JP2005255799A - カルボキシメチルセルロース塩の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゲル状物の含有量の少ないカルボキシメチルセルロース塩の製造方法を提供する。
【解決手段】セルロース質原料とアルカリとを反応させてアルカリセルロースを製造する工程、該アルカリセルロースとカルボキシメチルエーテル化剤とを反応させてカルボキシメチルセルロース塩を製造する工程、および該カルボキシメチルセルロース塩に周波数が100〜10000MHzの電磁波を照射する工程によりカルボキシメチルセルロース塩を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルボキシメチルセルロース塩の製造方法に関する。とくに詳しくは、ゲル状物の含有量の少ないカルボキシメチルセルロース塩の製造方法に関する。
カルボキシメチルセルロース塩(以下、CMC塩という)は、セルロース質原料とアルカリとを反応させて得られるアルカリセルロースと、モノクロル酢酸などのカルボキシメチルエーテル化剤とを反応させて製造されるセルロースエーテルであり、増粘剤、分散剤、保護コロイド剤、石油ボーリング用泥水添加剤などとして広く用いられているものである。CMC塩の製造において重要なことは、水不溶性のセルロース質原料から水溶性の糊剤を得ることである。
CMC塩の製造法は、反応媒体として水を用いる水媒法および有機溶媒を用いる溶媒法の二方法に大別される。とくに、溶媒法は水媒法と比較して、少量のアルカリ量でアルカリセルロースを得ることができ、エーテル化反応が比較的短時間で達成され、エーテル化剤の有効利用率が高いためにエーテル化剤の使用量が少なく、さらに高粘度のCMC塩を製造しやすいことから、工業的に非常に多く実用化されている。溶媒法において、有機溶媒としては、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、アセトンおよびこれらの混合溶媒が使用されているが、イソプロピルアルコールが最も一般的である。
溶媒法では、CMC塩は、含水有機溶媒中において、解砕したセルロース質原料または粉末状セルロース質原料とアルカリとを反応させて、セルロース質原料の結晶構造を破壊させたのちに、モノクロル酢酸などのエーテル化剤を添加することによって製造される。
ところで、CMC塩はセルロースの繊維素を原料としてアルカリセルロースを生成させ、モノクロル酢酸でカルボキシメチル化して水溶性化するが、得られるCMC塩中には、アルカリが充分浸透せず、繊維素そのものが残ったものなど、反応が不充分な状態のゲル状物が混在することがある。反応のメカニズムより、エーテル化度の高いCMC塩を製造する場合には、水酸化ナトリウムなどのアルカリおよびモノクロル酢酸などのエーテル化剤を多く使用するため、比較的に容易に、ゲル状物のない水溶性糊剤を得ることができる。しかし、とくにエーテル化度の低いCMC塩を製造する場合には、モノクロル酢酸などのエーテル化剤の使用量が少ないため、CMC塩にゲル状物が含まれることが多くなる。
このゲル状物が原因で、CMC塩を、水溶性糊剤としての透明性を要求される用途、たとえば食品シロップ、ゼリー菓子、透明インクへの添加剤として用いる場合に、透明性が低くなるなどの問題があった。また、たとえば飲料のように、CMC塩を添加した製品をろ過して製品化するような場合には、ゲル状物によって、ろ布が詰まってしまうという問題も生じており、塊状のゲル状物を分解する方法が求められていた。
たとえば、水分を含むCMC塩にγ線、X線、紫外線などを照射してCMC塩を自己架橋させる方法が開示された特許文献1には、CMC塩に含まれる水分量が少ない場合、γ線、X線、紫外線などを照射することにより、CMC塩の分解が多く起こることが記載されている。しかし、特許文献2にも記載されているように、γ線、X線、紫外線などをCMC塩に照射した場合には、解重合により重合度は低下するものの、部分的に架橋し、逆に強固なゲルを形成してしまうという新たな問題が生じる。したがって、γ線、X線、紫外線などを照射しても、製造工程で生成する塊状のゲル状物を分解して、完全に水溶性のCMC塩を得ることは困難であった。
特開2001−2703号公報 特開平7−48401号公報
本発明は、ゲル状物の含有量の少ないCMC塩の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、セルロース質原料とアルカリとを反応させてアルカリセルロースを製造する工程、該アルカリセルロースとカルボキシメチルエーテル化剤とを反応させてカルボキシメチルセルロース塩を製造する工程、および該カルボキシメチルセルロース塩に周波数が100〜10000MHzの電磁波を照射する工程からなるカルボキシメチルセルロース塩の製造方法に関する。
電磁波の照射時間は、5〜60分であることが好ましい。
カルボキシメチルセルロース塩を製造する工程ののちに、反応系中の溶媒量をカルボキシメチルセルロース塩の50〜150重量%に調整する工程を含むことが好ましい。
従来のCMC塩の製造方法では、塊状のゲル状物を多量に含むCMC塩しか得ることができなかったが、本発明によれば、特定の周波数の電磁波を照射することにより、塊状のゲル状物をミクロゲルに分解することが可能となるため、ゲル状物の含有量の少ないCMC塩を得ることができる。本発明の製造方法で得られるCMC塩は、塊状のゲル状物を含まないため、透明性の要求される様々な用途への適用が可能となる。
本発明は、セルロース質原料とアルカリとを反応させてアルカリセルロースを製造する工程、該アルカリセルロースとカルボキシメチルエーテル化剤とを反応させてカルボキシメチルセルロース塩を製造する工程、および該カルボキシメチルセルロース塩に周波数が100〜10000MHzの電磁波を照射する工程からなるカルボキシメチルセルロース塩の製造方法に関する。
セルロース質原料としては、とくに限定されず、木材パルプ、コットンリンターパルプなどを使用することができる。
セルロース原料と反応させるアルカリとしては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどがあげられる。これらのなかでは、安価である点で水酸化ナトリウムが好ましい。
セルロース質原料とアルカリとを反応させる際の溶媒としては、カルボキシメチルエーテル化剤の有効利用率を高めるなどの点で、含水有機溶媒が使用される。有機溶媒としては、エチルアルコール、メチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコールなどのアルコール類、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトンなどのケトン類、ジオキサン、ジエチルエーテルなどがあげられる。とくに入手の手軽さ、低価格、取り扱いやすさの点で、イソプロピルアルコール、エチルアルコールが好ましい。さらに、エチルアルコール−ベンゼン、エチルアルコール−トルエン、イソプロピルアルコール−ベンゼンなどの混合溶媒も使用できる。
含水有機溶媒中の水と有機溶媒との重量比は、5:95〜50:50が好ましく、10:90〜30:70がより好ましい。水と有機溶媒との重量比が5:95を外れて水の量が少なくなると、水によるセルロース分子へのアタックが減少し、結晶化領域の破壊が少なくなり、水溶液としたときに透明性が高いCMC塩を得ることが困難になる。一方、水と有機溶媒との重量比が50:50をはずれて水の量が多くなると、水とカルボキシメチルエーテル化剤とのあいだでの副反応が進み、カルボキシメチルエーテル化剤の有効利用率が低下する。
セルロース質原料とアルカリとを反応させる際には、含水有機溶媒とセルロース質原料との重量比は3.0:1〜10.0:1とすることが好ましく、4.0:1〜5.0:1とすることがより好ましい。含水有機溶媒とセルロース質原料との重量比が3.0:1を外れて含水有機溶媒が少なくなると、有機溶媒とセルロース質原料を充分に撹拌混合できなくなるため、反応機に対する撹拌時の負荷が大きくなり、また均一な反応に支障が生ずる。一方、含水有機溶媒とセルロース質原料との重量比が10.0:1を外れて含水有機溶媒が多くなると、原料経費が大きくなる。
アルカリの添加量の上限は、セルロース質原料のグルコース単位1モルあたり5.0モルとする必要があり、好ましくは4.0モルである。5.0モルより多くなるとカルボキシメチルエーテル化剤の有効利用率の低下をまねく。一方、アルカリの添加剤の下限は、セルロース質原料のグルコース単位1モルあたり1.5モルとする必要があり、好ましくは2.0モルである。1.5モルより少なくなると、アルカリの不足により充分なアルカリセルロースを製造できない。
セルロース質原料とアルカリとを反応させてアルカリセルロースを製造する反応は、5〜55℃で行なうことが好ましく、10〜40℃で行なうことがより好ましい。反応温度が5℃より低いと冷却に多くの制約を必要とするため好ましくなく、55℃より高いとセルロース質原料の重合度が低下する。反応は、セルロース質原料とアルカリとを10〜180分間撹拌混合することにより行なうことが好ましく、20〜90分間撹拌混合することがより好ましい。反応時間が10分より短くなると反応が不充分となる。一方、反応時間が180分より長くなるとセルロース質原料の重合度が低下する。
セルロース質原料とアルカリとを反応させたのち、反応液は、中和することが好ましい。反応液の中和は、有機酸を添加することによって行なうことができる。
有機酸としては、たとえば、酢酸、クエン酸、リンゴ酸、スルファミン酸、プロピオン酸、ギ酸などを用いることができる。液状品であり、かつ中和調整しやすい点で、酢酸が好ましい。無機酸を使用すると、中和終点の調整が難しいという問題が生じる。
反応液を中和する際、有機酸は、アルカリの量がグルコース単位1モルあたり0.05モル以上、好ましくは0.1モル以上となるように添加する。アルカリの量がグルコース単位1モルあたり0.05モルより少ない場合には、モノクロル酢酸が充分に反応せず、有効利用率が低下する。
有機酸による中和の反応温度は、5〜55℃で行なうことが好ましく、20〜40℃で行なうことがより好ましい。反応温度が5℃より低いと冷却に時間とエネルギーが必要となり、55℃より高いと反応溶媒の気化が大きくなる。有機酸を一気に投入すると中和熱が発生するため、温度が上昇する場合は時間をかけて投入することができ、また冷却しながら投入することもできる。
アルカリセルロースをエーテル化するために用いられるカルボキシメチルエーテル化剤としては、モノクロル酢酸、モノクロル酢酸ナトリウム、モノクロル酢酸メチル、モノクロル酢酸エチルおよびモノクロル酢酸イソプロピルなどがあげられる。これらの中では、酸・アルカリ反応という点でモノクロル酢酸、モノクロル酢酸ナトリウムが好ましい。
カルボキシメチルエーテル化剤の添加量は、目的とするCMC塩のエーテル化度に応じて適宜決定することができる。たとえば、本発明により得られるCMC塩のエーテル化度は、好ましくは0.2〜2.8、より好ましくは0.3〜2.5である。エーテル化度が0.2未満の場合には、とくに本発明のような操作を必要とせず、2.8をこえると、ゲル状物が少なく、同様に本発明のような操作を必要としない。
カルボキシメチルエーテル化剤は、通常、含水有機溶媒に溶解させた溶液として、アルカリセルロースに添加される。含水有機溶媒としては、セルロース質原料とアルカリとの反応に用いられる含水有機溶媒と同様の溶媒を用いることができる。
カルボキシメチルエーテル化剤の添加混合は5〜55℃で行なうことが好ましく、20〜40℃で行なうことがより好ましい。添加混合の温度が5℃より低いと冷却に時間を要し、また冷却エネルギーを多く必要とするようになり、55℃より高いとカルボキシメチルエーテル化剤の有効利用率が低下する。カルボキシメチルエーテル化剤の添加混合は、好ましくは10〜120分間、より好ましくは20〜50分間かけて行なわれる。添加混合にかける時間が10分より短くなるとカルボキシルメチルエーテル化剤の副分解反応が促進され、120分より長くなると、いたずらに反応時間の延長となる。
前記カルボキシメチルエーテル化剤の添加混合後、エーテル化反応を行なうことができる。エーテル化反応は50〜90℃で行なうことが好ましく、70〜88℃で行なうことがより好ましい。反応温度が50℃より低いと反応が進行せず、90℃より高いと、高温による溶媒の気化が強く、環境上好ましくない。また、エーテル化反応は、60〜360分間かけて行なうことが好ましく、60〜120分間かけて行なうことがより好ましい。反応時間が60分より短くなると反応が充分完結せず、360分より長くなると、いたずらに反応時間の延長となる。
エーテル化反応後、温度を60℃以下とし、有機酸によって過剰のアルカリを中和することにより、反応は終了する。有機酸としては、アルカリセルロース製造後の反応液の中和に用いた有機酸と同様の有機酸を用いることができる。
反応終了後、生成物は、アルカリおよびエーテル化剤を溶解した溶媒、反応が進行することで生成する生成水などによりスラリー状態となっている。本発明では、これらの溶媒量を、カルボキシメチルセルロース塩の好ましくは50〜150重量%、より好ましくは80〜120重量%に調整する。溶媒量が50重量%未満では固形分濃度が高く、反応機中で充分撹拌ができず、反応機負荷が大きくなる。また、150重量%をこえると固形分濃度が低く、反応終了後の溶媒除去量が多く、煩雑になる。溶媒量の調整は、加圧プレスによるしぼり機や遠心分離機を使用して、生成物から溶媒を除去することによって行なうことができる。また、生成物を加熱して、溶媒を蒸発させることによって行なうこともできる。
本発明においては、生成物に、周波数100〜10000MHz、好ましくは1000〜5000MHzの電磁波を照射することによって、生成物に含まれている塊状のゲル状物を破壊することにより、ミクロゲルにすることができ、塊状のゲル状物の含有量を低減することができる。このように、塊状のゲル状物をミクロゲルにすることにより、得られるCMC塩を水溶性糊剤として用いたときの透明性を向上させることが可能となる。照射する電磁波の周波数が100MHz未満ではエネルギー量が不充分で効果が少なく、10000MHzをこえるとエネルギー量が多いために、CMC塩の粘度低下が発生する。電磁波の照射時間は、好ましくは5〜60分、より好ましくは20〜40分である。照射時間が5分未満ではエネルギー量が不充分で効果が少なく、60分をこえるとエネルギー量が多いために、CMC塩の粘度低下が発生する。
本発明においては、たとえば、1%水溶液粘度が5〜500mPa・s、好ましくは20〜200mPa・sであるCMC塩が製造される。CMC塩の1%水溶液粘度は、たとえば、セルロース質原料種の変更、エーテル化度の変化などにより、調整することができる。
本発明の製造方法で得られるCMC塩は、飲料、食品シロップ、ゼリー菓子、透明インク、医薬用基材、練り歯磨きなどの用途に、好ましく利用される。
実施例1〜6
水とイソプロピルアルコールを20:80の重量比で混合した含水有機溶媒1000gに、表1に示す所定量の水酸化ナトリウムを溶解し、得られたアルカリ溶液を5リットル二軸ニーダー型反応機に仕込んだ。ニーダーを撹拌しながら、チップ状の溶解パルプ200gを約5分間かけて添加し、30℃にて30分間撹拌してアルカリセルロースを生成させた。ここへ、表1に示す所定量のモノクロル酢酸を含水有機溶媒(水20gおよびイソプロピルアルコール80gの混合溶媒)に溶解させた溶液を10分間かけて添加し、そののち20分間撹拌した。続いて30分間かけて78℃にし、120分間エーテル化反応を実施した。反応終了後50℃まで冷却し、50重量%の酢酸水溶液でpHが5.5〜8.5になるように中和した。つぎに、80〜100℃で加熱し、時々加熱を止めながら、粗CMC−Na中の揮発分が、粗CMC−Naの50〜150重量%になる時点を見つけるまで、反応溶媒を取り除いたのち、得られた生成物に、電磁波(出力500W、周波数2450MHz)を30分間照射した。
電磁波照射後、80重量%のメタノール水溶液を、粗CMC−Naに対して15倍量加え、40〜50℃で30分間撹拌してCMC−Naを精製した。減圧ろ過機でメタノールを除いたのち、105℃で4時間乾燥し、綿状状態となっているものを粉砕してCMC−Naを得た。
得られたCMC−Naの水分量、エーテル化度、1%粘度、ミクロゲル指数を、次のようにして測定した。結果を表1に示す。
(1)水分量
試料1〜2gを秤量瓶に精秤し、105±0.2℃の乾燥機中において2時間乾燥し、乾燥したことによる減量から水分値を次式により求めた。
水分(%)= 減量(g)/試料(g) × 100
(2)1%水溶液粘度
300mlトールビーカーに約2.5gの試料を精秤し、次式により求めた1%水溶液を得るために必要な溶解水量の水を加えてガラス棒にて分散した。
溶解水量(g)= 試料(g) × (99−水分(%))
水分は前記(1)の水分値を利用した。前記水溶液を一昼夜放置後、マグネチックスターラーで約5分間撹拌させ完全な溶液としたのち、30分間25℃恒温水槽に入れ、溶液を25℃にしたのち、ガラス棒で穏やかにかき混ぜ、BM型粘度計の適当なローターおよびガードを取り付け、回転数60rpmで3分間後の目盛りを読み取った。
粘度(mPa・s)= 読み取り目盛り × 係数
(3)エーテル化度
CMC−Na約1gを精秤し、ろ紙に包んで磁性ルツボの中に入れ、600℃で灰化し、生成した水酸化ナトリウムを0.1Nの硫酸によりフェノールフタレインを指示薬として滴定し、中和滴定に要した硫酸量A(ml)と0.1Nの硫酸の力価f3を用いてエーテル化度を計算した。
エーテル化度 = 162×A×f3 / 10000−80×A×f3
(4)ミクロゲル指数
1Lビーカーに純水1000mlを入れ、固形分としてCMC−Naを5.0g、マグネチックスターラーを用いて溶解させる。CMC−Naを投入してから3時間後、重量既知の直径9cmに切り取った200メッシュポリエステルろ布(シャーレに入れたまま計量)で100mmHgで吸引しながら、溶液部分をろ過する。ビーカーを500mlの純水で洗浄しながらろ布を洗浄し、30秒後吸引を止めてろ布をシャーレに取り出し計量し、次式によりミクロゲル指数を求める。
ミクロゲル指数 =
[{(ろ過後重量)−(ろ過前重量)−0.22(g)}/5.0(g)]× 100
0.22g:水だけをろ過したときに、ろ布に残る水分量
5.0g:サンプル(CMC−Na)量
比較例1〜6
電磁波を照射しない以外は、実施例1〜6と同様にして、CMC−Naを製造した。得られたCMC−Naについて、水分量、エーテル化度、1%粘度、ミクロゲル指数を測定した結果を表1に示す。
実施例1〜6で得られたCMC−Naを水中に投入しても、塊状のゲル状物は生成しなかったが、比較例1〜6で得られたCMC−Naを水中に投入すると、塊状のゲル状物が生成した。ミクロゲル指数の値より、実施例1〜6では、CMC−Naに含まれていた塊状のゲル状物質が、電磁波の照射によって、ミクロゲル構造をとるようになったことがわかった。
Figure 2005255799

Claims (3)

  1. セルロース質原料とアルカリとを反応させてアルカリセルロースを製造する工程、該アルカリセルロースとカルボキシメチルエーテル化剤とを反応させてカルボキシメチルセルロース塩を製造する工程、および該カルボキシメチルセルロース塩に周波数が100〜10000MHzの電磁波を照射する工程からなるカルボキシメチルセルロース塩の製造方法。
  2. 電磁波の照射時間が5〜60分である請求項1記載のカルボキシメチルセルロース塩の製造方法。
  3. カルボキシメチルセルロース塩を製造する工程ののちに、反応系中の溶媒量をカルボキシメチルセルロース塩の50〜150重量%に調整する工程を含む請求項1または2記載のカルボキシメチルセルロース塩の製造方法。
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