JPS62149701A - 低置換度カルボキシメチルセルロ−スエ−テルアルカリ金属塩の製造法 - Google Patents

低置換度カルボキシメチルセルロ−スエ−テルアルカリ金属塩の製造法

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JPS62149701A
JPS62149701A JP29167585A JP29167585A JPS62149701A JP S62149701 A JPS62149701 A JP S62149701A JP 29167585 A JP29167585 A JP 29167585A JP 29167585 A JP29167585 A JP 29167585A JP S62149701 A JPS62149701 A JP S62149701A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐塩水性の優れた低置換度カルボキシメチルセ
ルロースエーテルアルカリ金属塩の製造法に関するもの
である。
カルボキシメチルセルロースエーテルアルカリ金属塩(
以下CMCと略称する)は、水溶性高分子電解質であり
、増粘性、接着性、分散性、保水性等の機能を有してい
ることから食品、医薬、化粧品、捺染糊、紙、繊維壁、
土木および石油ポーリング用泥水、釉薬等広汎な分野に
使用されている。しかし、近年、CMCの用途開発が進
み、より多くの分野で使用されるようになるに従って、
ユーザーのニーズは多様化し、かつ高度化する傾向が見
受けられる。その一つとして、分散性および保水性を有
するC M Cとして、置換度(以下DSと略称する)
 0.45〜0.75の低DSでかつ耐塩水性の優れた
CMCが浮遊選鉱用助剤および養魚餌料用バインダー等
の分野で望まれている。
本発明の目的は、このような分野等に好適な耐塩水性の
優れた低DSCMCの製造法を提供することである。
(従来の技術およびその問題点) CMCは、セルロースにアルカリの存在下、エーテル化
剤を作用させて、いわゆる不均一系の固液反応によって
製造されるセルロースエーテルであり、アルカリとして
は水酸化ナトリウム、エーテル化剤としてはモノクロル
酢酸または、そのナトリウム塩が使用されることは良く
知られている。
CMCの製造法は、その反応媒体または分散媒体として
水媒体を採る水媒法と、有機溶媒体を採る溶媒法の三方
法に大別されるが、溶媒法は水媒法に比し少量のアルカ
リでアルカリセルロースを得ることができ、エーテル化
反応が比較的短時間で達成され、エーテル化剤の有効利
用率が高く、少量のエーテル化剤の使用ですみ、しかも
良質のCMCが得られるので工業的に非常に多く実用化
されている。
この溶媒法によるCMCの製造においては、含水有機溶
媒中で、先ずセルロースに水酸化ナトリウムを作用させ
てアルカリセルロースを稠製し、しかる後にモノクロル
酢酸を添加してエーテル化反応を行なう方法が一般的で
ある。
エーテル化剤としてモノクロル酢酸が工業的に最も多く
使用される理由は、モノクロル酢酸ナトリウムに比べて
アルカリセルロース調製時のアルカリ量が約2倍量とな
るため、セルロースの結晶構造の破壊が十分性なわれる
ことにより透明性の良いCMCが得られるということと
、CMCの反応溶媒としてよく使用されるイングロビル
アルコール(以下IPAと略称する)およびエチルアル
コールに対する溶解度が高く、水以外の溶媒に殆んど溶
解しないモノクロル酢酸ナトリウムに比べ反応効率の低
下を招く水を使用せずにIPA等の反応溶媒に溶解して
仕込むことができる利点があり、さらに容易に入手でき
る等によるものである。
しかし、アルカリセルロース調製後にモノクロル酢酸の
添加箇所は一時的かつ部分的に酸性となること、ないし
は著しくアルカリ性を失なうことは防止しがたいことで
ある。これは強酸に近いモノクロル酢酸と強アルカリで
あるアルカリセルロース中の水酸化ナトリウムが急激な
中和反応を起し、その部分において既に生成していたア
ルカリセルロースが破壊されてセルロースにもどり、反
応性が著しく低下することを意味する。また、この急激
な中和反応に伴なう中和熱により系内温度が急上昇し、
モノクロル酢酸添加中にかなりのエーテル化反応が進行
してしまう。
品質の優れたCMC,特に耐塩水性の優れたCMCを得
るには、CMCの製造においてエーテル化反応を均一に
進行させる必要があるが、前記のような急激な中和反応
のためにエーテル化反応の不均一な進行を抑制すること
が難しく、cMcの品質、特に耐塩水性に好ましくない
影響を与える。
これに対し、エーテル化剤としてモノクロル酢酸ナトリ
ウムを使用すれば、モノクロル酸ばの場合のような急激
な中和反応に起因する不均一反応は起こらないが、すで
に述べたような欠点があるため、溶媒法によるCMC製
造のエーテル化剤としては適当ではない。
このように、エーテル化剤としてモノクロル酢酸および
モノクロル酢酸ナトリウムを使用した場合の問題点を解
決する方法として、CMCの反応溶媒としてよく使用さ
れているIPAに対する溶解度が大きく、モノクロル酢
酸の場合のような急激な中和反応を起さず徐々にケン化
反応を行なうことのできるモノクロル酢酸インプロピル
をエーテル化剤として使用する方法が知られている(特
公昭60−3561号公報)。
このエーテル化剤にモノクロル酢酸イソプロピルを使用
する方法によって、従来の製造法より耐塩水性の優れた
D S 0.76〜1.60のCMCを製造できるよう
になったが、D S 0.45〜075の低D S C
M Cについては、置換基の絶対数が少ないことも影響
しているが、その耐塩水性は十分ではない これはD S 0.45〜0.75の低D S CM 
Cを製造する場合は、アルカリセルロース調製時に使用
するアルカリの使用量が少な(なり、均質なアルカリセ
ルロースの調製が困難になるため、その後のエーテル化
反応が均一に進行しないためである。
すなわち、通常アルカリの使用量は、エーテル化剤にモ
ノクロル酢酸またはモノクロル酢酸エステルを使用する
場合、エーテル化剤の2.03〜2.30倍のモル数を
使用する。従って、セルロースの無水グルコース単位当
りのアルカリ使用量は約0.60〜2.00モルとなり
、均質なアルカリセルロースを調製するには不十分であ
る。なお、アルカリの使用量を多くすると、エーテル化
反応時にエーテル化剤の副反応が促進されることにより
、高価なエーテル化剤の有効利用率が低下するため経済
的に不利である。
一方、比較的耐塩水性の良い低DS多糖類エーテルの製
造法として、アルカリ多糖類調製時は十分なアルカリを
使用して均質なアルカリ多糖類を調製し、エーテル化反
応前に過剰のアルカリを圧搾以外の方法で化学量論量の
25重量%まで減小させてエーテル化する方法が提案さ
れているが(特公昭44−560号公報および特公昭4
7−293号公報)、若干の耐塩性の向上は認められる
ものの、まだ不十分である。これは、酸で過剰のアルカ
リを中和するときに、−i均質にできたアルカリ多糖類
が先記のような急激な中和反応によって破壊されて、部
分的に多糖類にもどり、反応性が低下し、その後のエー
テル化反応が不均一に進行するためと考えられる。
また、この中和後のアルカリ残存量をエーテル化剤の2
5重量%以下に減少させていることも、均質なアルカリ
多糖類の破壊を助長し、不均一なエーテル化反応の進行
を阻害していると考えられる。すなわち、アルカリ多糖
類がアルカリセルロースの場合、アルカリセルロースの
組成は、X線等の研究結果(Z、Physik Che
m、、(B)43,309(1939)から、セルロー
スの無水グルコース単位と等モルであると言われている
。従って、エーテル化反応前に過剰のアルカリを酸等で
中和する場合、エーテル化剤のモル数を基準とした化学
量論量の25重量%以下として残存アルカリ量を規定す
ると、D S 0.25〜0.60の低D S CM 
Cを製造する場合には、残存アルカリ量はセルロースの
無水グルコース単位に対して約0.40〜0.90モル
となり、アルカリセルロースの理論必要量(等モル)よ
り大幅に少なくなる。このことはエーテル化開始前に、
アルカリセルロースを形成していない部分を含んでいる
ことを意味する。このため、その後のエーテル化反応に
よって反応が不均一に進行するため、生成CMCの品質
、特に耐塩水性に悪影響を及ぼしているものと考えられ
る。
なお、一般的に反応系中の過剰なアルカリ量が少ないほ
ど、エーテル化剤がグリコール酸ナトリウムとなる副反
応を抑制することができるが、エーテル化反応開始前の
残存アルカリ量をセルロースの無水グルコース単位に対
して等モルより大幅に少なくすると主反応、すなわちア
ルカリセルロースのカルボキシメチル化反応速度も遅く
なり、結果「9に副反応の比率を抑制してエーテル化剤
の有効利用率を向上させることは困難である。
従って、特公昭47−293号公報の方法のように、エ
ーテル化反応前にアルカリ量をセルロースに対して等モ
ルより大幅に減少させることは、生成CMCの品質だけ
ではなく、エーテル化剤の有効利用率向上という経済的
理由からも好ましくない。
本発明者は、かかる現状に鑑み、前記の目的を達成すべ
く鋭意検討した結果、耐塩水性の優れた低DSCMCの
製造法を見い出したものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は含水イソプロピルアルコール中でセ
ルロースにアルカリを作用させてアルカリセルロースを
調製した後、エーテル化剤を添加してエーテル化反応を
行ない、カルボキシメチルセルロースエーテルアルカリ
金属塩な製造するに当り、アルカリセルロース調製時製
時のアルカリ量をセルロースの無水グルコース蛍rヶ当
り20〜6,0モル使用してアルカリセルロースを調製
した後、有機j1!/イソプロビルエステルとエーテル
化剤としてモノクロル酢酸イソプロピルを使用して反応
系中のアルカリ量をセルロースの無水グルコース単位当
り0.95〜1.20モルとした後、エーテル化反応を
行なうことを特徴とする耐塩水性の優れたD S 0.
45〜0.75の低DSCM Cの製造法である。
本発明の製造法により耐塩水性の優れたC M Cが得
られる理由は明確ではないが、次のように考えられる。
含水IPA中で、セルロースの無水グルコース単位当り
2.0〜6.0モルのアルカリ量を使用することによっ
て均質なアルカリセルロースを調製した後、エーテル化
反応前にアルカIJ fを減少させる方法として比較的
ケン化速度の遅い有機酸インプロピルエステルとエーテ
ル化剤としてモノクロル酢酸イソプロピルエステルを使
用することにより、一度均質にできたアルカリセルロー
スを急激な中和反応によって局部的に破壊することな(
、徐々にケン化反応によりアルカリ量を減少できること
、さらにアルカリ量減少後のアルカリ量なアルカリセル
ロースの理論量に近いセルロースの無水グルコース単位
当り0.95〜1.20モルとすることによって、均質
なアルカリセルロースを保持したまま次のエーテル化反
応を行なうことができる。
また、含水IPA中で、アルカリセルロースを調製した
場合は殆んどのアルカリはアルカリセルロースに「吸着
」しているため、ケン化反応はアルカリセルロース中、
またはその近傍で起こる。
従って、このケン化反応によってIPAが生成するため
アルカリセルロース中またはその近傍の溶媒濃度が上昇
する。このことは、酸でアルカリを中和した場合に水が
生成し、溶媒濃度を低下させるのに比し顕著な相異であ
る。一般的に、含水有機溶媒中でCMCを製造する場合
、水に対して溶解性の良いCM Cが得られる溶媒濃度
範囲では、溶媒濃度が高いほど、また溶媒濃度が同じで
あれば含水溶媒の使用量が少ないほど、すなわち、反応
系中の水の量が少ないほど、エーテル化剤の有効利用率
が高(、経済的に有利なばかりではな(、耐塩水性の良
いCMCが得られることが当業者間では良く知られてい
ることである。従って、ケン化反応によりアルカリセル
ロース中およびその近傍で副生ずるIPAによってエー
テル化反応の均一な進行が期待される。
以上のような理由で本発明の製造法によって耐塩水性の
良いCM Cが得られるものと考えられる。
なお、先記の特公昭47−293号公報では、アルカリ
量の減少方法として圧搾以外の手段によるとしているが
、明細書中には酸を用いてアルカリを中和するのが実際
的な方法であるとしており、その他の方法として、洗滌
、溶媒抽出法を挙げて℃・るが、実施例は全て酢酸であ
り、有機酸エステル使用の記述はなく、本発明のような
効果は全(予想していない。
本発明において、アルカリセルロース調製時のアルカリ
量をセルロースの無水グルコース単位当り20〜6.0
モルとしたのは、約1.9モル以下では均質なアルカリ
セルロースの生成が困難であり、約6.5モル以上では
経済的に不利なるためである。
また、有機酸イソプロピルエステルとしては、ギ酸イソ
プロピル、酢酸イソプロピル、プロピオン酸イソプロピ
ル等が使用可能であるが、酢酸イソプロピルが最も実際
的である。なお、有機酸イソプロピルおよびエーテル化
剤であるモノクロル酢酸イソプロピルのエステル基を他
のエステル基、例えばメチル基またはエチル基等をもっ
たエステルの使用も考えられるが、これらはケン化速度
が早く、アルカリセルロースの局部的な破壊を十分抑制
することが困難である。また、CM Cの反応溶媒とし
てイソプロピルアルコールが最モ広(使用されているこ
とから、ケン化でインプロピルアルコールが生成するこ
とも併せて考えると、副生アルコールを分離する必要の
ないイソプロピルエステルの使用が最も好ましい。
なお、含水IPAの使用量は、原料セルロース重量に対
して2〜50重量倍使用可能であるが、4〜15倍程f
itが品質、特に耐塩水性において好適である。一方、
溶媒濃度(以下IPA濃度と略称する)は、溶媒の使用
量にも依存するが、8゜〜90%が好適である。
また、アルカリセルロースの調製は、通常10〜30℃
で、60〜120分程度行な程度有機酸インプロピルエ
ステルおよびエーテル化剤であるモノクロル酢酸イソプ
ロピルエステルの添加混合は10〜40℃で少量ずつ行
ない、添加後30分程度10〜30℃で攪拌混合する。
次にエーテル化反応は、60〜80°Cに昇溜し、60
〜360分間行ない、本発明のCM Cを得る。
本発明の製造法で製造するC M CのDSは0.45
〜0.75であるが、これはD S 0.44以下では
置換基数の不足により耐塩水性の良いCMCを製造する
ことは困難であり、0.76以上の場合は従来の製造法
、例えば特公昭60−3561号公報によって耐塩水性
の優れたC I’vI Cが製造可能である。
また、本発明に使用するセルロース原料は木材パルプま
たはコツトンリンターのいずれでも使用可能である。
なお、使用するアルカリは、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、水酸化ルビジウム等が使用可能であるが、水
酸化ナトリウムが最も一般的である。従って、生成する
CMCは通常ナトリウム塩である。
本発明の方法で製造したC M Cは、浮遊選鉱用助剤
および養魚餌料用バインダーの他に、海水または塩水の
存在下に使用する石油ポーリング用泥水添加剤等として
有用であるだけでなく、食塩等の塩共存下で使用する用
途環条(の用途に有用である。
(実施例) 以下、本発明を具体的に説明する実施例および比較例を
示すが、これらの実施例に限定されるものではない。
なお、実施例および比較例中の部とは 重量部、%は重
量%を示す。
試験方法 なお、(1)エーテル化剤の有効利用率(AM)および
生成CM Cの(2) D S 、 (3)粘度、(4
)透明度および(5)耐塩水性の測定方法および評価方
法は次の通りである。
(1)  エーテル化剤有効利用率(AM)次式により
求めた。
(2)置換置(DS) CMC1,Ogを精秤し、白金ルツボに入れて600℃
で灰化し、灰化によって生成した酸化ナトリウムをN/
 10−H2S 04でフェノールフタレインを指示薬
として滴定し、その滴定量AIILlを次式に入れて計
算し、DSを求めた。
10000−80XAXf ここで、fはN/ 10 H2S 04の力価である。
(3)粘度 CM C2,5gを直径55m711.深さ125m+
/1f7)円筒状のガラス容器に仕込み、純水または所
安濃度の食塩水をCM Cが1%濃度となるように仕込
んで俗解する。
次に、25゛Cに温度調節後、BL型粘度訂(東京計器
■製)を用いて、ローターを60 rpmで1分間回転
を行なった後、数値を読みとり、所定の定数を乗じて粘
度を求めた。単位は〔CP)(センチボイズ)で示した
(4)透明度 CMCの0.5%水溶液の一定光源下での透視度を、液
柱の高さによって表わしたもので、当業界において通常
使用されている方法であり、反応が不均一であると未反
応セルロースや未溶解部分、膨潤ゲル体などによって透
視度が低下し、透明度の数値が小さくなる。
従って、反応が均一なほど透明度は大きい。
なお、数値は〔朋〕で示した。
(5)  耐塩水性 耐塩水性は、1%および4%食塩水にCNI Cを1%
濃度で溶解し、その粘度を測定して高粘度を示すものほ
ど耐塩水性が曖れているとして評価した。なお、4%食
塩水はほぼ海水中の塩濃度に近く、かつCMCを溶解し
た場合、補水に溶解した場合に比し最も粘度低下し易い
濃度である。
また、耐塩水性の定量的評価法として、下記の式で求め
られる粘度比を求めた。
この粘度比が大きいほど耐塩水性は優れているとして評
価した。
(実施例および比較例) 実施例1゜ 二軸の攪拌翼を有する5Eの反応機にIPA613、4
部(純度100%)を仕込み、さらに水酸化ナトリウム
118.3部(純度98%)を純水143部に溶解して
仕込み、15℃に冷却後、粉末状セルロース200部(
純度94%、平均重合度2400)を仕込み、15〜2
0℃で60分間攪拌混合を行なってアルカリセルロース
を調製する。
次に、モノクロル酢酸イソプロピル110.0部(純度
99%)と酢酸イソプロピル97.2部(純度99%)
をIPA133.6部で希釈して少量ずつ添加し、20
〜30℃で30分間攪拌混合を行う。
その後、70℃に昇温して60分間攪拌混合を行ない、
エーテル化反応を行なった後、過剰の水酸化ナトリウム
を酢酸で中和する。
反応終了後、反応混合物を反応機より取り出し、遠心分
離して反応溶媒のIPAを除去し、次いで75%メチル
アルコール水溶液4000部で2回洗滌して副生成物で
ある食塩、グリコール酸ナトリウムおよび酢酸ナトリウ
ムを除去した後、100%メチルアルコ−#3000部
で1回置換し、遠心分離してメチルアルコールを除去し
た。精製した生成物を乾燥器で80〜100℃で約4時
間乾燥して、本発明のCMCを得た。
第1表に反応条件および生成CM Cの性状をまとめた
比較例1゜ 実施例1のエーテル化剤であるモノクロル酢酸イソプロ
ピルのかわりに、モノクロル酢酸を使用し、アルカリ量
減少用酢酸イソプロピルのかわりに酢酸を用いた他は、
実施例1と同じ条件で反応を行なったものを比較例1と
した。
比較例2゜ 実施例1に比し水酸化ナトリウムの使用量を81.5部
として少な(して、かつ、アルカリ量減少用酢酸イソプ
ロピルを使用しない以外は、実施例1と同じ条件で反応
を行なったものを比較例2とした。
比較例3゜ 比較例2のエーテル化剤であるモノクロル酢酸インプロ
ピルのかわりに、モノクロル酢酸を使用したものを比較
例3とした。
実施例2および比較例4゜ 実施例1に比し、水酸化ナトリウムおよびアルカリ量減
少用酢はイソプロピル使用量を減少させたものを実施例
2および比較例4とした。
実施例3および比較例5゜ 実施例1に比し、エーテル化剤であるモノクロル酢酸イ
ンプロピルの使用量を少なくして低DSCMCを製造し
たものを実施例3および比較例5とした。
比較例6゜ 実施例3に比し、アルカリ減少剤の量を多くして残存ア
ルカリ量をエーテル化剤の10%過剰量まで少な(した
ものを比較例6とした。
これらの詳細な反応条件および生成CM Cの性状を第
1表にまとめた。
第1表に示した結果を要約すると、次の通りである。
(1,)  実施例は本発明の代表例であるが、一般的
な従来の製造法である。比較例3および従来法の改良法
である特公昭60−3561号公報の製造法である比較
例2、さらに特公昭47−293号公報の製造法である
。比較例1に比し、生成CM Cの透明度および耐塩水
性とも実施例1で得たCMCの方がはるかに優れている
(2)実施例2および比較例4は、実施例1よりアルカ
リセルロース調製時のアルカリ量を少なくしたものであ
るが、2. OO(mo I/Ca )使用した実施例
2は実施例1より透明性および耐塩水は若干劣るものの
、まだ高いレベルにある。
しかし、1.80 (mo I /C6)使用シタ比較
例4は実施例1および2に比して著しく劣る。
(3)実施例3および比較例5は、低D S CM C
を本発明の方法で製造したものであるが、DSO,47
の実施例3に比し、DSo、43の比較例5は明らかに
透明性および耐塩性のいずれにおいても劣る。
(4)比較例6は、実施例3とほぼ同じ条件で製造した
ものであるが、エーテル化前のアルカIJ tを特公昭
47−293号公報の製造法と同様、エーテル化剤のモ
ル数の10%過剰である。
0、630 〔mo I/Ca 、lまで減少さセタノ
テアルが、明らかに実施例3より透明度および耐塩水性
のいずれにおいても劣る。また、エーテル化剤の有効利
用率においても劣る。
(5)実施例1に比し、比較例1は、エーテル化剤およ
びアルカリ量減少剤のいずれもイソプロピルエステルで
はなく、モノクロル酢酸および酢酸を使用した点が異な
るだけであるが、品質的には(1)で述べた点であるが
、エーテル化剤の有効利用率が約4%低い。
以上の結果から、本発明の製造法は品質、特に耐塩水性
の優れたCMCの製造法であるばかりではな(、エーテ
ル化剤の有効利用率が高く、工業的にも有利な製造法で
ある。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 含水イソプロピルアルコール中でセルロースにアルカリ
    を作用させてアルカリセルロースを調製した後、エーテ
    ル化剤を添加してエーテル化反応を行ない、カルボキシ
    メチルセルロースエーテルアルカリ金属塩を製造するに
    当り、アルカリセルロース調製時のアルカリ量をセルロ
    ースの無水グルコース単位当り2.0〜6.0モル使用
    してアルカリセルロースを調製した後、有機酸イソプロ
    ピルエステルとモノクロル酢酸イソプロピルエステルを
    使用して反応系中のアルカリ量をセルロースの無水グル
    コース単位当り0.95〜1.20モルとした後、エー
    テル化反応を行なうことを特徴とする耐塩水性の優れた
    置換度0.45〜0.75の低置換度カルボキシメチル
    セルロースエーテルアルカリ金属塩の製造法。
JP29167585A 1985-12-24 1985-12-24 低置換度カルボキシメチルセルロ−スエ−テルアルカリ金属塩の製造法 Granted JPS62149701A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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