JP2005255830A - 軟質制振性樹脂発泡体及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 室温領域にガラス転移温度(Tg或はtanδの吸収)を持たせたまま軟質化されたものであり、幅広い温度範囲において高い制振性能を発揮し、伸び、柔軟性、耐水性、遮音性に優れ、運動靴等のスポーツ用品、床材等に有用である軟質制振性樹脂発泡体を提供する。
【解決手段】 イソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体80〜95重量%及びポリエチレン系樹脂5〜20重量%からなる合計量100重量部に対し、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィン5〜50重量部からなり、発泡倍率10倍以上、反発弾性率が10%以下、硬度が30以下である軟質制振性樹脂発泡体。
【選択図】 選択図なし。

Description

本発明は、スポーツ用品のパッド、運動靴、床材等に使用される衝撃吸収性能に優れる軟質制振性樹脂発泡体およびその製造方法に関するものである。
制振性発泡体は、軟質で且つ振動減衰能の大きいことを利用して、衝撃吸収、振動吸収などの目的で運動靴,パッド等のスポーツ用品、床材、日曜品等へ使用されている。そして、このような用途には、一般に軟質ポリウレタン系やEPDMなどのゴム系の連続気泡性発泡体が低反発性性能を有する発泡体として用いられてきた。
ところが、これらの連続気泡性発泡体は、極めて柔軟で低反発弾性を有し高い衝撃吸収性能を示すが、圧縮時の応力が極めて小さく、比較的低い衝撃力で底づき現象を発現する場合がある。例えばスポーツ用マット、フェンス類には、軟質ポリウレタン系の連続気泡性発泡体が使用されることが多いが、この用途では強い衝撃力がかかる場合が多く、底づき現象が発生すると競技者にかかる反発力が大きくなり、逆に危険を招く可能性がある。
このような問題に対処するため、発泡体の厚みを厚くすることや、衝撃吸収性能の無い独立気泡性発泡体を積層する手段がとられているが、このような方法を採った場合積層物の総厚みが厚くなる、異種の樹脂を接着剤でラミネートするために製品コストが上昇する、という課題があった。
また、薄物として使用される、スポーツ用マット、クッションシートには、底づき現象が生じ易い連続気泡性発泡体ではなく、ポリエチレンやエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の独立気泡性発泡体が使用される場合が多いが、独立気泡性発泡体は必ずしも十分な低反発弾性を有しておらず、高い衝撃吸収性を示すものとはいえなかった。
そこで、これらの用途に軟質ポリ塩化ビニル系の独立気泡性発泡体を使用することが提案されている(例えば特許文献1参照。)。一方、衝撃吸収性を有する発泡体として、芳香族ビニルモノマー、イソプレン又はブタジエンからなる共役ジエン系重合体の発泡体が提案されている(例えば特許文献2参照。)。
また、従来から、ポリウレタンフォームの制振材料が使用され、例えば軟質ポリウレタンフォームを製造する際の整泡剤を特定量用いて成る制振性能及び吸音性能を兼備した天井、床等に用いる制振材料(例えば特許文献3参照。)、有機ポリイソシアネートと特定のポリオールとを、発泡剤、触媒、整泡剤及び可塑効果を有する流動体等の存在下に発泡させて得られる防音・制振フォーム(例えば特許文献4参照。)等が提案されている。さらに、ゴム系の制振性発泡体が提案されており、例えば制振性能に優れ、復元速度が遅くて衝撃吸収性に優れ、かつ熱可塑性樹脂と相溶性が良い1・2−ポリブタジエン発泡体の製造方法(例えば特許文献5参照。)、制振性を有する1,2−ポリブタジエンと制振性を有するビニル結合−ポリイソプレン−ポリスチレンブロック共重合体との混合物の成形体を架橋発泡させる制振性の樹脂発泡体(例えば特許文献6参照。)が提案されている。
特開平04−057835号公報
特開平05−345833号公報 特公平05−008209号公報 特公平07−025863号公報 特開平07−062130号公報 特開平08−208869号公報
しかしながら、特許文献1に提案された発泡体は、経時による可塑剤成分の散失によって硬さが変化すると共に、シックハウスの原因となる恐れがある、という課題を有するものであり、この課題を解決するものとして特許文献2の発泡体が提案された。
特許文献3に記載された制振材料、特許文献4に提案された防音・制振フォームは、制振性に優れているが、耐候性、耐水性に劣るという課題があった。
特許文献5、6に提案の共役ジエン系重合体の発泡体は、共役ジエン系重合体単独では発泡倍率10倍以上の高発泡倍率を有する発泡体を安定的に得ることが困難であり、通常はポリエチレンやEVAを数十%ブレンドして成形されている。また、通常ゴムの柔軟性を付与する為に使用される柔軟剤や流動パラフィンを添加すると発泡性がさらに悪化することから、柔軟性を有すると共に、緩衝効果の高い低反発弾性を発現する発泡体を安定的に得ることは出来ない、という課題があった。
そこで、本発明は、従来の発泡体の欠点を解消し、柔軟性、衝撃吸収性能に優れた軟質制振性樹脂発泡体及びその製造方法を提供することを目的とするものである。
上記課題に関し鋭意検討した結果、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、ポリエチレン系樹脂、並びに、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィンからなる軟質制振性樹脂発泡体が、柔軟性、衝撃吸収性能に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、イソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体80〜95重量%及びポリエチレン系樹脂5〜20重量%からなる合計量100重量部に対し、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィン5〜50重量部からなり、発泡倍率10倍以上、JIS K6255で規定されるリュプケ式反発弾性率測定装置を用い23℃で測定した反発弾性率が10%以下、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されているアスカーC型表面硬度計で測定した硬度が30以下であることを特徴とする軟質制振性樹脂発泡体及びその製造方法に関するものである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、イソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体80〜95重量%及びポリエチレン系樹脂5〜20重量%からなる合計量100重量部に対し、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィン5〜50重量部からなり、発泡倍率10倍以上、JIS K6255で規定されるリュプケ式反発弾性率測定装置を用い23℃で測定した反発弾性率が10%以下、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されているアスカーC型表面硬度計で測定した硬度が30以下である発泡体である。
本発明に用いられるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、イソプレンセグメントがイソプレンを3,4結合で重合することにより得られたスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体であれば如何なるものでも用いることができ、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、室温領域にガラス転移温度(Tg或はtanδの吸収)を有することから、該温度範囲において高い制振性能を発揮する。そして、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は、例えば1)アルキルリチウム化合物を開始剤としてスチレンに続いてイソプレンを重合し、これをカップリングする方法、2)ジリチウム化合物を開始剤としてイソプレンに続いてスチレンを逐次重合する方法、等のアニオン重合法により得ることができる。その際にイソプレンセグメントの3,4結合を増加させる方法としては上記重合反応の際に共触媒としてルイス塩基を用いる方法を挙げることができる。該ルイス塩基としては、例えばジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類;エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル類;トリエチルアミン、N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N−メチルモルホリン等のアミン化合物が挙げられる。また、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体は(商品名)ハイブラーシリーズ(クラレ製)として入手することができる。
本発明に用いられるポリエチレン系樹脂は、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体のバインダーとして作用するものであり、ポリエチレン系樹脂の範疇に属するものであれば如何なるものでも用いることが可能であり、例えば高圧法低密度ポリエチレン、低圧法低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、メタロセン触媒を使用して重合されたポリエチレン系樹脂、エチレン−アクリル酸エステル共重合体等が挙げられる。
本発明において用いてもよいゴム用軟化剤としては、一般的なゴム用軟化剤でよく、その中でも鉱物油系ゴム用軟化剤又は合成樹脂系ゴム用軟化剤が好適である。鉱物油系ゴム用軟化剤は、一般的には芳香族環、ナフテン環及びパラフィン鎖の三者の組み合わせ混合物であり、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるものをパラフィン系と称し、ナフテン環炭素数が全炭素数の30〜45%であるものをナフテン系、また、芳香族環炭素数が全炭素数の30%より多いものを芳香族系と称し区分されている。本発明においては、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、ポリエチレン系樹脂への分散性に優れることから特に柔軟性に優れる発泡体となることから、パラフィン系、ナフテン系の鉱物油系ゴム用軟化剤であり、芳香族炭化水素が30%以下のものであることが好ましい。該鉱物油系ゴム用軟化剤は、特に限定されず公知のものが使用でき、中でも好ましい鉱物油系ゴム用軟化剤の性状としては、40℃動粘度が20〜800cst、好ましくは50〜600cst、流動点が−45〜0℃で、好ましくは−30〜0℃で、引火点(COC)が170〜400℃、好ましくは200〜350℃のものである。また、合成樹脂系ゴム用軟化剤としては、例えばポリブテン、低分子量ポリブタジエン等を挙げることができる。
本発明において用いてもよい流動パラフィンとは、沸点的には潤滑油留分に属し、その潤滑油留分に含まれる不飽和分と芳香族分や硫黄分等の不純物を除去精製したものであり、極めて純度の高い液状飽和炭化水素の混合物をいい、該流動パラフィンとしては市販品として入手することが可能である。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体80〜95重量%及び該ポリエチレン系樹脂5〜20重量%からなる合計量100重量部に対し、該ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィン5〜50重量部よりなるものである。ここで、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体が80重量%未満である場合、得られる発泡体が制振性能に劣るものとなる。一方、95重量%を超える場合、混練作業が行い難くなり生産効率に劣るものとなる。また、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィンが5重量部未満である場合、得られる発泡体の軟質性が不足する。一方、添加量が50重量部を超える場合、発泡成形を行うことが困難になるばかりでなく、得られた発泡体の表面がベタツキ、製品として問題が生じる。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、発泡倍率10倍以上を有するものである。ここで、発泡倍率が10倍未満である場合、軟質性に乏しく、表面硬度も30以上となりソフト感が低下するので好ましくない。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、JIS K6255で規定される振子を用いて落下及び反発の高さから値を算出するリュプケ式反発弾性率測定装置を用い23℃で測定した反発弾性率が10%以下である。ここで、反発弾性率が10%を超える場合は、制振性が充分でなく、衝撃吸収性能にも劣ることから好ましくない。
なお、一般的に反発弾性とは、物体が衝突した際に材料が吸収するエネルギーを表す指標であり、所定質量・高さの落下物を試験片に衝突させた際に、衝突時,跳ね返り時に物体が持っているエネルギーの比であらわされるものである。
また、本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されているアスカーC型表面硬度計で測定した硬度が30以下である発泡体である。ここで、硬度が30を越える場合、ソフト感が低下するので好ましくない。
そして、本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、特に発泡性に優れる発泡体が容易に得られることから、発泡体を構成する樹脂の分子構造が架橋構造を有するものであることが好ましい。また、底づき現象が発生し難い軟質性・制振性に優れる発泡体となることから独立気泡発泡体であることが好ましい。
以下に本発明の軟質制振性樹脂発泡体の製造方法について、その好適な態様の一例を説明する。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、例えば該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、該ポリエチレン系樹脂並びに該ゴム用軟化剤及び/又は該流動パラフィンに、発泡剤、必要に応じて架橋剤を添加、混練し組成物とした後、該組成物を発泡成形又は架橋・発泡成形することにより得ることができる。
この際の発泡剤としては、特に制限はなく発泡剤として知られているものであれば如何なるものも用いることができ、その中でも軟質制振性樹脂発泡体が効率よく得られることから該ポリエチレン系樹脂の溶融温度以上の分解温度を有する化学発泡剤であることが好ましく、該化学発泡剤としては、例えばアゾジカルボンアミド、バリウムアゾジカルボキシレート等のアゾ系化合物;ジニトロソペンタメチレンテトラミン、トリニトロソトリメチルトリアミン等のニトロソ系化合物;p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等のヒドラジド系化合物;p,p’−オキシビスベンゼンスルホニルセミカルバジド、トルエンスルホニルセミカルバジド等のスルホニルセミカルバジド系化合物、等を挙げることができる。
また、必要に応じ用いることのできる架橋剤とは、樹脂中において少なくとも樹脂の流動開始温度以上の分解温度を有するものであり、加熱により分解され、遊離ラジカルを発生して本発明の軟質制振性樹脂発泡体を構成する分子間もしくは分子内に架橋結合を生じせしめるラジカル発生剤であればよく、例えばジクミルパーオキサイド、1,1−ジターシャリーブチルパーオキシ−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジターシャリーブチルパーオキシヘキシン、α,α−ジターシャリーブチルパーオキシイソプロピルベンゼン、ターシャリーブチルパーオキシケトン、ターシャリーブチルパーオキシベンゾエートなどの有機過酸化物を挙げることができる。
また、該スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、該ポリエチレン系樹脂並びに該ゴム用軟化剤及び/又は該流動パラフィンに、発泡剤、必要に応じて架橋剤を添加した組成物を調整する際の混合・混練機としては、例えばミキシングロール、加圧式ニーダー、押出機等を挙げることができる。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体を製造する際には、更に応じて発泡助剤、充填剤、顔料等を添加した組成物により製造してもよく、その際の発泡助剤としては、例えば尿素を主成分とした化合物;酸化亜鉛、酸化鉛等の金属酸化物;サリチル酸、ステアリン酸等を主成分とする化合物、即ち高級脂肪酸あるいは高級脂肪酸の金属化合物などが挙げられ、充填材としては、例えば酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化ケイ素等の金属酸化物;炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム等の炭酸塩;あるいはパルプ等の繊維物質等が挙げられ、顔料としては、例えばフタロシアニンブルー等が挙げられる。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、該組成物を密閉式金型中に充填し、短時間で組成物の架橋が可能となることから加圧下で160℃以上、好ましくは160〜170℃の温度で10〜60分間加熱した後、均一な気泡を有する軟質制振性発泡体が得られることから145℃〜155℃の温度範囲に冷却し、該冷却後に除圧し発泡を行い、軟質制振性樹脂発泡体を得ることが好ましい。
本発明の軟質制振性樹脂発泡体は、室温領域にガラス転移温度(Tg或はtanδの吸収)を持たせたまま軟質化されたものであり、幅広い温度範囲において高い制振性能を発揮し、得られる発泡体は、制振性、伸び、柔軟性、耐水性、遮音性に優れ、運動靴等のスポーツ用品、床材等に有用である。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれら実施例により何等限定されるものではない。
以下に実施例により得られた軟質制振性樹脂発泡体の評価・測定方法を示す。
〜発泡倍率〜
得られた発泡前の組成物の密度を1000kg/mとし、得られた発泡体の見かけ密度で除した値を発泡倍率とした。
〜反発弾性率〜
JIS K6255で規定されるリュプケ式反発弾性率測定装置を用い23℃で測定を行った。
〜硬度〜
日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されているアスカーC型表面硬度計で測定を行った。
実施例1
イソプレンを3,4結合で重合することにより得られたイソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体(クラレ社製、商品名ハイブラー5127)90重量%、低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ニポロン−Z CY12;メルトフローレート3.5g/10分、密度0.920g/cm、)10重量%からなる合計量100重量部に対し、流動パラフィン(エッソ製、商品名クリストール172)20重量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミド7.0重量部、架橋剤としてジクミルパーオキサイド0.2重量部、尿素7.0重量部、ステアリン酸2.0重量部、炭酸カルシウム50重量部を100℃に設定したミキシングロールにて混練し架橋・発泡性樹脂組成物を得た。
得られた架橋・発泡性樹脂組成物を165℃に設定した密閉式金型(100×1000×20(mm))に充填し、金型圧力200kg/cm、40分間で加熱した後、155℃まで15分かけて冷却し、その後密閉式金型を除圧することにより独立気泡を有する軟質制振性樹脂発泡体を得た。
得られた軟質制振性樹脂発泡体は、みかけ密度0.1g/cm、発泡倍率10倍、反発弾性率4.5%、アスカーC硬度が20であり、軟質で制振性に優れるものであった。
実施例2
アゾジカルボンアミド7.0重量部を5.0重量部、尿素7.0重量部を5.0重量部とし、密閉式金型の冷却温度155℃を150℃とした以外は、実施例1と同様にして独立気泡を有する軟質制振性樹脂発泡体を得た。
得られた軟質制振性樹脂発泡体は、みかけ密度0.085g/cm、発泡倍率12倍、反発弾性率2.5%、アスカーC硬度が30であり、軟質で制振性に優れるものであった。
比較例1
イソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体90重量%を50重量%とし、低密度ポリエチレン10重量%を50重量%とした以外は、実施例2と同様にして発泡体を得た。
得られた発泡体は、みかけ密度0.08g/cm、発泡倍率12.5倍、反発弾性率40%、アスカーC硬度が40であり、軟質性、制振性に劣るものであった。
比較例2
流動パラフィン20重量部を2.5重量部とした以外は、実施例2と同様にして発泡体を得た。
得られた発泡体は、みかけ密度0.08g/cm、発泡倍率12.5倍、反発弾性率2.6%、アスカーC硬度が40であり、軟質性に劣るものであった。
比較例3
密閉式金型の冷却温度150℃を160℃としたこと以外は、実施例2と同様にして発泡体の製造を試みたが、発泡体の取り出し時に発泡体が割れてしまい良好な発泡体を得ることが出来なかった。
比較例4
密閉式金型の冷却温度150℃を130℃としたこと以外は、実施例2と同様にして発泡体を成形した。
得られた発泡体は、みかけ密度0.08g/cm、発泡倍率12.5倍、反発弾性率2.6%、アスカーC硬度が40であり、軟質性に劣ると共に、気泡が巨大化する部分が発生し、均一な気泡径を有する発泡体が得られなかった。

Claims (3)

  1. イソプレンセグメントが3,4結合よりなるスチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体80〜95重量%及びポリエチレン系樹脂5〜20重量%からなる合計量100重量部に対し、ゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィン5〜50重量部からなり、発泡倍率10倍以上、JIS K6255で規定されるリュプケ式反発弾性率測定装置を用い23℃で測定した反発弾性率が10%以下、日本ゴム協会標準規格(SRIS)で規定されているアスカーC型表面硬度計で測定した硬度が30以下であることを特徴とする軟質制振性樹脂発泡体。
  2. 分子構造に架橋構造を有することを特徴とする請求項1に記載の軟質制振性樹脂発泡体。
  3. スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体、ポリエチレン系樹脂並びにゴム用軟化剤及び/又は流動パラフィンに、発泡剤及び架橋剤を添加、混練した組成物を密閉式金型中に充填し、加圧下で160℃以上の温度に加熱した後、145℃〜155℃の温度範囲に冷却し、該冷却後に除圧し発泡を行うことを特徴とする請求項1又は2のいずれかに記載の軟質制振性樹脂発泡体の製造方法。
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