JP2005255491A - 焼成用部材およびそれを用いた焼結体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 焼結体との反応を防止できるとともに、基板自体の寿命を延命できる焼成用部材および非酸化物焼結体の製造方法を提供する。
【解決手段】 Al、ZrO、MgO、SiおよびSiCの群から選ばれる少なくとも1種からなる気孔率0.2%以上のセラミック基板の表面に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物からなる被覆膜を形成した焼成用部材である。
【選択図】 なし

Description

本発明は、焼結体の焼成時に用いられる焼成用部材およびそれを用いた焼結体の製造方法に関する。
従来より、セラミックスを焼成する際に焼結体を載置するために用いられる焼成用基板や焼成用こう鉢、焼結体の上面に載置されて焼成時の重しとして用いられるウエイト部材等の焼成用部材として、Al、ZrO、SiO、MgO、BN、TiB、AlN−BN、SiおよびSiC等からなるセラミック基板が利用されている。かかる焼成用部材においては、焼成中に多量の液相が発生するセラミックスや結合金属を含有する焼結合金等の焼成に用いると、焼結体と基板との間で反応が発生して焼結体の焼成用基板と接触する載置面の表面状態が悪化したり、焼結体に反りが発生したり、または焼結体が基板に固着してしまい焼結体の取り出しができなかったり焼成用部材の寿命が短くなるという不具合があった。
また、超硬合金やサーメット等焼結合金の焼成には一般的に黒鉛(グラファイト)基板が用いられているが、この場合でも焼結体と焼結用基板との間で焼結時に脱炭、浸炭または反応による溶着によって、焼結体載置面の荒れ、反りの発生、焼結体の基板への固着による焼成歩留りの低下、焼成用部材の寿命低下等の同様の問題が発生する場合があった。
そこで、特許文献1、2では、黒鉛基板の表面をYや希土類元素酸化物の皮膜にて覆うことによって、焼結体の基板との反応を防止して焼結体の取出しが容易となり、かつ焼成用部材の寿命を延命させる事ができることが開示されている。
また、特許文献3では、金属、セラミックス、サーメットの焼成用基板として、カーボン(炭素)、Al、AlN、BN、SiO、Si、SiC、ZrO、ムライトおよびコージェライト等のセラミックスの表面に希土類元素含有酸化物焼結体を積層・被覆した焼成用部材を用いることが開示され、強度、耐熱性、耐蝕性、反応の防止が可能となると記載されている。
特表2000−509102号公報 特開2003−82402号公報 特開2003−119083号公報
しかしながら、特許文献1,2に記載された黒鉛基板の表面にYや希土類元素酸化物、TiC等の被覆膜を形成した焼成用部材では、黒鉛基板と被覆膜との密着性が悪いために被覆膜が剥離しやすく焼成用部材の寿命には限界があった。
また、特許文献3に記載された炭素または上記セラミックス基体の表面に希土類酸化物を積層・被覆した焼成用基板について、基板としてセラミックスを用いる場合には、基板の取り扱いに必要な耐衝撃性が不足しがちで耐衝撃性が低下する傾向にあり、また、焼成雰囲気や焼結体自体から発生する反応ガスの生成の影響によって、基板の中央に載置した焼結体と基板の端部に位置する焼結体との特性が異なる等の不具合を生じるという問題が発生する場合があった。この傾向は特に数十個、数百個の焼結体を載置して焼成するような大面積となると顕著であった。
本発明の目的は、焼結体との反応を防止できるとともに、基板自体の寿命を延命できるとともに均一な特性の焼結体を作製できる焼成用部材および焼結体の製造方法を提供することにある。
本発明の請求項1に記載の発明は、Al、ZrO、MgO、SiおよびSiCの群から選ばれる少なくとも1種からなる気孔率0.1%以上のセラミック基板の表面に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物からなる被覆膜を形成した焼成用部材である。かかる構成によれば、焼成用部材と焼結体との反応を防止できるとともに、焼成用部材中のセラミック基板と被覆膜間の密着力を高めることができて被覆膜の剥離を防止でき、かつ耐衝撃性および通気性に優れる結果、均一な焼結体を得ることができるとともに焼成用部材の寿命を延命することができる。
また、前記被覆膜の厚みが0.001〜1mmであることが、被覆膜が使用時の摩耗に耐え、かつセラミック基板と被覆膜間の熱応力を低減して密着性を高めることができる点で望ましい。
さらに、前記基板と前記被覆膜との間で元素の拡散が見られること、特に前記基板と前記被覆膜との間に反応性生成物が存在することが、セラミック基板と被覆膜間の密着性を高めることができる点で望ましい。
また、本発明の焼結体の製造方法は、原料粉末を成形した成形体を、上記焼成用部材の被覆膜の上面に載置して、焼成することを特徴とする。
ここで、前記焼結体が焼結合金である場合、特に基板と焼結体との浸炭や脱炭も含めた反応を防止することができ、焼成用部材の寿命延命効果が高いものである。
上記本発明の焼成用部材は、Al、ZrO、MgO、SiおよびSiCの群から選ばれる少なくとも1種からなるセラミック基板の表面に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物からなる被覆膜を形成した構成からなることから、焼成用部材と焼結体との反応を防止できるとともに、焼成用部材中のセラミック基板と被覆膜間の密着力を高めることができて被覆膜の剥離を防止できる結果、焼成用部材の寿命を延命することができる。
本発明の焼成用部材は、Al、ZrO、MgO、SiおよびSiCの群から選ばれる少なくとも1種からなる気孔率0.1%以上のセラミック基板の表面に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物からなる被覆膜を形成した焼成用部材である。
かかる構成によれば、被覆膜の存在によって焼成用部材と焼結体との反応を防止できるとともに、焼成用部材中のセラミック基板と被覆膜間との親和性が高いことから両者間の密着力を高めることができて被覆膜の剥離を防止できる。また、セラミック基板が気孔を有することから、焼成用部材の耐衝撃性が高く、かつ通気性に優れることから焼結体の存在する環境が均一となる結果、均一な焼結体を得ることができる。したがって、本発明の焼成用部材によれば、均一な特性の焼結体を作製することができるとともに焼成用部材の寿命を延命することができる。
すなわち、前記被覆膜を形成しないセラミック基板単体の場合には焼結体と焼成用部材とが反応してしまい、逆に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物を被覆膜ではなく単独の基板として用いると基板の強度が低下して取り扱い等により破損や破断する恐れがあるとともに部材自体が高価となる。また、前記セラミック基板の気孔率が0.1%より小さくなると、焼成用部材の通気性がなくなってしまい、焼成中に焼成用部材表面の中央部と端部でのガス雰囲気が変わってしまい焼結体の特性にバラツキが発生する。なお、気孔率の好ましい範囲は1%以上、特に5%以上、さらに10%以上である。また、気孔率の定量は焼成用部材表面の被覆膜を除去したセラミック基板についてアルキメデス法により測定して求めることができる。
ここで、前記セラミック基板は、取り扱いによって破損しない強度を有するとともに軽量であることが望ましく、中でもコストの点で、Al、ZrOおよびMgOの群から選ばれる少なくとも1種、さらにAlまたはZrOからなることが望ましい。また、強度、軽量化、高熱伝導性、通気性の点で、セラミック基板の厚みが0.5〜30mm、特に1〜10mm、気孔率50体積%以下、特に0.5〜30体積%であることが望ましい。さらに、後述する被覆膜の密着性を高めるためにはセラミック基板の表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)で0.7〜20μm、特に1〜10μm、算術平均粗さ(Ra)で0.15〜3μm、特に0.3〜2μmであることが望ましい。
一方、前記被覆膜は、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物、具体的には、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、TiC、TiN、TiO、TiCN、TiCO、TiNOまたはTiCNO、またはそれらの複合化合物からなり、中でも、Y、Yb、Er、TiC、TiNまたはTiCNの群から選ばれる1種またはその混合物や複合化合物からなることが、焼結体との反応を抑制できる点および高温での安定性の点で望ましい。なお、上記被覆膜は単層であっても2種以上の多層であってもよい。
ここで、前記被覆膜の厚みが0.001〜1mm、特に0.01〜0.5mm、さらに0.05〜0.3mmであることが、被覆膜が使用時の摩耗に耐え、かつセラミック基板と被覆膜間の熱応力を低減して密着性を高めることができる点で望ましい。
また、前記被覆膜の表面粗さは、十点平均粗さ(Rz)で0.5〜20μm、特に1〜10μm、算術平均粗さ(Ra)で0.1〜3μm、特に0.3〜2μmであることが焼結体との反応を抑制できる点、通気性および高温での安定性の点で望ましい。
さらに、前記被覆膜中には、耐衝撃性および通気性の点で気孔が存在することが望ましい。
さらにまた、前記基板と前記被覆膜との間で元素の拡散が見られること、特に前記基板と前記被覆膜との間に反応性生成物が存在することが、セラミック基板と被覆膜間の密着性を高めることができる点で望ましい。例えば、セラミック基板:Al−被覆膜:Yの組合せにおいては反応性生成物としてYAG(イットリウム−アルミネート−ガーネット)、YAM、YAPが挙げられ、セラミック基板:ZrO−被覆膜:Yの場合には反応性生成物としてYSZ(イットリア安定化ジルコニア)が生成する。なお、このセラミック基板との高反応性および焼結合金との低反応性を考慮すると、被覆膜としてはYを必須として含有することが望ましい。
なお、被覆膜の形成方法は、スパッタ法、化学蒸着法または物理蒸着法等の薄膜形成法、ディッピング法、ペースト塗布法またはグリーンシートを積層して焼成するセラミック焼成方法、超音波エアアトマイズ法、フレーム溶射法、熱溶射法やプラズマ溶射法等の溶射法が使用可能であり、特に均一で薄く耐摩耗性の高い被覆膜を形成するためには薄膜形成法が好適であり、被覆膜中の気孔率を焼成前の有機物含有量にて制御できる点ではセラミック焼成方法が、低コストで大面積の焼成用部材を作製するためには溶射法が好適である。
また、本発明の焼結体の製造方法は、原料粉末を成形した成形体を、上記焼成用部材の被覆膜の上面に載置して、焼成することを特徴とする。ここで、前記焼成においては、真空、またはNガスやArガス等の非酸化性ガスが存在する酸素濃度が1kPa以下の非酸化性雰囲気下で焼成した場合でも、焼成用部材と焼結体とが反応することなく良好な焼結体を得ることができる。また、焼成温度が1400℃以上、特に1500℃以上、さらに1550℃以上と高い温度であっても、焼成用部材と焼結体とが反応することなく良好な焼結体を得ることができる。
さらに、本発明によれば、前記焼結体としては特に非酸化物焼結体に対して良好な効果を示し、中でも、超硬合金、サーメット、立方晶炭化硼素(cBN)質焼結体、ダイヤモンド質焼結体のように鉄族金属を結合金属として含有する焼結合金である場合においても焼成用部材と焼結体との反応を防止することができ、特に超硬合金またはサーメットの焼成において浸炭や脱炭反応が生じる場合においても焼成用部材と焼結体との反応を防止することができるとともに焼結体間の雰囲気バラツキを小さくして、均一な焼結体を得ることができるとともに焼成用部材の寿命延命効果が高いものである。
気孔率15体積%、表面粗さRz=5μm、Ra=1.5μmのAl基板(300mm×600mm×3mm)の表面にプラズマ溶射法によってY溶射膜を100μm厚みで被覆した。得られた焼成用部材のY溶射膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で4μm、算術平均粗さ(Ra)で1.2μmであった。また、XRDおよびEPMAを用いた組成分析の結果、AlとYとの界面にYAG、YAMおよびYAPの生成が見られた。
得られた焼成用部材上にWC−10質量%Coの超硬合金組成で(VNMG160404)形状からなる切削工具チップ成形体を100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1520℃×1時間で焼成した。焼成後、超硬合金焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数300回時点においても焼成用部材に不具合の発生は見られなかった。
実施例1のAl基板の表面にCVD法によってTiC膜を20μm厚みで被覆した。得られた焼成用部材のTiC膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で3μm、算術平均粗さ(Ra)で0.7μmであった。
得られた焼成用部材上にTiCN−WC−NbC−5質量%Ni−10質量%Coのサーメット組成で(DNMG150404)形状からなる切削工具チップ成形体を100個載置した状態で3段積層して焼成炉内にセットし、10kPaのNガス雰囲気中、1500℃×1時間で焼成した。焼成後、サーメット焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数150回まで使用可能であった。
気孔率10体積%、表面粗さRz=2μm、Ra=0.7μmのZrO基板(300mm×600mm×2mm)の表面にYのスパッタ膜を20μm厚みで成膜した。得られた焼成用部材Y膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で2μm、算術平均粗さ(Ra)で0.5μmであった。また、XRDおよびEPMAを用いた組成分析の結果、ZrOとYとの界面はYSZとして存在していた。
得られた焼成用部材上にWC−TiC−8質量%Coの超硬合金組成で直径2mmΦ×長さ12mmの円柱形状からなるドリル用成形体を100本載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1450℃×1時間で焼成した。焼成後、超硬合金焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数300回まで使用可能であった。
気孔率10体積%、表面粗さRz=2.5μm、Ra=1μmのMgO基板(300mm×600mm×5mm)の表面にYのプラズマ溶射膜を100μm厚みで成膜した。得られた焼成用部材のY膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で5μm、算術平均粗さ(Ra)で2μmであった。
得られた焼成用部材上にcBN−10質量%CoのcBN質焼結体組成で(CNMG120404)形状からなる切削工具チップを100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1550℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数50回まで使用可能であった。
気孔率30体積%、表面粗さRz=10μm、Ra=3μmのSi基板(300mm×600mm×2mm)の表面にPVD法によってTiC膜を20μm厚みで成膜した。得られた焼成用部材のTiC膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で8μm、算術平均粗さ(Ra)で2.5μmであった。
得られた焼成用部材上にAl−CaO−MgO−TiC―1質量%CoのAl質焼結体組成で(TNMG160404)形状からなる切削工具チップ成形体を100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1600℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数100回まで使用可能であった。
気孔率25体積%、表面粗さRz=5μm、Ra=1.8μmのSiC基板(300mm×600mm×2mm)の表面にYのプラズマ溶射膜を150μm厚みで成膜した。得られた焼成用部材のY膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で10μm、算術平均粗さ(Ra)で3μmであった。
得られた焼成用部材上にWC−15質量%Coの超硬合金組成で(VNMG160404)形状からなる切削工具チップ成形体を100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1500℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
また、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数300回以上使用可能であった。
(比較例1)
黒鉛基板(300mm×600mm×7mm)の表面にYのプラズマ溶射膜を30μm厚みで成膜した。
得られた焼成用部材上にWC−10質量%Co組成で(VNMG160404)形状の超硬合金からなる切削工具チップを100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1500℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ不具合発生は100個×3段中0個でどのチップも良好な焼結状態であった。
しかし、この焼成用部材を繰り返して使用したところ、使用回数20回目で被覆膜の剥離により基板が使用できなくなった。
(比較例2)
実施例1のAl基板を用いて、WC−10質量%Co組成で(VNMG160404)形状の超硬合金からなる切削工具チップを100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1520℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ、不具合発生は100個×3段中、1段平均90個が焼成用部材に固着するかまたは反りが発生してしまった。
(比較例3)
気孔率0.1体積%、表面粗さRz=0.3μm、Ra=0.1μmのAl基板(300mm×600mm×3mm)の表面に、PVD法によってTiC膜を20μm厚みで被覆した。得られた焼成用部材のTiC膜表面における表面粗さは十点平均粗さ(Rz)で0.3μm、算術平均粗さ(Ra)で0.1μmであった。
この焼成用基板を用いて、WC−10質量%Co組成で(VNMG160404)形状の超硬合金からなる切削工具チップを100個載置した状態で3段積層して真空炉内にセットし、真空中、1520℃×1時間で焼成した。焼成後、焼結体を取り出したところ、不具合発生は100個×3段中、1段平均30個が焼成用部材に固着するかまたは反りが発生してしまった。また、焼成用基板の中央部付近位置する焼結体は焼成雰囲気によると思われる変色が発生していた。

Claims (6)

  1. Al、ZrO、MgO、SiおよびSiCの群から選ばれる少なくとも1種からなる気孔率0.1%以上のセラミック基板の表面に、Re(Re:Yまたは希土類元素)または、Tiの炭化物、窒化物、酸化物またはそれらの複合化合物からなる被覆膜を形成した焼成用部材。
  2. 前記被覆膜の厚みが0.001〜1mmである請求項1記載の焼成用部材。
  3. 前記基板と前記被覆膜との間で元素の拡散が生じている請求項1記載の焼成用部材。
  4. 前記基板と前記被覆膜との間に反応性生成物が存在する請求項3記載の焼成用部材。
  5. 原料粉末を成形した成形体を、請求項1乃至4のいずれか記載の焼成用部材の被覆膜の上面に載置して焼成する焼結体の製造方法。
  6. 前記焼結体が焼結合金である請求項5記載の焼結体の製造方法。
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