の周壁部104と密閉容器12の内面間の間隙T2は0.25mm、他の部分の周壁部104と密閉容器12内面との間隙T1は0.75mmに設定されている。
即ち、切欠部105を形成することで、当該切欠部105からも冷媒の流通が成されるようになるため、密閉容器12内面とバッフル板100の周壁部104の間の間隙を従来の如く他の部分の周壁部104と密閉容器12内面との間隙の0.75mmと同じ間隙とすると、切欠部105により差圧が有効に構成されなくなってしまう。
この場合、図5に示すように172Aの地点から油面(オイルレベル)の変化が生じるようになる。即ち、油面の変化が生じる地点が差圧発生地点であるため、従来の間隙とした場合には、切欠部105からの冷媒流通により切欠部105近傍の部分の周壁部では通路抵抗が減少し、差圧が構成されなくなり、切欠部105の回転圧縮機構部18側から差圧が構成されることがわかる。
これにより、当該バッフル板にて所望の差圧を得ることができなくなるので、バッフル板100の回転圧縮機構部18側のオイルレベルを充分に確保できなくなってしまう。特に、二酸化炭素(CO2)などの密度の高い冷媒を使用した場合には、冷媒ガスの流速が遅く、通路抵抗が小さいため、他の冷媒と比べて差圧が構成され難くなり、切欠部105形成による影響は著しく、最悪の場合、差圧が殆ど構成されない恐れもある。
しかしながら、本発明の如く切欠部105近傍の周壁部104と密閉容器内12内面の間隙T2を他の部分の周壁部104と密閉容器12内面との間隙T1よりも狭くすることで、図4に示すように差圧の発生地点170Aが従来のものより電動要素14側となる。即ち、切欠部105近傍の周壁部104と密閉容器内12内面の間隙T2を狭くすることで、切欠部105付近の通路抵抗が増大し、差圧が構成されるようになる。
これにより、所望の差圧を得ることができるようになる。この差圧によって密閉容器12内底部のオイル溜めに貯溜されたオイルはバッフル板100の回転圧縮機構部18側に移動し、バッフル板100の電動要素14側より回転圧縮機構部18側のオイルレベルが上昇する。これにより、オイル吸上パイプ102の開口は支障無くオイル中に浸漬されるようになるので、オイルポンプ101による回転圧縮機構部18の摺動部へのオイルの供給が円滑に行われるようになる。
尚、密閉容器12内に封入される潤滑油としてのオイルとしては、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、PAG(ポリアルキルグリコール)等既存のオイルが使用される。そして、冷媒としては、地球環境にやさしく可燃性及び毒性等を考慮して自然冷媒である前述した二酸化炭素(CO2)を使用する。このように、自然冷媒である二酸化炭素を冷媒として使用することで環境問題にも寄与することができるようになる。
他方、前記密閉容器12の容器本体12Aの側面には、シリンダ40の吸込通路60に対応する位置にスリーブ142が溶接固定されている。このスリーブ142内には冷媒導入管94の一端が挿入接続され、シリンダ40の吸込通路60と連通する。
また、容器本体12Aの側面の吐出消音室62に対応する位置にはスリーブ143が形成されている。このスリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入接続され、この冷媒吐出管96の一端は吐出消音室62と連通されており、第2の回転圧縮要素34のシリンダ38で圧縮され、図示しない吐出ポートを通って吐出消音室62に吐出された冷媒ガスが冷媒吐出管96から外部のガスクーラ154(放熱器)に供給される。更に、密閉容器12の底部には取付用台座110が設けられている。
次に、図3は本発明のロータリコンプレッサ10を用いて冷媒回路140が構成された車両用空気調和機の冷媒回路図である。この冷媒回路140は前記ロータリコンプレッサ10、ガスクーラ154、膨張弁155及び蒸発器157を順次環状に配管接続することにより構成されている。即ち、ロータリコンプレッサ10の冷媒吐出管96はガスクーラ154の入口に接続されている。ガスクーラ154を出た配管は膨張弁155を経て蒸発器155の入口に接続されている。また、蒸発器155の出口にはロータリコンプレッサ10の冷媒導入管94が接続されている。
以上の構成で次にロータリコンプレッサ10の動作を説明する。ターミナル20及び図示しない配線を介して電動要素14のステータコイル28に通電されると、電動要素14が起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸16と一体に設けられた偏心部42、44に嵌合されたローラ46、48がシリンダ38、40内で偏心回転する。
これにより、冷媒導入管94及び支持部材56に形成された吸込通路60を経由して図示しない吸込ポートから第1の回転圧縮要素32のシリンダ40の低圧室側に低圧の冷媒ガスが吸入され、ローラ48とベーン52の動作により圧縮されて中間圧となり、シリンダ40の高圧室側より連通路120を経てバッフル板100の電動要素14側に吐出される。このとき、密閉容器12内のバッフル板100の電動要素14側に吐出された中間圧の冷媒ガス中には、第1の回転圧縮要素32に供給されたオイルが混入しており、このオイルは分離して密閉容器12内底部のオイル溜めに溜まる。
そして、冷媒ガスはバッフル板100の周壁部104と密閉容器12の内周との間に形成された隙間を通過してバッフル板100の回転圧縮機構部18側に流入する。このとき、冷媒ガスがバッフル板100の周壁部104と密閉容器12の内周との間に形成された隙間を通過すると云う作用により、バッフル板100の電動要素14側の圧力が回転圧縮機構部18側の圧力より高くなる。
この差圧により、密閉容器12内のオイルはバッフル板100の回転圧縮機構部18側に流入しやすくなるので、回転圧縮機構部18側の油面が上昇する。これにより、オイルはオイル吸上パイプ102を介してオイルポンプ101により円滑に吸い上げられる。
更に、回転圧縮機構部18側に流入した中間圧の冷媒ガスは図示しない連通孔から、シリンダ38に形成された吸込通路58を経由して図示しない吸込ポートから上シリンダ38の低圧室側に吸入される。
第2の回転圧縮要素34に吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベーン50の動作により2段目の圧縮が行われて高温高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側から図示しない吐出ポートを通り吐出消音室62に吐出される。吐出消音室62に吐出された冷媒ガスは、冷媒吐出管96を経てロータリコンプレッサ10の外部のガスクーラ154に流入する。
ガスクーラ154に流入した冷媒は、空冷方式により放熱した後、膨張弁155にて減圧され、蒸発器157に流入する。そこで冷媒は蒸発し、周囲の空気から吸熱することにより冷却作用を発揮して車内を冷却する。
また、蒸発器157を出た冷媒は冷媒導入管94からロータリコンプレッサ10の第1の回転圧縮要素32に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
このように、バッフル板100を区画部103と区画部103の周囲から電動要素14側に延在する周壁部104とから構成し、この周壁部104に切欠部105を形成することで、切欠部105にてターミナル20の端子や配線の取り回しと、絶縁距離を確保することが出来るようになるので、ターミナル20をバッフル板100が位置する密閉容器12の容器本体12A上部に取り付けることができるようになる。
また、切欠部105近傍の部分の周壁部104と密閉容器12内面間の間隙T2を他の部分の周壁部104と密閉容器12内面間の間隙T1よりも狭くすることで、切欠き部105近傍の通路抵抗を増大させることができるようになり、差圧を有効に構成させることができるようになる。これにより、切欠部105により差圧構成に支障をきたす不都合を解消することができるようになる。
また、前述した差圧により、密閉容器12内底部のオイル溜めに貯溜されたオイルはバッフル板100の回転圧縮機構部18側に移動し、オイルポンプ101側のオイルレベルが上昇する。これにより、オイル吸上パイプ102の開口は支障無くオイル中に浸漬されるようになるので、オイルポンプ101による回転圧縮機構部18の摺動部へのオイルの供給が円滑に行われるようになる。
特に、冷媒として二酸化炭素のように密度が濃く、他の冷媒と比べて差圧が構成され難くい冷媒ガスを使用した場合においても、本発明により所望の差圧を構成させることができるようになる。
更にまた、本実施例のロータリコンプレッサ10は車両に積載して車両用空気調和機として用いるものとしたが、特に、ロータリコンプレッサ10が傾斜した場合であっても、上述の構成により、摺動部へのオイル供給を円滑に行うことができるようになる。これにより、当該ロータリコンプレッサ10を用いた車両用空気調和機の信頼性の向上を図ることができるようになる。
尚、本実施例では切欠部105はターミナル20をバッフル板100の上側に位置する密閉容器12に取り付けられたターミナル20の端子や配線の取り回しのために形成するものとしたが、本発明の切欠部105形成の要因はターミナル20に限定されるものでなく、他の要因により切欠部を形成した場合にも有効であることは云うまでもない。
更に、上記実施例では、横型ロータリコンプレッサ10を第1と第2の回転圧縮要素32、34を備えた2段圧縮式の横型ロータリコンプレッサで説明したが、これに限らず、、回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガスを密閉容器内に吐出するロータリコンプレッサであれば、例えば、内部高圧型の単シリンダの横型ロータリコンプレッサ、内部高圧型の多気筒横型ロータリコンプレッサ又は回転圧縮要素を3段、4段或いはそれ以上の回転圧縮要素を備えた多段圧縮式ロータリコンプレッサに適応しても本発明は有効である。更に、2段圧縮式ロータリコンプレッサを内部中間圧型の横型ロータリコンプレッサで説明したが、これに限らず内部高圧型の横型2段圧縮式ロータリコンプレッサに適応しても差し支えない。
本発明の一実施例の横型2段圧縮式ロータリコンプレッサの縦断側面図である。 図1の横型2段圧縮式ロータリコンプレッサの平断面図である。 図1のロータリコンプレッサを備えた車両用空気調和機の冷媒回路図である。 図1のロータリコンプレッサの油面を示す図である。 従来のロータリコンプレッサの油面を示す図である。
符号の説明
10 横型多段圧縮式ロータリコンプレッサ
12 密閉容器
14 電動要素
16 回転軸
18 回転圧縮機構部
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
38、40 シリンダ
54、56 支持部材
100 バッフル板
101 オイルポンプ
102 オイル吸上パイプ
103 区画部
104 周壁部
105 切欠部
140 冷媒回路

Claims (4)

  1. 横型の密閉容器内に電動要素と、該電動要素にて駆動される回転圧縮要素から成る回転圧縮機構部とを備え、前記回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガスを前記密閉容器内に吐出する横型ロータリコンプレッサであって、
    前記密閉容器内面と僅かな間隙を存して設けられ、当該密閉容器内を前記電動要素側と回転圧縮機構部側とに区画して差圧を構成するためのバッフル板を備え、
    前記回転圧縮要素で圧縮された冷媒ガスを前記バッフル板の前記電動要素側に吐出させ、前記バッフル板の前記回転圧縮機構部側に流入させるよう構成すると共に、
    前記バッフル板は、前記密閉容器内を区画する区画部と、該区画部の周囲から前記電動要素側に延在する周壁部とから構成され、該周壁部には切欠部が形成され、且つ、当該切欠部近傍の部分と前記密閉容器内面間の間隙は、他の部分の間隙よりも狭くされていることを特徴とする横型ロータリコンプレッサ。
  2. 前記バッフル板に対応する位置の前記密閉容器に取り付けられ、前記電動要素に給電するためのターミナルを備え、前記切欠部は前記ターミナルに対応する位置に形成されていることを特徴とする請求項1の横型ロータリコンプレッサ。
  3. 冷媒として二酸化炭素を使用したことを特徴とする請求項1又は請求項2の横型ロータリコンプレッサ。
  4. 請求項1、請求項2又は請求項3の横型ロータリコンプレッサを用いて冷媒回路が構成された車両用空気調和機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1978319A2 (en) 2007-03-29 2008-10-08 Sanyo Electric Co., Ltd. Apparatus including freezing unit and projector including freezing unit
WO2012010094A1 (zh) * 2010-07-21 2012-01-26 珠海格力节能环保制冷技术研究中心有限公司 双级压缩机及其泵体隔板
CN106286299A (zh) * 2016-10-31 2017-01-04 广东美芝制冷设备有限公司 低背压卧式压缩机及制冷系统
CN106812698A (zh) * 2017-01-24 2017-06-09 广东美芝制冷设备有限公司 压缩机

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